JP2005083398A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Kunihiro Iwatsuki
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Abstract

【課題】 定常走行状態などの所定の条件が成立した場合の挟圧力を、無段変速機に滑りが生じない範囲で可及的に低下させることのできる制御装置を提供する。
【解決手段】 挟圧力に応じてトルク容量が変化する無段変速機の制御装置において、入力トルクと釣り合う滑り限界挟圧力を検出する滑り限界挟圧力検出手段(ステップS25)と、前記滑り限界挟圧力とその滑り限界挟圧力が検出された際の入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値との偏差を検出する偏差検出手段(ステップS26)と、前記無段変速機に滑りが生じない範囲で前記挟圧力を低下させる挟圧力低下制御の条件が成立した場合に、その時点の入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値を前記偏差に基づいて補正する補正手段(ステップS44)とを備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、無段変速機の挟圧力を制御する制御装置に関し、滑りの生じない範囲で挟圧力を可及的に低く制御する装置に関するものである。
ベルト式無段変速機やトラクション式無段変速機は、ベルトとプーリーとの間の摩擦力や、ディスクとローラとの間のトラクションオイルのせん断力を利用してトルクを伝達している。したがってこれらの無段変速機のトルク容量は、そのトルクの伝達が生じる箇所に作用する圧力に応じて設定される。
無段変速機における上記の圧力は挟圧力と称され、その挟圧力を高くすれば、トルク容量を増大させて滑りを回避できるが、その反面、高い圧力を生じさせるために動力を必要以上に消費したり、あるいは動力の伝達効率が低下するなどの不都合がある。そのため、一般的には、意図しない滑りが生じない範囲で、挟圧力を可及的に低く設定している。
例えば、無段変速機を搭載した車両では、エンジンの回転数を無段変速機によって制御して燃費の向上を図ることができるので、その利点を損なわないために、無段変速機での動力伝達効率を可及的に向上させるべく、挟圧力を、滑りが生じない範囲で可及的に低く設定するように制御されている。そのためには、滑りの生じ始める圧力(すなわち滑り限界圧もしくは限界挟圧力)を検出する必要があり、従来では、種々の方法で滑りを検出し、また滑り限界圧力を検出している。
その一例を挙げると、特許文献1には、円錐円板対と巻き掛け伝動節とを有する変速機であって、その円錐円板対が巻き掛け伝動節を挟み付ける圧着力を変化させてスリップ限界を決定し、そのスリップ限界を超えないように圧着力を調整するように構成された変速機が記載されている。
特開2001−12593号公報
上記の特許文献1に記載された発明では、検出されたスリップ限界に基づいて圧着力を制御することにより、滑りが生じない範囲で無段変速機の圧着力を低下させることとしている。その圧着力は、例えば円錐円板が巻き掛け伝動節を挟み付けるように無段変速機に加える油圧であり、その油圧を電気的に制御する場合、その指令値と実際に生じる油圧もしくは圧着力とに誤差が生じる。これは、制御装置の電気的あるいは機械的な個体差や、油温やフルードの劣化状態などの要因で生じる。そのため、これらの誤差要因あるいはバラツキ要因によって圧着力が過大になったり、あるいは反対に不足してスリップが生じるなどの可能性がある。このような不都合を解消するためには、上記の誤差要因やバラツキ要因のうち再現性のない要因による油圧もしくは圧着力のバラツキを許容できる程度に、油圧もしくは圧着力を高くすることが考えられるが、そのようにすると、スリップが生じる可能性は低くなるが、油圧あるいは圧着力が相対的に高くなって、動力の伝達効率や無段変速機の耐久性の向上などの所期の目的を達成できなくなる。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、無段変速機に滑りが生じない範囲で、挟圧力を可及的に低下させることのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、入力部材および出力部材とこれら入出力部材の間に介在された伝動部材との間に作用する挟圧力に応じてトルク容量が変化する無段変速機の制御装置において、前記無段変速機に対する入力トルクと釣り合う滑り限界挟圧力を検出する滑り限界挟圧力検出手段と、前記滑り限界挟圧力とその滑り限界挟圧力が検出された際の入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値との偏差を検出する偏差検出手段と、前記無段変速機に滑りが生じない範囲で前記挟圧力を低下させる挟圧力低下制御の条件が成立した場合に、その時点の入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値を前記偏差に基づいて補正する補正手段とを備えていることを特徴とするの制御装置である。
すなわち、請求項1の発明では、無段変速機に滑りを生じさせるなどのことにより、入力トルクに釣り合う滑り限界挟圧力が検出され、その滑り限界挟圧力とその時点の入力トルクに基づいて求められる理論挟圧力との偏差が求められる。そして、挟圧力を低下させる制御を実行する所定の条件が成立したことにより挟圧力を低下させる場合、その時点の入力トルクから求められる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値が前記偏差で補正され、その補正後の指令値で挟圧力が設定される。
また、請求項2の発明は、請求項1における前記補正手段が、前記入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値から前記偏差に基づく所定値を減じた値に設定する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
すなわち、請求項2の発明では、理論挟圧力に基づく挟圧力指令値が、前記偏差の分、低減される。
さらに、請求項3の発明は、入力部材および出力部材とこれら入出力部材の間に介在された伝動部材との間に作用する挟圧力に応じてトルク容量が変化する無段変速機の制御装置において、挟圧力指令値とその指令値に基づく実際の挟圧力との関係が安定している状態でこれら挟圧力指令値と実際の挟圧力との差としてのバラツキを検出するバラツキ検出手段と、前記無段変速機に対する入力トルクと釣り合う滑り限界挟圧力を検出する滑り限界挟圧力検出手段と、前記無段変速機に滑りが生じない範囲で前記挟圧力を低下させる挟圧力低下制御の条件が成立した場合に、その時点の入力トルクに対応する予め検出されている滑り限界挟圧力に前記バラツキを加えた圧力を目標挟圧力とする目標挟圧力設定手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
すなわち、請求項3の発明では、挟圧力指令値とその指令値に基づく実際の挟圧力との差としてのバラツキが求められる。これは、指令値と実際の挟圧力との関係が安定している状態でおこなわれる。また、入力トルクに釣り合う限界挟圧力が検出される。そして、挟圧力を低下させる制御を実行する所定の条件が成立したことにより挟圧力を低下させる場合、その時点の入力トルクに対応する予め検出されている滑り限界挟圧力に前記バラツキを加えた圧力が目標挟圧力として設定され、挟圧力が制御される。
したがって請求項1の発明あるいは請求項2の発明によれば、入力トルクから求められる理論挟圧力に基づく指令値に含まれる誤差が是正され、もしくは除去され、その結果、所定の条件の成立によって挟圧力を低下させる場合、その挟圧力を、誤差の少ない低い圧力に設定できる。
また、請求項3の発明によれば、実測された滑り限界挟圧力に、再現性のないバラツキを考慮した圧力を加えることになり、その結果、所定の条件の成立によって挟圧力を低下させる場合、バラツキが原因となる滑りの発生を防止しつつ、挟圧力を限界挟圧力に近づくように低下させることができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする無段変速機を含む駆動機構について説明すると、この発明は、車両に搭載される無段変速機を対象とすることができ、その無段変速機は、ベルトを伝動部材としたベルト式の無段変速機や、パワーローラを伝動部材とするとともにオイル(トラクション油)のせん断力を利用してトルクを伝達するトロイダル型(トラクション式)無段変速機である。図7には、ベルト式無段変速機1を含む車両用駆動機構の一例を模式的に示しており、この無段変速機1は、前後進切換機構2およびトルクコンバータ3を介して、動力源4に連結されている。
その動力源4は、一般の車両に搭載されている動力源と同様のものであって、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの内燃機関や、電動機、あるいは内燃機関と電動機とを組み合わせた機構などを採用することができる。なお、以下の説明では、動力源4をエンジン4と記す。
エンジン4の出力軸に連結されたトルクコンバータ3は、従来一般の車両で採用しているトルクコンバータと同様の構造であって、エンジン4の出力軸が連結されたフロントカバー5にポンプインペラー6が一体化されており、そのポンプインペラー6に対向するタービンランナー7が、フロントカバー5の内面に隣接して配置されている。これらのポンプインペラー6とタービンランナー7とには、多数のブレード(図示せず)が設けられており、ポンプインペラー6が回転することによりフルードの螺旋流を生じさせ、その螺旋流をタービンランナー7に送ることによりタービンランナー7にトルクを与えて回転させるようになっている。
また、ポンプインペラー6とタービンランナー7との間でこれらの内周側の位置には、タービンランナー7から送り出されたフルードの流動方向を選択的に変化させてポンプインペラー6に流入させるステータ8が配置されている。このステータ8は、一方向クラッチ9を介して所定の固定部10に連結されている。
このトルクコンバータ3は、ロックアップクラッチ11を備えている。ロックアップクラッチ11は、ポンプインペラー6とタービンランナー7とステータ8とからなる実質的なトルクコンバータに対して並列に配置されたものであって、フロントカバー5の内面に対向した状態で前記タービンランナー7に保持されており、油圧によってフロントカバー5の内面に押し付けられることにより、入力部材であるフロントカバー5から出力部材であるタービンランナー7に直接、トルクを伝達するようになっている。なお、その油圧を制御することによりロックアップクラッチ11のトルク容量を制御できる。
前後進切換機構2は、エンジン4の回転方向が一方向に限られていることに伴って採用されている機構であって、入力されたトルクをそのまま出力し、また反転して出力するように構成されている。図7に示す例では、前後進切換機構2としてダブルピニオン型の遊星歯車機構が採用されている。
すなわち、サンギヤ12と同心円上にリングギヤ13が配置され、これらのサンギヤ12とリングギヤ13との間に、サンギヤ12に噛合したピニオンギヤ14とそのピニオンギヤ14およびリングギヤ13に噛合した他のピニオンギヤ15とが配置され、これらのピニオンギヤ14,15がキャリヤ16によって自転かつ公転自在に保持されている。そして、二つの回転要素(具体的にはサンギヤ12とキャリヤ16と)を一体的に連結する前進用クラッチ17が設けられ、またリングギヤ13を選択的に固定することにより、出力されるトルクの方向を反転する後進用ブレーキ18が設けられている。
無段変速機1は、従来知られているベルト式無段変速機と同じ構成であって、互いに平行に配置された駆動プーリー19と従動プーリー20とのそれぞれが、固定シーブと、油圧式のアクチュエータ21,22によって軸線方向に前後動させられる可動シーブとによって構成されている。したがって各プーリー19,20の溝幅が、可動シーブを軸線方向に移動させることにより変化し、それに伴って各プーリー19,20に巻掛けたベルト23の巻掛け半径(プーリー19,20の有効径)が連続的に変化し、変速比が無段階に変化するようになっている。そして、上記の駆動プーリー19が前後進切換機構2における出力要素であるキャリヤ16に連結されている。これらの各プーリー19,20がこの発明の入出力部材に相当し、またベルト23が伝動部材に相当し、これら各プーリー19,20およびベルト23が無段変速部を構成している。
なお、従動プーリー20における油圧アクチュエータ22には、無段変速機1に入力されるトルクに応じた油圧(ライン圧もしくはその補正圧)が、図示しない油圧ポンプおよび油圧制御装置を介して供給されている。したがって、従動プーリー20における各シーブがベルト23を挟み付けることにより、ベルト23に張力が付与され、各プーリー19,20とベルト23との挟圧力(接触圧力)が確保されるようになっている。言い換えれば、挟圧力に応じたトルク容量が設定される。これに対して駆動プーリー19における油圧アクチュエータ21には、設定するべき変速比に応じた圧油が供給され、目標とする変速比に応じた溝幅(有効径)に設定するようになっている。
無段変速機1の出力部材である従動プーリー20がギヤ対24およびディファレンシャル25に連結され、さらにそのディファレンシャル25が左右の駆動輪26に連結されている。
上記の無段変速機1およびエンジン4を搭載した車両の動作状態(走行状態)を検出するために各種のセンサーが設けられている。すなわち、エンジン4の出力軸回転速度(ロックアップクラッチ11の入力軸回転速度)Ne を検出して信号を出力するエンジン回転速度センサー27、タービンランナー7の回転速度を検出して信号を出力するタービン回転速度センサー28、駆動プーリー19の回転速度Ninを検出して信号を出力する入力軸回転速度センサー29、従動プーリー20の回転速度Nout を検出して信号を出力する出力軸回転速度センサー30、従動プーリー20における油圧アクチュエータ22の油圧を検出するセンサー(図示せず)などが設けられている。
上記の前進用クラッチ17および後進用ブレーキ18の係合・解放の制御、および前記ベルト23の挟圧力の制御、ならびにロックアップクラッチ11の係合・解放を含むトルク容量の制御、さらには変速比の制御をおこなうために、変速機用電子制御装置(CVT−ECU)31が設けられている。この電子制御装置31は、一例としてマイクロコンピュータを主体として構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータに基づいて所定のプログラムに従って演算をおこない、前進や後進あるいはニュートラルなどの各種の状態、および要求される挟圧力の設定、ならびに変速比の設定などの制御を実行するように構成されている。また、エンジン4を制御するエンジン用電子制御装置(E−ECU)32が設けられ、これらの電子制御装置31,32の間で相互にデータを通信するようになっている。
前述したように無段変速機における挟圧力は、滑りを生じることなくトルクを伝達できる範囲で可及的に低い圧力であることが好ましい。そこで上記の無段変速機1を対象とするこの発明の制御装置は、車両の走行状態が安定しているなどの所定の条件が成立した場合に挟圧力を無段変速機1に滑りが生じない範囲で可及的に低下させるにあたり、入力トルクに対応する挟圧力もしくはその指令値に含まれる誤差を除去し、かつ再現性のないバラツキを考慮して、挟圧力を制御もしくは設定するように構成されている。その制御の具体例を以下に説明する。
図1ないし図4はその一例を示すフローチャートであり、また図5はそのフローチャートで示すルーチンを実行した場合のタイムチャートを示している。このフローチャートで示すルーチンは、所定の短い時間毎に繰り返し実行され、先ず、図1において、挟圧力を相対的に低い圧力に設定する制御もしくは挟圧力を通常状態に対して低下させるいわゆる挟圧力低下制御を実行するべき条件すなわち制御開始条件が成立しているか否かが判断される(ステップS1)。この条件は、要は、無段変速機1に作用するトルクが安定している条件であり、例えば中高速で巡航していること、走行路面がほぼ平坦な良路であること、エンジン回転数やエンジン負荷率あるいは変速比などをパラメータとして運転領域を設定するとともに現在の運転状態が属している運転領域についての後述する学習制御が未完であることなどが条件とされる。
この制御開始条件が成立していないことによりステップS1で否定的に判断された場合には、各フラグF1,F2,Pがゼロリセットされるとともに、保存データがクリアされ、さらに挟圧力を設定する油圧指令値Pdtgt(i) として、理論挟圧力Pcal(i)に基づく指令値が設定され(ステップS2)、その後、一旦このルーチンを抜ける。なお、各フラグF1,F2,Pについては後述する。
また、理論挟圧力Pcal(i)は、無段変速機1に対する入力トルクから求められる挟圧力であり、具体的には入力トルクと無段変速機1での摩擦係数と各プーリー19,20でのベルト23の侠角とを主なパラメータとして求められ、
Pcal=Tt *cosθ/(2*μ*Rin)
で算出される。ここで、Tt は入力トルク、θはプーリー19,20でのベルト23の侠角、μはプーリー19,20とベルト23との間の摩擦係数、Rinは駆動プーリー19におけるベルト23の巻き掛け半径である。その入力トルクTt と摩擦係数μとは推定値が使用され、これが挟圧力の誤差要因の一つになっている。その理論挟圧力Pcal(i)に所定の安全率SF(>1)を掛け、その値から遠心力による油圧およびアクチュエータ内のリターンスプリングに弾性力による圧力相当分の和Psch を減算して、油圧指令値Pdtgt(i) が求められる。
Pdtgt(i) =Pcal(i)・SF−Psch
一方、制御開始条件が成立していることによりステップS1で肯定的に判断された場合には、学習領域が判定される(ステップS3)。すなわち、現在の運転状態が属している上記の運転領域が、エンジン回転数やエンジン負荷率などのパラメータによって判定される。このようにして判定された学習領域について以下に述べる挟圧力についての学習が終了しているか否か、すなわち現在の運転状態が属している領域が、挟圧力の学習が既におこなわれた既学習領域か否かが判断される(ステップS4)。このステップS4で否定的に判断された場合には、すなわち学習値が得られていない場合には、挟圧力についての学習制御が実行される。
先ず、学習領域が変更されたか否かが判断される(ステップS5)。学習領域は、前述したように、エンジン回転数やエンジン負荷率あるいは変速比などをパラメータとして設定された領域であるから、アクセルペダル(図示せず)が操作された場合や車速が変化した場合などには車両の運転状態が変化し、その変化が大きい場合には、従前の学習領域を外れることがある。このような場合にステップS5で肯定的に判断される。
ステップS5で肯定的に判断されると、ステップS6に進んで、フラグF1,F2がゼロリセットされ、またフラグPが“1”にセットされる。このフラグPは、制御の各段階(フェーズ)を示すものであり、制御開始前の“0”から制御終了時の“6”まで、順次設定されるフラグである。さらにその時点の入力トルクから求められる理論挟圧力Pcal(i)に基づく油圧指令値Pdtgt(i) (=Pcal(i)・SF−Psch )が求められる。その後、ステップS7に進む。これに対してステップS5で否定的に判断された場合には、直ちにステップS7に進む。
ステップS7およびそれ以降のステップS11までの各ステップでは、フェーズを示すフラグPについて判断される。すなわち、ステップS7ではフラグPが“6”か否かが判断され、以下、ステップS8ではフラグPが“5”か否か、ステップS9ではフラグPが“4”か否か、ステップS10ではフラグPが“3”か否か、ステップS11ではフラグPが“2”か否かが、それぞれ判断される。上述したようにステップS5で肯定的に判断された場合にはフラグPが“1”にセットされ、反対に否定的に判断された場合にはフラグPが“0”のままであるから、いずれの場合であっても、ステップS7ないしステップS11で否定的に判断される。その場合は、所定の油圧低下開始時の油圧指令値Pdstartに向けて油圧指令値Pdtgt(i) が所定の勾配ΔPdsw1で低下させられる(ステップS12)。すなわち、前回の指令値Pdtgt(i-1) から勾配ΔPdsw1を減算した値が今回の指令値Pdtgt(i) とされる。これがフェーズ1(phase 1)での制御である。
ついで、油圧指令値Pdtgt(i) が所定の油圧低下開始時の油圧指令値Pdstartに達したか否かが判断される(ステップS13)。この油圧低下開始時の油圧指令値Pdstartは、前述した安全率SFが“1”の状態の指令値であり、したがって理論挟圧力に相当する指令値もしくは理論挟圧力に基づく指令値である。具体的には、
Pdstart=Pdcal−Psch
である。
ステップS13で否定的に判断された場合には、油圧指令値およびそれに基づく挟圧力を漸減するために従前の制御を継続する。すなわち、図1に示すルーチンから一旦抜ける。これとは反対にステップS13で肯定的に判断された場合には、フェーズ1の制御が終了したことになるので、フェーズを示すフラグPを“2”にセット(ステップS14)した後、ルーチンを一旦抜ける。
ステップS13で否定的に判断された後、制御開始条件が成立していれば、上述した各ステップ1ないしステップS11を経てステップS12に進み、従前と同様に、油圧指令値Pdtgt(i) の漸減制御が継続される。これに対してフェーズ1の制御が完了してフラグPが“2”にセットされている場合には、上述したステップS11で肯定的に判断される。その場合は、フェーズ2の制御として、油圧指令値Pdtgt(i) が油圧低下開始時油圧指令値Pdstartに維持される(ステップS15)。言い換えれば、今回の指令値Pdtgt(i) が前回の指令値Pdtgt(i-1) と同じ値に設定される。
その状態で油圧指令値Pdtgt(i) と、従動プーリー20における油圧アクチュエータ22の実測した油圧Pdact(i) と、変速比γ(i) が保存される(ステップS16)。そして、所定時間T1 が経過したか否かが判断される(ステップS17)。このステップS17で否定的に判断された場合には、このルーチンを一旦抜ける。これに対してステップS17で肯定的に判断された場合には、フェーズを示すフラグPを“3”にセット(ステップS18)した後にこのルーチンを一旦抜ける。すなわち、油圧指令値Pdtgt(i) を一定値に維持する。そして、その所定時間T1 は、実油圧Pdact(i) が油圧指令値Pdtgt(i) に対応する圧力に安定するのに十分な時間であり、したがってこの所定時間T1 の間で、実油圧Pdact(i) と油圧指令値Pdtgt(i) もしくは理論挟圧力に基づく油圧指令値Pdtgt(i) の相互の関係が安定する。
油圧指令値Pdtgt(i) およびそれに基づく実油圧Pdact(i) を一定に維持する制御がフェーズ2での制御である。そして、所定時間T1 が経過してフラグPが“3”にセットされた後は、上記のステップS10で肯定的に判断されるので、フェーズ3の制御が実行される。すなわち、油圧指令値Pdtgt(i) が所定の勾配ΔPdsw3(<ΔPdsw1)で漸減される(ステップS19)。そして、その過程における油圧指令値Pdtgt(i) および実油圧Pdact(i) ならびに変速比γ(i) が保存される(ステップS20)。また、油圧指令値Pdtgt(i) を所定の勾配ΔPdsw3で低下させている過程で無段変速機1での滑りが検出される(ステップS21)。
この無段変速機1での滑りの検出は、従来知られている適宜の方法でおこなうことができ、例えば現在時点より所定時間Tpre1前の時点における実変速γ1と現在時点より所定時間Tpre2(<Tpre1)前の時点における実変速比γ2とから変速比の変化勾配を求め、その変化勾配に基づいて現在時点の推定変速γを求め、その推定変速比γと実変速比との偏差が所定の基準値を超えたことによって滑りを検出することができる。あるいは変速比変化速度(変速比変化率)に基づいて滑りを検出してもよい。
滑りが検出されないことによりステップS21で否定的に判断された場合には、従前の制御を継続するためにこのルーチンを一旦抜ける。これとは反対にステップS21で肯定的に判断された場合、すなわち滑りが検出された場合には、フラグPを“4”にセット(ステップS22)した後、このルーチンを一旦抜ける。
無段変速機1での滑りが検出された場合には、フラグPが“4”にセットされていることにより、上述したステップS9で肯定的に判断される。その場合は図2に示すフローチャートのステップS23に進み、フラグF1が“1”に設定されているか否かが判断される。このフラグF1は、“1”に設定されることにより、その時点の運転状態が属している学習領域について学習値が保存されていることを示すフラグであり、前述したように当初は“0”に設定される。したがってステップS23で否定的に判断され、その場合は、滑り開始点(滑りが実際に開始した時点)が検索される(ステップS24)。
その検索のための方法としては、従来知られている各種の方法を適宜採用することができ、例えば、上記の滑りの検出時点から順次過去に遡って、推定変速比と実変速比とを比較し、その差が予め定めた基準値を超えた時点を、滑り開始時点とすることができる。こうして滑り開始時点が検索されると、その時点の実油圧(すなわち滑り開始時実油圧あるいは滑り限界挟圧力)Pdlimと、油圧低下開始時油圧指令値Pdstartと、油圧低下開始時実油圧Pdreal とが算出される(ステップS25)。
そして、これらの値を使用して偏差ΔPが算出される(ステップS26)。すなわち、先ず、油圧低下開始時から滑り開始時までに低下した実油圧(実油圧低下量)ΔP2が求められる。これは、(Pdreal −Pdlim)の演算で求められる。また、再現性のないバラツキに相当する偏差ΔP1が求められる。これは、油圧指令値とそれに対応する実油圧との関係が安定している状態でおこなわれ、ここに示す例では、油圧低下開始時油圧指令値Pdstartとこれに対応する油圧低下開始時実油圧Pdreal との差(Pdreal −Pdstart)として演算することができる。ついで、実油圧の低下量ΔP2から再現性のないバラツキに相当する偏差ΔP1を減じることにより、学習偏差ΔPが求められる。これらの算出値ΔP1,ΔP2,ΔPの相互の関係を図5のタイムチャートに示してある。
ここで、この学習偏差ΔPについて説明すると、油圧低下開始時油圧指令値Pdstartは、安全率SFが“1”の油圧指令値であり、入力トルクから求められる理論挟圧力に基づく指令値であるが、その入力トルクや摩擦係数として推定値が採用されているので、入力トルクに対して正確に釣り合う値より大きくなっている。これに対して滑り開始時実油圧Pdlimは無段変速機1で実際に滑りが開始し始めた時点の油圧であるから、これが入力トルクに釣り合う油圧(挟圧力)となっている。したがってこれらの値Pdstart,Pdlimの差である学習偏差ΔPは、安全率SFが“1”とされている油圧低下開始時油圧指令値Pdstart(理論挟圧力に基づく油圧指令値)に含まれている誤差分を表していることになる。なお、前記偏差ΔP1は、油圧制御装置の個体差やその時点の温度あるいは劣化の状態などの不特定の要因で生じる誤差であり、正確に把握することが困難である一方、挟圧力の過不足を防止もしくは抑制するためにこれを考慮する必要がある。
こうして求められた学習偏差ΔPが、学習領域毎に保存される(ステップS27)。一例として学習偏差ΔPについてのマップが更新される。そして、フラグF1が“1”にセットされる(ステップS28)。
なお、無段変速機1の滑りが検出されているので、その滑りを収束させるための制御が実行される。具体的には、滑りが検出された時点の滑り量Δslip(i) に所定の係数K1 を掛けて、エンジン4のトルクダウン量Tedown(i)が求められ、それに基づくエンジン4のトルク低下制御(例えば点火時期の遅角制御)が実行される(ステップS29)。また、同時に、油圧指令値Pdtgt(i) が所定の勾配Pdsw4で増大させられる(ステップS30)。これらの制御の過程で滑りの収束が検出される(ステップS31)。この滑り収束の検出は、種々の方法によっておこなうことができ、例えば推定変速比と実変速比との差が所定値以下となったことによって滑りが収束したことを判定することができる。このステップS31で否定的に判断された場合には、従前の制御を継続するために、一旦このルーチンを抜ける。これとは反対に滑りが収束してステップS31で肯定的に判断された場合には、フェーズ5の制御をおこなうためにフラグPを“5”にセット(ステップS32)した後に、このルーチンを一旦抜ける。
滑りが収束した場合にはフラグPが“5”にセットされているので、前述した図1に示すステップS8で肯定的に判断される。その場合は、図3に示すフローチャートのステップS33に進み、所定時間T2 が経過したか否かが判断される。この所定時間T2 は滑り収束の判断が成立した時点からカウントされる時間であり、したがって当初はステップS33で否定的に判断される。そして、これに続けてフラグF2が“1”か否かが判断される(ステップS34)。このフラグF2は、油圧指令値Pdtgt(i) を所定値βだけステップアップする制御が実行されることにより“1”にセットされるフラグであり、当初は“0”になっているので、ステップS34で否定的に判断される。その場合は、油圧指令値Pdtgt(i) を所定値βだけステップアップする制御(Pdtgt(i) =Pdtgt(i-1) +β)が実行される(ステップS35)。そして、フラグF2が“1”にセットされる(ステップS36)。その後、一旦このルーチンを抜ける。
その後、所定時間T2 が経過していなくても、フラグF2が“1”にセットされているので、ステップS33で否定的に判断された後、ステップS34で肯定的に判断される。したがってこの場合は、油圧指令値Pdtgtの前回値Pdtgt(i-1) が今回値Pdtgt(i) とされる(ステップS37)。すなわち、油圧指令値Pdtgt(i) が、上記の所定値βだけステップアップした値に維持される。その過程で実際の油圧(挟圧力)が次第に上昇する。そして、所定時間T2 が経過すると、ステップS33で肯定的に判断される。その場合には、フラグF2がゼロリセットされ、またフェーズを示すフラグPが“6”にセットされる(ステップS38)。
こうしてフェーズ5で制御が終了すると、フラグPが“6”にセットされていることにより図1に示すステップS7で肯定的に判断される。その場合は、図4のフローチャートにおけるステップS39に進み、学習偏差ΔPによって補正された挟圧力を設定する油圧指令値になっているか否かが判断される。具体的には、前回の油圧指令値Pdtgt(i-1) が、その時点の入力トルクから求められる理論挟圧力Pcal(i-1)に所定の安全率SFを掛け、その値から遠心油圧およびリターンスプリングに基づく圧力を加えた圧力Psch を減じ、さらに学習偏差ΔPに係数αを掛けた値を減じた指令値となっていた否かが判断される。
油圧指令値Pdtgt(i) を所定値βだけステップアップした状態では、油圧指令値Pdtgtが高くなっていてステップS39で否定的に判断され、その場合は、油圧指令値Pdtgt(i) が所定の勾配ΔPdsw6で漸減される(ステップS40)。このようにして油圧指令値Pdtgt(i) を低下させたことにより、ステップS39で肯定的に判断されると、フラグF1がゼロリセットされるとともに、保存データがクリアされ(ステップS41)、さらにフェーズを示すフラグPがゼロリセットされるとともに、現在の領域についての既学習フラグがONとされる(ステップS42)。
以上のようにして学習データ(学習偏差)ΔPが得られると、その運転領域が既学習領域であることの判断が成立するので、図1に示すステップS4で肯定的に判断される。その場合には、学習データΔPが読み込まれ(ステップS43)、その学習データΔPで補正された油圧指令値Pdtgt(i) が求められ、かつ出力される(ステップS44)。すなわち、その時点の入力トルクから求められる理論挟圧力Pcal(i)に所定の安全率SFを掛け、その値から遠心油圧およびリターンスプリングに基づく圧力を加えた圧力Psch を減じ、さらに学習偏差ΔPに係数αを掛けた値を減じることにより油圧指令値Pdtgt(i) が求められる。
なおここで、係数αは、“1”であってもよいが、前記学習偏差(学習データ)ΔPは、滑りの開始時点に応じたものであるから、滑り開始時点の検出もしくは判定が、実際の滑り開始時点からずれると、学習偏差ΔPが相対的に大きくなる。これをそのまま使用すると、油圧指令値Pdtgt(i) がその誤差分、小さくなって無段変速機1に滑りが生じる可能性が高くなるので、これを回避するために、係数α(<1)によって修正するようにしたのである。
前述したように、理論挟圧力は入力トルクから求められる安全率SFが“1”の圧力であるから、この理論挟圧力が実際の挟圧力として設定された場合には、滑りに対するいわゆる余裕圧力がほぼゼロの状態となる。しかしながら、その理論挟圧力を油圧指令値とした場合には、前述した再現性のないバラツキに相当する偏差ΔP1が加わるので、その場合の実際の油圧は、図6の左側に示す圧力になる。これに対して上述したこの発明の制御装置による制御では、図6の右側に示すように、理論挟圧力から誤差に相当する学習偏差(学習データ)ΔPを減じた滑り限界挟圧力(すなわち入力トルクに釣り合う挟圧力)を求め、これに再現性のないバラツキ分の偏差ΔP1を加えた挟圧力が設定される。その結果、入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく油圧指令値によって挟圧力を設定する場合に、学習偏差ΔPに相当する圧力分、挟圧力を低下させることができ、しかも再現性のないバラツキを考慮した挟圧力となる。そのため、定常走行状態あるいは準定常走行状態での挟圧力を低くして動力損失を抑制し、燃費を向上させることができる。
なお、上述した具体例では、ステップS44に示すように、理論挟圧力Pcal を学習値ΔPで補正するように構成したが、図6を参照して説明したように、学習偏差ΔPを減じることは、滑り限界挟圧力に再現性のない誤差分ΔP1を加えたことと同じになり、しかも滑り限界挟圧力は、実測して学習領域毎に保持できるので、その滑り限界挟圧力と再現性のない誤差分ΔP1とに基づいて、定常もしくは準定常走行状態での挟圧力を設定することとしてもよい。
ここで、上記の具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、前述したステップS25の機能的手段が、この発明の滑り限界挟圧力検出手段に相当し、またステップS26の機能的手段が、この発明の偏差検出手段もしくはバラツキ検出手段に相当し、さらにステップS44の機能的手段が、この発明の補正手段もしくは目標挟圧力設定手段に相当する。
なお、この発明は、上記の具体例に限定されないのであって、ベルト式無段変速機以外にトロイダル型の無段変速機を対象とする制御装置にも適用することができる。また、この発明で挟圧力指令値を学習した偏差で補正する補正の仕方は任意であってよく、理論挟圧力に安全率を掛けた値から減算して補正する以外に、理論挟圧力から学習値を減じ、これに安全率を掛けるなど、適宜に演算をおこなって補正することができる。また、この発明で油圧指令値と実油圧との関係が安定する状態は、上述したように油圧指令値を一定値に維持している状態以外に、小さい勾配で油圧指令値を変化させ、それに追従して実油圧が変化している状態であってもよい。
この発明の制御装置による制御の一例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。 図1に示すフローチャートに続く部分を示す図である。 図1に示すフローチャートに続く他の部分を示す図である。 図1に示すフローチャートに続く更に他の部分を示す図である。 各フェーズでの制御の内容および挟圧力の変化を示すタイムチャートである。 この発明による補正をおこなった場合とおこなわない場合との挟圧力を比較して示す模式図である。 この発明で対象とする無段変速機を含む駆動系統の一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1…無段変速機、 4…エンジン(動力源)、 19…駆動プーリー、 20…従動プーリー、 23…ベルト、 29…入力軸回転速度センサー、 30…出力軸回転速度センサー、 31…変速機用電子制御装置(CVT−ECU)。

Claims (3)

  1. 入力部材および出力部材とこれら入出力部材の間に介在された伝動部材との間に作用する挟圧力に応じてトルク容量が変化する無段変速機の制御装置において、
    前記無段変速機に対する入力トルクと釣り合う滑り限界挟圧力を検出する滑り限界挟圧力検出手段と、
    前記滑り限界挟圧力とその滑り限界挟圧力が検出された際の入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値との偏差を検出する偏差検出手段と、
    前記無段変速機に滑りが生じない範囲で前記挟圧力を低下させる挟圧力低下制御の条件が成立した場合に、その時点の入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値を前記偏差に基づいて補正する補正手段と
    を備えていることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記入力トルクから求まる理論挟圧力に基づく挟圧力指令値から前記偏差に基づく所定値を減じた値に設定する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 入力部材および出力部材とこれら入出力部材の間に介在された伝動部材との間に作用する挟圧力に応じてトルク容量が変化する無段変速機の制御装置において、
    挟圧力指令値とその指令値に基づく実際の挟圧力との関係が安定している状態でこれら挟圧力指令値と実際の挟圧力との差としてのバラツキを検出するバラツキ検出手段と、
    前記無段変速機に対する入力トルクと釣り合う滑り限界挟圧力を検出する滑り限界挟圧力検出手段と、
    前記無段変速機に滑りが生じない範囲で前記挟圧力を低下させる挟圧力低下制御の条件が成立した場合に、その時点の入力トルクに対応する予め検出されている滑り限界挟圧力に前記バラツキを加えた圧力を目標挟圧力とする目標挟圧力設定手段と
    を備えていることを特徴とする無段変速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008075736A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Toyota Motor Corp 車両用無段変速機の変速制御装置
KR20140136317A (ko) * 2013-05-20 2014-11-28 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 차량용 무단 변속기 유압 제어 장치 및 방법

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