JP2005092032A - 平面型光導波路の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コア等の特性を劣化させることなく、コアの直線部と曲がり部とのクラッドに対する屈折率差を異ならせた高精細のパターンを形成する。また膜堆積方法としてFHD法に限らずCVD法等も適用可能とする。
【解決手段】 コア層3の曲がり部3d及び3eとその周囲部分に金属膜M1を堆積し、続いて、コア層3を埋め込むように、第1の上部クラッド層4aを堆積する。この堆積された第1の上部クラッド層4a上の、曲がり部3d及び3eの上方を除いた部分に金属膜M2を堆積する。金属膜M2をマスクとして、第1の上部クラッド層4aのうち、曲がり部3d及び3eの上部の部分のみをエッチングする。金属マスクM1及びM2の除去後、第2の上部クラッド層4bを堆積する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、平面型光導波路の製造方法に関し、特に、直線部と曲がり部とを有するコア層における伝搬損失を低減することを可能にする製造方法に関するものである。
平面型光導波路は、シリコン等の基板上に下部クラッド層、コア層、上部クラッド層を順に形成して形成される。挿入損失の低減のためには、コア層とクラッド層の屈折率差を大きくしてコア層での光閉じ込めを強くすることが必要である。特に、コア層が、直線部の他、曲率を有する曲がり部を有する場合、この曲がり部での曲げ損失(bending loss)が大きくなり、挿入損失の増大を招く。曲がり部での曲率半径が小さくなるほど曲げ損失は大きくなるので、その分その曲がり部には大きな屈折率差を与える必要がある。なお、この明細書において、「曲がり部」とは、曲げ損失が無視できない程度に曲率が大きいコアの部分を意味し、「直線部」とは、一般的な意味の直線の形状を備えたコアの部分だけでなく、曲げ損失が無視できる程度に曲率が小さいコアの部分をも意味するものとする。
しかし、このような曲げ損失を低減するため、コア層とクラッド層の屈折率差を光導波路全体に亘って大きくすると、次のような問題が生じる。第1に、導波路中を伝搬する光のモードフィールド径(MFD:Mode Field Diameter)が小さくなり、入出力用ファイバのMFDの不整合が起こり、接続損失が大きくなる。第2に、屈折率差が大きくなるに従い、コアとクラッドの間の界面荒れによる散乱損が大きくなるため(散乱損は、屈折率差Δの2.5乗に比例して増加する)、屈折率差を大きくし過ぎると却って伝搬損失を低下させてしまう。
このため、小さな曲げ損失と小さな伝搬損失とを両立させることは困難であった。
第1の問題の解決手段として、高屈折率差導波路の入出力ポート部分にテーパを設けてMFDを大きくして、接続先である光ファイバのMFDとの整合をとり、これにより結合損失を小さくする方法が提案されている。しかし、この方法によっても、第2の問題である散乱による伝搬損失の問題は解決されない。
このため、小さな曲げ損失と小さな伝搬損失とを両立させることは困難であった。
第1の問題の解決手段として、高屈折率差導波路の入出力ポート部分にテーパを設けてMFDを大きくして、接続先である光ファイバのMFDとの整合をとり、これにより結合損失を小さくする方法が提案されている。しかし、この方法によっても、第2の問題である散乱による伝搬損失の問題は解決されない。
このような第1及び第2の問題を解決するものとして、コアの曲がり部における屈折率差を大きくし、光ファイバと接続されるコアの直線部での屈折率差を小さくすることにより、曲げ損失を小さく抑えつつ伝播損失も小さくする方法が、特許文献1、2及び3により知られている。特許文献1では、コア等の一部にX線を照射することにより、コア等の屈折率を直線部と曲がり部とで異なるものにしている。また、特許文献2では、コア等の一部に紫外線を照射して、屈折率を変化させている。また、特許文献3では、コアスート層等に部分的な温度変化を与え、これにより屈折率制御材の粗密を変化させている。
しかし、X線は人体に有害であるため、安全対策のためにX線源と処理対象としての平面型光導波路とを遮蔽する必要があり、装置が大掛かりなものになりがちである。また、紫外線の照射による方法は、コア等に複屈折を招来し(詳しくは非特許文献1を参照)、導波路の偏波特性、特に挿入損偏波依存性(PDL:polarization-dependent loss)が大きく劣化し、光導波路の特性に悪影響を及ぼす。例えば、マッハツェンダ干渉計型光導波路の遅延アーム部に紫外線を照射した結果その遅延アーム部に複屈折が導入されると、次のような悪影響が生ずる。すなわち、導波路中を伝搬するX偏波とY偏波に対する光路長・干渉条件が異なってしまい、これにより、X偏波とY偏波とに対するマッハツェンダ干渉計の分岐比が異なってしまうことになる。
また、コアスート層等に部分的な温度変化を与える方法は、ガラススート層が多孔質状で断熱性が高いことから、スートの厚さが大きくなるに従って内部まで熱が伝わり難くなり、これにより均一な組成のガラススートを堆積することが困難になるという問題がある。均一な組成が得られない場合には、偏波特性の劣化等の問題が生じる。
また、特許文献4には、コア層の曲がり部に石英ガラス等からなるマスク材を載置し、火炎堆積法(FHD法)によりこのマスク材及び下部クラッド層上にガラススート層による第1の上部クラッド層を形成した後、このマスク材を除去し、その後第1の上部クラッド層とは屈折率の異なる第2の上部クラッド層を形成することにより、コアの直線部と曲がり部とでクラッドに対する屈折率差が異なるようにした平面型光導波路の製造方法が記載されている。この方法は、大掛かりな設備を準備することなく、またコア等の特性を劣化させることなく、コアの直線部と曲がり部とのクラッドに対する屈折率差を異なるものとすることができるという利点がある。
特開平11−38253号公報(第4頁右欄、図4)
特開平10−332965号公報(第4頁左欄、図4)
特開平5−319843号公報(第4頁左欄、図4)
特開平11−344630号公報(第3頁右欄、図5〜図7等)
T.meyer et al、"Birefringence writing and erasing in ultra-low birefringence fibers by polarized UV side-exposure : origin and application", OFS '96, We5-1
しかし、特許文献4の方法では、マスク材を除去する際、ガラススート層である第1の上部クラッド層が崩れやすく、このため高精細なパターンを形成することは困難である。また、ガラススート層を焼結させて透明ガラス化する際に、表面張力等によりガラススートが動いてしまい、これも高精細なパターンを形成することを困難にしている。また、この特許文献4の方法では、上部クラッド層の堆積のためにFHD法の代わりにCVD法や反応性スパッタリング法等を適用することが困難であるという問題がある。すなわち、CVD法では堆積されるガラスはスートではなく透明ガラス体であり、この透明ガラス体がマスク材に固着してしまい、マスク材の除去が困難になる。また、マスクを除去する際に堆積したガラス層が割れやすくなるという問題がある。本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、高精細のパターンを形成することができ、膜堆積方法としてFHD法に限らずCVD法等も適用が可能な平面波光導波路の製造方法を提供することを目的とする。
本出願の第1の発明に係る平面型光導波路の製造方法は、下部クラッド層上に直線部と曲がり部を有するコア層を形成し、このコア層上に上部クラッド層を形成し、前記下部クラッド層、前記コア層及び前記上部クラッド層のいずれかは、少なくとも第1部分と第2部分との間で屈折率が異なるよう屈折率の異なる材質で形成される平面型光導波路の製造方法において、前記屈折率が異なるように形成される層は、前記第1部分を含む領域及び前記第2部分を含む領域のうちの一方をマスクするための第1のマスク材と、前記第1部分を含む領域及び前記第2部分を含む領域のうちの他方をマスクするための第2のマスク材とにより形成されることを特徴とする。
本出願の第2の発明に係る平面型光導波路の製造方法は、下部クラッド層上に直線部と曲がり部とを有するコア層を形成する工程と、
前記曲がり部とその付近の領域、及び前記直線部とその付近の領域のうちの一方に第1のマスク材を堆積する工程と、前記下部クラッド層及び前記コア層の上に第1の屈折率を有する第1の上部クラッド層を形成する工程と、前記第1のマスク材の上に堆積された前記第1の上部クラッド層を除去するための第2のマスク材を前記第1の上部クラッド層上に堆積する工程と、前記第2のマスク材をマスクとして前記第1の上部クラッド層を除去する工程と、前記第1及び第2のマスク材を除去する工程と、少なくとも前記第1の上部クラッド層が除去された領域に前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の上部クラッド層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
前記曲がり部とその付近の領域、及び前記直線部とその付近の領域のうちの一方に第1のマスク材を堆積する工程と、前記下部クラッド層及び前記コア層の上に第1の屈折率を有する第1の上部クラッド層を形成する工程と、前記第1のマスク材の上に堆積された前記第1の上部クラッド層を除去するための第2のマスク材を前記第1の上部クラッド層上に堆積する工程と、前記第2のマスク材をマスクとして前記第1の上部クラッド層を除去する工程と、前記第1及び第2のマスク材を除去する工程と、少なくとも前記第1の上部クラッド層が除去された領域に前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の上部クラッド層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
本出願の第3の発明に係る平面型光導波路の製造方法は、下部クラッド層上に、第1の屈折率を有する第1の材料により第1のコア層を形成する工程と、第2のコア層が形成されるべき位置を除いた前記下部クラッド層上及び前記第1のコア層上に第1のマスク材を堆積する工程と、前記下部クラッド層上及び前記第1のコア層上に前記第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する第2の材料を堆積する工程と、前記第1のマスク材の上に堆積された前記第2の材料を除去するための第2のマスク材を堆積する工程と、前記第2のマスク材を利用して前記第2の材料を除去して第2のコア層を形成する工程と、前記第1及び第2のマスク材を除去し、その後前記下部クラッド層及び前記第1及び第2のコア層の上に上部クラッド層を形成する工程と
を備えたことを特徴とする。
を備えたことを特徴とする。
本出願の第4の発明に係る平面型光導波路の製造方法は、下部クラッド層上に、第1の屈折率を有する第1の材料を堆積する工程と、第1の領域に堆積された前記第1の材料を除去して前記下部クラッド層を露出させるための第1のマスク材を堆積する工程と、前記第1のマスク材を利用して前記第1の材料を除去して前記第1の領域の前記下部クラッド層を露出させる工程と、前記第1の領域及び前記第1の材料上に前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の材料を堆積する工程と、前記第1の領域を除く第2の領域に堆積された前記第2の材料を除去するための第2のマスク材を堆積する工程と、前記第2のマスク材を利用して前記第2の材料を除去する工程と、前記第1及び第2の材料のいずれか一方によりコア層の直線部が形成され、他方によりコア層の曲がり部が形成されるよう、前記第1及び第2の材料により前記コア層を形成する工程と、前記コア層上に上部クラッド層を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、コア等の特性を劣化させることなく、コアの直線部と曲がり部とのクラッドに対する屈折率差を異ならせた高精細のパターンを形成することができ、また、膜堆積方法としてFHD法に限らずCVD法等も適用が可能となる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る平面型光導波路の製造方法を説明する。
図1はこの発明の第1の実施の形態により製造される平面型光導波路の斜視図である。この平面型導波路は、基板1に、石英ガラス(SiO2)からなる下部クラッド層2、同じく石英ガラスからなるコア層3、及び同じく石英ガラスからなる上部クラッド層4とを積層して作られている。
図1はこの発明の第1の実施の形態により製造される平面型光導波路の斜視図である。この平面型導波路は、基板1に、石英ガラス(SiO2)からなる下部クラッド層2、同じく石英ガラスからなるコア層3、及び同じく石英ガラスからなる上部クラッド層4とを積層して作られている。
コア層3は、端面形状を矩形として、直線部3a、3b及び3cと、曲がり部3d及び3eとを有するパターンに加工されている。このコア層3を覆う上部クラッド層4は、コア層3の直線部3a−3cに接触する第1の上部クラッド層4aと、コア層3の曲がり部3d及び3eに接触する第2の上部クラッド層4bとからなる。
第1の上部クラッド層4aは、図1に示すように、コア層3の直線部3a−3cのみを覆っている。
図1に示すように、第2の上部クラッド層4bは、第1の上部クラッド層4aの上に形成されている。第1の上部クラッド層4aは、曲がり部3d及び3eの部分に孔部5d及び5eを備えており、この孔部5d及び5eに第2の上部クラッド層4bの一部が形成される。このため、曲がり部3d及び3eは第1の上部クラッド層4aには接触せず、第2の上部クラッド層にのみ接触している。
下部クラッド層2、第1の上部クラッド層4a、及び第2の上部クラッド層4bに対して、コア層3の屈折率は相対的に大きく、これによりコア層3への光閉じ込めが行われる。
図1に示すように、第2の上部クラッド層4bは、第1の上部クラッド層4aの上に形成されている。第1の上部クラッド層4aは、曲がり部3d及び3eの部分に孔部5d及び5eを備えており、この孔部5d及び5eに第2の上部クラッド層4bの一部が形成される。このため、曲がり部3d及び3eは第1の上部クラッド層4aには接触せず、第2の上部クラッド層にのみ接触している。
下部クラッド層2、第1の上部クラッド層4a、及び第2の上部クラッド層4bに対して、コア層3の屈折率は相対的に大きく、これによりコア層3への光閉じ込めが行われる。
この実施の形態においては、コア層3の直線部3a、3b及び3cを覆う第1の上部クラッド層4aに対して、曲がり部3d及び3eを覆う第2の上部クラッド層4bの屈折率が小さく設定されている。コア層3は、直線部3a、3b及び3c並びに曲がり部3d及び3eを含む全体にわたって一定の屈折率である。従って、第1の上部クラッド層4aとコア層3の間の屈折率差に対して、第2の上部クラッド層4bとコア層3の間の屈折率差の方が大きくされる。
コア層3及びクラッド層2及び4の屈折率は、例えば石英ガラス膜堆積時の不純物ドーピングにより制御される。例えば、屈折率を下げるには、堆積する石英ガラスにボロン(B)等をドープすればよく、屈折率を上げるには、堆積する石英ガラスにゲルマニウム(Ge)等をドープすればよい。この実施の形態では、上部クラッド層4aに比べて、第2の上部クラッド層4bのボロン(B)ドープ量を多くすることにより、第2の上部クラッド層4bを低屈折率としている。
なお、これらのドーパントを添加すると、一般に、石英系ガラスの軟化点温度(及びガラス転移点温度)を低くすることができるので、上記の添加物を2種類以上同時に添加して屈折率と軟化点温度(又はガラス転移点温度)の両方を調整するようにしてもよい。
なお、これらのドーパントを添加すると、一般に、石英系ガラスの軟化点温度(及びガラス転移点温度)を低くすることができるので、上記の添加物を2種類以上同時に添加して屈折率と軟化点温度(又はガラス転移点温度)の両方を調整するようにしてもよい。
この実施の形態による平面型光導波路の製造工程を、図2及び図3を参照して説明する。図2は、コア層3の直線部3a−3c、及び曲がり部3d及び3eに特に着目した概念的な断面図である。また、図3は、製造の工程を示す斜視図である。
まず、図2(a)に示すように、シリコンを材料とする基板1に、火炎堆積法(FHD法)、CVD法等により石英ガラスからなる下部クラッド層2を形成し、さらにこのクラッド層2上にコア層3を形成するための石英ガラス膜を全面堆積する。その後フォトリソグラフィー及び反応性イオンエッチング(RIE)によりこの石英ガラス膜をパターニングして、直線部3a、3b、3cと曲がり部3d、3eを持つコア層3を形成する。ここでのフォトリソグラフィーのマスク材は、コア層3が石英ガラスで形成されていることから、多結晶シリコンやクロム(Cr)等の金属膜を用いる。金属膜をコア層3形成用の石英ガラス膜上に減圧CVD法、スパッタリング又は真空蒸着法等を用いて堆積し、さらにこの金属膜上にレジストを塗布し、このレジストを所望のコア形状に露光・現像し、金属膜をエッチングする。金属膜のエッチングは、エッチング液によるウエットエッチングで行なってもよいし、エッチングガスを用いたドライエッチングで行ってもよい。なお、レジストの洗浄は、ウエットエッチングの場合は有機溶媒で行なわれることが多く、ドライエッチングの場合には酸素ガスを用いたアッシングにより行なうことが多いが、これ以外の方法によることもできる。
このようにしてエッチングされた金属膜をマスクとして、コア層3を形成する。
このエッチングは、ドライエッチングによるのが通常である。コア層3の形成後は、金属膜はエッチングにより除去される。このエッチングも、基板1や下部クラッド層2の汚損を防止するため、ドライエッチングによるのが好ましい。
このようにしてエッチングされた金属膜をマスクとして、コア層3を形成する。
このエッチングは、ドライエッチングによるのが通常である。コア層3の形成後は、金属膜はエッチングにより除去される。このエッチングも、基板1や下部クラッド層2の汚損を防止するため、ドライエッチングによるのが好ましい。
下部クラッド層2は、シリコン基板1の表面を熱酸化することにより得られる石英ガラスにより形成するようにしてもよい。また、基板1は、シリコンの代わりに、石英ガラスを材料としてもよい。この場合にも、下部クラッド層2は、FHD法やCVD法等により形成することができるが、基板1自体を下部クラッド層として用いることもでき、この場合には下部クラッド層2の堆積は不要となる。また、セラミック、金属、多成分ガラス等により基板1を形成してもよい。
なお、下部クラッド層2の屈折率は、純粋石英と同じ値になるよう調整するのが通常であるが、必要に応じてこれより高い値又は低い値にすることも可能である。
なお、下部クラッド層2の屈折率は、純粋石英と同じ値になるよう調整するのが通常であるが、必要に応じてこれより高い値又は低い値にすることも可能である。
上述のように、コア層3は、不純物ドーピング制御により、下部クラッド層2に比べて屈折率を高く設定される。具体的にこの実施の形態では、下部クラッド層2とコア層3の屈折率差Δ1を、Δ1=0.3%とした。
次に、図2(b)及び図3(b)に示すように、コア層3のうち曲がり部3d及び3eとその周囲部分にマスク材としての金属膜M1を堆積する。金属膜M1の堆積には、上記のコア層3の形成時と同様に、減圧CVD法、スパッタリング、真空蒸着法等を用いることができる。金属膜M1は、上記と同様に、多結晶シリコンやクロム(Cr)等を用いることができる。図3(b)に示すように、曲がり部3d及び3eとその周囲部分にのみに金属膜M1を堆積するには、まず、金属膜を下部クラッド層2及びコア層3の全面に堆積し、その後、この上にレジストを塗布し、続いて、露光・現像工程により、曲がり部3d及び3e以外の部分のレジストを除去する。このレジストをマスク材として金属膜をエッチング(ドライエッチングでも、ウエットエッチングでもよい)し、金属膜M1を曲がり部3d及び3eとその周囲部分にのみに堆積する。
続いて、図2(c)及び図3(c)に示すように、コア層3を埋め込むように、第1の上部クラッド層4aを、FHD法やCVD法等により堆積する。ここでは、第1の上部クラッド層4aとコア層3との屈折率差Δ2を、Δ1と等しく、Δ2=0.3%とした。
曲がり部3d及び3eを保護する金属膜M1は、減圧CVD法、スパッタリング、真空蒸着法等により堆積されるので、FHD法により第1の上部クラッド層4aを堆積したとしても、金属膜M1が、スートとして堆積された第1の上部クラッド層4aの表面張力等により動いてしまうというようなことは生じない。これにより、本実施の形態では、高精細な上部クラッド層パターンの生成が可能となっている。
曲がり部3d及び3eを保護する金属膜M1は、減圧CVD法、スパッタリング、真空蒸着法等により堆積されるので、FHD法により第1の上部クラッド層4aを堆積したとしても、金属膜M1が、スートとして堆積された第1の上部クラッド層4aの表面張力等により動いてしまうというようなことは生じない。これにより、本実施の形態では、高精細な上部クラッド層パターンの生成が可能となっている。
次に図2(d)及び図3(d)に示すように、この堆積された第1の上部クラッド層4a上の、曲がり部3d及び3eの上方を除いた部分に、マスク材としての金属膜M2を堆積する。すなわち、上方から見ると、金属膜M1が形成されている領域には金属膜M2は形成されておらず、また、金属膜M1が形成されている領域には金属膜M1は形成されていない。
次に図2(e)及び図3(e)に示すようにこの金属膜M2をマスクとして、第1の上部クラッド層4aのうち、曲がり部3d及び3eの上部の部分のみを反応性イオンエッチング等によりエッチングして孔部5d、5eを形成する。反応性イオンエッチングを利用することにより、第1の上部クラッド層4aのうち、不要な部分のみを的確に除去して孔部5d、5eを形成することができ、これにより、高精細な上部クラッド層4のパターンの形成が可能となっている。また、この孔部5d及び5e形成の際には、金属膜M1がエッチングのストッパとして機能するので、曲がり部3d及び3eが損傷することはない。
その後、図2(f)及び図3(f)に示すように、フォトリソグラフィーと反応性イオンエッチングにより金属マスクM1及びM2を除去し、さらに、図2(g)及び図3(g)に示すように、第2の上部クラッド層4bを堆積することにより、図1に示す構造の平面型光導波路が完成する。この第2の上部クラッド層4bは、第1の上部クラッド層4aよりも、屈折率が低く、コア層3との間の屈折率差Δ3=0.6%とする。これにより、コア層3の曲がり部分3d及び3eにおける曲げ損失を低減することができる。金属膜M1、M2の除去は、フォトリソグラフィーと反応性イオンエッチングにより行なう。エッチング条件等を適切に設定することにより、金属膜M1の下のコア層3の損傷は最小限に抑えることができ、これにより、高精細なパターンの製造が可能になっている。
その後、図2(f)及び図3(f)に示すように、フォトリソグラフィーと反応性イオンエッチングにより金属マスクM1及びM2を除去し、さらに、図2(g)及び図3(g)に示すように、第2の上部クラッド層4bを堆積することにより、図1に示す構造の平面型光導波路が完成する。この第2の上部クラッド層4bは、第1の上部クラッド層4aよりも、屈折率が低く、コア層3との間の屈折率差Δ3=0.6%とする。これにより、コア層3の曲がり部分3d及び3eにおける曲げ損失を低減することができる。金属膜M1、M2の除去は、フォトリソグラフィーと反応性イオンエッチングにより行なう。エッチング条件等を適切に設定することにより、金属膜M1の下のコア層3の損傷は最小限に抑えることができ、これにより、高精細なパターンの製造が可能になっている。
図4は、上記第1の実施の形態の変形例を示している。上記実施の形態では、コア層3の曲がり部3d及び3e上とその周囲部分に金属膜M1を堆積し、その上に第1の上部クラッド層4aを堆積し、さらにこの上部クラッド層4a上の、金属膜M1が形成される領域以外に金属膜M2を堆積するようにしていた。これに対し、図4に示す変形例では、コア層3を形成した後(同図(a))、同図(b)に示すように、下部クラッド層2上のうち曲がり部3d及び3e上とその周囲部分を除いた領域と、コア層3の直線部3a−3c上に金属膜M1´を堆積する。また、コア層3及び下部クラッド層2上に堆積された第1の上部クラッド層4a´(同図(c)参照)の上では、この金属膜M1´を除いた領域に、金属膜M2´を堆積する(同図(d))。そして、この金属膜M2´をマスクとして、第1の上部クラッド層4a´を曲がり部3d、3e付近を残して除去し(同図(e))、その上に上部クラッド層4b´を形成する(同図(b))。ここでは、第2の上部クラッド層4b´の屈折率を、第1の上部クラッド層4a´の屈折率よりも大きくする。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図5乃至図7を参照して説明する。この実施の形態では、クラッド層の屈折率を変化させる代わりに、図5に示すように、コア層3を形成する直線部3a−3cの屈折率と、曲がり部3d及び3eの屈折率とを異ならせ、これにより、曲がり部3d及び3eでの曲げ損失を少なくしている。
次に、この図5に示すような平面型光導波路の製造方法を、図6及び図7に基づいて説明する。図6は、コア層3の直線部3a−3c、及び曲がり部3d及び3eに特に着目した概念的な断面図である。また、図7は、製造の工程を示す斜視図である。
まず、図6(a)及び図7(a)に示すように、基板1上に形成された下部クラッド層2の上に、フォトリソグラフィー及び反応性イオンエッチングにより、コア層3のうち直線部3a−3cのみを形成する。直線部3a−3cの屈折率は、下部クラッド層2に比べ、例えば0.3%程度高く設定される。
次に、図6(b)及び図7(b)に示すように、この直線部3a−3cの上と、曲がり部3d及び3eが形成されるべき位置を除いた下部クラッド層2の上に金属膜M3を形成する。
次に、図6(c)及び図7(c)に示すように、この金属膜M3を介して、下部クラッド層2上に、曲がり部3d及び3eの形成材料とするための石英ガラス膜30を形成する。この石英ガラス膜30は、図6(c)に示すように、直線部3a−3cの部分が他の部分より盛り上がった形で堆積する。直線部3a−3cと、曲がり部3d及び3eが同じ高さとなるよう、石英ガラス膜30の厚さが調整される。この石英ガラス膜30の屈折率は、直線部3a−3cの屈折率よりも、例えば0.3%程度高く設定される。
次に、図6(b)及び図7(b)に示すように、この直線部3a−3cの上と、曲がり部3d及び3eが形成されるべき位置を除いた下部クラッド層2の上に金属膜M3を形成する。
次に、図6(c)及び図7(c)に示すように、この金属膜M3を介して、下部クラッド層2上に、曲がり部3d及び3eの形成材料とするための石英ガラス膜30を形成する。この石英ガラス膜30は、図6(c)に示すように、直線部3a−3cの部分が他の部分より盛り上がった形で堆積する。直線部3a−3cと、曲がり部3d及び3eが同じ高さとなるよう、石英ガラス膜30の厚さが調整される。この石英ガラス膜30の屈折率は、直線部3a−3cの屈折率よりも、例えば0.3%程度高く設定される。
次に、図6(d)及び図7(d)に示すように、この石英ガラス膜30上の、曲がり部3d及び3eに対応する位置に、金属膜M4を形成する。そして、この金属膜M4をマスクとして石英ガラス膜30を除去して、曲がり部3d及び3eを形成し、金属膜M3及びM4を除去した後(図6(e)及び図7(e)参照)、上部クラッド層4を堆積する(図6(f)及び図7(f))。上部クラッド層4の屈折率は、第1の実施の形態と同様、直線部3a−3cの屈折率と比べても、例えば0.3%程度低く設定される。以上により、図5に示す平面型光導波路が完成する。
図8は、上記第2の実施の形態の変形例を示している。図6及び図7では、コア層3の直線部3a−3cを先に形成し、後から曲がり部3d及び3eを形成するようにしていた。この代わりに、図8に示すように、曲がり部3d及び3eを先に形成し、後から直線部3a−3cを形成するようにしてもよい。すなわち、下部クラッド層2上にまず曲がり部3d及び3eを先に形成し(同図(a))、この曲がり部3d及び3e上、及び下部クラッド層2上の直線部3a−3cを除く部分に金属膜M3´を形成する(同図(b))。次に下部クラッド層2上に、この金属膜M3´を挟んで、直線部3a−3cを形成するための石英ガラス膜31を形成する(同図(c))。この石英ガラス膜31は、曲がり部3d及び3eの屈折率よりも、例えば0.3%程度低く設定される。
続いて、この石英ガラス膜31上の、直線部3a−3cが形成される位置に、金属膜M4´を堆積し(同図(d))、この金属膜M4´をマスクとして石英ガラス膜31を除去し、直線部3a−3cを形成する(同図(e))。そして、金属膜M3´及びM4´を除去した後、上部クラッド層4を堆積することにより(同図(f))、図5に示す平面型光導波路が完成する。
続いて、この石英ガラス膜31上の、直線部3a−3cが形成される位置に、金属膜M4´を堆積し(同図(d))、この金属膜M4´をマスクとして石英ガラス膜31を除去し、直線部3a−3cを形成する(同図(e))。そして、金属膜M3´及びM4´を除去した後、上部クラッド層4を堆積することにより(同図(f))、図5に示す平面型光導波路が完成する。
図9は、上記第2の実施の形態の別の変形例を示している。すなわち、図6乃至図8では、コア層3の直線部3a−3cの形成と、曲がり部3d及び3eの形成とを別工程として実行しているが、図9に示すように、直線部3a−3cと、曲がり部3d及び3eとを一括で形成するようにしてもよい。すなわち、下部クラッド層2上に、直線部3a−3cを形成するための石英ガラス膜32を形成し(同図(a))、この石英ガラス膜32上に、曲がり部3d及び3eを形成する位置の周辺位置を除き金属膜M5を堆積する(同図(b))。
そして、この金属膜M5をマスクとして、石英ガラス膜32の、曲がり部3d及び3eの形成位置とその周辺位置の部分を除去して下部クラッド層2を露出させる(同図(c))。続いて、金属膜M5の除去後(除去せずそのまま残しておくことも可能である)、曲がり部3d及び3eの形成位置に露出された下部クラッド層2上及び石英ガラス膜32上に、曲がり部3d及び3eを形成するための石英ガラス膜33を形成し、この石英ガラス膜33上の曲がり部3d及び3eの形成位置に金属膜M6を堆積する(同図(d))。そして、この金属膜M6をマスクとして石英ガラス膜33を除去し、図9(e)に示すように、曲がり部3d及び3eの形成位置とその周辺位置に石英ガラス膜33が残り、その他の部分は石英ガラス膜32が露出された形とする。このような石英ガラス膜32及び33を、フォトリソグラフィーと反応性イオンエッチングにより、コア層3の形に形成した後(同図(f))、この上に上部クラッド層4を堆積することにより(同図(g))、図5に示す構造を有する平面型光導波路が完成する。
なお、図10(a)〜(g)に示すように、曲がり部3d及び3eを形成するための石英ガラス膜34を、マスクM5´を利用して先に形成し、後から直線部3a−3cを形成するための石英ガラス膜35をマスクM6´を利用して形成するようにしてもよい。
なお、図10(a)〜(g)に示すように、曲がり部3d及び3eを形成するための石英ガラス膜34を、マスクM5´を利用して先に形成し、後から直線部3a−3cを形成するための石英ガラス膜35をマスクM6´を利用して形成するようにしてもよい。
また、図9においては、マスク材としての金属膜M6を利用して石英ガラス膜33を除去しているが、金属膜M6の堆積は省略し、石英ガラス膜32上に堆積された石英ガラス膜33の不要部分は、CMP等による研磨で除去するようにしてもよい(図11参照)。この場合には、石英ガラス膜32自体が金属膜M6の役割を果たすことになる。
以上、発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図2乃至4に示す方法のように上部クラッド層の屈折率差を変化させる代わりに、下部クラッド層の屈折率差を変化させるようにしてもよい。このような下部クラッド層は、曲がり部3d及び3eの下部付近のみを覆う金属膜と、曲がり部3d及び3eの下部付近以外の部分を覆う金属膜との2種類の金属膜を使用して、上部クラッド層の場合と同様に作成することができる。
また、1つの平面型光導波路中に、コアの曲がり部が複数存在し、その曲率がそれぞれ異なっている場合において、各曲がり部間においても、その曲率の大きさに応じて屈折率を大きくしてもよい。
図12(a)〜(h)は、曲がり部3dと3eとで曲率が異なっている場合に、前者と上部クラッド層4(4b)との間の屈折率差を、後者と上部クラッド層4(4c)との間の屈折率差とは異ならせる製造工程を示している。図12(d)に示すように、曲がり部3dとその周辺上の第1の上部クラッド層4aをエッチングするため、金属膜M7が堆積される。金属膜M7は、曲がり部3d上に堆積される金属膜M1''と形成領域が重複しないようにされ、これにより、曲がり部3d上には、図12(f)に示すように、第1の上部クラッド層4aよりも屈折率が低い第2の上部クラッド層4bが形成される。
また、図12(g)に示すように、曲がり部3eとその周辺上の第1の上部クラッド層4aをエッチングするため、金属膜M8が堆積される。金属膜M8は、曲がり部3e上に堆積される金属膜M1''とその形成領域が重複しないにようされ、これにより、曲がり部3e上には、第1の上部クラッド層4bよりも更に屈折率が低い第3の上部クラッド層4cが形成される(図12(h))。
図12では、上部クラッド層4の屈折率を、異なる曲率を有する曲がり部ごとに変化させたが、図5のようなコアの曲率を異ならせた平面型光導波路において、曲がり部3dの屈折率と、曲がり部3eの屈折率を異ならせるなど、異なる曲率曲がり部ごとにその屈折率を変化させるようにしてもよい。また、異なる曲率を有する曲がり部毎に屈折率を変化させる方法としては、上記のような異なるマスクM7、M8を使用する他、部分的に不純物ドープ量を変化させるなど、様々な方法が使用できる。
図12(a)〜(h)は、曲がり部3dと3eとで曲率が異なっている場合に、前者と上部クラッド層4(4b)との間の屈折率差を、後者と上部クラッド層4(4c)との間の屈折率差とは異ならせる製造工程を示している。図12(d)に示すように、曲がり部3dとその周辺上の第1の上部クラッド層4aをエッチングするため、金属膜M7が堆積される。金属膜M7は、曲がり部3d上に堆積される金属膜M1''と形成領域が重複しないようにされ、これにより、曲がり部3d上には、図12(f)に示すように、第1の上部クラッド層4aよりも屈折率が低い第2の上部クラッド層4bが形成される。
また、図12(g)に示すように、曲がり部3eとその周辺上の第1の上部クラッド層4aをエッチングするため、金属膜M8が堆積される。金属膜M8は、曲がり部3e上に堆積される金属膜M1''とその形成領域が重複しないにようされ、これにより、曲がり部3e上には、第1の上部クラッド層4bよりも更に屈折率が低い第3の上部クラッド層4cが形成される(図12(h))。
図12では、上部クラッド層4の屈折率を、異なる曲率を有する曲がり部ごとに変化させたが、図5のようなコアの曲率を異ならせた平面型光導波路において、曲がり部3dの屈折率と、曲がり部3eの屈折率を異ならせるなど、異なる曲率曲がり部ごとにその屈折率を変化させるようにしてもよい。また、異なる曲率を有する曲がり部毎に屈折率を変化させる方法としては、上記のような異なるマスクM7、M8を使用する他、部分的に不純物ドープ量を変化させるなど、様々な方法が使用できる。
また、上記実施の形態では、マスク材として2つの金属膜を使用し、一方の金属膜のマスク部分が、他方の金属膜では透過部とされ、透過部同士、遮光部同士が互いに重複しないようになっている。しかし、この場合には、2つの金属膜として、同一の形状のパターンを有するものを使用し、その代わりに、一方の金属膜による露光時にはポジ型レジストを、他方の金属膜による露光時には、ネガ型レジストを使うというように、異なるタイプのレジストを利用することで対応することもできる。
また、コアやクラッドを高分子材料で生成する場合には、マスク材は金属材でなく、フォトレジストを利用することができる。
また、コアやクラッドを高分子材料で生成する場合には、マスク材は金属材でなく、フォトレジストを利用することができる。
この発明は、曲がり部の多い平面型光導波路を製造する場合に有効である。例えば集積化した光スイッチ(2×2光スイッチを大規模に集積化して16×16、32×32、64×64光スイッチとしたものなど)や、マッハ-ツェンダ干渉計を多段に構成したラティス型光フィルタ回路(分散・分散スロープ補償用デバイスや偏波分散保証用デバイスとして提案されている)などの製造に、本発明を適用することができる。
図13は、ラティス型光フィルタ回路41の一例を示す。この光フィルタ回路41の概要を説明する。この光フィルタ回路41は、導波路42を加熱するための電熱線43を備えている。この電熱線43からの加熱により導波路41の光路長が変動し、これによる位相シフトにより方向性結合器44の分岐比が変化する。
図13に示すように、このラティス型光フィルタ回路41の導波路42は、多数の曲がり部45を備えている。この曲がり部45に本発明を適用することにより、多数の曲がり部45の曲率を小さくできれば、回路全体のサイズを小さくすることができる。図13に示すような構成の場合、曲率を2倍にすることにより、回路全体のサイズを60%程度にまで小さくすることができる。
図13に示すように、このラティス型光フィルタ回路41の導波路42は、多数の曲がり部45を備えている。この曲がり部45に本発明を適用することにより、多数の曲がり部45の曲率を小さくできれば、回路全体のサイズを小さくすることができる。図13に示すような構成の場合、曲率を2倍にすることにより、回路全体のサイズを60%程度にまで小さくすることができる。
1・・・基板、 2・・・下部クラッド層、3・・・コア層、 3a、3b、3c・・・直線部、 3d、3e・・・曲がり部、 4・・・上部クラッド層、 4a、4a´・・・第1の上部クラッド層、 4b、4b´・・・第2の上部クラッド層、 5d、5e・・・孔部、 M1、M1´M1’’、M2、M2´、M3、M4、M4´、M5、M5´、M6、M6´・・・金属膜、 30〜35・・・石英ガラス膜、 41・・・光フィルタ回路、 42・・・導波路、 43・・・電熱線、44・・・方向性結合器、 45・・・曲がり部。
Claims (10)
- 下部クラッド層上に直線部と曲がり部を有するコア層を形成し、このコア層上に上部クラッド層を形成し、前記下部クラッド層、前記コア層及び前記上部クラッド層のいずれかは、少なくとも第1部分と第2部分との間で屈折率が異なるよう屈折率の異なる材質で形成される平面型光導波路の製造方法において、
前記屈折率が異なるように形成される層は、
前記第1部分を含む領域及び前記第2部分を含む領域のうちの一方をマスクするための第1のマスク材と、前記第1部分を含む領域及び前記第2部分を含む領域のうちの他方をマスクするための第2のマスク材とにより形成されることを特徴とする平面型光導波路の製造方法。 - 下部クラッド層上に直線部と曲がり部とを有するコア層を形成する工程と、
前記曲がり部とその付近の領域、及び前記直線部とその付近の領域のうちの一方に第1のマスク材を堆積する工程と、
前記下部クラッド層及び前記コア層の上に第1の屈折率を有する第1の上部クラッド層を形成する工程と、
前記第1のマスク材の上に堆積された前記第1の上部クラッド層を除去するための第2のマスク材を前記第1の上部クラッド層上に堆積する工程と、
前記第2のマスク材をマスクとして前記第1の上部クラッド層を除去する工程と、
前記第1及び第2のマスク材を除去する工程と、
少なくとも前記第1の上部クラッド層が除去された領域に前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の上部クラッド層を形成する工程と
を備えたことを特徴とする平面型光導波路の製造方法。 - 前記コア層は、曲率が互いに異なる複数の曲がり部を備えたものであり、
前記第2のマスク材を堆積する工程では、前記曲率が異なる曲がり部毎に別個のマスク材を堆積し、
前記第2の上部クラッド層を形成する工程では、前記別個のマスク材を使用して、前記曲率の違いに応じて前記曲率の異なる曲がり部毎に前記第2の上部クラッド層の屈折率を異なるものとする
ことを特徴とする請求項2記載の平面型光導波路の製造方法。 - 前記第1のマスク材及び前記第2のマスク材は同一形状のパターンを有するフォトマスクを用いて形成され、
前記第1のマスク材及び前記第2のマスク材は、一方が前記フォトマスクにより露光がされた部分のみが除去される性質を有するレジストを用いて形成され、他方が前記フォトマスクにより露光がされなかった部分のみが除去されるレジストを用いて形成される
ことを特徴とする請求項2記載の平面型光導波路の製造方法。 - 下部クラッド層上に、第1の屈折率を有する第1の材料により第1のコア層を形成する工程と、
第2のコア層が形成されるべき位置を除いた前記下部クラッド層上及び前記第1のコア層上に第1のマスク材を堆積する工程と、
前記下部クラッド層上及び前記第1のコア層上に前記第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する第2の材料を堆積する工程と、
前記第1のマスク材の上に堆積された前記第2の材料を除去するための第2のマスク材を堆積する工程と、
前記第2のマスク材を利用して前記第2の材料を除去して第2のコア層を形成する工程と、
前記第1及び第2のマスク材を除去し、その後前記下部クラッド層及び前記第1及び第2のコア層の上に上部クラッド層を形成する工程と
を備えたことを特徴とする平面型光導波路の製造方法。 - 前記コア層が、曲率が互いに異なる複数の曲がり部を備え、
前記第1のコア層及び第2のコア層のうち、前記曲がり部に相当するものの屈折率は、前記曲率に応じて異なっている請求項5記載の平面型光導波路の製造方法。 - 前記第1のマスク材及び前記第2のマスク材は同一形状のパターンを有するフォトマスクを用いて形成され、
前記第1のマスク材及び前記第2のマスク材は、一方が前記フォトマスクにより露光がされた部分のみが除去される性質を有するレジストを用いて形成され、他方が前記フォトマスクにより露光がされなかった部分のみが除去されるレジストを用いて形成される
ことを特徴とする請求項5記載の平面型光導波路の製造方法。 - 下部クラッド層上に、第1の屈折率を有する第1の材料を堆積する工程と、
第1の領域に堆積された前記第1の材料を除去して前記下部クラッド層を露出させるための第1のマスク材を堆積する工程と、
前記第1のマスク材を利用して前記第1の材料を除去して前記第1の領域の前記下部クラッド層を露出させる工程と、
前記第1の領域及び前記第1の材料上に前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する第2の材料を堆積する工程と、
前記第1の領域を除く第2の領域に堆積された前記第2の材料を除去するための第2のマスク材を堆積する工程と、
前記第2のマスク材を利用して前記第2の材料を除去する工程と、
前記第1及び第2の材料のいずれか一方によりコア層の直線部が形成され、他方によりコア層の曲がり部が形成されるよう、前記第1及び第2の材料により前記コア層を形成する工程と、
前記コア層上に上部クラッド層を形成する工程と
を備えたことを特徴とする平面型光導波路の製造方法。 - 前記第1の材料及び前記第2の材料のうち、前記曲がり部を形成するための材料は、形成されるべき曲がり部の曲率に応じてその屈折率が異なるようにされた請求項8記載の平面型光導波路の製造方法。
- 前記第1のマスク材及び前記第2のマスク材は同一形状のパターンを有するフォトマスクを用いて形成され、
前記第1のマスク材及び前記第2のマスク材は、一方が前記フォトマスクにより露光がされた部分のみが除去される性質を有するレジストを用いて形成され、他方が前記フォトマスクにより露光がされなかった部分のみが除去されるレジストを用いて形成される
ことを特徴とする請求項8記載の平面型光導波路の製造方法。
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-
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- 2003-09-19 JP JP2003327919A patent/JP2005092032A/ja active Pending
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