JP2005090676A - 流量補正バルブ、流量補正バブル装置および静油圧駆動車両 - Google Patents

流量補正バルブ、流量補正バブル装置および静油圧駆動車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 2ポンプ・2モータHSTの油圧回路間でポンプ間の流量特性の違いによる流量のばらつきを簡単に補正可能な流量補正バルブである。
【解決手段】 該バルブ1はハウジング3に両端のポート2a、2bと連通する油通路Aを備え、油通路のほぼ中間にスプリング室Bを形成し、これと各ポート2間に圧力室Cを形成する。圧力室にスプリング室方向に移動することによって弁座に当接する、油路6を有するポペット4a、4bを配設し、圧力室とスプリング室間の油通路Dに、オリフィスの油路7を有するスプール5a、5bを摺動自在に配設する。そしてスプリング室に配設した1つのスプリング10で各スプールをポペット側に押し付けることによって、ポペットを弁座から離間状態に保持し油通路Aを確保させた。バルブ1はポートとスプリング室との差圧が小さいときは開弁したままで、油通路Aを通って油を流し、差圧による力がスプリングで設定した押圧力を超えると、圧力の高い側でスプールが移動し、ポペットが弁座に当接して油通路Aを閉塞する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2ポンプ・2モータ静油圧変速機構による静油圧駆動車両に関し、特にその2つの静油圧変速機構の油圧回路の流量を補正する流量補正バルブおよび流量補正バルブ装置と、該流量補正により旋回性を損なわずに直進性をも確保した静油圧駆動車両とに関する。
例えばクローラキャリア等の建設用車両で採用される静油圧変速機構(HST)は、図5に示すように、油圧ポンプaと油圧モータbとを閉回路の油圧回路(配管)cで接続して、エンジンeで駆動されるポンプaで油を回路cに吐出し、吐出された油を一方向にモータbに送ってモータbを回転させ、該モータbに取付けたタイヤdを回転させるものである。
このHSTでは、シフトレバーによる指令でポンプaの油の吐出量を変化させることにより、モータbの回転数を変えて、車両の速度を変化させることができる。また、ポンプaを両方向に油を吐出できる両振りとして、回路cへの油の吐出方向を変えることにより、モータbの回転を正転から逆転に変えて、車両を前進から後進に切換えることができる。
上記のHSTを、図6に示すように、右タイヤ用と左タイヤ用にそれぞれ構成した2ポンプ・2モータHSTが知られており、該2ポンプ・2モータHSTでは、左のタイヤd1を取付けた油圧モータb1と油圧ポンプa1を閉回路の油圧回路c1により接続し、右のタイヤd2を取付けた油圧モータb2と油圧ポンプa2とを閉回路の油圧回路c2により接続している。
この2ポンプ・2モータHSTを備えた車両では、エンジンeにより駆動される油圧ポンプa1、a2の油の吐出量、吐出方向をそれぞれのシフトレバーで操作することにより、前進、後進、右旋回、左旋回、停止を行うことができる。
しかしながら、油圧ポンプa1、a2には個体差があり、ポンプa1、a2間に指令に対する流量特性のばらつきがあると、運転者が直進の操作をしているにもかかわらず、左タイヤd1と右タイヤd2に回転速度の差が発生して、車両は曲進の挙動を示してしまう。
これを解決するには、油圧ポンプの個体差を小さくすればよいが、個体差が小さくなるようにポンプを製作すると、ポンプの生産性が低下する。一方、各シフトレバーに連結したジョイスティック弁等の操作系と各油圧ポンプとの間に、ポンプ流量を同調させる電気的制御手段を組み込むことが考えられるが、装置が複雑、高価になる。
したがって、本発明の課題は、油圧回路のポンプ間の流量特性の違いによる流量の差を簡単に補正して除去することが可能な流量補正バルブ、該流量補正バルブを2ポンプ・2モータHSTに適用するのに好適な流量補正バルブ装置、および流量補正バルブもしくは流量補正バルブ装置を使用して旋回性を損なわずに直進性をも確保した2ポンプ・2モータHSTによる静油圧駆動車両を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の流量補正バルブは、請求項1に示した通り、両端がポートに連通する流体通路のほぼ中間にスプリング室を形成し、前記流体通路の前記スプリング室と前記それぞれのポートとの間に圧力室をそれぞれ形成して、それらの圧力室に、前記スプリング室方向に移動することによって弁座に当接して前記流体通路を閉塞するポペットを配設するとともに、前記それぞれのポペットと前記スプリング室との間の流体通路に、オリフィスを形成したスプールを摺動自在に配設し、さらに、前記スプリング室に配設したスプリングによってそれぞれのスプールをポペット側に押し付けることによって、該スプールを介して前記それぞれのポペットをそれらの弁座から離間状態に保持しており、前記ポートと前記スプリング室との差圧による力が、前記スプリングによって設定された押圧力よりも大きくなった場合に、前記スプールの移動により、前記ポペットが前記弁座に当接して前記流体通路を閉塞するようにしたことを特徴とする。
流量補正バルブは、ポートに作用する流体が同圧であるときは流体が流れないが、ポート間で圧力差が生じると、圧力の高い側のポートから流体が流量補正バルブの流体通路を通って圧力の低い側のポートに流れる。そして、ポペットとスプリング室との間に配置したスプールにオリフィス通路を形成しているので、オリフィス通路を流れる流体の圧力損失により、スプールを流体の流れ方向に押圧する圧力差がスプールの両端に発生し、そのスプール両端の差圧による力、換言すればポートとスプリング室との間の差圧による力がスプリングで設定した押圧力よりも大きくなると、スプールが移動し、ポペットが弁座に当接してポート間の通路が閉塞し、流量補正バルブが閉弁する。
これにより、流量補正バルブのポートのそれぞれに接続された流体回路間でポンプ間の流量特性の相違により流量のばらつきが生じても、流量補正バルブにより自動的に一方の流体回路から他方の流体回路に流体を流して、流体回路間の流量のばらつきを除去し、流量を同量に補正することができる。また、ポンプの吐出量を変えて流体回路間で流体回路の流量を変更し、流量補正バルブのポートとスプリング室との間に所定の差圧が生じたときには、流量補正バルブが閉弁して、自動的に一方の流体回路から他方の流体回路に流体が流れるのを停止して、それぞれの流体回路にポンプの吐出量で定まる流量を確保することができる。
本発明の流量補正バルブ装置は、請求項2に示した通り、一端がポートに連通する流体通路の他端にスプリング室を形成し、前記流体通路の前記スプリング室と前記ポートとの間に圧力室を形成して、その圧力室に、前記スプリング室方向に移動することによって弁座に当接して前記流体通路を閉塞するポペットを配設するとともに、前記ポペットと前記スプリング室との間の流体通路に、オリフィスを形成したスプールを摺動自在に配設し、さらに、前記スプリング室に配設したスプリングによってスプールをポペット側に押し付けることによって、該スプールを介して前記ポペットをその弁座から離間状態に保持して弁組立体を形成し、その弁組立体を2個、ハウジングに並設して、該2個の弁組立体のスプリング室同士を連絡通路で繋いで流量補正バルブを構成し、前記ハウジングに該流量補正バルブを、該流量補正バルブが位置する面と直交する方向に間隔を開けて2つ具備しており、前記各流量補正バルブは、前記ポートと前記スプリング室との差圧による力が、前記スプリングによって設定された押圧力よりも大きくなった場合に、前記スプールの移動により、前記ポペットが前記弁座に当接して前記流体通路を閉塞するようにしたことを特徴とする。
請求項1の流量補正バルブを2ポンプ・2モータHSTを搭載した車両に使用することにより、車両の直進時、左右のタイヤ用の油圧回路のポンプ間に流量特性の違いにより流量のばらつきがあっても、流量補正バルブにより両回路の流量を同量に補正することができて、車両の直進時の直進性を確保することができ、また旋回時の旋回性を損なうことがないが、前進時および後進時の両方の流量補正をするためには流量補正バルブを2つ要し、前進用、後進用の流量補正バルブを設置した流量補正部が大型化する。
これに対し、請求項2の流量補正バルブ装置では、2個の弁組立体をハウジングに並設し、その2個の弁組立体のスプリング室同士を連絡通路で繋いで流量補正バルブを構成しているので、流量補正バルブが請求項1の流量補正バルブに比べ横長にならず、この横長でない流量補正バルブをハウジングに、該流量補正バルブが位置する面と直交する方向に間隔を開けて2つ具備させた流量補正バルブ装置は、請求項1の横長の流量補正バルブを前進用、後進用に2つ設置した流量補正部に比べ、流量補正部が大型化せずコンパクトなものとすることができる。
本発明の静油圧駆動車両は、請求項3に示した通り、左右の駆動輪を、油圧ポンプと油圧モータとを第1、第2の油路で繋いで油圧閉回路に構成したそれぞれの静油圧変速機構によって駆動する静油圧駆動車両において、前記両閉回路の第1の油路同士の間および第2の油路同士の間を、請求項1に記載の流量補正バルブまたは請求項2に記載の流量補正バルブ装置を介して互いに接続させたことを特徴とする。
車両の前進時および後進時、車両を直進する際、2ポンプ・2モータHSTの左右のタイヤ用の油圧回路間でポンプ間の流量特性の違いにより流量のばらつきがあると、吐出指令を同一に設定しても、実際の吐出量が相違することから、両油圧回路を流れる油量が異なって来、走行抵抗により流量が多い油圧回路の方が流量が少ない油圧回路に比べて油の圧力が高くなるが、流量補正バルブにより、圧力が高い側の油圧回路から圧力が低い側の油圧回路に油を流して、両油圧回路の流量を同量に補正できるので、車両の直進性を確保することができる。一方、車両を前進または後進しながら、車両を旋回して曲がらせるために、ポンプの吐出量を変えて両油圧回路間で回路の流量を変更し、流量補正バルブのポートとスプリング室との間に所定の差圧が生じたときには、流量バルブが作動して流体通路を遮断するので、車両を旋回するのに要する所定の流量を両油圧回路に確保でき、車両を支障なく旋回することができる。
本発明によれば、2ポンプ・2モータHSTにより静油圧駆動される車両が前進および後進する際に、2ポンプ・2モータHSTの流体回路間でポンプ間の流量特性の相違があっても、流量補正バルブにより、車両の直進時の直進性を確保することができ、車両の旋回時の旋回性を損うこともない。また並設した2個の弁組立体を用いて流量補正バルブを構成し、この流量補正バルブを2つ、ハウジングの流量補正バルブが位置する面と直交する方向に間隔を開けて具備させた場合には、前進用、後進用の流量補正バルブを設けた流量補正部がコンパクトなものになる。
以下、本発明の実施例を詳述する。図1は、本発明の流量補正バルブの一実施例を示す断面図、図2は、図1の流量補正バルブを備えた2ポンプ・2モータHST(静油圧変速機構)を示す模式図である。
流量補正バルブ1は、ハウジング半体3a、3bをねじ込みで結合したハウジング3を備え、ハウジング3に左右両端のポート2a、2bに連通する油通路Aが形成されている。この油通路Aのほぼ中間にスプリング室Bを形成し、油通路Aのスプリング室Bとそれぞれのポート2(2a、2b)との間に圧力室Cを形成して、それらの圧力室Cにポペット4a、4bを移動自在に配設し、それぞれの圧力室Cとスプリング室Bとの間の油通路Dにスプール5a、5bを摺動自在に配設している。各ポペット4(4a、4b)は、内に比較的大きな油路6がそれぞれ形成され、各油路6はポペット4の基端面に開口してポート2に臨むとともに、ポペット4の先端部の外周面に開口して、圧力室Cに臨んでいる。スプール5(5a、5b)は、内にオリフィスとなる細い油路7がそれぞれ形成され、油路7がスプール5の先端面に開口してスプリング室Bに臨むとともに、スプール5の基端部の外周面に開口して、油通路Dに臨んでいる。
そして、ハウジング3のそれぞれの圧力室Cを画成する内壁面に弁座9を形成して、ポペット4がスプリング室Bの方向に移動することによって、ポペット4の先端部の弁部8が弁座9に当接することにより、圧力室Cと油通路Dとの間で油通路Aを閉塞可能としている。さらに、スプリング室Bに1つのスプリング10を配設し、スプリング10の両端をそれぞれスプール5に取付けて各スプール5をポペット4側に押し付けて押圧し、それぞれのスプール5を介して各ポペット4をそれらの弁座9から離間した状態に保持し、油通路Aを確保させた。スプリング10を取付けたスプール5は、それらのばね受け11をスプリング室Bを画成するハウジング3の内壁面に形成した段部状のストッパー12に当接させることによって、圧力室Cの方向へのスプール5の位置を規制した。各ポート2には、油圧回路に連結した耐圧のゴムホースが端部のねじ部をねじ込むことによって取付けられ、流量補正バルブ1はゴムホースにより油圧回路に接続される。
上記の流量補正バルブ1において、左右のポート2に作用する油圧が同圧であるときは、バルブ1内を油が流れないが、ポート2間に圧力差が生じると、圧力の高い側のポート2から油がポペット4の油路6、圧力室C、油通路D、スプール5の油路7、スプリング室B、圧力の低い側のスプール5の油路7、油通路D、圧力室C、ポペット4の油路6を順に通って、圧力の低い側のポート2に流れる。
このとき、スプール5の油路7はオリフィスの機能を持たせているので、油路7を流れる油の圧力損失により、スプール5の両端にスプール5を油の流れの方向に押圧する圧力差が発生する。ポペット4の油路6は比較的大きく形成してあるので、油路6での油の圧力損失は油路7に比べて非常に小さいから、スプール5の両端に発生する差圧は、ポート2とスプリング室Bとの間の差圧になる。したがって、ポート2間の差圧が大きく、スプール5の油路7を流れる油量が大きくなって、ポート2とスプリング室Bとの間の差圧による力がスプリング10で設定した押圧力(付勢力)よりも大きくなると、圧力の高い側のスプール5がスプリング10に抗して移動し、これにより圧力の高い側でポペット4の弁部8がハウジング3の弁座9に当接し、圧力室Cと油通路Dとの間で油通路Aを閉塞し遮断して、流量補正バルブ1を閉弁する。
即ち、本発明の流量補正バルブ1は、ポート2間の差圧が小さい場合には、少量の油を流す絞りの機能と、ポート2間の差圧が大きくなった場合には、油通路を遮断して閉弁するチェック弁の機能とを備える。したがって、流量補正バルブ1をシンボルで表示すれば図2に示したようになる。
本発明の流量補正バルブ1は、静油圧駆動車両に搭載した2ポンプ・2モータHST(静油圧変速機構)の油圧回路に接続して使用される。2ポンプ・2モータHSTは、図2に示すように、油圧ポンプ21aと左のタイヤ25aを取付けた油圧モータ22aとを第1、第2の油路23a、23bにより接続して、油路23a、23bによる油圧回路23で左タイヤ用のHST閉回路を構成し、油圧ポンプ21bと右のタイヤ25bを取付けた油圧モータ22bとを第1、第2の油路24a、24bにより接続して、油路24a、24bによる油圧回路24で右タイヤ用のHST閉回路を構成したものである。
エンジン20でポンプ21a、21bを駆動して油を油圧回路23、24に吐出し、吐出された油をそれぞれのモータ22a、22bに一方向に送ってモータを回転させ、モータに取付けたタイヤ25a、25bを回転させる。車両の前進時、例えば第1の油路23a、24aがポンプ21a、21bからのモータ22a、22bへの油の往路となり、第2の油路23b、24bがモータ22a、22bからのポンプ21a、21bへの油の復路となる。車両の後進時は、第2の油路23b、24bが油の往路となり、第1の油路23a、24aが油の復路となる。
流量補正バルブ1は、左右のタイヤ用のHSTの油圧回路23、24の第1の油路23aと24aとの間、および油圧回路23、24の第2の油路23bと24bとの間に、それぞれゴムホース26で接続する。流量補正バルブ1は第1の油路23a、24aに対し、ポート2aを第1の油路23a側、ポート2bを第1の油路24a側とした。第2の油路23b、24b間の流量補正バルブ1についても同様とした。
図2において、車両の前進時、車両を直進運転するために、油圧ポンプ21a、21bの油の吐出量を同一に設定してポンプを運転したとき、油圧ポンプ21a、21bの実際の吐出量が同一ならば、油圧回路23、24を流れる油量が同一、走行抵抗による油圧が同圧になって、油路23、24の間に接続した流量補正バルブ1を通って、油が油路23、24間に流れることはない。
しかし、ポンプ21a、21bに個体差による流量特性の違いがあると、それぞれの操作レバーで吐出指令を同一に設定しても、実際の吐出量が相違することから、油圧回路23、24を流れる油量が異なって来、走行抵抗により流量が多い油路の方が流量が少ない油路の方に比べて油の圧力が高くなって、油路23、24の油に圧力差が生じる。これにより、油の圧力が高い側の油路を例えば油路23とすると、油路23、24の往路の油路、即ち第1の油路23a、24aに間に接続された流量補正バルブ1に圧力の高い側の油路23aから油が流れ、油が左の圧力ポート2aからポペット4aの油路6、圧力室C、油通路D、スプール5の油路7、スプリング室B、圧力の低い側のスプール5の油路7、油通路D、圧力室C、ポペット4bの油路6を順に通って、右のポート2bから圧力の低い側の油路24aに流出する。したがって、油圧ポンプ21a、21bに流量特性の差による吐出量の違いがあっても、油路23、24を流れる油の流量差を補正して解消でき、車両の前進時の直進性を確保することができる。油の圧力が高い側の油路が油路24である場合も同様である。
次に車両を例えば右旋回して曲がらせるために、それぞれの操作レバーによる旋回指令で油圧ポンプ21a、21bの油の吐出量を変えて、油圧回路23、24を流れる油の流量をそれぞれ大、小の所定量に変化させると、旋回駆動力の発生により油路23の油の圧力が大、油路24の油の圧力が小になって、その往路の油路である第1の油路23a、24a間の流量補正バルブ1に瞬間的に大きな流量の油が流れることにより、ポート2a、2bとスプリング室Bとの間にスプリング10で設定された押圧力を上回る差圧による力が発生し、圧力の高い油路23aに接続された側で流量補正バルブ1のポペット4aが直ちに作動して閉弁し、油路23a、24a間の油の流れがなくなる。したがって、車両を旋回するのに必要な所定量の油を油路23、24に確保でき、車両を支障なく旋回することができる。車両を左旋回する場合も同様である。
車両の後進時には、油圧回路23、24の第2の油路23b、24bが往路となり、第1の油路23a、油路24aが復路となって、この往路の第2の油路23bと24bとの間に介挿した流量補正バルブ1の作用によって、車両を直進で後退する際の直進性および旋回しながら後退する際の旋回性を確保することができる。
以上の実施例では、流量補正バルブ1のポート2a、2bは、ハウジング3の油通路Aの両端の延長上に設けたが、油通路Aの一端とポート2aとが連通し、油通路Aの他端とポート2bとが連通していれば、ポート2a、2bは油通路Aと直交する方向などハウジング3のどこに設けてもよい。
本発明の他の実施例を図3およびそのX−X断面の図4に示す。本実施例では、ハウジング14に流量補正バルブ15を、該流量補正バルブ15が位置する面と直行する方向に間隔を開けて2つ形成して、流量補正バルブ装置15Aに構成した。各流量補正バルブ15は、図1の流量補正バルブ1を左右2つに分けたような弁組立体15a、15bをハウジング14に並設して構成した。図4において図1に付した符号と同一の符号は同一の要素を示す。
流量補正バルブ15の一方の弁組立体15aは、一端がポート2aに連通する油通路Eを有し、この油通路Eの他端にスプリング室Fを形成し、油通路Eのスプリング室Fとポート2aとの間に圧力室Cを形成して、その圧力室Cに、油路6を有するポペット4aを移動自在に配設し、圧力室Cとスプリング室Fとの間の油通路Dに、オリフィスとなる油路7を有するスプール5aを摺動自在に配設し、スプリング室Fに配設したスプリング10によってスプール5aをポペット側に押し付けることによって、該スプール5aを介してポペット4aを弁座9から離間状態に保持してなっている。他方の弁組立体15bも同様に構成される。図4において弁組立体15bの要素のうちポート、ポペット、スプールについて、符号の添え字をbに変えてそれぞれ2b、4b、5bで示す。
上記の弁組立体15a、15bを横長の姿勢でハウジング14に上下2段に並設し、2個の弁組立体15a、15bのスプリング室F同士を連絡通路Gで繋ぐ。これにより、弁組立体15aおよび15bによる流量補正バルブ15が構成される。そして、同一構成の流量補正バルブ15をハウジング14の厚み方向に間隔を開けて、即ち流量補正バルブ15が位置する図4の紙面に垂直な奥側の位置に構築すれば、流量補正バルブ装置15Aが得られる。
なお、本例では、一方の弁組立体15aはポート2aを左端に位置させて上側に配置し、他方の弁組立体15bはポート2bを右端に位置させて下側に配置したが、例えば下側の弁組立体15bを、上側の弁組立体15aと同様にポート2bが左側に位置するように配置させてもよい。流量補正バルブ15は、図1の流量補正バルブ1を左右2つに分けたような弁組立体15a、15bから構成した点が異なるだけなので、その作用は流量補正バルブ1のときと全く同じであるから、その作用の説明は省略する。
流量補正バルブ装置15Aにおいて、ハウジング14の厚み方向の前後2つの流量補正バルブ15のうち、例えば前側の第1の流量補正バルブは前進用、後側の第2の流量補正バルブは後進用として使用され、先の図2に示した2ポンプ・2モータHSTの油圧回路23、24の第1の油路23a、24aの間に第1の流量補正バルブ15をゴムホース26で連結し、第2の油路23b、24bの間に第2の流量補正バルブ15をゴムホース26で連結する。同様に、車両の前進時、油圧回路23、24のポンプ21a、21b間に流量特性の違いにより流量のばらつきがあっても、第1の流量補正バルブにより、旋回時の旋回性を損なうことなく、直進時の直進性を確保することができ、車両の後進時、第2の流量補正バルブにより、旋回時の旋回性を損なうことなく、直進時の直進性を確保することができる。
図1の実施例の流量補正バルブ1では、横長になるので、これを前進用、後進用に2つ設置して流量補正部を形成すると、流量補正部が大型化するが、本実施例では、2個の弁組立体15a、15bをハウジング14に2段に並設して流量補正バルブ15を構成しているので、流量補正バルブ15が横長にならず、このため、流量補正バルブ15を前進用、後進用に2つハウジング14の厚み方向に前後するように具備させた流量補正バルブ装置15Aは大型化せず、コンパクトな流量補正部とすることができる。
また本実施例では、流量補正バルブ15は、前の実施例の流量補正バルブ1と比べスプリング10が倍の2つを要し、部品点数の点で不利ではあるが、ハウジング14のブロックの両側面等からの穴加工などにより、スプリング室F等を備えた油通路Eや連絡通路Gを形成できるので、これらの通路の加工が容易であり、また油通路Eへのスプール5やスプリング10の組み付けも、油通路Eの一端からスプリング10を取付けたスプール5を挿入して、油通路Eの該挿入端をプラグ17で塞げばよいので簡単である。前の実施例の流量補正バルブ1では、ハウジング3の側面からの穴加工等によっては、スプリング室B等を備えた油通路Aを形成できない。このため、ハウジング半体3a、3bの状態で穴加工等によって油通路を形成し、その半体3a、3bの油通路にスプリング10を取り付けたスプール5a、5bを収容して、半体3a、3bをねじ込み結合してハウジング3に組立てなければならず、油通路の加工やスプール5、スプリング10の組み付けが面倒である。
以上の実施例では、各流量補正バルブ15のポート2a、2bは、ハウジング14の油通路Eの延長上に設けたが、弁組立体15aの油通路Eの一端とポート2aとが連通し、弁組立体15bの油通路Eの一端とポート2bとが連通していれば、ポート2a、2bはそれぞれの油通路Eと直交する方向などハウジング14のどこに設けてもよい。また流量補正バルブ装置15Aは、流量補正バルブ15を2つ具備させたが、3つ以上具備させてもよい。さらには流量補正バルブ15を1つだけ具備させることも禁止するものではない。
本発明の流量補正バルブの実施例を示す断面図である。 図1のバルブを使用した2ポンプ・2モータHSTを示す回路図である。 本発明の流量補正バルブ装置の実施例を示す斜視図である。 図3のX−X断面図である。 HSTの原理を示す回路図である。 2ポンプ・2モータHSTを示す模式図である。
符号の説明
1:流量補正バルブ、 2a、2b:圧力ポート、 3:ハウジング、
3a、3b:ハウジング半体、 4a、4b:ポペット、
5a、5b:スプール、 6:油路、 7:油路(オリフィス)、
8:弁部、 9:弁座、 10:スプリング、 11:ばね受け、
12:ストッパー、 14:ハウジング、 15:流量補正バルブ、
15a、15b:弁組立体、 15A:流方補正バルブ装置、 A:油通路、
B:スプリング室、 C:圧力室、 D:油通路、 E:油通路、
F:スプリング室、 G:連絡通路

Claims (3)

  1. 両端がポートに連通する流体通路のほぼ中間にスプリング室を形成し、前記流体通路の前記スプリング室と前記それぞれのポートとの間に圧力室をそれぞれ形成して、それらの圧力室に、前記スプリング室方向に移動することによって弁座に当接して前記流体通路を閉塞するポペットを配設するとともに、前記それぞれのポペットと前記スプリング室との間の流体通路に、オリフィスを形成したスプールを摺動自在に配設し、さらに、前記スプリング室に配設したスプリングによってそれぞれのスプールをポペット側に押し付けることによって、該スプールを介して前記それぞれのポペットをそれらの弁座から離間状態に保持しており、
    前記ポートと前記スプリング室との差圧による力が、前記スプリングによって設定された押圧力よりも大きくなった場合に、前記スプールの移動により、前記ポペットが前記弁座に当接して前記流体通路を閉塞するようにしたことを特徴とする流量補正バルブ。
  2. 一端がポートに連通する流体通路の他端にスプリング室を形成し、前記流体通路の前記スプリング室と前記ポートとの間に圧力室を形成して、その圧力室に、前記スプリング室方向に移動することによって弁座に当接して前記流体通路を閉塞するポペットを配設するとともに、前記ポペットと前記スプリング室との間の流体通路に、オリフィスを形成したスプールを摺動自在に配設し、さらに、前記スプリング室に配設したスプリングによってスプールをポペット側に押し付けることによって、該スプールを介して前記ポペットをその弁座から離間状態に保持して弁組立体を形成し、その弁組立体を2個、ハウジングに並設して、該2個の弁組立体のスプリング室同士を連絡通路で繋いで流量補正バルブを構成し、前記ハウジングに該流量補正バルブを、該流量補正バルブが位置する面と直交する方向に間隔を開けて2つ具備しており、
    前記各流量補正バルブは、前記ポートと前記スプリング室との差圧による力が、前記スプリングによって設定された押圧力よりも大きくなった場合に、前記スプールの移動により、前記ポペットが前記弁座に当接して前記流体通路を閉塞するようにしたことを特徴とする流量補正バルブ装置。
  3. 左右の駆動輪を、油圧ポンプと油圧モータとを第1、第2の油路で繋いで油圧閉回路に構成したそれぞれの静油圧変速機構によって駆動する静油圧駆動車両において、前記両閉回路の第1の油路同士の間および第2の油路同士の間を、請求項1に記載の流量補正バルブまたは請求項2に記載の流量補正バルブ装置を介して互いに接続させたことを特徴とする静油圧駆動車両。

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