JP2013071909A - 脳内過酸化脂質蓄積抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】脳内過酸化脂質の蓄積を抑制する剤を提供する。
【解決手段】発芽玄米由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
【選択図】 図1
【解決手段】発芽玄米由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
【選択図】 図1
Description
本発明は、脳内過酸化脂質蓄積抑制剤に関する。
老年性の認知症は種々の原因で発症する。食事や生活習慣なども原因のひとつとして考えられている。近年になって早期老化マウス(Senescence Accelerateda Mouse SAM)が開発され、さらにSAMから種々の老化形態を示すマウスが開発された。中でもSAMP8は早期の老化と記憶障害をきたすことが確認され(非特許文献1)、老年性痴呆症の発症の機構の研究が進められてきた。これによって認知症の発症には脳内の酸化ストレスがかかわっていることが明らかとなった(非特許文献2)。また食事の脂質が過多となると、それにともなって脳内酸化ストレスが高まり、脳内の過酸化脂質の蓄積量が増加して、認知症の発症が促進されることが言われている。非特許文献3にはスピルリナの抽出物が脳内海馬の過酸化脂質蓄積を抑制し、SAMP8の記憶を回復させることが記載されている。
また、老人性認知症以外の脳疾患においても脳内の過酸化脂質の蓄積が原因となることが指摘されている。
たとえば、外傷性てんかんは活性酸素を発生させ、大脳皮質の過酸化脂質を増加させるといわれている。この過酸化脂質は膜構造の破壊など広範な膜傷害を誘導する他、細胞毒性などを二次的に生成する弊害がある。外傷性てんかんによるこのような障害を除くためには、抗てんかん薬による根本治療によるか或いは直接的に過酸化脂質の生成を抑制する薬剤を投与する方法が採られている。たとえば抗てんかん薬ゾニサミドはてんかんを治療することによる過酸化脂質の蓄積抑制を意図している。
また、特許文献1、特許文献2には脳内の過酸化脂質蓄積を抑制するてんかん治療剤が開示されている。
たとえば、外傷性てんかんは活性酸素を発生させ、大脳皮質の過酸化脂質を増加させるといわれている。この過酸化脂質は膜構造の破壊など広範な膜傷害を誘導する他、細胞毒性などを二次的に生成する弊害がある。外傷性てんかんによるこのような障害を除くためには、抗てんかん薬による根本治療によるか或いは直接的に過酸化脂質の生成を抑制する薬剤を投与する方法が採られている。たとえば抗てんかん薬ゾニサミドはてんかんを治療することによる過酸化脂質の蓄積抑制を意図している。
また、特許文献1、特許文献2には脳内の過酸化脂質蓄積を抑制するてんかん治療剤が開示されている。
本出願人、本発明者等は、発芽玄米に着目して、研究開発を続けており、発芽玄米そのものの開発及び発芽玄米に含まれている成分の機能に関する発明など多数の提案をしている。
機能成分に着目した提案として、例えば、特許文献3(特開2008−266326号公報)は、発芽玄米全脂質画分を有効成分とする神経障害若しくは糖尿病性神経障害予防若しくは改善剤を提案している。
特許文献4(特開2006−316018号公報)は、発芽玄米の糠から抽出したアリラトースBを含有するグルココルチコイド受容体拮抗剤、アドレナリンβ3受容体作動剤が提案されている。
特許文献5(特開2006−316016号公報)は、発芽玄米の糠から抽出した特定の化学構造のリゾホスファチジルコリンを含有するインスリン受容体作動剤が提案されている。
米由来の物質を利用した脂質代謝改善剤として特許文献6(特開2008−266289号公報)、特許文献7(特開2005−15425号公報)、特許文献8(特開平7−165595号公報)が提案されている。これらは、発芽玄米の糠成分に着目した物ではない。
機能成分に着目した提案として、例えば、特許文献3(特開2008−266326号公報)は、発芽玄米全脂質画分を有効成分とする神経障害若しくは糖尿病性神経障害予防若しくは改善剤を提案している。
特許文献4(特開2006−316018号公報)は、発芽玄米の糠から抽出したアリラトースBを含有するグルココルチコイド受容体拮抗剤、アドレナリンβ3受容体作動剤が提案されている。
特許文献5(特開2006−316016号公報)は、発芽玄米の糠から抽出した特定の化学構造のリゾホスファチジルコリンを含有するインスリン受容体作動剤が提案されている。
米由来の物質を利用した脂質代謝改善剤として特許文献6(特開2008−266289号公報)、特許文献7(特開2005−15425号公報)、特許文献8(特開平7−165595号公報)が提案されている。これらは、発芽玄米の糠成分に着目した物ではない。
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Juen-Haur,J.Nutr.Sci.Vitaminol.57,186−191,2011
本発明者は、発芽玄米に含有されるステロール配糖体画分に着目し、その新しい作用機序について、明らかにするため研究を進めたところ、脳内過酸化脂質の蓄積を抑制することを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、脳内過酸化脂質の蓄積抑制剤を提供することを課題とする。
本発明は、脳内過酸化脂質の蓄積抑制剤を提供することを課題とする。
すなわち、本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)発芽玄米糠由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
(2)経口剤である(1)の脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
(1)発芽玄米糠由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
(2)経口剤である(1)の脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
本発明により、発芽玄米由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質の蓄積予防剤が提供される。この発芽玄米由来のステロール配糖体を医薬、飲食品等の形態で摂取することにより、脳内の海馬組織中の過酸化脂質の蓄積を抑制することができる。脳内過酸化脂質の蓄積は認知症や外傷性てんかんの発症につながるため、これらの疾患の予防にもつながる。またペット用としても活用できる。さらに発芽玄米由来であるので、安全性が高く、ごくわずかの摂取量で脳内過酸化脂質の蓄積を抑制する。
本発明に使用する発芽玄米から抽出されたステロール配糖体画分(以下「ASG」と称する場合がある)は、発芽玄米から得た糠をヘキサンで中性脂質を除去し、得られた残渣をさらに有機溶媒にて抽出した脂質画分に含まれ、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分離・濃縮することが出来る。
本発明は、この発芽玄米由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤である。摂取方法は、経口、注射により行うことができ、医薬、飲食品、食品添加剤、ペット用の医薬剤、ペット用飼料の添加剤として活用することができる。通常食用にしている発芽玄米由来の成分であるので、安全性が高い。
ASGは、発芽玄米の糠成分から極微量抽出される成分であるので、ASGを医薬あるいは飲食品、ペット用医薬や飼料に応用する場合は、抽出されたASGそのものを使用するのであって、発芽玄米そのものあるいは発芽玄米の粉末などASGを抽出する前の状態で使用することは想定されていない。
本発明は、この発芽玄米由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤である。摂取方法は、経口、注射により行うことができ、医薬、飲食品、食品添加剤、ペット用の医薬剤、ペット用飼料の添加剤として活用することができる。通常食用にしている発芽玄米由来の成分であるので、安全性が高い。
ASGは、発芽玄米の糠成分から極微量抽出される成分であるので、ASGを医薬あるいは飲食品、ペット用医薬や飼料に応用する場合は、抽出されたASGそのものを使用するのであって、発芽玄米そのものあるいは発芽玄米の粉末などASGを抽出する前の状態で使用することは想定されていない。
本発明は、脂質代謝改善剤、食品添加物、食品およびペットフード、動物用医薬として利用することができる。剤型は、公知の方法により助剤とともに任意の形態に製剤化して、経口摂取(投与)することができる。カプセル剤又は錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液状として摂取(投与)できる。
摂取(投与)量は、摂取(投与)方法と、対象者の年齢、病状や一般状態等によって変化し得るが、動物試験の結果より成人では体重1kg当たり通常、1日当たり有効成分として0.4〜600mgが適当である。
摂取(投与)量は、摂取(投与)方法と、対象者の年齢、病状や一般状態等によって変化し得るが、動物試験の結果より成人では体重1kg当たり通常、1日当たり有効成分として0.4〜600mgが適当である。
本発明の脳内過酸化脂質蓄積抑制剤は、一般食品や健康食品に配合することができ、また、食品添加物の成分とすることもできる。配合する食品は特に限定されず、例えば食パン、菓子パン、パイ、デニッシュ、ドーナツ、ケーキ等のベーカリー食品、うどん、そば、中華麺、焼きそば、パスタ等の麺類、天ぷら、コロッケ等のフライ類、カレー、シチュー、ドレッシング等のソース類、ふりかけ類、かまぼこ等の練り製品、ジュース等の飲料、スナック菓子、米菓、飴、ガム等の菓子類を挙げることができる。
ペットには、犬、猫、ハムスター、リス等の哺乳類の飼料として適している。本発明のペットフードの形態は特に限定されるものではなく、例えばドライタイプ、ウェットタイプ、セミモイストタイプ、ビスケットタイプ、ソーセージタイプ、ジャーキータイプ、粉末、顆粒、カプセルなどが挙げられる。
ペットには、犬、猫、ハムスター、リス等の哺乳類の飼料として適している。本発明のペットフードの形態は特に限定されるものではなく、例えばドライタイプ、ウェットタイプ、セミモイストタイプ、ビスケットタイプ、ソーセージタイプ、ジャーキータイプ、粉末、顆粒、カプセルなどが挙げられる。
<発芽玄米由来のステロール配糖体>
1.糠成分を採取する発芽玄米は、公知の方法により調製することができる。本出願人は、発芽玄米について多数の提案をしており、例えば、特許第3423927号公報、特許第3611804号公報、特許第3738025号公報等に開示された発芽玄米の製法によって得ることができる。
発芽玄米を5〜15%程度搗精して糠成分を採取する。この糠成分を最初に、ヘキサンにて脱脂する。この脱脂工程は、一般の糠を脱脂して米糠油を採取する方法と同様である。本発明では、この脱脂糠を原料として、さらに、有機溶媒をもちいてステロール配糖体画分を抽出する。
1.糠成分を採取する発芽玄米は、公知の方法により調製することができる。本出願人は、発芽玄米について多数の提案をしており、例えば、特許第3423927号公報、特許第3611804号公報、特許第3738025号公報等に開示された発芽玄米の製法によって得ることができる。
発芽玄米を5〜15%程度搗精して糠成分を採取する。この糠成分を最初に、ヘキサンにて脱脂する。この脱脂工程は、一般の糠を脱脂して米糠油を採取する方法と同様である。本発明では、この脱脂糠を原料として、さらに、有機溶媒をもちいてステロール配糖体画分を抽出する。
2.本発明に係る発芽玄米由来のステロール配糖体は式(1)に示す構造のステロール配糖体を含有する。このステロール配糖体をASGと略称する。
β-olである
パルミチン酸(16:0)、
ステアリン酸(18:0)、
2-ヒドロキシ-オクタデカン酸(18:0 (2h))、
オレイン酸(18:1)、
リノール酸(18:2)、又は、
リグノセリン酸(24:0)
(ii) 一般式(1)中のXは2-ヒドロキシ-オクタデカン酸(18:0 (2h))であり、かつ、
Yは以下の群から選択される
Campesterol、
Stigmasterol、
5α-cholest-8(14)-en-3β-ol、又は、
β-Sitosterol
[C57BL/6jマウスを用いた評価]
発芽玄米に含有されるステロール配糖体画分(ASG)に着目し、高脂肪食をマウスに投与し、脳内の過酸化脂質蓄積抑制効果を検討した。
発芽玄米に含有されるステロール配糖体画分(ASG)に着目し、高脂肪食をマウスに投与し、脳内の過酸化脂質蓄積抑制効果を検討した。
<ASGの調製例>
発芽玄米糠をヘキサンで脂質成分中の中性脂質を除去後、それぞれの残渣につき、ヘキサン、クロロホルム及びメタノールを用いてASGの粗抽出液を調製した。このASG粗抽出液からクロロホルム:メタノール(2:1)混合液で抽出し、シリカゲル担体カラムクロマトグラフィーによって、ASGの調製を行った。
試験に用いたASGの抽出は発芽玄米約2,000kgを搗精して得られた糠200kg(搗精度10%)を用いて行った。 米糠(500g)が浸る量のヘキサンを加え十分に撹拌した後ガーゼでろ過を行い、脱脂糠を得た。その後、ヘキサンを揮発させた脱脂糠を1.5kgに対してクロロホルム:メタノール2:1を(3L)加えて総脂質画分を抽出し、抽出液をエバポレーターで乾固させ乾固物を得た。
発芽玄米糠をヘキサンで脂質成分中の中性脂質を除去後、それぞれの残渣につき、ヘキサン、クロロホルム及びメタノールを用いてASGの粗抽出液を調製した。このASG粗抽出液からクロロホルム:メタノール(2:1)混合液で抽出し、シリカゲル担体カラムクロマトグラフィーによって、ASGの調製を行った。
試験に用いたASGの抽出は発芽玄米約2,000kgを搗精して得られた糠200kg(搗精度10%)を用いて行った。 米糠(500g)が浸る量のヘキサンを加え十分に撹拌した後ガーゼでろ過を行い、脱脂糠を得た。その後、ヘキサンを揮発させた脱脂糠を1.5kgに対してクロロホルム:メタノール2:1を(3L)加えて総脂質画分を抽出し、抽出液をエバポレーターで乾固させ乾固物を得た。
乾固物は300mlのクロロホルム:ヘキサン=1:1に溶解し、クロロホルムで膨潤させた直径 10cm×長さ 100cm (メルク社製シリカゲル60を80cm充填)のカラムに全溶解液をアプライした。溶液がイアトロビーズに全てしみ込んだ後、クロロホルム:ヘキサン=1:1(7,840ml)、クロロホルム(20,160ml)、クロロホルム:メタノール=9:1(10,080ml)
の順でそれぞれを通液した。クロロホルム:メタノール=9:1の通液により分離した暗緑色の溶液だけを全て採取した。
採取した暗緑色の溶液はエバポレーターで乾固させ試験に供した。表1に各ポイントでの収量を示す。
の順でそれぞれを通液した。クロロホルム:メタノール=9:1の通液により分離した暗緑色の溶液だけを全て採取した。
採取した暗緑色の溶液はエバポレーターで乾固させ試験に供した。表1に各ポイントでの収量を示す。
[ASG分析]
抽出したASGの分析は以下の条件で行った。この分析の結果、最終乾固物には、ASGが72.6%含まれていることが判明した。
分析条件
検出器 :CoronaTM CADTM Charged Aerosol Detector
カラム :LiChrospher Si 60(5μm,125×4mm i.d.,Merck)
カラム温度:40度
流 速 :1mL/min.
注入量 :10μL
サンプル溶媒:クロロホルム:メタノール(2:1,vol/vol)
検量線濃度 :10,20,40,60及び80μg/mL
移動相、グラジェント条件(表2参照)
抽出したASGの分析は以下の条件で行った。この分析の結果、最終乾固物には、ASGが72.6%含まれていることが判明した。
分析条件
検出器 :CoronaTM CADTM Charged Aerosol Detector
カラム :LiChrospher Si 60(5μm,125×4mm i.d.,Merck)
カラム温度:40度
流 速 :1mL/min.
注入量 :10μL
サンプル溶媒:クロロホルム:メタノール(2:1,vol/vol)
検量線濃度 :10,20,40,60及び80μg/mL
移動相、グラジェント条件(表2参照)
[動物試験・飼料]
試験には12週齢の雄性C57BL/6jマウスを用いた。被験飼料は、上述の方法で分取したASGを30%脂肪食に0.8%を添加し、重量調整はいずれもβスターチで行った。
被験飼料の組成を表3に示す。
試験には12週齢の雄性C57BL/6jマウスを用いた。被験飼料は、上述の方法で分取したASGを30%脂肪食に0.8%を添加し、重量調整はいずれもβスターチで行った。
被験飼料の組成を表3に示す。
[投与・試料採取]
群分けは、普通食を1週間自由摂取させる予備飼育の後、各群の平均体重に差がないよう無作為に3群(高脂肪飼料群、普通食群及び高脂肪食+ASG飼料群)に振り分け実施した。飼料は粉末給餌とし、群分け後から、それぞれの被験飼料を7日間自由摂取させた。一般状態は毎日観察した。摂餌量は一週間毎の摂餌量が算出できるよう可能な限り行った。投与終了翌日に4時間絶食の後、エーテル麻酔下で脇下動脈切断により放血致死させた後に実施し、脳を摘出し海馬分離した。
群分けは、普通食を1週間自由摂取させる予備飼育の後、各群の平均体重に差がないよう無作為に3群(高脂肪飼料群、普通食群及び高脂肪食+ASG飼料群)に振り分け実施した。飼料は粉末給餌とし、群分け後から、それぞれの被験飼料を7日間自由摂取させた。一般状態は毎日観察した。摂餌量は一週間毎の摂餌量が算出できるよう可能な限り行った。投与終了翌日に4時間絶食の後、エーテル麻酔下で脇下動脈切断により放血致死させた後に実施し、脳を摘出し海馬分離した。
[過酸化脂質測定]
海馬組織を10mg取り、これにクロロホルム:メタノール(2:1)2mlを添加して、ホモジネートした。この抽出液に水を添加して、遠心後、下層のクロロホルム層を全量分取し、その後、窒素気流下で乾固した。得られた脂質抽出物にクロロホルムを0.25ml加えて溶解後、TBA試薬を0.25ml加え、撹拌後、100℃の湯浴中で20分間加熱した。冷却後、3000rpmで10分間遠心し、上層を取り、530nmの吸光度を測定した。標準試薬は0-60μmol/Lのテトラエトキシプロパンのクロロホルム溶液0.25mL を用い,上記と同様の操作を行った。標準試薬の各吸光度から検量線を作成し、試料の吸光度から過酸化脂質濃度を算出した。
測定結果は一元配置分散分析後、有意差があった場合には、多重比較検定としてTukey検定を実施した。各群間の有意水準はP<0.05とした。
海馬組織を10mg取り、これにクロロホルム:メタノール(2:1)2mlを添加して、ホモジネートした。この抽出液に水を添加して、遠心後、下層のクロロホルム層を全量分取し、その後、窒素気流下で乾固した。得られた脂質抽出物にクロロホルムを0.25ml加えて溶解後、TBA試薬を0.25ml加え、撹拌後、100℃の湯浴中で20分間加熱した。冷却後、3000rpmで10分間遠心し、上層を取り、530nmの吸光度を測定した。標準試薬は0-60μmol/Lのテトラエトキシプロパンのクロロホルム溶液0.25mL を用い,上記と同様の操作を行った。標準試薬の各吸光度から検量線を作成し、試料の吸光度から過酸化脂質濃度を算出した。
測定結果は一元配置分散分析後、有意差があった場合には、多重比較検定としてTukey検定を実施した。各群間の有意水準はP<0.05とした。
[測定結果]
測定結果を図1に示す。ASG投与群は、顕著に脳内の過酸化脂質の蓄積を抑制することを確認した。
以上のことから、ASG投与群は脳内の過酸化資質の蓄積を抑制し、認知症リスクを軽減できることを確認した。
測定結果を図1に示す。ASG投与群は、顕著に脳内の過酸化脂質の蓄積を抑制することを確認した。
以上のことから、ASG投与群は脳内の過酸化資質の蓄積を抑制し、認知症リスクを軽減できることを確認した。
以下に本発明のASGを用いた処方例を示す。
処方例1
[カプセル剤]
組成
ASG …100mg
ミツロウ … 10mg
ぶどう種子オイル …110mg
上記成分を混合し、ゼラチンおよびグリセリンを混合したカプセル基剤中に充填し、軟カプセルを得た。
処方例1
[カプセル剤]
組成
ASG …100mg
ミツロウ … 10mg
ぶどう種子オイル …110mg
上記成分を混合し、ゼラチンおよびグリセリンを混合したカプセル基剤中に充填し、軟カプセルを得た。
処方例2
[錠剤]
組成
ASG …150mg
セルロース … 80mg
デンプン … 20mg
ショ糖脂肪酸エステル … 2mg
上記成分を混合、打錠し、錠剤を得た。
[錠剤]
組成
ASG …150mg
セルロース … 80mg
デンプン … 20mg
ショ糖脂肪酸エステル … 2mg
上記成分を混合、打錠し、錠剤を得た。
処方例3
[飲料]
(組成) (配合;質量%)
果糖ブトウ糖液糖 5.00
クエン酸 10.4
L−アスコルビン酸 0.20
香料 0.02
色素 0.10
ASG 1.00
水 82.28
[飲料]
(組成) (配合;質量%)
果糖ブトウ糖液糖 5.00
クエン酸 10.4
L−アスコルビン酸 0.20
香料 0.02
色素 0.10
ASG 1.00
水 82.28
Claims (2)
- 発芽玄米糠由来のステロール配糖体を有効成分とする脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
- 経口剤である請求項1の脳内過酸化脂質蓄積抑制剤。
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- 2011-09-28 JP JP2011212279A patent/JP2013071909A/ja active Pending
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