JP2005086965A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムマグネットをケースの内周に均一になるようにしたモータを提供することを目的とする。
【解決手段】ゴムマグネット37を螺旋状に巻いて円筒形状に形成をして、モータの駆動マグネットを螺旋巻きのゴムマグネットの構成をとる。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータに係るもので、特にモータケースなどに短冊状ゴムマグネットを装着して駆動マグネットを構成するモータに関するものである。
モータケース等に可撓性を有するゴムマグネットを装着しているモータが従来から知られている。ゴムマグネットを使用したモータとしては、レーザビームプリンタやファクシミリ等のポリゴンミラーの回転駆動モータや音響用ヘッド駆動用の小型直流モータやメディアを回転駆動するスピンドルモータなど多くがあって、幅広い分野に使用されている。そうしたポリゴンミラー駆動モータでは高速回転のためにマグネットの強度などの観点からゴムマグネットが使用されてきている(例えば特許文献1参照)。駆動マグネットのゴムマグネットは、はじめは短冊状の矩形断面形状をしているものを円筒形状に丸めてからモータのロータケース内に挿入し、所定の位置まで押し込む。ロータケースの内周面にはあらかじめ接着剤が塗布されており、その接着剤にてゴムマグネットを固着させる。ゴムマグネットはロータフレームに固着された状態で着磁される。このようなゴムマグネットの挿入方法は、図8に示されるような装置が知られている(例えば特許文献2参照)。
このようなマグネットの組み込み装置の例について図面を参照しながら説明する。
図8はゴムマグネット挿入装置図である。図9はゴムマグネット挿入装置断面図である。
図8において、マグネットの組み込み装置は、矩形断面の短冊状に切断加工されたゴムマグネット37を挟み込んで丸め用ダイス38内へ送るローラ39、40と、ゴムマグネット37を丸めるダイス38と、丸め用ダイス38にセットされたゴムマグネット37をモータケース50の内部に押し込むポンチ41から構成されている。
モータケース50に装着しようとするゴムマグネット37をローラ39、40に送り出すことで、ゴムマグネット37はローラ39、40の回転力によって丸め用ダイス38に送り出される。送られるゴムマグネット37の両脇にはオイルディスペンサー42、43が配置されており、このオイルディスペンサー42、43によって走行中のゴムマグネット37の両面に合成油、あるいは、鉱物性潤滑油が塗布されるようになっている。塗布する液体によってローラ39、40でゴムマグネット37が滑ったりするのでローラ39、40の送り出し性能が多く影響する為、適量な塗布量で作業される。場合によっては揮発性の高い液体を使用する場合もある。
ゴムマグネット37の両面にはオイルディスペンサー42、43によって予め液体が塗布されているため、丸め用孔44からモータケース50内への装着を、ゴムマグネット37に何ら損傷や歪み等が生じることがないようにおこなうことができる。
ローラ39、40で送り出すゴムマグネット37はガイド45を通じてダイスの丸め用孔44内に押し込まれることにより、その丸め用孔でゴムマグネット37は丸められ円環状に整形される。
図9に示すように、ガイド45(図8)を通じて丸め用孔44に取り付けられたゴムマグネット37がある。丸め用ダイス38に開いた円筒形状の丸め用孔44はゴムマグネットが挿入される。ダイス上側は大径の丸め用孔部46、ダイス中間の丸め用テーパ孔部4
7,ダイス下側の小径の丸め用孔部48が構成されている。
大径の丸め用孔部46は短冊状のゴムマグネット37をカール状に丸める工程であって、モータケース50の内径よりも少し大き目になっている。その関係でゴムマグネット37の合わせ端部は離れた状態になっている。その状態で上からポンチ41でゴムマグネット37の円筒端部を押し込んでいく。押し込んで行くとゴムマグネット37は丸め用テーパ孔部47にかかっていく。この丸め用テーパ孔部47で合わせ部は形状が矯正されて徐々に小径状となる。さらにポンチを押し込んでいくとゴムマグネット37は小径の丸め用孔部48に至る。小径の丸め用孔部48はモータケース50の内径よりも少し小さ目になっている。その小径の丸め用孔部48でゴムマグネット37はモータケース50に挿入できる大きさになり、その小径の丸め用孔部48のゴムマグネット37を押し込むことで丸め用ダイス38の下方に配置されたモータケース50内に装着される。
ゴムマグネット37を装着する前のモータケース50には接着剤が塗布されていて、ゴムマグネット37装着後、接着剤を硬化させてゴムマグネット37をモータケース50に固定する。その後ゴムマグネット37へ着磁が施される。
ゴムマグネット挿入装置内で、マグネットを着磁してケースに入れるというゴムマグネットの挿入装置もある(例えば特許文献3参照)。ゴムマグネット挿入方法は、基本的には図8、図9と同じである。挿入過程でゴムマグネットを着磁するというものである。
また、挿入するゴムマグネットをリング状にする際にその端面に羽目合わせ部を設けて端面の合わせ部の挿入方向での段差を無くそうとしている(例えば特許文献4参照)。
特開平10−127030号公報(第2頁,図1) 特開昭61−269649号公報(第3頁、第1図、第2図) 特開平8−19198号公報(第5頁、図1) 特開平10−42525号公報(第2頁、図1−図5)
しかし、以上のように挿入前の短冊状のゴムマグネットは断面が矩形であって、端面にはめ合わせ部を設けたもの以外は直方体である。その直方体であるゴムマグネットを円筒状にしてケースに挿入している(図10参照)。両端を突き合せた接合面に外方へ向けてV字形に開いた扇形の空間を生じてしまう。この空間はマグネットが回転する場合はロータの密度の不均一分布を招きロータの回転体としてアンバランスなものになる。高速回転をするポリゴンミラー駆動モータや高速のディスク駆動用スピンドルモータでは、モータの搭載装置の性能を劣化させることがある。通常は、回転体のバランスを修正して、そのような影響がないようにしている。
しかしながら磁極のバランスについては行われていない。モータの大きさが大きいために、この磁極のバランスは無視できるレベルとして取り扱ってきている。
ゴムマグネットのV字形に開いた扇形の空間について説明をする。図11は円筒状の装着マグネット模式図である。
ケース内周径do(マグネットの外径と同じ)のケースに厚みtのゴムマグネットを挿入するとすれば、ケースの挿入されたマグネットの内径diは、ゴムマグネットに収縮や膨張がないとすれば、次式となる。
di=do−2t・・・(式1)
円筒状のゴムマグネットで形成される、円筒部の外周Loは、
Lo=π×do・・・(式2)
であって、円筒部の内周Liは、
Li=π×di・・・(式3)
となる
ゴムマグネットに収縮や膨張がないとすれば、内周部のゴムマグネットの長さと外周部のゴムマグネットの長さは同じであるので、外内周での周調の差が扇形空間49の円弧長さsである。すなわち、
s=Lo−Li
=π(do−di)
=2πt・・・(式4)
となる。
この関係式は扇形空間49の円弧長さsはマグネット厚みtに依存して、円筒の外径の大きさには影響をしない。
また、扇形空間49の円弧長さsが円筒の外周長Loに占める割合をgとすれば、
g=s/Lo
=2t/do・・・(式5)
で表すことができる。
その割合gを数値にて考えてみると、例えば、t=0.3mm、do=4mmとすれば、g=0.15となる。g=0.15ということは駆動マグネットがない部分が15%存在することになる。駆動マグネットが4極の場合は扇形部がある極の範囲に存在するとすれば、その極にはマグネットが存在しない部分が60%に相当してしまう。この場合、その極の磁力は低下してしまう。すなわち、磁極バランスが崩れてしまう。
したがって、駆動マグネットの極数p(2の倍数)とすれば、扇形部がある極の範囲に存在するとすれば、その極にはマグネットが存在しない部分はその極で占める割合はp倍され、pgとなる。
また、端面にはめ合わせ部を設けたものでも同様にケースの内周側と外周側に位置するゴムマグネットははじめの短冊状態では同じ長さであるので、端面の合わせ部には扇形の空間ができる。
扇形を磁極に均一に配置しようとして、ゴムマグネットを磁極に相当する個数に分割して挿入しても、一体に見なされて、扇形部が1カ所だけが大きなものになり、扇形の空間を均一にすることができない。磁極ごとに隙間を持たせることは個々のマグネット片が独立にケースの内側に固着していなくてはならず、すなわち、ケースの内側にマグネット片を1個1個貼っていくことになり、生産的な観点からみれば採用できる内容ではない。
短冊状駆動用ゴムマグネットを丸めて円筒形状のケース内周に装着したモータでは、丸めた状態の駆動マグネットの両端の突合せ面間に生ずる間隙を均一に全体に形成することは困難である。したがって、その空間によって磁極のムラが生じ、モータの回転性能に悪影響を与えてしまう。
本発明は従来の技術の問題点を解消するためになされたもので、ゴムマグネットをケースの内周に均一になるようにしたモータを提供することを目的にする。
上記課題を解決するために本発明は、短冊状のゴムマグネットをケース内周部に装着す
るモータにおいて、ゴムマグネットを螺旋状に巻いて円筒形状に形成をして、モータの駆動マグネットを螺旋巻きのゴムマグネットの構成をとる。
螺旋巻きにしたゴムマグネットにおいて、マグネットの内外径の周長の違いによる空間ができるが、その空間は螺旋状に配置された上下方向に空間が形成できるので、螺旋巻きが一周すればその空間も一周をすることになるので、空間を円周方向に分散させことができる。
また、その空間も螺旋状巻かれて円筒形状に形成されたゴムマグネットを円筒軸の上下方向からゴムマグネットに力を加えることで、その空間を小さくすることができる。
上記実施例の記載から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、ゴムマグネットを装着する円筒部の内外周の長さの差から生じる空間を、均一に円周方向に形成することで、回転アンバランスの変化が小さく抑えられる。また、マグネットを周方向に均一に形成することができるために、磁極のアンバランスがなくなり、モータの回転性能も安定するという有利な効果が得られる。
また、請求項2記載の発明によれば、マグネットを上下方向から加圧してケース内周に装着すれば、螺旋状に形成される空間を小さくすることができ、より均一な駆動ゴムマグネットができ、回転のアンバランスの量が極端に小さくなり、モータの回転性能や寿命の向上をはかることができる。同様に磁気アンバランス量を抑えることができるという有利な効果が得られる。
本発明の請求項1に記載の発明は、短冊状のゴムマグネットをケース内周部に装着するモータにおいて、ゴムマグネットを螺旋状に巻いて円筒形状に形成して駆動マグネットを構成するモータとしたものであり、ゴムマグネットを装着する円筒部の内外周の長さの差から生じる空間を、均一に円周方向に形成することで、回転アンバランスの変化が小さく抑えられる。また、マグネットを周方向に均一に形成することができるために、磁極のアンバランスがなくなり、モータの回転性能も安定するという作用を有する。
本発明の請求項2に記載の発明は、駆動マグネットを円筒軸上下方向から加圧して、その空間を小さくしたことを特徴とする請求項1記載のモータとしたものであり、マグネットを上下方向から加圧してケース内周に装着すれば、螺旋状に形成される空間を小さくすることができ、より均一な駆動ゴムマグネットができ、回転のアンバランスの量が極端に小さくなり、モータの回転性能や寿命の向上をはかることができる。同様に磁気アンバランス量を抑えることができるという作用を有する。
本発明の実施例について、以下に説明する。
図1は、本発明実施例の小型モータ断面図であって、駆動マグネットは螺旋巻きをしている。図2はゴムマグネットの螺旋巻きの状態を説明する図である。図3(a)は螺旋巻きの状態を説明する図。図3(b)は螺旋巻マグネットに形成される空間の説明図である。
実施例1における小径モータの全体の構成を説明する。
図1に示すように、小径モータは、螺旋状の駆動マグネット1を内周面に取付けられた
フレーム2と、そのフレーム2の内部に配設された回転子3とを備えている。前記回転子3にはシャフト4と、電機子5を備えている。その回転子3はフレーム2に設けられた焼結軸受6と、ブラケット7に設けられた焼結軸受8によって両端を回転自在に支持される。フレーム2は、有底中空筒状に形成される。その円筒部の内周部に駆動マグネット1が配設されたフレーム2の開口部には、その開口部に嵌合したブラケット7を備えている。フレーム2は、磁性鋼板を深絞り加工して製作される。ブラケット7も磁性鋼板をプレス絞り加工して製作されるが、ブラシ部の取り付けのために樹脂成形と一体的に形成される。
電機子5はシャフト4に圧入固定された積層鉄心9のティース部にコイル10は巻回されている。だたし、積層鉄心9とコイル10との絶縁のために、鉄心9の表面には電着塗装11で絶縁処理されている。整流子12は、シャフト4に取付けられ、コイル10に電気的に接続されている。整流子12は、コイル10を接続するための3個の端子部13を有している。
整流子12には、2つのブラシ14が摺動係合している。ブラシ14は、ブラケット7に一体に取付けられたブラシホルダ15により保持されている。ブラシホルダ15は、たとえば、絶縁性の合成樹脂またはガラス繊維入り合成樹脂などの絶縁材料により金属性ブラケット7に一体的に形成されている。ブラシホルダ15には、一対の接続端子16が取付けられている。ブラシ14は、接続端子16に電気的に接続されている。接続端子16の端部17は、ブラシホルダ15に設けられた取り出し口18(切り込み穴ともいう)に差し込んで、モータの外表面から外方に出ている。
小径モータにおいて、接続端子16から、ブラシ14を通ってさらに整流子12を介してコイル10に電流を流せば、鉄心9に磁界が発生し、駆動マグネット1によって発生している磁界中にその回転子3がおかれることになるので、回転子3にトルクは作用することになり、回転子3は回転する。その回転を安定にするために、ブラシと整流子を用いて電流を必要なコイルに通電させ続けることができ、シャフト1が回転し、出力が得られる。
フレーム2の有底側から飛び出したシャフト4はモータの出力側である。使用される形態によって、シャフト4の出力側はシャフトにギア部をローレット加工する場合や、樹脂ギアを圧入する場合など何らかの部材を付けることがある。
もう一方の軸受8は、シャフト4の反出力側を回転自在に支承している。焼結軸受8の近傍には、スラスト方向荷重を受けるためにシャフト4の端面は球状に加工され、スラスト板19にその端面が当接している。スラスト板19は厚さが薄く、樹脂材料でできているために、スラスト荷重を受けるためにはスラスト板19の下にもう少し強度のある材料でもって受ける。焼結軸受8はブラケット7に設けた凹部に圧入固定されている。
スラスト板19は一般的な高分子材料である。しかし、電池駆動、携帯タイプの装置にモータを使用する場合は、長期摩擦トルクを低減するために、潤滑性に優れたポリアセタール樹脂を使用選定する。高温時での使用が多いときには耐熱性に優れるポリイミド樹脂、テフロン(R)樹脂を使用選定する。
ブラケット7はモータのシールド効果をより持たせるために、金属で形成されている。すなわち、金属板材をプレス加工にて、穴加工や曲げ加工を施している。モータが1W程度の直流モータでは樹脂性のブラケットであることが多い。実施例1のように携帯電話のカメラレンズ駆動モータのような小型モータでは、できるだけ薄いブラケットにするためには強度の関係から金属板で形成している。さらに電機雑音などについても用途が通信機
器であることから判断しても明確なようにブラケットは金属板で形成している。
金属板は当然導電性であることから、電気を流れる箇所とは絶縁がなされなくてはいけない。すなわち、ブラケット7には絶縁を兼ねたブラシホルダ15が一体で樹脂成形形成される。そのブラシホルダ15には電気配線をモータ外部に導き出すために取り出し口18が形成され、その取り出し口18に端部17を挿入することで、モータ内部から外部への電気を導きだすことができる。端部17は接続端子16の一方の端に形成され、もう一方にはブラシ14が取り付けられている。接続端子16はブラシ14の取り付け部と端部17とはシャフト軸からみて90度離れた位置になる。それはモータ外部に出た端部17を半田接続して、リード線やフレキシブルプリント基板に接続することによって、半田熱でブラシホルダ15の樹脂が溶けて、挿入力が低下して、ブラシ位置が動いてしまい、ブラシと整流子の摺動位置がずれて信頼性を損なうことないようにしている。またその半田熱が接続端子16を伝導する距離をかせいで、ブラシ14へ半田熱が伝わりにくくしている。そのため、接続端子16は放熱ができるように大きくさらには、ブラシ14から離れた位置に端子部を形成する。
ブラシホルダ15を一体成形でブラケット7に形成し、ブラケット7の中央部の凹部にスラスト板を挿入してから焼結軸受8を圧入する。
小径モータの場合、トルク特性を向上させるためには鉄心の積層厚みを大きくすることである。そうするとモータの全高が決まっているので、整流子12と鉄心9との隙間も小さくしなくてはならない。鉄心9と整流子12との隙間は可能な限り小さくして、整流子のホルダーの下にコイルの巻回スペースを確保し、絶縁を十分確保している。
図2に示すように、駆動マグネット1は短冊状のゴムマグネットを螺旋状に巻き、円筒状に形成している。フレーム2の内周部にその螺旋巻きした円筒状ゴムマグネット1を装着することで、従来例で説明した扇形空間がない。マグネット1を均一に円周上に存在させることができるので、マグネット1を着磁して磁化させた場合、磁極の強さはどの場所の磁極も同じであって、周の一カ所だけ小さくなるという従来例に見られる現象はない。
図3(a)はゴムマグネットの螺旋巻きの状態を説明する図、図3(b)は螺旋巻きのマグネットに形成される空間の説明図である。
図3(a)はフレーム2の装着する螺旋巻きの円筒形状のマグネット1をフレーム2を図示せずにマグネット1だけで表現している。螺旋巻きにされたゴムマグネットは螺旋方向に垂直な断面は矩形形状している。その短冊状マグネット1を螺旋巻きすれば、マグネット同士の隙間が螺旋状に円周に均一に形成される。その隙間20は円筒部の内周側はマグネット同士がコンタクトしている関係で角が1点であって、円筒部の外周側はマグネット同士が離れている関係で角が2点あって、すなわち、隙間は概略3角形状をしている。その3角形の1点は内周側をなり、残りの2点は外周側になる。
この隙間20は小さなものであるが、矩形断面に短冊状のゴムマグネットを螺旋巻きしているので、隙間をゼロにすることはできない。隙間をゼロにするには断面形状を矩形形状から少し変えなくてはならないうえに、円筒マグネット内外周差が存在することも十分に考慮して短冊マグネットの形状を決めなくてはならない。
図3(b)に示されるように螺旋状に形成される隙間20は螺旋状の配置されたマグネット同士の隙間20である。フレームの内周面に装着するために装着されたマグネット外周側の状態は目でみることができない。マグネット1の内周側は見ることができるが、その内周側の螺旋部はマグネット同士が密着した状態であるために内周部から外周部の形成
される隙間は見ることができない。
螺旋状にできた隙間20には接着剤が入り込むことができるので、その隙間に接着剤が入ればマグネット1の接着強度が強くなる。その入り込む接着剤はゴムマグネットの弾性を利用してフレームに装着しているのでわずかである。
螺旋巻きのマグネットを円筒状にすることで、マグネットの磁極における螺旋状の隙間20はそれぞれの磁極にも存在するので、磁極の強さのばらつきは非常に小さなものになり、均一であると見なせる。
同様に、円周状にマグネットが存在するのでアンバランス量は小さいが実施例1ではマグネット側は回転体でないので、そのアンバランスの影響は確認できない。回転側に使用する場合はマグネットの初期アンバランス量も非常に小さなものになる。
螺旋巻きされたマグネットを円周面で展開すれば、図4に示すようになる。図4では5重の螺旋巻きのマグネットをあらわしている。横軸の長さは円筒形状のマグネットの内周長さπdiを表している。ただし、diはマグネット内周径である。螺旋ピッチをλとすれば、図4のようになり、1周するごとにλ長さだけ螺旋がすすむことになる。
マグネットの形状を決めるには矩形形状を決めなくてはならない。
モータのフレームに装着するマグネットの円筒長さをAとし、マグネットの螺旋回数をnとすれば
A=nλ・・・(式6)
で表すことができる。
螺旋状のピッチ角度をθとすれば、
tanθ=λ/(πdi)
=A/(nπdi)・・・(式7)
となり、
b=λcosθ
=Acosθ/n・・・(式8)
となり、螺旋巻きをする短冊マグネットの幅bを決めることができる。
螺旋巻きのマグネットをケースに装着する方法として、以下の3つの方法がある。
(1)短冊マグネットを何重にも螺旋巻きにして長い螺旋円筒を作成し、その螺旋巻き円筒を必要な長さにカットして、螺旋巻きの円筒形状のマグネットを作る。
(2)螺旋形状にした時に円筒端面がきれいになるようにした形状をあらかじめ短冊で形成して、それを螺旋巻きにして円筒形状のマグネットにする。
(3)短冊状のマグネットを螺旋巻きにして円筒形状にし、必要寸法にカットしながら、螺旋巻きの円筒形状のマグネットを作る。
がある。
図5に示すモータはレーザプリンタやファクシミリ等の光学走査装置に使用されているポリゴンミラー駆動用のモータである。図5において、23は基板、24はスリーブ、25はコイル、26は鉄心、27はシャフト、28はロータボス、29はマグネット、30はロータフレーム、31はミラー、32はスラスト板、33は底板、34はミラー押え部材である。
ポリゴンミラー回転駆動モータは、ポリゴンミラー31を搭載支持して回転するロータ
バブ28の中心にはシャフト27が圧入されている。そのロータボス28の外周部にはマグネット29が圧入固定されている。そのマグネット29は螺旋巻きに円筒状に形成されたマグネットであって、一般にいわれるゴムマグネットである。シャフトを圧入固定されたロータバブ28は、そのシャフト27とスリーブ24でもって回転支障された流体動圧軸受を形成している。スリーブ24の内周にはへリングボーン形状溝が形成され、ラジアル動圧軸受が構成され、シャフト27とスリーブ24の間には流体が充填されている。シャフト27が回転することで、ラジアル動圧溝で動圧が発生してシャフト27はスリーブ24に対して非接触で回転する。
そのスリーブ24には電子制御回路基板23がかしめ固定されている。基板23は構造部材であるので、鉄基板で形成されている。またそのスリーブにはスラスト軸受を形成して、スラスト板32と底板33とシャフト27の先端とから構成されたピボットスラスト軸受である。
また基板23には、コイル25が巻装された鉄心26が固定されている。鉄心26はスリーブ24に直接取り付けるのではなく、基板23に取り付けられ、モータの振動や鉄心からの熱がスリーブに直接伝達することを抑制している。
ロータボス28にはポリゴンミラー31が嵌装され、ミラー押え部材34で上から押さえ込むように加圧され固定されている。したがって、ポリゴンミラー31、ロータボス28、ロータフレーム30、マグネット29、シャフト27は回転部側の部材であって、回転体を構成している。回転体はポリゴンミラー31を取付ける際の取付誤差や、マグネット装着誤差等によって回転体系全体の重心位置が回転軸上からずれるのを防ぐため、バランス調整用パテでバランス修正がされている。ポリゴンミラー31を有する回転体全体の重心位置が回転軸上からずれると、回転体及びポリゴンミラーの回転バランスが崩れ、ポリゴンミラー31の回転中に振動を発生し、光走査ラインが乱れて画質が低下する。
マグネット29は螺旋巻きをしているので、従来例のような合わせ部のアンバランスはないが、やはり高速で回転するために回転体全体からバランス修正を必要とする。ただそのアンバランス量は小さいものであるので修正が容易である。そのバランス修正方法は2面バランス法であって、一面はポリゴンミラー31の上面の凹部に樹脂パテを付加して行い、もう一面はロータフレーム30の外周部に設けたカールフランジ部の凹部に樹脂パテを付加して修正を行っている。
駆動用マグネット29は、ゴムマグネットであるので、弾性があって、回転に伴う飛散が少ないので高速回転などのマグネットに使用される。マグネット29は短冊状ゴムマグネットであって、螺旋巻きになっている。駆動用マグネットの固定には接着剤を使用する。マグネット29の固着に使用する接着剤はボンド系接着剤やシリコン系接着剤など弾性を有する接着剤またはエポキシ系樹脂接着剤などである。マグネット装着する前にロータフレーム30の内周面に接着剤を塗布して、その塗布したロータフレーム30の所定位置にマグネット29を装着し、加熱等によって接着剤を硬化させてマグネット29をロータフレーム30に固定する。その後にロータフレーム30に固定された駆動用マグネット29を着磁する。
実施例2では、駆動用マグネット29の固定用接着剤が硬化してしまう前に、短冊状のゴムマグネットを螺旋状に巻回形成した駆動用マグネット29の螺旋状にできたマグネット同士の隙間を小さくしている。以下にその隙間を小さくする説明をする。
図6は隙間を小さくしていない状態でのロータフレーム30に装着した螺旋状巻きの駆動マグネット29を表し、図6(a)は装着状態断面斜視図であって、図6(b)はロー
タフレーム30の装着した円筒状に形成した螺旋巻きのマグネット29のみを表現した図である。
図6(a)のようにロータフレーム30の内周部に円筒状のマグネット29を螺旋巻き形態で形成している。その場合実施例1でも説明したようにマグネット同士の隙間35は螺旋状に円周に均一にできるので、従来例のような合わせ部の1カ所に発生することがなく、マグネットの磁極における螺旋状の隙間35はそれぞれの磁極にも存在するので、磁極の強さのばらつきは非常に小さなものになり、均一であると見なせる。
図6(b)に示されるように螺旋状に形成される隙間35は螺旋状に配置されたマグネット同士の隙間35である。ロータフレーム30の内周面に装着するためにマグネット外周側の状態は目でみることができない。マグネット29の内周側は見ることができるが、その内周側の螺旋部はマグネット同士が密着した状態であるために内周部から外周部に形成される隙間は見ることができない。螺旋状にできた隙間35には接着剤が入り込むことでマグネット29の接着強度を強くしている。その入り込む接着剤はゴムマグネットの弾性を利用してロータフレーム30に装着しているのでわずかである。硬化していない状態で隙間35を小さくする行為をする際に接着剤が阻害要因にはならない。
図7に示すように、ロータフレーム30にマグネット29を装着した後、マグネット29の円筒端面36を押さえると、螺旋状に開いた隙間35はゴムマグネットが圧縮されて小さくなる。円筒状のマグネット29の円筒端面36をフラットな面で押して、隙間35がなくなる程度まで押すと内周側のマグネットの復元力が生じ、その復元力によって隙間がなくなった状態にしても隙間が生じる。その隙間35の大きさは隙間35を小さくする行為をしない場合の隙間よりは小さくなっている。円筒端面36をフラットな面で押した場合はスプリングバックで隙間35がゼロの状態にはならない。
マグネット円筒端面36の外周側が少し飛び出たテーパ形状のポンチでマグネットの円筒端面36を押すことで、マグネット内周部の反発力の影響が少なくなり、螺旋状の隙間35は非常に小さなものになり、密着した状態になる。ロータフレーム30に装着したマグネット29の端面に力を加えることで螺旋状の隙間35を小さくすることができる。接着剤などで硬化させて固定した状態では、隙間35が減少した分だけは、マグネットの円筒端面36の外周部は少しへこんだ状態になっている。そのへこみ量はモータの特性に影響するようなレベルではなく、モータの特性には無視できる内容である。
マグネット29の螺旋状の隙間35を小さくすることで、ロータフレーム30に装着したマグネット29が均一になり、アンバランス量が小さくなり、初期アンバランスが低減される。
本発明のモータは、モータケースなどに螺旋巻きのゴムマグネットを装着して、均一にマグネットを配置することで回転性能や寿命の向上をはかることができるモータとして有用である。
本発明の実施例1による小型モータの断面図 本発明の実施例1によるフレームに装着した螺旋巻きの駆動マグネットの装着状態断面斜視図 (a)ゴムマグネットの螺旋巻きの状態を説明する図(b)螺旋巻きのマグネットに形成される空間の説明図 螺旋巻きの説明図 本発明の実施例2におけるモータ断面図 (a)螺旋巻きの駆動マグネットのロータフレーム装着状態断面斜視図(b)螺旋巻きの駆動マグネットのみを表現した図 本発明の実施例2によるゴムマグネットの螺旋巻きに形成される空間の説明図 従来例のゴムマグネット挿入装置図 従来例のゴムマグネット挿入装置断面図 従来例の円筒状の丸めたゴムマグネットを示す図 従来例の円筒状の装着マグネット模式図
符号の説明
1、29 駆動マグネット
2 フレーム
3 回転子
4、27 シャフト
5 電機子
6、8 焼結軸受
7 ブラケット
9、26 鉄心
10、25 コイル
11 電着塗装膜
12 整流子
13 端子部
14 ブラシ
15 ブラシホルダ
16 接続端子
17 端部
18 取り出し口
19、32 スラスト板
20、35 隙間
23 基板
24 スリーブ
28 ロータボス
30 ロータフレーム
31 ミラー
33 底板
34 ミラー押え部材
36 円筒端面
37 ゴムマグネット
38 丸め用ダイス
39、40 ローラ
41 ポンチ
42、43 オイルディスペンサー
44 丸め用孔
45 ガイド
46 大径の丸め用孔部
47 丸め用テーパ孔部
48 小径の丸め用孔部
49 扇形空間
50 モータケース
A 円筒長
b 短冊マグネット幅
do 内周径
di 内径
g 割合
Lo 外周長
Li 内周
n 螺旋回数
p 極数
s 円弧長
t 厚み
θ ピッチ角度
πdi 内周長
λ 螺旋ピッチ

Claims (2)

  1. 短冊状のゴムマグネットをケース内周部に装着するモータにおいて、前記ゴムマグネットを螺旋状に巻いて円筒形状に形成して駆動マグネットを構成するモータ。
  2. 駆動マグネットを円筒軸上下方向から加圧して、螺旋状に巻かれた短冊状のゴムマグネットの間に生じる空間を小さくしたことを特徴とする請求項1記載のモータ。
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