JP2005097711A - 磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末およびその製造方法 - Google Patents
磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末およびその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】R(ただし、Rは、DyおよびTbを除くYを含む希土類元素の内の1種または2種以上を示す。):5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜5%、B:3〜20%を含有し、必要に応じてCo:0.1〜50%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多い層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である。
【選択図】 図2
Description
(い)(a)原子%で(以下、%は原子%を示す)、R(ただし、Rは、DyおよびTbを除き、Yを含む希土類元素の内の1種または2種以上を示す。以下同じ):5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多い層(以下、Dy−Tbリッチ層という)で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(b)R:5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(c)R:5〜20%、Co:0.1〜50%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(d)R:5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
の前記(a)〜(d)記載の希土類磁石粉末はいずれも従来の特許文献1記載の希土類磁石粉末に比べて一層優れた磁気異方性および熱的安定性を有する。
(ろ)この希土類磁石粉末はいずれも実質的に正方晶構造をとるR2Fe14B型金属間化合物相を主相とした再結晶粒が相互に隣接した再結晶集合組織を有し、この再結晶集合組織は個々の再結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比(b/a)が2未満である形状の再結晶粒が全再結晶粒の50容量%以上存在し、かつ再結晶粒の平均再結晶粒径が0.05〜5μmの寸法を有する磁気異方性HDDR磁石粉末の基本組織を有している、という研究結果が得られたのである。
(は)これらの前記磁気異方性および熱的安定性を有する希土類磁石粉末は、通常の方法で希土類磁石を作製することができる。
(イ)前記従来の磁気異方性に優れた希土類磁石粉末の製造方法において、希土類磁石合金原料を平均粒径:10〜1000μmになるまで通常の不活性ガス雰囲気中で粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、その後、従来と同様に引き続いて、必要に応じて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を不活性ガス圧:10〜1000kPa、温度:500〜1000℃の範囲内の所定の温度で不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、さらに引き続いて、必要に応じて、中間熱処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の所定の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、その後、500〜1000℃の範囲内の所定の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することにより製造することができる、
(ロ)また、必要に応じて希土類磁石合金原料を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温、または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施したのち、平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末(以下、この粉末を水素吸収希土類磁石合金原料粉末という)を作製し、
この水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、その後、引き続いて、必要に応じて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を不活性ガス圧:10〜1000kPa、温度:500〜1000℃の範囲内の所定の温度で不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、さらに引き続いて、必要に応じて、中間熱処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の所定の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより水素含有原料混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、その後、500〜1000℃の範囲内の所定の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することにより製造することもできる。
R´(ただし、R´は、Yを含む希土類元素の内の1種または2種以上を示し、DyおよびTbの1種または2種を含まない場合も含む。以下同じ):10〜20%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、B:3〜20%、M(但し、MはGa、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Ni、Al、Ti、V、Cu、Cr、Ge、CおよびSiの内の1種または2種以上を示す。以下同じ):0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
または、R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料であることが好ましい。
(1)R(ただし、Rは、DyおよびTbを除き、Yを含む希土類元素を示す。以下同じ):5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多い層(以下、Dy−Tbリッチ層という)で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(2)R:5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(3)R:5〜20%、Co:0.1〜50%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(4)R:5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍である希土類磁石粉末、
(5)前記(1)、(2)、(3)または(4)記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末を有機バインダーまたは金属バインダーにより結合してなる希土類磁石、
(6)前記(1)、(2)、(3)または(4)記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末をホットプレスまたは熱間静水圧プレスしてなる希土類磁石、
(7)希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(8)希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(9)希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(10)希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
引き続いて、中間熱処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(11)前記(7)、(8)、(9)または(10)記載の希土類磁石合金原料は、真空またはArガス雰囲気中、温度:600〜1200℃に保持の条件で均質化処理した希土類磁石合金原料である磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(12)希土類磁石合金原料を、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温、または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施したのち、平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末(以下、この粉末を水素吸収希土類磁石合金原料粉末という)を作製し、
この水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(13)水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(14)水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより水素含有原料混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(15)水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
引き続いて、中間熱処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより水素含有原料混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕する磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、
(16)前記(12)、(13)、(14)または(15)記載の水素吸収希土類磁石合金原料粉末を作製するための希土類磁石合金原料は、真空またはArガス雰囲気中、温度:600〜1200℃に保持の条件で均質化処理した希土類磁石合金原料であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。
(17)前記(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)または(16)記載の方法で製造した磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末を有機バインダーまたは金属バインダーにより結合することを特徴とする希土類磁石の製造方法。
(18)前記(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)または(16)記載の方法で製造した磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末を成形して圧粉体を作製し、この圧粉体を温度:600〜900℃でホットプレスまたは熱間静水圧プレスする希土類磁石の製造方法、
(19)前記(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)または(16)記載の希土類磁石合金原料は、原子%で(以下、%は原子%を示す)、
R´(ただし、R´はYを含む希土類元素を示す。以下同じ):10〜20%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、または
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料である磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法、に特徴を有するものである。
(A)希土類磁石粉末
(i)成分組成の限定理由
R:
Rは、Ndを主体とし、その他、Y、Pr、Sm、Ce、La、Er、Eu、Gd、Tm、Yb、Lu、Hoなどを微量含む希土類元素(ただし、DyおよびTbを除く)であるが、その含有量が5%未満では保磁力が低下し、一方、20%を越えて含有すると飽和磁化が低下していずれも希望の磁気特性が得られないので好ましくない。したがって、Rの含有量は5〜20%に定めた。
DyおよびTb:
DyおよびTbの1種または2種の含有量を0.01〜10%(一層好ましくは、0.3〜4%)に限定したのは、DyおよびTbの1種または2種を0.01%未満含有させても磁気異方性および熱的安定性に優れた所望の効果が得られず、一方、10%を越えて含有させると、異方性が低下して十分な磁気特性が得られないので好ましくない理由によるものである。
B:
Bの含有量は3%未満では保磁力が低下し、一方、20%を越えて含有すると飽和磁化が低下していずれも希望の磁気特性が得られないので好ましくない。したがって、Bの含有量は3〜20%に定めた。
Co:
Coは希土類磁石合金の等方性化を阻止するために必要に応じて添加するが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られず、一方、50%を越えて含有すると、保磁力および飽和磁化が下がるので異方化しても高特性が得られない。したがって、この発明の希土類磁石粉末および希土類磁石粉末の製造方法で使用する希土類磁石合金原料に含まれるCoの含有量は0.1〜50%(一層好ましくは、5〜30%)に定めた。
M(Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Ni、Al、Ti、V、Cu、Cr、Ge、CおよびSiの内の1種または2種以上):
Mは、保磁力および残留磁束密度の一層の向上のために必要に応じて添加するが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得られず、一方、5%を越えて添加すると、保磁力および残留磁束密度が低下するので好ましくない。したがってMの含有量は0.001〜5%以下に定めた。
(ii)組織の限定理由
波長分散型X線分光法の線分析による最大検出強度:
表面付近のDyまたはTbの1種または2種の最大検出強度は、波長分散型X線分光法の線分析で粉末断面を横断するように走査して、粉末の中心付近における粒径の1/3の範囲での平均検出強度を求めてこれを中心付近の強度とし、これに対する割合として表面付近のピークのDyまたはTbの1種または2種の最大検出強度を求める。なお、時々DyまたはTbの1種または2種の検出強度が部分的に極端に大きい場所が現れるが、多くの場合これは希土類リッチの相が存在するためで、この相の特徴としてDyまたはTbの1種または2種に加えてNdまたはPrの1種または2種の検出強度も同時に大きくなる。このような相は本発明において不可避で生じる層であるため、最大検出強度の評価の対象からは除外するものとする。また、ここで、DyまたはTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が1.2倍未満のときは、粉末の表面と内部との異方性磁界の差が小さいため、表面の高い異方性磁界による大きな保磁力と内部の大きな異方性とを両立するという効果が得られない。また、検出強度が5倍を超えるときは表面付近の領域の磁束密度が大きく低下してしまう。従って、領域のDyまたはTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による検出強度を内部の検出強度の1.2〜5倍(望ましくは1.3〜4倍)とした。
Dy−Tbリッチ層の表面からの厚さ:
希土類磁石粉末の表面に存在するDyまたはTbの1種または2種の含有量が多い領域(Dy−Tbリッチ層)の表面からの深さは、波長分散型X線分光法の線分析で粉末断面の表面付近を横断するようにできるだけ細かい間隔で走査し、検出されたピークについて強度が中心付近の平均検出強度の1.2倍以上となる部分の幅を、DyまたはTbの1種または2種の含有量が多い領域の表面からの深さとして求める。なお、走査した場所が部分的に極端にDyまたはTbの1種または2種の検出強度が大きいDy−Tbリッチ相が存在する場所であった場合は、表面からの深さの評価の対象から除外するものとする。また、ここで、DyまたはTbの1種または2種は表面付近のR2(Fe,Co)14B型結晶粒子のR原子を置換して(R,(Dy,Tb))2(Fe,Co)14B型相を形成していると思われ、この発明の効果は表面の結晶粒子1層かまたはそれ以上を内部よりもDyまたはTbの1種または2種が多くなるように置換することで得られると思われるが、DyまたはTbの1種または2種の含有量が多い領域であるDy−Tbリッチ層の厚さが0.05μmよりも少ないと所望の効果が得られない。また、その厚さが50μmを超えるとDyまたはTbの1種または2種の含有量が多く保磁力が大きい領域の体積が内部の高異方性の領域に影響を与えて粉末全体の異方性を著しく下げてしまう。従って、Dy−Tbリッチ層の表面からの深さを0.05〜50μm(望ましくは1〜30μm)とした。
Dy−Tbリッチ層の表面被覆率:
DyまたはTbの1種または2種の含有量が多い領域(Dy−Tbリッチ層)の表面被覆率は、波長分散型X線分光法の線分析で1つの粉末断面について走査位置を変えて5回以上の線分析を行い、DyまたはTbの1種または2種の粉末の表面付近の検出強度の合計が中心付近の1.2倍以上となる粉末表面の数の、粉末表面を走査により横断した回数に対する割合として求める。なお、走査した場所が部分的に極端にDyまたはTbの1種または2種の検出強度が大きい希土類リッチ相が存在する場所であった場合は、計数の対象から除外するものとする。また、ここで、粉末の表面を、異方性磁界が大きく、かつ、Ndよりも酸化されにくい元素であるDyまたはTbの1種または2種の含有量が多い領域が覆うことにより、大きな保磁力と異方性とを兼ね備え、かつ、優れた耐酸化性が得られるが、表面を覆う領域が70%未満のときは十分大きな保磁力が得られず、また、耐酸化も不十分なため、十分な熱的安定性と耐熱性が得られない。従ってDyまたはTbの1種または2種の含有量が多い領域が覆う面積を粉末表面全体の70%以上(望ましくは80%以上)とした。
(B)前記(7)、(8)、(9)、(10)および(11)記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法における製造条件の限定理由:
希土類磁石合金原料を平均粒径:10〜1000μm(一層好ましくは、50〜400μm)の範囲に粉砕する理由は、平均粒径:10μm未満に微細に不活性ガス雰囲気中で粉砕しようとすると、微細であるために粉砕時の発熱によって合金が酸化されることは避けられず、この酸化により最終的に得られる希土類磁石粉末の保磁力は低下するので好ましくなく、一方、平均粒径:1000μmよりも大きいと、Dy、TbまたはDy−Tb二元系合金が希土類磁石合金原料粉末の中心部まで拡散することが出来ずに組成が不均一となり、最終的に解砕して得られる希土類磁石粉末の1つの粉末粒子内の磁化容易軸が揃いにくくなって、磁気異方性が低下するので好ましくないことによるものである。
また、その添加量を0.01〜5モル%に限定した理由は0.01モル%未満では保磁力改善の効果が十分でなく、一方、5モル%を越えて添加すると異方性が低下して十分な磁気特性が得られないので好ましくない。したがって、Dyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末の添加量は0.01〜5モル%(一層好ましくは、0.3〜3モル%)に定めた。
(C)前記(12)、(13)、(14)、(15)または(16)記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法における製造条件の限定理由:
水素吸収希土類磁石合金原料粉末は、希土類磁石合金原料に圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの所定の温度に昇温、または昇温し500℃未満までの所定の温度(例えば、100℃)に保持することにより水素を吸収せしめる水素吸収処理を施すことにより作製する。この希土類磁石合金原料を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの所定の温度に昇温、または昇温する水素吸収処理は、従来から行われている処理であるが、この発明でこの水素吸収処理した希土類磁石合金原料に粉砕処理を施して水素吸収希土類磁石合金原料粉末を作製する理由は、
水素吸収処理した塊状の希土類磁石合金原料は粉砕しやすいこと、
水素吸収処理は温度:500℃未満までの比較的低い温度で処理されるために高温に保持されるその他の工程で粉砕するよりも粉砕しやすいこと、
塊状の希土類磁石合金原料を水素吸収処理後に予め希土類磁石粉末とほぼ同じ平均粒径に粉砕してあるので、最後の粉砕工程では解砕するだけで十分に微細な希土類磁石粉末が得られ、したがって、得られた希土類磁石粉末が酸化されることが極めて少なく、また内部応力が蓄積されることが極めて少ないところから磁気異方性が一層向上すること、
水素粉砕後、HDDR処理を施すと、磁石粉末の表面凹凸が減少して平滑な表面になり、比表面積が減少するために熱的安定性が向上する、などの理由によるものである。
前記(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)または(16)記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法で使用される希土類磁石合金原料はDyまたはTbの1種または2種が含まれていても、含まれていなくても良い。したがって、この発明の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法で使用される希土類磁石合金原料は、特許文献1および2に記載の通常の磁気異方性HDDR磁石粉末を製造する際に使用する希土類磁石合金原料と同じ成分組成を有し、一層具体的には、DyまたはTbの1種または2種が含まれていても含まれていなくても良いYを含む希土類元素をR´とすると、
R´:10〜20%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、または
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料である。
表1の鋳塊a〜eのブロックをArガス雰囲気中で表2に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、いずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表2に示される量だけ添加し混合して混合粉末を作製し、この混合粉末に表2に示される条件で水素吸収処理を施し、引き続いて表2に示される条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表2に示される条件で中間熱処理を行い、さらに必要に応じて表2に示される条件で減圧水素中熱処理を行い、次いで表3に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより本発明法1〜5を実施した。
従来例1
表1の鋳塊a〜eのブロックを粉砕処理することなくまた水素化物粉末を添加して混合粉末を作ることなく表2に示される実施例1と同じ条件で水素吸収処理を施したのち、表2に示される実施例1と同じ条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表2に示される条件で減圧水素中熱処理を行った後、Arガス中で強制的に室温まで冷却し、表3に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石原料水素化物粉末を作製したのち、この希土類磁石原料水素化物粉末にいずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表3に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、この水素含有原料混合粉末に真空中で昇温して表3に示される条件に保持して拡散熱処理を施し、さらに表3に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して従来法1〜5を実施することにより希土類磁石粉末を製造した。
実施例2
表1の鋳塊f〜jのブロックを表6に示される平均粒径になるようにArガス雰囲気中で粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、いずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表6に示される量だけ添加し混合して混合粉末を作製し、この混合粉末に表6に示される条件で水素吸収処理を施し、引き続いて表6に示される条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表7に示される条件で中間熱処理を行い、さらに必要に応じて表7に示される条件で減圧水素中熱処理を行い、次いで表8に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより本発明法6〜10を実施した。
従来例2
表1の鋳塊f〜jのブロックを粉砕処理することなくまた水素化物粉末を添加して混合粉末を作ることなく表6に示される実施例2と同じ条件で水素吸収処理を施したのち表6に示される実施例2と同じ条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表7に示される条件で減圧水素中熱処理を行った後、Arガス中で強制的に室温まで冷却し、表8に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石原料水素化物粉末を作製したのち、この希土類磁石原料水素化物粉末にいずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表8に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、この水素含有原料混合粉末に真空中で昇温して表8に示される条件に保持して拡散熱処理を施し、さらに表8に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより従来法6〜10を実施した。
実施例3
表1の鋳塊k〜oのブロックを表11に示される平均粒径になるようにArガス雰囲気中で粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、いずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表11に示される量だけ添加し混合して混合粉末を作製し、この混合粉末に表11に示される条件で水素吸収処理を施し、引き続いて表11に示される条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表11に示される条件で中間熱処理を行い、さらに必要に応じて表11に示される条件で減圧水素中熱処理を行い、次いで表12に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより本発明法11〜15を実施した。
従来例3
表1の鋳塊k〜oのブロックを粉砕処理することなくまた水素化物粉末を添加して混合粉末を作ることなく表11に示される実施例3と同じ条件で水素吸収処理を施した後、表11に示される実施例3と同じ条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表11に示される条件で減圧水素中熱処理を行った後、Arガス中で強制的に室温まで冷却し、表12に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石原料水素化物粉末を作製したのち、この希土類磁石原料水素化物粉末にいずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表12に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、この水素含有原料混合粉末に真空中で昇温して表12に示される条件に保持して拡散熱処理を施し、さらに表12に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより従来法11〜15を実施した。
実施例4
表1の鋳塊a〜eのブロックに表15に示される条件の水素吸収処理を施した後、この水素吸収処理したブロックを表15に示される平均粒径になるように粉砕処理して水素吸収希土類磁石合金原料粉末を作製し、この水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、いずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表15に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
引き続いて表15に示される条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表15に示される条件で中間熱処理を行い、さらに必要に応じて表15に示される条件で減圧水素中熱処理を行い、さらに表16に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより本発明法16〜20を実施した。
従来例4
表1の鋳塊a〜eのブロックを表15に示される条件の水素吸収処理を施した後、粉砕処理することなくまた水素化物粉末を添加して水素含有原料混合粉末を作ることなく表15に示される実施例4と同じ条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表15に示される条件で減圧水素中熱処理を行った後、Arガス中で強制的に室温まで冷却し、表16に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石原料水素化物粉末を作製し、この希土類磁石原料水素化物粉末にいずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表16に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、この水素含有原料混合粉末に真空中で昇温して表16に示される条件に保持して拡散熱処理を施し、さらに表16に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより従来法16〜20を実施した。
実施例5
表1の鋳塊f〜jのブロックに表19に示される条件の水素吸収処理を施し、この水素吸収処理したブロックを表19に示される平均粒径になるように粉砕処理して水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末を作製し、この水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末に、いずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表19に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
引き続いて表19に示される条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表19に示される条件で中間熱処理を行い、さらに必要に応じて表20に示される条件で減圧水素中熱処理を行い、さらに表20に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより本発明法21〜25を実施した。
従来例5
表1の鋳塊f〜jのブロックを表19に示される実施例5同じ条件の水素吸収処理を施した後、表19に示される実施例5と同じ条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表20に示される条件で減圧水素中熱処理を行ったのち、Arガス中で強制的に室温まで冷却し、表20に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石原料水素化物粉末を作製したのち、この希土類磁石原料水素化物粉末にいずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表20に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、この水素含有原料混合粉末に真空中で昇温して表20に示される条件に保持して拡散熱処理を施し、さらに表20に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより従来法21〜25を実施した。
実施例6
表1の鋳塊k〜oのブロックに表23に示される条件の水素吸収処理を施し、この水素吸収処理したブロックを表23に示される平均粒径になるように粉砕処理して水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末を作製し、この水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末に、いずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表23に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
引き続いて水素含有原料混合粉末に表23に示される条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表23に示される条件で中間熱処理を行い、さらに必要に応じて表23に示される条件で減圧水素中熱処理を行い、さらに表24に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより本発明法26〜30を実施した。
従来例6
表1の鋳塊k〜oのブロックを表23に示される実施例6同じ条件の水素吸収処理を施した後、粉砕処理することなくまた水素化物粉末を添加して水素含有原料混合粉末を作ることなく実施例6と同じ条件で水素吸収・分解処理を施し、引き続いて必要に応じて表23に示される条件で減圧水素中熱処理を行った後、Arガス中で強制的に室温まで冷却し、表24に示される平均粒径になるように粉砕処理して希土類磁石原料水素化物粉末を作製したのち、この希土類磁石原料水素化物粉末にいずれも平均粒径:5μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を表24に示される量だけ添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、この水素含有原料混合粉末に真空中で昇温して表24に示される条件に保持して拡散熱処理を施し、さらに表24に示される条件で脱水素処理を行った後、Arガスで強制的に室温まで冷却し、300μm以下に解砕して希土類磁石粉末を製造することにより従来法26〜30を実施した。
Claims (20)
- 原子%で(以下、%は原子%を示す)、R(ただし、Rは、DyおよびTbを除くYを含む希土類元素の内の1種または2種以上を示す。以下同じ):5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多い層(以下、Dy−Tbリッチ層という)で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末。 - R:5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%、M(ただし、MはGa、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Ni、Al、Ti、V、Cu、Cr、Ge、CおよびSiの内の1種または2種以上を示す。):0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末。 - R:5〜20%、Co:0.1〜50%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末。 - R:5〜20%、DyおよびTbの1種または2種を0.01〜10%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均粉末粒径:10〜1000μmを有する希土類磁石粉末であって、
この希土類磁石粉末は、厚さ:0.05〜50μmを有するDyおよびTbの1種または2種の含有量が多いDy−Tbリッチ層で表面全体の70%以上覆われており、前記Dy−Tbリッチ層におけるDyおよびTbの1種または2種の濃度はDyおよびTbの1種または2種の波長分散型X線分光法による最大検出強度が粉末粒子の粒径の1/3の範囲内における中心部の平均検出強度の1.2〜5倍であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末。 - 実質的に正方晶構造をとるR2Fe14B型金属間化合物相を主相とした再結晶粒が相互に隣接した再結晶集合組織を有し、この再結晶集合組織は個々の再結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比(b/a)が2未満である形状の再結晶粒が全再結晶粒の50容量%以上存在し、かつ再結晶粒の平均再結晶粒径が0.05〜5μmの寸法を有する磁気異方性HDDR磁石粉末の基本組織を有することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末。
- 請求項1、2、3、4または5記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末を有機バインダーまたは金属バインダーにより結合してなることを特徴とする希土類磁石。
- 請求項1、2、3、4または5記載の磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末をホットプレスまたは熱間静水圧プレスしてなることを特徴とする希土類磁石。
- 希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 希土類磁石合金原料を不活性ガス雰囲気中で平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して希土類磁石合金原料粉末を作製し、この希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して混合粉末を作製し、
この混合粉末に、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施し、引き続いて圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記混合粉末に水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
引き続いて、中間熱処理を施した混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 前記請求項8、9、10または11記載の希土類磁石合金原料は、真空またはArガス雰囲気中、温度:600〜1200℃に保持の条件で均質化処理した希土類磁石合金原料であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。
- 希土類磁石合金原料を、圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で室温から温度:500℃未満までの温度に昇温、または昇温し保持することにより水素を吸収させる水素吸収処理を施したのち、平均粉末粒径:10〜1000μmになるまで粉砕処理して水素吸収処理した希土類磁石合金原料粉末(以下、この粉末を水素吸収希土類磁石合金原料粉末という)を作製し、
この水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより水素含有原料混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 水素吸収希土類磁石合金原料粉末に、平均粉末粒径:0.1〜50μmのDyの水素化物粉末、Tbの水素化物粉末またはDy−Tb二元系合金の水素化物粉末を0.01〜5モル%添加し混合して水素含有原料混合粉末を作製し、
この水素含有原料混合粉末を圧力:10〜1000kPaの水素ガス雰囲気中で500〜1000℃の範囲内の温度に昇温し保持することにより前記水素含有原料混合粉末にさらに水素を吸収させて分解する水素吸収・分解処理を施し、
引き続いて、水素吸収・分解処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で圧力:10〜1000kPaの不活性ガス雰囲気中に保持することにより中間熱処理を行い、
引き続いて、中間熱処理を施した水素含有原料混合粉末を500〜1000℃の範囲内の温度で、絶対圧:0.65〜10kPa未満の水素雰囲気中または水素分圧:0.65〜10kPa未満の水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気中に保持することにより水素含有原料混合粉末に水素を一部残したまま減圧水素中熱処理を行い、
その後、500〜1000℃の範囲内の温度で到達圧:0.13kPa以下の真空雰囲気に保持することにより強制的に水素を放出させて相変態を促す脱水素処理を施し、ついで冷却し、解砕することを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。 - 前記請求項13、14、15または16記載の水素吸収希土類磁石合金原料粉末を作製するための希土類磁石合金原料は、真空またはArガス雰囲気中、温度:600〜1200℃に保持の条件で均質化処理した希土類磁石合金原料であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。
- 請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16または17記載の方法で製造した磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末を有機バインダーまたは金属バインダーにより結合することを特徴とする希土類磁石の製造方法。
- 請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16または17記載の方法で製造した磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末を成形して圧粉体を作製し、この圧粉体を温度:600〜900℃でホットプレスまたは熱間静水圧プレスすることを特徴とする希土類磁石の製造方法。
- 請求項8、9、10、11、12、13、14、15、16または17記載の希土類磁石合金原料は、原子%で(以下、%は原子%を示す)、
R´(ただし、R´は、Yを含む希土類元素の内の1種または2種以上を示し、DyおよびTbの1種または2種を含まない場合も含む。以下同じ):10〜20%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、B:3〜20%、M(但し、MはGa、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Ni、Al、Ti、V、Cu、Cr、Ge、CおよびSiの内の1種または2種以上を示す。):0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料、または
R´:10〜20%、Co:0.1〜50%、B:3〜20%、M:0.001〜5%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する希土類磁石合金原料であることを特徴とする磁気異方性および熱的安定性に優れた希土類磁石粉末の製造方法。
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