JP3527775B2 - カップ型コアレスモータ - Google Patents
カップ型コアレスモータInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,片軸受(軸承)式カッ
プ形コアレスモ−タに関する。更に詳しくは,本発明
は,ペ−ジャ[呼び出し装置]等の振動アラ−ム装置に
使用される,外径が3mm,4mmといった非常に小
型,軽量のカップ形コアレス振動モ−タに適する。 【0002】 【従来技術】ペ−ジャ[所謂,ポケットベルと言われて
いる]では,電話の呼び出しがあったことを知らせるの
に,近年では音で知らせる代わりに振動方式で知らせる
ことが行われている。この振動を起こさせる方式のペ−
ジャでは,モ−タのシャフトに半円状の偏心カウンタ
[分銅]を固定してあり,シャフトが回転すると偏心カ
ウンタは部分円偏心して回転するため,その振動がモ−
タハウジングに伝わるので,偏心カウンタ付モ−タを取
り付けたペ−ジャの筐体にその振動が伝播し,ペ−ジャ
を身に付けたものがその振動を感じ取ることで,電話の
呼び出しがあることを知り得る。 【0003】このペ−ジャに使われるモ−タは,大部分
がコアレスモ−タとなっていて,コアタイプのものは余
り見られない。コアレスモ−タが使用される理由は,種
々あるものの,コアタイプモ−タに比較して起動特性が
良い,耐衝撃性があるので,ペ−ジャを落下させたとき
でもモ−タを破損する危険性が少ない,消費電流が少な
い,等の特長があるからである。 【0004】この従来使用されているカップ形コアレス
モ−タを用いたカップ形コアレス振動モ−タ12'につ
いて,図9を参照して以下に説明する。 【0005】このモ−タ12'は,円筒形コアレス電機
子5,整流子ハブ8,この整流子ハブ8に形成した整流
子片群からなる整流子7,整流子ハブ8の中心を貫通し
て整流子ハブ8に固定されたシャフト9からなる回転子
を有する。磁性体でできた円筒形モ−タハウジング1'
の一端に樹脂でできたキャップ13を装着すると共に,
他端にキャップを兼ねたブラシ台11'を装着してモ−
タ本体14'を形成している。ブラシ台11'にブラシ1
0を装着し,該ブラシ10を整流子7に摺接させてい
る。ブラシ10は一対からなり,一方のブラシ10はリ
−ド線16によって図示せず正側電源端子に電気的に接
続し,他方のブラシ10はリ−ド線16によって図示せ
ず負側電源端子に電気的に接続する。 【0006】キャップ13の内面には,小さな径の円筒
形の界磁マグネット位置決め突起15を一体形成し,そ
の外周に円筒形の界磁マグネット3の一端を固定して該
界磁マグネット3をキャップ13に固定する。キャップ
13は,中心部にシャフト通し孔を有し,上記回転子の
シャフト9は,界磁マグネット3内を通し,キャップ1
3のシャフト通し孔に設けた銅系のメタル軸承2'−1
及び界磁マグネット3の他端部内周に設けた銅系のメタ
ル軸承2'−2によって回動自在に軸承する。モ−タ本
体14'の一端から突出したシャフト9に振動を発生さ
せる為の偏心カウンタ17を取り付ける。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】かかるモ−タ12'に
よると,シャフト9と界磁マグネット3間に径方向空隙
18があるため,界磁マグネット3の磁束を十分に閉じ
ることができず,モ−タ効率の悪いものとなっていた。
しかも,キャップ13は樹脂で形成された非金属のもの
で,またメタル軸承2'−1及び2'−2も銅系の非磁性
体でできたものであることから,界磁マグネット3の磁
路を閉じることができず,モ−タ12'の一端部から漏
洩磁束を発生し,モ−タ特性の悪いものになっていた。 【0008】そこへきて該モ−タ13'の場合,外径が
6mmのものであるが,更に外径をより小さな3〜4m
mのものに形成しようとすると,そのスペ−スの制約
上,界磁マグネット3も厚みの薄い外径の小さなものに
せざるを得ず,必然的に界磁マグネット3の磁束も弱く
なり,よりモ−タ特性を悪くし,ペ−ジャ等の振動発生
用としてはとても使用に耐え得るものを構成できない。
また界磁マグネット3の漏洩磁束は,ある種のペ−ジャ
の場合には,ある周波数帯域において誤信号の原因とな
り,非常に嫌われ,漏洩磁束対策が要求されていた。 【0009】また,かかるモ−タ12'は,外径が6m
mの非常に小型のもので,部品精度もシビアに要求さ
れ,僅かな誤差でも,モ−タ特性に大きな影響を与え
る。それにもかかわらず,整流子ハブ8に固定されたシ
ャフト9を2つの離れたメタル軸承2'−1と2'−2の
シャフト通し孔に通すようにしている。しかし,2つの
離れたメタル軸承2'−1と2'−2のシャフト通し孔の
同心度が精度良く取れていないと,上記2つのメタル軸
承2'−1と2'−2のシャフト通し孔にシャフト9を通
すことができないという製造上の問題が生ずる。あるい
は,シャフト9とメタル軸承2'−1,2'−2の相対的
側圧が大きくなり,寿命特性,騒音特性に悪い影響を与
えていた。 【0010】また偏心カウンタ17は,部分円偏心しな
がら回転し,振動を発生させるが,上記モ−タ12'の
ような距離が長く離れた2つの短いメタル軸承2'−1
と2'−2でシャフト9を軸承しても,そのような構造
では,シャフト9の振れを十分に抑えることができな
い。このためシャフト9がメタル軸承2'−1または2'
−2に過度の側圧を与え,騒音特性及び寿命特性を悪く
したり,円筒形コアレス電機子5が界磁マグネット3あ
るいはモ−タハウジング1'と擦れあい,円筒形コアレ
ス電機子5を断線したりしてモ−タの破損を招いたり,
また,外径の非常に小さなシャフト9の曲げを生じ,偏
心カウンタ17がペ−ジャ内の基板などと衝突して,大
きな騒音を発生したり,モ−タ12'を駆動できない,
という欠点を招いていた。 【0011】また,このモ−タ12'の場合,その製造
のし易さと,モ−タ効率の良さを考えて,亀甲形に巻か
れた円筒形コアレス電機子[図2参照]5を用いている
のが多い。この円筒形コアレス電機子5の場合,両端部
の斜めに巻かれた導体部[図2の5bで示す導体部]の
部分は,トルクの発生に余り寄与しない部分である。こ
こに,このモ−タ12'の場合,上記キャップ13の界
磁マグネット位置決め突起15によって界磁マグネット
3をキャップ13に保持させているが,このような界磁
マグネット3の位置決めによれば,界磁マグネット3の
一端部を上記円筒形コアレス電機子5の一端部の斜めに
巻かれたトルクの発生に余り寄与しない導体部の部分に
まで長く形成したものを用いなければならず,高価な界
磁マグネット3になる欠点がある。 【0012】またモ−タ12'の場合,上記キャップ1
3の界磁マグネット位置決め突起15によって界磁マグ
ネット3をキャップ13に保持させているが,このよう
な界磁マグネット3の位置決めによれば,界磁マグネッ
ト3を堅固に保持できず,外径が3mm,4mmといっ
た小さな外径のカップ形コアレス振動モ−タを構成しよ
うとしても,界磁マグネット3とコアレス電機子5間の
空隙長及びコアレス電機子5と円筒形モ−タハウジング
1'間の空隙長は,0.2mm前後と非常に狭くなるた
め,発生振動などにより界磁マグネット3とコアレス電
機子5とが,あるいはコアレス電機子5と円筒形モ−タ
ハウジング1'とが接触し,モ−タの破損を招く欠点が
ある。 【0013】即ち本発明の課題は,界磁マグネットの磁
束を十分に閉じることができるようにして,カップ形コ
アレスモ−タの一端からの漏洩磁束が殆どないようにす
ることで,電流特性を向上させると共に,外径が3mm
や4mmといった小さなカップ形コアレスモ−タの場合
でも,モ−タ効率の良いものとし,ペ−ジャ等の振動発
生用としても十分に使用できるようにすることにある。
同時に1つの磁性体系メタル軸承を用いることで,2つ
のメタル軸承の同心合わせを省略して,キャップ13を
も省略して部品点数を減らし,構造を容易にしてカップ
形コアレスモ−タの製造を容易且つ安価に行えるように
すること,シャフトの振れを十分に抑えることができる
ようにし,シャフトがメタル軸承に過度の側圧を与えな
いようにし,騒音特性及び寿命特性を向上させること,
シャフトの曲げを生じさせないようにすること,界磁マ
グネットの位置決めを容易にすること,界磁マグネット
を堅固に固定でき揺れがないようにすることでモ−タの
破損の防止を図ること,長さの短い界磁マグネットを用
いることが出来るようにし,安価に構成することにあ
る。 【0014】 【課題を達成するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明は,磁性体製円筒形モータハウジング(1)
と、磁性体製円筒形モータハウジング(1)内に収納さ
れた円筒形のコアレス電機子(5)と、コアレス電機子
の内周に設けた一つの磁性体製メタル軸受け(2)と、
コアレス電機の内周に位置しメタル軸受けの外周に固定
された界磁マグネット(3)と、磁性体製メタル軸受け
(2)に挿通されたシャフト(9)と、シャフト(9)
の一端部に固定された偏心カウンタ7と、シャフトの他
端部に固定された整流子ハブ(8)とを備え、整流子ハ
ブ(8)とシャフト(9)とコアレス電機子(5)とが
一体に固定されて且つ円筒形モータハウジングに固定さ
れたメタル軸受けに対して回転するカップ型コアレスモ
ータにおいて、磁性体製円筒形ハウジング(1)は内周
側に向けて突設したメタル軸受け圧入用突起部(1a)
を有し、メタル軸受け圧入用突起部(1a)の軸方向の
長さは磁性体製の円筒形モータハウジング(1)の厚み
よりも十分に長く形成しており、磁性体製メタル軸受け
(2)は、ステータヨーク部(2a)と、ステータヨー
ク部2aよりも外形が大きな肥大部(2b)とを有し、
肥大部(2b)がメタル軸受け圧入用突起部(1a)の
内周に圧入固定されており、且つメタル軸受け(2)の
シャフト挿通孔の内周面には長手方向の一端と他端と
に、シャフト(9)に周接してシャフト(9)を回転自
在に支承する軸承部(2c−1、1c−2)を形成して
おり、界磁マグネット(3)は中筒空円柱状であり、メ
タル軸受けのステータヨーク部2aに外装して一端をメ
タル軸受け(2)の肥大部(2b)に当接して位置決め
されていることを特徴とする。 【0015】 【作用】円筒状のメタル軸承2の肥大部2bにより界磁
マグネット3の一端部を位置決めして該界磁マグネット
3をメタル軸承2のステ−タヨ−ク部2aの外周に固定
する。メタル軸承2の肥大部2bを円筒形モ−タハウジ
ング1のメタル軸承圧入用突起部1aの内径部に圧入固
定し,メタル軸承2,界磁マグネット3及び円筒形モ−
タハウジング1を一体化すると共に,該円筒形モ−タハ
ウジング1の内周と界磁マグネット3の外周間に円筒形
コアレス電機子5を介在させるための径方向空隙6を形
成する。整流子7を設けた整流子ハブ8を他端部に固定
したシャフト9をメタル軸承2のシャフト通し孔4に通
して円筒形コアレス電機子5を上記径方向空隙6内に回
動自在にメタル軸承2によって軸承する。メタル軸承2
は軸方向の長さが長い1個のものにて形成しており,上
記肥大部2bも軸方向の長さが長いものにて形成してい
るため,メタル軸承2のシャフト通し孔4にシャフト9
を容易に通すことができ,またシャフト9の振れを小さ
く抑えることができる。 【0016】以上のようにすることによりシャフト9を
メタル軸承2の肥大部2bをモ−タハウジング1の一部
を構成するようにし,キャップ13を省くことができる
ので,またメタル軸承を1個としたため,またキャップ
も不要にできるので,部品点数を少なくでき,構成も簡
単になり,安価にカップ形コアレスモ−タを量産製造で
きる。また上記メタル軸承2が磁性体系メタル軸承とな
っており、メタル軸承2の肥大部2b及び円筒形モ−タ
ハウジング1のメタル軸承圧入用突起部1aも軸方向に
長く形成しているので,界磁マグネット3の漏洩磁束を
上記肥大部2bの外周側面部及びメタル軸承圧入用突起
部1aの側面部を介して円筒形モ−タハウジング1に誘
磁でき,界磁マグネット3の一端部の磁路を閉じること
ができるため,界磁マグネット3の磁束をカップ形コア
レスモ−タ12,12−1,12−2,12−3の一端
部から外部に漏洩させない。このため,モ−タ効率を上
げることができる。 【0017】上記肥大部2bは,シャフト9の振れを小
さくするために,円筒形コアレス電機子5のトルク発生
に余り寄与しない導体部5bの部分と対向する位置にま
で軸方向に延びて形成されているので,該導体部5bと
対向する部分まで十分に軸方向の長さの長い界磁マグネ
ット3に形成しなくてよく,すなわち,軸方向に短い安
価な界磁マグネット3を用いることができ,また界磁マ
グネット3を堅固に所定の位置に位置決め固定できるの
で,界磁マグネット3と円筒形コアレス電機子5との接
触不良を防ぐことができる。【0018】 【0019】 【実施例】 【第1実施例】図1及び図2を参照して,本発明の第1
実施例としてのカップ形コアレスモ−タを用いたカップ
形コアレス振動モ−タ12について,以下に説明する。 【0020】このモ−タ12も,モ−タ12'同様に円
筒形コアレス電機子5,整流子ハブ8,この整流子ハブ
8に形成した整流子片からなる整流子7,整流子ハブ8
の中心を貫通して整流子ハブ8に固定されたシャフト9
からなる回転子を有する。電気伝導性のある磁性体でで
きた外径4mmの円筒形モ−タハウジング1は,一端部
を内周方向に突出形成して後記する肥大部2bの外径と
略々一致する内径のメタル軸承圧入用突起部1aを一体
形成した厚みが0.6mmのものに形成する。メタル軸
承圧入用突起部1aの軸方向の長さは,1.5mmに形
成する。すなわち,メタル軸承圧入用突起部1aの軸方
向の長さは,円筒形モ−タハウジング1の厚みよりも十
分に長く形成する。 【0021】該円筒形モ−タハウジング1の他端開口部
に,樹脂でできたブラシ台11を装着すると共に,後記
するメタル軸承2と共にモ−タ本体14を形成する。ブ
ラシ台11の内面の外周部に一対のブラシ保持突起19
−1,19−2を一体形成し,該一対のブラシ保持突起
19−1,19−2それぞれに一対のブラシ10−1,
10−2を装着し,該ブラシ10−1,10−2を整流
子片群からなる整流子7に摺接させる。一方のブラシ1
0−1はリ−ド線16−1によって図示せず正側電源端
子に電気的に接続し,他方のブラシ10−2はリ−ド線
16−2によって図示せず負側電源端子に電気的に接続
する。 【0022】円筒状の磁性体系,例えば鉄系で形成した
メタル軸承2は,中心部に軸線方向に貫通したシャフト
通し孔4を形成する。シャフト通し孔4は,シャフト9
の外径と略々一致する内径のものに形成する。メタル軸
承2は,界磁マグネット3の軸方向の長さと同じ程度の
長さとなっている径の小さなステ−タヨ−ク部2aの外
周部に,周方向に沿ってN極,S極の磁極を備えた2極
の円筒形界磁マグネット3を挿入し接着剤などを用いて
固定する。 【0023】上記メタル軸承2は,その一端部を界磁マ
グネット3の一端部から延長突出させて,上記ステ−タ
ヨ−ク部2aの外径よりも大きく形成した肥大部2bと
し,ステ−タヨ−ク部2aに段差をつけ,この肥大部2
bによる段差によって界磁マグネット3の一端部を位置
決めして上記ステ−タヨ−ク部2aの外周部に界磁マグ
ネット3を挿入固定する。この肥大部2bの外径は,上
記メタル軸承圧入用突起部1aの内径と略々一致する大
きさに形成する。従って,上記ステ−タヨ−ク部2aの
外周部に肥大部2bに位置決めされるまで界磁マグネッ
ト3を挿入固定することで,界磁マグネット3の外径と
肥大部2bの外径が略々一致したものとなり,該界磁マ
グネット3及び該界磁マグネット付メタル軸承2(肥大
部2bを含む)の外周と円筒形モ−タハウジング1の内
周面間の径方向空隙6の長さを一定にできる。 【0024】上記のように肥大部2bの厚みは上記ステ
−タヨ−ク部2aの厚みよりも十分に厚く形成している
が,該肥大部2bの軸方向の長さも上記メタル軸承圧入
用突起部1aの軸方向の長さと同じかそれ以上の長さに
形成している。この実施例では,肥大部2bの軸方向の
長さは,上記メタル軸承圧入用突起部1aの軸方向の長
さよりも十分に長く形成して,シャフト9の振れを十分
に抑えている。 【0025】上記円筒形モ−タハウジング1のメタル軸
承圧入用突起部1aの内径部に上記メタル軸承2の肥大
部2bを圧入して,当該メタル軸承2を円筒形モ−タハ
ウジング1に固定し,該円筒形モ−タハウジング1の内
周と界磁マグネット3の外周間に円筒形コアレス電機子
5を介在させるための径方向空隙6を形成する。 【0026】上記肥大部2bの軸方向の長さは,該肥大
部2bが円筒形コアレス電機子5の一端部の斜めに導線
が巻かれたトルクの発生に余り寄与しない導体部5bの
部分と対向する位置にまで長く延び形成する。従って,
円筒形コアレス電機子5を後記するように回動自在に支
持した場合,界磁マグネット3は,円筒形コアレス電機
子5のトルクの発生に余り寄与しない導体部5bの部分
全てと対向する長さのものとせず,長さの短いものを用
いることができる。即ち,長さの短い安価な界磁マグネ
ット3を用いることができる。尚,円筒形コアレス電機
子5の場合,界磁マグネット3のN極とS極の磁極境界
部と平行によぎる軸方向に真っすぐ延びた真ん中の導体
部5aがトルクの発生に寄与する導体部となっている。 【0027】上記整流子7を設けた整流子ハブ8を他端
部に固定したシャフト9にルミラ−等で形成した円環状
の抜け止めボス20を圧入して整流子ハブ8の他端面に
固定し,その上にルミラ−等で形成した円環状のライナ
−21を通し,界磁マグネット3の一端面と抜け止めボ
ス20間の摺動を滑らかにさせる。 【0028】円筒形コアレス電機子5の他端部内周を上
記整流子ハブ8の外周に接着などの手段で固定し,整流
子ハブ8の中心を貫通して整流子ハブ8に固定されたシ
ャフト9をメタル軸承2のシャフト通し孔4内に通して
メタル軸承2によって回転子を回動自在に軸承すること
で,上記円筒形コアレス電機子5を上記界磁マグネット
3と円筒形モ−タハウジング1間の径方向空隙6内に回
動自在に支持する。 【0029】尚,上記軸承メタル2は,図2に示すよう
にその両開口部内周を内側にわずかに突出させてシャフ
ト9と接触する軸承部2c−1,2c−2を形成し,そ
の軸承部2c−1と2c−2間の内径よりも,軸承部2
c−1,2c−2の内径を僅かに小さく形成する。 【0030】メタル軸承2のシャフト通し孔4内に通し
て,軸承メタル2の一端部から突出させたシャフト9の
一端部にルミラ−等で形成した円環状のライナ−22を
通した後,更にルミラ−等で形成した円環状の抜け止め
ボス23を圧入して,上記回転子がモ−タ12の一端部
方向に抜け出ないようにし,偏心カウンタ17のシャフ
ト通し孔24に抜け止めボス23から更に突出したシャ
フト9の一端部を挿入固定する。接着剤を用いるか,偏
心カウンタ17を加締めることで,シャフト9の一端部
に偏心カウンタ17を固定する。 【0031】 【第2実施例】図3を参照して本発明の第2実施例とし
てのカップ形コアレスモ−タを用いた偏心カウンタ保護
キャップ付カップ形コアレス振動モ−タ12−1につい
て,以下に説明する。 【0032】このコアレス振動モ−タ12−1は,上記
コアレス振動モ−タ12において,ブラシ10−2と図
示せず負側電源端子に電気的に接続する電気伝導性の良
い薄片で形成した端子16'−2(またはリ−ド線16
−2を利用してもよい)をブラシ台11の中を通して絶
縁すると共に円筒形モ−タハウジング1の外部に引き出
して直角方向に延長折曲し,ブラシ10−1と図示せず
正側電源端子に電気的に接続する電気伝導性の良い薄片
で形成した端子16'−1(またはリ−ド線16−1を
利用してもよい)をブラシ台11の中を通して絶縁する
と共に円筒形モ−タハウジング1に導き,超音波溶着手
段などの手段にて当該端子16'−1と円筒形モ−タハ
ウジング1を電気的に接続する。円筒形モ−タハウジン
グ1の他端部に装着したブラシ台11の中央透孔部に,
端子16'−2のある円筒形モ−タハウジング1の他端
面が均一な厚みの面となるように樹脂で形成した閉じ蓋
29を装着している。 【0033】円筒形モ−タハウジング1の一端部外周を
削り,半径を小さく形成し,その部分に電気伝導性のあ
る材質で形成したカップ形偏心カウンタ保護キャップ2
5の他端開口部を超音波溶着手段などの手段にて固定す
ることで,偏心カウンタ保護キャップ25内に偏心カウ
ンタ17を収納保護すると共に,円筒形モ−タハウジン
グ1と偏心カウンタ保護キャップ25とを電気的に接続
する。偏心カウンタ保護キャップ25の一端部に電気伝
導性のある端子26を超音波溶着手段などで固定するこ
とで,該端子26の一部を偏心カウンタ保護キャップ2
5の半径外側に延長突出させ,ブラシ10−1,正側電
源端子に電気的に接続する端子16'−1,円筒形モ−
タハウジング1,偏心カウンタ保護キャップ25及び端
子26とを電気的に接続する。 【0034】端子16'−2と26を円筒形モ−タハウ
ジング1に直角方向に延びて形成したため,図4に示す
ように一端に正側電源端子に電気的に接続する端子片2
6,他端に負側電源端子に電気的に接続する端子16'
−2を有する端子片付の偏心カウンタ保護キャップ付カ
ップ形コアレス振動モ−タ12−1とすることができ
る。このため,端子16'−2と26をペ−ジャの基板
27に形成した透孔に通して,基板27の反対側の面で
半田30によって上記基板27面のプリント配線パタ−
ンに上記端子26,16'−2を半田付けして,上記ペ
−ジャの基板27面に電気的に接続したカップ形コアレ
ス振動モ−タ12−1を固定できる。 【0035】 【第3実施例】この図5に示す本発明の第3実施例とし
てのカップ形コアレスモ−タを用いた偏心カウンタ保護
キャップ付カップ形コアレス振動モ−タ12−2は,上
記端子26,16'−2を円筒形モ−タハウジング1の
長さ方向に延長形成した端子26',16''−2として
いる。このような形状の端子26',16''−2にする
と,図6に示すようにペ−ジャの基板27に形成した透
孔にカップ形コアレス振動モ−タ12−2を埋設し,上
記基板27面のプリント配線パタ−ンに上記端子26
',16''−2を半田付けして,上記ペ−ジャの基板2
7面に電気的に接続したカップ形コアレス振動モ−タ1
2−2を固定できる。 【0036】 【第4実施例】この図7及び図8に示す本発明の第4実
施例としてのカップ形コアレスモ−タを用いた偏心カウ
ンタ保護キャップ付カップ形コアレス振動モ−タ12−
3は,上記コアレス振動モ−タ12−1の偏心カウンタ
保護キャップ25の代わりに側面部にスリット等の透孔
28を形成した円筒形の偏心カウンタ保護キャップ25
−1を用いたものとなっている。このような偏心カウン
タ保護キャップ25−1によれば,導電金属帯を円筒状
に丸め,その両端部間によってスリット状の透孔28が
形成できるように上記導電金属帯の長さを設定してお
り,極めて容易且つ安価に偏心カウンタ保護キャップ2
5−1を形成できる。上記透孔28を介して外部からシ
ャフト9からの偏心カウンタ17の外れや動作を確認で
きる。尚,符号26''は,上記端子26'同様の端子を
形成するために偏心カウンタ保護キャップ25−1の一
端部を一端部方向に延長形成した端子である。 【0037】 【効果】本発明のカップ形コアレスモ−タのメタル軸承
等によれば,界磁マグネットの磁束を十分に閉じること
ができるため,カップ形コアレスモ−タの一端からの漏
洩磁束を殆どなくすことができ,また界磁マグネットの
磁束を閉じることで,電流特性も向上でき,外径が3m
m,4mmといった小さなカップ形コアレスモ−タの場
合でも,モ−タ効率を良好にでき,ペ−ジャ等の振動発
生用としても十分に使用できる。 【0038】本発明のカップ形コアレスモ−タによれ
ば,メタル軸承は1つなので,シャフトの挿入が極めて
容易になる。しかも,そのメタル軸承はシャフトの振れ
を十分に抑えることができるため,シャフトがメタル軸
承に過度の側圧を与えず,騒音特性及び寿命特性を向上
し,しかもシャフトの曲げが生じないため,径方向の空
隙の長さが薄い紙の1枚分しかないような構造の3mm
や4mmの小さな外径寸法のカップ形コアレスモ−タで
あっても信頼性の高いものを容易に製造できる。また本
発明のメタル軸承によれば,界磁マグネットの位置決め
が容易で,界磁マグネットを堅固に固定でき,しかも長
さの短い安価な界磁マグネットを用いることができる。 【0039】また偏心カウンタ保護キャップ付カップ形
コアレス振動モ−タとした場合には,上記の効果が一層
加わり,性能の良いものを得ることができ,しかもモ−
タの一端からの漏洩磁束による悪い外部影響をほとんど
無くすことができる。しかも,偏心カウンタ保護キャッ
プを端子として利用することにより,極めてペ−ジャ量
産において望ましい形の偏心カウンタ保護キャップ付カ
ップ形コアレス振動モ−タを容易に構成できる。
プ形コアレスモ−タに関する。更に詳しくは,本発明
は,ペ−ジャ[呼び出し装置]等の振動アラ−ム装置に
使用される,外径が3mm,4mmといった非常に小
型,軽量のカップ形コアレス振動モ−タに適する。 【0002】 【従来技術】ペ−ジャ[所謂,ポケットベルと言われて
いる]では,電話の呼び出しがあったことを知らせるの
に,近年では音で知らせる代わりに振動方式で知らせる
ことが行われている。この振動を起こさせる方式のペ−
ジャでは,モ−タのシャフトに半円状の偏心カウンタ
[分銅]を固定してあり,シャフトが回転すると偏心カ
ウンタは部分円偏心して回転するため,その振動がモ−
タハウジングに伝わるので,偏心カウンタ付モ−タを取
り付けたペ−ジャの筐体にその振動が伝播し,ペ−ジャ
を身に付けたものがその振動を感じ取ることで,電話の
呼び出しがあることを知り得る。 【0003】このペ−ジャに使われるモ−タは,大部分
がコアレスモ−タとなっていて,コアタイプのものは余
り見られない。コアレスモ−タが使用される理由は,種
々あるものの,コアタイプモ−タに比較して起動特性が
良い,耐衝撃性があるので,ペ−ジャを落下させたとき
でもモ−タを破損する危険性が少ない,消費電流が少な
い,等の特長があるからである。 【0004】この従来使用されているカップ形コアレス
モ−タを用いたカップ形コアレス振動モ−タ12'につ
いて,図9を参照して以下に説明する。 【0005】このモ−タ12'は,円筒形コアレス電機
子5,整流子ハブ8,この整流子ハブ8に形成した整流
子片群からなる整流子7,整流子ハブ8の中心を貫通し
て整流子ハブ8に固定されたシャフト9からなる回転子
を有する。磁性体でできた円筒形モ−タハウジング1'
の一端に樹脂でできたキャップ13を装着すると共に,
他端にキャップを兼ねたブラシ台11'を装着してモ−
タ本体14'を形成している。ブラシ台11'にブラシ1
0を装着し,該ブラシ10を整流子7に摺接させてい
る。ブラシ10は一対からなり,一方のブラシ10はリ
−ド線16によって図示せず正側電源端子に電気的に接
続し,他方のブラシ10はリ−ド線16によって図示せ
ず負側電源端子に電気的に接続する。 【0006】キャップ13の内面には,小さな径の円筒
形の界磁マグネット位置決め突起15を一体形成し,そ
の外周に円筒形の界磁マグネット3の一端を固定して該
界磁マグネット3をキャップ13に固定する。キャップ
13は,中心部にシャフト通し孔を有し,上記回転子の
シャフト9は,界磁マグネット3内を通し,キャップ1
3のシャフト通し孔に設けた銅系のメタル軸承2'−1
及び界磁マグネット3の他端部内周に設けた銅系のメタ
ル軸承2'−2によって回動自在に軸承する。モ−タ本
体14'の一端から突出したシャフト9に振動を発生さ
せる為の偏心カウンタ17を取り付ける。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】かかるモ−タ12'に
よると,シャフト9と界磁マグネット3間に径方向空隙
18があるため,界磁マグネット3の磁束を十分に閉じ
ることができず,モ−タ効率の悪いものとなっていた。
しかも,キャップ13は樹脂で形成された非金属のもの
で,またメタル軸承2'−1及び2'−2も銅系の非磁性
体でできたものであることから,界磁マグネット3の磁
路を閉じることができず,モ−タ12'の一端部から漏
洩磁束を発生し,モ−タ特性の悪いものになっていた。 【0008】そこへきて該モ−タ13'の場合,外径が
6mmのものであるが,更に外径をより小さな3〜4m
mのものに形成しようとすると,そのスペ−スの制約
上,界磁マグネット3も厚みの薄い外径の小さなものに
せざるを得ず,必然的に界磁マグネット3の磁束も弱く
なり,よりモ−タ特性を悪くし,ペ−ジャ等の振動発生
用としてはとても使用に耐え得るものを構成できない。
また界磁マグネット3の漏洩磁束は,ある種のペ−ジャ
の場合には,ある周波数帯域において誤信号の原因とな
り,非常に嫌われ,漏洩磁束対策が要求されていた。 【0009】また,かかるモ−タ12'は,外径が6m
mの非常に小型のもので,部品精度もシビアに要求さ
れ,僅かな誤差でも,モ−タ特性に大きな影響を与え
る。それにもかかわらず,整流子ハブ8に固定されたシ
ャフト9を2つの離れたメタル軸承2'−1と2'−2の
シャフト通し孔に通すようにしている。しかし,2つの
離れたメタル軸承2'−1と2'−2のシャフト通し孔の
同心度が精度良く取れていないと,上記2つのメタル軸
承2'−1と2'−2のシャフト通し孔にシャフト9を通
すことができないという製造上の問題が生ずる。あるい
は,シャフト9とメタル軸承2'−1,2'−2の相対的
側圧が大きくなり,寿命特性,騒音特性に悪い影響を与
えていた。 【0010】また偏心カウンタ17は,部分円偏心しな
がら回転し,振動を発生させるが,上記モ−タ12'の
ような距離が長く離れた2つの短いメタル軸承2'−1
と2'−2でシャフト9を軸承しても,そのような構造
では,シャフト9の振れを十分に抑えることができな
い。このためシャフト9がメタル軸承2'−1または2'
−2に過度の側圧を与え,騒音特性及び寿命特性を悪く
したり,円筒形コアレス電機子5が界磁マグネット3あ
るいはモ−タハウジング1'と擦れあい,円筒形コアレ
ス電機子5を断線したりしてモ−タの破損を招いたり,
また,外径の非常に小さなシャフト9の曲げを生じ,偏
心カウンタ17がペ−ジャ内の基板などと衝突して,大
きな騒音を発生したり,モ−タ12'を駆動できない,
という欠点を招いていた。 【0011】また,このモ−タ12'の場合,その製造
のし易さと,モ−タ効率の良さを考えて,亀甲形に巻か
れた円筒形コアレス電機子[図2参照]5を用いている
のが多い。この円筒形コアレス電機子5の場合,両端部
の斜めに巻かれた導体部[図2の5bで示す導体部]の
部分は,トルクの発生に余り寄与しない部分である。こ
こに,このモ−タ12'の場合,上記キャップ13の界
磁マグネット位置決め突起15によって界磁マグネット
3をキャップ13に保持させているが,このような界磁
マグネット3の位置決めによれば,界磁マグネット3の
一端部を上記円筒形コアレス電機子5の一端部の斜めに
巻かれたトルクの発生に余り寄与しない導体部の部分に
まで長く形成したものを用いなければならず,高価な界
磁マグネット3になる欠点がある。 【0012】またモ−タ12'の場合,上記キャップ1
3の界磁マグネット位置決め突起15によって界磁マグ
ネット3をキャップ13に保持させているが,このよう
な界磁マグネット3の位置決めによれば,界磁マグネッ
ト3を堅固に保持できず,外径が3mm,4mmといっ
た小さな外径のカップ形コアレス振動モ−タを構成しよ
うとしても,界磁マグネット3とコアレス電機子5間の
空隙長及びコアレス電機子5と円筒形モ−タハウジング
1'間の空隙長は,0.2mm前後と非常に狭くなるた
め,発生振動などにより界磁マグネット3とコアレス電
機子5とが,あるいはコアレス電機子5と円筒形モ−タ
ハウジング1'とが接触し,モ−タの破損を招く欠点が
ある。 【0013】即ち本発明の課題は,界磁マグネットの磁
束を十分に閉じることができるようにして,カップ形コ
アレスモ−タの一端からの漏洩磁束が殆どないようにす
ることで,電流特性を向上させると共に,外径が3mm
や4mmといった小さなカップ形コアレスモ−タの場合
でも,モ−タ効率の良いものとし,ペ−ジャ等の振動発
生用としても十分に使用できるようにすることにある。
同時に1つの磁性体系メタル軸承を用いることで,2つ
のメタル軸承の同心合わせを省略して,キャップ13を
も省略して部品点数を減らし,構造を容易にしてカップ
形コアレスモ−タの製造を容易且つ安価に行えるように
すること,シャフトの振れを十分に抑えることができる
ようにし,シャフトがメタル軸承に過度の側圧を与えな
いようにし,騒音特性及び寿命特性を向上させること,
シャフトの曲げを生じさせないようにすること,界磁マ
グネットの位置決めを容易にすること,界磁マグネット
を堅固に固定でき揺れがないようにすることでモ−タの
破損の防止を図ること,長さの短い界磁マグネットを用
いることが出来るようにし,安価に構成することにあ
る。 【0014】 【課題を達成するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明は,磁性体製円筒形モータハウジング(1)
と、磁性体製円筒形モータハウジング(1)内に収納さ
れた円筒形のコアレス電機子(5)と、コアレス電機子
の内周に設けた一つの磁性体製メタル軸受け(2)と、
コアレス電機の内周に位置しメタル軸受けの外周に固定
された界磁マグネット(3)と、磁性体製メタル軸受け
(2)に挿通されたシャフト(9)と、シャフト(9)
の一端部に固定された偏心カウンタ7と、シャフトの他
端部に固定された整流子ハブ(8)とを備え、整流子ハ
ブ(8)とシャフト(9)とコアレス電機子(5)とが
一体に固定されて且つ円筒形モータハウジングに固定さ
れたメタル軸受けに対して回転するカップ型コアレスモ
ータにおいて、磁性体製円筒形ハウジング(1)は内周
側に向けて突設したメタル軸受け圧入用突起部(1a)
を有し、メタル軸受け圧入用突起部(1a)の軸方向の
長さは磁性体製の円筒形モータハウジング(1)の厚み
よりも十分に長く形成しており、磁性体製メタル軸受け
(2)は、ステータヨーク部(2a)と、ステータヨー
ク部2aよりも外形が大きな肥大部(2b)とを有し、
肥大部(2b)がメタル軸受け圧入用突起部(1a)の
内周に圧入固定されており、且つメタル軸受け(2)の
シャフト挿通孔の内周面には長手方向の一端と他端と
に、シャフト(9)に周接してシャフト(9)を回転自
在に支承する軸承部(2c−1、1c−2)を形成して
おり、界磁マグネット(3)は中筒空円柱状であり、メ
タル軸受けのステータヨーク部2aに外装して一端をメ
タル軸受け(2)の肥大部(2b)に当接して位置決め
されていることを特徴とする。 【0015】 【作用】円筒状のメタル軸承2の肥大部2bにより界磁
マグネット3の一端部を位置決めして該界磁マグネット
3をメタル軸承2のステ−タヨ−ク部2aの外周に固定
する。メタル軸承2の肥大部2bを円筒形モ−タハウジ
ング1のメタル軸承圧入用突起部1aの内径部に圧入固
定し,メタル軸承2,界磁マグネット3及び円筒形モ−
タハウジング1を一体化すると共に,該円筒形モ−タハ
ウジング1の内周と界磁マグネット3の外周間に円筒形
コアレス電機子5を介在させるための径方向空隙6を形
成する。整流子7を設けた整流子ハブ8を他端部に固定
したシャフト9をメタル軸承2のシャフト通し孔4に通
して円筒形コアレス電機子5を上記径方向空隙6内に回
動自在にメタル軸承2によって軸承する。メタル軸承2
は軸方向の長さが長い1個のものにて形成しており,上
記肥大部2bも軸方向の長さが長いものにて形成してい
るため,メタル軸承2のシャフト通し孔4にシャフト9
を容易に通すことができ,またシャフト9の振れを小さ
く抑えることができる。 【0016】以上のようにすることによりシャフト9を
メタル軸承2の肥大部2bをモ−タハウジング1の一部
を構成するようにし,キャップ13を省くことができる
ので,またメタル軸承を1個としたため,またキャップ
も不要にできるので,部品点数を少なくでき,構成も簡
単になり,安価にカップ形コアレスモ−タを量産製造で
きる。また上記メタル軸承2が磁性体系メタル軸承とな
っており、メタル軸承2の肥大部2b及び円筒形モ−タ
ハウジング1のメタル軸承圧入用突起部1aも軸方向に
長く形成しているので,界磁マグネット3の漏洩磁束を
上記肥大部2bの外周側面部及びメタル軸承圧入用突起
部1aの側面部を介して円筒形モ−タハウジング1に誘
磁でき,界磁マグネット3の一端部の磁路を閉じること
ができるため,界磁マグネット3の磁束をカップ形コア
レスモ−タ12,12−1,12−2,12−3の一端
部から外部に漏洩させない。このため,モ−タ効率を上
げることができる。 【0017】上記肥大部2bは,シャフト9の振れを小
さくするために,円筒形コアレス電機子5のトルク発生
に余り寄与しない導体部5bの部分と対向する位置にま
で軸方向に延びて形成されているので,該導体部5bと
対向する部分まで十分に軸方向の長さの長い界磁マグネ
ット3に形成しなくてよく,すなわち,軸方向に短い安
価な界磁マグネット3を用いることができ,また界磁マ
グネット3を堅固に所定の位置に位置決め固定できるの
で,界磁マグネット3と円筒形コアレス電機子5との接
触不良を防ぐことができる。【0018】 【0019】 【実施例】 【第1実施例】図1及び図2を参照して,本発明の第1
実施例としてのカップ形コアレスモ−タを用いたカップ
形コアレス振動モ−タ12について,以下に説明する。 【0020】このモ−タ12も,モ−タ12'同様に円
筒形コアレス電機子5,整流子ハブ8,この整流子ハブ
8に形成した整流子片からなる整流子7,整流子ハブ8
の中心を貫通して整流子ハブ8に固定されたシャフト9
からなる回転子を有する。電気伝導性のある磁性体でで
きた外径4mmの円筒形モ−タハウジング1は,一端部
を内周方向に突出形成して後記する肥大部2bの外径と
略々一致する内径のメタル軸承圧入用突起部1aを一体
形成した厚みが0.6mmのものに形成する。メタル軸
承圧入用突起部1aの軸方向の長さは,1.5mmに形
成する。すなわち,メタル軸承圧入用突起部1aの軸方
向の長さは,円筒形モ−タハウジング1の厚みよりも十
分に長く形成する。 【0021】該円筒形モ−タハウジング1の他端開口部
に,樹脂でできたブラシ台11を装着すると共に,後記
するメタル軸承2と共にモ−タ本体14を形成する。ブ
ラシ台11の内面の外周部に一対のブラシ保持突起19
−1,19−2を一体形成し,該一対のブラシ保持突起
19−1,19−2それぞれに一対のブラシ10−1,
10−2を装着し,該ブラシ10−1,10−2を整流
子片群からなる整流子7に摺接させる。一方のブラシ1
0−1はリ−ド線16−1によって図示せず正側電源端
子に電気的に接続し,他方のブラシ10−2はリ−ド線
16−2によって図示せず負側電源端子に電気的に接続
する。 【0022】円筒状の磁性体系,例えば鉄系で形成した
メタル軸承2は,中心部に軸線方向に貫通したシャフト
通し孔4を形成する。シャフト通し孔4は,シャフト9
の外径と略々一致する内径のものに形成する。メタル軸
承2は,界磁マグネット3の軸方向の長さと同じ程度の
長さとなっている径の小さなステ−タヨ−ク部2aの外
周部に,周方向に沿ってN極,S極の磁極を備えた2極
の円筒形界磁マグネット3を挿入し接着剤などを用いて
固定する。 【0023】上記メタル軸承2は,その一端部を界磁マ
グネット3の一端部から延長突出させて,上記ステ−タ
ヨ−ク部2aの外径よりも大きく形成した肥大部2bと
し,ステ−タヨ−ク部2aに段差をつけ,この肥大部2
bによる段差によって界磁マグネット3の一端部を位置
決めして上記ステ−タヨ−ク部2aの外周部に界磁マグ
ネット3を挿入固定する。この肥大部2bの外径は,上
記メタル軸承圧入用突起部1aの内径と略々一致する大
きさに形成する。従って,上記ステ−タヨ−ク部2aの
外周部に肥大部2bに位置決めされるまで界磁マグネッ
ト3を挿入固定することで,界磁マグネット3の外径と
肥大部2bの外径が略々一致したものとなり,該界磁マ
グネット3及び該界磁マグネット付メタル軸承2(肥大
部2bを含む)の外周と円筒形モ−タハウジング1の内
周面間の径方向空隙6の長さを一定にできる。 【0024】上記のように肥大部2bの厚みは上記ステ
−タヨ−ク部2aの厚みよりも十分に厚く形成している
が,該肥大部2bの軸方向の長さも上記メタル軸承圧入
用突起部1aの軸方向の長さと同じかそれ以上の長さに
形成している。この実施例では,肥大部2bの軸方向の
長さは,上記メタル軸承圧入用突起部1aの軸方向の長
さよりも十分に長く形成して,シャフト9の振れを十分
に抑えている。 【0025】上記円筒形モ−タハウジング1のメタル軸
承圧入用突起部1aの内径部に上記メタル軸承2の肥大
部2bを圧入して,当該メタル軸承2を円筒形モ−タハ
ウジング1に固定し,該円筒形モ−タハウジング1の内
周と界磁マグネット3の外周間に円筒形コアレス電機子
5を介在させるための径方向空隙6を形成する。 【0026】上記肥大部2bの軸方向の長さは,該肥大
部2bが円筒形コアレス電機子5の一端部の斜めに導線
が巻かれたトルクの発生に余り寄与しない導体部5bの
部分と対向する位置にまで長く延び形成する。従って,
円筒形コアレス電機子5を後記するように回動自在に支
持した場合,界磁マグネット3は,円筒形コアレス電機
子5のトルクの発生に余り寄与しない導体部5bの部分
全てと対向する長さのものとせず,長さの短いものを用
いることができる。即ち,長さの短い安価な界磁マグネ
ット3を用いることができる。尚,円筒形コアレス電機
子5の場合,界磁マグネット3のN極とS極の磁極境界
部と平行によぎる軸方向に真っすぐ延びた真ん中の導体
部5aがトルクの発生に寄与する導体部となっている。 【0027】上記整流子7を設けた整流子ハブ8を他端
部に固定したシャフト9にルミラ−等で形成した円環状
の抜け止めボス20を圧入して整流子ハブ8の他端面に
固定し,その上にルミラ−等で形成した円環状のライナ
−21を通し,界磁マグネット3の一端面と抜け止めボ
ス20間の摺動を滑らかにさせる。 【0028】円筒形コアレス電機子5の他端部内周を上
記整流子ハブ8の外周に接着などの手段で固定し,整流
子ハブ8の中心を貫通して整流子ハブ8に固定されたシ
ャフト9をメタル軸承2のシャフト通し孔4内に通して
メタル軸承2によって回転子を回動自在に軸承すること
で,上記円筒形コアレス電機子5を上記界磁マグネット
3と円筒形モ−タハウジング1間の径方向空隙6内に回
動自在に支持する。 【0029】尚,上記軸承メタル2は,図2に示すよう
にその両開口部内周を内側にわずかに突出させてシャフ
ト9と接触する軸承部2c−1,2c−2を形成し,そ
の軸承部2c−1と2c−2間の内径よりも,軸承部2
c−1,2c−2の内径を僅かに小さく形成する。 【0030】メタル軸承2のシャフト通し孔4内に通し
て,軸承メタル2の一端部から突出させたシャフト9の
一端部にルミラ−等で形成した円環状のライナ−22を
通した後,更にルミラ−等で形成した円環状の抜け止め
ボス23を圧入して,上記回転子がモ−タ12の一端部
方向に抜け出ないようにし,偏心カウンタ17のシャフ
ト通し孔24に抜け止めボス23から更に突出したシャ
フト9の一端部を挿入固定する。接着剤を用いるか,偏
心カウンタ17を加締めることで,シャフト9の一端部
に偏心カウンタ17を固定する。 【0031】 【第2実施例】図3を参照して本発明の第2実施例とし
てのカップ形コアレスモ−タを用いた偏心カウンタ保護
キャップ付カップ形コアレス振動モ−タ12−1につい
て,以下に説明する。 【0032】このコアレス振動モ−タ12−1は,上記
コアレス振動モ−タ12において,ブラシ10−2と図
示せず負側電源端子に電気的に接続する電気伝導性の良
い薄片で形成した端子16'−2(またはリ−ド線16
−2を利用してもよい)をブラシ台11の中を通して絶
縁すると共に円筒形モ−タハウジング1の外部に引き出
して直角方向に延長折曲し,ブラシ10−1と図示せず
正側電源端子に電気的に接続する電気伝導性の良い薄片
で形成した端子16'−1(またはリ−ド線16−1を
利用してもよい)をブラシ台11の中を通して絶縁する
と共に円筒形モ−タハウジング1に導き,超音波溶着手
段などの手段にて当該端子16'−1と円筒形モ−タハ
ウジング1を電気的に接続する。円筒形モ−タハウジン
グ1の他端部に装着したブラシ台11の中央透孔部に,
端子16'−2のある円筒形モ−タハウジング1の他端
面が均一な厚みの面となるように樹脂で形成した閉じ蓋
29を装着している。 【0033】円筒形モ−タハウジング1の一端部外周を
削り,半径を小さく形成し,その部分に電気伝導性のあ
る材質で形成したカップ形偏心カウンタ保護キャップ2
5の他端開口部を超音波溶着手段などの手段にて固定す
ることで,偏心カウンタ保護キャップ25内に偏心カウ
ンタ17を収納保護すると共に,円筒形モ−タハウジン
グ1と偏心カウンタ保護キャップ25とを電気的に接続
する。偏心カウンタ保護キャップ25の一端部に電気伝
導性のある端子26を超音波溶着手段などで固定するこ
とで,該端子26の一部を偏心カウンタ保護キャップ2
5の半径外側に延長突出させ,ブラシ10−1,正側電
源端子に電気的に接続する端子16'−1,円筒形モ−
タハウジング1,偏心カウンタ保護キャップ25及び端
子26とを電気的に接続する。 【0034】端子16'−2と26を円筒形モ−タハウ
ジング1に直角方向に延びて形成したため,図4に示す
ように一端に正側電源端子に電気的に接続する端子片2
6,他端に負側電源端子に電気的に接続する端子16'
−2を有する端子片付の偏心カウンタ保護キャップ付カ
ップ形コアレス振動モ−タ12−1とすることができ
る。このため,端子16'−2と26をペ−ジャの基板
27に形成した透孔に通して,基板27の反対側の面で
半田30によって上記基板27面のプリント配線パタ−
ンに上記端子26,16'−2を半田付けして,上記ペ
−ジャの基板27面に電気的に接続したカップ形コアレ
ス振動モ−タ12−1を固定できる。 【0035】 【第3実施例】この図5に示す本発明の第3実施例とし
てのカップ形コアレスモ−タを用いた偏心カウンタ保護
キャップ付カップ形コアレス振動モ−タ12−2は,上
記端子26,16'−2を円筒形モ−タハウジング1の
長さ方向に延長形成した端子26',16''−2として
いる。このような形状の端子26',16''−2にする
と,図6に示すようにペ−ジャの基板27に形成した透
孔にカップ形コアレス振動モ−タ12−2を埋設し,上
記基板27面のプリント配線パタ−ンに上記端子26
',16''−2を半田付けして,上記ペ−ジャの基板2
7面に電気的に接続したカップ形コアレス振動モ−タ1
2−2を固定できる。 【0036】 【第4実施例】この図7及び図8に示す本発明の第4実
施例としてのカップ形コアレスモ−タを用いた偏心カウ
ンタ保護キャップ付カップ形コアレス振動モ−タ12−
3は,上記コアレス振動モ−タ12−1の偏心カウンタ
保護キャップ25の代わりに側面部にスリット等の透孔
28を形成した円筒形の偏心カウンタ保護キャップ25
−1を用いたものとなっている。このような偏心カウン
タ保護キャップ25−1によれば,導電金属帯を円筒状
に丸め,その両端部間によってスリット状の透孔28が
形成できるように上記導電金属帯の長さを設定してお
り,極めて容易且つ安価に偏心カウンタ保護キャップ2
5−1を形成できる。上記透孔28を介して外部からシ
ャフト9からの偏心カウンタ17の外れや動作を確認で
きる。尚,符号26''は,上記端子26'同様の端子を
形成するために偏心カウンタ保護キャップ25−1の一
端部を一端部方向に延長形成した端子である。 【0037】 【効果】本発明のカップ形コアレスモ−タのメタル軸承
等によれば,界磁マグネットの磁束を十分に閉じること
ができるため,カップ形コアレスモ−タの一端からの漏
洩磁束を殆どなくすことができ,また界磁マグネットの
磁束を閉じることで,電流特性も向上でき,外径が3m
m,4mmといった小さなカップ形コアレスモ−タの場
合でも,モ−タ効率を良好にでき,ペ−ジャ等の振動発
生用としても十分に使用できる。 【0038】本発明のカップ形コアレスモ−タによれ
ば,メタル軸承は1つなので,シャフトの挿入が極めて
容易になる。しかも,そのメタル軸承はシャフトの振れ
を十分に抑えることができるため,シャフトがメタル軸
承に過度の側圧を与えず,騒音特性及び寿命特性を向上
し,しかもシャフトの曲げが生じないため,径方向の空
隙の長さが薄い紙の1枚分しかないような構造の3mm
や4mmの小さな外径寸法のカップ形コアレスモ−タで
あっても信頼性の高いものを容易に製造できる。また本
発明のメタル軸承によれば,界磁マグネットの位置決め
が容易で,界磁マグネットを堅固に固定でき,しかも長
さの短い安価な界磁マグネットを用いることができる。 【0039】また偏心カウンタ保護キャップ付カップ形
コアレス振動モ−タとした場合には,上記の効果が一層
加わり,性能の良いものを得ることができ,しかもモ−
タの一端からの漏洩磁束による悪い外部影響をほとんど
無くすことができる。しかも,偏心カウンタ保護キャッ
プを端子として利用することにより,極めてペ−ジャ量
産において望ましい形の偏心カウンタ保護キャップ付カ
ップ形コアレス振動モ−タを容易に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用したカップ形コアレス振動モ−タの分解斜視
図である。 【図2】同コアレス振動モ−タの縦断面図である。 【図3】本発明の第2実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用した偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コ
アレス振動モ−タの縦断面図である。 【図4】同偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コアレ
ス振動モ−タをペ−ジャの基板に取り付ける場合の説明
図である。 【図5】本発明の第3実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用した偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コ
アレス振動モ−タの縦断面図である。 【図6】同偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コアレ
ス振動モ−タをペ−ジャの基板に取り付ける場合の説明
図である。 【図7】本発明の第3実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用した偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コ
アレス振動モ−タの縦断面図である。 【図8】同カップ形コアレス振動モ−タの平面図であ
る。 【図9】従来のカップ形コアレスモ−タを適用したカッ
プ形コアレス振動モ−タの縦断面図である。 【符号の説明】 1,1' 円筒形モ−タハウジング 1a メタル軸承圧入用突起部 2,2'−1,2'−2 メタル軸承 2a ステ−タヨ−ク部 2b 肥大部 2c−1,2c−2 軸承部 3 界磁マグネット 4 シャフト通し孔 5 円筒形コアレス電機子 5a トルク発生に寄与する導体部 5b トルク発生に寄与しない導体部 6 径方向空隙 7 整流子 8,8' 整流子ハブ 9 シャフト 10,10−1,10−2 ブラシ 11,11' ブラシ台 12,12' カップ形コアレス振動モ−タ 12−1,12−2,12−3 偏心カウンタ保護キャ
ップ付カップ形コアレス振動モ−タ 13 キャップ 14,14' モ−タ本体 15 界磁マグネット位置決め突起 16−1,16−2 リ−ド線 16'−1,16'−2,16''−2 端子 17 偏心カウンタ 18 径方向空隙 19−1,19−2 ブラシ保持突起 20 抜け止めボス 21,22 ライナ− 23 抜け止めボス 24 シャフト通し孔 25,25−1 偏心カウンタ保護キャップ 26,26',26'' 端子 27 基板 28 透孔 29 閉じ蓋 30 半田
−タを適用したカップ形コアレス振動モ−タの分解斜視
図である。 【図2】同コアレス振動モ−タの縦断面図である。 【図3】本発明の第2実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用した偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コ
アレス振動モ−タの縦断面図である。 【図4】同偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コアレ
ス振動モ−タをペ−ジャの基板に取り付ける場合の説明
図である。 【図5】本発明の第3実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用した偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コ
アレス振動モ−タの縦断面図である。 【図6】同偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コアレ
ス振動モ−タをペ−ジャの基板に取り付ける場合の説明
図である。 【図7】本発明の第3実施例を示すカップ形コアレスモ
−タを適用した偏心カウンタ保護キャップ付カップ形コ
アレス振動モ−タの縦断面図である。 【図8】同カップ形コアレス振動モ−タの平面図であ
る。 【図9】従来のカップ形コアレスモ−タを適用したカッ
プ形コアレス振動モ−タの縦断面図である。 【符号の説明】 1,1' 円筒形モ−タハウジング 1a メタル軸承圧入用突起部 2,2'−1,2'−2 メタル軸承 2a ステ−タヨ−ク部 2b 肥大部 2c−1,2c−2 軸承部 3 界磁マグネット 4 シャフト通し孔 5 円筒形コアレス電機子 5a トルク発生に寄与する導体部 5b トルク発生に寄与しない導体部 6 径方向空隙 7 整流子 8,8' 整流子ハブ 9 シャフト 10,10−1,10−2 ブラシ 11,11' ブラシ台 12,12' カップ形コアレス振動モ−タ 12−1,12−2,12−3 偏心カウンタ保護キャ
ップ付カップ形コアレス振動モ−タ 13 キャップ 14,14' モ−タ本体 15 界磁マグネット位置決め突起 16−1,16−2 リ−ド線 16'−1,16'−2,16''−2 端子 17 偏心カウンタ 18 径方向空隙 19−1,19−2 ブラシ保持突起 20 抜け止めボス 21,22 ライナ− 23 抜け止めボス 24 シャフト通し孔 25,25−1 偏心カウンタ保護キャップ 26,26',26'' 端子 27 基板 28 透孔 29 閉じ蓋 30 半田
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H02K 23/58
H02K 7/075
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁性体製円筒形モータハウジング(1)
と、磁性体製円筒形モータハウジング(1)内に収納さ
れた円筒形のコアレス電機子(5)と、コアレス電機子
の内周に設けた一つの磁性体製メタル軸受け(2)と、
コアレス電機の内周に位置しメタル軸受けの外周に固定
された界磁マグネット(3)と、磁性体製メタル軸受け
(2)に挿通されたシャフト(9)と、シャフト(9)
の一端部に固定された偏心カウンタ7と、シャフトの他
端部に固定された整流子ハブ(8)とを備え、整流子ハ
ブ(8)とシャフト(9)とコアレス電機子(5)とが
一体に固定されて且つ円筒形モータハウジングに固定さ
れたメタル軸受けに対して回転するカップ型コアレスモ
ータにおいて、 磁性体製円筒形ハウジング(1)は内周側に向けて突設
したメタル軸受け圧入用突起部(1a)を有し、メタル
軸受け圧入用突起部(1a)の軸方向の長さは磁性体製
の円筒形モータハウジング(1)の厚みよりも十分に長
く形成しており、 磁性体製メタル軸受け(2)は、ステータヨーク部(2
a)と、ステータヨーク部2aよりも外形が大きな肥大
部(2b)とを有し、肥大部(2b)がメタル軸受け圧
入用突起部(1a)の内周に圧入固定されており、且つ
メタル軸受け(2)のシャフト挿通孔の内周面には長手
方向の一端と他端とに、シャフト(9)に周接してシャ
フト(9)を回転自在に支承する軸承部(2c−1、1
c−2)を形成しており、 界磁マグネット(3)は中筒空円柱状であり、メタル軸
受けのステータヨーク部2aに外装して一端をメタル軸
受け(2)の肥大部(2b)に当接して位置決めされて
いることを特徴とする カップ型コアレスモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09311794A JP3527775B2 (ja) | 1994-04-06 | 1994-04-06 | カップ型コアレスモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09311794A JP3527775B2 (ja) | 1994-04-06 | 1994-04-06 | カップ型コアレスモータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07284259A JPH07284259A (ja) | 1995-10-27 |
JP3527775B2 true JP3527775B2 (ja) | 2004-05-17 |
Family
ID=14073584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09311794A Expired - Fee Related JP3527775B2 (ja) | 1994-04-06 | 1994-04-06 | カップ型コアレスモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3527775B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100555988B1 (ko) * | 2004-05-12 | 2006-03-03 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 모터의 회전축 홀더 |
-
1994
- 1994-04-06 JP JP09311794A patent/JP3527775B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07284259A (ja) | 1995-10-27 |
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