JP2005086623A - 無線lanシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 直接拡散方式を用いた無線LANシステムにおいて、無線アクセスポイント側ネットワークの制御に負荷をかけずに高速なローミングを実現する無線LANシステムを提供する。
【解決手段】 無線LAN端末、および無線LAN端末と無線通信回線を介して情報の送受信を行い、通信ネットワークと無線LAN端末とを接続させる無線アクセスポイントを含む無線LANシステムにおいて、無線アクセスポイントが地理的に隣接する他の無線アクセスポイントの情報を無線LAN端末に予め送信する。無線LAN端末は、現在情報を送受信している一の無線アクセスポイントが送信する無線信号の電界強度が低下すると、予め受信していた一の無線アクセスポイントに隣接する他の無線アクセスポイントの情報にもとづいて、隣接する他の無線アクセスポイントへの帰属を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線アクセスポイントと無線LAN端末とを含む無線LANシステムに関し、特に無線LAN端末が移動した場合に高速でローミングを行う無線LANシステムに関する。
近年、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11に代表される無線LAN(Local Area Network)システムが広く利用されるようになっている。無線LANシステムは、無線LAN端末、および無線LAN端末と無線通信回線を介して情報の送受信を行うことが可能な無線アクセスポイントを含む構成となっている。
無線LANシステムの利用法は、LANとしての利用法だけでなく、VoIP(Voice over Internet Protocol)を用いた携帯電話システムのインフラストラクチャーとしての利用法も具現化されつつある。
無線LANシステムを、携帯電話システムのインフラストラクチャーとして用いた場合、通話中に無線LAN端末(携帯電話機)の利用者が移動することにより、無線LAN端末が、一の無線アクセスポイントと無線通信可能な位置から、他の無線アクセスポイントと無線通信可能な位置に移動していることがある。無線LAN端末が通信を継続しながら移動して、一の無線アクセスポイントとの接続(帰属)を切断して、他の無線アクセスポイントに接続(帰属)を行うことをローミングという。ここで、無線LAN端末が特定の無線アクセスポイントと無線LANを介して情報を送受信していることを、その無線アクセスポイントに帰属しているという。
利便性の面から、ローミング中も通話は維持されることが望ましい。また、ローミング中は無線アクセスポイントの検索等のため通話が中断するが、通話が中断する時間は極力短い方が望ましい。
図9は、従来の無線LANシステムにおけるローミング時の動作の一例を示すシーケンス図である。ここでは、従来の無線LANシステムが、IEEE802.11に準拠しているシステムであることを例に説明する。
無線LAN端末は、無線アクセスポイントにProbe Request(以下、プローブ要求と記す。)を送信し、Probe Response(以下、プローブ応答と記す。)を受信した無線アクセスポイントは、無線LAN端末にプローブ応答を送信する(ステップS301、S302)。無線LAN端末はプローブ応答を受信すると、帰属可能な無線アクセスポイントがあることを知る。プローブ応答を受信した無線LAN端末は、無線アクセスポイントにAuthentication Request(以下、認証要求と記す。)を送信し、認証要求を受信した無線アクセスポイントは、Authentication Response(以下、認証応答と記す。)を無線LAN端末に送信して無線アクセスポイントへの接続の認証処理を行う(ステップS303、S304)。認証応答を受信した無線LAN端末は、無線アクセスポイントにAssociation Request(以下、アソシエーション要求と記す。)を送信して無線アクセスポイントへの無線LAN帰属を要求し、アソシエーション要求を受信した無線アクセスポイントは、無線LAN端末にAssociation Response(以下、アソシエーション応答と記す。)を送信して無線アクセスポイントへの無線LAN帰属を許可する(ステップS305、S306)。すると、無線LAN端末は、無線アクセスポイントに帰属することができる。
無線LAN端末は、無線アクセスポイントから受信している信号の電界強度が低下すると、IEEE802.11が規定している各無線チャネルに順にプローブ要求を送信する、無線アクセスポイントのスキャンを行う(ステップS307〜S310)。プローブ要求を受信した無線アクセスポイントは、無線LAN端末にプローブ応答を送信する(ステップS311)。無線LAN端末はプローブ応答を受信すると、帰属可能な無線アクセスポイントがあることを知る。プローブ応答を受信した無線LAN端末は、無線アクセスポイントに認証要求を送信し、認証要求を受信した無線アクセスポイントは、認証応答を無線LAN端末に送信して無線アクセスポイントへの帰属の認証処理を行う(ステップS312、S313)。
認証応答を受信した無線LAN端末は、無線アクセスポイントにアソシエーション要求を送信して無線アクセスポイントへの無線LAN帰属を要求し、アソシエーション要求を受信した無線アクセスポイントは、無線LAN端末にアソシエーション応答を送信して無線アクセスポイントへの無線LAN帰属を許可する(ステップS314、S315)。
以上述べたように、従来の無線LANシステムは、無線アクセスポイントから受信した信号の電界強度の低下を検出すると、無線アクセスポイントのスキャンを行い、プローブ応答を送信した無線アクセスポイントに帰属を試みる。この間、電界強度の低下が著しいと、無線LAN端末と無線アクセスポイントとの通信が中断する。
無線LAN端末は、IEEE802.11が規定している各無線チャネルに、順にプローブ要求を送信すると、現在帰属している無線アクセスポイントに地理的に隣接している無線アクセスポイントにすぐに帰属を試みるとは限らない。図9の例では、無線アクセスポイントをスキャンした結果、4番目にプローブ要求を送信した無線アクセスポイントに帰属することができている。このような場合、通信(通話)中断の時間が長くなってしまう。
高速にローミングを行う方法に、特許文献1に記載の方法および特許文献2に記載されている方法がある。特許文献1に記載の方法および特許文献2に記載されている方法は、周波数ホッピングを用いた無線LANシステムに適用され、ローミング先の無線アクセスポイントの周波数ホッピングの情報を得ることにより、ローミング先の無線アクセスポイントと通信を行う周波数を特定して、高速なローミングを実現する。
特開2001−94572号公報(第4−7頁、第1図) 特開2002−26931号公報(第4−9頁、第1図)
しかし、特許文献1および特許文献2に記載されている方法は、周波数ホッピングのための同期をとる必要があり、無線アクセスポイント側ネットワークの制御が複雑になるという問題点がある。また、特許文献1および特許文献2に記載されている方法は、周波数ホッピングを用いた無線LANシステムを対象としており、ダイレクトシーケンス(直接拡散)方式(DS方式)を用いた無線LANシステムに適用することができない。
そこで、本発明は、ダイレクトシーケンス方式を用いた無線LANシステムにおいて、無線アクセスポイント側ネットワークの制御に負荷をかけずに高速なローミングを実現する無線LANシステムを提供することを目的とする。
本発明による無線LANシステムは、無線LAN端末、および無線LAN端末と無線通信回線を介して情報の送受信を行うことが可能であり通信ネットワークと無線LAN端末とを接続させる無線アクセスポイントを含む無線LANシステムであって、無線アクセスポイントに通信ネットワークを介して接続され、無線アクセスポイントに地理的に隣接する他の無線アクセスポイントの情報であるローミング情報を、無線アクセスポイントに送信するローミング情報設定端末を備え、無線アクセスポイントが、ローミング情報を記憶する記憶手段と、無線LAN端末と無線通信回線を介して情報を送受信してローミング情報を無線LAN端末に送信する無線LAN通信手段とを含み、無線LAN端末が、無線アクセスポイントと無線通信回線を介して情報を送受信する端末無線通信手段と、受信したローミング情報を記憶する端末記憶手段と、端末記憶手段が記憶しているローミング情報にもとづいて、端末無線通信手段を他の無線アクセスポイントに、無線LAN端末と無線アクセスポイントとが無線通信回線を介して情報の送受信を行うことである帰属をさせる端末制御手段とを含むことを特徴とする。
無線LAN端末の端末無線通信手段は、例えば、無線アクセスポイントから受信している無線通信回線の信号の電界強度を監視し、電界強度が所定の値以下に低下するとその旨を端末制御手段に通知し、端末制御手段は、電界強度が所定の値以下に低下したとの通知を受信すると、ローミング情報にもとづいて他の無線アクセスポイントを検索して帰属する。そのような構成によれば、無線LAN端末が移動して一の無線アクセスポイントから受信している無線通信回線の信号の電界強度が低下すると、ローミング情報にもとづいて他の無線アクセスポイントに帰属するため、他の無線アクセスポイントを検索せずに高速でローミングし、無線LAN端末を通信ネットワークと接続した状態で移動させることができる。
無線アクセスポイントの無線LAN通信手段は、無線LAN端末が帰属するときに無線LAN端末にローミング情報を送信することが好ましい。そのような構成によれば、無線LAN端末が移動して無線アクセスポイントから受信している信号の電界強度が低下する前に、ローミング情報を無線LAN端末に送信することができる。
無線アクセスポイントが送信するローミング情報には、例えばWEP鍵に関する情報が含まれる。
無線LANシステムは、無線アクセスポイントの無線LAN通信手段が、所定のタイミングで無線アクセスポイントを特定する情報であるアクセスポイント帰属先候補情報を含む標識信号を送信し、無線LAN端末の端末制御手段が、端末無線通信手段が標識信号を受信するとアクセスポイント帰属先候補情報を抽出して端末記憶手段に記憶させるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、無線LAN端末の端末記憶手段がローミング情報を記憶していなくても、自動的に無線アクセスポイントをスキャンして、帰属先の候補となる無線アクセスポイントを特定することができる。
無線LAN端末の端末制御手段は、ローミング情報にもとづいた一の無線アクセスポイントへの帰属が不可能であった場合、端末記憶手段が記憶しているアクセスポイント帰属先候補情報にもとづいて、端末無線通信手段を他の無線アクセスポイントに帰属させることが好ましい。そのような構成によれば、無線LAN端末の端末制御手段は、ローミング情報が示す無線アクセスポイントに端末無線通信手段が帰属することができない場合であっても、アクセスポイント帰属先候補情報が示す無線アクセスポイントに端末無線通信手段を帰属させることができる。
本発明によれば、ローミング情報設定端末が通信ネットワークを介して各無線アクセスポイントにローミング情報を記憶させるため、遠隔地から各無線アクセスポイントにローミング情報を記憶させることができ、各無線アクセスポイントの管理者の負担を軽減させることができる。また、各無線アクセスポイントが互いに情報を送受信することがないため、無線アクセスポイント側ネットワークの制御に負荷をかけずにローミング情報を無線アクセスポイントに記憶させることができる。さらに、無線LAN端末がローミング情報を記憶していると無線アクセスポイントの検索を行わないため、高速にローミングを行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による無線LANシステムの一構成例を示す構成図である。図1を参照すると、本実施の形態の無線LANシステムは、無線LAN端末103、無線LAN端末103と無線LANを介して情報の送受信を行うアクセスポイントA101(無線アクセスポイント)およびアクセスポイントB102、および有線LAN105を介して接続された各無線アクセスポイントに地理的に隣接する無線アクセスポイントの情報を送信する無線アクセスポイント情報設定端末104(ローミング情報設定端末)を含む。
無線アクセスポイント情報設定端末104は、例えば、サーバ等により実現され、アクセスポイントA101およびアクセスポイントB102に有線LANを介して接続されて、無線アクセスポイントの各種設定を行う。具体的には、各無線アクセスポイントの無線チャネルや識別子(SSID(Service Set IDentifer))の設定を行う。例えば、アクセスポイントA101がWebサーバ機能を有し、アクセスポイントA101の管理者が無線アクセスポイント情報設定端末104を操作して無線アクセスポイント情報設定端末104が搭載しているWebブラウザにてアクセスポイントA101に接続し、アクセスポイントA101が予め記憶している無線アクセスポイント情報設定画面を、無線アクセスポイント情報設定端末104の表示部に表示させて設定する。
IEEE802.11bの場合、無線チャネルを1〜14ch(チャンネル)から選択して設定し、SSIDを任意の文字列に設定する。各無線アクセスポイントは、無線アクセスポイントの情報を設定する専用の通信インタフェースを備えていてもよい。また、無線アクセスポイント情報設定端末104は、後述するRoming Information(隣接アクセスポイント情報。以下、ローミング情報と記す。)の設定を行う。
図2は、アクセスポイントA101の一構成例を示すブロック図である。アクセスポイントB102は、図2に示すアクセスポイントA101の内部構成と同様である。以下、アクセスポイントB102について、アクセスポイントA101の内部構成を参照して説明する。
図2を参照すると、アクセスポイントA101は、無線アクセスポイント情報設定端末104から有線LAN105を介して情報を受信したり、有線LANを介して接続された他の機器と情報を送受信したりする通信インタフェースである有線LAN通信部201と、無線LAN端末103と無線LANを介して情報を送受信する通信インタフェースである無線LAN通信部203(無線LAN通信手段)と、アクセスポイントA101の各種設定値の記憶、および通信データを一時的に記憶するバッファとして使用する記憶部204(記憶手段)と、CPUによって実現され、アクセスポイントA101の各部を制御する制御部202と、アンテナ208とを含む。有線LANを実現する規格の具体例として、IEEE802.3があるが、本発明はこれに限定されるものではない。
記憶部204が記憶する各種設定値は、無線チャネル、SSIDおよび無線アクセスポイント情報設定端末104が設定したローミング情報を含み、無線LAN通信部203はローミング情報を無線LAN端末103に送信する。
図3は、無線LAN端末103の一構成例を示すブロック図である。図3を参照すると、無線LAN端末103は、アクセスポイントA101およびアクセスポイントB102と無線LANを介して情報を送受信する通信インタフェースである端末無線通信部205(端末無線通信手段)と、無線LAN端末103の各種設定値の記憶、および通信データを一時的に記憶するバッファとして使用する端末記憶部207(端末記憶手段)と、CPUによって実現され、無線LAN端末103の各部を制御する端末制御部206(端末制御手段)と、アンテナ209とを含む。端末無線通信部205は、受信する無線信号の電界強度を測定する機能を有する。また、端末記憶部207は、アクセスポイント帰属先候補リストを記憶する。無線LAN端末103は、無線LAN通信機能を有する携帯電話機によって実現される。
無線LAN端末103の端末記憶部207が記憶するアクセスポイント帰属先候補リストについて説明する。図4は、アクセスポイント帰属先候補リストの一構成例を示す説明図である。アクセスポイント帰属先候補リストは、無線チャネルを示す「Channel」と、無線アクセスポイントのSSIDを示す「SSID」と、送受信データを暗号化するWEP(Wired Equivalent Privacy)を適用しているか否かを特定する「WEP ON/OFF」と、WEP鍵を示す「WEP key」とを含む構成である。
アクセスポイント帰属先候補リストは、1つまたは複数の無線アクセスポイントの情報によって構成され、無線LAN端末103のユーザが設定したり、無線LAN端末103が周囲を検索し、自動的にアクセスポイント帰属先候補リストに無線アクセスポイントの情報を追加したりして生成される。また、例えば、ユーザの設定や、アクセスポイント帰属先候補リストに追加された日時等によって、無線アクセスポイントは順位付けられる。
無線LAN端末103が周囲を検索し、自動的にアクセスポイント帰属先候補リストに無線アクセスポイントの情報を追加する方法について説明する。アクセスポイントA101の無線LAN通信部203は、所定の無線チャネルで定期的にビーコンを出力している。無線LAN通信部203が出力するビーコンは、「SSID」、「WEP ON/OFF」、「WEP key」の情報(アクセスポイント帰属先候補情報)を含む。そして、無線LAN端末103の端末制御部206は、端末無線通信部205を制御して各無線チャネル(IEEE802.11bの例では1ch〜14ch)を連続受信し、ビーコンを受信すると、ビーコンを受信した無線チャネルを特定する。そして、特定したビーコンを受信した無線チャネルの情報とを対応づけると、図4に示したアクセスポイント帰属先候補リストを構成する情報を取得することができる。
各無線アクセスポイントが無線LAN端末103に送信するローミング情報について説明する。図5は、ローミング情報の構成を示す説明図である。ローミング情報は、無線LAN端末103が無線アクセスポイントに帰属する際に、無線LAN端末103とその無線アクセスポイントとの間で行われるAssociation手続き(以下、アソシエーション手続きと記す。)において無線アクセスポイントから無線LAN端末103に送信されるアソシエーション応答に含まれて、無線LAN端末103に送信される。例えば、図4に示すように、IEEE802.11に規定されている各要素に追加される。アソシエーション手続きについては後述する。
「Elemant ID」は、その要素がローミング情報であることを示す識別子である。「length」は、その要素のデータ長(バイト数)を示す。また、「Channel」から「WEP key」までの各要素は、アクセスポイント帰属先候補リストに含まれる要素と同様なため、説明を省略する。
各無線アクセスポイントと無線LAN端末103との間の情報の送受信に、WEPを適用した場合について説明する。各無線アクセスポイントは、無線LAN端末103に送信する情報の暗号化と、無線LAN端末103から受信した情報の復号とを、WEP鍵によって行う。無線LAN端末103は、各無線アクセスポイントに送信する情報の暗号化と、各無線アクセスポイントから受信した情報の復号とを、受信したローミング情報に含まれるWEP鍵にもとづいて行う。
次に、本発明の無線LANシステムの動作について説明する。図6は、本発明の無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。無線LAN端末103の端末無線通信部205は、常に帰属中の無線アクセスポイントから受信した信号の電界強度を測定して監視し(ステップS101)、電界強度が所定の閾値以下になるとその旨を端末制御部206に通知する。端末制御部206は、電界強度が所定の閾値以下であるとの通知を受信すると、帰属している無線アクセスポイントに地理的に隣接する無線アクセスポイントの検索を開始する。ここで、電界強度の所定の閾値は、無線アクセスポイントと通信可能な電界強度の下限近辺に設定され、無線LAN端末103の端末記憶部207に予め記憶される。
端末制御部206が行う、帰属している無線アクセスポイントに地理的に隣接する無線アクセスポイントの検索について説明する。最初に、帰属している無線アクセスポイントからローミング情報を既に受信したか否かの判断を行う(ステップS102)。端末制御部206は、端末記憶部207が記憶している内容を検索して、ローミング情報を既に受信しているか否かを判断する。端末制御部206は、ローミング情報を既に受信していると判断すると、ローミング情報が示す無線アクセスポイントが、現在帰属している無線アクセスポイントに地理的に隣接する無線アクセスポイントであり、帰属先の候補であると判断する。そして、ローミング情報の「Channel」と「SSID」とにもとづいて、帰属先の候補となるローミング情報が示す無線アクセスポイントにプローブ要求を送信する(ステップS103)。
無線アクセスポイントから、プローブ要求に対するプローブ応答を受信すると、その無線アクセスポイントへの帰属を試みる(ステップS104)。帰属できた場合は、ローミングに成功したこととなる。
ローミング情報を受信していた場合であっても、帰属を試みた無線アクセスポイントに帰属することができなかった場合や、ローミング情報を受信していないと端末制御部206が判断した場合は、端末記憶部207が記憶しているアクセスポイント帰属先候補リストにもとづいて、順に各無線アクセスポイントにプローブ要求を送信して帰属を試みる(ステップS105)。無線LAN端末103の端末無線通信部205がプローブ応答を受信し、帰属できた場合はローミングに成功したこととなる(ステップS106)。
アクセスポイント帰属先候補リストに記載されている無線アクセスポイントに順にプローブ要求を送信しても、どの無線アクセスポイントにも帰属できなかった場合、ローミングに失敗したことになる。ローミングに失敗すると、端末制御部206は、従来の無線LANシステムの方法で他の無線アクセスポイントをスキャンする。すなわち、無線LAN端末は、IEEE802.11が規定している各無線チャネルに、順にプローブ要求を送信する。そして、プローブ応答を送信した無線アクセスポイントに帰属を試みる。
また、ローミングに失敗した場合、端末制御部206は、現在帰属中の無線アクセスポイントとの通信を継続してもよい。しかし、このままでは、電界強度の低下の検出と、無線アクセスポイントの検索とを繰り返してしまい、通信(通話)が長時間中断してしまう。そこで、アクセスポイント帰属先候補リストにもとづいた帰属の可否の判断(ステップS105)において帰属が不可であった場合には、一定時間は無線アクセスポイントの検索を行わなくてもよい。
次に、無線LAN端末103と、アクセスポイントA101およびアクセスポイントB102との間の情報の送受信についてIEEE802.11の規格を例に説明する。図7は、無線LAN端末103と、アクセスポイントA101およびアクセスポイントB102との間の情報の送受信を示すシーケンス図である。
無線LAN端末103は、アクセスポイントA101にプローブ要求を送信し、プローブ要求を受信したアクセスポイントA101は、無線LAN端末103にプローブ応答を送信する(ステップS201、S202)。無線LAN端末103はプローブ応答を受信すると、帰属可能な無線アクセスポイントがあることを知る。無線LAN端末103はプローブ応答を受信すると、アクセスポイントA101に認証要求を送信し、認証要求を受信したアクセスポイントA101は、認証応答を無線LAN端末103に送信してアクセスポイントA101への帰属の認証処理を行う(ステップS203、S204)。
認証応答を受信した無線LAN端末103は、アクセスポイントA101にアソシエーション要求を送信して、アクセスポイントA101への無線LAN帰属を要求し、アソシエーション要求を受信したアクセスポイントA101は、無線LAN端末103にアソシエーション応答を送信して、アクセスポイントA101への無線LAN帰属を許可する手続きであるアソシエーション手続きを行う(ステップS205、S206)。すると、無線LAN端末103は、無線アクセスポイントに帰属することができる。ここで、アソシエーション応答は、アクセスポイントB102に関する情報であるローミング情報を含む。また、無線LAN端末103の端末記憶部207は、ローミング情報を記憶する。
無線LAN端末103の端末制御部206は、アクセスポイントA101と送受信している信号の電界強度が低下していることを検知すると、端末記憶部207が記憶しているローミング情報にもとづいて、プローブ要求をアクセスポイントB102へ送信する(ステップS207)。アクセスポイントB102は、プローブ要求を受信すると、無線LAN端末103にプローブ応答を送信する(ステップS208)。無線LAN端末103はプローブ応答を受信すると、アクセスポイントB102に認証要求を送信し、認証要求を受信したアクセスポイントB102は、認証応答を無線LAN端末103に送信してアクセスポイントB102への帰属の認証処理を行う(ステップS209、S210)。
認証応答を受信した無線LAN端末103は、アクセスポイントB102にアソシエーション要求を送信して、アクセスポイントB102への無線LAN接続を要求し、アソシエーション要求を受信したアクセスポイントB102は、無線LAN端末103にアソシエーション応答を送信してアクセスポイントB102への無線LAN接続を許可する(ステップS211、S212)。
これまでは、図5の例に示すように、アソシエーション応答は、ローミング情報を1つ含んでいるものとして説明したが、アソシエーション応答は、ローミング情報を複数個含んでいてもよい。そのような場合のアソシエーション応答の構成を図8に示す。そのような構成を、隣接する無線アクセスポイントが複数存在する無線アクセスポイントに適用すると、無線LAN端末103は、複数のローミング情報から1つを選択して、選択したローミング情報が示す無線アクセスポイントにプローブ要求を送信することができる。また、一の無線アクセスポイントへの接続が失敗しても、他のローミング情報にもとづいて、他の無線アクセスポイントにプローブ要求を送信することができる。
なお、上記述べたように、無線LANとしてIEEE802.11を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
この実施の形態によれば、無線LAN端末103がローミング情報を記憶していると、受信している信号の電界強度が低下しても無線アクセスポイントの検索を行わないため、高速にローミングを行うことができる。
無線LAN端末103が移動して、帰属している無線アクセスポイントから受信している信号の電界強度が低下すると、地理的に隣接する無線アクセスポイントに高速でローミングを行うことができる。
本発明による無線LANシステムの一構成例を示す構成図である。 本発明による無線アクセスポイントの一構成例を示すブロック図である。 本発明による無線LAN端末の一構成例を示すブロック図である。 本発明によるアクセスポイント帰属先候補リストの一構成例を示す説明図である。 本発明によるローミング情報の構成を示す説明図である。 本発明の無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。 本発明の無線LANシステムの動作を示すシーケンス図である。 本発明によるローミング情報の他の構成例を示す説明図である。 従来の無線LANシステムにおけるローミング時の動作の一例を示すシーケンス図である。
符号の説明
101 アクセスポイントA
102 アクセスポイントB
103 無線LAN端末
104 隣接アクセスポイント情報設定用端末
105 有線LAN
201 有線LAN通信部
202 制御部
203 無線LAN通信部
204 記憶部
205 端末無線通信部
206 端末制御部
207 端末記憶部
208、209 アンテナ

Claims (6)

  1. 無線LAN端末、および前記無線LAN端末と無線通信回線を介して情報の送受信を行うことが可能であり通信ネットワークと前記無線LAN端末とを接続させる無線アクセスポイントを含む無線LANシステムであって、
    前記無線アクセスポイントに通信ネットワークを介して接続され、前記無線アクセスポイントに地理的に隣接する他の無線アクセスポイントの情報であるローミング情報を、前記無線アクセスポイントに送信するローミング情報設定端末を備え、
    前記無線アクセスポイントは、
    前記ローミング情報を記憶する記憶手段と、
    前記無線LAN端末と無線通信回線を介して情報を送受信して前記ローミング情報を前記無線LAN端末に送信する無線LAN通信手段とを含み、
    前記無線LAN端末は、
    前記無線アクセスポイントと無線通信回線を介して情報を送受信する端末無線通信手段と、
    受信した前記ローミング情報を記憶する端末記憶手段と、
    前記端末記憶手段が記憶している前記ローミング情報にもとづいて、前記端末無線通信手段を他の無線アクセスポイントに、前記無線LAN端末と前記無線アクセスポイントとが無線通信回線を介して情報の送受信を行うことである帰属をさせる端末制御手段とを含む
    ことを特徴とする無線LANシステム。
  2. 無線LAN端末の端末無線通信手段は、無線アクセスポイントから受信している無線通信回線の信号の電界強度を監視し、前記電界強度が所定の値以下に低下するとその旨を端末制御手段に通知し、
    前記端末制御手段は、前記電界強度が所定の値以下に低下したとの通知を受信すると、ローミング情報にもとづいて他の無線アクセスポイントを検索して帰属する
    請求項1に記載の無線LANシステム。
  3. 無線アクセスポイントの無線LAN通信手段は、無線LAN端末が帰属するときに前記無線LAN端末にローミング情報を送信する
    請求項2に記載の無線LANシステム。
  4. 無線アクセスポイントが送信するローミング情報は、WEP鍵に関する情報を含む
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の無線LANシステム。
  5. 無線アクセスポイントの無線LAN通信手段は、所定のタイミングで前記無線アクセスポイントを特定する情報であるアクセスポイント帰属先候補情報を含む標識信号を送信し、
    無線LAN端末の端末制御手段は、端末無線通信手段が前記標識信号を受信すると前記アクセスポイント帰属先候補情報を抽出して端末記憶手段に記憶させる
    請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の無線LANシステム。
  6. 無線LAN端末の端末制御手段は、ローミング情報にもとづいた一の無線アクセスポイントへの帰属が不可能であった場合、端末記憶手段が記憶しているアクセスポイント帰属先候補情報にもとづいて、端末無線通信手段を他の無線アクセスポイントに帰属させる
    請求項5に記載の無線LANシステム。
JP2003317989A 2003-09-10 2003-09-10 無線lanシステム Expired - Fee Related JP4407214B2 (ja)

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