JP2024031021A - 希土類磁石粉末の製造方法 - Google Patents

希土類磁石粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】希土類元素としてCeを含む場合でも、高磁気特性な希土類磁石粉末が得られる製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、少なくともCeを含む希土類元素と遷移元素とBとが含まれる鋳造合金を、350~585℃の水素雰囲気中に曝して解砕原料を得る水素解砕工程と、解砕原料を少なくとも一回分級して、小粒度側の粒子を除去した磁石原料を得る分級工程と、磁石原料に吸水素させて不均化反応を生じさせる不均化工程と、不均化工程後の磁石原料から脱水素して再結合反応を生じさせる再結合工程と、再結合工程後の磁石原料に拡散原料を加えた混合原料を不活性雰囲気中で加熱する拡散工程と、を備える希土類磁石粉末の製造方法である。水素解砕処理後の小粒度側粒子(微細粒子)を除く分級を行うことで、磁気特性の低下要因となるラーベス相が効率的に除去される。これにより、Ceを含む高磁気特性な希土類磁石粉末が得られる。【選択図】図8

Description

本発明は、ボンド磁石等に用いられる希土類磁石粉末の製造方法等に関する。
希土類磁石粉末をバインダ樹脂で固めたボンド磁石は、形状自由度に優れ、高磁気特性を発揮するため、省エネルギー化や軽量化等が望まれる電化製品や自動車等の各種電磁機器に多用される。ボンド磁石のさらなる利用拡大を図るためには、希土類磁石粉末の磁気特性の向上に加えて、希土類磁石粉末の主原料である希土類元素(源)の供給を確保する必要がある。これらに関連する提案が、例えば、下記の特許文献でなされている。
WO2020/017529 特開2016-115774
特許文献1には、鋳造合金へ所定温度の水素解砕処理を予め施した磁石原料に対して、水素処理(HDDR)を行うことにより、高磁気特性な希土類磁石粉末が得られる旨の記載がある。但し、その実施例の鋳造合金に含まれる希土類元素はNdのみである。
ちなみに、HDDR(処理/反応)は、主に、吸水素による不均化反応(Hydrogenation-Disproportionation/「HD」という。)と、脱水素による再結合反応(Desorption-Recombination/「DR」という。)とからなる。本明細書では、特に断らない限り、その改良型であるd―HDDR(dynamic-Hydrogenation-Disproportionation-Desorption-Recombination)等も含めて、単に「HDDR」という。
特許文献2には、Ndの一部をCeで代替(置換)した原料合金をHDDRして得た粉末へ、さらにNdCu合金による拡散浸透処理を施した希土類磁石粉末に関する記載がある。一般的に希土類鉱床中の存在比率が高いCeの利用により、希土類鉱床の偏在に伴う希土類元素(特に、軽希土類元素であるNd、Pr、重希土類元素であるDy等)の供給不安が低減される。もっとも、特許文献2の希土類磁石粉末は、一般的に磁気特性の向上に有効な稀少元素(Co、Ga)を含んでいるが、その磁気特性は必ずしも十分ではない。また、Ceを含む磁石粉末を用いたボンド磁石でも、耐逆磁界性の指標となる角形性(Hk)の向上が求められていた。
ちなみに、本発明者の調査研究により、Ceを含む鋳造合金に特許文献1の製造方法をそのまま適用して得られた希土類磁石粉末は、特許文献1の実施例に記載されている希土類磁石粉末よりも、磁気特性が低くなることがわかった。
本発明は、このような事情の下で為されたものであり、少なくともCeを含み、優れた磁気特性(特に耐逆磁界性)を発現する希土類磁石粉末の製造方法等を提供することを目的とする。
本発明者がその課題を解決すべく鋭意研究したところ、Ceを含むラーベス相(Laves phases)の出現が希土類磁石粉末の磁気特性を低下させ得ることを新たに解明した。この成果に基づいて、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《希土類磁石粉末の製造方法》
(1)本発明は、少なくともCeを含む希土類元素と遷移元素とBとが含まれる鋳造合金を、350~585℃の水素雰囲気中に曝して解砕原料を得る水素解砕工程と、該解砕原料を少なくとも一回分級して、粒サイズが小さい側に属する微細粒子を減量した磁石原料を得る分級工程と、該磁石原料に吸水素させて不均化反応を生じさせる不均化工程と、該不均化工程後の磁石原料から脱水素して再結合反応を生じさせる再結合工程と、該再結合工程後の磁石原料に拡散原料を加えた混合原料を不活性雰囲気中で加熱する拡散工程と、を備える希土類磁石粉末の製造方法である。
(2)本発明の製造方法によれば、希土類元素(「R」という。)に少なくともCeが含まれる場合でも、高磁気特性な希土類磁石粉末が得られる。この理由は必ずしも定かではないが、現状、次のように考えられる。
Ceを含む鋳造合金には、遷移元素(「T」という。)とR(Ceを含む)とからなるラーベス相(RT)が、主相(R14B)からなる正方晶結晶の粒界(結晶粒間の3重点を含む。)に出現し得る。この傾向は、鋳塊(母材)に均質化処理したときに顕著である。このような鋳造合金に水素解砕工程を施して得られた解砕原料には、ラーベス相が表面に付着した粒子の他、粒界等から分離(離脱等)してできたラーベス相の含有率が高い微細粒子も含まれる。
その解砕原料に対して分級を少なくとも一回行なって、粒サイズが小さい側に属する微細粒子を少なくすると、水素解砕工程後の鋳造合金よりもCeを含むラーベス相の含有率が小さい磁石原料が得られる。この磁石原料に不均化工程(HD工程)、再結合工程(DR工程)および拡散処理工程を行うと、ラーベス相に起因した磁気特性の低下が抑制された希土類磁石粉末が得られたと考えられる。
《希土類磁石粉末、コンパウンド、ボンド磁石》
本発明は、希土類磁石粉末としても、その希土類磁石粉末を樹脂で結着させたボンド磁石としても、さらにそのボンド磁石の製造に用いられるコンパウンドとしても把握される。コンパウンドは、粉末粒子表面にバインダである樹脂を予め付着させてなる。なお、ボンド磁石やコンパウンドに用いられる粉末は、本発明に係る希土類磁石粉末以外の粉末が混在した複合粉末でもよい。
《その他》
(1)鋳造合金、解砕原料、磁石原料は、形態や状態を問わず、塊状、粒子状、粉末状等のいずれでもよい。解砕原料は、適宜、解砕や粉砕等が施されて分級に供されてもよい。
粒子の大きさ(粒サイズ)は、その形状を問わず、適宜、「粒径」という。特に断らない限り、本明細書では、粒サイズを粒度(d)で指標する。例えば、粒度がα(μm)未満(d<α)の粒子とは、公称目開き(メッシュサイズ)がαである篩いを通過する粒子という意味である。ラーベス相を含む微細粒子は、例えば、粒度が150μm未満、125μm未満、106μm未満、90μm未満、75μm未満、63μm未満、53μm未満、45μm未満さらには38μm未満等である。
「水素解砕(工程)」は、所定の水素雰囲気に鋳造合金を曝す処理をいい、「解砕原料」はその処理後の鋳造合金からなる。水素解砕後の鋳造合金は、通常、崩壊し易く、軽い解砕程度で粗い塊状または粒子状となる。粗い粒子(粗大粒子)は、解砕や粉砕等されるか、分級工程前に先行する分級により除かれるとよい。粗大粒子の粒度は、例えば、355μm超、300μm超、250μm超、212μm超等である。
(2)希土類磁石粉末は、等方性磁石粉末でも、より高磁気特性な異方性磁石粉末でもよい。異方性磁石粉末は、一方向(磁化容易軸方向、c軸方向)の磁束密度(Br)が他方向の磁束密度よりも大きい磁石粒子からなる。等方性と異方性は、磁場をc軸方向に対して平行(//)および垂直(⊥)に加えた際に得られる異方化度(DOT:Degree of Texture)=[Br(//)-Br(⊥)]/Br(//)により区別でき、DOTの値が0であれば等方性、0よりも大きければ異方性となる。
(3)希土類元素(R)として、Nd、Pr、Ce、La等の他、Y、Sm、Tb、Dy等がある。遷移元素(T)として、3d遷移元素(Sc~Cu)や4d遷移元素(Y~Ag)がある。Rの代表例は、Nd、Pr、CeまたはLaであり、Tの代表例はFe、Co、Niである。本明細書では、適宜、遷移元素としてFeを例示しつつ説明する。なお、Bの一部はCで置換されてもよい。
鋳造合金または希土類磁石粉末は、特性改善に有効な改質元素や(不可避)不純物を含み得る。改質元素として、例えば、保磁力の向上に有効なCu、Al、Ti、V、Cr、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Sn、Hf、Ta、W、Dy、Tb、Co等がある。
(4)特に断らない限り本明細書でいう「x~y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a~b」のような範囲を新設し得る。また、「x~ykPa」はxkPa~ykPaを意味し、他の単位についても同様である。
LaとCeを含む希土類磁石粉末の製造工程例を示す。 水素解砕後に得られた粉末の粒度分布を示す。 拡散処理後に得られた磁石粉末に係る磁化曲線と磁気特性を示す。 拡散処理後の粉末粒子(試料1)のSEM像である。 Laを含みCeを含まない希土類磁石粉末の製造工程例を示す。 その拡散処理後の磁石粉末に係る磁化曲線と磁気特性を示す。 Ceを含まない希土類磁石粉末の製造工程例を示す。 均質化処理後に得られた鋳塊のSEM像である。 水素解砕後に得られた解砕原料のSEM像である。 不均化反応後(HD後/DR前)に得られた粉末粒子のSEM像である。 d-HDDR後に得られた粉末粒子のSEM像である。 拡散処理後に得られた粉末粒子のSEM像である。 水素解砕後の分級による影響を模式的に示す。 Ceを含まない粉末粒子(試料E1)の各工程後の成分組成を示す。 Ceを含む粉末粒子(試料C1)の各工程後の成分組成を示す。
上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。本明細書で説明する内容は、本発明の製造方法のみならず、希土類磁石粉末、コンパウンド、ボンド磁石等にも適宜該当し、方法的な構成要素であっても物に関する構成要素となり得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《希土類磁石粉末》
(1)希土類磁石粉末(単に「磁石粉末」という。)は磁石粒子からなり、磁石粒子は正方晶化合物である微細なR14型結晶(主相)と、その結晶粒の周囲を包囲する粒界相とからなる。主相を構成する正方晶化合物の化学量論組成は、R:11.8at%、B:5.9at%、残部がTである。粒界相を含めて考えると、磁石粒子は、全体(100at%)に対して希土類元素の全量(Rt)が、例えば、12~18at%、12.5~16.5at%さらには13~15at%含まれる。磁石粒子全体に対してBは、例えば、5.5~8at%さらには6~7at%含まれる。RおよびB以外の残部は、遷移金属元素(T)の他、典型金属元素(Al等)、典型非金属元素(C、O等)、不純物等である。
(2)磁石粒子は、少なくともCeを含む。また磁石粒子は、所定量のLaを含んでもよい。それら元素の合計量(R1=Ce+La)は、希土類元素の全量(Rt)に対する原子割合(R1/Rt)で、例えば、0.05~0.57、0.10~0.52、0.15~0.48、0.20~0.46、0.25~0.44さらには0.30~0.40であるとよい。R1/Rtが小さくても高磁気特性な磁石粉末が得られるが、Nd等の削減量が低下する。R1/Rtが過大になると、磁気特性が低下し得る。なお、Laは必須元素ではないため、R1はCeのみでもよい。Laを含まないときは、適宜、R1/RtをCe/Rtと表示する。
CeとLaの両方が含まれるとき、R1(=Ce+La)に対するLaの原子割合(La/R1)は、例えば、0~35%、0.1~30%、0.5~25%、1~20%、3~10%さらには4~6%である。La/R1が小さくても(さらには零でも)高磁気特性な磁石粉末が得られるが、希土類鉱物中にCeと共に多く含まれるLaを有効に活用するため、La/R1は0%超さらには3%超であるとよい。なお、La/R1が過大になると、磁気特性が低下し得る。
磁石粒子全体(100at%)に対していうと、例えば、Ceは1~8at%、2~7at%さらには3~6at%、Laを0.05~2at%、0.1~1.5at%さらには0.15~1at%含まれる。
(3)CeとLa以外のRは、例えば、Nd、Pr、Dy、Tb等である。磁石粒子は、Cu、Al、Si、Ti、V、Cr、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Mn、Sn、Hf、Ta、W、Dy、Tb、Co等の改質元素を少なくとも一種含んでもよい。磁石粒子全体に対して、例えば、Cuなら0.1~3at%、0.3~2.5at%さらには0.5~2.0at%、Alなら0.2~3at%、0.5~2.5at%さらには0.8~2at%、Nbなら0.05~0.7at%、0.07~0.5at%さらには0.1~0.3at%、Gaなら0.35at%以下(0~0.35at%)、0.3at%以下、0.2at%以下さらには0.15at%以下含まれてもよい。
《製造方法》
(1)鋳造合金
鋳造合金は、R-T-B系合金溶湯を鋳型に注湯し、凝固させて得られたインゴット合金でも、その溶湯を急冷凝固させて得られた急冷凝固合金でもよい。急冷凝固合金は、例えば、ストリップキャスト法(SC)等により得られる。鋳造合金の成分組成は、磁石粉末の成分組成の他、拡散処理されるときは拡散原料の成分組成と混合量も考慮して調整される。例えば、鋳造合金は、その全体を100at%としたとき、Rを11~15at%さらには12~13at%、Bを5~9at%さらには6.2~7at%含む。なお、その残部は遷移元素(例えばFe)や改質元素(例えばNb、Ga等)である。
(2)均質化処理
鋳造合金は、水素解砕前に均質化処理(溶体化処理)がなされてもよい。均質化処理により、微細な結晶粒からなる均質的な組織(例えば、粒径:50~250μm)が得られ易くなる。特に、インゴット合金に均質化処理を行うと、軟磁性なαFe相の消失や偏析解消等を図れる。
均質化処理は、例えば、鋳造合金を1000~1200℃さらには1050~1150℃で加熱してなされる。処理時間は、例えば、3~50時間さらには10~40時間である。加熱雰囲気は、例えば、不活性雰囲気(Ar等の不活性ガス雰囲気または真空雰囲気)である。
(3)分散処理
鋳造合金は、水素解砕前(さらには均質化処理後)に分散処理がなされてもよい。分散処理により、鋳造合金の結晶粒界にRリッチ(例えばNdリッチ)な粒界相の均一的な形成が促進される。分散処理後の鋳造合金に水素解砕処理を行うことで、結晶粒界における破断(分離)が優先的に生じ、粒内クラックの発生も抑制され得る。
分散処理は、水素解砕温度より高い(さらには均質化処理温度より低い)温度、例えば、650~1000℃、650~900℃さらには680~750℃で加熱してなされる。その処理時間は、例えば、10分~10時間さらには0.5~3時間である。加熱雰囲気は、例えば、不活性雰囲気である。
(4)水素解砕
水素解砕は、例えば、350~585℃、400~575℃さらには425~550℃の水素雰囲気に鋳造合金を曝してなされる。水素分圧は、例えば、1kPa~250kPaさらには5kPa~150kPaである。処理時間(雰囲気温度が目標温度に到達してからの経過時間)は、例えば、0.1~10時間さらには0.5~5時間である。処理炉内への水素の導入は、雰囲気温度(または鋳造合金の温度)が所定値へ到達した後に行うとよい。
その水素雰囲気に曝された鋳造合金は、水素吸収により、自ら崩壊するか軽く解砕する程度で最大長が数cmから数mm程度の粒や塊となる。このような粒や塊をそのまま解砕原料としてもよいし、さらに解砕や粉砕を加えて粒度調整(例えば粒サイズの最大長が100μm~1mm程度)されたものを解砕原料としてもよい。なお、敢えていうと、軽い衝撃等を加えて塊を崩壊させる場合が「解砕」、剪断力を加えて粒子を意図的に微細化する場合が「粉砕」としてもよい。ちなみに、解砕原料は、水素を吸収したままでもよいし、脱水素されたものでもよい。
本明細書でいう「水素解砕(工程/処理)」は、鋳造合金のマクロ的な解砕や粉砕が目的ではなく、鋳造合金を構成する結晶粒(単結晶粒)へクラックをできるだけ生じさせないためになされる。水素解砕中、水素は結晶粒内へほとんど侵入せず、粒界相(Rリッチ相/Ndリッチ相)へ主に侵入し、粒界相の体積膨張により結晶粒間でクラックが優先的に生じる。その結果、鋳造合金の結晶粒間で分離され、割れやクラックが少ない結晶粒からなる解砕原料が得られる。このような水素解砕の作用効果や機序等については、WO2020/017529で詳述されている。その記載内容(全文)が本願に適宜組み込まれるものとする。
(5)分級
分級により、解砕原料に含まれる微細粒子(粒サイズが小さい側に属する粒子)が少なくとも部分的に除去され、減量される。このような分級は、例えば、篩い分けにより行なわれる。このような分級は、少なくとも一回なされれば足るが、複数回なされてもよい。また、微細粒子を減量または除去する分級前または分級後に、粗大粒子を除去する分級がなされてもよい。なお、微細粒子は後続工程中にも発生するため、微細粒子を最終的に完全除去することは困難であり、効率的ではない。このため本発明でいう「分級」は、磁気特性の低下要因となる微細粒子が相対的に減少すれば足る。
(6)HDDR
水素処理(HDDR)は、解砕原料を分級して得られた磁石原料に対してなされる。これにより、微細なR14型結晶(平均結晶粒径:0.05~2μm)が集合した多結晶体(磁石粒子)からなる磁石粉末が得られる。
HDDRは、大別すると、不均化工程(HD)と再結合工程(DR)からなる。不均化工程は、処理炉に入れた磁石原料を所定の水素雰囲気に曝し、吸水素した磁石原料に不均化反応を生じさせる。不均化工程は、例えば、水素分圧:10~300kPa、雰囲気温度:600~900℃、処理時間:1~5時間としてなされる。
再結合工程は、不均化工程後の磁石原料から脱水素して、その磁石原料に再結合反応を生じさせる。再結合工程は、例えば、水素分圧:1~10kPa、雰囲気温度:600~900℃、処理時間:1~10時間としてなされる。
HD工程またはDR工程は、その全部または一部が、次のような各工程としてなされてもよい。
(a) 低温水素化工程
低温水素化工程は、不均化反応を生じる温度以下(例えば、室温~300℃さらには室温~100℃)の水素雰囲気中に処理炉内の磁石原料を保持する工程である。水素分圧は、例えば20~100kPa程度である。本明細書でいう水素雰囲気は、水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気でもよい。
(b) 高温水素化工程
高温水素化工程は、水素分圧が10~60kPaで700~900℃の水素雰囲気に、低温水素化工程後の磁石原料を保持する工程である。本工程により、低温水素化工程後の磁石原料は、不均化反応(順変態反応)を生じて、三相分解組織(αFe相、RH相、FeB相)となる。
本工程中、水素分圧または雰囲気温度は終始一定でなくてもよい。例えば、反応速度が低下する工程末期に、水素分圧または温度の少なくとも一方を上昇させて反応速度を調整し、三相分解を促進させてもよい(組織安定化工程)。
(c) 制御排気工程
制御排気工程は、水素分圧が0.7~6kPaで700~900℃の水素雰囲気中に、高温水素化工程後の磁石原料を保持する工程である。本工程により、高温水素化工程後の磁石原料は、脱水素に伴う再結合反応(逆変態反応)を生じる。つまり、三相分解組織は、RH相から水素が除去されると共にFeB相の結晶方位が転写した微細なR14型結晶の水素化物(RFeBH)となる。本工程中の再結合反応は、比較的高い水素分圧下でなされる結果、緩やかに進行する。高温水素化工程(または組織安定化工程)と制御排気工程を略同温度で行えば、水素分圧の変更のみで工程間の移行を行える。
(d) 強制排気工程
強制排気工程は、例えば、700~900℃で1Pa以下の真空雰囲気で行われる。本工程により、磁石原料中に残留した水素が除去され、脱水素が完了する。
なお、強制排気工程と制御排気工程は連続的になされる必要はない。制御排気工程後に磁石原料を冷却する冷却工程を行い、強制排気工程はバッチ処理されてもよい。強制排気工程後の冷却は、結晶粒の成長を抑止するため急冷されるとよい。
(7)拡散処理
磁石原料に拡散処理がなされてもよい。拡散処理は、例えば、HDDR後の磁石原料に拡散原料を加えた混合原料を加熱してなされる。これにより、R14型結晶の表面または結晶粒界に、非磁性相が形成され、磁石粒子の保磁力が向上し得る。
拡散原料として、例えば、軽希土類元素の合金や化合物、重希土類元素(Dy、Tb等)またはその合金や化合物(例えばフッ化物)などがある。軽希土類元素(Nd等)-Cu-(Al)系の合金や化合物を用いれば、稀少な重希土類元素の使用を回避できる。
《用途》
希土類磁石粉末は、種々の用途に利用され得る。その代表例はボンド磁石である。ボンド磁石は、主に希土類磁石粉末とバインダ樹脂からなる。バインダ樹脂は、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でもよい。またボンド磁石は、圧縮成形されたものでも射出成形されたものでもよい。希土類異方性磁石粉末を用いたボンド磁石は、配向磁場中で成形されるとよい。
Ceを含む希土類磁石粉末を製造し、その金属組織の観察と磁気特性の評価を行った。このような実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
《試料の製造》
図1に示す工程に沿って希土類磁石粉末を製造した。具体的には、次の通りである。なお、試料の製造に際して、適宜、WO2020/017529(特許文献1)の記載内容を参考にした。
(1)鋳造
ストリップキャスト(SC)法により、所望の合金組成(R:12.5at%、B:6.5at%、Nb:0.2at%、Fe:残部)からなる鋳塊(原料/母材)を得た。希土類元素(R)の原子組成は、Nd0.6(La0.05Ce0.950.4 、つまりNd0.6La0.02Ce0.38とした。鋳造合金全体に対していえば、Nd:7.5at%、Ce:4.75at%、La:0.25at%となる。なお、それら希土類元素の全量(Rt)に対するCeとLaの合計量(R1)の原子割合(R1/Rt)は0.4となる。
(2)均質化処理
その鋳塊をArガス雰囲気中で1100℃×40時間加熱した。
(3)分散処理
均質化処理後の鋳塊(以下「鋳造合金」という。)を入れた処理炉内を真空排気(10-2Pa以下)し、その処理炉内(水素分圧:10-2Pa以下)を緩やかに700℃にして1時間保持した。
(4)水素解砕
分散処理に続けて、真空状態のまま処理炉内(鋳造合金)を500℃として、その処理炉内へ水素を導入した。処理炉内の水素分圧を100kPaとして、500℃で1時間保持した。処理炉内の雰囲気温度は、鋳造合金に接触させた熱電対により測定した。水素分圧は処理炉内に設置した圧力計により測定した。
その後、処理炉内への水素導入を止めて鋳造合金を室温まで炉冷した。処理炉内の水素を不活性ガス(大気圧のAr)で置換した後、鋳造合金を処理炉内から取り出し、軽く解砕して粉末状の解砕原料を得た。
(5)分級
この解砕原料を篩い分けにより分級した。分級は、JIS Z 8801に規定されている試験用篩いを用いて行った。こうして得られた粒度分布(d)を図2に示した。図2中の「<α」は、粉末が公称目開きα(μm)の篩い(メッシュ)を通過した粒子からなることを意味する。「β<」は、粉末が公称目開きβ(μm)の篩い(メッシュ)を通過しない粒子からなることを意味する。「β<α」または「β<d<α」は、公称目開きα(μm)の篩いを通過しない粗大粒子と、公称目開きβ(μm)の篩いを通過する微細粒子とを除いた分級粉末を意味する(以下同様)。「0<d<α」は「d<α」と同義である。なお、解砕(粉砕)や分級は、不活性ガス雰囲気中で行った。
本実施例では、水素解砕後に得られた解砕原料から、従来のように粗大粒子のみを除去した粉末(d<212μm)を試料C1の磁石原料とし、粗大粒子に加えて微細粒子も除去した粉末(150μm<d<212μm)を試料1の磁石原料とした。
(6)d-HDDR
分級された各試料の磁石原料(12.5g)を入れた処理炉内を真空排気した後、その処理炉内の水素分圧と温度を制御して、次のような水素処理を行った。先ず、高温水素化工程(20kPa×800℃×2時間)と、これに続く組織安定化工程(20kPa×840℃×2時間)を行なった。これらにより、磁石原料に不均化反応(順変態反応)を生じさせた(不均化工程)。
次に、処理炉内から水素を連続的に排気する制御排気工程(2.5kPa×840℃×6時間)と、これに続く強制排気工程(10-2Pa×840℃×0.5時間)とを行った。こうして磁石原料へ再結合反応(逆変態反応)を生じさせた(再結合工程)。この後、真空状態のまま炉冷して、処理炉内の水素処理物をArガス中で軽く解砕した。
(7)拡散処理
各試料の水素処理物へ拡散原料を加えた混合原料を、10-1Paの真空雰囲気中で875℃×3時間加熱した。こうして得られた拡散処理物を、真空状態を保持した炉内で室温付近まで冷却してから取り出した(拡散工程)。こうして、各試料に係る磁石粉末を得た。なお、拡散原料には、原子組成がNd51Cu15Al34である合金粉末(平均粒経:約6μm(D50))を用いた。混合原料全体に対する拡散原料の割合は3.5質量%とした。
試料C1の磁石粉末から、さらに微細粒子を除去した磁石粉末(150μm<d<212μm)も用意した。こうして、拡散処理後のさらなる分級により得た磁石粉末を、試料C11という。
《分析・測定》
(1)成分組成
試料1の磁石粉末の成分組成をICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置により分析した。その磁石粉末全体(100at%)に対して、Nd:8.6at%、Ce:4.3at%、La:0.2at%、B:6.0at%、Nb:0.1at%、Cu:0.3at%、Al:0.8at%、Fe:残部であった。このとき、希土類元素の合計量Rt(Nd+Ce+La):13.1at%に対するCeとLaの合計量(R1)の原子割合(R1/Rt)は0.35となる。
(2)拡散処理後の磁石粉末の磁気特性を、パルスBHトレーサー(OP電子工業株式会社製)を用いて常温で測定した。その結果を図3にまとめて示した。図3中に示した角形性(Hk)は、磁石粒子の耐逆磁界性の指標であり、磁化ポテンシャルの指標である残留磁束密度(Br)を10%低下させる逆磁界の大きさである。
《観察》
拡散処理後の磁石粉末(試料1)を電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)で観察した。その観察像(SEM像)を図4に示した。その倍率は、各像の左側に付記した(以下同様)。
《評価》
(1)図3に示した試料1と試料C1の比較から、Ceを含む磁石粉末の場合、水素解砕処理後に微細粉末を除く分級により磁気特性が向上することが明らかとなった。特に、水素解砕処理後に分級をした試料1の磁石粉末は、その分級をしない試料C1の磁石粉末や拡散処理後に分級した試料C11の磁石粉末よりも、耐逆磁界性の指標であるHk値が大幅に向上し、Br値も向上していた。このような試料1の磁石粒子中には、図4からわかるように、RFe相(ラーベス相)が殆ど観られなかった。
なお、拡散処理後に微細粉末を除いた試料C11の磁石粉末は、試料C1の磁石粉末よりも磁気特性が低下した。これは、水素解砕により分離されたRFe相(ラーベス相)を含む粒子が、拡散処理によって主相粒子に凝集、結着等したためと考えられる。これらのことから、微細粉末を除く分級は、水素解砕後に行なうことが好ましいことがわかった。
(2)さらなる検討のため、Laを含みCeを含まない磁石粉末も、図5Aに示す工程に沿って製造した。水素解砕後に、粗大粒子のみを除去した磁石粉末(d<212μm)を試料C2、粗大粒子に加えて微細粒子も除去した磁石粉末(150μm<d<212μm)を試料2とする。これらの磁気特性を、試料1、試料C1の場合と同様に測定して、図5Bに併せて示した。
図5Bから明らかなように、Laを含みCeを含まない磁石粉末の場合、水素解砕処理後の分級が磁気特性へ及ぼす影響は極僅かであることがわかった。
《考察》
本発明の製造方法により、Ceを含む希土類磁石粉末でも磁気特性の向上を図れた理由(機序)は次のように考えられる。
(1)比較検討のため、CeもLaも含まない従来の希土類磁石粉末を、図6に示す工程に沿って製造した。一般的な常温域で水素解砕を行なった後、粗大粒子を除去する分級(d<212μm)のみ行なった。こうして得られた磁石粉末を試料E1という。試料E1と既述した試料C1について、各工程後に得られた金属組織をFE-SEMで観察した。それぞれのSEM像を図7A~7E(これらを併せて「図7」という。)に比較して示した。
(2)均質化処理後
図7Aからわかるように、CeやLaを含まない試料E1では、主相(RFe14B)とRリッチ(rich)相が観察され、ラーベス相は観られなかった。一方、Ceを含む試料C1には、ラーベス相(RFe相)が観られ、その多くは主相の粒界や3重点に出現していた。さらに、試料C1の粒界相では、ラーベス相とともに、Bリッチ相、Rリッチ相も共存していた。
試料E1で観られるRFe14B相の成分組成を、SEMに付属しているEDX(エネルギー分散型X線分光装置)で分析した結果を図9A(表A)に示した。また、試料C1で観られるRFe14B相と三重点にあるRFe相(ラーベス相)の各成分組成を、図9B(表B)に示した。
なお、図9A、図9A(両者を併せて「図9」という。)に示した成分組成は全てEDXにより分析した。EDXで検出されないBの組成表記は省略した。また、図9に示した成分組成の精度は、FE-SEMに付属しているEDXの空間分解能(1μm程度)に依存していることを断っておく。
(3)水素解砕処理後
図7Bからわかるように、常温で水素解砕処理した試料E1には、単結晶のRFe14B相からなる大きい粒子(例えば最大長で155μm以上)が多く観られた。一方、Ceを含む鋳造合金を均質化処理後に500℃で水素解砕した試料C1には、単結晶のRFe14B相からなる大きい粒子に加えて、小さい粒子(例えば最大長85μm以下)も多く観られた。その小さい粒子には、均質化処理後の粒界や3重点に出現していたRFe相とBリッチ相が多く観られた。
(4)不均化工程後(HD後)
図7Cからわかるように、試料E1の主相(RFe14B)粒子は、吸水素により三相(RH相、Fe相、FeB相)に分解されていた。この点は、試料C1の大きい粒子(視野1)でも同様であった。但し、試料C1の小さい粒子(視野2)では、ラーベス相(RFe相)が吸水素により二相(RH相、α-Fe相)に分解されていた。
(5)再結合工程後(d-HDDR後)
図7Dからわかるように、Ceを含まない試料E1の粒子には、均一的で微細なRFe14B相からなる再結合組織が観察された。そのRFe14B相は、均質化処理後のRFe14B相と同様な成分組成であった。この点は、試料C1の大きい粒子(視野1)でも同様であった。
但し、試料C1の小さい粒子(視野2)には、不均一で粗大なRFe14B相がRFe相で覆われている組織が観察された。このRFe14B相は、均質化処理後のRFe14B相(視野1)とは異なり、Ceリッチな組成であった。このような粗大で不均一な組織(視野2)が、保磁力の低下やばらつきを生じる原因と考えられる。また、試料C1にできる主相組織(視野1)もCeを多く含むため、保磁力や残留磁束密度を低下させ得ると考えられる。
(6)拡散処理工程後
図7Eからわかるように、試料E1の粒子には、均一的で微細なRFe14B相からなる組織が観察された。そのRFe14B相自体の組成は、d-HDDR後と略同じであった。この点は、試料C1の大きい粒子(視野1)でも同様であった。
但し、試料C1の小さい粒子(視野2)では、不均一で粗大化したRFe14B相がRFe相とRリッチ相で覆われている組織が観察された。そのRFe14B相は、d-HDDR後のRFe14B相と同様な成分組成であった。これは、RFe14B相の粒界にあるラーベス相が、拡散材料によるRFe14B相の被覆(拡散処理)を阻害しているためと考えられる。このような試料C1の組織(視野2)は、磁気特性の低下やバラツキを招くd-HDDR後の組織を維持して、拡散処理による磁気特性の向上を阻害し得る。
(7)まとめ
以上の観察と分析から次のようなことがいえる。Ceを含む磁石合金は、均質化処理後に、ラーベス相(RFe相)を含む粒界相を生じる。この粒界相は、不均化工程時の吸水素によりRH相とFe相に分解される。これらは再結合工程時に、磁気特性の低下やバラツキを招く不均一で粗大なCe-richのRFe14B相を、RFe相が覆う組織となる。このような組織は、拡散処理後も継承され、拡散原料の粒界相への浸透を妨げ、磁気特性の向上を阻害する。従って、水素解砕後の分級を行なわない場合、そのような組織からなる低磁気特性な磁石粉末が、Ceが少ない高磁気特性なRFe14B相からなる磁石粉末に混在した状態となり、磁石粉末全体の磁気特性(Hk等)が大きく低下したと考えられる(図3の試料C1参照)。
ちなみに、Nd-Ce-Fe-B系の焼結磁石や熱間加工磁石の分野では、Ceを含むラーベス相がR-richな粒界相の形成を阻害して、iHcに悪影響を及ぼすと考えられていた。しかし、HDDRして得られる磁石粉末の分野では、Ceを含むラーベス相が磁気特性(Hk)を低下させ得る上述した機序について未知であった。
本発明のように、水素解砕処理後、HDDR処理前に微細粒子を除く分級を行うと、磁気特性の低下要因となるCeを含むラーベス相が効率的に除去される。これにより、Ceを含まない磁石粒子と同程度に、均一的で微細なRFe14B相からなる磁石粒子が得られる。こうして本発明の製造方法によれば、磁気特性(例えばHk)に優れた磁石粉末が得られるようになったと考えられる。この様子を図8に模式的に示した。

Claims (7)

  1. 少なくともCeを含む希土類元素と遷移元素とBとが含まれる鋳造合金を、350~585℃の水素雰囲気中に曝して解砕原料を得る水素解砕工程と、
    該解砕原料を少なくとも一回分級して、粒サイズが小さい側に属する微細粒子を減量した磁石原料を得る分級工程と、
    該磁石原料に吸水素させて不均化反応を生じさせる不均化工程と、
    該不均化工程後の磁石原料から脱水素して再結合反応を生じさせる再結合工程と、
    該再結合工程後の磁石原料に拡散原料を加えた混合原料を不活性雰囲気中で加熱する拡散工程と、
    を備える希土類磁石粉末の製造方法。
  2. 前記微細粒子は、粒度が150μm未満である請求項1に記載の希土類磁石粉末の製造方法。
  3. 前記希土類元素は、Ndおよび/またはPrを含む請求項1に記載の希土類磁石粉末の製造方法。
  4. 前記希土類元素の全量(Rt)に対するCeの原子割合(Ce/Rt)は0.25~0.55である請求項1または3に記載の希土類磁石粉末の製造方法。
  5. 前記希土類元素は、Laをさらに含み、
    該希土類元素の全量(Rt)に対するCeとLaの合計量(R1)の原子割合(R1/Rt)は0.25~0.55である請求項1または3に記載の希土類磁石粉末の製造方法。
  6. 前記鋳造合金は、1050~1250℃で加熱する均質化処理および/または650~900℃で加熱する分散処理が施されてなる請求項1に記載の希土類磁石粉末の製造方法。
  7. 前記拡散原料は、少なくともNdとCuを含む合金または化合物からなる請求項1に記載の希土類磁石粉末の製造方法。
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