JP2005075744A - 抗糖尿病剤及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 血糖上昇抑制効果と耐糖能改善効果を有する糖尿病予防・改善剤や、これらを含む糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品としての抗糖尿病剤及びその製造法を提供する。
【解決手段】 コンブ科の海藻、特にカジメ末及びそのメタノール可溶部から成る抗糖尿病剤。この抗糖尿病剤は、血糖上昇抑制及び耐糖能改善作用を有する。
【選択図】なし

Description

この発明は、コンブ科のカジメ(Ecklonia cava Kjellman)等の粉末及びそのメタノール可溶部に含まれる成分を有効成分とする抗糖尿病剤及びその製造法に関する。
近年、我が国の食生活の欧米化や高カロリー化、車社会の発達などによる運動不足、そして高齢化現象に伴い糖尿病患者が急増して、生活習慣病対策の上で重大な社会・医療問題になってきている。糖尿病には、インスリン依存性で若年者に発症者が多い1型糖尿病と、インスリン非依存性で中年以降に発症者が多い2型糖尿病があり、後者の患者が大部分を占めている。1型糖尿病は、インスリン産生臓器である膵臓において、自己免疫異常により細胞が障害を受けるためにインスリン産生能が低下し、そのために血糖値の上昇をきたす。また、2型糖尿病では、食事、運動不足などにより肥満に伴いインスリンの応答能が低下し、そのため緩徐な血糖上昇をきたす。糖尿病の治療には、まず食事療法と運動療法が有効とされるが、その他の治療法としては、インスリン投与、インスリン分泌刺激剤、糖吸収抑制剤やインスリン増感剤などが用いられている。
一方、近年において活性酸素が種々疾患の発症に関与することが指摘されているが、糖尿病に関しても、発症あるいは合併症の進展に関与していることが指摘されている。そのため、抗酸化能を有するビタミン等が、糖尿病の予防効果を有するか否か検討されているが、未だ効果的に血糖値を下げ糖尿病の治療に利用可能な抗酸化剤は報告されていない。
また、海藻類には、抗酸化成分が含まれており、新規抗酸化成分としていくつか報告されており、カジメについても特許文献3,4に開示されているように、2種のポリフェノール化合物が新規抗酸化成分として報告されている。
その他、カジメ成分の有用性については、すでに養育毛剤(特許文献2,9)、抗炎症剤(特許文献5,7,8)、スリミング剤(特許文献1,6)に関しての報告があるが、カジメ等のコンブ科の海藻を抗糖尿病薬として利用する報告はない。
特開2003−160505号公報 特開2003−155218号公報 特開2001−302659号公報 特開2001−302655号公報 特開2001−131049号公報 特開2000−72642号公報 特開平11−21247号公報 特開平9−67566号公報 特開平7−278003号公報
現在、糖尿病に対して、カジメ等の海藻類がどのような作用を有し、その抗酸化成分やその他の成分がどのような働きを有するかは未だ解明されていない。そこで、本願発明者らは、カジメ等の海藻類の機能を鋭意研究し、これらの海藻が糖尿病に対して有する薬理作用を突き止めたものである。
この発明は、血糖上昇抑制効果と耐糖能改善効果を有する糖尿病予防・改善剤や、これらを含む糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品としての抗糖尿病剤及びその製造法を提供することを目的とする。
この発明は、前記課題を解決するために、糖尿病マウスに対する各種海藻の効果を検討した結果、コンブ科の海藻、特にカジメ末及びそのメタノール可溶部が血糖上昇抑制作用及び耐糖能改善作用を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
この発明の抗糖尿病剤は、糖尿病の発症に伴う血糖上昇抑制作用と耐糖能改善作用を有する。また、肝肥大を抑制することから、糖尿病予防剤として有用なものである。さらに、本発明の抗糖尿病剤は、食用としても利用されているコンブ科の海藻であり、毒性は極めて低く、人体に何らの悪影響も与えないと思われる。
この発明の一実施形態の抗糖尿病剤は、コンブ科のカジメを粉砕機で粉末化し、メタノールにより有効成分を抽出した後、メタノールを留去して調製したものである。
この実施形態の抗糖尿病剤は、血糖上昇抑制作用と耐糖能改善作用を有するものである。これらの作用のメカニズムは未だ明確に特定されていないが、カジメ抽出物中の抗酸化作用の強いポリフェノールが、体内のフリーラジカルの消去を促進しインスリン耐性発現等により糖尿病発症を抑制したものと思われる。
なお、この発明の抗糖尿病剤は、カジメ以外に、コンブ科のエンドウコンブ、マコンブ、カキジマコンブ、ナカコンブ、ミツイシコンブ、ホソメコンブ、トロロコンブ、アナメ、ネコアシコンブ、スジメ、ツルアラメ、クロシオメ、クロメ、アラメ、アントクメなどにも同様の作用効果を期待することができる。
以下、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。本試験で用いたカジメは韓国産であり、粉砕機で粉末化した後試験に供した。カジメのメタノール可溶部は、カジメ末(400g)をメタノール1Lで3回室温抽出し、溶媒を留去して調製した。その結果、34%の収率で可溶画分を得る事が出来た。
これらのカジメ末またはそのメタノール可溶部を、粉末飼料に配合して試験動物に給餌した。
次に、本発明の抗糖尿病剤の薬理作用について、以下に説明する。薬理作用は、自然発症糖尿病動物db/dbマウスを用いて実験した。このdb/dbマウスは、予備飼育終了後血糖値を測定して群分けした後、10%カジメ末または3.4%メタノール可溶部配合飼料を与え試験を開始した。試験期間中、適宜尾静脈より採血して血糖値を測定した。また、投与開始80日目に耐糖能試験を行った。すなわち、一晩絶食の後マウスにブドウ糖(2g/kg)経口投与し、投与前、投与30分、60分及び120分後に尾静脈より採血して血糖値を測定した。
試験期間中の非絶食時血糖値の変化を表1に、また、耐糖能試験の結果を表2に示す。
Figure 2005075744
Figure 2005075744
表1からわかるように、対照群と比較してカジメ投与群及びメタノール可溶部投与群では血糖値の上昇が有意に抑えられ、あるいは抑制傾向を示した。特にメタノール可溶部配合飼料を与えた群が良好な結果を示した。
次に、耐糖能試験を実施した結果、表2に示すように、対照群に比べてカジメ投与群及びメタノール可溶部投与群では血糖値が上昇した後すみやかに低下する傾向が認められ、インスリンの応答性が良好であることがうかがえた。
投与開始85日目にマウスを解剖し、肝臓を摘出した後計量した。また、摘出した肝臓を破砕した後チオバルビツール酸法により過酸化脂質、抽出したコレステロール及びトリグリセリドを各々定量した。その結果、表3に示すように肝重量は、対照群に比べてカジメ末投与群及びメタノール可溶部投与群共に有意に減少した。また、過酸化脂質量も両群で減少する傾向を示した。さらに、コレステロール及びトリグリセリド量も両群で減少する傾向を示した。この結果は、カジメ成分が糖尿病の発症に伴う肝肥大を抑制することを示している。
Figure 2005075744

Claims (4)

  1. コンブ科の海藻類を粉末にして成ることを特徴とする抗糖尿病剤。
  2. 上記海藻類は、カジメであることを特徴とする請求項1記載の抗糖尿病剤。
  3. カジメのメタノール可溶部からなることを特徴とする請求項2記載の抗糖尿病剤。
  4. カジメを粉砕し、メタノール可溶成分を抽出し、乾燥させて形成することを特徴とする抗糖尿病剤の製造方法。
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