JP2005074984A - 可逆型感熱記録媒体および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高速での消去性が良好で繰り返し耐久性に優れる可逆性感熱記録媒体を提供すること。
【解決手段】 支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いによって相対的に発色した状態を形成しうる可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録媒体であって、前記感熱記録層と支持体の間に殻壁軟化点110℃以上の中空粒子を含有するアンダー層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
【選択図】 図1
【解決手段】 支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いによって相対的に発色した状態を形成しうる可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録媒体であって、前記感熱記録層と支持体の間に殻壁軟化点110℃以上の中空粒子を含有するアンダー層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆性感熱発色組成物を用い、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記録媒体に関する。
従来、電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤またはロイコ染料ともいう)と電子受容性化合物(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した感熱記録媒体は広く知られており、ファクシミリ、ワードプロセッサー、科学計測機などのプリンターに使用されている。しかし、これらの実用化されている従来の記録媒体はいずれも不可逆な発色であり、一度記録した画像を消去して繰り返して使用することはできない。
一方、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物とを含有し、発色と消色を可逆的に行なうことができる可逆性記録媒体が種々提案されている。
例えば、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールを組み合わせたもの(例えば、特許文献1参照)、顕色剤としてフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いるもの(例えば、特許文献2参照)、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有するもの(例えば、特許文献3、4、5参照)、顕色剤にアスコルビン酸誘導体を用いるもの(例えば、特許文献6参照)及び顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いるもの(例えば、特許文献7、8参照)などが開示されている。
例えば、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールを組み合わせたもの(例えば、特許文献1参照)、顕色剤としてフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いるもの(例えば、特許文献2参照)、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有するもの(例えば、特許文献3、4、5参照)、顕色剤にアスコルビン酸誘導体を用いるもの(例えば、特許文献6参照)及び顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いるもの(例えば、特許文献7、8参照)などが開示されている。
さらに本発明者等は、先に、顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物を用い、これと発色剤であるロイコ染料と組み合わせることによって、発色と消色を加熱冷却条件により容易に行なわせることができ、しかもその発色状態と消色状態を常温において安定に保持させることが可能であり、しかも発色と消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱発色組成物およびこれを記録層に用いた可逆性感熱記録媒体を提案した(例えば、特許文献9参照)。
その後、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定の構造の使用が提案されている(例えば、特許文献10参照)。
これらの材料を用いて作製された可逆性感熱記録媒体はサーマルヘッドによる発色や、ホットスタンプなどによる消去ができ、繰り返し印字による発色/消色が可能なものである。
その後、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定の構造の使用が提案されている(例えば、特許文献10参照)。
これらの材料を用いて作製された可逆性感熱記録媒体はサーマルヘッドによる発色や、ホットスタンプなどによる消去ができ、繰り返し印字による発色/消色が可能なものである。
しかしながら、これらの提案による可逆性感熱記録媒体は、発色感度が不充分で、装置の小型化が困難であるなどの問題を有している。
また、省電力化やいっそうの装置の小型化、あるいは装置への組み込み易さから、サーマルヘッドのみで印字および消去を行なえる可逆性感熱記録媒体の出現が求められているが、従来提案されているこれらの可逆性感熱記録媒体では、特に消去時に均一に消色することができないという問題がある。
さらに、リライタブルプロセスにおける繰り返し印字・消去を行なう際の、画像消去性あるいは耐久性を向上させるために、支持体と可逆性感熱層の間に中空粒子などを含有させた断熱層あるいはアンダーコート層を設ける提案がなされている(例えば、特許文献11、12参照。)。
しかしながら、これらの提案を実行するための具体的な開示内容によると、リライタブルプロセスにおける繰り返し印字・消去を行なう際の耐久性が未だ不充分であり、多数回印字後の濃度特性と消去性の再現が悪くなり、さらに高速消去性が充分対応できないという問題がある。
また、省電力化やいっそうの装置の小型化、あるいは装置への組み込み易さから、サーマルヘッドのみで印字および消去を行なえる可逆性感熱記録媒体の出現が求められているが、従来提案されているこれらの可逆性感熱記録媒体では、特に消去時に均一に消色することができないという問題がある。
さらに、リライタブルプロセスにおける繰り返し印字・消去を行なう際の、画像消去性あるいは耐久性を向上させるために、支持体と可逆性感熱層の間に中空粒子などを含有させた断熱層あるいはアンダーコート層を設ける提案がなされている(例えば、特許文献11、12参照。)。
しかしながら、これらの提案を実行するための具体的な開示内容によると、リライタブルプロセスにおける繰り返し印字・消去を行なう際の耐久性が未だ不充分であり、多数回印字後の濃度特性と消去性の再現が悪くなり、さらに高速消去性が充分対応できないという問題がある。
本発明の目的は、高速での消去性が良好で繰り返し耐久性に優れる可逆性感熱記録媒体を提供することである。
上記課題は、本発明の(1)「支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いによって相対的に発色した状態を形成しうる可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録媒体であって、前記感熱記録層と支持体の間に殻壁軟化点110℃以上の中空粒子を含有するアンダー層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体」、(2)「前記中空粒子を含むアンダー層の厚みが2〜50μmであることを特徴とする前記第(1)項に記載の可逆性感熱記録媒体」、(3)「前記アンダー層中にバインダー樹脂としてポリビニルアルコール樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、及びスチレン・アクリル共重合体から選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の可逆性感熱記録媒体」、(4)「前記支持体と前記アンダー層の間に接着層を設けたことを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体」、(5)「前記電子受容性化合物が炭素数8以上の脂肪族炭化水素基を有するフェノール性化合物であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体」、(6)「前記可逆性感熱記録層中に架橋状態にある樹脂を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(7)「情報記憶部と可逆表示部を有し、該可逆表示部が前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の少なくとも可逆性感熱記録媒体を構成する可逆性感熱記録層からなるものであることを特徴とする情報表示記憶部材」、(8)「カード、ディスク、ディスクカートリッジまたはテープカセットのいずれかであることを特徴とする前記第(7)項に記載の情報表示記憶部材」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(9)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の可逆性感熱記録層を形成する面とは反対の面に、接着剤又は接着層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録ラベル」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(10)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、前記第(7)項又は第(8)項に記載の情報表示記憶部材または前記第(9)項に記載の可逆性感熱ラベルの、可逆性感熱記録層を加熱することにより画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法」、(11)「サーマルヘッドを用いて画像を形成することを特徴とする前記第(10)項に記載の画像処理方法」、(12)「サーマルヘッドまたはセラミックヒーターを用いて画像を消去することを特徴とする前記第(10)項に記載の画像処理方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(7)「情報記憶部と可逆表示部を有し、該可逆表示部が前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の少なくとも可逆性感熱記録媒体を構成する可逆性感熱記録層からなるものであることを特徴とする情報表示記憶部材」、(8)「カード、ディスク、ディスクカートリッジまたはテープカセットのいずれかであることを特徴とする前記第(7)項に記載の情報表示記憶部材」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(9)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の可逆性感熱記録層を形成する面とは反対の面に、接着剤又は接着層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録ラベル」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(10)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、前記第(7)項又は第(8)項に記載の情報表示記憶部材または前記第(9)項に記載の可逆性感熱ラベルの、可逆性感熱記録層を加熱することにより画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法」、(11)「サーマルヘッドを用いて画像を形成することを特徴とする前記第(10)項に記載の画像処理方法」、(12)「サーマルヘッドまたはセラミックヒーターを用いて画像を消去することを特徴とする前記第(10)項に記載の画像処理方法」によって解決される。
本発明の可逆性感熱記録媒体は高速消去性に優れるとともに、繰り返し耐久性にも優れるものである。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の可逆性感熱記録媒体は支持体上に中空粒子を含有するアンダー層を設け、さらにアンダー層上に感熱記録層、或いはさらに必要に応じて保護層等を形成することで構成される。アンダー層を消去時に均一に画像を消去することが可能で、消し残りが少なく良好な消色性を有するものとなる。さらに繰り返し良好な発色/消色性を維持するために、アンダー層の耐久性も必要となってくる。
本発明の可逆性感熱記録媒体は支持体上に中空粒子を含有するアンダー層を設け、さらにアンダー層上に感熱記録層、或いはさらに必要に応じて保護層等を形成することで構成される。アンダー層を消去時に均一に画像を消去することが可能で、消し残りが少なく良好な消色性を有するものとなる。さらに繰り返し良好な発色/消色性を維持するために、アンダー層の耐久性も必要となってくる。
したがって、本発明においては、支持体上に、熱により可逆的に発色/消色する感熱記録層を設けた可逆性感熱記録媒体において、前記感熱記録層がアンダー層を介して支持体上に設けられ、かつアンダー層が殻壁軟化点110℃以上の中空粒子を含有することを特徴とするものである。
先ず、本発明の可逆性感熱記録媒体のアンダー層について詳細を説明する。
アンダー層に含有させる中空粒子は、ブタン、ペンタン等の低沸点液体をポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂または共重合体でマイクロカプセル化したもの等である。
通常、あらかじめ発泡させた中空粒子と未発泡状態の中空粒子があるが、未発泡状態で添加し記録媒体作製時または印字時の熱により発泡させると均一な発泡が難しく画質が劣るため、あらかじめ発泡した中空粒子を添加した方が良好な画質が得られる。
アンダー層に含有させる中空粒子は、ブタン、ペンタン等の低沸点液体をポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂または共重合体でマイクロカプセル化したもの等である。
通常、あらかじめ発泡させた中空粒子と未発泡状態の中空粒子があるが、未発泡状態で添加し記録媒体作製時または印字時の熱により発泡させると均一な発泡が難しく画質が劣るため、あらかじめ発泡した中空粒子を添加した方が良好な画質が得られる。
アンダー層に含有させる中空粒子としては、殻壁軟化点が110℃以上のものを用いることが必要である。110℃未満の場合には、印字・消去プロセスの繰り返しによる中空粒子の熱による変形及び破壊が発生しやすいため、耐久性が非常に悪いものとなる。
該殻壁軟化点の上限値は特に限定的でないが、180℃以下のものを用いることが好ましい。180℃を超えると殻が堅すぎるためクッション性が悪くなり、消去の不均一性が発生しやすくなる傾向がある。
なお、殻壁軟化点は、JISK5601−2−2等によって測定される。
該殻壁軟化点の上限値は特に限定的でないが、180℃以下のものを用いることが好ましい。180℃を超えると殻が堅すぎるためクッション性が悪くなり、消去の不均一性が発生しやすくなる傾向がある。
なお、殻壁軟化点は、JISK5601−2−2等によって測定される。
中空粒子の粒径は、0.2〜50μmが好ましい。
0.2μm未満であると、充分なクッション性と断熱性が得られにくくなる傾向がある。また50μmを超えると、塗膜の平滑性が下がり均一なクッション性が損なわれ、画像抜けや消去の不均一化等が発生しやすくなる。
また、中空粒子の体積中空率は50%以上が好ましく、これより低い体積中空率では充分なクッション性と断熱性が得られにくくなる傾向がある。
また、中空粒子は比重が小さく作業上扱いにくいので、無機顔料で被服された比重の高い中空粒子を用いてもよい。中空粒子を被覆する無機顔料としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等が挙げられ、これらを熱融着等で中空粒子に被覆させるものを使用することができる。
0.2μm未満であると、充分なクッション性と断熱性が得られにくくなる傾向がある。また50μmを超えると、塗膜の平滑性が下がり均一なクッション性が損なわれ、画像抜けや消去の不均一化等が発生しやすくなる。
また、中空粒子の体積中空率は50%以上が好ましく、これより低い体積中空率では充分なクッション性と断熱性が得られにくくなる傾向がある。
また、中空粒子は比重が小さく作業上扱いにくいので、無機顔料で被服された比重の高い中空粒子を用いてもよい。中空粒子を被覆する無機顔料としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等が挙げられ、これらを熱融着等で中空粒子に被覆させるものを使用することができる。
また、中空粒子の隔壁の厚みは、0.05〜3μmであることが好ましい。該厚みが0.05μmより薄い場合は、粒子の強度が低く、印字/消去を繰り返した際に中空粒子が破壊されてしまい、クッション性や断熱性が低下する傾向があり、一方、3μmより厚い場合は、粒子が堅くなるためクッション性が低下したり、断熱性が低くなる傾向がある。
本発明においては、上記の中空粒子をバインダー樹脂とともに支持体上に塗工し、アンダー層を形成する。
バインダー樹脂としては、各種樹脂が用いられ、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルアルコ−ル樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレンブタジエンゴム、ポリエチレンテレフタレ−ト等の各種の樹脂、これらの混合物が挙げられる。
この内、接着性、耐久性などの点でポリビニルアルコール樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル共重合体が好ましく、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。さらに、これらの樹脂を架橋剤によって架橋させても良い。
バインダー樹脂としては、各種樹脂が用いられ、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルアルコ−ル樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレンブタジエンゴム、ポリエチレンテレフタレ−ト等の各種の樹脂、これらの混合物が挙げられる。
この内、接着性、耐久性などの点でポリビニルアルコール樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル共重合体が好ましく、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。さらに、これらの樹脂を架橋剤によって架橋させても良い。
さらに、中空粒子を含む層(アンダー層)の厚みは、2〜50μmであることが好ましい。該厚みが2μmより薄い場合は充分なクッション性、断熱性が得られなくとなり、一方、50μmより厚い場合は、繰り返し時の耐久性が低下する傾向があるため、いずれの場合も好ましくない。
さらに、本発明の前記アンダー層には、地肌白色度向上のために蛍光増白剤を含有させてもよい。このような蛍光増白剤としてはスチルベン系化合物が好ましいく用いられる。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、加熱温度およびまたは加熱後の冷却速度により相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうるものである。本発明に用いられる発色剤と顕色剤からなる組成物の基本的な発色・消色現象を説明する。
図1は本発明の記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色が起こりロイコ染料と顕色剤とが溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。
この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。
一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組合せにより変化するので目的に合わせて選択できる。
また溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
図1は本発明の記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色が起こりロイコ染料と顕色剤とが溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。
この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。
一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組合せにより変化するので目的に合わせて選択できる。
また溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
本発明の可逆性感熱記録媒体では、溶融状態から急冷して得た発色状態(C)は顕色剤と発色剤が分子どうしで接触反応しうる状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態は、顕色剤と発色剤が凝集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成により発色が安定化していると考えられる。
一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は、少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。
本発明では多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。
図1に示した溶融状態から徐冷による消色および発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は、少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。
本発明では多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。
図1に示した溶融状態から徐冷による消色および発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
本発明の発色画像の形成は、サーマルヘッドなどによりいったん溶融混合する温度に加熱し、急冷すればよい。また、消色は加熱状態から徐冷する方法と発色温度よりやや低い温度に加熱する方法の二つである。
しかし、これらは両者が相分離したり、少なくとも一方が結晶化する温度に一時的に保持するという意味で同じである。
発色状態の形成工程において急冷するのは、この相分離温度または結晶化温度に保持しないようにするためである。ここにおける急冷と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、その境界は発色剤と顕色剤の組合せにより変化する。
このように感熱記録層は加熱温度および/または加熱後の冷却速度の制御によって記録消去ができる。この感熱記録層による印字は、コントラストが高く優れた画像品質が得られる。
しかし、これらは両者が相分離したり、少なくとも一方が結晶化する温度に一時的に保持するという意味で同じである。
発色状態の形成工程において急冷するのは、この相分離温度または結晶化温度に保持しないようにするためである。ここにおける急冷と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、その境界は発色剤と顕色剤の組合せにより変化する。
このように感熱記録層は加熱温度および/または加熱後の冷却速度の制御によって記録消去ができる。この感熱記録層による印字は、コントラストが高く優れた画像品質が得られる。
本発明において用いられるロイコ染料としては、この種の可逆性感熱記録媒体に用いられる化合物を1種または2種以上用いることができ、たとえば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体である。
本発明において用いられるロイコ染料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、
3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−N−n−アミル−N−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、等が挙げられる。
本発明において用いられるロイコ染料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、
3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−N−n−アミル−N−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、等が挙げられる。
また、感熱記録層中に用いられるは顕色剤としては、代表例として、たとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報等に記載のものが挙げられる。
ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体例はたとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報に記載に示されている。
ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体例はたとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報に記載に示されている。
以下に、本発明に用いられる顕色剤について具体的に例示する。なお、顕色剤は単独で用いても良いし2種類以上を混合して用いても良い。
具体的には、R1およびR2は置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、これらは脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、また、これらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分枝していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基につく置換基としては、水酸基、ハロゲン、アルコキシ基等がある。なお、R1は直接結合手でも良い。
またR1及びR2の炭素数の和が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、炭素数は8以上が好ましく、11以上であることがより好ましい。X1及びX2はヘテロ原子を含む2価の基を示し、好ましくは下記表1で表わされる基を少なくとも1個以上有する2価の基を表わす。
またR1及びR2の炭素数の和が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、炭素数は8以上が好ましく、11以上であることがより好ましい。X1及びX2はヘテロ原子を含む2価の基を示し、好ましくは下記表1で表わされる基を少なくとも1個以上有する2価の基を表わす。
本発明におけるフェノール化合物の具体的な例を表3に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、フェノール化合物を単独または混合して用いることもできる。
また、フェノール化合物を単独または混合して用いることもできる。
有機リン酸系の顕色剤としては、以下のような化合物が例示できる。
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、リン酸ジテトラデシルエステル、リン酸ジヘキサデシルエステル、リン酸ジオクタデシルエステル、リン酸ジエイコシルエステル、リン酸ジベヘニルエステルなど。
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、リン酸ジテトラデシルエステル、リン酸ジヘキサデシルエステル、リン酸ジオクタデシルエステル、リン酸ジエイコシルエステル、リン酸ジベヘニルエステルなど。
脂肪族カルボン化合物としては以下のような化合物が例示できる。
2−ヒドロキシテトラデカン酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、2−ヒドロキシエイコサン酸、2−ヒドロキシドコサン酸、2−ブロモヘキサデカン酸、2−ブロモオクタデカン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン酸、3−ブロモオクタデカン酸、3−ブロモドコサン酸、2,3−ジブロモオクタデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロテトラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フルオロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2−フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸など。
2−ヒドロキシテトラデカン酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、2−ヒドロキシエイコサン酸、2−ヒドロキシドコサン酸、2−ブロモヘキサデカン酸、2−ブロモオクタデカン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン酸、3−ブロモオクタデカン酸、3−ブロモドコサン酸、2,3−ジブロモオクタデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロテトラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フルオロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2−フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸など。
脂肪族ジカルボン酸およびトリカルボン酸化合物としては、以下のような化合物が例示できる。
2−ドデシルオキシこはく酸、2−テトラデシルオキシこはく酸、2−ヘキサデシルオキシこはく酸、2−オクタデシルオキシこはく酸、2−エイコシルオキシこはく酸、2−ドデシルオキシこはく酸、2−ドテシルチオこはく酸、2−テトラデシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルチオこはく酸、2−オクタデシルチオこはく酸、2−エイコシルチオこはく酸、2−ドコシルチオこはく酸、2−テトラコシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルジチオこはく酸、2−オクタデシルジチオこはく酸、2−エイコシルジチオこはく酸、ドデシルこはく酸、テトラデシルこはく酸、ペンタデシルこはく酸、ヘキサデシルこはく酸、オクタデシルこはく酸、エイコシルこはく酸、ドコシルこはく酸、2,3−ジヘキサデシルこはく酸、2,3−ジオクタデシルこはく酸、2−メチル−3−ヘキサデシルこはく酸、2−メチル−3−オクタデシルこはく酸、2−オクタデシル−3−ヘキサデシルこはく酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、2−ヘキサデシルグルタル酸、2−オクタデシルグルタル酸、2−エイコシルグルタル酸、ドコシルグルタル酸、2−ペンタデシルアジピン酸、2−オクタデシルアジピン酸、2−エイコシルアジピン酸、2−ドコシルアジピン酸、2−ヘキサデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、2−オクタデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸など等が挙げられる。
2−ドデシルオキシこはく酸、2−テトラデシルオキシこはく酸、2−ヘキサデシルオキシこはく酸、2−オクタデシルオキシこはく酸、2−エイコシルオキシこはく酸、2−ドデシルオキシこはく酸、2−ドテシルチオこはく酸、2−テトラデシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルチオこはく酸、2−オクタデシルチオこはく酸、2−エイコシルチオこはく酸、2−ドコシルチオこはく酸、2−テトラコシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルジチオこはく酸、2−オクタデシルジチオこはく酸、2−エイコシルジチオこはく酸、ドデシルこはく酸、テトラデシルこはく酸、ペンタデシルこはく酸、ヘキサデシルこはく酸、オクタデシルこはく酸、エイコシルこはく酸、ドコシルこはく酸、2,3−ジヘキサデシルこはく酸、2,3−ジオクタデシルこはく酸、2−メチル−3−ヘキサデシルこはく酸、2−メチル−3−オクタデシルこはく酸、2−オクタデシル−3−ヘキサデシルこはく酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、2−ヘキサデシルグルタル酸、2−オクタデシルグルタル酸、2−エイコシルグルタル酸、ドコシルグルタル酸、2−ペンタデシルアジピン酸、2−オクタデシルアジピン酸、2−エイコシルアジピン酸、2−ドコシルアジピン酸、2−ヘキサデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、2−オクタデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸など等が挙げられる。
発色剤と顕色剤の割合は、使用する化合物の組み合わせにより適切な範囲が変化するが、おおむねモル比で発色剤1に対し顕色剤が0.1から20の範囲であり、好ましくは0.2から10の範囲である。この範囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低下し問題となる。また、発色剤と顕色剤はマイクロカプセル中に内包して用いることもできる。
本発明の感熱記録層には、必要に応じて塗布特性や消色性、画像安定性等の発色消色特性を改善したり制御するための添加剤を用いることができる。これらの添加剤には、たとえば界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、発色消色制御剤、発色安定化剤、消色促進剤などがある。
消色促進剤として、好ましくは、ヘテロ原子を含む2価の基と炭素数8以上のアルキル鎖を有する化合物であったり、N,N’−2置換基のアミド基を有する化合物であったりするが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
消色促進剤として、好ましくは、ヘテロ原子を含む2価の基と炭素数8以上のアルキル鎖を有する化合物であったり、N,N’−2置換基のアミド基を有する化合物であったりするが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
本発明の感熱記録層に用いられる樹脂(バインダー樹脂)としては、従来公知の樹脂が広く用いられるが、中でも繰り返し耐久性の点から架橋可能な樹脂が好ましく用いられ、例えば水酸基を有した樹脂をイソシアネート系架橋剤で硬化した樹脂などが特に好ましく用いられる。
本発明で用いられる樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、水添ポリブタジエンのようなオレフィン系ポリマー;ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリ(イソボルニルアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリ(2−ヒドロキシプロピルアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシブチルアクリレート)、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ(n−ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(sec−ブチルメタクリレート)、ポリ(tert−ブチルメタクリレート)、ポリ(イソボルニルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(2−エチルヘキシルメタクリレート)、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシブチルメタクリレート)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及びこれらの共重合体のようなアクリル系ポリマー;ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリ(4−メチルスチレン)、ポリ(4−メトキシスチレン)、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体のようなスチレン系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ビニルアルコール−ビニルブチラール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)のようなビニル系ポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンのようなフッソ系ポリマー;ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、エチルセルロース、メチルセルロースのようなセルロース系ポリマー;ポリテトラヒドロフラン;イソブチレン−無水マレイン酸共重合体;ポリイソブチルエーテル;;ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリ(2,6−ジメチル−p−フエニレンオキサイド)、ポリイミドポリアミドイミド、ポリエーテルイミドのようなエンジニアリングプラスチックス;ポリウレタン;ナイロン6、ナイロン66のようなポリアミド系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリサッカライド、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩のような水溶性ポリマー;天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムのようなゴム系ポリマーなどが挙げられ、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
本発明で用いられる樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、水添ポリブタジエンのようなオレフィン系ポリマー;ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリ(イソボルニルアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリ(2−ヒドロキシプロピルアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシブチルアクリレート)、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ(n−ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(sec−ブチルメタクリレート)、ポリ(tert−ブチルメタクリレート)、ポリ(イソボルニルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(2−エチルヘキシルメタクリレート)、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシブチルメタクリレート)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及びこれらの共重合体のようなアクリル系ポリマー;ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリ(4−メチルスチレン)、ポリ(4−メトキシスチレン)、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体のようなスチレン系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ビニルアルコール−ビニルブチラール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(2−ビニルピリジン)、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)のようなビニル系ポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンのようなフッソ系ポリマー;ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、エチルセルロース、メチルセルロースのようなセルロース系ポリマー;ポリテトラヒドロフラン;イソブチレン−無水マレイン酸共重合体;ポリイソブチルエーテル;;ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリ(2,6−ジメチル−p−フエニレンオキサイド)、ポリイミドポリアミドイミド、ポリエーテルイミドのようなエンジニアリングプラスチックス;ポリウレタン;ナイロン6、ナイロン66のようなポリアミド系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリサッカライド、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩のような水溶性ポリマー;天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムのようなゴム系ポリマーなどが挙げられ、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
また、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などを架橋剤とともに用いることもこのましい。、紫外線吸収構造を有するポリマーを単独、または上記の樹脂を必要に応じて2種以上併用することもできる。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、ロイコ染料、顕色剤、或いはさらに発色消色制御剤等を樹脂とともに感熱記録層を形成する。
このとき用いられる樹脂としては、支持体上にこれらの材料を結着できれば良く、前記の従来公知の樹脂が広く用いられる。なかでも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱や紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、とくにイソシアネート化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂が特に好ましく用いられる。
このとき用いられる樹脂としては、支持体上にこれらの材料を結着できれば良く、前記の従来公知の樹脂が広く用いられる。なかでも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱や紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、とくにイソシアネート化合物などを架橋剤として用いた熱硬化型の樹脂が特に好ましく用いられる。
樹脂としては、例えばアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
また、イソシアネート化合物としては、イソシアネート基を複数もつポリイソシアネート化合物であり、具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)等、およびこれらのトリメチロールプロパンなどによるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ及びブロック化イソシネート類等が挙げられる。
この内、脂肪族系イソシアネート化合物が、地肌白色度、繰り返し耐久性、バリ/クラックの点で好ましい。
なお、水酸基を有する樹脂と、イソシアネート系架橋剤の割合は、樹脂の水酸基に対して0.5から1.5が好ましく用いられる。
この内、脂肪族系イソシアネート化合物が、地肌白色度、繰り返し耐久性、バリ/クラックの点で好ましい。
なお、水酸基を有する樹脂と、イソシアネート系架橋剤の割合は、樹脂の水酸基に対して0.5から1.5が好ましく用いられる。
感熱記録層中の発色成分と樹脂の重量割合は、発色成分1に対して0.1から10が好ましく、これより少ないと感熱記録層の熱強度が不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題となる。
感熱記録層の形成には、顕色剤、発色剤、種々の添加剤、バインダー樹脂ならびに塗液溶媒よりなる混合物を均一に混合分散させて調製した塗液を用いる。
塗液調製に用いられる溶媒の具体例としては水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類等を例示することができる。
塗液調製に用いられる溶媒の具体例としては水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類等を例示することができる。
塗液調製はペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等公知の塗液分散装置を用いて行なうことができる。また、上記塗液分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散しても良いし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせても良い。更に加熱溶解して急冷または除冷によって析出させても良い。
感熱記録層を設ける塗工方法については特に制限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法を用いることができる。
感熱記録層の層厚は、通常5〜15μmである。
感熱記録層の層厚は、通常5〜15μmである。
感熱記録層上に保護層を形成しても良く、また、感熱記録層と保護層の接着性向上、保護層の塗布による感熱記録層の変質防止、保護層に含まれる材料が感熱記録層へ移行する、あるいは、感熱記録層に含まれる材料が保護層へ移行することを防止する目的で、両者の間に中間層を設けても良い。中間層に用いられる樹脂は、前記の感熱記録層用の樹脂と同様の樹脂を用いることができる。もちろん、紫外線吸収構造を有するポリマーを単独、または前記の感熱記録層用の樹脂を必要に応じて2種以上併用することもできる。架橋剤においても、前記の感熱記録層用の架橋剤と同様の架橋剤を用いることができる。
中間層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、バインダー、塗工方法等は上記感熱記録層で用いられる公知の方法を用いることができる。
中間層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、バインダー、塗工方法等は上記感熱記録層で用いられる公知の方法を用いることができる。
また、本発明に用いられる保護層の樹脂は、前記の熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電子硬化樹脂などが用いられる。中間層に紫外線吸収構造を有するポリマーを添加した場合、保護層への添加は特に限定しない。ただし、中間層で用いられなかった場合、保護層で紫外線吸収構造を有するポリマーを用いる。すなわち、紫外線吸収構造を有するポリマーの使用は、感熱記録層・中間層・保護層のどれか一方、もしくは2層以上のいずれの場合でも良い。本発明に用いる紫外線硬化樹脂の場合、紫外線照射の光源としては水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどがあるが、光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を使用すればよい。また、紫外線照射条件としては、樹脂を架橋させるために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度を決めればよい。また、電子線照射装置としては照射面積、照射線量などの目的に応じて走査形、非走査形いずれかを選べば良く、照射条件としては樹脂を架橋するのに必要な線量に応じて、電子流、照射幅、搬送速度を決めれば良い。
保護層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
保護層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、バインダー、塗工方法等は上記記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。
保護層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
保護層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、バインダー、塗工方法等は上記記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。
感熱記録層、中間層、保護層にフィラーを添加しても良く、フィラーとしては無機フィラーと有機フィラーに分けることができる。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸アルミ二ウム、含水ケイ酸カルシウムなどのケイ酸塩;アルミナ、酸化鉄などの水酸化物;酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニア、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物;硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物あるいは硫酸化合物;チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物;窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸アルミ二ウム、含水ケイ酸カルシウムなどのケイ酸塩;アルミナ、酸化鉄などの水酸化物;酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニア、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物;硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物あるいは硫酸化合物;チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物;窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。
有機フィラーとしては、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリスチレン、ポリスチレン・イソプレン、ポリスチレン・ビニルベンゼンなどのスチレン系樹脂、塩化ビニリデンアクリル、アクリルウレタン、エチレンアクリルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げらる。本発明では有機フィラーを単独で用いることもできるが、2種類以上含まれてもよく、複合粒子であっても良い。また、形状としては球状、粒状、板状、針状等が挙げられる。
また、感熱記録層、中間層、保護層に滑剤を添加しても良く、滑剤の具体例としては、エステルワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス類:硬化ひまし油等の植物性ワックス類:牛脂硬化油等の動物性ワックス類:ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類:マルガリン酸、ラウリン酸、ミスチレン酸、パルミチル酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、フロメン酸等の高級脂肪酸類:ソルビタンの脂肪酸エステルなどの高級脂肪酸エステル類:ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド等のアミド類などが挙げられる。
本発明において、感熱記録層、中間層、保護層等の形成における乾燥・硬化方法は、塗布・乾燥後、必要に応じて硬化処理を行なう。高温槽等を用いて比較的高温で短時間でも良く、また、比較的低温で長時間かけて熱処理しても良い。架橋反応の具体的な条件としては反応性の面から30℃〜130℃程度の温度条件で1分から150時間程度加温することが好ましい。より好ましくは40℃〜100℃の温度条件で60分から120時間程度加温することが好ましい。
また、支持体としてPETフィルムを用いることが多いが、PETフィルムの耐熱性から130℃以上での乾燥は困難であることから、乾燥条件程度では架橋時間が短いため充分な架橋ではない。したがって、乾燥過程とは別に架橋工程を設ける必要がある。さらに、架橋温度を非常に高温にした場合、架橋が急速に進行するが、これにより層表面の塗れ性が極端に劣化し、塗工不良が起きたり、積層した層間の接着性が悪化する問題が生じる。
そこで、架橋温度としては40℃〜100℃の温度条件で2分から120時間程度加温することが好ましい。
また、支持体としてPETフィルムを用いることが多いが、PETフィルムの耐熱性から130℃以上での乾燥は困難であることから、乾燥条件程度では架橋時間が短いため充分な架橋ではない。したがって、乾燥過程とは別に架橋工程を設ける必要がある。さらに、架橋温度を非常に高温にした場合、架橋が急速に進行するが、これにより層表面の塗れ性が極端に劣化し、塗工不良が起きたり、積層した層間の接着性が悪化する問題が生じる。
そこで、架橋温度としては40℃〜100℃の温度条件で2分から120時間程度加温することが好ましい。
本発明の可逆性感熱記録媒体の支持体としては、紙、樹脂フィルム、PETフィルム、合成紙、金属箔、ガラスまたはこれらの複合体などであり、感熱記録層を保持できるものであればよい。また、必要に応じた厚みのものが単独あるいは貼り合わす等して用いることができる。すなわち、好ましくは60〜150μmで、数μm程度から数mm程度まで任意の厚みの支持体が用いられる。
また、これら支持体上に前記アンダー層を設ける場合、接着層を介して設けることにより、クラック発生防止やバリの発生が改善される。
該接着層は、上記の各層と同様の塗工方式等で形成することができる。
また、これら支持体上に前記アンダー層を設ける場合、接着層を介して設けることにより、クラック発生防止やバリの発生が改善される。
該接着層は、上記の各層と同様の塗工方式等で形成することができる。
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、上述した可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の感熱層を形成する面と反対の面に、接着剤層又は粘着剤層を設けたものである。
この可逆性感熱記録ラベルには、接着剤層又は粘着剤層を形成したもの(無剥離紙型)と、その接着剤層又は粘着剤層の下に剥離紙をつけるもの(剥離紙型)とがあり、接着剤層を構成する材料としては、ホットメルト型のものが通常用いられる。
接着剤層又は粘着剤層の材料は、一般的に用いられているものが使用可能である。
例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
この可逆性感熱記録ラベルには、接着剤層又は粘着剤層を形成したもの(無剥離紙型)と、その接着剤層又は粘着剤層の下に剥離紙をつけるもの(剥離紙型)とがあり、接着剤層を構成する材料としては、ホットメルト型のものが通常用いられる。
接着剤層又は粘着剤層の材料は、一般的に用いられているものが使用可能である。
例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、該可逆性感熱記録媒体を構成する少なくとも感熱層を可逆表示部として機能し、それと情報記憶機能のある部材(情報記憶部)と合わせて作製される情報表示記憶部材として用いることができる。
次に、該情報表示記憶部材について説明する。
この情報記憶部と可逆表示部を有する部材としては、次の3つのものに大別できる。
(1)情報記憶機能のある部材の一部を可逆性感熱記録媒体の支持体として用い、そこに感熱層を直接形成したもの。
(2)情報記憶機能のある部材に、別途形成された、支持体上に感熱層を有する可逆性感熱記録媒体の支持体面を接着したもの。
(3)情報記憶機能のある部材に、前記可逆性感熱記録ラベルが接着剤層又は粘着剤層を介して、接着されたもの。
これら(1)、(2)、(3)場合、情報記憶部と可逆表示部のそれぞれの機能が発揮できるよう設定されることが必要であり、そうでありさえすれば情報記憶部の設定位置は目的に応じて任意に選定でき、可逆性感熱記録媒体における支持体の感熱層を設けた面と反対側の面に設けることも、支持体と感熱層との間でも、あるいは感熱層上の一部に設けることもできる。
この情報記憶機能のある部材としては、特に限定されないが、一般的なカード、ディスク、ディスクカートリッジ又はテープカセットを用いることができる。
次に、該情報表示記憶部材について説明する。
この情報記憶部と可逆表示部を有する部材としては、次の3つのものに大別できる。
(1)情報記憶機能のある部材の一部を可逆性感熱記録媒体の支持体として用い、そこに感熱層を直接形成したもの。
(2)情報記憶機能のある部材に、別途形成された、支持体上に感熱層を有する可逆性感熱記録媒体の支持体面を接着したもの。
(3)情報記憶機能のある部材に、前記可逆性感熱記録ラベルが接着剤層又は粘着剤層を介して、接着されたもの。
これら(1)、(2)、(3)場合、情報記憶部と可逆表示部のそれぞれの機能が発揮できるよう設定されることが必要であり、そうでありさえすれば情報記憶部の設定位置は目的に応じて任意に選定でき、可逆性感熱記録媒体における支持体の感熱層を設けた面と反対側の面に設けることも、支持体と感熱層との間でも、あるいは感熱層上の一部に設けることもできる。
この情報記憶機能のある部材としては、特に限定されないが、一般的なカード、ディスク、ディスクカートリッジ又はテープカセットを用いることができる。
これらの例としては、ICカードや光カード等の厚手カード、フレキシブルディスク、光磁気記録ディスク(MD)やDVD−RAM等の記憶情報が書換可能なディスクを内蔵したディスクカートリッジ、CD−RW等のディスクカートリッジを用いないディスク、CD−R等の追記型ディスク、相変化形記憶材料を用いた光情報記録媒体(CD−RW)、ビデオテープカセット等を挙げることができる。
この可逆表示機能と情報記憶機能の双方を有する情報表示記憶部材は、例えばカードの場合で説明すると、情報記憶部に記憶された情報の一部を可逆性感熱記録層に表示することによって、カード所有者等は、特別な装置がなくてもカードを見るのみで情報を確認することができて、可逆性感熱記録媒体を適用しないカードに比べてその利便性が非常に向上することになる。
この可逆表示機能と情報記憶機能の双方を有する情報表示記憶部材は、例えばカードの場合で説明すると、情報記憶部に記憶された情報の一部を可逆性感熱記録層に表示することによって、カード所有者等は、特別な装置がなくてもカードを見るのみで情報を確認することができて、可逆性感熱記録媒体を適用しないカードに比べてその利便性が非常に向上することになる。
情報記憶部は、必要な情報を記憶できるものでありさえすれば特に限定されないが、例えば、磁気記録、接触型IC、非接触型ICあるいは光メモリが有用である。
磁気記録層は、通常用いられる酸化鉄、バリウムフェライト等のような金属化合物及び塩ビ系、ウレタン系及びナイロン系のような樹脂等を用いて支持体に塗工形成するか、または樹脂を用いず前記の金属化合物を用いて蒸着、スパッタリング等の方法により形成される。また、表示に用いる可逆性感熱記録媒体における可逆性感熱記録層をバーコード、2次元コード等のようなやり方で記憶部として用いることもできる。
磁気記録層は、通常用いられる酸化鉄、バリウムフェライト等のような金属化合物及び塩ビ系、ウレタン系及びナイロン系のような樹脂等を用いて支持体に塗工形成するか、または樹脂を用いず前記の金属化合物を用いて蒸着、スパッタリング等の方法により形成される。また、表示に用いる可逆性感熱記録媒体における可逆性感熱記録層をバーコード、2次元コード等のようなやり方で記憶部として用いることもできる。
また、前記(3)の可逆性感熱記録ラベルを用いる例として、磁気ストライプ付塩化ビニル製カード等のように、支持体として可逆性感熱記録層の塗布が困難な厚手のもの場合には、その全面又は一部に接着剤層又は粘着剤層を設けることができる。
こうすることによって、磁気に記憶された情報の一部を表示することができる等、この媒体の利便性を向上できる。
この接着剤層又は粘着剤層を設けた可逆性感熱記録ラベルとしては、上記の磁気付塩ビカードだけでなく、ICカードや光カード等の厚手カードにも適用できる。
こうすることによって、磁気に記憶された情報の一部を表示することができる等、この媒体の利便性を向上できる。
この接着剤層又は粘着剤層を設けた可逆性感熱記録ラベルとしては、上記の磁気付塩ビカードだけでなく、ICカードや光カード等の厚手カードにも適用できる。
また、この可逆性感熱記録ラベルは、フレキシブルディスク、MDやDVD−RAM等の記憶情報が書換可能なディスクを内蔵したディスクカートリッジ上の表示ラベルの代わりとして用いることができる。
さらに、CD−RW等のディスクカートリッジを用いないディスクの場合には、直接ディスクに可逆性感熱記録ラベルを貼ることや、直接ディスク上に可逆性感熱記録層を設けることもできる。こうすることによって、それらの記憶内容の変更に応じて自動的に表示内容を変更する等の用途への応用が可能である。
さらに、CD−RW等のディスクカートリッジを用いないディスクの場合には、直接ディスクに可逆性感熱記録ラベルを貼ることや、直接ディスク上に可逆性感熱記録層を設けることもできる。こうすることによって、それらの記憶内容の変更に応じて自動的に表示内容を変更する等の用途への応用が可能である。
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、CD−Rなどの追記型ディスク上に可逆性感熱記録ラベルを貼って、CD−Rに追記した記憶情報の一部を書換え表示することも可能である。
さらに、ビデオテープカセットの表示ラベルとして用いてもよい。
厚手カード、ディスクカートリッジ、ディスク上に熱可逆記録機能を設ける方法としては、上記の可逆性感熱記録ラベルを貼る方法以外に、それらの上に可逆性感熱記録層を直接塗布する方法や、予め別の支持体上に可逆性感熱記録層を形成しておき、厚手カード、ディスクカートリッジ、ディスク上に該感熱記録層を転写する方法等がある。
転写する場合には、可逆性感熱記録層上にホットメルトタイプ等の接着層や粘着層を設けておいてもよい。
厚手カード、ディスク、ディスクカートリッジ、テープカセット等のように剛直なものの上に可逆性感熱記録ラベルを貼着したり、可逆性感熱記録層を設ける場合には、サーマルヘッドとの接触性を向上させ、画像を均一に形成するために弾力があり、クッションとなる層又はシートを剛直な基体とラベル又は可逆性感熱記録層の間に設けることが好ましい。
さらに、ビデオテープカセットの表示ラベルとして用いてもよい。
厚手カード、ディスクカートリッジ、ディスク上に熱可逆記録機能を設ける方法としては、上記の可逆性感熱記録ラベルを貼る方法以外に、それらの上に可逆性感熱記録層を直接塗布する方法や、予め別の支持体上に可逆性感熱記録層を形成しておき、厚手カード、ディスクカートリッジ、ディスク上に該感熱記録層を転写する方法等がある。
転写する場合には、可逆性感熱記録層上にホットメルトタイプ等の接着層や粘着層を設けておいてもよい。
厚手カード、ディスク、ディスクカートリッジ、テープカセット等のように剛直なものの上に可逆性感熱記録ラベルを貼着したり、可逆性感熱記録層を設ける場合には、サーマルヘッドとの接触性を向上させ、画像を均一に形成するために弾力があり、クッションとなる層又はシートを剛直な基体とラベル又は可逆性感熱記録層の間に設けることが好ましい。
本発明は、さらに、上記可逆性感熱記録媒体、上記情報記憶部を有する部材又は上記ラベルを用い、加熱により画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法を提供する。
画像の形成は、サーマルヘッド、レーザ等、該媒体を画像上に部分的に加熱可能である画像記録手段が用いられる。画像の消去は、ホットスタンプ、セラミックヒータ、ヒートローラ、熱風等やサーマルヘッド、レーザ等の画像消去手段が用いられる。
この中では、セラミックヒータが好ましく用いられる。セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。
セラミックヒータの設定温度は、100℃以上が好ましく、110℃以上がより好ましく、115℃以上がさらに好ましい。
この中では、セラミックヒータが好ましく用いられる。セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。
セラミックヒータの設定温度は、100℃以上が好ましく、110℃以上がより好ましく、115℃以上がさらに好ましい。
また、画像消去手段としてサーマルヘッドを用いることにより、さらに装置全体の小型化が可能となり、また、消費電力を低減することが可能であり、バッテリー駆動のハンディタイプの装置も可能となる。形成用と消去用を兼ねて一つのサーマルヘッドとすれば、さらに小型化が可能となる。
一つのサーマルヘッドで形成と消去を行なう場合、一度前の画像を全部消去した後、あらためて新しい画像を形成してもよく、画像毎にエネルギーを変えて一度に前の画像を消去し、新しい画像を形成していくオーバーライト方式も可能である。
オーバーライト方式では、形成と消去を合わせた時間が少なくなり、記録のスピードアップにつながる。可逆性感熱記録層と情報記憶部を有するカードを用いる場合、上記の装置には、情報記憶部の記憶を読み取る手段と書き換える手段も含まれる。
一つのサーマルヘッドで形成と消去を行なう場合、一度前の画像を全部消去した後、あらためて新しい画像を形成してもよく、画像毎にエネルギーを変えて一度に前の画像を消去し、新しい画像を形成していくオーバーライト方式も可能である。
オーバーライト方式では、形成と消去を合わせた時間が少なくなり、記録のスピードアップにつながる。可逆性感熱記録層と情報記憶部を有するカードを用いる場合、上記の装置には、情報記憶部の記憶を読み取る手段と書き換える手段も含まれる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、文中、部又は%とあるのは特に断わりのない限り重量基準である。
実施例1
[アンダー層の作成]
<アンダー層液>
中空粒子 12部
(松本油脂製薬社製F−80S、殻壁軟化点135−140℃)
PVA613 6部
水 70部
上記配合処方から成る混合物をディスパーにて撹拌分散して得られた塗布液を市販の上質紙の表面に乾燥付着量が4.0〜5.0g/m2となる様塗布乾燥した。
[感熱記録層の作成]
2−アニリノ−3−メチル−6ジブチルアミノフルオラン 2部
下記の構造式で表わされるの顕色剤 8部
実施例1
[アンダー層の作成]
<アンダー層液>
中空粒子 12部
(松本油脂製薬社製F−80S、殻壁軟化点135−140℃)
PVA613 6部
水 70部
上記配合処方から成る混合物をディスパーにて撹拌分散して得られた塗布液を市販の上質紙の表面に乾燥付着量が4.0〜5.0g/m2となる様塗布乾燥した。
[感熱記録層の作成]
2−アニリノ−3−メチル−6ジブチルアミノフルオラン 2部
下記の構造式で表わされるの顕色剤 8部
15%テトラヒドロフラン(THF)溶液 150部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約1μmまで粉砕分散した。得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)20部を加え、良く攪拌し感熱記録層塗布液を調製した。
上記組成の感熱記録層塗布液を、前記アンダー層上にワイヤーバーを用い塗布し、100℃2分で乾燥した後、60℃24時間加熱して、膜厚約8.0μmの記録層を設けた。
[保護層の作成]
ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂 15部
(大日本インキ社製C7−157)
酢酸エチル 85部
上記組成物を、よく溶解攪拌し保護層塗布液を調製した。上記組成の保護層塗布液を、上記感熱記録層上にワイヤーバーを用いて塗工し90℃1分で乾燥した後、照射エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を9m/分の搬送速度で通して硬化して膜厚3μmの保護層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
実施例2
実施例1のアンダー層液の代わりに下記処方のアンダー層液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 16部
(松本油脂製薬社製F−85、殻壁軟化点140−145℃)
PVA613 9部
水 100部
実施例1のアンダー層液の代わりに下記処方のアンダー層液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 16部
(松本油脂製薬社製F−85、殻壁軟化点140−145℃)
PVA613 9部
水 100部
実施例3
実施例1のアンダー層液の代わりに下記処方のアンダー層液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 17部
(松本油脂製薬社製F−80S、殻壁軟化点135−140℃)
PVA318 10部
水 100部
実施例1のアンダー層液の代わりに下記処方のアンダー層液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 17部
(松本油脂製薬社製F−80S、殻壁軟化点135−140℃)
PVA318 10部
水 100部
実施例4
実施例1のアンダー層液の代わりに下記処方のアンダー層液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 20部
(松本油脂製薬社製F−85、殻壁軟化点140−145℃)
PVA318 7部
水 90部
実施例1のアンダー層液の代わりに下記処方のアンダー層液を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 20部
(松本油脂製薬社製F−85、殻壁軟化点140−145℃)
PVA318 7部
水 90部
比較例1
実施例1のアンダー層液の代わりに下記の液を用いた以外は実施例1と同様にして、比較の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
PVA613 10部
水 90部
実施例1のアンダー層液の代わりに下記の液を用いた以外は実施例1と同様にして、比較の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
PVA613 10部
水 90部
比較例2
実施例1のアンダー層液の代わりに下記の液を用いた以外は実施例1と同様にして、比較の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 15部
(松本油脂製薬社製F−30、殻壁軟化温度80−85℃)
PVA613 7部
水 80部
実施例1のアンダー層液の代わりに下記の液を用いた以外は実施例1と同様にして、比較の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 15部
(松本油脂製薬社製F−30、殻壁軟化温度80−85℃)
PVA613 7部
水 80部
比較例3
実施例1のアンダー層液の代わりに下記の液を用いた以外は実施例1と同様にして、比較の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 15部
(松本油脂製薬社製F−50、殻壁軟化温度100−105℃)
PVA613 9部
水 90部
実施例1のアンダー層液の代わりに下記の液を用いた以外は実施例1と同様にして、比較の可逆性感熱記録媒体を作製した。
<アンダー層液>
中空粒子 15部
(松本油脂製薬社製F−50、殻壁軟化温度100−105℃)
PVA613 9部
水 90部
[評価方法及び評価基準]
各実施例及び比較例で作製した可逆性感熱記録媒体について、下記の試験を評価した。評価結果を表4に示す。
試験1(発色/消色試験)
作製した記録媒体を八製作所製感熱印字装置を用い、パルス幅2msecで電圧18Vの条件で印字試験を行ない、記録媒体を発色させ、発色画像を得た。発色濃度を表4に示す。
つぎに、上記の発色画像上にパルス幅2msecで電圧7〜15V(0.5V刻み)でエネルギーを印加し消色の均一性を目視で評価した。
試験2(耐久性試験)
試験1で行なった発色/消色試験を50回繰り返して実施した。50回後の記録媒体の様子を目視で評価した。
各実施例及び比較例で作製した可逆性感熱記録媒体について、下記の試験を評価した。評価結果を表4に示す。
試験1(発色/消色試験)
作製した記録媒体を八製作所製感熱印字装置を用い、パルス幅2msecで電圧18Vの条件で印字試験を行ない、記録媒体を発色させ、発色画像を得た。発色濃度を表4に示す。
つぎに、上記の発色画像上にパルス幅2msecで電圧7〜15V(0.5V刻み)でエネルギーを印加し消色の均一性を目視で評価した。
試験2(耐久性試験)
試験1で行なった発色/消色試験を50回繰り返して実施した。50回後の記録媒体の様子を目視で評価した。
Claims (12)
- 支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いによって相対的に発色した状態を形成しうる可逆性感熱記録層を設けた可逆性感熱記録媒体であって、前記感熱記録層と支持体の間に殻壁軟化点110℃以上の中空粒子を含有するアンダー層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
- 前記中空粒子を含むアンダー層の厚みが2〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記アンダー層中にバインダー樹脂としてポリビニルアルコール樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、及びスチレン・アクリル共重合体から選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記支持体と前記アンダー層の間に接着層を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記電子受容性化合物が炭素数8以上の脂肪族炭化水素基を有するフェノール性化合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
- 前記可逆性感熱記録層中に架橋状態にある樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
- 情報記憶部と可逆表示部を有し、該可逆表示部が請求項1乃至6のいずれかに記載の少なくとも可逆性感熱記録媒体を構成する可逆性感熱記録層からなるものであることを特徴とする情報表示記憶部材。
- カード、ディスク、ディスクカートリッジまたはテープカセットのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の情報表示記憶部材。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の可逆性感熱記録層を形成する面とは反対の面に、接着剤又は接着層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録ラベル。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、請求項7又は8に記載の情報表示記憶部材または請求項9に記載の可逆性感熱ラベルの、可逆性感熱記録層を加熱することにより画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法。
- サーマルヘッドを用いて画像を形成することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
- サーマルヘッドまたはセラミックヒーターを用いて画像を消去することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003312213A JP2005074984A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 可逆型感熱記録媒体および画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003312213A JP2005074984A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 可逆型感熱記録媒体および画像処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005074984A true JP2005074984A (ja) | 2005-03-24 |
Family
ID=34413532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003312213A Pending JP2005074984A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 可逆型感熱記録媒体および画像処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005074984A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006302432A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Sony Corp | ディスク状記録媒体及びディスク状記録媒体の製造方法 |
JPWO2020189653A1 (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 |
-
2003
- 2003-09-04 JP JP2003312213A patent/JP2005074984A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006302432A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Sony Corp | ディスク状記録媒体及びディスク状記録媒体の製造方法 |
JPWO2020189653A1 (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | ||
WO2020189653A1 (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 松本油脂製薬株式会社 | 感熱記録材料用樹脂中空粒子 |
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