JP2005097309A - 種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子 - Google Patents

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Abstract

【課題】
機械播種性に優れた均一な形状のコーティング種子を大量かつ安定して製造すること。

【解決手段】
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料で、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を0.1〜30重量部含有することを特徴とする種子用コーティング材料により、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を防止されること、さらに該種子用コーティング材料によって発芽性能を低下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足できるコーティング種子が製造できる。


【選択図】 なし



Description

本発明は、種子を利用する分野において播種作業を省力化させるためのペレット種子用コーティング材料に関するものである。
種子を利用する分野において播種作業を省力化し、少ない労働力で大規模な作業をするために多様な形状をした種子を一定の形状や特定の重量に被覆造粒する技術、すなわち種子コーティングがますます重要となってきている。とりわけ、農業生産においては効率的でかつ、計画的な栽培を行うための高性能な種子が要求されている。
従来から様々な種子用コーティング材料が知られており、例えば非晶質シリカ、タルク、カオリナイト、珪藻土、炭酸カルシウム等の無機物の単材もしくはそれらの混合物が使用されている。これらの無機物をデンプン、ゼラチン、PVAまたは水等の結合材と共に種子にコーティングすることによってコーティング種子を得ていた。また、過剰灌水や水はけの悪い土壌が原因で、種子の周りが水封されるために種子への酸素供給が不十分となることを防止する目的で、撥水剤または防水剤を混合分散させた種子用コーティング材料等も知られている(例えば、特開昭54−85908号公報、特公昭38−3469号公報等)。さらに、種子に付着した病害菌による被害を防止する目的で、殺菌剤等を含有させた種子用コーティング材料も知られている(例えば、特開昭63−297305号公報等)。
しかしながら、いかに有用な性能を与えたとしても、機械播種性に優れた均一な形状のコーティング種子を大量かつ安定して製造できなければ産業上利用価値の少ないものとならざるを得ない。実際には、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことがしばしば起こり、製品化が困難なことがあった。
このような状況下で、本発明者らは鋭意検討を行った結果、ある種の繊維状の結晶構造を有する物質、該物質と適合性がある平均粒子径の範囲である無機物および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料において、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を特定量含有するように調製した種子用コーティング材料を用いて種子を被覆することによって、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を防止されること、さらに該種子用コーティング材料によって発芽性能を低下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足できるコーティング種子が製造できることを見い出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料で、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を0.1〜30重量部含有することを特徴とする種子用コーティング材料(以下、本発明コート材料と記す。)、および該種子用コーティング材料を用いて被覆されたコーティング種子(以下、本発明コート種子と記す。)を提供するものである。
本発明コート材料を用いて種子を被覆することによって、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を防止されること、さらに該コート材料によって発芽性能を低下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足できるコーティング種子の製造を可能にした。
以下、さらに詳細に本発明を説明する。
本発明において用いられる「アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質」とは、繊維径に対する繊維長の比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質を意味する。たとえば、珪灰石、セピオライト等の天然粘土鉱物、やパルプ、木材等から得られる粉末状セルロース等の繊維状の結晶構造を有する物質のうち、上記のアスペクト比の範囲にあるものである。該物質の繊維長は、造粒方法や他の被覆材成分との混合親和性または対象となる種子によってそれぞれ好適な範囲があるが、一般的に好ましくは、繊維長が約50μm以上のものがよい。もちろん、これらを組み合わせることも可能である。
本発明コート材料は、上記の繊維状の結晶構造を有する物質を、通常、0.1〜30重量部含有する。この含有量は、対象となる種子または被覆層の倍率(裸種子に対するコーティング種子の重量比)によって異なるが、例えば、吸水時の膨潤係数(A. C. Leopold. 1983. Volumetric Components of Seed Imbibition. - Plant Physiol. 73: 677-680.) が大きいような種子であるスイートコーン、デントコーン等のイネ科種子、エンドウ、ダイズ、インゲンマメ等のマメ科種子、ダイコン、カンラン、ブロッコリー等のアブラナ科種子を1〜5倍程度の低倍率で被覆造粒する場合は、上記の含有量を高くすることが望ましい。一方、吸水時の膨潤係数が小さいような種子であるニンジン、レタス、タマネギ、ナス等の種子を1〜5倍程度の低倍率で被覆造粒する場合には、特に含有量を高くすることなく、広い範囲で適する。
本発明において用いられる「平均粒子径0.1〜75μmの無機物」としては、たとえば、珪藻土、パイロ フィライト、タルク、カオリナイト、炭酸カルシウム、非晶質シリカ、モンモリロナイト、サポナイト、パリゴルスカイト、ベントナイト、クロライト、バーミキュライト、イライト等の無機物の単材またはそれらの混合材等のうち、上記の平均粒子径の範囲にあるものをあげることができる。
本発明において用いられる「撥水剤」としては、たとえば、ステアリン酸、パルミチン酸等の飽和脂肪酸またはその金属塩等をあげることができ、通常、粉体状態で利用する。該撥水剤の平均粒子径は、約0.1〜75μm程度がよい。
本発明コート材料は、上記の撥水剤を、通常、約5〜30重量部程度、一般的に好ましくは約17〜22重量部程度含有するが、前記の繊維状の結晶構造を有する物質の種類、含有量、対象となる種子および播種形態によって特に好ましい含有量は異なる。
また本発明コート材は、アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料であるが、他の成分として殺菌剤、殺虫剤等の農薬、発芽促進剤等の植物成長調節剤等を適当量含有させることもできる。さらに、本発明コート材を用いて種子を被覆造粒するに際して、予め殺菌剤、殺虫剤等の農薬や発芽促進剤等の植物成長調節剤等を適当量種子に付着させておくこともできる。このようにして種子の発芽促進や病害虫の予防をすることも可能である。
本発明コート材を用いて種子を被覆造粒する方法としては、例えば、流動装置や回転パン等を使用する公知の方法をあげることができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト比50)1kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約18μm程度のパリゴルスカイト81kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム18kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該造粒機内にレタス(Lactuca sativa L. )種子2kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子(粒径は2.83〜3.62mmφ)を得た。
試験例1
実施例1によって得られた本発明コート種子の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に育苗培土(太平園芸培土)をつめたプラグトレーに播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内で栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表1に示す。本発明コート種子は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
Figure 2005097309
実施例2
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質として珪灰石B(繊維長400μm、アスペクト比30)0.1kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約40μm程度のパリゴルスカイト49kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム10kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該造粒機内にニンジン(Daucus carota L.)種子10kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、45分間加工することによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子(粒径は2.83〜3.62mmφ)を得た。
試験例2
実施例2によって得られた本発明コート種子の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種し、上面から充分に灌水して栽培した。7日目に発芽勢(%)および14日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表2に示す。本発明コート種子は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
Figure 2005097309
実施例3
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質としてセルロースパウダーB(繊維長52μm、アスペクト比30)0.5kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約18μm程度のパリゴルスカイト48kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム11kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該造粒機内にタマネギ(Allium cepa L.)種子10kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、45分間加工することによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子(粒径は3.48〜4.33mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全くなかった。
試験例3
実施例3によって得られた本発明コート種子の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時にタマネギ用育苗培土(みのる式培土)に播種し、上面から充分に灌水して栽培した。14日目に発芽勢(%)および21日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表3に示す。本発明コート種子は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と比べて同等以上であった。
Figure 2005097309
実施例4
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト比50)2.5、5kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約70μm程度のパリゴルスカイト48kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム11kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにカンラン、ブロッコリーまたは野沢菜(Brassica oleracea L.)種子2kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子(a),(b) (粒径は2.83〜3.62mmφ)を得た。
なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全くなかった。
比較例1
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質である珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト比50)を添加せず、平均粒子径0.1〜75μmの無機物である平均粒子径が約70μm程度のパリゴルスカイト81kg、および撥水剤であるステアリン酸カルシウム19kgを用いること以外は実施例4と同様にして比較コート種子を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、不完全なものが36%発生した。
試験例4
実施例4によって得られた本発明コート種子(a),(b) (カンラン)の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に育苗培土(太平園芸培土)をつめたプラグトレーに播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内で栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表4に示す。本発明コート種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
Figure 2005097309
実施例5
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト比50)20kgもしくはセピオライトA(繊維長50μm、アスペクト比250)20kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約10μm程度のパリゴルスカイト63kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム17kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにダイコン(Raphanus sativus L. )種子15kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子(a),(b) (粒径は4.76〜6.00mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全くなかった。
比較例2
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質である珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト比50)もしくはセピオライトA(繊維長50μm、アスペクト比250)を添加せず、平均粒子径0.1〜75μmの無機物である平均粒子径が約10μm程度のパリゴルスカイト93kg、および撥水剤であるステアリン酸カルシウム7kgを用いること以外は実施例5と同様にして比較コート種子を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、不完全なものが48%発生した。
試験例5
実施例5によって得られた本発明コート種子(a),(b) の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内で栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表5に示す。本発明コート種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
Figure 2005097309
実施例6
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質としてセルロースパウダーA(繊維長250μm、アスペクト比50)28kgもしくはセルロースパウダーB(繊維長52μm、アスペクト比30)28kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約0.5μm程度のパリゴルスカイト67kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにデントコーン(Zea mays L.)種子10kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子(a),(b) (粒径は9.00〜12.00mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全くなかった。
試験例6
実施例6によって得られた本発明コート種子(a),(b) の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種し、上面から充分に灌水して栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表6に示す。本発明コート種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
Figure 2005097309
比較例3
繊維状の結晶構造を有する物質としてセルロースパウダーC(繊維長25μm、アスペクト比30)25kgまたは珪灰石C(繊維長260μm、アスペクト比15)25kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約0.5μm程度のパリゴルスカイト70kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(比較コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンに野沢菜(Brassica oleracea L.)種子2kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。
同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、比較コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、比較コート種子(a),(b) (粒径は2.83〜3.62mmφ)を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、不完全なものが23%,19%発生した。
比較例4
繊維状の結晶構造を有する物質としてセピオライトB(繊維長30μm、アスペクト比150)30kgもしくは珪灰石C(繊維長260μm、アスペクト比15以上)30kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約10μm程度のパリゴルスカイト65kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(比較コート材料(a),(b))を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにダイコン(Raphanus sativus L.)種子15kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、比較コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、比較コート種子(a),(b)(粒径は4.76〜6.00mmφ)を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、不完全なものが36%、45%発生した。
比較例5
アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質としてセルロースパウダーA(繊維長250μm、アスペクト比50)35kgもしくは珪灰石B(繊維長400μm、アスペクト比30)35kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約0.5μm程度のアタパルジャイト60kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(比較コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにデントコーン(Zea mays L. )種子10kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することによって、比較コート材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、比較コート種子(a),(b) (粒径は9.00〜12.00mmφ)を得た。得られた比較コート種子(a),(b) の発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種し、上面から充分に灌水して栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表7に示す。比較コート種子(a),(b) の発芽性能は低下し、発芽勢、発芽率共に裸種子より15%程度低いものであった。
Figure 2005097309



Claims (6)

  1. 繊維長が約50μm以上でありアスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料で、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を0.1〜30重量部含有することを特徴とする種子用コーティング材料。
  2. 撥水剤を5〜30重量部含有することを特徴とする請求項1記載の種子用コーティング材料。
  3. 請求項1または請求項2記載の種子用コーティング材料を用いて被覆されたコーティング種子。
  4. 繊維状の結晶構造を有する物質が珪灰石であることを特徴とする請求項1記載の種子用コーティング材料。
  5. 繊維状の結晶構造を有する物質が粉末状セルロースであることを特徴とする請求項1記載の種子用コーティング材料。
  6. 繊維状の結晶構造を有する物質がセピオライトであることを特徴とする請求項1記載の種子用コーティング材料。





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