JP2005082663A - インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の記録媒体を用いたインクジェット記録において、特に光沢紙を用いた場合において、光沢感のある画像の印刷物を得ることができるインク組成物を提供する。
【解決手段】 顔料と水と下記式(1)で表され且つ平均分子量が10 2 〜10である化合物とを含有することを特徴とする。
Figure 2005082663

(式中、RはX価で炭素数4〜30の炭化水素基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは10〜30の整数を表し、Xは1〜3の整数を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、インク組成物に関する。より詳しくは、種々の記録媒体に対して優れた光沢感を有する画像を得ることが可能なインクジェット記録用のインク組成物に関する。
インクジェット記録方法は、インクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う記録方法である。近年のインクジェット記録技術の革新的な進歩により、インクジェット記録方法は、これまで銀塩写真やオフセット印刷によってのみ実現されてきた高精細印刷の分野にまで適用されるようになってきており、通常の紙のみならず、印画紙やアート紙等のような高い光沢性を有する光沢紙に対してもインクジェット記録が行われている。
インクジェット記録に用いられるインクとしては、水を主成分とし、これに色材及び有機溶剤その他の各種添加剤を含有させた水性インクが一般的である。色材としては、染料及び顔料があり、彩度の高さ、種類の豊富さ、水への溶解性等の理由で、現在は染料が主流となっている。しかし、染料は一般に耐候性に劣るため、染料インクにより文字及び/又は画像を印刷された印刷物は画像堅牢性に劣るという欠点を有している。これに対し、顔料は耐候性に優れているので、近年その需要が高まってきており、顔料の特性を活かした顔料インクの開発が進められている。顔料インクは、一定の粒径を有する顔料微粒子の分散液であり、記録媒体に付着後、乾燥してインク皮膜を形成する。種々の記録媒体において、特に普通紙を用いた場合でも、光沢感のある画像の印刷物を得るためには、このインク皮膜の表面をできるだけ平滑にして、光の拡散反射(乱反射)を抑える必要がある。
従来の顔料インク、特にインクジェット記録に用いられるような低粘度インクは、その性質上、樹脂をあまり含有させることができず、インク中の樹脂量が少ないため、そのインク皮膜が顔料微粒子を十分に被覆することができず、印刷面の表面に該顔料微粒子が露出して、該インク皮膜の表面がでこぼこになる結果、光の乱反射が発生して、光沢感のある印刷物を提供できないという問題があった。
このような問題を解決すべく、これまで、比較的低分子量の樹脂を使用する、樹脂エマルジョンを使用する等の方法が採られてきたが、前者の方法は、耐水性、耐擦性及び印字安定性の面で問題を生じるおそれがあり、また、後者の方法は、色安定性、印字安定性及び保存安定性の面で問題を生じるおそれがあった。
一方、特に普通紙において、比較的低い加熱温度で、にじみや混色の無い高品位な印字品質を実現するインクジェット記録方法に用いられるインク組成物として、プロピレンオキシド鎖とエチレンオキシド鎖を有する化合物を含むものが開示されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2000−327975号公報 特開2001−234094号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2には、優れた光沢感を有する画像を得ることについて、何も言及されていなかった。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解決することであり、種々の記録媒体を用いたインクジェット記録において、特に光沢紙を用いた場合において、光沢感のある画像の印刷物を得ることができるインク組成物を提供することである。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を採用することによって、上記目的が達成され、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕顔料と水と下記式(1)で表され且つ平均分子量が10 2 〜10である化合物とを含有するインク組成物。
Figure 2005082663
(式中、RはX価で炭素数4〜30の炭化水素基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは10〜30の整数を表し、Xは1〜3の整数を表す。)
〔2〕前記顔料の粒径が30〜120nmである前記(1)記載のインク組成物。
本発明のインク組成物の作用機構としては、明確ではないが、前記式(1)で表される化合物を含有することにより、前記インク皮膜の乾燥収縮を抑制し、該インク皮膜表面における光の拡散反射を抑制できるものと推測される。
本発明のインク組成物は、種々の記録媒体を用いたインクジェット記録において、特に光沢紙を用いた場合において、光沢感のある画像の印刷物を得ることができ、更に、インクジェット用水性インク組成物としても品質が優れるものである。
以下、本発明のインク組成物について詳細に説明する。
本発明におけるインクジェット記録用インクとは、モノクロ印字を行う場合にはブラックインクを意味し、さらにカラー印字を行う場合にはカラーインク、具体的にはイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、グリーンインク、ブラウンインク、およびオレンジインク、更に場合によってブラックインクを意味するものとする。
本発明のインク組成物は、顔料と水と下記式(1)で表され且つ平均分子量が10 2 〜10である化合物の一種以上を含有することを特徴とする。
Figure 2005082663
(式中、RはX価で炭素数4〜30の炭化水素基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは10〜30の整数を表し、Xは1〜3の整数を表す。)
式(1)において、EOはエチレンオキシすなわち−CHCHO−を表し、またPOはプロピレンオキシすなわち−CHCHCHO−または−CH(CH)CHO−を表す。このEOおよびPOは式(1)で表される化合物の分子中において(すなわち上記式(1)中の[ ]内において)、アルコール基にまずPOが付加され、次にEOが付加された構造のものが好ましい。
式(1)においてRが表す炭化水素基は分岐鎖であっても直鎖であってもよい。一般的に分岐鎖が好ましい。例えば、ブチル基の場合は分岐構造のイソブチル基、t−ブチル基である化合物を主成分として利用することで、良好な浸透性あるインク組成物が得られ、良好な品質の画像が得られる。本発明において式(1)の化合物は混合物として利用してもよい。
式(1)において、Rが表す炭化水素基の炭素数としては、特に限定されないが、1〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、9〜11がさらに好ましい。
本発明において、nおよびmは、インク組成物中に含まれる式(1)の化合物の個々の分子中の値を示すと共に、特に断った場合には、インク組成物中に含まれる式(1)の化合物の混合物の平均値として表されることがある。
式(1)の化合物は、対応する構造を有するアルコールまたは多価アルコールを出発原料として、アルカリ等の雰囲気下でエチレンオキシドやプロピレンオキシドを目標モル量付加することによって得ることができる。こうして得られた式(1)の化合物は式(1)で表される化合物の二種以上の混合物であることが一般的である。
式(1)の化合物(以下光沢剤とも称す)の平均分子量は10 2 〜10であり、好ましくは300〜3000、より好ましくは400〜2000の範囲である。
10 2未満では光沢性が向上しない。10を超えると粘度が上昇してインクジェット記録用としては使用し難い。
尚この場合、(数)平均分子量は、日立製作所製L7100システムのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、溶剤をTHFとして測定したときのスチレン換算分子量である。
光沢剤の添加量は、特に限定されないが、0.5〜5重量%が好ましく、より好ましい範囲は0.7〜2重量%である。0.5重量%以上で光沢がより向上し、5重量%以下であると粘度が適正となる。
光沢剤として利用できる上記式(1)の化合物として、市販されている具体的なものは、青木油脂株式会社製FINESURF 560、580、9161、5010、9010、7045、7085、BLAUNON DAP-1008、ELP-0809B、ELP-1608Bなどがある。
〔顔料〕
本発明によるインク組成物に含まれる顔料は、インク組成物中に分散状態で存在するものである。従って、本発明による顔料は、水(水性媒体)に良好に分散可能であれば特に限定されるものではない。
本発明のインク組成物に用いることができる顔料としては、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、ブラック用の無機顔料としては、ファーネスブラック、ランブブラック、アセチレンブラック、若しくはチャネルブラック等のカーボンブラック(C.l.ピグメントブラック7)類、あるいは酸化鉄顔料等を挙げることができる。また、ブラック用の有機顔料としては、アニリンブラック(C.l.ピグメントブラック1)等の黒色有機顔料を用いることができる。
イエローインク用顔料としては、C.l.ピグメントイエロー1(ハンザイエロー)、3(ハンザイエロー10G)、12、13、14、17、24(フラバントロンイエロー)、34、35、37、53、55、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、99、108(アントラピリミジンイエロー)、109、110、113、117(銅錯塩顔料)、120、128、133(キノフタロン)、138、139(イソインドリノン)、147、151、153(ニッケル錯体顔料)、154、167、172、180などを挙げることができる。
更に、マゼンタインク用の顔料としては、C.l.ピグメントレッド1(パラレッド)、2、3(トルイジンレッド)、5(lTR Red)、7、9、10、11、12、17、30、31、38(ピラゾロンレッド)、42、88(チオインジゴ)、112(ナフトールAS系)、114(ナフトールAS系)、122(ジメチルキナクリドン)、123、144、149、150、166、168(アントアントロンオレンジ)、170(ナフトールAS系)、171、175、176、177、178、179(ベリレンマルーン)、185、187、209(ジクロロキナクリドン)、219、224(ベリレン系)、245(ナフトールAS糸)、又は、C.I.ピグメントバイオレット19(キナクリドン)、23(ジオキサジンバイオレット)、32、33、36、38、43、50などを挙げることができる。
更にまた、シアンインク用の顔料としては、C.l.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、16(無金属フタロシアニン)、18(アルカリブルートナー)、25、60(スレンブルー)、65(ビオラントロン)、66(インジゴ)等を挙げることができる。
更にまた、マゼンタ、シアン、又はイエローインク以外のカラーインクに用いる有機顔料として、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、10(グリーンゴールド)、36、37;C.I.ピグメントブラウン3、5、25、26;あるいはC.I.ピグメントオレンジ1、2、5、7、13、14、15、16、34、36、38等を用いることができる。
その他顔料を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料等も使用することができる。
本発明のインク組成物においては、前記の顔料を1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
顔料の添加量は、特に限定されないが、0.5〜30重量%が好ましく、1.0〜12重量%がより好ましい。0.5重量%以上であると、印字濃度がより適切になり、30重量%以下であると、インクの粘度特性がより適切になり、吐出安定性が向上する。
また、本発明のインク組成物中の顔料の平均粒径は、特に限定されないが、好ましい態様として、30〜120nmの範囲であり、より好ましくは30〜100nmであり、更に好ましくは30〜80nmである。
平均粒径が30nm以上であれば、普通紙での発色性(OD)が出易く、120nm以下であると光沢紙の光沢性が出易くなる。
顔料は、水性媒体中に分散剤により分散されていてもよい。分散剤の例としては、その分子骨格がスチレン−アクリル酸共重合体樹脂であり、重量平均分子量(以後単に分子量と称す)が1600〜25000かつ酸価が100〜250のものが使用できる。その具体例としては、ジョンソンポリマー株式会社製、ジョンクリル68(分子量10000、酸価195)、ジョンクリル680(分子量3900、酸価215)、ジョンクリル682(分子量1600、酸価235)、ジョンクリル550(分子量7500、酸価200)、ジョンクリル555(分子量5000、酸価200)、ジョンクリル586(分子量3100、酸価105)、ジョンクリル683(分子量7300、酸価150)、B−36(分子量6800、酸価250)等である。
また、顔料として、その表面に官能基が導入され、水性溶媒に単独で分散可能な表面処理カーボンブラックまたは有機顔料を用いても良い。
〔水、その他〕
本発明によるインク組成物は、水(水性媒体)を含んでなる。また、本発明によるインク組成物には、この水と相溶性を有し、インク組成物に含まれる顔料、式(1)の化合物、さらには後記する種々の成分を安定に溶解または分散させて保持する水溶性有機溶媒を含むことが好ましい。
その水溶性有機溶媒の好ましい例としては、水との溶解性の低いグリコールエーテル類や他の成分の溶解性を向上させ、さらに記録媒体(例えば紙)に対する浸透性を向上させ、またノズルの目詰まりを防止する機能が期待できるものとして、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1から4のアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン、およびこれらの混合物が挙げられる。
また、本発明によるインク組成物には、記録ヘッドのノズル前面におけるインクの乾燥を抑えるために、水溶性有機溶媒としてグリコール類を添加することができ、その例としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、1、3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、1、4−ブタンジオール、1、3−ブタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトールなどを挙げることができる。さらに、同様な目的で、糖類を用いることもできる。その例としては、単糖類および多糖類が挙げられ、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の他にアルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類、セルロース類を用いることができる。その添加量は適宜決定されてよいが、0.05重量%以上30重量%以下が好ましい。上記範囲にあることで、インク組成物がヘッドの先端で乾燥しても、この目詰まりを回復させることが容易に出来、また安定な印字が可能なインク組成物の粘度を容易に実現することができる。本発明の好ましい態様によれば、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースのより好ましい添加量は3〜20重量%である。なお、アルギン酸およびその塩、セルロース類の添加はインク組成物の粘度を高くする傾向があるため、その添加量には留意が必要である。
また、本発明によるインク組成物は、その浸透性を制御するため、または式(1)で表される化合物の水溶性を向上させるために、界面活性剤を添加することも可能である。添加する界面活性剤は、インク組成物中の他の成分と相溶性のよいものが好ましい。また、浸透性が高く安定な界面活性剤が好ましい。界面活性剤としては、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤の利用が好ましい。
両性界面活性剤の好ましい例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などが挙げられる。
非イオン界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などの含フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
本発明によるインク組成物は、防腐剤、防かび剤を含んでなることが出来る。その例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などが挙げられる。
また、本発明によるインク組成物は、必要により、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤を含むことができ、その例としてはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩、N−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩などが挙げられる。さらに、本発明によるインク組成物は、酸化防止剤、紫外線吸収剤を含んでなることができる。
〔インクジェット記録方法および装置〕
本発明によるインク組成物が用いられるインクジェット記録方法は、インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を加熱された記録媒体に付着させて印字を行うものである。インク組成物の液滴を吐出する方法の例としては、例えば電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換して、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極めて近い箇所で急速に加熱し泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出することで記録媒体表面に文字や記号を記録する方法が挙げられる。本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、電歪素子を用いたインクジェット記録方法に好ましく用いられる。インク組成物の液滴を吐出は、圧電素子の力学的作用を利用してインク滴を吐出させる記録ヘッドにより行われることが好ましい。
以下に本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定されるものではない。
本発明において示す顔料の例として有機または無機顔料を用いる場合について述べる。
〔分散体1〜4の製造〕
まず、分散体1はカーボンブラックであるモナーク880(キャボット製)を用いる。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、ベンジルメタクリレート20部、2−エチルヘキシルメタクリレート5部、ブチルメタクリレート15部、ラウリルメタクリレート10部、メタクリル酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したベンジルメタクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルメタクリレート50部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させる。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を調製する。
上記分散ポリマーの一部を取り、株式会社日立製作所製L7100システムのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、溶剤をTHFとして測定したときのスチレン換算分子量で50000である。また、分子量の分散(Mw/Mn)の値は3.1である。
また、上記分散ポリマー溶液40部とカーボンブラックであるモナーク880(キャボット社製)30部、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合し、ホモジナイザーで30分攪拌する。その後、イオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整してから0.3μmのメンブレンフィルターでろ過して固形分(分散ポリマーとカーボンブラック)が20%である分散体1とする。
上記と同様な手法で分散体2〜4を得る。分散ポリマーと顔料の重量比が20:80になるように調整する。分散体2はピグメントブルー15:3(銅フタロシアニン顔料:クラリアント製)を用いる。分散体3はピグメントレッド122(ジメチルキナクリドン顔料:クラリアント製)を用いる。分散体4はピグメントイエロー180(ジケトピロロピロール:クラリアント製)を用いる。
〔分散体5〜8の製造〕
分散体5〜8はベンジルメタクリレートの代わりにベンジルメタクリレート50%とベンジルアクリレート50%の混合物を用いる以外は分散体1〜4と同様に調製する。分散体5はカーボンブラックであるラーベンC(コロンビアンカーボン製)、分散体6はピグメントブルー15:4(銅フタロシアニン顔料:クラリアント製)を用いる。分散体7はピグメントバイオレット19(キナクリドン顔料:クラリアント製)を用いる。分散体8はピグメントイエロー74(縮合アゾ顔料:クラリアント製)を用いる。
〔インクジェットインクの調製例〕
以下水性インクの具体例としてのインクジェット記録用インクに好適な組成の例を示す。
分散体の添加量はその量(固形分濃度:顔料と分散ポリマーの合計量)を重量で換算したものとして示す。表1中の( )内の数値は顔料の平均粒径をnm単位で示す。
式(1)で表され且つ分子量が10 2 〜10である化合物としては、表1及び2に示すように、青木油脂(株)製、FINESURF560(平均分子量:850)及びFINESURF9010(平均分子量:650)を用いた。また、比較例として、式(1)で表され且つ分子量が10 2 〜10である化合物に代えて、類似構造化合物である、特開2001−234094号公報の実施例1に記載の化合物(比較化合物とも称する)も用いた。
尚、FINESURF560は、前記式(1)において、Rが炭素数10と11のアルコール基であり、EO/POが60/40であるものである。また、FINESURF9010は、前記式(1)において、Rが炭素数10と11のアルコール基であり、EO/POが85/15であるものである。
また、本実施例中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.04%それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。各インク組成を下記表1及び表2に示す。
Figure 2005082663
(光沢性評価)
下記表2に、実施例1〜8の組成のインクにおいて、光沢剤の添加量で比較した光沢度の測定結果を示す。光沢度はセイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンターEM930Cを用いて、同じくセイコーエプソン株式会社製のPM写真用紙に720×720dpiでべた印字して、入射角60度における記録面の鏡面光沢度をグロスチェッカー(IG−320:堀場製作所製)にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均を採った値とする。
Figure 2005082663
表2の結果から判るように、本発明インク組成物は、式(1)で表される化合物を含有することにより、光沢性が向上することが明らかであり満足すべき結果を得た。

Claims (2)

  1. 顔料と水と下記式(1)で表され且つ平均分子量が10 2 〜10である化合物とを含有するインク組成物。
    Figure 2005082663
    (式中、RはX価で炭素数4〜30の炭化水素基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは10〜30の整数を表し、Xは1〜3の整数を表す。)
  2. 前記顔料の粒径が30〜120nmである請求項1記載のインク組成物。
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