JP2005204459A - 小型モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】周速が小さくなってブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力が向上した小型モータを提供する。
【解決手段】樹脂モールド成型によらず、モータのシャフト4と整流子片13との間に、モータの鉄心表面に施した絶縁処理膜11をシャフト4表面にも施し、その絶縁処理膜を介在させて絶縁をはかった整流子組立体を実現した小型モータを実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型モータに係るもので、特に小型モータ用整流子に関するものである。例えば携帯用電子機器の携帯カメラのレンズアクチェータ等の駆動用として用いられる小型直流モータに関するものである。
近年、OA機器あるいは音響、映像機器は小型化、高性能化の要求があり、それに呼応して、モ−タの鉄心(電機子、あるいはコアともいう)とマグネットとの隙間を狭くして性能を向上させたりしている。携帯情報端末などに搭載されるモータは振動発生用モータから、ヒンジアクチュエータ用モータなど小型モータが使用されてきて、サイズの直径6mm以下が主であり、部材等も小さくなり、部品精度もより高まってきているが、組立精度などに起因する課題も多く、対策を立てる必要が生じてきている。携帯電話などでは機種の更新が早く、より小型でのモータの要求がある。
携帯電話などは現在の状況はつぎのようである。
携帯電話、携帯情報端末などの電子機器に、小型カメラを搭載した製品が市場に現れ始めてきている。それらの小型カメラの画素数も11万画素や35万画素のものが主流である。携帯電話に搭載の小型カメラの画素数は年々増加の傾向にあり、デジタルカメラ市場の低級画素数クラスのものの牙城をとり込んできている。
そうした社会市場環境において、携帯電話に搭載の小型カメラで撮影した画像は携帯電話の液晶モニタで確認することが可能であり、最近は2画面の液晶モニタを備えた携帯電話もある。デジタルカメラと同様に携帯電話にカード型メモリーを装着して、そのメモリーに撮影した画像を保存する。必要な時にメモリカードからPCで取り込んでプリントしたりする。また、ネットワーク接続機能を備えた携帯電話であれば、撮影した画像をそのままネットワークを介して相手に送信することが可能である。またさらには、FOMAのような携帯電話ではTV電話として利用することも可能である。
携帯電話に取付けられる小型カメラは、携帯電話本体に取り付けられているために、最近に薄型携帯電話の指向から、搭載する小型カメラも携帯電話の本体の厚さ以内である必要があるうえに、液晶モニタも大型になってきて、搭載する設置面積も限られた大きさである。たとえば、10mm角の大きさで厚さ的にも10mm程度であるコンパクトな携帯電話搭載小型カメラでなくてはならない。
デジタルカメラの機能から推測して、携帯電話の小型カメラもズーム機能やフォーカス機能を備えたものが必要と考えられて開発がなされつつある。
デジタルカメラではスペース的にも余裕があって、ズームやフォーカス用駆動モータとしては、小型直流モータやステッピングモータなどが使用されている。
そうしたモータの直径は6mm〜12mm程度のものが多く、あらゆる分野で広く使用されている小型モータで対応できている。その小型モータは長円筒型、長小判円筒型である。モータの構成的にも、シャフトが比較的に大きく、モータの整流子も何ら問題なく製作できていた。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)
携帯電話のカメラ駆動用モータはズーム用やフォーカス用であって、モータ直径はφ4mmからφ2.5mmで高さは5mm程度の大きさが要望されている。その大きさは従来
品の寸法で約半分の大きさの要求である。
以下図面を参照しながら従来のモータの構造について説明する。
図9は従来のブラシ付のモ−タの構造図であり、図10はモ−タのアマチュア巻線組立体を示す。図9、図10において、36は鉄心、37はシャフト、38はインシュレ−タ、39はマグネット、40はコイル、41はフレ−ム、42、43は焼結軸受、44は整流子、45はブラシである。
モータの鉄心36は珪素鋼板をプレス加工機で打ち抜き、板状の鉄心の表面に凹凸を形成し、金型内でその凹凸部を重ね合わせて積層するパック工法で製作される。パック位置は鉄心のほぼ中央半径になるティース部に形成されているが、モータが小さくなればそれに対応して鉄心のティース幅も小さくなり、パック径の小さなものになる。従来のモータではそのパック径は2mm〜1.2mm程度である。
前記珪素鋼板を積層したモ−タ鉄心36の中央部に設けた穴に、シャフト37を圧入固定している。積層厚みが大きいものでは、シャフト圧入力が大きくなるので、シャフト37が曲がらないように、鉄心36の中央部に設けた穴の径を設計寸法的にコントロールしている。
シャフト37が圧入固定された鉄心36に、鉄心形状に樹脂成形したインシュレ−タ38を鉄心36の両端面側から挿入する。鉄心36と樹脂インシュレータ38は微小隙間をもって挿入が可能である。樹脂製インシュレータ38を鉄心36に保持するためには、保持部分が形成されなくてはならない。通常は2例ある。1例は鉄心36のティース部に相当するインシュレータ側に微小突起を設けて、その微小突起にて保持力を持たせる場合である。2例目は鉄心36にはシャフト37が固定されているので、シャフト37に嵌合する部分をインシュレータ側に持たせることで、インシュレータ38を鉄心36に装着したときにインシュレータ38のシャフト嵌合部によって保持される。鉄心36にはプレスバリなどがあって、樹脂インシュレータは完全な密着状態ではないが、巻線作業には支障がない程度には装着されている。またティース部の鉄心表面側のインシュレータ成形厚を局所的に薄くし、インシュレータ38の成形性を確保するためには鉄心36のティース部外周の積層方向の肉厚を厚くしても、鉄心36とインシュレータ38との挿入のための隙間は存在する。
インシュレータ38を装着した鉄心36付きのシャフト37に整流子44を圧入する。
小型モータの整流子としては、組立式整流子とモールド式整流子の2種が一般に用いられている。
組立式整流子は、通常は、耐熱性のある異方性熱可塑性樹脂やガラス含有率の高い樹脂などで射出成形されるホルダーと複数個の整流子片と絶縁リングから形成され、そのホルダーは円筒部があって、その円筒部の一端側にはその円筒径よりも大きなフランジ部が形成されている。また個々の整流子片は円弧部と突起状の端子部からなり、その端子部をフランジ部に当接させ、また円筒部をホルダーの円筒部の外周部に複数個円筒状に配列させ、その際には整流子片を電気的に独立させるように微小の隙間(スリットという)を設けて組み立てられる。その後、これら整流子片が配列されたホルダー円筒部の先端から電気的絶縁性のある絶縁リングを圧入し、ホルダーのフランジ部に整流子片の端子部が当接するまで差し込んで複数個の整流子片を固定する。その場合、ホルダーのフランジ部と円筒部の境部には整流子片が規則正しく配置できるように、係合部を設けている。この組立式整流子はホルダーの成形性や部品の精度を押さえ込まなくては信頼性のある作業ができな
いので、小さな部材を組立する組立体であるので精度の点では今一歩ではあったが、製品単価を抑えないといけない場合には相当のコストダウンが期待できる。
また、モールド式整流子は、パイプ状の銅あるいは銀合金素材板等を、プレス打ち抜き加工により素材板の端部の一方から切り起こして端子部を形成し、さらにその隣の端部を切り越こして端子部を形成し、順次素材板の端部に複数個の端子部を形成させ、パイプ状円筒部の内部と端子部の内側部を耐熱性に富む熱硬化性樹脂または耐熱性の高い熱可塑性樹脂にてインサートモールド成形し、その成形樹脂部をホルダーする。このときはまだ、パイプ状の円筒部は繋がっているので、本来の整流子にするために、ホルダーをハンドリングすることができる場合にはその円筒状素材の外周面の芯振れがなくなるように旋盤加工をする。小型の整流子の時には芯振れが成形時は生じないように工夫をし、ラッピング工程でその芯振れを幾分修正する。さらに、円周状の素材部を等分にフライス加工で、スリット溝を作成して、複数の整流子片を作成する。モールド整流子の場合は、インサート成形、機械加工方式が必然的に必要であるので、ここの工程で手間がかかるために加工工数が多くなり、コストダウンの要求に応えることができなかった場合がある。
この組立整流子とモールド整流子を比較した場合、スリット溝の形成が異なる。モールド整流子のスリットは機械加工であるために、軸に向かって溝幅は均一であるうえに、スリット溝幅のばらつきは少ない。組立整流子の場合は、薄い板状のクラッド材をプレス打ち抜き加工をして、その一部をカーリング加工して円弧部を形成するため、カーリングする板の外周円弧長さと内周円弧長さはカーリングする前素材では同じ長さであった。カーリングすることで素材は伸びて、外周円弧長さと内周円弧長さはほぼ同一の開き角をもつ円弧部になる。カーリング工程のばらつきにとって、開き角にもばらつきが生じ、実際には組み立てる際に整流子片同士を同一の隙間では配置できない。したがって、組立整流子のスリット溝は溝幅にばらつきがあるうえに、溝の深さ方向においても溝幅のばらつきがある。小型モータが携帯用電子機器に用いられる小型直流モータのサイズ程度、直径で4mm程度の場合には、組立整流子が一般的に多用されている。
さらに、インシュレータ38で絶縁された鉄心36にコイル40を巻回して、そのコイル40の通電箇所を整流子片の端子部に取り付け、半田で導通させて、モ−タのアマチュア巻線組立体を作る。
次に、アマチュア巻線組立体の整流子片の円弧部表面をラッピング処理し、アマチュア巻線組立体全体を洗浄する。
有底のある円筒状のフレ−ムの底の中央部に焼結軸受42を固定し、そのフレ−ム41の外周垂下部の内周側にマグネット39が取り付けられている。そのマグネット39には着磁が施されている。洗浄したアマチュア巻線組立体のシャフト37を焼結軸受43に挿入し、ブラシ45のついたブラケットをフレ−ム41に取り付けてモ−タを組み立てる。
ブラシ45といえば、通常はブラシとブラシ端子の組立体を示すことが多いが、ブラシは貴金属部材を使用するために、可能な限り材料を少なくするために、摺動するブラシ部とモータ外部に導き出すブラシ端子部に部材を分けている。
ブラシの厚さは0.05mmから0.1mmであって、ブラシに比べて板厚が厚いブラシ端子に圧接固定されて、ブラシ端子をブラケットに固定している。ブラシ端子の板厚が厚いためにブラケットとの固定がしっかりしている。ブラシは貴金属が使用されたクラッド材から構成されている。
モータが小径になっていけば、必然的にモータの出力は小さくなる。モータの出力が小
さくなるなかでできるだけモータのトルク特性を高めようとすれば、個々の部材の特性を上げることも必要であるが、(1)マグネットと鉄心との隙間(エアーギャップともいう)を狭める。(2)コアの積層厚をできるだけ厚くする。(3)ブラシと整流子のスペースを小さくするなどの方法を施す必要がある。モータのロスを減らすことでも出力特性を向上させることになる。
ロスを減らすためには、(1)軸径を小さくして、軸受の摺動ロスを減らす(2)ブラシの摺動径を小さくして、摺動ロスを減らすなどの方法を施す必要がある。
モータの鉄心の積層厚を可能な限り大きくするには、鉄心とコイルとの絶縁をしているインシュレータを薄くする方法が考えられる。インシュレータは樹脂成形で形成されていて、成形厚みも0.1mm程度にしか薄くできない。0.05mmなどの厚みで成形すれば、充填が不完全なショートなどの成形不良が発生して、製品として成形できない。また、成形性を改善しようして、ティース部の鉄心の内部に挿入する成形部の厚みを厚くしたりすることもできるが、その厚み分でコイルが巻回可能な領域を減少させることになり、コイルを十分に巻回することができないなど、逆に特性の低下を招いている。また、樹脂インシュレータを鉄心に挿入するということは、鉄心とインシュレータの間に微小隙間があることになり、この場合もコイルが巻回可能な領域を減少させることにもなり、さらに鉄心の近くを巻回することにはならない(例えば、特許文献4参照)。
そうした中で、鉄心の表面に絶縁処理をする方法が採用されている。そうした鉄心の場合は鉄心の単品で絶縁処理がなされている。絶縁処理も電着塗装などが多い(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
小型モータの場合は電着塗装の場合は塗装膜厚も20μm〜50μmが多く、成形インシュレータよりも薄くできるメリットがある。
ブラシの摺動ロスを低減するには、ブラシの摺動径を小さくすることである。シャフトを小さくすれば、軸受ロスも低減できる。
ブラシの摺動ロスを低減するために、シャフトの整流子片の隙間に接着剤を介在させるモータもある(例えば、特許文献7参照)。
特開平10−14150号公報(第5頁、図1、図2) 特開2001−242516号公報(第9頁、図5、図7) 特開2000−134855号公報(第3頁、図1) 特開2001−286085号公報(第5頁、図3) 特開平6−233481号公報(第1頁、図1) 特開平8−79996号公報(第4頁、図3) 特開平7−29659号公報(第5頁、図2)
モータが小径になっていけば、必然的にモータの出力は小さくなるので、できるだけモータ出力を高めるために、(1)部材の特性を向上させる。(2)磁気回路を見直す。
(3)ロスを低減する。などのいろいろな方法があるが、磁気回路の見直しとロスの低減について考える。
まず、小型モータの磁気回路を見直して、モータの特性を向上させるために、鉄心の積層厚をできるだけ厚くすることが求められるが、これには次のような問題がある。
モータを小型にしていっても、整流子、ブラシ部の大きさが組み立て性などの関係であまり小さくならないので、モータが小さくなった割合に比べて、整流子、ブラシ部のスペースは小さくならない。そのために、モータの鉄心の積層がモータの小さくなる割合に比べて、さらに小さくなる。すなわち、鉄心の積層厚を厚くすることができない。また、小型モータの磁気回路を見直して、モータの特性を向上させるために、鉄心の積層厚をできるだけ厚くすることが求められる。整流子、ブラシ部のスペース以外にも問題がある。これには成形インシュレータを使用しているため、次のような問題がある。
(1)成形インシュレータをあまり薄くすることができない。なぜなら、インシュレータは樹脂成形で、成形厚みも0.1mm程度にしか薄くできない。0.1mm以下にすれば、成形不良が発生する。
(2)成形インシュレータを薄くすることでは十分な特性向上にはならない。なぜなら、インシュレータ成形厚を局所的に薄くして、積層厚を大きくすることができても、インシュレータの成形性を確保するためには鉄心のティース部外周の積層方向の肉厚を厚くしたりすることになり、その厚み分でコイルが巻回可能な領域を減少させることになり、コイルを十分に巻回することができないなどで逆に特性の低下を招いている。
(3)鉄心とインシュレータの間に微小隙間があることより、実際にはコイルの巻回する位置は微小隙間を考慮した位置になり、コイルが巻回する位置が鉄心から少し遠くになる。すなわち、コイルの可能な領域を減少させることになる。
また、小型モータの磁気回路を見直して、モータの特性を向上させるために、鉄心の積層厚をできるだけ厚くすることが求められる。これには成形インシュレータを使用しているため、鉄心の錆びについての問題がある。
(1)モータのトルク特性を高めようとマグネットと鉄心との隙間を狭めると、樹脂の成形インシュレータの場合は鉄心に防錆処理がなされていないので、コイルとの絶縁は問題ないが、多湿環境下でマグネットに対向する鉄心のプレス破断面が錆びるので、その錆によってモータの回転異常の発生が起きやすくなる。そのためにエアーギャップを狭めるにあたって、鉄心の破断面の防錆を行うことが必要である。
(2)ブラシ付きモ−タではブラシや整流子の接点材料を構成するために、アマチュア組立体の状態で洗浄する。そのために鉄心をプレス加工する時のパンチオイルも付着しなくなるので、マグネットに対向した鉄心のプレス破断面は多湿環境下では錆易い。
次に、小型モータのロスを低減するために、ブラシの摺動径を小さくして、摺動ロスを減らすことが求められるが、これには次のような問題がある。
整流子片とシャフトとの間に接着剤を介在させる場合、アマチュア組立体の状態で洗浄するので、接着剤が洗浄液の中に溶け出て、整流子表面に接着剤の有機分子が吸着して接点障害を起こし、問題が起こる。接着剤であるために硬化接着させる必要があり、接着剤を高温下で接着させると、組立の力がすべての整流子片に均等に作用していないために、隙間に介在していた接着剤の量が場所によって変化するために、硬化後の整流子の摺動半径が個々の整流子片で異なる、すなわち段差が発生する。その段差によってブラシや整流子の摩耗が多く発生したり、ブラシ飛びなどの接点部の信頼性が大きく損なわれる。
整流子はシャフトに挿入された整流子ホルダーの円筒部に整流子片を組立てるために、整流子ホルダーの成形性能によって小型化には制約がある。すなわち、整流子ホルダーの円筒部の肉厚を薄くすることができ、整流子片の板厚を薄くできれば、ブラシとの摺動半径は小さくなる。しかしながら、組立整流子の場合は整流子ホルダーをシャフトに圧入で取り付けられるために、円筒部の肉厚を薄くすれば、整流子ホルダーの保持力が小さくなり、使用環境によっては整流子ホルダーがシャフトに固定されなくなる。モータの信頼性を確保するためには整流子ホルダーの円筒部の肉厚を小さくできない。
また、整流子ホルダーの円筒部の肉厚を薄くして、保持力を確保するためにシャフトに接着固定する場合、接着隙間がシャフトと整流子ホルダーの円筒部にあり、その接着関間によって、シャフトとその円筒部の同軸がずれるために、整流子とブラシの摺動する位置が回転する位置によって変化することになり、ブラシの摺動が不安定になり、ブラシ飛びなどの問題が発生するなどの問題が生じる。当然、ブラシ整流子の寿命が短くなる。
ブラシの摺動半径が大きいと、ブラシ整流子の摺動ロスが大きいことになる上に、接点部の周速度が大きいので、ブラシ圧が同じであれば、ブラシ整流子の摺動摩耗も多く、寿命が短くなる。小型になれば、モータの無負荷回転数も高くなるので、摺動半径が大きいとブラシ飛びが発生しやすい。
本発明は従来の技術の問題点を解消するためになされたもので、樹脂の成形インシュレータ以外の絶縁処理膜を鉄心に施し、かつブラシと整流子の摺動半径を小さくした整流子を用いた小型モータを提供することを目的にする。
上記課題を解決するために本発明は、モータの鉄心とシャフトに以下に示す絶縁処理を施すこと、並びにその絶縁処理膜の上に整流子片を組み立ててモータの整流子にする。
モータの鉄心は珪素鋼板をプレス加工機で打ち抜き、板状の鉄心個片を重ね合わせて積層して製作される。たとえば、小型モータの場合には従来例に示したパック工法は採用できないので、鉄心を重ね合わせた状態で加熱させて、板材の表面にコーティングしていた接着層を固着させて積層させた鉄心を製作する。
珪素鋼板を積層したモ−タ鉄心の中央部に設けた穴に、シャフトを圧入固定して、シャフトの圧入された鉄心の組立体を製作する。
その組立体の状態で、モータの鉄心とシャフトに絶縁処理を施す。その際に、シャフトの全体に絶縁処理をすると、軸受部の摺動隙間や整流子の挿入に支障があるので、シャフトに対しては部分的に絶縁処理膜を付ける。すなわちシャフトの両端側はマスキングして、絶縁処理膜を付けず、鉄心との境界側にシャフトに絶縁処理膜を付ける。
モータのシャフトにも施した絶縁処理膜の上に整流子片を配置して整流子を形成することで、摺動半径の小さな整流子ができる。
また、絶縁処理膜を整流子片に設けて、シャフト側に設けた絶縁処理膜と併せて、2重にシャフトと整流子片との絶縁をして、組立整流子を形成する。
上記実施例の記載から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、絶縁処理膜は樹脂インシュレータよりも薄くできるので、鉄心の積層厚の厚さ差分だけは積層厚を厚くすることができるため、小型モータでありながらモータの特性を上げることができるという有利な効果が得られる。
また鉄心とシャフトの表面に絶縁処理膜を施すので、処理膜とが密着していて、別部材を挿入する樹脂インシュレータの場合に存在する鉄心との隙間がないので絶縁処理膜の上に巻回するコイルの位置が鉄心に近くなりモータ特性が向上する。また絶縁処理膜はシャフトの一部表面と鉄心の表面に施されるので、鉄心の外周部の破断面などにも処理膜が形成されるので、防錆などの向上に多湿環境下での使用が可能となる。また絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、鉄心の内径嵌合穴をマスキングしたりする
こともなく絶縁処理膜をシャフトとの締結部近傍にと施すことができる。また絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、従来のシャフト圧入工程が使用できる。また、絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、絶縁処理膜を施した単体の鉄心にシャフトを挿入することによるシャフトの保持強度のばらつきや膜はげなどの不具合がないという有利な効果が得られる。
また、シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹脂成形円筒がない分、ブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上するという有用な効果が得られる。
また、請求項2記載の発明によれば、絶縁処理膜を電着塗装膜で形成することで、請求項1と同様に、電着塗装膜は樹脂インシュレータよりも薄くできるので、鉄心の積層厚の厚さ差分だけは積層厚を厚くすることができるため、小型モータでありながらモータの特性を上げることができる。という有利な効果が得られる。
また鉄心とシャフトの表面に絶縁処理膜を施すので、処理膜とが密着していて、別部材を挿入する樹脂インシュレータの場合に存在する鉄心との隙間がなく、巻回するコイルの位置が鉄心により近くなりモータ特性が向上する。また絶縁処理膜は鉄心の外周部の破断面などにも処理膜が形成されるので、防錆などの向上に多湿環境下での使用が可能となる。また絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、鉄心の内径嵌合穴をマスキングしたりすることもなく絶縁処理膜をシャフトとの締結部近傍に施すことができ、コイルとの絶縁が確実に行える。また、絶縁処理膜を施した単体の鉄心にシャフトを挿入することによるシャフトの保持強度のばらつきや膜脱落などの不具合がないという有利な効果が得られる。モ−タの鉄心に絶縁処理することによって、その電着塗装膜で鉄心とコイルとの絶縁を行いつつ防錆効果も兼ねさせることによって、量産性で安価な絶縁処理、防錆処理ができる。
また、シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹脂成形円筒がない分、周速が小さくなってブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上し、寿命が伸びるという有用な効果が得られる。さらには、モータの小型化が可能になる。
また、請求項3記載の発明によれば、整流子片側にも絶縁処理膜を施すことで、シャフトと整流子片の絶縁を十分に行うことができるという有利な効果が期待できる。
本発明の請求項1に記載の発明は、固定側に磁性材料のフレームと、そのフレームの内周部に取り付けられたマグネットと、軸受とを具備し、回転側にはシャフトと積層された鉄心とコイルを具備し、ブラシと整流子により電流の切替を行うブラシ付きモータにおいて、前記シャフトが前記鉄心に取り付けられた状態で前記鉄心の表面とシャフトと鉄心の取り付け部近傍のシャフトの一部表面に絶縁処理膜を形成し、また、整流子は樹脂成形されたホルダーと複数個の整流子片と絶縁リングとを具備し、前記ホルダーはフランジ部を備え、その中心にはシャフト挿入用の穴が形成され、さらに前記整流子片は円弧部その中心から放射状に略直角に折り曲がった端子部とからなり、前記整流子片の円弧部を絶縁処理膜の施されたシャフトの外周に装着し、前記絶縁リングを整流子片の円弧部外周に圧入して、前記ホルダーのフランジ部と前記絶縁リングとにより前記整流子片の端子部を挟着して整流子組立体を形成したことを特徴とする小型モータとしたものであり、
(1)絶縁処理膜は樹脂インシュレータよりも薄くできるので、鉄心の積層厚の厚さ差分だけは積層厚を厚くすることができるため、小型モータでありながらモータの特性を上げ
ることができる。
(2)鉄心とシャフトの表面に絶縁処理膜を施すので、処理膜とが密着していて、別部材を挿入する樹脂インシュレータの場合に存在する鉄心との隙間がないので絶縁処理膜の上に巻回するコイルの位置が鉄心に近くなりモータ特性が向上する。
(3)絶縁処理膜はシャフトの一部表面と鉄心の表面に施されるので、鉄心の外周部の破断面などにも処理膜が形成されるので、防錆などの向上に多湿環境下での使用が可能となる。
(4)絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、鉄心の内径嵌合穴をマスキングしたりすることもなく絶縁処理膜をシャフトとの締結部近傍にと施すことができる。
(5)絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、従来のシャフト圧入工程が使用できる。
(6)絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、絶縁処理膜を施した鉄心にシャフトを挿入することによるシャフトの保持強度のばらつきや膜はげなどの不具合がない。
(7)シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹脂成形円筒がない分、ブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上する。
という作用を有する。
本発明の請求項2に記載の発明は、固定側に磁性材料のフレームと、そのフレームの内周部に取り付けられたマグネットと、軸受とを具備し、回転側にはシャフトと積層された鉄心とコイルを具備し、ブラシと整流子により電流の切替を行うブラシ付きモータにおいて、前記シャフトが前記鉄心に取り付けられた状態で前記鉄心の表面とシャフトと鉄心の取り付け部近傍のシャフトの一部表面に絶縁処理膜を形成し、また、前記整流子は複数個の整流子片と絶縁リングとを具備し、さらに前記整流子片は円弧部とその中心から放射状に略直角に折り曲がった端子部とからなり、前記整流子片の円弧部を絶縁処理膜の施されたシャフトの外周に装着し、前記絶縁リングを整流子片の円弧部外周に圧入して整流子組立体を形成したことを特徴とする小型モータとしたものであり、
(1)絶縁処理膜を電着塗装膜で形成することで、請求項1と同様に、電着塗装膜は樹脂インシュレータよりも薄くできるので、鉄心の積層厚の厚さ差分だけは積層厚を厚くすることができるため、小型モータでありながらモータの特性を上げることができる。
(2)鉄心とシャフトの表面に絶縁処理膜を施すので、処理膜とが密着していて、別部材を挿入する樹脂インシュレータの場合に存在する鉄心との隙間がなく、巻回するコイルの位置が鉄心により近くなりモータ特性が向上する。
(3)絶縁処理膜は鉄心の外周部の破断面などにも処理膜が形成されるので、防錆などの向上に多湿環境下での使用が可能となる。また絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、鉄心の内径嵌合穴をマスキングしたりすることもなく絶縁処理膜をシャフトとの締結部近傍に施すことができ、コイルとの絶縁が確実に行える。
(4)絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、絶縁処理膜を施した単体の鉄心にシャフトを挿入することによるシャフトの保持強度のばらつきや膜脱落などの不具合がない。
(5)モ−タの鉄心に絶縁処理することによって、その電着塗装膜で鉄心とコイルとの絶縁を行いつつ防錆効果も兼ねさせることによって、量産性で安価な絶縁処理、防錆処理ができる。
(6)シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹脂成形円筒がない分、周速が小さくなってブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上し、寿命が伸びる。
(7)モータの小型化が可能になる。
という作用を有する。
本発明の請求項3に記載の発明は、整流子片を接点部とは反対の面に絶縁処理膜が施された素板をプレス加工して形成したことを特徴とする請求項1及び請求項2記載の小型モータとしたものであり、整流子片側にも絶縁処理膜を施すことで、シャフトと整流子片の絶縁を十分に行うことができるというという作用を有する。
本発明の実施例について、以下に説明する。
図1は、本発明実施例の小型モータ断面図であって、図2はシャフトを締結したシャフト鉄心組立に絶縁処理膜を施した図である。図3は整流子部の斜視図であって、図4は整流子の組立説明図である。
実施例1における小型モータの全体の構成を説明する。
図1に示すように、小型モータは、螺旋状の駆動マグネット1を内周面に取付けられたフレーム2と、そのフレーム2の内部に配設された回転子3とを備えている。前記回転子3にはシャフト4と、電機子5を備えている。その回転子3はフレーム2に設けられた焼結軸受6と、ブラケット7に設けられた焼結軸受8によって両端を回転自在に支持される。フレーム2は、有底中空筒状に形成される。その円筒部の内周部に駆動マグネット1が配設されたフレーム2の開口部には、その開口部に嵌合したブラケット7を備えている。
フレーム2は、磁性鋼板を深絞り加工して製作される。ブラケット7も磁性鋼板をプレス絞り加工して製作されるが、ブラシ部の取り付けのために樹脂成形と一体的に形成される。
電機子5はシャフト4に圧入固定された積層鉄心9のティース部にコイル10は巻回されている。だたし、積層鉄心9とコイル10との絶縁のために、鉄心9の表面には絶縁処理膜11が施されている。整流子12は、シャフト4に取付けられ、コイル10に電気的に接続されている。整流子12は、コイル10を接続するための3個の端子部13を有している。
整流子12には、2つのブラシ14が摺動係合している。ブラシ14は、ブラケット7に一体に取付けられたブラシホルダ15により保持されている。ブラシホルダ15は、たとえば、絶縁性の合成樹脂またはガラス繊維入り合成樹脂などの絶縁材料により金属性ブラケット7に一体的に形成されている。ブラシホルダ15には、一対の接続端子16が取付けられている。ブラシ14は、接続端子16に電気的に接続されている。接続端子16の端部17は、ブラシホルダ15に設けられた取り出し口18(切り込み穴ともいう)に差し込んで、モータの外表面から外方に出ている。
小型モータにおいて、接続端子16から、ブラシ14を通ってさらに整流子12を介してコイル10に電流を流せば、鉄心9に磁界が発生し、駆動マグネット1によって発生している磁界中にその回転子3がおかれることになるので、回転子3にトルクは作用することになり、回転子3は回転する。その回転を安定にするために、ブラシと整流子を用いて電流を必要なコイルに通電させ続けることができ、シャフト4が回転し、出力が得られる。
フレーム2の有底側から飛び出したシャフト4はモータの出力側である。使用される形態によって、シャフト4の出力側はシャフトにギア部をローレット加工する場合や、樹脂
ギアを圧入する場合など何らかの部材を付けることがある。
もう一方の軸受8は、シャフト4の反出力側を回転自在に支承している。焼結軸受8の近傍には、スラスト方向荷重を受けるためにシャフト4の端面は球状に加工され、スラスト板19にその端面が当接している。スラスト板19は厚さが薄く、樹脂材料でできているために、スラスト荷重を受けるためにはスラスト板19の下にもう少し強度のある材料でもって受ける。焼結軸受8はブラケット7に設けた凹部に圧入固定されている。
スラスト板19は一般的な高分子材料である。しかし、電池駆動、携帯タイプの装置にモータを使用する場合は、長期摩擦トルクを低減するために、潤滑性に優れたポリアセタール樹脂をスラスト板19に使用する樹脂選定をする。高温時での使用が多いときには耐熱性の優れるポリイミド樹脂、テフロン(R)樹脂を使用選定する。
ブラケット7はモータのシールド効果をより持たせるために、金属で形成されている。すなわち、金属板材をプレス加工にて、穴加工や曲げ加工を施している。モータが1W程度の直流モータでは樹脂性のブラケットであることが多い。実施例1のように携帯電話のカメラレンズ駆動モータのような小型モータでは、できるだけ薄いブラケットにするためには強度の関係から金属板で形成している。さらに電機雑音などについて、用途が通信機器であることから判断しても明確なようにブラケットは金属板で形成している。金属板は当然導電性であることから、電気が流れる箇所とは絶縁がなされなくてはいけない。すなわち、ブラケット7には絶縁を兼ねたブラシホルダ15が一体で樹脂成形される。そのブラシホルダ15には電気配線をモータ外部に導き出すために取り出し口18が形成され、その取り出し口18に端部17を挿入することで、モータ内部から外部へ電気を導きだすことができる。端部17は接続端子16の一方の端に形成され、もう一方にはブラシ14が取り付けられている。接続端子16はブラシ14の取り付け部と端部17はシャフト軸からみて90度離れた位置になる。それはモータ外部に出た端部17を半田接続して、リード線やフレキシブルプリント基板に接続することによって、半田熱でブラシホルダ15の樹脂が溶けて、挿入力が低下して、ブラシ位置が動いてしまい、ブラシと整流子の摺動位置がずれて信頼性を損なうことないようにしている。またその半田熱が接続端子16を伝導する距離をかせいで、ブラシ14へ半田熱が伝わりにくくしている。そのため、接続端子16は放熱ができるように大きく、さらには、ブラシ14から離れた位置に端子部を形成する。
ブラシホルダ15を一体成形でブラケット7に形成し、ブラケット7の中央部の凹部にスラスト板を挿入してから焼結軸受8を圧入する。
小型モータの場合トルク特性を向上させるためには鉄心の積層厚みを大きくすることである、そうするとモータの全高が決まっているので、整流子12と鉄心9との隙間も小さくしなくてはならない。鉄心9と整流子12との隙間はコイルを配置できるのに可能な限り小さくして、整流子のホルダーの下にコイルの巻回スペースを確保し、絶縁を十分確保している。
さて、モータの鉄心と絶縁処理について説明する。図2を主に用いて説明する。
モータの鉄心9は珪素鋼板をプレス加工機で打ち抜き、板状の鉄心個片を指定枚数重ね合わせて鉄心のブロックを作り、そのようにして重ね合わせた鉄心のブロックを金型内で加圧しつつ加熱させて、板材の表面に接着力を生じる絶縁コーティング層を固着させて積層させた鉄心を製作する。板材の表面にコーティングされている接着層は熱硬化性のものと熱可塑性のものがあるが、鉄心の部材への固定方法で、熱硬化性か熱可塑性かを使い分けている。本願のようなシャフトと鉄心が固定される場合では熱硬化性接着層のあるもの
を使用している。熱可塑性でも問題ないが、積層された鉄心に熱が加わる工程がある場合は熱硬化性が好ましい。
珪素鋼板を積層したモ−タ鉄心9の中央部に設けた穴に、シャフト4を圧入固定して、シャフト4の圧入された鉄心9の組立体を製作する。その組立体の状態で、モータの鉄心9とシャフト4に絶縁処理膜11を施す。その際に、シャフト4の全体に絶縁処理をすると、軸受部の摺動隙間に支障があるので、シャフト4に対しては部分的に絶縁処理膜11をする。すなわちシャフトの両端側はマスキング(マスキング部20、21)して絶縁処理膜を付けない状態とし、鉄心9との付け根部11A、11Bのシャフト側には絶縁処理膜11を付ける。鉄心9の表面には全面に絶縁処理膜11が被服されている。
絶縁処理膜11は、電着塗装膜およびリン酸マンガン処理や黒染処理やスチーム処理の化成処理膜である。または、絶縁処理膜11は樹脂エマルジョン、酸、酸化剤、金属イオン及び水を含有する自己析出型水性被覆組成物を鉄心に接触させて未硬化の樹脂被膜を析出形成させた後に加熱感想させて樹脂被膜を硬化させた絶縁処理膜である。
図3をもとに整流子を説明する。組立式整流子は、耐熱性のある樹脂で射出成形される整流子側のホルダー22と複数個の整流子片23と絶縁リング24から形成される。そのホルダー22には絶縁処理膜11の施されたシャフト4を挿入される穴が中央部に設けられていて、外周に向かってフランジ部が形成されている。また個々の整流子片23は円弧部25と突起状の端子部13からなり、その端子部13をホルダー22のフランジ部に当接させ、また円弧部25を絶縁処理膜が施されたシャフト4の上に複数個円筒状に配列させ、その際には整流子片23を電気的に独立させるようにスリット26を設けて組み立てられる。その後、これら整流子片23が配列された円弧部25の先端から電気的絶縁性をある絶縁リング24を圧入し、ホルダー22のフランジ部に整流子片23の端子部13が当接するまで差し込んで複数個の整流子片23を固定する。
次に、整流子組立の組立工程について説明する。図4は本発明の実施例による整流子の組立説明図である。
(a)ホルダー22は耐熱性を有し、電気絶縁性を有したエンジニアリング樹脂を射出成形にて形成し、その中心にはシャフト挿入用の穴27が形成され、外周側に向かってフランジ部が形成されている。また、ホルダー22のフランジ部には整流子片23を所定位置に設置するための凹部28がある。
(b)絶縁処理膜11の施されたシャフト4をホルダー22のシャフト挿入の穴27に挿入する。
(c)ホルダー22のフランジ部に形成された凹部28に整流子片23の端子部13を挿入し、その際に整流子片23の円弧部25は絶縁処理膜の施されたシャフト4の表面に沿わせるように、整流子片23を装着する。図4の場合は整流子片23が3つの構造になっている。3つの整流子片23を均等にホルダー22の凹部28に挿入して装着する。
(d)3つの整流子片23の円弧部25で形成された円筒部の外周に電気絶縁性を有する円環状の絶縁リング24を、その円筒部の先端から圧入挿入する。整流子片23が絶縁リング24とホルダー22のフランジとに挟み込まれた状態になり、整流子片23の端子部13に形成された突起部29に絶縁リング24を当接させて固定される。絶縁リング24の圧入力でもって整流子片23は保持している。整流子片23同士が密接しないように、ホルダー22の凹部28で整流子片23を均等に配置固定している。
(e)その後、必要に応じて整流子片23の外周面をラッピングペーパーでラッピング研磨することで、ラッピング仕上げを行い、本発明による組立整流子を組立ている。
本実施例では、シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹
脂成形円筒がない分、整流子のブラシ摺動半径を小さくすることができたので、周速度が小さくなり、ブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上し、寿命が伸びる小型モータが可能になる。
絶縁処理膜は樹脂インシュレータよりも薄くできるので、鉄心の積層厚の厚さ差分だけは積層厚を厚くすることができるため、小型モータでありながらモータの特性を上げることができる。また鉄心とシャフトの表面に絶縁処理膜を施すので、処理膜とが密着していて、別部材を挿入する樹脂インシュレータの場合に存在する鉄心との隙間がないので絶縁処理膜の上に巻回するコイルの位置が鉄心に近くなりモータ特性が向上する。また、鉄心の外周部の破断面などにも処理膜が形成されるので、防錆などの向上に多湿環境下での使用が可能となる。
また絶縁処理膜はシャフトを鉄心に圧入した状態で形成するので、鉄心の内径嵌合穴をマスキングしたりすることもなく絶縁処理膜をシャフトとの締結部近傍に施すことができる。また、絶縁処理膜を施した単体の鉄心にシャフトを挿入することによるシャフトの保持強度のばらつきや膜はげなどの不具合がない。
図5は、本発明実施例の小型モータ断面図であって、図6は整流子部の説明図である。実施例1と同じ部材には同じ符号をした。
実施例2における小型モータの全体の構成を説明する。
図5に示すように、小型モータは、らせん状の駆動マグネット1を内周面に取付けられたフレーム2と、そのフレーム2の内部に配設された回転子3とを備えている。前記回転子3にはシャフト4と、電機子5を備えている。その回転子3はフレーム2に設けられた焼結軸受6と、ブラケット7に設けられた焼結軸受8によって両端を回転自在に支持される。フレーム2は、有底中空筒状に形成される。その円筒部の内周部に駆動マグネット1が配設されたフレーム2の開口部には、その開口部に嵌合したブラケット7を備えている。フレーム2は、磁性鋼板を深絞り加工して製作される。ブラケット7も磁性鋼板をプレス絞り加工して製作されるが、ブラシ部の取り付けのために樹脂成形と一体的に形成される。
電機子5はシャフト4に圧入固定された積層鉄心9のティース部にコイル10が巻回されている。積層鉄心9とコイル10との絶縁のために、鉄心9の表面には絶縁処理膜11が施されている。シャフト4には端子部13を有する3個の整流子片23が絶縁処理膜11を介して取付けられて整流子組立体を形成し、各端子部13にはコイル10が電気的に接続されている。
整流子組立体には、2つのブラシ14が摺動係合している。ブラシ14は、ブラケット7に一体に取付けられたブラシホルダ15により保持されている。ブラシホルダ15は、たとえば、絶縁性の合成樹脂またはガラス繊維入り合成樹脂などの絶縁材料により金属性ブラケット7に一体的に形成されている。ブラシホルダ15には、一対の接続端子16が取付けられている。ブラシ14は、接続端子16に電気的に接続されている。接続端子16の端部17は、ブラシホルダ15に設けられた取り出し口18(切り込み穴ともいう)に差し込んで、モータの外表面から外方に出ている。
もう一方の軸受8は、シャフト4の反出力側を回転自在に支承している。焼結軸受8の近傍には、スラスト方向荷重を受けるためにシャフト4の端面は球状に加工され、スラスト板19にその端面が当接している。スラスト板19は厚さが薄く、樹脂材料でできてい
るために、スラスト荷重を受けるためにはスラスト板19の下にもう少し強度のある材料でもって受ける。焼結軸受8はブラケット7に設けた凹部に圧入固定されている。
小型モータの場合トルク特性を向上させるためには鉄心の積層厚みを大きくすることである。そうするとモータの全高が決まっているので、整流子組立体と鉄心9との隙間も小さくしなくてはならない。鉄心9と整流子組立体との隙間はコイルを配置できるのに可能な限り小さくして、整流子片23の下にコイルの巻回スペースを確保し、絶縁を十分確保している。
実施例2も実施例1と同様に、モータの鉄心とシャフトに絶縁処理を施している。
モータの鉄心9は珪素鋼板をプレス加工機で打ち抜き、板状の鉄心個片を指定枚数重ね合わせて積層鉄心を作り、珪素鋼板を積層したモ−タ鉄心9の中央部に設けた穴に、シャフト4を圧入固定して、シャフト4の圧入された鉄心9の組立体を製作する。
その組立体の状態で、モータの鉄心9とシャフト4に絶縁処理膜11を施す。その際に、シャフト4にはマスキングを行い、鉄心の近い側のシャフト表面には薄い絶縁処理膜を施す。
絶縁処理膜11は膜厚みが5μmから可能であるが、あまり厚くなると樹脂インシュレータとの差が顕著に出なくなるので、実際には10μmから40μmの厚みで膜処理をしている。10μm〜40μmの厚みであると、巻線の作業性が良好であって、マグネットと鉄心との隙間をトルク特性の低下を考慮しなくてもよい。厚くなると隙間のばらつきも大きくなり、厚みを考慮して隙間を大きくしておかなくてはならず、トルク特性に影響してしまう。
従来技術のところでも記載があるが、組立整流子について、もう少し具体的に一例を説明する。実施例3の図7参照のこと。
(1)整流子片は、導電性の優れた銅系の金属板にブラシと摺動する箇所に対応した位置に貴金属からなるクラッド帯を形成したクラッド材を整流子の素材として、プレス加工にて形成される。クラッド材は銅等からなる金属素材に別個の貴金属板あるいは貴金属の薄い箔を加圧による圧着によって2種の金属を接合することによって形成されている。その貴金属クラッド帯は金系、銀系、パラジウム系に大きく大別されるが、小型整流子の場合は銀系、パラジウム系の場合が多く、(a)銀92wt%、銅6wt%、カドミウム2wt%の3元銀合金、(b)銀90wt%、銅10wt%、(c)銀92wt%、金2wt%、パラジウム2wt%、銅4wt%、(d)銀50wt%、パラジウム50wt%、(e)銀90wtt%、インジウム4wt%、パラジウム2wt%、金2wt%、スズ2wt%などが多く用いられている。パラジウム系は整流子片側ではなく、ブラシ側に用いられることが多い。最近は環境問題のためにカドミウムフリーのクラッド帯が使用されている。銀が高価であることで、銀の含有量を少なくし、その代わりにビスマス系材料やニッケルを含有した複合クラッド帯なども使用されつつある。ビスマス系材料は超伝導材料であるので、今後使用が多くなっていく。クラッド材であるので、クラッド帯以外に母材金属がある。その母材金属の特性によっては、プレス工程での製品精度などに影響を与えるので、母材金属の材質にも注意を払わないといけない。母材金属として使用される材質として、銅、黄銅、白銅、青銅、洋白、ベリリウム銅など銅系材料である、銅と単純にいっても無酸素銅、タフピッチ銅、りん脱酸銅がある。ブラシとの摺動に直接関係がないので、あまり問題視はされないが、小型モータの整流子にあっては、無酸素銅が使用されることが多い。
(2)フープ状のクラッド材にクラッド帯の位置を考慮して、整流子片のブランクをプレス機で打ち抜く。その際、個々の整流子片は連結部にて連結されているために、バラバラ
にはなっていない。帯状に金属板に整流子片の素形が連結部をもって、連続的に形成される。連結部は整流子片の円弧部に設けられている。この状態ではまだ、整流子片の素形はフラットな状態である。
(3)プレス加工によって、整流子片の端面にはバリが発生している。次に、プレス工程において、整流子片の素形で、円弧部の端面に相当する部分のバリを取り除くため、スリット溝の空間を確保するために、面取り等の工程を追加して、端面の角部の面取り部を形成する。また、バリとりはプレス工程以外でもできるので、ブラシングやブラストや電解研磨、化学処理などで行える。そうした工程であってもよい。角部にバリ等がなくなっていること。円弧部を形成してから行ってもよい。
(4)ブランク抜き工程によって得られた整流子片の素形は、カーリング工程によって円筒状にカーリングする。そのカーリング工程で整流子片の円弧部を形成する。
(5)さらに、素形部から略直角に折り曲げることで端子部を形成する。形成後に連結部を切断して、個々の整流子片を作る。
このようにして作られる整流子片を組立して組立整流子を作る。
実施例2では整流子用ホルダーがないので、組立方法は以下ようになる。実施例1での組立説明の図4において、ホルダーがない状態である。
(a)整流子片23の円弧部25は絶縁処理膜の施されたシャフト4の表面に沿わせるように、整流子片23を等間隔に配置する。その際、整流子片の端子部の位置が同じ面にくるように規制ジグ等を使用する。また、整流子片が等間隔に配置できるように規制ジグがなっていれば好適である。
(b)3つの整流子片23の円弧部25で形成された円筒部の外周に電気絶縁性を有する円環状の絶縁リング24を、その円筒部の先端から圧入挿入する。
(c)その後、必要に応じて整流子片23の外周面をラッピングペーパーでラッピング研磨することで、ラッピング仕上げを行い、本発明による整流子組立体を形成している。
本実施例では、シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹脂成形円筒がない分、整流子のブラシ摺動半径を小さくすることができたので、周速度が小さくなって、ブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上し、寿命が伸びる小型モータが可能になる。
図6に示すように、整流子ホルダーがない分だけ、鉄心9と整流子片23との距離(図中のa)を短くすることができる。そのためにブラシ整流子のモータ全体に占める割合を小さくすることができるので、鉄心9の積層厚みを増やすことができ、モータの特性を上げることができる。小型モータの場合はコイル線径が小さいので整流子片23の端子部にコイル端末をからげても、コイルのテンションで整流子片が変形してしまうことはない。コイル線が大きい場合は実施例1のような構成にすればよい。
本願の実施例ではモータの鉄心の絶縁処理膜をシャフト表面にも施し、その絶縁処理膜を整流子片とシャフトとの絶縁に使用していることが大きな特徴である。単独の整流子ホルダーを薄くしていくというものではない。したがって、絶縁処理膜を施すことで、モータとしても以下の効果がある。
(1)電着塗装膜は樹脂インシュレータよりも薄くできるので、鉄心の積層厚の厚さ差分だけは積層厚を厚くすることができるため、小型モータでありながらモータの特性を上げることができる。
(2)鉄心とシャフトの表面に絶縁処理膜を施すので、処理膜とが密着していて、別部材を挿入する樹脂インシュレータの場合に存在する鉄心との隙間がなく、巻回するコイルの位置が鉄心により近くなりモータ特性が向上する。
図7は本発明実施例のフープ状の金属板を示す図であって、図8は整流子部の説明図である。実施例1、実施例2と同じ部材には同じ符号をした。
実施例2でも説明してあるが、実施例3の整流子片について、図7をもとに説明する。(1)整流子片は、導電性の優れた銅系の金属板にブラシと摺動する箇所に対応した位置に貴金属からなるクラッド帯を形成したクラッド材を整流子の素材として、プレス加工にて形成される。
(2)図7に示されるように、フープ状のクラッド材にクラッド帯30の位置を考慮して、整流子片のブランクをプレス機に打ち抜く。その際、個々の整流子片31は連結部32にて連結されているために、バラバラにはなっていない。帯状の金属板33に整流子片31の素形が連結部32をもって、連続的に形成される。連結部32は整流子片31の端子部に設けられている。この状態ではまだ、整流子片31の素形はフラットな状態である。また、帯状の金属板33のクラッド帯30の施された面と逆面に絶縁膜34を処理形成している。絶縁膜34は円弧部に相当する範囲と端子部の一部範囲まで形成されている。
(3)プレス加工によって、整流子片31の端面にはバリが発生している。次に、プレス工程において、整流子片31の素形で、円弧部の端面に相当する部分のバリを取り除くため、スリット溝の空間を確保するために、面取り等の工程を追加して、端面の角部の面取り部を形成する。また、バリとりはプレス工程以外でもできるので、ブラシングやブラストや電解研磨、化学処理などで行える。そうした工程であってもよい。角部にバリ等がなくなっていること。円弧部を形成してから行ってもよい。
また、素形形成時のプレス工程の際において面取り等の角部除去を行ってもよい。例えば、円筒部になる面から打ち抜き行為を板厚以下でおこない、さらにその後に素形プレス工程を行うことで、角部にエッヂではない形状が形成される。
(4)ブランク抜き工程によって得られた整流子片31の素形は、カーリング工程によって円筒状にカーリングする。そのカーリング工程で整流子片の円弧部を形成する。
(5)さらに、素形部から略直角に折り曲げることで端子部を形成する。形成後に連結部を切断して、個々の整流子片を作る。
図8に示すように、整流子ホルダー22は絶縁処理膜11が施されたシャフト4の外周に圧入されて固定される。整流子片23は絶縁膜34が施され、絶縁処理膜11の施されたシャフト4の外周円筒部に配置されて、絶縁リング24にて固定される。整流子片23とシャフト4は整流子片23に形成された絶縁膜34とシャフト表面に形成された絶縁処理膜11との2重の絶縁構造になる。したがって、シャフト4と整流子片23とは十分な絶縁が確保される。電気雑音などためにバリスタ35を用いている。バリスタ35は整流子片23の端子部の外周側に接続される。
本願の実施例ではモータの鉄心の絶縁処理膜をシャフト表面にも施し、その絶縁処理膜を整流子片とシャフトとの絶縁に使用していることが大きな特徴である。モータとしても以下の効果がある。
シャフト表面に施された薄い絶縁処理膜の上に整流子片を配置することによって、シャフトと整流子片は絶縁処理膜によって絶縁がなされ、整流子ホルダーの樹脂成形円筒がない分、周速が小さくなってブラシ摺動ロスが低減し、モータの出力は向上し、寿命が伸びるという有用な効果が得られる。さらには、モータの小型化が可能になる。
また、整流子片側にも絶縁処理膜を施すことで、シャフトと整流子片の絶縁が十分に行うことができるという有利な効果が期待できる。
本発明は、小型モータに係るもので、周速が小さくなることにより摺動ロスが低減し、モータの出力が向上する効果を有し、携帯用電子機器の携帯カメラのレンズアクチェータ等の駆動用小型モータとして有用である。特に小型モータ用整流子に関するものである。
本発明の実施例1における小型モータの断面図 本発明の実施例1におけるシャフトを締結したシャフト鉄心組立に絶縁処理膜を施した図 本発明の実施例1における整流子部の斜視図 本発明の実施例1における整流子の組立説明図 本発明の実施例2におけるモータ断面図 本発明の実施例2における整流子部の説明図 本発明の実施例3におけるフープ状の金属板を示す図 本発明の実施例3における整流子部の説明図 従来例のモータの構造断面図 従来例のモータアマチュア巻線組立体の図
符号の説明
1、39 駆動マグネット
2、41 フレーム
3 回転子
4、37 シャフト
5 電機子
6、8、42、43 焼結軸受
7 ブラケット
9、36 鉄心
10、40 コイル
11 絶縁処理膜
11A、11B 付け根部
12、44 整流子
13 端子部
14、45 ブラシ
15 ブラシホルダ
16 接続端子
17 端部
18 取り出し口
19 スラスト板
20、21 マスキング部
22 ホルダー
23、31 整流子片
24 絶縁リング
25 円弧部
26 スリット
27 穴
28 凹部
29 突起部
30 クラッド帯
32 連結部
33 金属板
34 絶縁膜
35 バリスタ
38 インシュレータ
a 鉄心と整流子片の距離

Claims (3)

  1. 固定側に磁性材料のフレームと、そのフレームの内周部に取り付けられたマグネットと、軸受とを具備し、回転側にはシャフトと積層された鉄心とコイルを具備し、ブラシと整流子により電流の切替を行うブラシ付きモータにおいて、前記シャフトが前記鉄心に取り付けられた状態で前記鉄心の表面とシャフトと鉄心の取り付け部近傍のシャフトの一部表面に絶縁処理膜を形成し、また、前記整流子は樹脂成形されたホルダーと複数個の整流子片と絶縁リングとを具備し、前記ホルダーはフランジ部を備え、その中心にはシャフト挿入用の穴が形成され、さらに前記整流子片は円弧部とその中心から放射状に略直角に折り曲がった端子部とからなり、前記整流子片の円弧部を絶縁処理膜の施されたシャフトの外周に装着し、前記絶縁リングを整流子片の円弧部外周に圧入して、前記ホルダーのフランジ部と前記絶縁リングとにより前記整流子片の端子部を挟着して整流子組立体を形成したことを特徴とする小型モータ。
  2. 固定側に磁性材料のフレームと、そのフレームの内周部に取り付けられたマグネットと、軸受とを具備し、回転側にはシャフトと積層された鉄心とコイルを具備し、ブラシと整流子により電流の切替を行うブラシ付きモータにおいて、前記シャフトが前記鉄心に取り付けられた状態で前記鉄心の表面とシャフトと鉄心の取り付け部近傍のシャフトの一部表面に絶縁処理膜を形成し、また、前記整流子は複数個の整流子片と絶縁リングとを具備し、さらに前記整流子片は円弧部とその中心から放射状に略直角に折り曲がった端子部とからなり、前記整流子片の円弧部を絶縁処理膜の施されたシャフトの外周に装着し、前記絶縁リングを整流子片の円弧部外周に圧入して整流子組立体を形成したことを特徴とする小型モータ。
  3. 整流子片を、接点部とは反対の面に絶縁処理膜が施された素板をプレス加工して形成したことを特徴とする請求項1若しくは請求項2記載の小型モータ。
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