JP2007070513A - インクジェット記録用水性インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐光性、耐水性の優れた顔料系インクで、保存安定性に優れたインクを提供し、吐出ノズル先端でのインク乾燥による目詰まりが発生せず、常に吐出応答性、吐出安定性が良好であるインクジェット記録方式に使用される水性インク組成物を提供すること。
【解決手段】 少なくとも水、水溶性有機溶媒、および顔料を含有する水性インク組成であって、下記一般式(I)で表わされる化合物を含有させたことを特徴とする水性インク組成物。
【化4】
Figure 2007070513

(但し、Mはアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、m、nは1又は2である)
【選択図】 なし

Description

本発明は、印刷用、筆記用、記録計用、インクジェット記録用に適した水性インクに関し、特に耐水・耐光性等の画像堅牢性に優れた画像を得られ、保存安定性に優れ、さらに印字時のヘッドの目詰まりがなく吐出安定性に優れた水性インク組成物に関するものである。
液体状のインクをノズルから吐出させて画像の記録を行なうインクジェット記録法は、普通紙への印字が可能なこと、カラー化への対応が容易なこと、駆動時の騒音、消費電力が低いことなどから、コンピューターで作成した文書や画像の出力用プリンターとして近年急速に普及しつつある。最近ではインクジェット記録技術の進歩により、写真並みの高品質の画像が得られるようになってきているが、それに加え耐水性や耐光性など画像の耐久性や、高速印字時の吐出安定性など、求められる性能が多岐に亘るようになってきた。
現在インクジェット記録方式では、着色剤として染料を用いたインクが多く使用されている(特許文献1〜3記載)。しかしながら、染料を用いたインクは発色がよく色再現域が広いものの、耐水性や耐光性が劣るために、記録画像の耐光性が問題となる場合が多い。また、染料が水溶性であるために、記録画像の耐水性が問題となる場合もある。
これら記録画像の堅牢性を改善するために、染料に比較して耐光性及び耐水性に優れた顔料を着色剤として使用した水性インク組成物が提案されている。インクジェット記録用の顔料インクにおいては、インクの目詰まりを防止するために、顔料は少なくとも平均粒子径で0.2μm以下、粒度分布上限で概ね0.6μm程度にまで微粒子分散を行ない、分散安定性、保存安定性を確保する必要がある。
そこで、顔料を水性インク組成物の着色剤として用いる場合には、水溶性の各種合成高分子及び界面活性剤のようないわゆる顔料分散剤の存在下で分散機を使用して水性媒体中に分散、安定化させる必要がある。
例えば、特許文献4、5には、酸性カーボンブラックと分散剤(アニオン系界面活性剤や高分子分散剤)と緩衝液を含む水性顔料インク組成物が記載されている。
また、特許文献6には、揮発分が3.5〜8重量%の酸性カーボンブラックと水溶性樹脂とを含むインクジェット用インク組成物が記載されている。
また、特許文献7には、中性又は塩基性カーボンブラックと水溶性樹脂とを含むインクジェット用記録液が記載されている。しかし、分散剤として界面活性剤又は高分子分散剤を用いた場合、インク特性を調整するために加える溶媒又は添加剤等と分散剤との相互作用により、分散が不安定になり易いという問題もある。
また、分散剤を使用しないで、顔料を親水化処理する方法も検討されてきた。例えば、特許文献8では、次亜ハロゲン酸又はその塩により酸化された酸化カーボンブラックを用いた分散剤を含まない水性顔料インクが開示されている。また、芳香族基やアルキル基を連結基としてカーボンブラック表面に親水基を導入した親水顔料を用いたインク(特許文献9、10)等が提示されている。
上記の分散方法を使用することにより、水性媒体中に顔料を分散、安定化させることは可能であるが、オンデマンド方式のインクジェットプリンターでは、印字時常時吐出しているノズルでは乾燥の問題は起こらないが、全てのノズルが吐出していることは少なく、その場合非吐出のノズルでインクの乾燥が起こるので、水分蒸発にともなう顔料の分散破壊によって顔料が凝集したり、ノズル面に顔料粒子が付着したりすることがある。この現象を防ぐため、吸引、ワイピング動作による維持機構がプリンタに備えられているが、動作が頻繁になるとインクの消費量が多くなってしまう。インクサイドからこの現象を防止するために水性インク組成物に吸湿剤を添加することが開示されている。その吸湿剤として、特許文献11では、インクジェットインキのノズルでの目詰まり防止のため、パントテン酸塩を用いることが開示されており、また、特許文献12では、親水性基を表面に有する自己分散可能な顔料とパントテン酸塩を併用することにより、上記課題を解決しようとした例が開示されている。また、顔料の凝集を防止することにより、ノズルでの目詰まりを防止する方法として、また、特許文献13ではポリヒドロキシベンゼン誘導体をインクに使用する例を開示している。
また、インクジェットインキではないが、万年筆のような筆記具用のインク分野の技術として、引用文献14には、8−オキシキノリンスルホン酸(遊離スルホン酸)をインクに添加して、インクと接触する金属の腐食を防止することが記載されている。
特開平05−194889号公報 特開平09−003380号公報 特開平11−158424号公報 特開昭64−6074号公報 特開平4−149286号公報 特開平3−210373号公報 特開平3−134073号公報 特開平9−286938号公報 特表平10−510862号公報、 特表平10−510863号公報 特開2004−75730号公報 特願2005−76034号明細書 特願2005−182076号明細書 特公昭58−39190号公報
従って、本発明の目的は、耐光性、耐水性の優れた顔料系インクで、保存安定性に優れたインクを提供し、吐出ノズル先端でのインク乾燥による目詰まりが発生せず、常に吐出応答性、吐出安定性が良好であるインクジェット記録方式に使用される水性インク組成物を提供することにある。
本発明者らは、水性インク組成物、特にインクジェット記録用水性インク組成物について色々の角度から検討を行なってきた結果、以下に示す本発明により上記の目的を達成することを見出した。
即ち本発明は、
(1)少なくとも水、水溶性有機溶媒、および顔料を含有する水性インク組成物であって、下記一般式(I)で表わされる化合物を含有させたことを特徴とする水性インク組成物である。
Figure 2007070513

(但し、Mはアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、m、nは1又は2である。
(2)前記一般式(I)で表わされる化合物の含有量がインク全重量に対し0.01以上10.0wt%未満であることを特徴とする(1)に記載の水性インク組成物である。
(3)前記顔料が、分散剤により水中に分散されている顔料であることを特徴とする(1)に記載の水性インク組成物。
(4)前記顔料が、親水性基を表面に有する自己分散可能な顔料であることを特徴とする(1)に記載の水性インク組成物である。
(5)自己分散可能な顔料が、カーボンブラックを親水化することにより得られる顔料であることを特徴とする(4)に記載の水性インク組成物である。
(6)さらに界面活性剤を含有することを特徴とする(1)乃至(5)何れかに記載の水性インク組成物である。
(7)界面活性剤の含有量がインク全重量に対し0.01以上2.0wt%未満であることを特徴とする(6)に記載の水性インク組成物である。
(8)界面活性剤が、アニオン性界面活性剤および/またはノニオン性界面活性剤であることを特徴とする(6)または(7)に記載の水性インク組成物である。
少なくとも水、水溶性有機溶媒、および顔料を含有する水性インク組成物は、上述した分散方法により通常の分散安定性を確保することはできるが、非吐出のノズルでインクの乾燥が起こった場合、水分蒸発にともなう顔料の分散破壊によって顔料が凝集したり、ノズル面に顔料粒子が付着したりすることがある。インクジェット記録法に使用した場合、長期間印字せずに放置すると吐出ノズル先端でインクが凝集体を形成してしまい、吸引等の回復操作を行なっても回復しない問題が発生し、これは、特に高精細な印字を目的としたインク滴量の少ないインクジェット記録装置で使用される微細な吐出ノズルで顕著である。
これに対し、本発明の水性インク組成物は、上記の問題は発生せず、かつ良好な分散安定性を保つことができる。通常水性インク組成物は、上記の開放系での水分の蒸発を防ぐために湿潤剤として吸湿性の強いグリセリンを入れているが、水分の蒸発を抑えることは困難であり、蒸発を防止するためにさらに強い吸湿作用を有する化合物をインク組成物に添加する方法も考えられるが、各種反射的効果を生じる場合があり、これに対して、本発明は、吐出ノズル先端で水分が蒸発し、凝集状態になるのを防止し、継続供給されるインクに対して良好に分散する特性(本発明では再分散性と定義する)を付与し、インクの吐出安定性を確保することができる。
特公昭58−39190号公報において、ポリヒドロキシベンザンスルホン酸は染料系インクにおいて染料溶解作用を有し、ヒドロトロープ剤として働く効果を有することが記載されているが、本発明者らが水性顔料系インクで水分蒸発時における顔料凝集防止について検討を進めてきた中で、本発明の化合物を添加したインクは、水分が蒸発した場合でも凝集を防止し、継続供給されるインクに対して良好に再分散される特性をインクに付与することがわかり、本発明に至った。これは本発明の化合物のナフタレン核のヒドロキシ基或いはスルホン酸基が分散剤のアニオン性基或いは自己分散型顔料の場合には表面の親水性基と互いに反発し合い、凝集の進行を防止している効果があるためと考えた。
以下に記載の実施例の表1から明らかなように、実施例により得られた水性インク組成物を用いた場合には、にじみがなく濃度の高い鮮明な画像であり且つ耐水性および耐光性に優れた画像をいずれの印字用紙を用いた場合にも得ることができ、また画像の乾燥性にも優れている。さらに、実施例により得られた水性インク組成物は、保存安定性に優れており、長期間の保存後においても、また印字休止後においても、吐出信頼性の高いインクジェット記録を行なうことができる。
以下、発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、少なくとも水、水溶性有機溶媒、および顔料を含有する水性インク組成物であって、下記一般式(I)で表わされる化合物を含有させたことを特徴とする。
Figure 2007070513

(但し、Mはアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、m、nは1又は2である)
一般式(I)で表わされる化合物の具体例は、2−ナフトール−6−スルホン酸、2−ナフトール−7−スルホン酸、2−ナフトール−8−スルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、1−ナフトール−4−スルホン酸、1−ナフトール−8−スルホン酸、2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸、2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸、1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、1,7−ジヒドロキシナフタレン−3−スルホン酸、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩又は有機アンモニウム塩である。
有機アンモニウムとしては、トリメチル−2−オキシエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウムなどが挙げられる。これらを単独或いは複数使用することが可能である。前記一般式(I)で表わされる化合物は記録用インク全量に対して0.01〜10.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%の範囲で配合される。0.01重量%より少ないと凝集防止効果が得難く、10.0重量%より多いと添加した塩が溶解しきれずにインク中の固形分が増加し、インクの粘度が上昇して吐出応答性を悪くする。
また、本発明において用いられる水溶性有機溶剤は、水と共に主溶媒を形成するものであり、水との相溶性を有し、インク組成物中の他の成分と好ましくない相互作用を有さないものである限り特に限定されない。水溶性有機溶剤は、インクを所望の物性にするため、インクの乾燥を防止するために、また、溶解安定性を向上するため等の目的で使用され、例えば下記の水溶性有機溶媒が使用される。これら水溶性有機溶媒は単独使用又は複数混合して使用してもよい。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量600以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソプチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトール、グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、含窒素複素環化合物としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン、アミド類としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドアミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールその他:プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
これら有機溶媒の中でも、特にジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
これらの水溶性有機溶媒は単独で用いても、2種以上混合してもよい。水溶性有機溶媒の含有量は、記録用インク全重量に対し、1〜60wt%、より好ましくは5〜40wt%で使用される。
本発明に用いられる顔料は、特にその種類を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
原料として用いるカーボンブラックの種類は特に限定されない。上述の酸性カーボンブラック、中性カーボンブラック、アルカリ性カーボンブラックのいずれでも使用できる。
本発明において好ましく用いられる顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
カーボンブラックの具体例には、三菱化学社製の#10B、#20B、#30、#33、#40、#44、#45、#45L、#50、#55、#95、#260、#900、#1000、#2200B、#2300、#2350、#2400B、#2650、#2700、#4000B、CF9、MA8、MA11、MA77、MA100、MA220、MA230、MA600及びMCF88等;キャボット社製のモナーク120、モナーク700、モナーク800、モナーク880、モナーク1000、モナーク1100、モナーク1300、モナーク1400、モーガルL、リーガル99R、リーガル250R、リーガル300R、リーガル330R、リーガル400R、リーガル500R及びリーガル660R等;デグサ社製のプリンテックスA、プリンテックスG、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス55、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック4、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック5、スペシャルブラック6、スペシャルブラック100、スペシャルブラック250、カラーブラックFW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160及びカラーブラックS170等が挙げられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
これらの顔料を水性インク組成物の着色剤として用いる為の分散剤としては、通常のアニオン系界面活性剤、又は高分子分散剤であるが、アニオン系界面活性剤としては、特開平8−199100号公報に記載のポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアリルエーテルサルフェート塩、高分子分散剤としては、ゼラチン,カゼイン等のタンパク質,アラビアゴム等の天然ゴム,サボニン等のグルコキシド,メチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体,リグニンスルホン酸塩,セラミック等の天然高分子,ポリアクリル酸塩,スチレン−アクリル酸共重合物塩,ビニルナフタレン−アクリル酸共重合物塩,スチレン−マレイン酸共重合物塩,ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物塩,β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩,ポリリン酸等の陰イオン性高分子,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン,ポリエチレングリコール等の非イオン性高分子であり、これらの内1種、または2種以上を混合して用いることができる。その添加量はインク全重量に対し、0.1〜20重量%が好ましいが、さらに好ましくは1〜10重量%である。
本発明の少なくとも1種の親水性基を表面に有する自己分散可能な顔料は、表面に親水性官能基を有し、所謂高分子分散剤又は界面活性剤を含まず、自身で溶媒中に分散可能な顔料が用いられる。顔料が有する親水性官能基としては、ノニオン性、アニオン性、カチオン性のいずれの親水性官能基も使用でき、特に、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基、りん酸基の単独もしくは2種以上の組み合わせが好ましく、この中でもカルボキシル基の単独、もしくはカルボキシル基を含む2種以上の組み合わせがさらに好ましい。カルボキシル基、スルホン酸基、あるいはりん酸基を有する場合、そのまま遊離酸の状態でも使用できるが、一部又は全てが塩を形成している方が分散性の点で有利であり、好ましい。塩を形成する物質としては、各種の塩基性物質が使用できるが、アルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニウム化合物の単独又は2種以上の組み合わせが好ましい。親水性官能基を導入する顔料としては、無機および有機顔料のいずれも使用できる。
本発明において好ましく用いられる上記親水性基を表面に有する自己分散可能な顔料として市販品を利用することも可能であり、好ましい例としてはブラックの自己分散型顔料としては、キャボット社のカルボキシル基変性タイプCAB−O−JET300やスルホン基変性タイプCAB−O−JET200、オリエント化学工業株式会社製 BONJETBLACK CW−1、CW−2等、またカラーの自己分散型顔料はキャボット社のスルホン基変性タイプCAB−O−JET250C(シアン)、CAB−O−JET260M(マゼンタ)、CAB−O−JET270Y(イエロー)の顔料分散液等が挙げられる。
インク中の顔料分散粒子の数平均粒子径は、15〜110nm、好ましくは20〜90nm、の範囲に調整される。数平均粒子径が15nm未満では記録物に透明感が出て、十分な光学濃度が得られない。一方、110nmを超えると、粒子の沈降が起こりやすく、インクの保存安定性が低下しやすい。
インク組成物への顔料の含有量は、2〜10重量%が好ましく、より好ましくは3〜8重量%程度である。顔料の含有量が2重量%未満では印字又は筆記濃度が不充分となり、10重量%を越えると顔料が凝集し易くなり長期保存中に沈澱が発生したり、吐出安定性が悪くなる。
本発明のインクジェット記録用インクには、界面活性剤が含まれる。ここで用いる界面活性剤は、いわゆる顔料の分散剤として用いるものではなく、分散している顔料の分散安定性を補助する効果や、インクを被記録媒体としての紙中に浸透させる効果等を企図するためのものである。本発明のインクジェット記録用インクに使用できる界面活性剤の種類としては、各種のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、好ましくは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩界面活性剤又はポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホン酸塩又はポリオキシアルキレンアリールエーテルスルホン酸塩界面活性剤を含有することが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩界面活性剤の例としては、日光ケミカルズ社製のECT−3NEX、ECTD−3NEX、ECTD−6NEX、ECT−3、ECT−7、AKYPORLM 45NV(CHEM−Y)、AKYPO RLM45(CHEM−Y)、AKYPO RLM100NV(CHEM−Y)、AKYPO RLM100(CHEM−Y)などを用いることができ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホン酸塩又はポリオキシアルキレンアリールエーテルスルホン酸塩界面活性剤の例としては、日光ケミカルズ社製のNICOLL SBL−44、第一工業製薬社製のハイテノールN−07、ハイテノールN−08、ハイテノールN−17、ハイテノールNE−05、ハイテノールNE−15、ハイテノールNF−13、ハイテノール08E、ハイテノール12、ハイテノール18Eなどを用いることができる。特にECTD−3NEXやECTD−6NEX又は、ハイテノール18Eを用いると良好な記録品質を示す。
また、非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などの含フッ素系界面活性剤などがある。
これら界面活性剤の添加量は、インク組成物の0.01〜2.0重量%程度が好ましく、より好ましくは0.1〜1.5重量%程度である。この範囲の添加量は、分散安定性を向上させ、被記録媒体としての紙中にインクを浸透させる効果あり、2.0重量%より多くすると、にじみが増大するようになる。
本発明においては、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有するジオールおよび/またはグリコールエーテルを記録用インク全重量に対して0.1〜10.0重量%添加することによって、インクのヘッドインク流路内壁への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性および周波数安定性が得られる。
25℃の水100重量部に少なくとも4.5重量部以上の溶解度を有するジオールは溶解性が高いために浸透剤としての機能が殆ど示さない。これに対し25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤は溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという長所がある。したがって、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のインクを作成することが可能となる。
前記25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有するジオールおよび/またはグリコールエーテルとしては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル等が例示されるが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールが特に好ましい。
インク組成物への前記ジオールおよび/またはグリコールエーテルの含有量は、0.1〜4.5重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3重量%程度である。前記ジオールおよび/またはグリコールエーテルの含有量が0.1重量%未満ではインクの浸透性または濡れ性への効果が不十分となり、4.5重量%を越えると未溶解分がインク中に分離し、顔料の凝集を引起す要因となる。
また、本発明によるインク組成物は、その諸特性を改善するために防腐剤、防かび剤、pH調整剤、染料溶解助剤、酸化防止剤、導電率調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤などを含むことができる。
防腐剤、防かび剤の好ましい具体例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルLV)などが挙げられる。
また、pH調整剤、染料溶解助剤、酸化防止剤の例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類及びそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あるいはN−メチルー2−ピロリドン、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビューレット、ジメチルビューレット、テトラメチルビューレットなどのビューレット類など、L−アスコルビン酸及びその塩などが挙げられる。
また、本発明によるインク組成物は、紫外線吸収剤を含むことができる。それらの市販品の例としては、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024などがある。
また、本発明によるインク組成物は、粘度調整剤を含むことができる。その具体例としては、ロジン類、アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチなどがある。
本発明にかかる記録用インクは、筆記用具インクやインクジェット記録用インクに用いることができる。インクジェット記録方法としては、インクに力学的エネルギーを作用させ、液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出する記録方法があり、それらの記録方法に本発明の記録用インクを好適に用いることができる。インクジェット記録用に用いる場合には、該インクはインクジェットヘッドから吐出可能である特性を有することが好ましい。インクジェットヘッドからの吐出性という観点から、該インクの特性として、表面張力は20〜60mN/mが好ましくは、さらには25〜50mN/mが好ましい。粘度は、1.5〜10.0mPa・sが好ましく、さらには2.0〜8.0mPa・sが好ましい。pHはインク中の顔料粒子分散安定性を確保するため、6.0〜11.0が好ましく、さらには6.5〜10.0が好ましい。
以下に本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に記載の各成分の量(%)は重量基準である。以下に示す組成のインク組成物を調製した。
[実施例1]
先ず下記の処方にて顔料分散液を調合・混合し、この混合物を1リットルのベッセルに入れ、直径0.7mmのジルコニアビーズ 900gを加え、カンペ社製バッチ式卓上サンドミルで20時間分散し、顔料分散液(A)を得た。
ピグメントレッド122 30部
(大日本インキ社製 FASTOGEN SUPER MAGENTA RG)
スチレン-アクリル酸共重合体アンモニウム水溶液(20%) 30部
(ジョンソンポリマー社製 ジョンクリル679)
グリセリン 10部
イオン交換水 130部
下記処方のインク組成物を作成し、pHが8になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
顔料分散液(A) 25部
2−ナフトール−7−スルホン酸アンモニウム 4.0部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.15部
(アビシア社製 プロキセルLV 20%液)
イオン交換水 44.85部
[実施例2]
先ず下記の処方にて顔料分散液を調合・混合し、この混合物を1リットルのベッセルに入れ、直径0.7mmのジルコニアビーズ 900gを加え、カンペ社製バッチ式卓上サンドミルで20時間分散し、顔料分散液(B)を得た。
ピグメントブルー15:3 30部
(東洋インキ社製 LIONOL BLUE FG-7351)
ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェート
トリエタノールアンモニウム 6部
(日光ケミカルズ製 NICOLL SBL-4T)
グリセリン 10部
イオン交換水 154部
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にし、pHを水酸化リチウム10%水溶液で9にして水性インク組成物を得た。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
顔料分散液(B) 20部
2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸ナトリウム 2.5部
グリセリン 6部
トリエチレングリコール 17部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
ECTD−3NEX 0.5部
(日光ケミカルズ製アニオン性界面活性剤)
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.15部
(アビシア社製 プロキセルLV 20%液)
イオン交換水 51.85部
[実施例3]
先ず下記の処方にて顔料分散液を調合・混合し、この混合物を1リットルのベッセルに入れ、直径0.7mmのジルコニアビーズ 900gを加え、カンペ社製バッチ式卓上サンドミルで20時間分散し、顔料分散液(C)を得た。
ピグメントイエロー138 30部
(東洋インキ社製 LIONOGEN YELLOW 1010)
スチレン-無水マレイン酸共重合体アンモニウム水溶液(20%) 30部
(サートマー社製 SMAグレード2000)
グリセリン 10部
イオン交換水 130部
下記処方のインク組成物を作成し、pHが8になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
顔料分散液(C) 20部
2,3−ジヒドロキシナフタレン
−6−スルホン酸ジエタノールアンモニウム 1部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
ハイテノールN−08 1.0部
(第一工業製薬(株)製アニオン性界面活性剤)
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.15部
(アビシア社製 プロキセルLV 20%液)
イオン交換水 51.85部
[実施例4]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウム10%水溶液で9にして水性インク組成物を得た。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
スルホン酸基付加型カーボンブラック分散液 25部
(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製CAB-O-JET200)
2,7−ジヒドロキシナフタレン
−3,6−ジスルホン酸ナトリウム 1.5部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル 0.5部
(東邦化学工業社製ノナール 310)
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.15部
(アビシア社製 プロキセルLV 20%液)
イオン交換水 46.85部
[実施例5]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウム10%水溶液で9にして記録用インクを調整した。その後、平均孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
カルボキシル基付加型カーボンブラック分散液 35部
(オリエント化学工業(株)製BonJet CW−1)
2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸トリメチル
−2−オキシエチルアンモニウム 1部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
ECTD−6NEX 0.5部
(日光ケミカルズ製アニオン性界面活性剤)
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.15部
(アビシア社製 プロキセルLV 20%液)
イオン交換水 37.35部
[実施例6]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウム10%水溶液で9にして記録用インクを調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
スルホン酸基付加型マゼンタ分散液 35部
(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ
・インク製CAB−O−JET260M)
1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6
−ジスルホン酸ナトリウム 1部
グリセリン 6部
トリエチレングリコール 17部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
2−ピロリドン 2部
ハイテノール 18E 1部
(第一工業製薬(株)製アニオン性界面活性剤)
ペグノール TH−8 0.3部
(東邦化学工業(株)製ノニオン性界面活性剤)
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.15部
(アビシア社製 プロキセルLV 20%液)
イオン交換水 36.55部
[比較例1]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして記録用インクを調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
実施例1の顔料分散液(A) 25部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
防かび剤 プロキセルLV(20%液) 0.15部
イオン交換水 48.85部
[比較例2]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして水性インク組成物を調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
スルホン酸基付加型カーボンブラック分散液 25部
(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製CAB-O-JET200)
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
ポリオキシエチレンオクチルフェノール 0.5部
防かび剤 プロキセルLV(20%液) 0.15部
イオン交換水 48.35部
[比較例3]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして水性インク組成物を調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
実施例1の顔料分散液(A) 25部
2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム 2.5部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
防かび剤 プロキセルLV(20%液) 0.15部
イオン交換水 46.35部
[比較例4]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして記録用インクを調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
スルホン酸基付加型カーボンブラック分散液 25部
(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製CAB-O-JET200)
2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム 2.5部
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
ポリオキシエチレンオクチルフェノール 0.5部
防かび剤 プロキセルLV(20%液) 0.15部
イオン交換水 45.85部
[比較例5]
下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして記録用インクを調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行ない水性インク組成物を得た。
ダイレクトブルー 199 30部
(ダイワ化成製IJ Blue 319H)
グリセリン 6部
ジエチレングリコール 18部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
防かび剤 プロキセルLV(20%液) 0.15部
イオン交換水 43.85部
次に上記実施例1〜6及び比較例1〜6について下記の試験を行なった。試験結果は、後述する表1に示す。
1)画像の鮮明性
サーマルインクジェット方式のノズル径45μm、300dpiのノズルを有するインクジェットプリンター及び積層PZTを液室流路の加圧に使用したノズル径33μm、128dpiのノズルを有するインクジェットプリンターによって、市販の再生紙、上質紙およびボンド紙の3種類の印字用紙に印字を行い、印字画像について、2色重ね部境界のにじみ、画像にじみ、色調、濃度を目視により総合的に判断し画像の鮮明性を評価した。
評価基準
◎:全紙滲みの発生なく鮮明な印刷である。
○:一部の用紙(再生紙)にひげ状の滲みの発生がある。
△:全紙にひげ状の滲みの発生がある。
×:文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生している。
2)画像の耐水性
印字画像サンプルを25℃の水に1分間浸漬して処理前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記の式により耐水性(退色率%)を求めた。表4において、○印は3種類の印字用紙のいずれにおいても耐水性(退色率%)が10%未満である場合を、△印は10%以上30%未満の場合を、また×印は30%以上である場合を示している。
退色率(%)=[1−(処理後の画像濃度/処理前の画像濃度)]×100
3)画像の耐光性
印字画像サンプルをアトラス社製キセノンウェザーメーターCi35(放射照度 0.39W/m2 at 340nm)で100時間照射して処理前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記の式により耐光性(退色率%)を求めた。表4において、○印は3種類の印字用紙のいずれにおいても耐光性(退色率%)が5%未満である場合を、△印は5%以上30%未満の場合を、また×印は30%以上である場合を示している。
退色率(%)=[1−(処理後の画像濃度/処理前の画像濃度)]×100
4)インクの再分散性
インクを2mlのスポイトで採取し、カバーガラス(18mm×18mm)上に1滴垂らした。そのカバーガラスを60℃の恒温槽に1時間放置した後、取り出し更に室温で1時間放置した。そのカバーガラスをシャーレに入れ、イオン交換水10mlに1時間浸漬した。その水溶液を0.45μmのメンブランフィルターで半分濾過し、濾過液の状態を観察した。評価は、未濾過液と濾過液の色が同一の場合を○、少し変化が観察される場合を△、明らかに濾過液の方が薄くなっている場合を×と判定した。
5)保存安定性
各記録用インクをポリエチレン容器に入れ、−20℃、5℃、20℃、70℃のそれぞれの条件下で3カ月保存し、保存後の表面張力、粘度、及び沈澱物析出の有無を調べた。表4において、どの条件で保存しても、物性等の変化がない場合を○印、沈殿はないが物性変化が大きい場合を△印、沈殿の析出が認められる場合を×印として示した。
6)印字休止時信頼性
ノズル径30μm、128dpiのノズルを有するPZTで駆動するヘッドを備えたインクジェットプリンターを使用し、動作中にキャップ、クリーニング等が行われないでどれだけ印字休止しても復帰できるかを調べ、どれだけの時間で噴射方向がずれるか、あるいは吐出液滴の重量が変化するかでその信頼性を評価した。表4において、600秒の印字休止で特に問題のない場合を○印、600秒の印字休止で液滴重量の変化が小さく、噴射方向のずれが小さい場合を△印、600秒以内の印字休止で顕著な目詰まりが発生した場合を×印として示した。
Figure 2007070513

Claims (8)

  1. 少なくとも水、水溶性有機溶媒、および顔料を含有する水性インク組成であって、下記一般式(I)で表わされる化合物を含有させたことを特徴とする水性インク組成物。
    Figure 2007070513
    (但し、Mはアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、m、nは1又は2である)

  2. 前記一般式(I)で表わされる化合物の含有量がインク全重量に対し0.01以上10.0wt%未満であることを特徴とする請求項1に記載の水性インク組成物。
  3. 前記顔料が、分散剤により水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1に記載の水性インク組成物。
  4. 前記顔料が、親水性基を表面に有する自己分散可能な顔料であることを特徴とする請求項1に記載の水性インク組成物。
  5. 自己分散可能な顔料が、カーボンブラックを親水化することにより得られる顔料であることを特徴とする請求項4に記載の水性インク組成物。
  6. さらに界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の水性インク組成物。
  7. 界面活性剤の含有量がインク全重量に対し0.01以上2.0wt%未満であることを特徴とする請求項6に記載の水性インク組成物。
  8. 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤および/またはノニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項6または7に記載の水性インク組成物。
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