JP2005085544A - 高分子電解質膜及び膜電極接合体 - Google Patents

高分子電解質膜及び膜電極接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】 膜に化学的及び/又は物理的損傷を与えることなく、その表面に凹凸を導入でき、MEA作製時に触媒層の多孔構造及び膜表面に形成された凹凸構造が壊れるおそれがなく、かつ電極との接合性に優れた高分子電解質膜及び膜電極接合体を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る高分子電解質膜は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、凸部は、第1の膜又はその前駆体の表面に第2の固体高分子電解質又はその前駆体からなる粉末を付着させることにより形成されたものからなる。また、本発明に係る膜電極接合体は、その表面に凸部を有する高分子電解質膜と、高分子電解質膜の両面に形成された触媒層とを備え、触媒層の少なくとも一方は、触媒を含む溶液を前記高分子電解質膜の表面に噴霧することにより形成されたものからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高分子電解質膜及び膜電極接合体に関し、さらに詳しくは、燃料電池、水電解装置、ハロゲン化水素酸電解装置、食塩電解装置、酸素及び/又は水素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等の各種電気化学デバイスに用いられる高分子電解質膜及び膜電極接合体に関する。
固体高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料である。固体高分子電解質は、特定のイオンと強固に結合したり、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子、繊維、あるいは膜状に成形し、電気透析、拡散透析、電池隔膜等、各種の用途に利用されている。
例えば、固体高分子型燃料電池や水電解装置などの各種電気化学デバイスにおいて、固体高分子電解質は、膜状に成形され、その両面に電極を接合した膜電極接合体(MEA)の状態で使用される。また、固体高分子型燃料電池において、電極は、一般に、拡散層と触媒層の二層構造をとる。拡散層は、触媒層に反応ガス及び電子を供給するためのものであり、カーボン繊維、カーボンペーパー等が用いられる。また、触媒層は、電極反応の反応場となる部分であり、一般に、電極触媒と固体高分子電解質との複合体からなる。
このような各種電気化学デバイスに用いられる固体高分子電解質膜は、工業的には、キャスト法、延伸処理法等により製造されているので、その表面は、比較的平坦になっている。しかしながら、膜表面における電気化学反応の効率を向上させるためには、固体高分子電解質膜の表面に凹凸を形成し、表面積を増大させることが好ましい。そのため、平坦な固体高分子電解質膜の表面に凹凸を付与する方法に関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、イオン交換膜の表面に研磨材を圧縮空気によって吹き付けるサンドブラスト法、イオン交換膜をプラズマ、アーク放電、グロー放電等により放電処理する方法等が従来技術として記載されている。また、同文献には、イオン交換樹脂を含む液体と粉末状造孔剤の混合物から溶媒を除去して膜を成形し、得られた生成膜をイオン交換膜の表面に熱圧着した後、造孔剤を溶解除去することにより表面に多孔質層を形成したイオン交換膜が開示されている。
また、特許文献2には、雌型の凹部底面に凹凸を有するプレス治具を用いて、拡散層の表面に凹凸を有する触媒層が形成されたガス拡散電極を作製し、次いで、固体高分子電解質膜をガス拡散電極の凹凸面で挟み、ホットプレスすることにより、固体高分子電解質膜の両面に凹凸を付与する方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、固体高分子電解質の片面又は両面に、粗面を有する金属箔を圧着させ、金属箔を溶解させることにより、高分子電解質膜の表面を粗面化する方法が開示されている。
特開平11−349710号公報の段落番号「0002」、「0004」 特開平3−167752号公報 特開2003−68328号公報
しかしながら、サンドブラスト法、あるいは、プラズマ等による放電処理法は、膜に化学的及び/又は物理的損傷を与えるために、その性能及び耐久性が低下するという問題がある。また、造孔剤を用いて多孔質層を形成する方法は、開口した気孔だけでなく、孤立した気孔が形成されやすいために、十分な効果が得られない。
一方、表面に凹凸を有するガス拡散電極を作製し、これと高分子電解質膜とをホットプレスにより接合する方法では、ホットプレス時に膜に局所的に圧力がかかるために、膜に物理的な損傷を与え、耐久性が低下するという問題がある。また、ガス拡散電極と高分子電解質膜とをホットプレスにより接合するためには、相対的に高い接合圧力が必要となる。しかしながら、接合圧力を高くすると、接合時に触媒層の多孔構造(白金担持カーボンとナフィオン(登録商標、デュポン社)等の触媒層内電解質からなる多孔構造)が壊れ、性能が低下するという問題がある。
また、粗面を有する金属箔を圧着させる方法は、圧着時に固体高分子電解質膜に物理的な損傷を与えるおそれがあることに加えて、金属箔のエッチング処理が必要となり、高コスト化を招くという問題がある。さらに、上述した方法を用いて固体高分子電解質膜の表面に凹凸を付与し、ホットプレス等を用いて固体高分子電解質膜とガス拡散電極とを接合する方法では、凹凸を有する膜表面に均一に電極を接合するのは困難である。一方、接合性を向上させるために接合圧力を高めると、膜表面に形成された凹凸構造が壊れるという問題がある。
さらに、MEAの電極内において電極反応を進行させるためには、電解質膜と触媒層との間でプロトンの授受を行う必要がある。そのためには、電解質膜及び触媒層内電解質は、プロトン伝導性を発現するに十分な含水状態にある必要がある。しかしながら、高温低加湿条件下においては、水分量が不足し、触媒層へのプロトンの供給が不十分となる。また、触媒層内電解質のプロトン伝導度は、相対的に低い(すなわち、電気抵抗が高い)ので、高電流密度条件下では、IR損が大きくなり、高い出力電圧は得られない。一方、ウェット雰囲気下においては、過剰の水分によって三相界面が閉塞し、高い出力は得られない。
本発明が解決しようとする課題は、高分子電解質膜の表面に、化学的及び/又は物理的損傷を与えることなく、開口した凹凸構造を低コストで導入することにある。また、本発明が解決しようとする他の課題は、製造時に触媒層の多孔構造及び膜表面に形成された凹凸構造を壊すおそれがなく、かつ電極との接合性に優れた膜電極接合体を提供することにある。さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、高温低加湿条件下、高電流密度条件下、あるいはウェット雰囲気下においても高い出力が得られる高分子電解質膜及び膜電極接合体を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る高分子電解質膜は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体の表面に前記第2の固体高分子電解質又はその前駆体からなる粉末を付着させることにより形成されたものからなることを要旨とする。
また、本発明に係る高分子電解質膜の2番目は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体の表面の一部を可溶化し、可溶化された部分を溶解除去することにより形成されたものからなることを要旨とする。
さらに、本発明に係る高分子電解質膜の3番目は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体と、第2の膜とを、前記第1の膜又はその前駆体の融点より低い温度で圧着させ、前記第2の膜を剥離させることにより形成されたものからなることを要旨とする。
また、本発明に係る膜電極接合体は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備えた高分子電解質膜と、該高分子電解質膜の両面に形成された触媒層とを備え、該触媒層の少なくとも一方は、必要に応じて触媒層内電解質を含む触媒、触媒を担持した担体若しくは触媒、触媒を担持した担体を含む溶液を前記高分子電解質膜の表面に噴霧することにより形成されたものからなることを要旨とする。
さらに、本発明に係る膜電極接合体の2番目は、本発明に係る高分子電解質膜と、該高分子電解質膜の両面に形成された触媒層とを備えていることを要旨とする。この場合、前記触媒層の少なくとも一方は、必要に応じて触媒層内電解質を含む触媒、触媒を担持した担体若しくは触媒、触媒を担持した担体を含む溶液を前記高分子電解質膜の表面に噴霧することにより形成されたものからなることが望ましい。
第1の膜又はその前駆体の表面に第2の固体高分子電解質又はその前駆体からなる粉末を付着させる第1の方法、第1の膜又はその前駆体の表面の一部を可溶化し、可溶化した部分を溶解除去する第2の方法、あるいは、第1の膜又はその前駆体と第2の膜とを第1の膜又はその前駆体の融点より低い温度で圧着させ、第2の膜を剥離させる第3の方法を用いると、第1の膜を損傷させることなく、かつ低コストで第1の膜の表面に凹凸構造を導入することができる。
また、高分子電解質膜の表面に凹凸構造を導入し、必要に応じて触媒層内電解質を含む触媒、触媒を担持した担体若しくは触媒、触媒を担持した担体を含む溶液を噴霧する方法を用いて触媒層を形成すると、触媒層と高分子電解質膜とを均一に接合することができ、MEA作製時に触媒層内の多孔構造及び膜表面に形成された凹凸構造を壊すこともない。さらに、凸部を構成する第2の固体高分子電解質の材質、形状、当量重量等を適宜最適化すると、高温低加湿条件下、高電流密度条件下、あるいはウェット雰囲気下においても高い出力電圧が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に係る高分子電解質膜は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備えている。
第1の膜は、本発明に係る高分子電解質膜の基材をなすものであり、第1の固体高分子電解質からなる。第1の固体高分子電解質は、その分子鎖内にC−F結合を含まない炭化水素系電解質であっても良く、あるいは、その分子鎖内にC−F結合を含むフッ素系電解質であっても良い。また、第1の固体高分子電解質は、その分子鎖内にC−F結合とC−H結合の双方を含むもの(部分フッ素系電解質)であってもよく、あるいは、その分子鎖内にC−F結合を含み、かつC−H結合を含まないもの(全フッ素系電解質)であっても良い。
なお、フッ素系電解質は、フルオロカーボン構造(−CF−、−CFCl−)の他、クロロカーボン構造(−CCl−)や、その他の構造(例えば、−O−、−S−、−C(=O)−、−N(R)−等。但し、「R」は、アルキル基)を備えていてもよい。また、第1の固体高分子電解質を構成する高分子の分子構造は、特に限定されるものではなく、直鎖状又は分岐状のいずれであっても良く、あるいは環状構造を備えていても良い。さらに、第1の固体高分子電解質は、架橋構造を備えていても良い。
また、第1の固体高分子電解質に備えられる電解質基の種類についても、特に限定されるものではない。電解質基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、スルホンイミド基等が好適な一例として挙げられる。第1の固体高分子電解質には、これらの電解質基の内、いずれか1種類のみが含まれていても良く、あるいは、2種以上が含まれていても良い。さらに、これらの電解質基は、直鎖状固体高分子化合物に直接結合していても良く、あるいは、分枝状固体高分子化合物の主鎖又は側鎖のいずれかに結合していても良い。
炭化水素系電解質としては、具体的には、高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリサルホン、ポリエーテル等、及びこれらの誘導体(脂肪族炭化水素系電解質)、高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリスチレン、芳香環を有するポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート等、及びこれらの誘導体(部分芳香族炭化水素系電解質)、高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等、及びこれらの誘導体(全芳香族炭化水素系電解質)、等が好適な一例として挙げられる。
また、部分フッ素系電解質としては、具体的には、高分子鎖のいずれかにスルホン酸基等の電解質基が導入されたポリスチレン−グラフト−エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(以下、これを「PS−g−ETFE」という。)、ポリスチレン−グラフト−ポリテトラフルオロエチレン等、及びこれらの誘導体が好適な一例として挙げられる。
また、全フッ素系電解質としては、具体的には、デュポン社製ナフィオン(登録商標)、旭化成(株)製アシプレックス(登録商標)、旭硝子(株)製フレミオン(登録商標)等、及びこれらの誘導体が好適な一例として挙げられる。
凸部は、第2の固体高分子電解質からなる。第2の固体高分子電解質は、第1の膜と同種の材料からなっていても良く、あるいは、異なる種類の材料からなっていても良い。なお、第2の固体高分子電解質の材質に関するその他の点については、第1の固体高分子電解質と同様であるので、説明を省略する。
第1の膜の表面に形成された凸部は、そのすべてが1種類の第2の固体高分子電解質からなるものであっても良く、あるいは、2種以上の第2の固体高分子電解質からなる固溶体若しくは複合体であっても良い。さらに、凸部は、それぞれ、互いにその組成が異なっていても良い。
凸部の形状及び大きさ、凸部の形成密度等は、特に限定されるものではなく、高分子電解質膜の用途、要求特性等に応じて最適なものを選択する。一般に、凸部の大きさが小さくなるほど、及び/又は、凸部の形成密度が高くなるほど、表面積が増大し、高い反応効率が得られる。
また、本発明に係る高分子電解質膜を固体高分子型燃料電池の電解質膜として用いる場合、凸部は、ある一定の大きさを有している方が好ましい。凸部がある一定以上の大きさを有していると、凸部が電解質膜から触媒層に向かう太いプロトン伝導パス(以下、これを「幹線イオンパス」という)として機能するので、ドライ雰囲気下においても、高いプロトン伝導度を維持できるという利点がある。但し、凸部が大きくなりすぎると、表面積が小さくなり、電極反応の効率が低下するので好ましくない。
例えば、凸部の形状が球状、多面体状、不定形状等の相対的にアスペクト比の小さい粒状である場合、その最大寸法(すなわち、粒径)は、0.1μm以上100μm以下が好ましく、さらに好ましくは、0.3μm以上50μm以下、さらに好ましくは、0.3μm以上20μm以下である。
また、例えば、凸部の形状が繊維状、樹枝状等の相対的にアスペクト比の大きい形状を有している場合、その最大寸法は、0.1μm以上100μm以下が好ましく、さらに好ましくは、0.3μm以上50μm以下である。凸部の最大寸法が1μm以上の場合、特にアンカーリング効果が期待できる。凸部の最大寸法は、好ましくは、3μm以上である。この場合、形成する触媒層の厚みの1/10以上、好ましくは1/5以上、さらに好ましくは1/3以上に凸部が入り込んだ構造が好ましい。
凸部を構成する第2の固体高分子電解質は、使用環境下において難溶である限り、その当量重量は、特に限定されるものではない。また、第1の膜を構成する第1の固体高分子電解質と、凸部を構成する第2の固体高分子電解質は、同一の当量重量を有する同一又は異なる種類の固体高分子電解質からなるものであっても良く、あるいは、異なる当量重量を有する同一又は異なる種類の固体高分子電解質からなるものであっても良い。
例えば、第1の固体高分子電解質及び第2の固体高分子電解質に対し、プロトン伝導性を発現するに十分な水分量が過不足なく供給される環境下においては、両者の当量重量は、同一でも良く、あるいは、異なっていても良い。この場合、第1及び第2の高分子電解質の当量重量は、それぞれ、300g/eq以上2000g/eq以下が好ましく、さらに好ましくは、500g/eq以上1500g/eq以下である。
これに対し、水分量が不足するドライ雰囲気下において使用される場合には、第2の固体高分子電解質の当量重量は、相対的に小さい方が好ましく、特に、第1の固体高分子電解質の当量重量より小さい方が好ましい。前者の当量重量を相対的に小さくすると、凸部の保水性が向上するので、ドライ雰囲気下においても高いプロトン伝導性を確保できる。また、電解質膜と触媒層の界面におけるプロトン伝導度が高くなるので、IR損が小さくなり、高電流密度領域でも高い出力電圧が得られる。すなわち、凸部が幹線イオンパスとして機能するので、高温低加湿環境下、あるいは、高電流密度条件下においても高い出力電圧が得られる。
また、触媒層には、通常、触媒にプロトンを供給するための電解質(触媒層内電解質)が含まれているが、電解質膜の表面に低当量重量の第2の固体高分子電解質からなる凸部を形成すると、凸部によってプロトン伝導が促進されるので、触媒層内電解質をさらに薄肉化し、あるいは不要化することができる。そのため、触媒層内におけるガスの拡散が容易化し、高い出力電圧が得られる。
本発明に係る高分子電解質がドライ雰囲気下において使用される場合、第1の固体高分子電解質の当量重量は、具体的には、500g/eq以上1500g/eq以下が好ましく、さらに好ましくは、500g/eq以上1200g/eq以下である。これに対し、第2の固体高分子電解質の当量重量は、具体的には、500g/eq以上1200g/eq以下が好ましく、さらに好ましくは、500g/eq以上900g/eq以下である。また、第2の高分子電解質の当量重量は、第1の高分子電解質の当量重量の0.9倍以下が好ましく、さらに好ましくは、0.8倍以下である。
一方、水分量が過剰であるウェット雰囲気下において使用される場合には、第2の固体高分子電解質の当量重量は、相対的に大きい方が好ましく、特に、第1の固体高分子電解質の当量重量より大きい方が好ましい。前者の当量重量を相対的に大きくすると、触媒層からの水の排出が促進され、触媒層内の三相界面が水で閉塞する、いわゆる「フラッディング」を抑制することができる。
本発明に係る高分子電解質がウェット雰囲気下において使用される場合、第1の固体高分子電解質の当量重量は、具体的には、500g/eq以上2000g/eq以下が好ましく、さらに好ましくは、500g/eq以上1500g/eq以下である。これに対し、第2の固体高分子電解質の当量重量は、具体的には、700g/eq以上2000g/eq以下が好ましく、さらに好ましくは、700g/eq以上1500g/eq以下である。また、第2の固体高分子電解質の当量重量は、第1の固体高分子電解質の当量重量の1.1倍以上が好ましく、さらに好ましくは、1.2倍以上である。
凸部の形状、大きさ、形成密度、当量重量等は、第1の膜の表面全体に渡って均一であっても良く、あるいは、場所によって異なっていても良い。例えば、電極反応が膜全体に渡って均一に進行する環境下において使用される場合には、第1の膜の表面全体に渡って、形状、大きさ、当量重量等の等しい凸部を均一な密度で形成するのが好ましい。
一方、固体高分子型燃料電池の場合、通常、MEAをセパレータで挟持してユニットセルとし、これを複数個積層したスタックとして使用される。また、反応ガスは、通常、電解質膜の表面の一端から他端に向かって流される。そのため、固体高分子型燃料電池において、各電解質膜には、一般に、面内方向及び積層方向に水量分布が発生し、ドライ雰囲気下に曝される部分とウェット雰囲気下に曝される部分が混在した状態になっている。このような場合には、ドライ雰囲気下に曝される部分には、第2の固体高分子電解質からなる凸部を相対的に多量に配置し、ウェット雰囲気下に曝される部分には、第2の固体高分子電解質からなる凸部を相対的に少量に配置するのが好ましい。この場合、ドライ雰囲気下に曝される部分には、低当量重量の第2の固体高分子電解質からなる凸部を配置することが好ましい。または、ドライ雰囲気下に曝される部分には、低当量重量の第2の固体高分子電解質からなる凸部を相対的に多量に配置し、ウェット雰囲気下に曝される部分には、高当量重量の第2の固体高分子電解質からなる凸部を相対的に多量に配置しても良い。
第1の膜の表面にこのような凸部を形成する方法には、具体的には、以下のような方法がある。第1の方法は、第1の膜又はその前駆体の表面に第2の固体高分子電解質又はその前駆体からなる粉末を付着させる方法である。ここで、「前駆体」とは、適当な官能基変換により固体高分子電解質となり得るものをいう。具体的には、スルホン酸基等の電解質基が、ハライド基、アルカリ金属塩、エステル基等に変換されているものをいう。
この場合、粉末の形状は、特に限定されるものではなく、球状、多面体状、不定形状等の相対的にアスペクト比の小さい形状を有する粒状であっても良く、あるいは、繊維状、樹枝状等の相対的にアスペクト比の大きい形状を有するものであっても良い。また、粉末の大きさは、高分子電解質膜の用途、要求特性等に応じて、最適な大きさを選択する。
例えば、粉末の形状が相対的にアスペクト比の小さい粒状である場合、その最大長さ(すなわち、粒径)は、0.1μm以上100μm以下が好ましい。最大長さが0.1μm未満であると、幹線イオンパスが細くなり、高いプロトン伝導度が得られない。一方、最大長さが100μmを越えると、表面積の増分が小さくなり、大きな特性向上効果が得られない。最大長さは、さらに好ましくは、0.3μm以上50μm以下、さらに好ましくは、0.3μm以上30μm以下である。
同様に、粉末の形状が相対的にアスペクト比の大きい形状である場合、その最大長さは、0.1μm以上100μm以下が好ましく、さらに好ましくは、0.3μm以上50μm以下である。
第1の膜又はその前駆体の表面に粉末を付着させる方法は、特に限定されるものではない。すなわち、粉末を直接、第1の膜又はその前駆体の表面に散布しても良く、あるいは、粉末を分散させた溶液を第1の膜又はその前駆体の表面に塗布若しくは噴霧しても良い。さらに、これらの方法を組み合わせて用いても良い。
この場合、散布方法、塗布若しくは噴霧方法、溶液中の粉末濃度、溶液の塗布若しくは噴霧回数等を適宜調節すると、第1の膜又はその前駆体の表面への粉末の付着密度を調節することができる。また、散布方法等に加えて、散布する粉末又は塗布若しくは噴霧する溶液に含まれる粉末の組成を適宜調節すれば、第1の膜又はその前駆体の表面における粉末の付着密度、組成等を部分的に変化させることもできる。
場合に応じて、触媒層を形成する前に圧着しても良い。圧着は、粉末が散布、塗布又は噴霧された第1の膜又はその前駆体を適当な治具で挟み、所定温度に加熱しながら加圧することにより行う。加熱温度、加圧力及び保持時間は、第1の膜又はその前駆体及び粉末の材質、表面に付着させた粉末の量、高分子電解質膜の要求特性等に応じて、最適な値を選択する。
例えば、第1の膜としてナフィオン(登録商標)膜を用い、粉末として、ナフィオン(登録商標)膜を凍結粉砕して得たものを用いる場合、加熱温度は、150℃以下が好ましい。加熱温度が150℃を越えると、粉末が変形し、第1の膜表面の凹凸構造が破壊されるおそれがある。加熱温度は、さらに好ましくは、120℃以下である。また、同様の理由から、加圧力は、0.1MPa以上10MPa以下が好ましく、さらに好ましくは、0.1MPa以上5MPa以下である。さらに、保持時間は、加熱温度及び加圧力に応じて、最適な時間を選択する。
第1の膜又はその前駆体の表面に、第2の固体高分子電解質又はその前駆体からなる粉末を付着させ、また場合に応じて、これを適当な条件下で圧着させると、第1の膜又はその前駆体の表面に所定の形状、大きさ、形成密度を有する凸部を形成することができる。さらに、必要に応じて、前駆体を固体高分子電解質に変換すれば、その表面に凸部が形成された高分子電解質膜が得られる。
第2の方法は、第1の膜又はその前駆体の表面の一部を可溶化し、可溶化された部分を溶解除去する方法である。この方法は、可溶化された部分が溶解除去された後に残る部分が凸部となるので、凸部と第1の膜とは、必然的に同一材質、同一当量重量となる。
可溶化するためには、有機塩基を用いることができる。有機塩基は、相対的に長さの長い分子構造を備えているものであればよい。固体高分子電解質又はその前駆体は、一般に、水又は有機溶媒に対して難溶であるが、電解質基又はその前駆体に所定の有機塩基が結合すると、有機溶媒に対して可溶化する。このような有機塩基としては、具体的には、第1級アルキルアミン(RNH)、第2級アルキルアミン(RNH)、第3級アルキルアミン(RN)(但し、R〜Rは、炭素数が3以上22以下であるアルキル基)等が好適な一例として挙げられる。
上述した有機塩基は、それぞれ、1種類のみを用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、第1の膜又はその前駆体の表面を部分的に可溶化するに際し、濃度100%の有機塩基溶液を用いても良く、あるいは、有機塩基を水あるいはアルコール等で適当な濃度に希釈して用いても良い。さらに、第1の膜又はその前駆体の表面のみを部分的に可溶化するためには、有機塩基を含む溶液を、刷毛塗り、スプレー等の方法により第1の膜又はその前駆体の表面に塗布するのが好ましい。
使用する有機塩基の種類、濃度等は、第1の膜又はその前駆体の材質等に応じて最適なものを選択する。例えば、第1の膜がナフィオン(登録商標)膜からなる場合、有機塩基としてヘキシルアミン(C13NH)を用いるのが好ましい。また、この場合、ヘキシルアミンを水/エタノール混合溶媒(水/エタノールの重量比=1/2)で希釈し、ヘキシルアミン濃度3重量%程度の混合溶液とするのが好ましい。
また、可溶化した部分の溶解除去に用いる有機溶媒は、第1の膜又はその前駆体及び有機塩基の材質に応じて最適なものを用いる。例えば、ナフィオン(登録商標)膜をヘキシルアミンで処理した場合、可溶化された部分の溶解除去は、ヘキサン溶液を用いるのが好ましい。なお、凸部の形状、大きさ、形成密度等は、第1の膜又はその前駆体の材質、有機塩基の種類、有機塩基を含む溶液中の有機塩基の濃度、有機塩基を含む溶液による処理条件等を適宜選択することにより、制御することができる。
第1の膜の表面を所定の有機塩基を含む溶液で処理すると、電解質基の先端に有機塩基が結合し、第1の膜の表面の一部が可溶化する。次いで、第1の膜を適当な有機溶媒に浸漬すると、可溶化した部分のみが選択的に溶解除去され、第1の膜又はその前駆体の表面には、第1の固体高分子電解質又はその前駆体からなる凸部が形成される。さらに、必要に応じて、前駆体を固体高分子電解質に変換すれば、その表面に所定の形状、大きさ、形成密度等を有する凸部が形成された高分子電解質膜が得られる。
第3の方法は、第1の膜又はその前駆体と、第2の膜とを、第1の膜又はその前駆体の融点より低い温度で圧着させ、第2の膜を剥離させる方法である。この方法もまた、第2の膜を剥離させる際に第1の膜が変形することによって凸部が形成されるので、凸部と第1の膜とは、必然的に同一材質、同一当量重量となる。
この方法で用いられる第2の膜の材質は、所定の圧着条件下において、第1の膜又はその前駆体と接着する性質を有するものであればよい。第2の膜の材質としては、具体的には、第1の膜又はその前駆体と同一又は異なる種類の固体高分子電解質又はその前駆体、極性基を有し、その融点が電解質の融点より高い高分子、金属箔等が好適な一例として挙げられる。
また、第1の膜又はその前駆体と第2の膜とを圧着させる際の加熱温度、加圧力及び加熱時間は、第1の膜又はその前駆体及び第2の膜の材質に応じて最適な値を選択する。一般に、加熱温度は、Tm−50℃以上Tm以下(但し、Tmは、第1の膜又はその前駆体の融点(℃))が好ましい。加熱温度がTm−50℃未満であると、十分な接着力が得られない。一方、加熱温度がTmを越えると、第1の膜又はその前駆体と第2の膜とが強固に接合し、第2の膜を剥離させる際に第1の膜又はその前駆体が破損するので好ましくない。加熱温度は、さらに好ましくは、Tm−30℃以上Tm−5℃以下である。また、同様の理由から、加圧力は、0.05MPa以上10MPa以下が好ましく、さらに好ましくは、0.1MPa以上5MPa以下である。さらに、加熱時間は、加熱温度及び加圧力に応じて、最適な時間を選択するのが好ましい。
例えば、第1の膜及び第2の膜がいずれもナフィオン(登録商標)膜のフルオロ体(融点:約320℃)からなる場合、両者を密着させ、0.05MPa以上5MPa以下の圧力を加えながら、270℃以上315℃以下の温度で0.5分以上20分以下加熱するのが好ましい。
第1の膜又はその前駆体の少なくとも一方の面に第2の膜を密着させ、所定の温度及び圧力で圧着すると、第1の膜又はその前駆体の表面が部分的に第2の膜に接合した状態が得られる。この状態から第2の膜を剥離させると、第1の膜又はその前駆体の表面が部分的に変形し、その表面に凸部が形成される。さらに、必要に応じて、前駆体を固体高分子電解質に変換すれば、その表面に所定の形状、大きさ、形成密度等を有する凸部が形成された高分子電解質膜が得られる。
次に、本発明に係る膜電極接合体について説明する。本発明に係る膜電極接合体は、高分子電解質膜と、その両面に形成された触媒層とを備えている。また、本発明において、高分子電解質膜は、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備えている。
この場合、凸部の形成方法は、特に限定されるものではない。すなわち、凸部の形成方法は、上述した第1〜第3の方法により形成しても良く、あるいは、他の方法により形成しても良い。但し、膜に与える化学的及び/又は物理的損傷を抑制し、かつ低コストで凸部を形成するためには、上述した第1〜第3の方法を用いることが好ましい。なお、第1の膜及び凸部に関するその他の点については、上述と同様であるので、説明を省略する。
触媒層は、電極反応の反応場となる部分であり、触媒又は触媒を担持した担体を備えている。本発明において、触媒層は、触媒又は触媒を担持した担体の表面を被覆する触媒層内電解質をさらに備えていても良い。さらに、触媒層は、三相界面を確保するために、多孔構造になっている。
一般に、触媒には、MEAの使用目的、使用条件等に応じて最適なものが用いられる。例えば、固体高分子型燃料電池の場合、触媒には、白金、白金合金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム等又はこれらの合金が用いられる。触媒層に含まれる触媒の量は、MEAの用途、使用条件等に応じて最適な量が選択される。
触媒担体は、微粒の触媒を担持すると同時に、触媒層における電子の授受を行うためのものである。触媒担体には、一般に、カーボン、活性炭、フラーレン、カーボンナノホーン、カーボンナノチューブ等が用いられる。触媒担体表面への触媒の担持量は、触媒及び触媒担体の材質、MEAの用途、使用条件等に応じて最適な担持量が選択される。
触媒層内電解質は、固体高分子電解質膜と電極との間でプロトンの授受を行うためのものである。触媒層内電解質には、通常、第1の膜を構成する材料と同一の材料が用いられるが、異なる材料を用いても良い。触媒層内電解質の量は、MEAの用途、使用条件等に応じて最適な量が選択される。
なお、MEAを構成する電極は、触媒層のみによって構成される場合もあるが、通常は、触媒層と拡散層の二層構造をとる。この場合、電極は、触媒層を介して高分子電解質膜に接合される。本発明において、電極は、いずれの構造を備えているものでも良い。
拡散層は、触媒層との間で電子の授受を行うと同時に、反応ガスを触媒層に供給するためのものである。拡散層には、一般に、カーボンペーパ、カーボンクロス等が用いられる。また、撥水性を高めるために、カーボンペーパ等の表面に、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水性高分子の粉末とカーボンの粉末との混合物をコーティングしたものを拡散層として用いても良い。
触媒層を形成する方法には、種々の方法がある。第1の方法は、触媒又は触媒を担持した担体と、必要に応じて触媒層内電解質とを含む溶液(以下、これを「触媒インク」という)をテトラフルオロエチレンシート等の基材の上に塗布し、これを高分子電解質膜の表面にホットプレスにより転写する方法である。第2の方法は、拡散層の表面に触媒インクを塗布して触媒層を形成し、これを高分子電解質膜の表面にホットプレスにより転写する方法である。
しかしながら、凹凸構造を有する高分子電解質膜の表面に触媒層を転写する方法では、凹凸構造を有する膜の表面に均一に触媒層を接合するのは困難である。また、転写の際に高分子電解質膜表面の凹凸構造及び/又は触媒層内の多孔構造が壊れるおそれがある。従って、これを回避するためには、触媒層は、必要に応じて触媒層内電解質を含む触媒、触媒を担持した担体を含む溶液(すなわち、触媒インク)を高分子電解質膜の表面に噴霧(スプレー)する方法を用いるのが好ましい。
噴霧に用いる触媒又は触媒を担持した担体、及び、必要に応じて添加される触媒層内電解質の量は、触媒層に要求される特性等に応じて、最適な量を選択すればよい。一般に、高分子電解質膜の表面に凹凸構造を備えている場合には、表面の凸部が幹線イオンパスとして機能するので、触媒層内電解質の量を少なくすることができる。また、触媒インクに含まれる溶媒の量は、噴霧が容易となるように最適な量を選択するのが好ましい。また、溶媒を用いず、必要に応じて触媒層内電解質を含む触媒、触媒を担持した担体を噴霧しても良い。また、電場を与え、静電力により、触媒、触媒を担持した担体を電解質表面へ付着させても良い(静電法)。
また、噴霧法、静電法により触媒層を形成した場合、触媒層が形成された高分子電解質膜をホットプレスすることが好ましい。触媒層形成後にホットプレスを行うと、触媒層が緻密になるので、MEAの出力特性が向上する。また、表面に粉体を付着させた第1の発明の場合、この処理により、粉体が膜に圧着される。
この場合、ホットプレスは、触媒層が緻密化し、かつ高分子電解質膜表面の凹凸構造及び/又は触媒層の多孔構造を壊さない条件下で行うのが好ましい。具体的には、加熱温度は、50℃以上200℃以下が好ましく、さらに好ましくは、80℃以上180℃以下である。また、加圧力は、0.1MPa以上20MPa以下が好ましく、さらに好ましくは、0.5MPa以上10MPa以下である。保持時間は、加熱温度及び加圧力に応じて、最適な時間を選択するのが好ましい。
次に、本発明に係る高分子電解質膜及び膜電極接合体の作用について説明する。従来のMEA10は、図1(a)に示すように、表面が平坦な高分子電解質膜12の表面に、触媒層14が形成された構造を備えている。また、触媒層14は、触媒16aを担持した担体16bと、その表面を覆う触媒層内電解質18からなる多孔構造を備えている。
担体16bの表面を覆う触媒層内電解質18の厚さは、通常、100nm程度以下と極めて薄くなっており、プロトン伝導性は、それほど高くはない。そのため、ドライ雰囲気下においては、高分子電解質膜12から触媒層14へのプロトン移動が不十分となり、高い出力電圧は得られない。また、触媒層のプロトン伝導度が相対的に小さいために、高電流密度条件下ではIR損が大きくなり、高い出力電圧は得られない。
一方、カソード側の触媒層は、ガス中に含まれる水分に加えて、電極反応により生成した水、及び電気浸透によってアノード側から拡散してきた水が存在する。そのため、ウェット雰囲気下において、特にカソード側の触媒層は、過剰の水分によって触媒層内の気孔が閉塞しやすくなる。その結果、三相界面への反応ガスの拡散が妨げられ、高い出力電圧は得られない。
これに対し、図1(b)に示すように、高分子電解質膜12の表面に凸部12aを形成することによって粗面化し、この上に触媒層14を形成すると、図1(c)に示すように、凸部12aが、高分子電解質膜12から触媒層14まで繋がった幹線イオンパスとして機能する。そのため、低(無)加湿高温条件下においても、高分子電解質膜12から触媒層14内へのプロトン移動が容易になり、出力電圧が向上する。
また、凸部12aの当量重量が高分子電解質膜12の当量重量と同等以下である場合には、触媒層14の保水性が向上することに加えて、触媒層14の電気抵抗が相対的に低くなる。そのため、高電流密度条件下においてもIR損の増大を抑制することができ、高い出力電圧が得られる。
また、触媒層14内に幹線イオンパスが形成されることによって、触媒層14のプロトン伝導度が高くなるので、担体16b表面を覆う触媒層内電解質18の量を減らすことができる。そのため、触媒層14内の気孔率が大きくなり、反応ガスの拡散が容易化する。また、これによって高電流密度条件下における出力電圧の低下を抑制することができる。一方、凸部12aの当量重量が相対的に高い場合には、触媒層14からの水の排出が促進される。そのため、ウェット雰囲気下で使用した場合であっても、高い出力電圧が得られる。
さらに、凸部12aが形成された高分子電解質膜12の表面に触媒層14を形成する場合において、噴霧法を用いると、触媒層14と高分子電解質膜12とを均一に接合することができる。また、高分子電解質膜12表面の凹凸構造及び/又は触媒層14内の多孔構造を壊すことなく、触媒層14を形成することができる。そのため、低(無)加湿高温条件下、高電流密度条件下、あるいはウェット条件下においても高い出力電圧が得られる。
また、一般に、固体高分子型燃料電池においては、始動時には高分子電解質膜が水で膨潤することによって膨張し、停止時には、高分子電解質膜が乾燥することによって収縮する。そのため、始動停止を繰り返すと、高分子電解質膜と触媒層の界面が剥離し、出力が低下するという問題がある。また、寒冷地においては、MEA中で水分が凍結し、高分子電解質膜と触媒層の界面が剥離する場合がある。
これに対し、高分子電解質膜の表面に凹凸構造を導入すると、アンカーリング効果により、高分子電解質膜と触媒層との結合力が向上する。そのため、始動停止を繰り返した場合、あるいは、MEA内で水分が凍結した場合であっても、高分子電解質膜と触媒層の界面における剥離が抑制され、MEAの耐久性が向上する。
ヘキシルアミン(C13NH)を水/エタノール混合溶媒(水/エタノールの重量比=1/2)に溶解し、ヘキシルアミン濃度3重量%の有機塩基溶液を調製した。この有機塩基溶液をスプレー法を用いて、ナフィオン(登録商標)112膜(デュポン社製、膜厚:2mil(約50μm)、EW1100)の両面に塗布した。次いで、膜を真空乾燥し、水及びエタノールを除去した。膜の重量は、膜上にヘキシルアミンが残留することにより、0.4重量%増加した。
この膜を、室温でヘキサン溶液に30分間浸漬し、可溶化した部分を溶解除去した。その後、膜を取り出し、ヘキサンを乾燥除去し、1Nの硝酸水溶液に室温で1時間浸漬した。さらに、膜をイオン交換水で洗浄し、乾燥させた。
次に、白金担持カーボン、ナフィオン(登録商標)(EW1000)を水/エタノール混合溶媒(水/エタノールの重量比=2/1)に分散させた触媒インクを調製した。なお、白金担持カーボンには、白金/カーボンブラックの重量比が60/40であるものを用いた。また、白金担持カーボン/ナフィオンの重量比は、1/1とし、触媒インク中の固形分量は、10重量%とした。この触媒インクをスプレー法を用いて、有機塩基で処理した膜の両面に塗布することによって触媒層を形成し、MEAを得た。
ナフィオン(登録商標)のフルオロ体膜を3枚重ねて、加熱温度:290℃、加圧力:2kg/cm(0.196MPa)の条件下で5分間ホットプレスした。次いで、両側のフルオロ体膜を剥がし、真ん中の膜について、ケン化及びプロトン交換を行った。さらに、得られた膜について、実施例1と同一の手順に従い、MEAを作製した。
ナフィオン(登録商標)ペレット(EW1000)を凍結粉砕し、ナフィオン粉末を得た。ナフィオン粉末の粒径は、5〜20μmであった。このナフィオン粉末をナフィオン(登録商標)112膜(デュポン社製、膜厚2mil(約50μm)、EW1100)の両面に均一に散布した。なお、散布量は、片面当たり、0.3mg/cmとした。次いで、ナフィオン粉末を散布したナフィオン膜を、温度:120℃、圧力:10kg/cm(0.98MPa)の条件下で5分間ホットプレスした。さらに、得られた膜について、実施例1と同一の手順に従い、MEAを作製した。
ナフィオン粉末の散布量を、片面当たり0.5mg/cmとした以外は、実施例3と同一の手順に従い、MEAを作製した。
ナフィオン(登録商標)のフルオロ体ペレット(EW1000)を凍結粉砕し、ナフィオンのフルオロ体粉末(F体粉末)を得た。F体粉末の粒径は、5〜20μmであった。このF体粉末30gをオートクレーブに入れ、真空脱気した後、オートクレーブ内にアンモニアガスを封入(2kg/cm(0.196MPa)し、スルホニルフルオライド基をスルホンアミド基に変換した。室温で3時間放置した後、スルホンアミド化されたF体粉末を取り出し、これをエタノールで洗浄し、さらにエタノール/トリエチルアミン混合液(3/1)で洗浄し、反応生成物であるHFを除去した。
次に、窒素置換された反応容器に、スルホンアミド化されたF体粉末10g、乾燥テトラヒドロフラン(THF)200g、1,3−ジフルオロスルホニルパーフルオロプロパン(FOS−CFCFCF−SOF)15g、及びトリエチルアミン30gを入れ、50℃で72時間反応させた。これにより、ビススルホニルイミド基が導入されたF体粉末が得られた。得られた粉末をTHF200mlで洗浄し、乾燥させた。
次に、反応容器にビススルホニルイミド基が導入されたF体粉末10g、水酸化カリウム30g、ジメチルスルホキシド70g、及びイオン交換水200gを入れ、70℃で3時間反応させ、粉末のケン化を行った。次いで、この粉末をイオン交換水200mlで3回洗浄した後、10%硝酸水溶液200mlで2回洗浄し、粉末のプロトン化を行った。さらに、この粉末をイオン交換水200mlで3回洗浄した後、乾燥させ、低EWナフィオン粉末を得た。NaClを用いた滴定により求めた粉末のEWは、750g/eqであった。
得られた低EWナフィオン粉末を、実施例3と同一の手順に従い、ナフィオン(登録商標)112膜上に散布し、圧着させた。なお、散布量は、片面当たり0.5mg/cmとした。さらに、この膜を用いて、実施例1と同一の手順に従い、MEAを作製した。
(比較例1)
実施例1で用いたナフィオン(登録商標)112膜をそのまま用いた以外は、実施例1と同一の手順に従い、MEAを作製した。
実施例1〜5及び比較例1で得られたMEAについて、燃料電池特性を評価した。なお、電極面積は、13cmとした。また、セル温度は、80℃とし、バブラー温度は、アノード及びカソードともに50℃とした。さらに、水素流量は、300ml/minとし、空気流量は、1.0リットル/minとした。表1に、その結果を示す。
Figure 2005085544
ナフィオン112膜をそのまま用いた比較例1の場合、電流密度が0.2A/cmの条件下では、0.73Vの出力電圧が得られた。また、電流密度を0.5A/cm及び1.0A/cmに増加させると、出力電圧は、それぞれ、0.62V及び0.48Vに低下した。
これに対し、表面に凹凸を付与したナフィオン膜を用いた実施例1〜5の場合、電流密度が0.2A/cmの条件下では、出力電圧は、0.76〜0.79Vであり、比較例1より高い値が得られた。また、電流密度を0.5A/cm及び1.0A/cmに増加させると、出力電圧は、それぞれ、0.66〜0.70V及び0.54〜0.56Vに低下したが、いずれも、比較例1より高い値が得られた。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る高分子電解質膜及び膜電極接合体は、固体高分子型燃料電池用の高分子電解質膜及び膜電極接合体として特に好適であるが、本発明の用途はこれに限定されるものではなく、各種電気化学デバイスに用いられる高分子電解質膜及び膜電極接合体としても使用することができる。
図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、それぞれ、従来の膜電極接合体の断面模式図、本発明に係る高分子電解質膜の断面模式図、及び本発明に係る膜電極接合体の断面模式図である。

Claims (6)

  1. 第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、
    該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、
    該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体の表面に前記第2の固体高分子電解質又はその前駆体からなる粉末を付着させることにより形成されたものからなる高分子電解質膜。
  2. 第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、
    該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、
    該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体の表面の一部を可溶化し、可溶化された部分を溶解除去することにより形成されたものからなる高分子電解質膜。
  3. 第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、
    該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、
    該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体と、第2の膜とを、前記第1の膜又はその前駆体の融点より低い温度で圧着させ、前記第2の膜を剥離させることにより形成されたものからなる高分子電解質膜。
  4. 第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備えた高分子電解質膜と、
    該高分子電解質膜の両面に形成された触媒層とを備え、
    該触媒層の少なくとも一方は、触媒、触媒を担持した担体若しくは触媒、触媒を担持した担体を含む溶液を前記高分子電解質膜の表面に噴霧することにより形成されたものからなる膜電極接合体。
  5. 請求項1から3までのいずれかに記載の高分子電解質膜と、
    該高分子電解質膜の両面に形成された触媒層とを備えた膜電極接合体。
  6. 前記触媒層の少なくとも一方は、触媒、触媒を担持した担体若しくは触媒、触媒を担持した担体を含む溶液を前記高分子電解質膜の表面に噴霧することにより形成されたものからなる請求項5に記載の膜電極接合体。
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