JP2005076859A - 樹脂製プーリ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂部の剛性、耐疲労性及び耐摩耗性等を総合的に向上させた樹脂製プーリを提供する。
【解決手段】 転がり軸受と、該転がり軸受の周囲に該転がり軸受と一体に形成された樹脂部とを備えた樹脂製プーリにおいて、前記樹脂部が、架橋助剤を含有するポリアミド樹脂組成物を電子線架橋してなることを特徴とする樹脂製プーリ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂製プーリに関し、より詳しくは自動車に搭載される補機類の駆動用ベルトやその他のベルトのテンショナ用、或いはアイドラプーリ等として使用される樹脂製プーリに関する。また、本発明は前記樹脂製プーリの製造方法に関する。
従来、自動車の補機類を駆動するベルトの案内用プーリとして、転がり軸受の外周に樹脂を一体成形してなる樹脂製プーリが採用されている。樹脂製プーリにおいては、ベルトを案内する外径部の成形精度、ベルト張力に耐える強度特性、連続負荷使用による耐熱性及び耐塩化カルシウム性等が要求されている。
そこで、このような成形精度、強度、耐熱性及び耐塩化カルシウム性を向上させる樹脂材料として、ガラス繊維を15〜40重量%程度充填した強化ナイロン66、強化ナイロン610、強化ナイロン612、或いはポリフェニレンサルファイドとミネラルの複合材料や、ガラス繊維を43重量%含有した6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン等のポリアミド樹脂を使用した樹脂製プーリが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平7−63249号公報 特開平8−4883号公報
しかしながら、上記のガラス繊維で強化したポリアミド系材料等は、耐熱性に優れるものの、耐疲労性は十分とはいえず、長期にわたりベルト張力を受けると機械的強度が低下し、最悪の場合、故障に至る可能性がある。また、耐摩耗性も十分とはいえず、特に悪路走行時に樹脂製プーリとベルトとの間に砂塵が入り込むと、外径部表面が摩耗してプーリの外径が小さくなり、最悪の場合、ベルトが外れてしまうおそれもある。このような摩耗は、プーリ表面に存在する充填材以外の部分から摩耗が進行し、外径部表面の面荒れが起きることで始まると推定され、ガラス繊維以外の充填材を併用することで摩耗の進行を遅延させることが可能になるが、その効果は少なく、耐摩耗性の改善に効果的な対策は見出されていない状況にある。
本発明は、このような状況に着目してなされたものであって、樹脂部の剛性、耐疲労性及び耐摩耗性等を総合的に向上させた樹脂製プーリを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下に示す樹脂製プーリ及びその製造方法を提供する。
(1)転がり軸受と、該転がり軸受の周囲に該転がり軸受と一体に形成された樹脂部とを備えた樹脂製プーリにおいて、前記樹脂部が、架橋助剤を含有するポリアミド樹脂組成物を電子線架橋してなることを特徴とする樹脂製プーリ。
(2)前記架橋助剤の含有量が、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.5〜7重量部であることを特徴とする上記(1)記載の樹脂製プーリ。
(3)架橋助剤が、トリアリルイソシアネート、トリアリルシアヌレート及びトリメタアリルイソシアネートから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)または(2)記載の樹脂製プーリ。
(4)ポリアミド樹脂の電子線架橋前の数平均分子量が13000〜30000であり、かつ電子線架橋後の数平均分子量が1000000以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1項に記載の樹脂製プーリ。
(5)転がり軸受と、該転がり軸受の周囲に該転がり軸受と一体に形成された樹脂部とを備えた樹脂製プーリの製造方法において、架橋助剤を含有するポリアミド樹脂組成物の未架橋物を前記樹脂部の形状に射出成形にて成形し、得られた成形体に電子線を照射して架橋させることを特徴とする樹脂製プーリの製造方法。
本発明によれば、樹脂部を電子線架橋させたポリアミド樹脂製とすることにより、剛性、耐疲労性及び耐摩耗性等が総合的に向上し、砂塵等が舞う悪路走行時や長時間の信頼性が高まった樹脂製プーリが得られる。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して詳細に説明する。図1は本発明にかかる樹脂製プーリの一実施形態を示す正面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。
図1及び図2において、樹脂製プーリは、転がり軸受1と、転がり軸受1の周囲に転がり軸受1と一体的に形成された樹脂部2とから構成されている。転がり軸受1は、図2に示すように、外輪外周部に樹脂部2の脱着を防止する凹溝9を有する接触ゴムシール付きの深溝玉軸受である。接触ゴムシール10のゴム材質としては、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、アクリルゴム等を原料とし、それに各種充填材を配合したものを用いることができる。また、転がり軸受1中に充填されるグリースとしては、使用温度を考慮して、ポリ−αオレフィン油、アルキルジフェニルエーテル油等を基油とし、ジウレア等を増ちょう材とし、添加剤として酸化防止剤、摩耗防止剤等を更に加えたもの等を用いることができる。
樹脂部2は、転がり軸受1の外輪に固着された内径円筒部3と、ベルト案内面4を有する外径円筒部5と、外径円筒部5と内径円筒部3との間に形成された円板部6とを有し、更に、該円板部6には多数のリブ7が放射状に形成されている。
また、内径円筒部3には所定ピッチ円で等間隔に多数のゲート8が形成されており、本発明では、これらゲート8に後述されるポリアミド樹脂組成物の溶融物を流し込み、射出成形した後、電子線を照射して架橋させる。電子線照射は、図2に示すように、一方の側面全体に照射する。この電子線架橋により、ポリアミド樹脂組成物中に混合分散されている架橋助剤が樹脂分子間で橋かけの役目を果たして架橋反応が起こり、樹脂自体の分子量が格段に増大して成形体中での樹脂分子が動き難くなると同時に、分子鎖の切断に対しても強くなり、樹脂部2の耐疲労性、耐摩耗性、幾何的強度が向上する。
ポリアミド樹脂組成物のベースとなるポリアミド樹脂として、耐疲労性に優れるポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等を好適に用いることができる。また、ポリアミド樹脂は、射出成形性を考慮すると数平均分子量で13000〜30000、更に耐疲労性、高成形精度を考慮すると数平均分子量で18000〜26000であることが好ましい。数平均分子量が13000未満の場合には、分子量が低すぎて、成形時の溶融粘度が低く空気を巻き込みやすくなり、成形体にポイドが発生する可能性が高く、それにより樹脂部2の機械的強度の低下を招くおそれがある。一方、数平均分子量が30000を越える場合には空気の巻き込みは抑制されるものの、プーリには機械的強度を高めるために通常10〜50重量%のガラス繊維が配合されるため、成形時の溶融粘度が高くなりすぎ、射出成形により高精度でプーリを製造することが難しくなる。
上記のポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等は吸水性が高いことから、吸水性を低下させて耐塩化カルシウム性を向上させるために、低吸水性の他のポリアミド樹脂や酸無水物で変性されたポリオリフィン樹脂等の樹脂を組み合わせたり、耐衝撃性を改善するエチレンプロピレン非共役ジエンゴム(EPDM)等のゴム状物質を組み合わせてもよい。低吸水性のポリアミド樹脂の具体例としては、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド612、ポリアミド610、ポリアミド6I6T、ポリアミドMXD6、変性ポリアミド12、変性ポリアミド6T等が挙げられる。これら低吸水性ポリアミド樹脂の混入量は、上記のポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等を50〜90重量%とし、低吸水性ポリアミド樹脂を10〜50重量%とすることが好ましい。低吸水性ポリアミド樹脂の中でも、架橋しやすいメチレン鎖(−(CH2)n−)が比較的長いポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド612及びポリアミド610が特に好ましい。また、これら低吸水性ポリアミド樹脂は、2種類以上を混合して用いてもよい。
ポリアミド樹脂組成物には、電子線を照射して架橋反応を引き起こすために架橋助剤が配合される。架橋助剤としては、分子中に少なくとも2つの炭素間二重結合を有するものが好ましく、例えばトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ジイソプロベニルベンゼン、N,N´−m−フェニレンビスマレイミド、ポリブタジエン等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上を併用してもよい。中でも、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート及びトリメタアリルイソシアヌレートが、架橋反応が円滑に進行しやすく、好ましい。
架橋助剤は、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.5〜7重量部、好ましくは1.5〜4重量部配合される。架橋助剤が0.5重量部未満では、絶対量が少なすぎて架橋反応が十分に進行せず、架橋による物性向上効果が少なく、好ましくない。一方、7重量部を超えた場合は、架橋度合があまり変わらなくなるとともに、未反応の架橋助剤が残存して可塑剤に近い作用を起こして樹脂部2の物性低下を誘引するおそれがあり、好ましくない。
ホリアミド樹脂組成物には、架橋助剤の他に、従来より公知の各種充填材を配合することができる。例えば、強化材としてガラス繊維が配合される。ガラス繊維はポリアミド樹脂との接着性を考慮して、片末端にエポキシ基やアミノ基等を有するシランカップリング剤で表面処理されているものが好ましい。ガラス表面に結合されたシランカップリング剤は、片末端に存在するエポキシ基やアミノ基等の官能基がポリアミド樹脂のアミド結合に作用し、ガラス繊維の補強効果を向上させると共に、耐摩耗性を向上させる効果もある。また、ガラス繊維はより細いものが好ましく、具体的には直径5〜15μmのものが好ましく、5〜9μmのものがより好ましい。細いガラス繊維を用いることにより、同じ重量含有率でもアミド結合に作用するガラス繊維の本数が多くなり、耐摩耗性を向上させる効果が大きくなる。但し、直径が5μm未満のガラス繊維を用いると、衝撃強度等の機械的強度が低下する傾向があると共に、製造コストが高くなり、実用性が低くなる。また、直径が5〜9μmのガラス繊維を使用することにより、ポリアミド樹脂中での配向性がよくなり、外径部の真円度が小さく、なおかつ外径部の凹凸も小さくなる。
また、ガラス繊維の繊維長は100〜900μmが好ましく、300〜600μmがより好ましい。繊維長が100μm未満の場合は、短すぎて補強効果及び寸法抑制効果が小さい。一方、繊維長が900μmを越える場合は、補強効果及び寸法抑制効果は向上するものの、樹脂部成形工程での繊維の破損や、配向性の低下による成形精度悪化が想定されるようになり、外径部や断面部に存在するリブ部の成形が困難になる。
このガラス繊維の含有量は、ポリアミド樹脂組成物全体の10〜50重量%、好ましくは15〜35重量%である。ガラス繊維の含有量が10重量%未満の場合は、機械的強度及び耐摩耗性の改善が少なくなる。一方、ガラス繊維の含有量が50重量%を越える場合には、射出成形時の溶融粘度が高くなり、外径部や断面部に存在するリブ部を精度よく成形するのが難しくなる。
尚、強化材としてガラス繊維の一部を、炭素繊維等の繊維状物あるいは、チタン酸カリウムウィスカー等のウィスカー状物に置き換えてもよく、また着色剤等を加えてもよい。
また、上記強化材とは別に、樹脂部2の放熱性を向上させるために、熱伝導率が10W/m・K以上の高熱伝導性充填材、具体的にはアルミナ、マグネシア、窒化アルミニウム、炭化珪素、ベリリア、グラファイト等を更に添加してもよい。これらの含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択される。
更に、樹脂部2の外径円筒部5の凹凸を更に減少させる、或いは、外径円筒部5の耐摩耗性を更に向上させるために、上記強化材とは別に、粒子状充填材、具体的には炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、ウォラストナイト等を更に添加してもよい。粒子状充填材としては、上記説明した高熱伝導性充填材も粒子状であれば、同様の効果を有する。これらの含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択される。
また、射出成形時及び使用時の熱による劣化を防止するために、添加剤としてヨウ化物系熱安定剤やアミン系酸化防止剤を、それぞれ単独あるいは併用して添加することが好ましい。これらの含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択される。
上記のポリアミド樹脂組成物は、電子線照射により、ポリアミド樹脂が架橋反応によりゲル化して、数平均分子量で1000000以上の超高分子量となる。物性改善効果は架橋度合が高いほど大きく、ゲル分率で70%以上、好ましくは85%であると物性改善効果が十分に発現する。
このような架橋状態を得るために、電子線の照射線量を10kGy〜200kGy、より好ましくは20kGy〜100kGyとする。照射線量が10kGy未満の場合は、架橋反応を十分に引き起こすことができず、架橋不足となって物性改善効果が少なく、好ましくない。照射線量が200kGyを超える場合は、架橋反応と平行して起こる崩壊反応の比率が高くなり、架橋度合が低下して物性改善効果が少なくなる。
また、電子線の照射は空気中で行うこともできるが、酸素が分解してオゾンが生成し、このオゾンが転がり軸受1を形成する金属を腐食したり、シールを形成するゴムを劣化させ、更には樹脂部2も劣化させるおそれがあるため、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中で行うことが好ましい。更に、照射に際して、転がり軸受1を形成する金属部分やシールを、電子線を透過し難い金属製等の部材でマスキングすることも好ましい。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1)
ポリアミド66(宇部興産(株)製の「UBEナイロン」:シランカップリング剤処理が施された平均直径6μmのガラス繊維30重量%含有、数平均分子量20000、ヨウ化銅系熱安定剤含有)に、架橋助剤であるトリアリルイソシヌレートを2.5質量%となるように配合してポリアミド樹脂組成物を調製した。次いで、このポリアミド樹脂組成物を用い、外輪外周部に凹溝を有する接触ゴムシール付き深溝玉軸受(6203DDL18)をコアにしてインサート成形(射出成形)を行った。次いで、成形後の樹脂製プーリの軸受部を3mm厚の鉄製の円板で両側から挟み、内輪部を貫通するネジで固定してマスキングし、一方の側面から電子線を50kGyの線量にて照射して樹脂部を架橋させて試験プーリを作製した。また、樹脂部についてゲル分率を測定し、架橋度合を調べた。
(比較例1)
実施例1と同一のポリアミド66を、架橋助剤を配合することなく、そのまま外輪外周部に凹溝を有する接触ゴムシール付き深溝玉軸受(6203DDL18)をコアにしてインサート成形して試験プーリを作製した。
(外径部耐摩耗性評価及び耐疲労性評価)
作製した試験プーリについて、図3に示す試験機42を用いて外径円筒部耐摩耗性及び耐疲労性を評価した。図示される試験機42は、駆動モータ(図示せず)に繋がった駆動輪44と従動輪46とを備えており、駆動輪44と従動輪46にはベルト48が架け渡されて連結されている。そして、駆動輪44と従動輪46との間で、ベルト48に試験プーリ11のベルト案内面31を接触させて取り付け可能としている。尚、この試験プーリ11の転がり軸受には、下向きに980Nの荷重が掛けられており、この荷重によって試験プーリ11のベルト案内面31がベルト48に押し付けられている。そして、駆動輪44が回転すると、ベルト48を介して従動輪46が回転駆動され、ベルト48に押し付けられた試験プーリ11のベルト案内面31が回転される。
試験機42は恒温槽50に収容されており、耐摩耗性の評価については、恒温槽50を120℃に維持し、更に悪路走行中を想定して関東ローム粉JIS#8を空間容積で0.02%を占めるようにファンによって漂わせながら、試験プーリ11を8000min-1で100時間連続回転させた後、試験プーリ11を室温まで冷却し、ベルト案内面31の半径方向摩耗量を基準位置(軸方向中央部)で測定して摩耗量を求めた。摩耗量を表1に示す。
また、耐疲労性の評価については、恒温槽50を120℃に維持し、関東ローム粉を浮遊させることなく、8000min-1で5000時間連続回転させた後、試験プーリ11に外径部から荷重を徐々に加えていき、圧砕した時の荷重を求めた。試験前の圧砕荷重を1とした相対値にて表1に示す。
Figure 2005076859
表1から明らかなように、本発明に従い電子線架橋を行うことにより、耐摩耗性や耐疲労性が格段に向上することがわかる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更、改良等が可能である。例えば、上記実施形態では、外周円筒部がフラット形状の樹脂製プーリについて説明してきたが、図4に示すような外周円筒部5がVリブ状の樹脂製プーリや、転がり軸受と別体で成形される構成の樹脂製プーリについても適用可能である。
本発明に係る樹脂製プーリの一実施形態を示す正面図である。 図1のA−A線断面図である。 外径部耐摩耗性評価及び耐疲労性評価に用いた試験機の概略図である。 本発明の実施形態の変形例にかかる樹脂製プーリの断面図である。
符号の説明
1 転がり軸受
2 樹脂部
3 内径円筒部
4 ベルト案内面
5 外径円筒部

Claims (5)

  1. 転がり軸受と、該転がり軸受の周囲に該転がり軸受と一体に形成された樹脂部とを備えた樹脂製プーリにおいて、
    前記樹脂部が、架橋助剤を含有するポリアミド樹脂組成物を電子線架橋してなることを特徴とする樹脂製プーリ。
  2. 前記架橋助剤の含有量が、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.5〜7重量部であることを特徴とする請求項1記載の樹脂製プーリ。
  3. 架橋助剤が、トリアリルイソシアネート、トリアリルシアヌレート及びトリメタアリルイソシアネートから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂製プーリ。
  4. ポリアミド樹脂の電子線架橋前の数平均分子量が13000〜30000であり、かつ電子線架橋後の数平均分子量が1000000以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂製プーリ。
  5. 転がり軸受と、該転がり軸受の周囲に該転がり軸受と一体に形成された樹脂部とを備えた樹脂製プーリの製造方法において、
    架橋助剤を含有するポリアミド樹脂組成物の未架橋物を前記樹脂部の形状に射出成形にて成形し、得られた成形体に電子線を照射して架橋させることを特徴とする樹脂製プーリの製造方法。
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