JP2005082015A - 自動車用内装部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内装トリム本体の表面の一部に加飾シートを装着し、加飾シートの周縁端末を木目込み溝部内に圧入処理した自動車用内装部品であって、木目込み溝部の剛性を高め、変形及び破断を防止する。
【解決手段】 所要形状に成形された内装トリム本体(ドアトリム本体)20と、その表面に装着される加飾シート30とから構成され、加飾シート30の周縁端末の少なくとも一部を木目込む木目込み溝部23が内装トリム本体20に形成され、この木目込み溝部23の裏面に補強樹脂40が一体化されている。従って、補強樹脂40により、木目込み溝部23の剛性が強化されているため、木目込み溝部23がヒンジ基点となる内装トリム本体20の撓み変形が防止でき、かつ加飾シート30の圧着加工時における荷重に対しても充分耐え得る強度を備える。
【選択図】 図3

Description

この発明は、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等の自動車用内装部品に係り、特に、内装トリム本体の表面の一部にクロス等の加飾シートを装着し、加飾シートの周縁の少なくとも一部を圧入処理してなる自動車用内装部品であって、木目込み溝部を基点とした撓み変形を解消できるとともに、加飾シートの圧着加工における信頼性を高めた自動車用内装部品に関する。
例えば、自動車用内装部品の構成について、ドアトリムを例示して図16,図17を基に説明する。図面において、ドアトリム1は、所要形状に成形されたドアトリム本体2の略上半部分にクロス等の加飾シート3を装着して構成されており、ドアトリム本体2に木目込み溝部4を形成し、この木目込み溝部4内に加飾シート3の周縁端末3aを圧入処理することで、加飾シート3の周縁端末部における良好な見栄えを確保している。
上記ドアトリム本体2の素材としては、芯材2aの表面に表皮2bがラミネートされた積層構造体が一般的であり、芯材2aとしては、強度的には樹脂板が好ましいが、重量化並びにコストアップを招くことから、発泡樹脂基材、木質繊維板等が最近では多用される傾向にある。
また、表皮2bは、塩ビシート等の合成樹脂シート裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が主に使用され、最近では環境面やリサイクル面を考慮してTPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラストマーシート裏面にポリエチレンフォームを裏打ちした積層シート材料が多用される傾向にある。
そして、発泡樹脂基材や木質繊維板を芯材2aとして成形する際は、コールドプレス成形、ホットプレス成形等のプレス成形により所望の曲面形状に成形される(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2−305626号公報 (第3頁、図2)
このように、上述したドアトリム1のように、ドアトリム本体2の木目込み溝部4内に加飾シート3の周縁端末3aを圧入処理して見栄えを高めたドアトリム1においては、木目込み溝部4を基点として、図17中矢印方向に沿う撓み変形が生じ易く、初期形状を長期に亘り維持できないという不具合が指摘されている。特に、この撓み変形は、図16に示すように、木目込み溝部4が直線に近い程顕著である。
また、特に、ドアトリム本体2の芯材2aとして、発泡樹脂基材、木質繊維板等、軽量化素材を使用した際、剛性が低下するため、加飾シート3の周縁端末3aを図示しない木目込みバー等により圧入する際、この木目込みバーの押圧荷重に対して木目込み溝部4の剛性がそれに耐え得ることができず、木目込み溝部4の破断や変形等が生じることから、圧着加工時の信頼性を低下させるという問題点も同時に指摘されている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、内装トリム本体の表面の一部にクロス等の加飾シートが装着され、加飾シートの周縁の少なくとも一部が内装トリム本体の木目込み溝部に圧入処理されるタイプの自動車用内装部品において、木目込み溝部が折曲基点となる撓み変形が回避でき、しかも、木目込み溝部の剛性を強化できることから、木目込み溝部の破断等の不具合を有効に解決でき、加飾シートの圧着加工時における信頼性を高めた自動車用内装部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、所要形状にプレス成形され、保形性を有する内装トリム本体と、この内装トリム本体の表面の一部に貼付される加飾シートとから構成され、上記加飾シートの周縁の少なくとも一部が、内装トリム本体に形成された木目込み溝部内に圧入処理された自動車用内装部品であって、前記内装トリム本体に形成される木目込み溝部の裏面に補強樹脂が一体化されていることを特徴とする。
ここで、自動車用内装部品としては、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等に適用できる。更に、内装トリム本体としては、発泡樹脂基材、木質繊維基材、合成樹脂基材等、プレス成形が可能な材料全般に適用することができる。例えば、発泡樹脂基材を使用する際は、発泡樹脂シート(原反シート)を加熱軟化処理した後、プレス成形金型内で所望の曲面形状に成形することでその形状を保持できる材質のものを使用する。尚、ここでいう「保形性」とは、リブ等の補強材がなくても、成形後、脱型したとき、その形状を保持する程度の剛性を備えていることである。
また、製品形状が高展開率部分を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して、プレス力に真空吸引力を併用させて発泡樹脂基材を成形するようにしても良い。
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブダジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。
上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形していた発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
更に、木質繊維基材を使用するときは、木質繊維、熱可塑性樹脂繊維(例えば、ポリプロピレン樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維等)を適宜配合比でミキシングした後、マット状に原反シートを形成し、この原反シートを加熱軟化処理後、コールドプレス成形することにより所要形状に成形される。また、木質繊維、反毛等の繊維素材にフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂をバインダとして混入してなる繊維板を使用することもでき、その場合は、ホットプレス成形により内装用基材を成形する。
また、内装トリム本体として基材の表面に表皮を積層一体化しても良い。この表皮としては、塩ビシート、TPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等の樹脂シート、あるいは樹脂シートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料を使用することができる。
更に、内装トリム本体の表面の一部に装着される加飾シートとしては、内装トリム本体との外観上のアクセント効果を考慮した場合、織布、不織布、編布等の布製シートが好ましい。
一方、内装トリム本体に形成される木目込み用溝部の裏面に一体化される補強樹脂としては、熱可塑性樹脂材料が通常使用され、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブダジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。
また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。尚、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
上記補強樹脂の形態としては、木目込み溝部の伸長方向に沿って長尺状に設定しても良く、また、適宜ピッチ間隔をおいて断続的に設けても良い。更に、長尺状に設けた場合、所定ピッチ間隔で複数の交差状リブを一体化すれば、木目込み溝部を基点とした内装トリム本体の撓み変形対策に有効である。
更に、木目込み溝部の裏面に一体化される補強樹脂の底面をフラット面に規制すれば、加飾シートの周縁端末を木目込み溝部に圧入する際の荷重に充分耐え得ることができるとともに、特に、この補強樹脂の厚みとして、木目込み溝部における加飾シート側側壁の厚みを反対側壁の厚みに比べ厚く設定すれば、加飾シートの周縁端末を木目込みバーにより圧入処理する際の荷重に耐え得る強度を充分に確保できる。
更に、本発明の好ましい態様としては、所要形状にプレス成形され、保形性を有する内装トリム本体と、その表面に貼付される加飾シートとから構成され、加飾シートの周縁全長に沿って内装トリム本体に木目込み溝部が形成され、加飾シートの周縁端末が上記木目込み溝部内に圧入処理された自動車用内装部品であって、前記木目込み溝部の裏面に補強樹脂が一体化されているとともに、加飾シート設置エリア全体に亘る内装トリム本体の裏面にプレート状の樹脂部が積層されていることを特徴とする。
以上のように、本発明に係る自動車用内装部品によれば、内装トリム本体に設けた木目込み溝部内に加飾シートの周縁の少なくとも一部が圧入処理され、更に、木目込み溝部の裏面に補強樹脂が一体化されているため、例えば、木目込み溝部が直線状に設定された場合、この木目込み溝部を基点として内装トリム本体の撓み変形を誘発し易いが、補強樹脂により剛性が強化されているため、この種の撓み変形を有効に防止できるという効果を有する。
更に、補強樹脂により木目込み溝部の剛性が強化されているため、内装トリム本体の表面に加飾シートを圧着加工する際、木目込みバーにより過度の荷重が加わっても木目込み溝部が破断、あるいは変形することがないことから、加飾シートの圧着加工時の信頼性を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る自動車用内装部品の好適な実施例について、自動車用ドアトリムを例示して説明する。
図1乃至図11は、本発明の第1実施例を示すもので、図1は自動車用ドアトリムの正面図、図2,図3は同自動車用ドアトリムの構成を示す各断面図、図4,図5は同自動車用ドアトリムにおける木目込み溝部に一体化される補強樹脂の変形例を示す各断面図、図6乃至図11は同自動車用ドアトリムを製造する各工程を示す説明図である。
まず、図1乃至図3に基づいて、自動車用ドアトリム10の構成について説明する。自動車用ドアトリム10は、所望形状に成形され、保形性を有するドアトリム本体20と、このドアトリム本体20の表面の一部(アッパー部分)に装着される加飾シート30とから大略構成されている。
更に詳しくは、ドアトリム本体20は、発泡樹脂基材21の表面に表皮22が積層され、上記発泡樹脂基材21は、発泡樹脂シート(原反シート)を加熱軟化処理した後、所要形状にコールドプレス成形すれば良い。尚、ドアトリム本体20の高展開率部分については、プレス成形と真空成形とを併用しても良い。
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブダジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この第1実施例では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は2〜10倍に設定され、厚みは10〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定されている。
また、発泡樹脂基材21の表面に貼付される表皮22は、塩ビシートやTPOシート等の合成樹脂シート、あるいはこれら合成樹脂シート裏面にポリエチレンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料が使用でき、特に、TPOシートを使用した場合、発泡樹脂基材21としてポリオレフィン系樹脂材料を使用すれば、両者の使用材料を統一できるため、リサイクル面で有利である。
一方、加飾シート30は、ドアトリム本体20との外観上のアクセント効果を考慮して、ドアトリム本体20における表皮22と、風合いや外観が異なる織布、不織布、編布等の布製シートが好ましい。
そして、本発明に係る自動車用ドアトリム10においては、加飾シート30の周縁端末31を木目込み処理するために、ドアトリム本体20に木目込み溝部23が形成され、この木目込み溝部23内に加飾シート30の周縁端末31が圧入処理されるとともに、特に、木目込み溝部23の裏面に補強樹脂40が一体化されていることが構成上の特徴である。
この第1実施例においては、補強樹脂40は、木目込み溝部23の裏面に断面略コ字状をなすように木目込み溝部23の全長に亘り設けられている長尺状の本体部41と、この本体部41の長手方向に沿って適宜ピッチ間隔で複数箇所に木目込み溝部23と交差する方向に形成されている交差状リブ42とから構成されている(図3参照)。
この補強樹脂40としては、汎用の合成樹脂材料を使用でき、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリロニトリル/ブダジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良く、この第1実施例では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。
また、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
このように、ドアトリム10は、ドアトリム本体20の素材として発泡樹脂基材21をベースとしているため、軽量化に貢献できるとともに、合成樹脂板に比べ剛性所望箇所(木目込み溝部23)の強度が低下していても、木目込み溝部23の裏面に補強樹脂40が一体化されているため、後述する加飾シート30の圧着加工時、過度の荷重が加わっても、木目込み溝部23に破断が生じたり、変形するようなことがなく、圧着加工における信頼性を高めることができる。
更に、図3に示すように、補強樹脂40に木目込み溝部23の伸長方向と交差する方向に交差状リブ42が一体化されていれば、図3中点線で示すような撓み変形を誘発することがなく、ドアトリム本体20の変形、破損等を可及的に防止することができる。
次いで、図4,図5は、ドアトリム本体20の木目込み溝部23に一体化する補強樹脂40の変形例を示すもので、図4に示すように、木目込み溝部23の底壁23aに沿ってのみプレート状の補強樹脂40を一体化することで、樹脂材料を節約することができるとともに、特に、補強樹脂40の底面40aをフラット面に設定することにより、加飾シート30の圧着加工時、治具と線接触することなく、治具に対する接触面を充分確保することができる。
同様に、図5に示すように、木目込み溝部23の裏面に倣って形成される補強樹脂40は、加飾シート30側の側壁23bに対応する補強樹脂40の厚みaを厚く、反対側の側壁23cに対応する厚みbを薄く設定することで、木目込みバーにより木目込み溝部23に加わる荷重分布に即した補強機能を達成することができる。
次いで、上記自動車用ドアトリム10の製造方法について、図6乃至図11に基づいて説明する。まず、図6に示すように、ヒーター装置50により発泡樹脂シート(原反シート)Sの一方面に表皮22をラミネートしたものを所定温度に加熱軟化させる。この発泡樹脂シートSとしては、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。
続いて、図7に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートS(表皮22をラミネートしている)と型開き状態にある成形金型60内にセットする。この成形金型60は、所定ストローク上下動可能な成形上型61と、成形上型61と対をなす固定側の成形下型62と、成形下型62に接続される射出機63とから大略構成されている。
更に詳しくは、成形上型61は、製品形状に合致したキャビティ部611が形成されており、成形上型61の上面に連結された昇降シリンダ612により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型61の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ613が設けられている。一方、成形下型62には、成形上型61のキャビティ部611に対応するコア部621が設けられている。また、このコア部621の型面に溶融樹脂Mを供給するために、マニホールド622、ゲート623が設けられており、このマニホールド622、ゲート623の樹脂通路を経て射出機63から供給される溶融樹脂Mがコア部621の上面に形成された溝部624に供給される。また、成形下型62の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト625が突設され、このガイドポスト625は、成形上下型61,62が型締めされる際、ガイドブッシュ613内に案内されることで成形上型61のプレス姿勢を適正に維持できる。
そして、発泡樹脂シートSをセットした後、成形上型61の昇降シリンダ612が動作して、成形上型61が所定ストローク下降して、図8に示すように、成形上下型61,62が型締めされて、発泡樹脂シートSが所望の型面形状に沿って賦形され、発泡樹脂基材21が所要形状に成形されるとともに、射出機63からマニホールド622、ゲート623を通じて溝部624に溶融樹脂Mが射出充填されて、木目込み溝部23の裏面に補強樹脂40が一体化される。尚、この溶融樹脂Mとしては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)でタルクが適宜割り合いで混入されているものを使用する。
その後、成形上下型61,62を型開きした後、ドアトリム本体20を脱型し、図9に示すように、圧着用下型70上にドアトリム本体20をセットし、接着剤Aを加飾シート30設置エリアに塗布した後、加飾シート30をセットし、圧着用上型71を下降させ、図10に示すように、ドアトリム本体20の表面に加飾シート30を接着剤Aを介して圧着一体化する。このとき、木目込みバー72から過度の荷重が加わる木目込み溝部23は、補強樹脂40により強固に支持されているため、加飾シート30の圧着加工時の信頼性を高めることができる。
その際、図11に示すように、木目込み溝部23の裏面に補強樹脂40が偏肉状に設けられていれば、すなわち、木目込み溝部23における加飾シート30側の側壁23bの裏面に集中して増肉させる構成を採用すれば、圧着加工時における荷重分布に対して木目込み溝部23を効率良く補強することができる。
このように、本発明に係るドアトリム10は、ドアトリム本体20の木目込み溝部23の裏面に沿って補強樹脂40が一体化されているため、加飾シート30の圧着加工時において、木目込みバー72から過度の荷重が加わっても、補強樹脂40の補強機能により、木目込み溝部23が破断、あるいは変形することがなく、初期形状を長期に亘り良好に維持できるという効果があり、圧着加工時の信頼性を高めることができるとともに、加飾シート30の周縁端末31を木目込みバー72により圧入する際、補強樹脂40により木目込み溝部23が口開きするようなことがなく、充分な接着強度が得られ、加飾シート30の周縁端末31剥離という不具合を未然に防止できる。
次いで、図12,図13を基に、本発明の第2実施例について説明する。この第2実施例においても、ドアトリム10はドアトリム本体20の略上半部分にクロス材からなる加飾シート30が貼付され、ドアトリム10を上下2分割するように設定された木目込み溝部23に加飾シート30の周縁端末31が圧入処理されている。
そして、この第2実施例においては、木目込み溝部23を補強するための補強樹脂40が木目込み溝部23の裏面に長尺状に設けられるのではなく、複数箇所にリブ状に補強樹脂片43が断続的に設置されている。
従って、木目込み溝部23の強度をこの補強樹脂片43により強化することができるとともに、樹脂材料を節約でき、コストダウンが図れるとともに、かつ軽量化に貢献できるという効果がある。
更に、図14,図15を基に、本発明の第3実施例について説明する。この第3実施例では、ドアトリム10は、ドアトリム本体20と加飾シート30とから構成される点は第1実施例、並びに第2実施例と同一であるが、第3実施例では、加飾シート30の形状変更がなされている。すなわち、加飾シート30は島型に設定され、加飾シート30の周縁端末31の周縁全長に亘りドアトリム本体20に対してループ型の木目込み溝部23が設定されている。
そして、この第3実施例においては、木目込み溝部23の裏面に一体化される補強樹脂40に加えて、加飾シート30設置エリア全体に亘るドアトリム本体20の裏面にプレート状の樹脂部44が積層され、補強樹脂40と一体形成されている。
この第3実施例は、特に、ドアトリム本体20の素材として、発泡樹脂基材21を使用した際、加飾シート30との圧着工程において、仮に発泡樹脂基材21が圧縮変形しても、補強樹脂40を繋ぐ樹脂部44により全体の強度が強固に維持されているため、加飾シート30に浮きや反り等の圧着加工時の変形が生じることがなく、圧着加工時の信頼性がより一層高まり、外観見栄えが良好な加飾シート30を備えたドアトリム10を提供することができる。
以上説明した第1実施例乃至第3実施例は、ドアトリム本体の基材として発泡樹脂基材21を使用したが、ドアトリム本体20の基材として、木質繊維基材やホットプレス成形可能な繊維板等を使用することができる。また、ドアトリム10以外にリヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等、加飾シートを装着し、その周縁端末を圧入処理するタイプの内装部品全般に適用することができる。
本発明に係る自動車用内装部品の第1実施例を示すドアトリムの正面図である。 図1中II−II線断面図である。 図1中III−III 線断面図である。 本発明に係る自動車用内装部品の第1実施例におけるドアトリムの変形例を示す断面図である。 本発明に係る自動車用内装部品の第1実施例におけるドアトリムの変形例を示す断面図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における原反シートの型内セット工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材の成形工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における圧着金型へのセット工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における加飾シートの圧着工程を示す説明図である。 図10に示す圧着工程における要部拡大断面図である。 本発明に係る自動車用内装部品の第2実施例を示すドアトリムの正面図である。 図12中XIII−XIII線断面図である。 本発明に係る自動車用内装部品の第3実施例を示すドアトリムの正面図である。 図14中XV−XV線断面図である。 従来のドアトリムを示す正面図である。 図16中XVII−XVII線断面図である。
符号の説明
10 自動車用ドアトリム
20 ドアトリム本体
21 発泡樹脂基材
22 表皮
23 木目込み溝部
30 加飾シート
31 周縁端末
40 補強樹脂
41 本体部
42 交差状リブ
43 補強樹脂片
44 樹脂部
50 ヒーター装置
60 成形金型
61 成形上型
62 成形下型
70 圧着用下型
71 圧着用上型
72 木目込みバー
S 発泡樹脂シート
M 溶融樹脂

Claims (4)

  1. 所要形状にプレス成形され、保形性を有する内装トリム本体(20)と、この内装トリム本体(20)の表面の一部に貼付される加飾シート(30)とから構成され、上記加飾シート(30)の周縁の少なくとも一部が、内装トリム本体(20)に形成された木目込み溝部(23)内に圧入処理された自動車用内装部品(10)であって、前記内装トリム本体(20)に形成される木目込み溝部(23)の裏面に補強樹脂(40)が一体化されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 前記補強樹脂(40)は、木目込み溝部(23)の伸長方向に沿って伸びる長尺状の本体部(41)と、該本体部(41)と交差する複数の交差状リブ(42)とから構成されていることにより、木目込み溝部(23)を基点とした内装トリム本体(20)の撓み変形が回避されることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。
  3. 前記補強樹脂(40)は、木目込み溝部(23)の伸長方向に沿って所定ピッチ間隔で木目込み溝部(23)の裏面に断続的に形成されている補強樹脂片(43)であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。
  4. 所要形状にプレス成形され、保形性を有する内装トリム本体(20)と、その表面に貼付される加飾シート(30)とから構成され、加飾シート(30)の周縁全長に沿って内装トリム本体(20)に木目込み溝部(23)が形成され、加飾シート(30)の周縁端末(31)が上記木目込み溝部(23)内に圧入処理された自動車用内装部品(10)であって、前記木目込み溝部(23)の裏面に補強樹脂(40)が一体化されているとともに、加飾シート(30)設置エリア全体に亘る内装トリム本体(20)の裏面にプレート状の樹脂部(44)が積層されていることを特徴とする自動車用内装部品。
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