JP2005081382A - ソルダペースト - Google Patents
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Abstract
【課題】微細ピッチでの半田付けが可能であると共に、半田付け後に発生する残渣の少ないソルダペーストを提供すること。
【解決手段】はんだ成分と、フラックス成分とを少なくとも含むソルダペーストにおいて、前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とするソルダペースト。
【選択図】 なし
【解決手段】はんだ成分と、フラックス成分とを少なくとも含むソルダペーストにおいて、前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とするソルダペースト。
【選択図】 なし
Description
本発明は電子部品を回路基板に実装するために使用されるソルダペーストに関するものである。
ソルダペーストは、電子部品を回路基板に実装する際に用いられる材料で、はんだ粉末とフラックスとを混ぜて作られている。また、一般に、ソルダペーストとして使用されるはんだ粉末としては、用途によってJIS規格(JIS Z 3284)で定められているようにはんだ粒子の形状や大きさが定められた規格品が用いられている。
このソルダペーストを用いたはんだ付けは、例えば、ソルダペーストを回路基板のパッドのパターンに従ってスクリーン印刷などの方法により印刷し、その上に電子部品のリードを載置し、これをリフロー炉に通して加熱し、ソルダペーストを溶融させて、リードとパッドとを半田付けすることにより行なわれる。
また、ソルダペーストに最も求められる特性としては、電子機器や電子部品のより一層の小型化に対応できるように、微細なピッチで正確にはんだ付けできることが挙げられる。一方、従来のソルダペーストに含まれているはんだ粒子は、上述したようにJIS規格で定められたような規格品が用いられるのが一般的であるため、その粒子径等が一定の規定値を満たす安定した品質のものが採用されている。しかし、はんだ粒子の粒子径が一定であるため、微細ピッチでのはんだ付けが難しい場合があった。
このような問題に対応するために、例えば、はんだ粉末およびフラックスに、比重2.5以下で平均粒子径が100μm以下の有機系又は無機系のフィラーを添加したソルダペーストが提案されている(特許文献1参照)。この技術によれば、パッド間が半田付けされるブリッジを防ぐことができる。また、より粒子径の小さい微細なはんだ粒子を用いる方法を挙げることもできる。
特開平6−182587号公報
一方、環境汚染低減の点から、ソルダペーストには微細ピッチへの対応のみならず、半田付け後に発生するフラックス残渣が少ないことも求められている。このためソルダペースト中に含まれるフラックスの含有量は少ないことが好ましいが、含有量をより少なくするにも一定の限界がある。
例えば、はんだ粒子として、真球状で同一粒子径からなるはんだ粒子を用い、これらのはんだ粒子が最も充填率が高くなる細密充填構造(面心立法構造)でソルダペースト中に分散していると仮定しても、単位体積当りの充填率は74%である。この場合、単位体積当り残りの26%が必ずフラックスにより占められることになる。
例えば、はんだ粒子として、真球状で同一粒子径からなるはんだ粒子を用い、これらのはんだ粒子が最も充填率が高くなる細密充填構造(面心立法構造)でソルダペースト中に分散していると仮定しても、単位体積当りの充填率は74%である。この場合、単位体積当り残りの26%が必ずフラックスにより占められることになる。
加えて、上述したようなフィラーを用いたソルダペーストでは、フラックスのみならず、フィラーも残渣の原因となってしまう。さらに、微細なはんだ粒子を用いたソルダペーストでは、このような微細なはんだ粒子は製造することが難しい上に、製造コストも高いという欠点もあった。
このように、従来においては微細ピッチに対応する共に、残渣の発生量を低減することを両立させることはできていなかった。
このように、従来においては微細ピッチに対応する共に、残渣の発生量を低減することを両立させることはできていなかった。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、微細ピッチでの半田付けが可能であると共に、半田付け後に発生する残渣の少ないソルダペーストを提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明は、はんだ成分とフラックスとを少なくとも含むソルダペーストにおいて、前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とするソルダーペストである。
すなわち、本発明は、はんだ成分とフラックスとを少なくとも含むソルダペーストにおいて、前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とするソルダーペストである。
以上に説明したように本発明によれば、微細ピッチでの半田付けが可能であると共に、半田付け後に発生する残渣の少ないソルダペーストを提供することができる。
以下に、本発明のソルダペーストについて詳細に説明する。
本発明のソルダペーストは、はんだ成分とフラックスとを少なくとも含むソルダペーストにおいて、前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とする。
本発明のソルダペーストは、はんだ成分とフラックスとを少なくとも含むソルダペーストにおいて、前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とする。
従って、本発明によれば、小さい粒子径のはんだ粒子の存在により微細ピッチでの半田付けが可能であると共に、大きい粒子径のはんだ粒子の隙間を埋めるように、小さい粒子径のはんだ粒子を充填することができるために、ソルダペースト中のはんだ成分の含有量を相対的に大きくすることができる。すなわち、はんだ成分以外の残渣の原因となるフラックス等の成分の含有量を相対的に小さくすることができる。さらに、本発明のソルダペーストは、小さい粒子径のはんだ粒子と大きい粒子径のはんだ粒子とを併用するために、相対的にコストが高く、容易に酸化し易い傾向にある等によって製造も困難な小さい粒子径のはんだ粒子のみを用いたソルダペーストと比べると安価であり製造も容易である。
なお、本発明において「2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含む」とは、ソルダペースト中に含まれるはんだ粒子の粒度分布についてみた場合に、粒子径に対して少なくとも2つ以上の粒度分布のピークが確認できることを意味する。このような粒度分布は、平均粒子径の異なる2種類以上のはんだ粒子を混合することにより容易に得ることができる。また、本発明のソルダペーストには、少なくとも2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子が含まれていればよいが、製造や品質管理の容易さ等、実用上の観点からは2種の平均粒子径の異なるはんだ粒子が含まれていることが好ましい。
また、ソルダペーストに含まれるはんだ粒子の形状は特に限定されず、不定形のものや球状のものなどを用いることができるが、ソルダペーストを回路基板等に印刷する際の塗布性の向上や、ソルダペーストに含まれるはんだ成分の割合を多くできる点では、アスペクト比が1.2以下の略球形であることが好ましい(但し、当該アスペクト比が1.2以下とは、JIS Z3284に規定されるように、はんだ粒子全体の90%以上についてアスペクト比が1.2以下であることを意味する)。なお、以下の説明においては、2種の平均粒子径の異なる球形(あるいは略球形)はんだ粒子がソルダペースト中に含まれることを前提として説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明のソルダペーストのように、大きい粒子径のはんだ粒子と、小さい粒子径のはんだ粒子とを併用した場合には、はんだ成分の含有量を大きくすること容易であるが、これは以下に説明する図1および2に示す例から容易に理解することができよう。
図1は、本発明のソルダペーストのはんだ粒子の分散状態を説明するための模式断面図であり、図2は、従来のソルダペーストのはんだ粒子の分散状態を説明するための模式断面図である。なお、図1および2は、本発明のソルダペーストと従来のソルダペーストとの違いをモデル化して判り易く説明するために、はんだ粒子の分散状態を簡略化して幾何学的に示したものであり、実際の分散状態そのものを示したものではない。
図1は、本発明のソルダペーストのはんだ粒子の分散状態を説明するための模式断面図であり、図2は、従来のソルダペーストのはんだ粒子の分散状態を説明するための模式断面図である。なお、図1および2は、本発明のソルダペーストと従来のソルダペーストとの違いをモデル化して判り易く説明するために、はんだ粒子の分散状態を簡略化して幾何学的に示したものであり、実際の分散状態そのものを示したものではない。
図1および2中、1は第1のはんだ粒子(以下、「親玉」と称す場合がある)、2は第2のはんだ粒子(以下、「小玉」と称す場合がある)を表し、親玉1は真球状で同一粒子径(半径r)からなり、小玉1も真球状で同一粒子径(半径a)からなる(但し、r>aである)。
また、図1および2において、親玉1は、互いに接するように細密充填構造(面心立法構造)で分散しており、この構造の1層について親玉1の直径に相当する面でスライスした状態について示している。一方、小玉2は、図1に示すように、親玉1同士の間に規則的に形成された隙間を埋めるように親玉1に対応して1:1で細密充填構造で配置されている。
また、図1および2において、親玉1は、互いに接するように細密充填構造(面心立法構造)で分散しており、この構造の1層について親玉1の直径に相当する面でスライスした状態について示している。一方、小玉2は、図1に示すように、親玉1同士の間に規則的に形成された隙間を埋めるように親玉1に対応して1:1で細密充填構造で配置されている。
ここで、親玉1の半径をrとすると、単位格子の体積が16√2r3、単位格子内の親玉1の体積が16πr3/3であることから、単位体積当りの親玉1の占める体積比率は74.1%{=(16πr3/3)/(16√2r3)}である。
一方、親玉1を基準とした単位格子内の小玉2の体積は、16πa3/3である。すなわち、単位体積当りの親玉1および小玉2の占める体積比率は(16πr3/3+16πa3/3)/(16√2r3)で表される。また、小玉2の取り得る最大半径a(max)は(√6/2−1)r(親玉1の約0.41倍)であることから、単位体積当りの親玉1および小玉2の占める最大体積比率は74.9%である。以上に説明したように、親玉1の隙間を埋めるように小玉2を配置するだけで、ソルダペースト中のはんだ成分の含有量を多くし、残渣となるフラックス等のはんだ以外の成分の量を減らすことができる。
一方、親玉1を基準とした単位格子内の小玉2の体積は、16πa3/3である。すなわち、単位体積当りの親玉1および小玉2の占める体積比率は(16πr3/3+16πa3/3)/(16√2r3)で表される。また、小玉2の取り得る最大半径a(max)は(√6/2−1)r(親玉1の約0.41倍)であることから、単位体積当りの親玉1および小玉2の占める最大体積比率は74.9%である。以上に説明したように、親玉1の隙間を埋めるように小玉2を配置するだけで、ソルダペースト中のはんだ成分の含有量を多くし、残渣となるフラックス等のはんだ以外の成分の量を減らすことができる。
なお、現在使用されている一般的なソルダペーストの場合、はんだ成分の含有量は85〜92重量%、フラックス成分の含有量は8〜15重量%である。ここで、はんだの比重を8、フラックスの比重を1と近似して体積比率に換算すると、体積比ではんだが41〜59%、フラックスが41〜59%である。
上述したようなモデルと、実際のソルダペーストとのはんだ成分の含有量の違いは、ソルダペースト中の全てのはんだ粒子同士が規則的に接触して分散しているものではないことに加え、はんだ粒子の形状が完全な真球でなく、また粒子度分布を有すること等によるものである。
上述したようなモデルと、実際のソルダペーストとのはんだ成分の含有量の違いは、ソルダペースト中の全てのはんだ粒子同士が規則的に接触して分散しているものではないことに加え、はんだ粒子の形状が完全な真球でなく、また粒子度分布を有すること等によるものである。
以上に説明したような図1に示したようなモデルに対して、実際上の種々の要因が存在することを考慮した場合、第1のはんだ粒子の隙間を第2のはんだ粒子で効率的に充填するには、第1のはんだ粒子と第2のはんだ粒子との平均粒子径の比や含有量の比は以下のような範囲内であることが好ましいと考えられる。
すなわち、第2のはんだ粒子の平均粒子径は、第1のはんだ粒子の平均粒子径の1/4倍〜1/20倍の範囲内であることが好ましく、1/5倍〜1/10倍の範囲内であることがより好ましい。
すなわち、第2のはんだ粒子の平均粒子径は、第1のはんだ粒子の平均粒子径の1/4倍〜1/20倍の範囲内であることが好ましく、1/5倍〜1/10倍の範囲内であることがより好ましい。
第2のはんだ粒子の平均粒子径が、第1のはんだ粒子の平均粒子径の1/5倍よりも大きい場合には、両者の平均粒子径の差が小さすぎるために、相対的に粒子径の大きい第1のはんだ粒子間の隙間を埋める形で第2のはんだ粒子が存在するのではなく、第1のはんだ粒子間の隙間を押し広げる形で第2のはんだ粒子が存在することとなり、ソルダペースト中のはんだ成分の含有量を大きくすることができなくなる(すなわち、フラックス等の残渣となる成分を少なくすることができなくなる)場合がある。あるいは、微細なピッチに対応して精度よくはんだ付けすることができなくなる場合もある。
一方、第2のはんだ粒子の平均粒子径が、第1のはんだ粒子の平均粒子径の1/10倍よりも小さい場合には、第2のはんだ粒子の平均粒子径が小さくなり過ぎて、製造コストが高くなったり、ソルダペーストの作製時に第2のはんだ粒子が容易に酸化してソルダペースト自体の作製が困難になる場合がある。
また、第1のはんだ粒子に対する第2のはんだ粒子の含有量比は4倍〜20倍の範囲内であることが好ましく、5倍〜10倍の範囲内であることがより好ましい。
第1のはんだ粒子に対する第2のはんだ粒子の含有量比が上記範囲内を外れる場合には、図1に説明したようなモデルのように、親玉の隙間に小玉が存在することにより充填率を効果的に上げることができなくなるため、ソルダペースト中のはんだ成分の含有量を大きくすることができなくなる場合がある。
第1のはんだ粒子に対する第2のはんだ粒子の含有量比が上記範囲内を外れる場合には、図1に説明したようなモデルのように、親玉の隙間に小玉が存在することにより充填率を効果的に上げることができなくなるため、ソルダペースト中のはんだ成分の含有量を大きくすることができなくなる場合がある。
なお、第1のはんだ粒子の平均粒子径は特に限定されないが、微細ピッチでのはんだ付けが可能であることや、上述した第2のはんだ粒子の平均粒子径との関係からは4〜20μmの範囲内であることが好ましく、5〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
第1のはんだ粒子の平均粒子径が10μmよりも大きい場合には、微細ピッチでのはんだ付けが困難となる場合がある。また、第1のはんだ粒子の平均粒子径が5μmよりも小さい場合には、非常に平均粒子径の小さい第2のはんだ粒子を併用しなければならず、このような第2のはんだ粒子の作製が困難となる場合がある。
第1のはんだ粒子の平均粒子径が10μmよりも大きい場合には、微細ピッチでのはんだ付けが困難となる場合がある。また、第1のはんだ粒子の平均粒子径が5μmよりも小さい場合には、非常に平均粒子径の小さい第2のはんだ粒子を併用しなければならず、このような第2のはんだ粒子の作製が困難となる場合がある。
なお、本発明において、平均粒子径とはレーザーやX線等を利用してはんだ粒子を顕微鏡観察して得られた画像を画像処理することにより算出して求めた値を示す。
なお、ソルダペーストは、既述したように一般的にはJIS Z3284で定められた規格のはんだ粒子を用いて作製される。例えば、アスペクト比が1.2以下の略球形のはんだ粒子はS−1〜S−5の5段階の規格が定められており、平均粒子径ではなく、特定の粒径範囲内のはんだ粉末(粒子)の重量比により規定されている(JIS Z3284、表2参照)。
例えば、S−3規格では、63〜22μmの範囲内のはんだ粉末(粒子)が90重量%以上含まれており、S−4規格では、45〜22μmの範囲内のはんだ粉末(粒子)が90重量%以上含まれており、S−5規格では38〜22μmの範囲内のはんだ粉末(粒子)が90重量%以上含まれている。
例えば、S−3規格では、63〜22μmの範囲内のはんだ粉末(粒子)が90重量%以上含まれており、S−4規格では、45〜22μmの範囲内のはんだ粉末(粒子)が90重量%以上含まれており、S−5規格では38〜22μmの範囲内のはんだ粉末(粒子)が90重量%以上含まれている。
ここで、平均粒子径については特に定められていないJIS規格品のはんだ粒子を第1のはんだ粒子として用いる場合には、第1のはんだ粒子の粒度分布の90重量%以上を構成するはんだ粒子の粒径下限値を基準にして第2のはんだ粒子の平均粒子径を決めることも可能である。
すなわち、この場合、図1に説明したようなモデルから、充填率が最大になる親玉に対する小玉の直径比が約5倍であることから、第1のはんだ粒子が、JIS Z3284に規定されるS−3、S−4、および、S−5規格から選択されたはんだ粒子である場合には、第2のはんだ粒子は、アスペクト比1.2以下の略球形で平均粒子径10μm以下のはんだ粒子からなることが好ましく、平均粒子径は5μm以下であることがより好ましい。
また、第1のはんだ粒子に対する第2のはんだ粒子の含有量比は、第1のはんだ粒子と第2のはんだ粒子との好ましい関係を平均粒子径比で規定した場合と同様に5倍〜10倍の範囲内であることが好ましい。
すなわち、この場合、図1に説明したようなモデルから、充填率が最大になる親玉に対する小玉の直径比が約5倍であることから、第1のはんだ粒子が、JIS Z3284に規定されるS−3、S−4、および、S−5規格から選択されたはんだ粒子である場合には、第2のはんだ粒子は、アスペクト比1.2以下の略球形で平均粒子径10μm以下のはんだ粒子からなることが好ましく、平均粒子径は5μm以下であることがより好ましい。
また、第1のはんだ粒子に対する第2のはんだ粒子の含有量比は、第1のはんだ粒子と第2のはんだ粒子との好ましい関係を平均粒子径比で規定した場合と同様に5倍〜10倍の範囲内であることが好ましい。
このような場合、第1のはんだ粒子と第2のはんだ粒子との好ましい関係を平均粒子径比で規定した場合と概ね同様の効果を得ることが可能である。なお、第2のはんだ粒子の平均粒子径の下限値は特に限定されるものではないが、コストや製造性の観点からは1μm以上であることが好ましい。
なお、第1のはんだ粒子としてS−1規格やS−2規格のはんだ粒子を利用することも可能であるが、この場合、微細ピッチでのはんだ付けが困難となる場合があるので、上述したようにS−3規格〜S−5規格のはんだ粒子を用いることが好ましい。
以上に説明したように2種類以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含む場合において、ソルダペースト中に含まれるはんだ成分の含有量は、従来の上限値であった92重量%以上とすることも可能である。
また、フラックス等の残渣の発生量を少なくすることができる点ではソルダペースト中に含まれる全はんだ粒子の含有量は多ければ多いほど好ましいが、多すぎる場合にはソルダペーストの流動性が低下して、現在利用されている印刷法等を利用して回路基板等にソルダペーストを塗布することが困難になる場合もある。従って、このような観点も考慮してソルダペースト中に含まれる全はんだ粒子の含有量を選択することが好ましい。
次に、本発明のソルダペーストに用いられるはんだ粒子の組成や、フラックス成分の組成等について説明する。
本発明に用いられるはんだ粒子としては、公知のソルダペーストに用いられるはんだ材料であれば如何なるものでも利用することができ、例えば、Sn−Pb系、Sn−Pb−Bi系、Bi−Sn系、Sn−Pb−Ag系、Sn−Ag系、Pb−Ag系、Pb−Sn−Ag系等のはんだ材料を用いることができる。なお、上記に説明したような相対的に小さい粒子径からなる第2のはんだ粒子としては、製造性や取り扱いの容易さから酸化しにくいはんだ材料を用いることが好ましい。
本発明に用いられるはんだ粒子としては、公知のソルダペーストに用いられるはんだ材料であれば如何なるものでも利用することができ、例えば、Sn−Pb系、Sn−Pb−Bi系、Bi−Sn系、Sn−Pb−Ag系、Sn−Ag系、Pb−Ag系、Pb−Sn−Ag系等のはんだ材料を用いることができる。なお、上記に説明したような相対的に小さい粒子径からなる第2のはんだ粒子としては、製造性や取り扱いの容易さから酸化しにくいはんだ材料を用いることが好ましい。
また、本発明に用いられるフラックス成分としても公知の材料であれば如何なる材料でも利用することができる。具体的には公知の粘着剤及び粘度調整剤等を混合してフラックスを調整することができ、例えば、粘着剤としては、ロジンやその誘導体、あるいは、これに代る有機酸が利用でき、また粘度調整剤としては、ミネラルスピリットやカルビトール系溶剤等を利用することができる。
なお、上述したようにソルダペースト中に含まれる全はんだ粒子の含有量は多い場合にはソルダペーストの流動性が低下する場合があるが、フラックス成分の組成・物性を調整することによって流動性の低下を抑制することができる。
さらに、本発明のソルダーペストには必要に応じてはんだ粒子およびフラックス以外の他の成分を添加してもよい。例えば、はんだ付け時にパッド間を半田付けしてしまうブリッジを防止するためにフィラーを適量添加してもよい。
1 第1のはんだ粒子(親玉)
2 第2のはんだ粒子(小玉)
2 第2のはんだ粒子(小玉)
Claims (6)
- はんだ成分と、フラックス成分とを少なくとも含むソルダペーストにおいて、
前記はんだ成分が2種以上の平均粒子径の異なるはんだ粒子を含むことを特徴とするソルダペースト。 - 前記はんだ粒子のアスペクト比が、1.2以下であることを特徴とする請求項1に記載のソルダペースト。
- 平均粒子径の異なる第1のはんだ粒子および第2のはんだ粒子を含む請求項1または2に記載のソルダペーストであって、
前記第2のはんだ粒子の平均粒子径が、前記第1のはんだ粒子の平均粒子径の1/5倍〜1/10倍の範囲内であり、
前記第1のはんだ粒子に対する前記第2のはんだ粒子の含有量比が5倍〜10倍の範囲内であることを特徴とするソルダペースト。 - 前記第1のはんだ粒子の平均粒子径が、22〜45μmの範囲内であることを特徴とする請求項3に記載のソルダペースト。
- 平均粒子径の異なる第1のはんだ粒子および第2のはんだ粒子を含む請求項1または2に記載のソルダペーストであって、
前記第1のはんだ粒子が、JIS Z3284に規定されるS−3、S−4、および、S−5規格から選択されたはんだ粒子であり、前記第2のはんだ粒子が、アスペクト比1.2以下の略球形で平均粒子径5μm以下のはんだ粒子からなり、
前記第1のはんだ粒子に対する前記第2のはんだ粒子の含有量比が5倍〜10倍の範囲内であることを特徴とするソルダペースト。 - 前記はんだ成分の含有量が、74.9重量%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のソルダペースト。
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JP2017511753A (ja) * | 2014-02-20 | 2017-04-27 | モーガン・アドヴァンスド・セラミックス・インコーポレイテッドMorgan Advanced Ceramics, Inc. | ろう付け及び半田付け合金ワイヤ |
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2003
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