JP2005075135A - 車両用軸受装置 - Google Patents

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昭吾 鈴木
Takayasu Takubo
孝康 田窪
Takeshi Niwa
健 丹羽
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Abstract

【課題】 ハブボルトの固定性を確保しながら、ハブ輪の疲れ強さの維持・向上と軽量化を図ることのできる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】 アウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジ12を有するハブ輪2を備えた車輪用軸受装置に適用される。上記フランジ12における基端厚肉部13aから外径端のハブボルト取付部13bまでの間の断面形状を、インボード側の側面の勾配によって中心側よりも外径側の肉厚が薄くなる形状とする。このインボード側の側面の勾配形状を、中心側の勾配面13aaとこれよりも緩傾斜とした外径側勾配面13abとを、円弧状断面のつなぎ円弧面13acでつないだ2段勾配形状とする。インボード側の側面における少なくともつなぎ円弧面13acを高周波熱処理による硬化処理面13cとする。ハブボルト取付部13bの周辺は、硬化処理面13cとせず、生材とするか、または高周波焼なましを施した面とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、自動車等における車輪用軸受装置に関する。
従来、ハブユニット形式の車輪用軸受装置として、車輪取付用のフランジを有するハブ輪と、そのインボード側端に嵌合した内輪と、これらハブ輪および内輪と外輪の対向する軌道面間に介在した複列のボールとでなるものがある(例えば特許文献1)。外輪は車体側の懸架装置に取付けられる。上記ハブ輪のフランジにはボルト挿入孔が形成され、このボルト挿入孔に圧入されるハブボルトで車輪がフランジにボルト止めされる。ハブ輪の材料としては一般に炭素鋼が使用されていることから、ハブ輪のフランジは、車両用軸受装置全体の軽量化を図るため、その厚みが回転軸側からボルト挿入孔の位置する外径側へ向けて漸減して薄くなるように勾配を有する断面形状とされている。
特開2003−94905号公報
しかし、車輪取付用のフランジを上記の断面形状とした場合、急激な肉厚変化を避けてフランジへの応力集中を緩和するために、上記勾配を緩くし、勾配面とボルト挿入孔近傍(ハブボルト取付部)の平坦面とを曲率半径の大きい円弧状断面のつなぎ円弧面でつなぐ形状とする必要がある。このため、フランジにおけるボルト挿通孔近傍の薄肉化が制限されて、十分な軽量化を行えないという問題点を有する。
また、上記ハブボルト取付部の薄肉化による応力集中に耐えられるだけの疲れ強さをハブ輪に持たせるために、上記フランジの車輪取付側とは反対側の面の全面を高周波熱処理により硬化することも考えられるが、この場合にはハブボルトのセレーションがハブ輪へ十分に食い込まず、固定性を確保できないという新たな問題が生じる。すなわち、ハブボルトの空転トルクが十分に得られず、容易に空転を生じる。
この発明の目的は、ハブ輪の疲れ強さの維持・向上と軽量化を図ることのできる車輪用軸受装置を提供することである。
この発明の他の目的は、ハブボルトの固定性を確保することである。
この発明の車輪用軸受装置は、アウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側端の外周に嵌合した内輪と、これらハブ輪および内輪の外周に形成された軌道面に対向する複列の軌道面を有する外輪と、両列の対向する軌道面間に介在した転動体とを有する車輪用軸受装置であって、次の構成としたことを特徴とする。上記ハブ輪のフランジにおける基端厚肉部から外径端のハブボルト取付部までの間の断面形状を、インボード側の側面の勾配によって中心側よりも外径側の肉厚が薄くなる形状とする。このインボード側の側面の勾配形状を、中心側の勾配面とこれよりも緩傾斜とした外径側勾配面とを、円弧状断面のつなぎ円弧面でつないだ2段勾配形状とする。上記インボード側の側面における上記つなぎ円弧面を高周波熱処理による硬化処理面とする。上記硬化処理面とする範囲は、上記つなぎ円弧面から他の部分に及んでいても良いが、硬化処理面とする範囲の外径縁は、上記ハブボルト取付部よりも内径側の位置とすることが好ましい。
この構成によると、ハブ輪のフランジにおけるインボード側の側面を、中心側の勾配面と外径側勾配面とを円弧状断面のつなぎ円弧面でつないだ2段勾配形状としたため、上記フランジにおけるハブボルト取付部の肉厚を薄くしても、ハブボルト取付部の境界部において肉厚が急激に変化することがなく、ハブボルト取付部周辺の応力集中が緩和される。これにより、ハブボルト取付部の薄肉化が可能となる。上記つなぎ円弧面は、ハブボルト取付部への応力が分散される箇所となるが、このつなぎ円弧面は高周波熱処理による硬化処理面とされているため、疲れ強さが向上し、耐久性能が向上する。このように、ハブ輪の疲れ強さの維持・向上と軽量化を図ることができる。
上記硬化処理面とする範囲は、つなぎ円弧面の部分だけでなく、上記2段勾配形状を構成する中心側の勾配面および外径側勾配面に続くことが好ましく、これによって、フランジの疲れ強さが一層向上する。ただし、硬化処理面とする範囲の外径縁は、上記ハブボルト取付部よりも内径側の位置とすることが好ましい。ハブボルト取付部の周辺、つまりハブボルト取付部およびその近傍部分は、高周波熱処理による硬化処理を施しても良いが、その場合は高周波焼戻しを施しておく。このようにハブボルト取付部の周辺は、高周波熱処理による硬化を行わない生材の状態、または焼戻し状態とすることにより、ハブボルトのセレーションがハブ輪側へ十分くい込むこととなり、ハブボルトの固定性、つまりハブボルトの所定以上の空転トルクも確保できる。これにより、ハブボルトの固定性を確保しながら、ハブ輪の疲れ強さの維持・向上と軽量化を図ることができる。
この発明において、上記ハブ輪の上記フランジは、放射状に延びてそれぞれ先端にボルト挿通孔が形成された複数本のリブ部で形成されたものであっても良い。
車両用軸受装置においては、ハブ輪の根元部に対して、タイヤからのモーメント荷重は主に軸方向に作用する。そのため、ハブ輪のフランジが、放射状に延びた複数本のリブ部で形成されたものであっても、強度が確保される。これにより、一層の軽量化を図ることができる。
この発明の車輪用軸受装置は、ハブ輪のフランジにおける基端厚肉部から外径端のハブボルト取付部までの間の断面形状を、インボード側の側面の勾配によって中心側よりも外径側の肉厚が薄くなる形状とし、このインボード側の側面の勾配形状を、中心側の勾配面とこれよりも緩傾斜とした外径側勾配面とを、円弧状断面のつなぎ円弧面でつないだ2段勾配形状とし、上記インボード側の側面における少なくとも上記つなぎ円弧面を高周波熱処理による硬化処理面としたため、ハブ輪の疲れ強さの維持・向上と軽量化を図ることができる。ハブボルト取付部の周辺を、硬化処理を施さないようにした場合は、ハブボルトの固定性が確保される。
この発明の第1の実施形態を図1〜図3と共に説明する。この車輪用軸受装置は、複列のアンギュラ玉軸受形式のものであり、従動輪用である。この車輪用軸受装置1は、アウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジ12を有するハブ輪2と、このハブ輪2のインボード側端の外周に嵌合した内輪3と、これらハブ輪2および内輪3の外周に形成された軌道面2aに対向する複列の軌道面4aを内周に有する外輪4と、両列の対向する軌道面2a,4a間に介在した転動体5とを備える。転動体5はボールからなる。ハブ輪2は、インボード側の端部の外周に内輪嵌合面2bを有し、この内輪嵌合面2bに片列の内輪3が嵌合する。ハブ輪2の内輪嵌合面2bのさらにインボード側端は、内輪3の幅面を押し付けるフランジ状の加締部2cとされており、この加締部2cにより内輪3が軸方向に締め付け固定される。転動体5は各列毎に保持器6で保持されている。
外輪4は、外径面にフランジからなる取付部4bが設けられ、その取付部4bの外周部に複数のボルト挿通孔7が周方向に分配して形成されている。この取付部4bは、図2(A)のように、その外周部のうちボルト挿通孔7の近傍を除く部分を削除して、各ボルト挿通孔7の形成部だけが外径側に放射状に突出する形状に形成されている。この取付部4bのボルト挿通孔7を貫通するナックルボルト(図示せず)により、車体側の懸架装置におけるナックル(図示せず)に取付部4bが取付けられる。
図1は、図2(A)におけるII−II矢視断面図を示す。図1において、外輪4のアウトボード側の端部には内外輪間を密封するオイルシール等の接触式のシール8が取付けられている。ハブ輪2におけるフランジ12と軌道面2aとの間には、その外周面に嵌合する断面L字状のシールリング9が設けられており、このシールリング9に上記シール8のリップが摺接する。内輪3のインボード側端の外周には、内輪3の回転を検出する回転センサの被検出部を構成するリング状の磁気エンコーダ10が嵌合させてある。
ハブ輪2、内輪3、および外輪4は、炭素量0.4〜0.8%の炭素鋼または軸受鋼からなる。ハブ輪2の軌道面2aおよび内輪嵌合面2b、並びに外輪4の軌道面4aの表面部は、表面硬さが50〜65HRCの硬化熱処理面とされている。内輪3の内径面、外径面、および幅面は、表面硬さが50〜65HRCの硬化熱処理面、またはずぶ焼入れ面とされている。転動体5はずぶ焼入れ品とされている。なお、ハブ輪2にシールリング9を取付けずにシール8を直接に摺接させる場合は、ハブ輪2のシール摺接面も、ハブ輪2の軌道面2aと同じく表面硬さが50〜65HRCの硬化熱処理面とされる。
ハブ輪2のフランジ12は、図2(A)のように放射状に延びてそれぞれ先端にボルト挿通孔14が形成された複数本のリブ部13により構成される。これらリブ部13の基端厚肉部13aの断面形状は、図2(B)に示すように、回転方向厚さWに対して、軸方向厚さTが同等以上となる形状とされている。また、上記基端厚肉部13aの断面形状の回転方向厚さWは、上記ボルト挿通孔14の周囲のハブボルト取付部13bの回転方向幅Bよりも薄くされている。このフランジ12には、そのボルト挿通孔14を貫通するハブボルト15、およびこのハブボルト15に螺合するハブナット(図示せず)により、ディスクブレーキ装置のブレーキロータ41と車輪42とが重ねて取付けられる。
ハブ輪2は、上記フランジ12よりもアウトボード側に延びて、ブレーキロータ41の内径面を案内するブレーキパイロット部16を有する。ブレーキパイロット部16は、基端が円筒状であって、その円筒状部分から円周方向の複数箇所に突片が形成された形状となっている。上記フランジリブ部13の基端厚肉部13aの径D1は、ブレーキパイロット部16の径D2よりも小さくされている。
ハブ輪2のフランジ12における基端厚肉部13aから外径端のハブボルト取付部13bまでの間の断面形状は、図3に拡大して示すように、インボード側の側面の勾配によって中心側よりも外径側の肉厚が薄くなる形状とされている。具体的には、このインボード側の側面の勾配形状は、中心側の勾配面13aaと、これよりも緩傾斜とした外径側勾配面13abとを、円弧状断面のつなぎ円弧面13acでつないだ2段勾配形状とされている。また、上記基端厚肉部13aのインボード側の側面における少なくとも上記つなぎ円弧面13acは、高周波熱処理による硬化処理面13cとされている。具体的には、この実施形態では、上記2段勾配形状における外径側勾配面13abから、つなぎ円弧面13acに続き、さらに中心側の勾配面13aaに続いて硬化処理面13cとされている。硬化処理面13aとする範囲の外径縁は、上記ハブボルト取付部13bよりも内径側の位置とされ、例えば上記外径側勾配面13abの径方向の中間位置とされている。硬化処理面13aの範囲の内径側は、基端厚肉部13aに渡っている。ハブボルト取付部13bは、高周波熱処理による硬化処理が施されても良いが、その場合は、高周波焼戻しを施しておく。高周波熱処理による硬化処理面13cの表面硬さは58HRC以上とされる。
なお、外輪4の取付部4bを車体に取付ける際には、図2(A)のようにハブ輪2のフランジ12の隣合うリブ部13,13間に取付部4bのボルト挿通孔7が対峙するようにハブ輪2を回転させて、隣合うリブ部13,23間から工具を挿通して取付部4bのボルト締結を行う。
この構成の車輪用軸受装置1によると、ハブ輪2のフランジ12における基端厚肉部13aから外径端のハブボルト取付部13bまでの間の断面形状を、インボード側の側面の勾配によって中心側よりも外径側の肉厚が薄くなる形状とし、このインボード側の側面の勾配形状を、中心側の勾配面13aaとこれよりも緩傾斜とした外径側勾配面13abとを、円弧状断面のつなぎ円弧面13acでつないだ2段勾配形状としているので、ハブボルト取付部13bの肉厚を薄くしても、基端厚肉部13aとハブボルト取付部13bの境界部A(図3)において肉厚が急激に変化することがなく、上記境界部Aに生じる応力集中を緩和することができる。これにより、ハブボルト取付部13bの薄肉化が可能となる。ちなみに、図3に鎖線で示すように基端厚肉部13aの傾斜を単純な勾配形状とした従来例の場合には、境界部Aにおいて肉厚が急激に変化するので、境界部Aへの応力集中が顕著となる。また、上記つなぎ円弧面13aはハブボルト取付部13bへの応力が分散される箇所となるが、フランジ12のインボード側の側面における少なくとも上記つなぎ円弧面13acは高周波熱処理による硬化処理面13cとされているため、この部分の疲れ強さを向上させて耐久性能を向上させることができる。したがって、この構成の車輪用軸受装置1では、ハブ輪2の疲れ強さの維持・向上と軽量化を図ることができる。
高周波熱処理による硬化処理面13cの範囲の外径縁は、ハブボルト取付部13bよりも内径側の位置としてあり、ハブボルト取付部13bの周辺が生材の状態、または焼戻しの施された状態であって、軟らかであるため、ハブボルト15のセレーションがハブ輪2側へ十分くい込むこととなり、ハブボルト15の固定性も確保できる。すなわち、ハブボルト15の空転トルクが大きくなり、容易に空転を生じなくなる。
また、この車輪用軸受装置1では、ハブ輪2のフランジ12が、放射状に延びてそれぞれ先端にボルト挿通孔14が形成された複数本のリブ部13で構成されているため、従来の円形状のフランジを設けたものに比べてさらなる軽量化が可能となる。また、各リブ部13の基端厚肉部13aの断面形状における回転方向厚さWに対して、軸方向厚さTを同等以上としているので、車輪のタイヤからハブ輪2のフランジ12の軸方向に主として作用するモーメント荷重に対して、フランジ12に十分な強度・軸方向剛性を持たせることができる。すなわち、車両用軸受装置においては、ハブ輪フランジ12の基端厚肉部13aに対して、車輪からのモーメント荷重は、主に軸方向に作用するため、ハブ輪フランジ12の基端厚肉部13aの回転方向厚さWはブレーキ制動力で発生する荷重のみに耐えるだけで良い。そのため、ハブ輪フランジ12の各リブ部13の基端厚肉部13aの断面形状における回転方向厚さWに対して、軸方向厚さTを同等以上にすることで、リブ部13の断面積をできるだけ小さくしながら、強度、剛性を確保することが可能となり、軽量化が可能が可能となる。
さらに、この実施形態では、フランジ12のリブ部13の根元径D1を、ブレーキパイロット部16の径D2よりも小さくしているので、さらに軽量化が可能となる。このようにリブ部13の根元径D1を小さくしても、上記のようにリブ部13の基端厚肉部13aの回転方向厚さWに対して軸方向厚さTを同等以上としているので、有限要素解析による解析の結果、強度・剛性が確保できることが判った。
さらに、ハブ輪2のフランジ12におけるリブ部基端厚肉部13aの断面形状の回転方向厚さWを、フランジ12に設けられるボルト挿通孔14の周囲のハブボルト取付部13bの回転方向幅Bよりも薄くしているが、ハブボルト取付部13bとボルト挿通孔14の形成によって幅が広がっているため、このような広がった回転方向幅Bよりも薄くすることで、より一層の軽量化を図りながら、強度・剛性の確保が可能になる。なお、上記ハブボルト取付部13bの軸方向厚さtは、上記回転方向厚さWよりも厚くしても、また薄くしても良い。
また、この実施形態の車両用軸受装置において、ハブ輪2、内輪3、および外輪4を炭素量0.4〜0.8%の炭素鋼または軸受鋼、転動体5を軸受鋼とし、ハブ輪2の軌道面2aおよび内輪嵌合面2b、並びに外輪4の軌道面4aの表面部を、表面硬さが50〜60HRCの硬化熱処理面とし、内輪3は、内径面、外径面、および幅面を表面硬さが50〜65HRCの硬化熱処理面またはずぶ焼入れ面とし、転動体5はずぶ焼き入れ品とし、ハブ輪2の軸端部の加締部2cで内輪3をハブ輪2に固定していることから、上記モーメント荷重やブレーキ制動力による荷重に十分耐える強度・剛性がより確実に得られる。
図4および図5は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置1Aは、図1〜図3に示す第1の実施形態において、シールリング9に代えて保護カバー19が設けられている。この保護カバー19は、ハブ輪2におけるフランジ12と軌道面2aとの間の外周面に嵌合するシール摺接部19aと、このシール摺接部19aから延びてフランジ12の隣合う各リブ部13,13間の隙間を覆うカバー部19bとを一体に形成した概形が筒状の部材である。シール摺接部19aには外輪4のアウトボード側端に設けられたシール8のリップが摺接する。この実施形態においても、図1の実施形態と同様に、ハブ輪2のフランジ12に、ドラムブレーキ装置のブレーキロータ41と車輪42(図3には図示せず)とが重ねて取付けられ、ブレーキロータ41の内径面がブレーキパイロット部16で案内される。その他の構成は第1の実施形態の場合と同様である。
この実施形態の場合、シール8の摺接部を兼ねる保護カバー19をハブ輪2に設けて、フランジ12の隣合う各リブ部13,13間の隙間を覆うようにしているので、複数本のリブ部13が放射状に延びるフランジ12の形状に起因してアウトボード側から水が浸入することが防止される。また、保護カバー19がシール8の摺接部を兼ねることから軽量化の妨げにもならない。
図6および図7は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置1Bは、図1〜図3に示す第1の実施形態において、ハブ輪2のフランジ12を図7のように略円形とすると共に、フランジ12におけるボルト挿通孔14の周辺だけを肉厚のリブ部13とし、その他の部分は薄肉の非リブ部23として軽量化を図ったものである。リブ部13の断面形状や高周波熱処理による硬化処理面13cの形成などの構成は第1の実施形態の場合と同じである。
この発明の第1の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。 (A)は 同車輪用軸受装置をアウトボード側から見た正面図、(B)は(A)におけるI−I矢視断面図である。 同車輪用軸受装置のハブ輪フランジの拡大断面図である。 この発明の他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。 (A)は同車輪用軸受装置をアウトボード側から見た正面図、(B)は(A)におけるIII −III 矢視断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。 同車輪用軸受装置をアウトボード側から見た正面図である。
符号の説明
1,1A,1B…車輪用軸受装置
2…ハブ輪
3…内輪
4…外輪
2a,4a…軌道面
5…転動体
8…シール
12…車輪取付用フランジ
13…フランジリブ部
13a…基端厚肉部
13aa…中心側勾配面
13ab…外径側勾配面
13ac…つなぎ円弧面
13b…ハブボルト取付部
14…ボルト挿通孔
15…ハブボルト

Claims (3)

  1. アウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側端の外周に嵌合した内輪と、これらハブ輪および内輪の外周に形成された軌道面に対向する複列の軌道面を有する外輪と、両列の対向する軌道面間に介在した転動体とを有する車輪用軸受装置であって、
    上記ハブ輪のフランジにおける基端厚肉部から外径端のハブボルト取付部までの間の断面形状を、インボード側の側面の勾配によって中心側よりも外径側の肉厚が薄くなる形状とし、このインボード側の側面の勾配形状を、中心側の勾配面とこれよりも緩傾斜とした外径側勾配面とを、円弧状断面のつなぎ円弧面でつないだ2段勾配形状とし、上記インボード側の側面における上記つなぎ円弧面を高周波熱処理による硬化処理面としたことを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 請求項1において、上記硬化処理面とする範囲の外径縁を上記ハブボルト取付部よりも内径側の位置とした車輪用軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、上記ハブ輪の上記フランジは、放射状に延びてそれぞれ先端にボルト挿通孔が形成された複数本のリブ部で形成されたものである車輪用軸受装置。
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