JP2005079100A - 粒子ビームの非点収差の支援による粒子光学装置における集束を実行する方法 - Google Patents

粒子ビームの非点収差の支援による粒子光学装置における集束を実行する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像対物レンズを用いて、粒子画像装置における帯電粒子ビームの代替的な集束方法を提供する。
【解決手段】 電子顕微鏡のような粒子光学装置において、自動で集束処理を実行するのは有利である。本発明によると、集束される電子ビームは、特定の角度にて非点収差を意図的に形成される。この非点収差ビームに関して、試験片の2つの画像が、対物レンズの異なる2つの設定において生成され、その後、この各画像において、例えば、二次元フーリエ変換(FFT)にて、非点収差のスメアリングの方向が決定される。この非点収差のスメアリングの方向は、上記の対物レンズの第1設定から第2設定への移行において最適な焦点の位置が通過される場合互いに垂直である。これら2つの設定間で内挿処理(この処理は、反復されてもよい。)を介して、上記の最適な焦点の位置はここで決定される。試験片自体における可能性のある異方性は、対物レンズの両方の設定において2つの画像を生成し且つこれらのFTTを互いから差し引くことにより消去されてもよい。
【選択図】 図5

Description

本発明は、画像化体物レンズを備える粒子光学装置における帯電粒子ビームの集束方法に関する。
かかる方法は、非特許文献1において公知である。この文献は、帯電粒子が電子である、荷電粒子ビームの集束方法を述べている。上記の方法を実行する画像対物レンズを有する粒子光学装置は、走査型電子顕微鏡(SEM)である。上述の方法によると、粒子光学装置における試験片の画像は、画像対物レンズの異なる2つの設定にて生成される;その後、上記の画像のそれぞれに関して、画像において発生する空間周波数に基づいてエネルギースペクトルコンテントが決定される。最後に示したこの方法は、いわゆる高速フーリエ変換(FFT)を用いて実行される。
上記の2つの画像の生成に先だって、対物レンズの公称屈折力が最初に決定される;つまり、電子ビームがおよそ試験片上に集束されるための屈折力値が決定される。、「オーバーフォーカス(over focus)」の設定が発生するように次に公称設定からの偏差が適用される。更に「アンダーフォーカス(under focus)」の設定が発生するように公称設定からの偏差が適用される。従って、画像対物レンズの異なる2つの設定にて生成された上記の2つの画像は、「オーバーフォーカス(over focus)」画像と「アンダーフォーカス」画像とで構成されている。「オーバーフォーカス」画像と「アンダーフォーカス」画像とのエネルギースペクトルコンテント間の差異が存在するので、電子ビームを自動的に集束させるため、両画像の全体的なエネルギースペクトルコンテントが決定される。全体的なエネルギースペクトルコンテントに対するこの差異の比率Rは、電子ビームの焦点ボケに関する測定値を与える。Rが正である場合は、「オーバーフォーカス」画像は、「アンダーフォーカス」画像よりもより鮮明であり、従って、その焦点距離は、短縮される;Rが負である場合、「アンダーフォーカス」画像は、「オーバーフォーカス」画像よりも鮮明であり、従って、その焦点距離は、伸張される。
電子ビームの集束方法に加えて、電子ビームの非点収差を最小限にする方法が述べられている。この最後に示した方法において、複数のセクターの画像に関するエネルギースペクトルコンテントが、上記の2つの画像のそれぞれに関して決定され、個々のエネルギースペクトルコンテント間の差に基づいて、非点収差が実質的にフリーであるビームに到達するように、非点収差を増加すべきか減少すべきかに関する決定が行われる。
電子ビームの集束方法及び電子ビームの非点収差を最小限にする方法のいずれも、特に上述の文献の558頁式(2)から559頁のタイトル「Implementation」のパラグラフまでに記載されている。自動的に電子ビームを集束するため、上記の両画像間のエネルギースペクトルコンテントの比率のみを使用していることは明らかであり、電子ビームの非点収差の度合いを使用することではない。言い換えれば、この公知の方法に関して、集束されるビームにおける非点収差を用いずに、集束方法を実行することが可能である。
「A robust focusing and astigmatism correction method for the scanning electron microscope」、SCANNING、1997年、第19巻、p.553−563
本発明の目的は、画像対物レンズを備える粒子画像装置における帯電粒子ビームの代替的な集束方法を提供することである。
本発明による方法の最も一般的な形態において、以下のステップが実行される。つまり、
(a)上述のビーム(つまり、粒子光学装置において集束される帯電粒子ビーム)から、上記の対物レンズの第1設定に関する付随する(attendant)非点収差方向を伴う第1非点収差ビームを形成するステップ;
(b)上記の第1非点収差ビームにて、粒子光学装置における試験片の画像を生成するステップ;
(c)ステップ(b)にて生成された画像における非点収差スメアリング(smearing)(ボケ)の方向を決定するステップ;
(d)上記の対物レンズに異なる設定を与えるステップ;
(e)上述のビームから第2非点収差ビームを形成するステップであって、この第2ビームは、対物レンズの他の設定に関する付随する非点収差方向を有している、ステップ;
(f)上記の第2非点収差ビームにて、試験片の画像を生成するステップ;
(g)ステップ(f)で生成された画像における非点収差スメアリングに関する方向を決定するステップ;
(h)ステップ(b)にて生成された画像とステップ(f)にて生成された画像との非点収差スメアリングの方向を比較するステップ;及び
(i)上述の方向が同一である場合、ステップ(d)からステップ(h)を繰り返し、且つ、上述の方向が同一でない場合、上記の帯電粒子ビームが最適な焦点を実現する上記対物レンズの設定を決定するように、上記の対物レンズの最初の設定と、最後に得られた設定との間で内挿処理を実行するステップ;
である。
本発明の方法において、集束されるビームには、意図的に非点収差が形成され、ビームにおけるこの非点収差は、ビームの集束に使用される。これにより、ビームの集束がオーバーフォーカスからアンダーフォーカスへと、或いは、アンダーフォーカスからオーバーフォーカスへと変化する際、非点収差により発生される上記の画像におけるスメアリングの方向が90°変化するという実質的に公知の見識が用いられる。この目的のため、試験片の第1画像は、ビームに適用された非点収差の公知の方法で生成され、この非点収差の結果として、この画像におけるスメアリングが決定される(ステップ(a)〜(c))。その後、試験片の第2画像が、対物レンズの異なる設定において生成され−このビームに適用される非点収差の公知の方向のように−、非点収差の結果として、この第2画像におけるスメアリングが決定される(ステップ(d)〜(d))。これは必要ではないが、第1画像における非点収差の方向が第2画像の非点収差の方向と同一である場合は便利である。ここで、上述の両方の例におけるビームの非点収差の方向が同一であると仮定される。第1画像と第2画像における非点収差のスメアリングの方向を比較して、これら方向が同一でない場合、第1画像を生成する際、アンダーフォーカスが設定され、第2画像が生成する際、オーバーフォーカスが設定される。従って、最適な集束は、これら2つの設定間に存在しており、この場合における設定は、対物レンズの両設定間の内挿処理の支援により決定されてもよい。第1画像と第2画像における非点収差のスメアリングの方向を比較したとき、これら方向が実際に同一である場合、両画像を生成する間、アンダーフォーカスのみ、又はオーバーフォーカスのみが存在したという結論が得られる。ここで、新規の設定が、両スメアリングの方向が同一となるまで、対物レンズに与えられ、その上で、上述の内挿処理が実行される。本発明による方法の利点は、この方法により、ゼロ交差(zero−crossing)が検索されることであって(いわゆる、対物レンズの第1設定と対物レンズに関して最終的に取得された設定との間での内挿処理において対物レンズの設定を決定し、これにより、帯電粒子ビームが最適な焦点を得る)、ゼロ交差は、粒子光学装置における自動集束のための採用されるアルゴリズムが最大値又は最小値を求める通常の方法よりも、本発明の方法に適用されるアルゴリズムのより速い一致を与える。知られているように、端部の近傍における曲線のコースは相対的に平坦であって、ゼロ交差の近傍における曲線のコースは、それほど平坦ではない。
本発明の好適実施例において、画像における非点収差のスメアリングの方向の決定は、画像の第1方向に関する観点における画像の第1スペクトル領域のエネルギースペクトルコンテントを決定することにより、また第1方向に対して横方向の第2方向にに関する画像の第2スペクトル領域のエネルギースペクトルコンテントを決定することにより行われ、且つ、上記の第1領域と上記の第2領域とにおけるエネルギースペクトルコンテント間の差異の符号(sign)を少なくとも決定することにより行われる。この実施例において、上記のスペクトルコンテントの二次元グラフィック表示においてセクター(第1方向に関する上記の画像の第1スペクトル領域)が選択される、このセクターにおけるエネルギーコンテントが決定される;これは、また、横方向(好ましくは垂直方向)のセクターに対して(上記の第1方向に対して横方向の第2方向についてその画像の第2スペクトル領域)も行われる。画像における非点収差のスメアリングの特定の方向に関して、一つのエネルギースペクトルコンテントは、他のコンテントとは異なり、この差異の符号から、上記のスメアリングの方向を決定することができる。
本発明のさらなる実施例において、ステップ(b)にて生成された画像とステップ(f)にて生成された画像とにおける非点収差のスメアリングの方向との比較は、上記の各画像の上記の第1領域及び第2領域のエネルギースペクトルコンテントの差異の符号を比較することにより行う。この実施例において、上記の非点収差のスメアリングの方向を決定するように、上記のパラグラフにて示した処理は、上記の2つの画像のそれぞれに適用される。上記の非点収差のスメアリンが同一の方向又は互いに対して横方向である場合、これら2つの方向間の差異の符号から確定されてもよい。
本発明の他の好適実施例では、以下のステップを行う。つまり、このステップは:
(j)上記の対物レンズの第1設定に関して、上記の第1非点収差ビームの非点収差方向に対して横方向の公知の非点収差方向の第1追加非点収差ビームが形成され、上記の試験片の第1画像は、上記の第1非点収差ビームにて形成され、且つ、上記の試験片の第1追加画像が、上記の第1追加非点収差ビームにて形成されるステップ;
(k)上記の対物レンズの第2設定に関して、上記の第2非点収差ビームの非点収差方向に対して横方向の公知の非点収差方向の第2追加非点収差ビームが形成され、試験片の第2画像が上記の第2非点収差ビームで形成され、且つ、上記試験片の第2追加画像が上記の第2追加非点収差ビームで形成されるステップ;及び
(l)上記の通り生成された4つの画像において、第1方向に関して、上記の画像の第1スペクトル領域のエネルギースペクトルコンテントを決定することにより、且つ、上記の第1方向に対して横方向の第2方向に関して、上記の画像の第2スペクトル領域のエネルギースペクトルコンテントを決定することにより、上記の各画像において、上記の第1領域と上記の第2領域とのエネルギースペクトルコンテントの差異の符号を決定することにより、上記の非点収差のスメアリングの方向を決定するステップ;
である。
本発明のこの実施例は、例えば集積回路の例の場合、方向性優先(directional preference)の程度の強い構造を有する試験片に関して特に利点がある。対物レンズの第1設定において、横方向に配置された(好ましくは相互に垂直な)非点収差にて2つの画像が生成される。同様に、対物レンズの第2設定に関しても行われる。ここで、このように生成された4つの画像のそれぞれに関して、上記のエネルギースペクトルコンテント(の上記の二次元グラフィック表示)において2つの異なるセクターが再び選択され(このセクターは好ましく、中心軸に指向された互いに垂直な軸を有している)、これら2つのセクターのそれぞれのエネルギースペクトルコンテントの差異が決定される。この差異を、本願では、セクター差異と称する。この差異は、問題としている画像に存在する異方性の程度及び方向に関する測定値を与える。従って、試験片の方向性優先及び上記ビームにおける非点収差の両方は、上記の異方性に寄与する。
上述のセクター差異は、この実施例にて示した4つの画像のそれぞれに関して決定される。上記の対物レンズの同様の設定にて生成された上記の画像の両方において、強い方向性優先を有する試験片における構造の寄与は、上記のセクター差異のそれぞれと同一である;これらセクター差異間の差異を決定する際(以下、最終的な差異と略す)、上記の寄与は無くなる。これに起因して、上記の最終的な差異は、上記の非点収差のスメアリングの効果をほぼ排他的に反映する。これは、対物レンズの第1設定にて生成された画像の最終的な差異と対物レンズの第2設定にて生成された画像の最終的な差異との両方に適用可能である。
このように生成された2つの最終的な差異は、相互に比較されてもよく、対物レンズの第1設定にて生成された画像が、対物レンズの第2設定にて生成された画像と同一の上記の非点収差の方向を示すか示さないかを、上記の比較に基づいて決定してもよい。次に、この方法を上述したように継続して実行してもよい。つまり、上記の非点収差のスメアリングの方向が同一である場合、ステップ(k)及び(l)を繰り返し実行してもよく、これら方向が同一でない場合には、対物レンズの設定を決定するように、対物レンズの第1設定と最終的に取得された設定との間で内挿処理を実行してもよく、これは、帯電粒子ビームが最適な焦点を保持することによる。
本発明のさらに別の実施例において、対物レンズの第1設定と対物レンズの最終的に取得された設定との間の内挿処理は、以下のステップにて行う:つまり、
(m)付随する画像のそれぞれにおける第1領域と第2領域とのエネルギースペクトルコンテントの差異の程度を決定するステップ;
(n)これら値間の内挿処理により、帯電粒子ビームがその最適な焦点を取得するより、前記の対物レンズの設定の値についての推定値を得るステップ;
(o)上記の様に推定された設定おいて新規画像が生成され、その後、ステップ(m)を実行し、その後、上記の新規画像について取得した値のセットが、内挿処理を再度実行する新規の値として機能する、ステップ;及び
(p)対物レンズの設定に関する上記の2つの値間の差異がその前に規定した値よりも小さくなるまで上記のステップを反復し、その後、帯電粒子ビームがその最適な焦点を得ることにより、最終的に得た値を対物レンズの設定として保持するステップ;
である。
上記の画像のそれぞれの両領域のエネルギースペクトルコンテントの差異を決定することにより、対物レンズの設定がこれら画像のそれぞれの最適焦点からの偏差に対する程度についての測定値を取得する。内挿位置の近傍における上記の最適焦点は、これら2つの上述の位置間に存在していることが知られている:この最適焦点に対する良好な近似値は、この推定値にて新規の内挿処理を実行することにより取得され、この処理は、上記の最適焦点が十分近似されるまで継続される。
本発明のさらなる実施例において、上記の非点収差の異なる値は、ステップ(o)に付随して生成された画像に関して追加的に設定される。これら測定値に起因して、アルゴリズムの結果の感度を増加するように、上記の非点収差の楕円形の断面の形態を使用してもよい。この感度は、アルゴリズムの負担(effort)を出来る限り小さくするため、好ましく最大化される。上記の画像のスペクトルコンテントの影響は、アルゴリズムが上記の最適焦点を近似する程度に対する長軸及び短軸との比率を適合することにより増加されてもよい。
本発明のさらなる実施例において、画像処理は、デジタル的に実行され、問題としている画像のサブフレームは、上述のスペクトル領域のエネルギースペクトルコンテントを決定するために生成される。ビームのより速い集束を実現する。このようにしてアルゴリズムの算出負荷(calculation burden)が実質的に減少し、サブフレームの生成は、正しい情報コンテントに基づく上記の画像の領域の選択及びこのサブ領域による本発明による方法のさらなる処理の実行を通じて生じることができる。
試験片の方向性優先及び上記ビームにおける非点収差の両方は、上記の異方性に貢献する。
以下の図面に基づいて本発明を詳述する。関連する要素は、同様の参照番号で示す。
図1は、非点収差電子ビーム2を概略的に示す。このビームの電子の方向は、図1中、上から下に進む。このビームの公称焦点は、その断面4の位置に配置されており、その断面は、この位置において円形である。この公称焦点の上部及び下部では、ビームは、楕円6及び8で示したように楕円の断面を有している。楕円6の長軸(短軸)は、楕円8の対応する軸に対して垂直である。逆に、対応する軸が電子ビームにおける2つの楕円形状において互いに垂直である場合、このビームの公称焦点は、これら断面間に存在し、かかる二つの楕円形状の断面の対応する軸が互いに平行である場合は、これら断面は、公称焦点の同じ側に存在する。上述の楕円断面6及び8のそれぞれと上記の公称焦点4との間には、それぞれビームの断面がライン10及び12の形状を有する位置が存在する。電子顕微鏡における試験片は、上述した非点収差ビームにより照射されてもよく、且つ、このビームは、最初に非点収差を意図的に形成され、且つ、本発明による方法は、一般的に、上記の電子ビームの非点収差断面にて試験片を走査して開始し、上記の顕微鏡の通常の様式により画像が生成されてもよい。画像の生成においてかかる照射を用いた結果、各画像位置は、円形ではなく、むしろ楕円の長軸方向に伸張され、従って、近似によりストライプ様となり、長軸方向における画像の「スメアリング(smearing)」が発生する。スメアリングの程度は、例えば、いわゆる高速フーリエ変換(FFT)のような画像に発生する空間周波数のスペクトル分析に関する公知の方法により画像を量子化できる。FFTは、空間周波数の関数として、画像に発生するスペクトルエネルギー(エネルギースペクトル)の分布を示すことが知られている;2次元画像の場合は、x方向及びy方向の両方における空間周波数の関数として示す。電子顕微鏡画像に適用されたこのFFTの結果のグラフ表示は、図2a、2b及び2cに示す。
図2a、2b及び2cにおいて、図2aは、非点収差されていないビームで画像化された非異方性試験片のエネルギースペクトルのグラフ表示を示しており、図2bは、非点収差の第1方向の非点収差ビームにて画像化された図2aの試験片のエネルギースペクトルのグラフ表示を示しており、図2cは、図2bの方向と垂直の非点収差の方向の非点収差ビームで画像化された図2aの試験片に関するエネルギースペクトルのグラフ表示を示す。二次元平面にてグレーレベル分布の形態でのエネルギースペクトルをグラフ的に表示することも可能であるが、図2では記載を明瞭にするため、同一のエネルギー密度のラインの形態にて表示している。図2a〜2cにおいて、同一のエネルギー密度の線の位置は、この図の中央(つまり、x−y軸の交点の元の位置)が空間周波数ゼロに対応する様式にて選択される。
図2aにおけるエネルギースペクトルは、非点収差されていないビームによる画像に基づいている。かかるビームは、非点収差方向においてスメアリングを示さないので、一般に18−iとして示される同一の相対エネルギー18−1〜18−5の円形ラインのエネルギースペクトルを期待できる。示したライン18−iが円形でないことは、試験片における異方性に由来し、このことは試験片自体は、一つの方向において空間周波数を示し、他の方向の空間周波数とは異なるということである。図2aの場合、試験片は、破線16の方向よりも、破線14の方向においてより高い空間周波数を有する;これは、例えば、試験片が、破線16の方向に長軸方向が存在する多くの長楕円形の形態を有していることにより引き起こされる。
図2bでは、エネルギースペクトルは、図2aと同様の試験片の画像であるが、非点収差ビームで照射された画像に基づいている。同一の相対エネルギー18−iのラインは、これにより、試験片及びビームの非点収差における異方性の組み合わせにより決定された方向にスメアリングを発現する。示した試験片が図2aによる画像と同一の方向を有している場合、試験片を照射するビームの楕円断面の長軸の方向は、試験片の楕円形状の長手方向のそれと同様に照射されることが推測可能である。
図2cにおいて、このエネルギースペクトルは、図2a及び図2bと同様の試験片の画像に基づいているが、図2bに平行な非点収差の方向の非点収差ビームで照射された画像に基づいている。同一の相対エネルギーのライン18−iは、これにより、ちょうど図2bにて試験片及びビームの非点収差における異方性により決定された方向においてスメアリングを発生する。図2cにおける高い周波数は、破線14の方向及びライン16に対する横方向に大きく発生するので、試験片が照射される楕円断面の長軸の方向は、試験片の楕円形状の長手方向のそれに垂直であること、及びビームのこの楕円形であることの影響は、試験片の異方性のそれよりも有意に大きいことを推測することができる。
図3は、2つのマスキングの図であって、これらは、非点収差のスメアリングを決定するため、非点収差ビームにて生成された画像のエネルギースペクトルに適用される。上述にて述べたように、画像のFFTは、空間周波数の関数として、画像のスペクトルエネルギーの分布を反映する;2次元画像の場合は、x方向及びy方向の両方における空間周波数の関数として反映する。マスキング処理の既述に関して、上述のエネルギースペクトルは、二次元平面でのグレーレベルの分布の形態にてグラフ表示されており、図2の場合のように、同一の相対エネルギー密度の線で表現されていない。図3に関して、二次元平面でのグレーレベルの分布の位置は、このグレーレベルの分布図面の中央部が空間周波数ゼロの値に対応する様式にて選択され、この中央部は、図3の中央部に一致している。
これらマスキングの適用は、マスキングの図が非点収差のスメアリングが決定される画像のエネルギースペクトルに完全に一致するように画像化されてもよい。これらマスキングを適用すると、マスキングのラスターされた領域20a、22a、20b、22bにより覆われている二次元のグレーレベルの分布として示されたエネルギースペクトルの領域は、決定されるエネルギースペクトルコンテントに寄与しないが、ラスターされていないマスキングの領域24a、26a、24b、26bにより覆われている二次元のグレーレベルの分布として示されているエネルギースペクトルの領域は、決定されるエネルギースペクトルコンテントの全体に寄与する。逆に、図3aによるマスキングの適用の結果として、そのスペクトルエネルギーは、矢印28aにて大きく示された方向にて決定され、図3bによるマスキングの適用の結果として、そのスペクトルエネルギーは、矢印28bにて大きく示された方向にて決定される。与えられた非点収差方向(つまり、試験片の位置における楕円ビーム断面の長軸の方向)の非点収差ビームで、試験片の画像が生成されると、相対的に少ない高空間周波数は、この非点収差方向に生じ、そのほとんどは、この方向に垂直な方向に生じる。この非点収差方向が矢印28a(図3a)の方向に存在していると、図3aに従ってマスクされたこの画像のエネルギースペクトルにおいて、比較的低いエネルギースペクトルコンテントが観察され、且つ、図3bに従って同様にマスクされた画像のエネルギースペクトルでは、相対的に高いエネルギースペクトルコンテントが観察される。
本発明による方法の最も単純な実施例において、試験片は、全体的に等方性であり、つまり、試験片に存在する空間周波数に関して方向性優先が存在しないと推測される。この状況において、試験片に関する2つの画像が生成される。第1画像を生成する際、その試験片は、集束レンズ(対物レンズ)の第1パワー設定にて取得されたビームで照射され、これにより非点収差の特定の程度が、この照射ビームに導入される。次に、第2画像が生成される際、対物レンズの異なるパワー設定が選択され、全ての設定(特に非点収差)が変更されないままとなる。その後、両画像のエネルギースペクトルが準備され、これらエネルギースペクトルのそれぞれが2つのマスキング−1つは図3aによるマスキングであり、もう一つは図3bによるマスキング−に適用される。非点収差のスメアリングの方向をここで決定するため、画像のエネルギースペクトルにおいて最も高い空間周波数が発生する方向を示す量Vが規定される。上述の場合に関して、量Vは、以下の式で表される:
Figure 2005079100
上述の式1において、第1の総和は、図3aの領域24a及び26aに及び、第2の総和は、図3bの領域24b及び26bに及び;さらに、Piは、周波数領域iのスペクトルパワーであり、この総和は、上述の総和にて示されるマスキングの領域における実用的に最も重要な周波数iの全てに及ぶ。式(1)の分母にて示された総和は、問題とする画像の全体的なスペクトルパワーを与える。ここで、2つの画像のそれぞれに関して、量Vが決定される。上記の第1画像における非点収差方向が、矢印28a(図3)の方向と同一であると、領域24a、26aは、領域24b、26bよりも少ないエネルギースペクトルコンテントを有する;Vの符号は、第1値(例えば、正の値)を有する。上記の第2画像における非点収差方向が第1画像と同様である場合、量Vの符号は、第1画像と同じである。対物レンズのパワー設定の変更に付随して、ビームの最適焦点は、試験片を通過しないことが知られている。この場合、さらなる画像を生成すべきであって、これは、Vの符号が反転するまで、反復して行われる。最新で生成された2つの画像の非点収差方向は、互いに垂直であり、その最適焦点は、対物レンズの最後の2つの設定間に存在していることが知られている。以下に述べる内挿処理を介して、対物レンズのパワー設定の値を決定し、これは、その最適焦点が試験片上に存在することになる。その上、電子ビームの所望の焦点が得られる。
本発明による方法に関する他の実施例において、試験片は等方性でないことが仮定される。つまり、試験片において、空間周波数に関する方向性優先が存在する。この場合、試験片の4つの画像が生成される。対物レンズの第1パワー設定において第1画像を生成し、この第1画像化が第1非点収差ビームで行うように、上記の照射ビームへと非点収差の特定の程度が導入される。その後、対物レンズの同様のパワー設定にて、第1追加画像(つまり、全体として4つのうちの第2番目の画像)が生成され、第1追加非点収差ビームが上記の第1非点収差ビームの非点収差方向に対して横方向の公知の非点収差方向に発生する方法により、異なる非点収差が上記の照射ビームに導入される。これら2つの画像が生成された後、さらに2つの画像が生成され、いわゆる他の画像は、対物レンズの第2パワー設定にて生成され(従って、この画像は、全体として4つの画像の第3番目の画像である)、これにより、最後に行われた画像化が第2非点収差ビームで起こるように非点収差の特定の程度が上記の照射ビームに導入される。その後、対物レンズの同様のパワー設定にて、第2追加画像(つまり、全体として4つの画像のうちの4番目の画像)が生成され、異なる非点収差が、第2追加非点収差ビームが第3画像を生成しつつ上記のビームに存在する非点収差方向に対して横方向の公知の非点収差方向に発生するように、上記の照射ビームに導入される。4つの画像のそれぞれに関して、ここでエネルギースペクトルが形成され、これら4つのエネルギースペクトルのそれぞれは、再び2回−つまり1回目は、図3aによるマスキングにて、2番目は、図3bによるマスキングで−マスクされる。上記の4つの画像のそれぞれに関して、全体のエネルギースペクトルコンテントは、領域24aと26aとで共に形成された領域及び領域24bと26bとで共に形成された領域に関して決定される。上述の場合に関して、画像化される試験片は非等方性であるので、量Vは、再びここで規定されてもよく、画像のエネルギースペクトルにおいて最も高い空間周波数が発生する方向の指標を与える。上述した状況に関して、この量Vは、以下の式で示される:
Figure 2005079100
この式(2)は、対物レンズの第1パワー設定にて生成された画像の両方に一度適用され、その後、対物レンズの第2パワー設定で生成された画像の両方に対して再度適用される。式(2)において、インデックス「image 1」と注釈した最も左の項は、第1非点収差ビームにて生成された画像(つまり、全体で上記の4つの画像の第1番目の画像)に関連し、インデックス「image 2」と注釈した最も右側の項は、第1追加非点収差ビームにて生成された画像(つまり、全体で上記の4つの画像の第2番目の画像)に関連している。最も左の項の分子における第1番目の総和は、図3aに従ったマスクで第1画像をマスキングすることにより得られ、最も右の項の分子における第2番目の総和は、図3bに従ったマスクで第2画像をマスキングすることにより得られる。最も左側の分子の総和は、第1画像における全体のスペクトルエネルギーを示している。このようにして、式(2)の最も左の項は、非点収差のスメアリングの程度を反映しており、この非点収差のスメアリングは、2つの成分−つまり試験片の異方性に由来する寄与と電子ビームに導入された非点収差に由来する寄与と−で構成されている。式(2)の最も右側の項は、試験片の異方性に起因する上記の寄与は、最も左の項と同一であることにより、同様に構築される。式(2)によると、これら2つの項の差異が採用されるので、式(2)のこの寄与は無くなる。上記の量Vの値は、このように、対物レンズの一つのパワー設定において生成された上記の2つの画像から得られ、上述の様式において、この値の符号は、電子ビームの非点収差に起因する画像におけるスメアリングの方向のみを示している。対物レンズの第1パワー設定にて生成される画像に適用される上述の方法は、対物レンズの第22パワー設定にて生成される画像にも同様に適用されてもよい。また、このように決定された量Vの符号は、電子ビームの非点収差に由来する画像におけるスメアリングの方向のみを示す。対物レンズの第1パワー設定から第2パワー設定への移行において、ビームの最適焦点は、試験片の他の側面上に存在するように投射し(つまり、アンダーフォーカスからオーバーフォーカス、或いは、この逆への移行を意図している)、上記の量Vの符号の反転に由来して明らかとなる。逆に、量Vの符号が変化しない場合、最適焦点の条件に合格したと結論付けてもよい。その場合、上述の内挿処理を介して対物レンズのパワー設定の最適値が決定された後に、量Vの符号の値が変化するまで繰り返される処理にて、画像のペアを生成する必要がある。
式(1)又は(2)に従った量Vと対物レンズのパワー設定との間の対応関係が示すように、対物レンズΔFのパワー設定(任意の単位)の関数として、測定された量V(任意の単位)に関するグラフは図4に示されている。この曲線は、曲線のゼロ交差に近接して、つまり、上記の最適焦点の近傍において記録されている。このグラフにおける各測定地点は、対物レンズのパワーの各設定に関して、量Vが式(1)又は(2)に従って算出される上述のようにして得られる。ここで、図4にて示すように、量Vが正の値から負の値へと移行し、量Vがこのようにゼロを通る;ゼロの交点では、対物レンズの最適焦点に関する設定が存在している。実用的な状況にてこの位置を発見するため、以下にさらに述べる反復処理を適用する。
反復アルゴリズムの目標は、最適焦点を試験片により近接する連続的な作動距離(対物レンズのパワー設定)を発見することである。本願に述べる反復アルゴリズムは、線形的な内挿処理に基づいている。このアルゴリズムは図5において説明されており、ここで曲線30は、試験片の最適焦点Fopt(「焦点距離」)への距離Fの関数として、量Vのコースを示している。図4とは異なり、図5は、この曲線のゼロ交差により近い曲線30のコースを記録している;つまり、曲線30の開始点及び終点は、最適焦点からの相対的に長い距離に配置されている。このアルゴリズムは、対物レンズの初期パワー設定の推定から始まり、焦点距離はFi−1で示されている。第1パワー設定(Vi−1)で決定された量Vの符号に依存して、新規の焦点距離Fi−1が前の焦点距離Fi−1よりも試験片にさらに近接して焦点距離をもたらすように、新規の焦点距離Fが推定される。この新規の焦点距離Fにおいて、これに付随する量Vの符号が前の値Vi−1の符号と同様であると、量Vの符号が極性を反転するまで同様の処理が繰り返される。続いて、上記の2つの測定地点(Fi−1,Vi−1)と(F,V)との間で線形的な内挿処理が実行され、これら2つの測定地点間では、直線32が示されている。線32が水平軸を切断する焦点距離の値はFi+1であって;この焦点距離の値において、量Vの付随値が決定される(Vi+1)。Vi+1の符号に依存して、上記の内挿処理を継続して、前の測定地点がここで選択される;量Vの直前の値(つまりV)がVi+1に対して極性が逆である場合、上記の内挿処理は、測定地点のペア(F,V)及び(Fi+1,Vi+1)並びに測定地点のペア(Fi−1,Vi−1)及び(F,V)で継続される。この反復処理は、その後、2つの連続した脱集束(de−focusing)値間の差異が前に規定された値以下となるまで継続される。これに対する焦点距離は、最適焦点となるように取得される。
このアルゴリズムに必要な算出時間は、全体のデータセットよりも画像のデータセットのサブフレームを用いることによりかなり短縮される。アルゴリズムにおける算出の負荷は、このようにしてかなり軽減されてもよく、これにより、ビームのより速い集束が達成されてもよい。上記のサブフレームの生成は、高い情報コンテントの画像における領域を選択することにより、行ってもよい;つまり、大量の画像の詳細部分が分解可能な領域であって、その手段は、高いエネルギースペクトルコンテントがそこに存在している。本発明による方法のさらなる操作は、このサブ領域にて、ここで実行されてもよい。
非点収差電子ビームに関する概略図である。 非点収差でないビームで画像化された非異方性試験片のエネルギースペクトルに関するグラフ表示である。 非点収差の第1方向での非点収差ビームにて画像化された、図2aによる試験片のエネルギースペクトルに関するグラフ表示である。 図2bと垂直方向の非点収差の方向の非点収差ビームにて画像化された、図2aによる試験片のエネルギースペクトルに関するグラフ表示である。 非点収差ビームにて生成された画像のエネルギースペクトルにおける非点収差のスメアリングを決定するのに適用された2つのマスキングに関する図である。 非点収差ビームにて生成された画像のエネルギースペクトルにおける非点収差のスメアリングを決定するのに適用された2つのマスキングに関する図である。 異なる付随する非点収差にて生成された2つの画像間のスペクトルエネルギーの差異を、ビームを集束するレンズのパワーの関数として示したグラフ表示である。 最適焦点におけるビームを集束するレンズの設定の決定に関する反復アルゴリズムのコースを示す平均値として提供されたグラフ表示である。
符号の説明
2 非点収差電子ビーム
4 断面
6 楕円
8 楕円
10 ライン
12 ライン
14 破線
16 ライン
18 ライン
20 領域
22 領域
24 領域
26 領域
28 矢印
30 曲線
32 直線

Claims (7)

  1. 画像対物レンズを備える粒子光学装置において、帯電粒子のビームを集束する方法であって:
    (a)(前記粒子光学装置において集束される帯電粒子のビームである)前記ビームから、前記対物レンズの第1設定のための付随する非点収差方向を伴う第1非点収差ビームを形成するステップ;
    (b)前記第1非点収差ビームを用いて、前記粒子光学装置における試験片の画像を生成するステップ;
    (c)前記ステップ(b)で生成された前記画像において、非点収差のスメアリングの方向を決定するステップ;
    (d)前記対物レンズに対して異なる設定を与えるステップ;
    (e)前記ビームから第2非点収差ビームを形成するステップであって、該第2非点収差ビームは、前記対物レンズの他の設定用の付随する非点収差方向を有している、ステップ;
    (f)前記第2非点収差ビームを用いて、前記試験片の画像を生成するステップ;
    (g)前記ステップ(f)で生成された前記画像において、非点収差のスメアリングの方向を決定するステップ;
    (h)前記ステップ(b)で生成された画像及び前記ステップ(f)で生成された画像における非点収差のスメアリングの方向を比較するステップ;並びに
    (i)前記の方向が同一である場合、前記ステップ(d)乃至前記ステップ(h)を繰り返し、
    前記の方向が同一でない場合、前記の帯電粒子のビームが最適焦点を有する前記対物レンズの設定を決定するように、前記対物レンズの前記第1設定と前記対物レンズの最後に得られた設定との間で内挿処理を実行する、ステップ;
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記の、画像における非点収差のスメアリングの方向の決定は、問題とされている前記画像の第1方向における第1スペクトル領域のエネルギースペクトルコンテント及び前記第1方向に対して横方向の第2方向において前記画像の第2スペクトル領域のエネルギースペクトルコンテントを決定することにより、且つ、前記第1領域の前記エネルギースペクトルコンテントと前記第2領域の前記エネルギースペクトルコンテントとの差異の符号を少なくとも決定することにより、行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップ(b)において生成された画像及び前記ステップ(f)において生成された画像における非点収差のスメアリングの方向の前記の比較は、前記の各画像の前記第1領域及び前記第2領域の前記のエネルギースペクトルコンテントの前記の差異の前記の符号を比較することにより、行われることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. (j)対物レンズの前記第1設定に関し、前記第2非点収差ビームの前記非点収差方向に対して横方向の公知の非点収差方向を有する第1追加非点収差ビームが形成され、前記試験片の第1画像は、前記第1非点収差ビームで形成され、且つ前記試験片の第1追加画像は、前記第1追加非点収差ビームで形成され;
    (k)対物レンズの前記第2設定に関し、前記第2非点収差ビームの非点収差方向に対して横方向で公知の非点収差方向を有する第2追加非点収差ビームが形成され、前記試験片の第2画像が、前記第2非点収差ビームで形成され、且つ、前記試験片の第2追加画像が、前記第2追加非点収差ビームで形成され;且つ
    (l)前記の通り生成された4つの前記画像において、問題となる前記画像の第1方向の第1スペクトル領域の前記エネルギースペクトルコンテントを決定することにより、且つ、前記第1方向に対して横方向の第2方向の前記画像の第2スペクトル領域の前記エネルギースペクトルコンテントを決定することにより、非点収差のスメアリングの方向が決定され、
    前記第1領域と前記第2領域との前記エネルギースペクトルコンテントの前記差異の前記符号が少なくとも決定される;
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記対物レンズの第1設定と前記対物レンズの最後になされた設定との間の内挿処理の実施は:
    (m)前記の関連する画像のそれぞれにおける、前記第1領域の前記エネルギースペクトルコンテントと前記第2領域の前記エネルギースペクトルコンテントとの差異の程度が決定され;
    (n)前記の値の間の内挿処理により、前記対物レンズの設定の値に関する推定値を得、これにより、前記の帯電粒子ビームが該ビームの最適焦点を取得し;
    (o)前記ステップ(m)を実行した後に推定された設定において新規画像が生成され、前記の新規の設定にて得たデータのセットは、内挿処理を再度実行した新規の値として機能し;且つ
    (p)前記対物レンズの前記の設定の2つの値の間の差異が、前持って規定された値よりも小さくなるまで前記のステップを繰り返し、最後に得た値は、前記対物レンズの設定として保持され、これにより、前記帯電粒子のビームが該ビームの最適焦点を有する;
    ことにより行われることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記非点収差の異なる値は、前記ステップ(o)にて生成された画像に関して追加して設定されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記の画像処理はデジタル形式で行われ、問題となる前記画像のサブフレームは、前記のスペクトル領域の前記エネルギースペクトルコンテントを決定するように生成されることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の方法。
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