JP2005074426A - 濾過機 - Google Patents

Abstract

【課題】濾過機の洗浄、浄化が迅速、広範囲に完璧に実施される濾過機を提供する。
【解決手段】垂直なフィルター中心軸線方向に重なり合って配置されたほぼ水平な多数の濾過領域及び各フィルター要素７、このフィルター中心軸線を包囲する１本のリング状の供給チャネル、少なくとも１本の中央の分配管２を有する濾過機であって、このフィルター中心軸線からのより大きい第１半径距離の円周に沿って１つの流出口で沈殿室内に流入するとともに、このフィルター中心軸線からより小さい第２距離に沿って未濾過液に連結されている未濾過液用の少なくとも１つの流入口を有する。そして、各フィルター要素に設置された差圧センサーにより各フィルター要素ごとの圧力差を算出し、これにより各フィルターの濾過液排出口に設置した液体弁を制御する。
【選択図】図２

Description

本発明は、請求項１の上位概念に記載の濾過機及びこの濾過機を作動させる方法に関する。

多くの濾過機がこの技術で公知である。

例えばヨーロッパ特許発明第 0 379 054号明細書が濾過機を開示する。この濾過機の場合、ほぼ水平に形成された多数のリング板状のフィルター要素が重なり合って配置されている。この場合、これらのフィルター要素は、床と蓋要素との間に存在する。これらのフィルター要素は、これらのフィルター要素の外枠と共にこの濾過機の外側ハウジングを形成する。

さらにこれらのフィルター要素は、その中央に円い開口部を有する。この開口部は、一方では別のフィルター要素に対する連結部を構成し、他方では濾過すべき液体−未濾過液−の供給に使用される。

この分離層は、例えば濾過床によって形成され得る。この場合、この濾過床は、同様に分離板上に支承されている。同時にこの分離板は、このフィルター要素の下に配置された次のフィルター要素に対する液体濃度の境界を形成する。

特に濾過性能を改善するため、いわゆるフィルターケーキ、すなわち濾過補助手段の層が、分離層面に積層される。

このような濾過設備を洗浄又は浄化をするため、対応する洗浄液又は浄化液が高圧下でシステム内に流入されることが提唱されている。この場合、浄化液が、外側から濾過機に供給される。この場合、浄化液が、最初に大きい横断面を有する少なくとも１本の導管を通じて供給される。

引き続き、液体が、外部から比較的小さい横断面を有する複数の孔を通じて各フィルター要素の未濾過液室内に送られる。この場合、この液体は、主にフィルター要素の外側の周囲面からフィルター要素の中央に存在する円い開口部に向かって流れている。

フィルター要素の外側の周囲面に存在するこれらの孔は、例えば対になって構成されている。この場合、これらの孔を貫流する液体がフィルターケーキを回転運動させるように、これらの孔の一方の孔が構成されている。この孔を貫流する液体がフィルターケーキを小さい部分に細分するように、その他方の孔が構成されている。その結果、全てのフィルターケーキが、未濾過液管を通じて問題なく排出され得る。

ヨーロッパ特許発明第 0 379 054号明細書の濾過機が、珪藻土のような濾過補助手段の僅かなスペース及び僅かな消費で優れた濾過性能を呈する。

洗浄又は浄化の間の不満足な状態が、このような濾過機の欠点である。

濾過床(Spaltsiebboden)に付着する濾過残留物も、この洗浄及び／又は浄化の間に洗浄されなければならない。そのため、浄化液が、濾過床の裏面に当たる。この場合、この浄化液は、濾過液管を通じてフィルター要素に供給される。この浄化液は、濾過液側から未濾過液にかけて濾過床を貫流し、濾過床に付着する濾過残留物を除去する。

この上述した欠点は、浄化液が特定の一定に上昇可能な体積流で供給される点にある。この体積流は、空間的な状態に基づいて多数のフィルター要素に配分する必要がある。この場合同様に考慮すべきは、これらのフィルター要素は、非常に広い洗浄面−すなわちそれぞれの濾過床の円形リング面−を有する点である。このことは、フィルター要素内部で実現可能な流速が全ての濾過残留物又は汚れ粒子を濾過床から分離し、引き続き除去するのを一般に不十分にする。

浄化液の１本の（複数本の）供給管の横断面を全てのフィルター要素の濾過床の面の合計と比較した場合、流速のこの発生する低下は特に顕著になる。

しかもこれらのフィルター要素は異なる高さで並んで存在するので、例えば一番したのフィルター要素，中央のフィルター要素又は一番上のフィルター要素で得られる体積流の値が互いに大きく異なる。

不利な影響がフィルターケーキの除去時にも、１つのフィルター要素で得られる体積流が、この体積流の多数の部分流への分岐，異なる高さ及びこの点で詳しく説明しなかったその他の影響因子によって低下しうる。

したがって例えば、個々のフィルター要素のフィルターケーキが洗浄過程の間にもはや完全に分離面から剥離されず粉砕されない。これによって、洗浄が完全に実施されない。その結果、最適な濾過性能がその後に得られない。

未濾過液が全てのフィルター要素に最適に供給されず、したがって濾過性能に最大限に寄与しないので、異なる大きさの体積流が各フィルター要素で発生する上述した効果は、通常動作の間でも濾過性能に不利に作用する。

この影響は、一般にこのような濾過設備の寸法を大きくする。これによって、不必要な原価及び経費が発生する。

本発明の課題は、濾過機を改良することにある。その結果、このような濾過機の洗浄及び浄化が迅速に広範囲に完璧に実施され得る。未濾過液が個々のフィルター要素の均一に供給されることによって、最適な濾過性能が得られる。これによって、本発明の濾過機に必要なスペース及びコストが、従来の濾過機に比べて著しく低減され得る。

これに対して本発明は、十分に大きい体積流が全てのフィルター要素に供給されるように、フィルターケーキを除去し細分するために使用される洗浄手段の体積流を各フィルター要素に割り当てられた弁によって制御することを提唱する。この場合、各弁が別々に制御可能であることが特に好適な構成で提唱されている。その結果、洗浄液の体積流が、１つ又は多数のフィルター要素に適切に同時に供給され得る。

同様に、各フィルター要素の各濾過液の流出口もそれぞれ固有の弁によって制御可能に構成することが提唱されている。これによって、未濾過液の体積流が、通常動作の間に各濾過要素に対して適切に調整可能である。これによって、洗浄手段の体積流が、濾過床の洗浄の間に各フィルター要素に対して同様に適切に調整可能である。

以下に、本発明を実施の形態に基づいて詳しく説明する。

本発明のその他の構成，利点及び用途の可能性は、以下の実施の形態及び図面に記載されている。この場合、それ自体又は組合わせた全ての説明する及び／又は構成的に示した特徴は、特許請求の範囲における本発明の要約書に関係なく本発明の濾過機を構成する。同時に特許請求の範囲の内容は、説明の構成要素を示す。

図２中に示したように、未濾過液が、対応する供給管２を通じて濾過機の内部中央に存在する１本の中央分配管２に流れる。この場合、未濾過液が、流れ状態を改善するために濾過機３にその上端部とその下端部で供給される。

個々のフィルター要素７の流れをさらに改善するため、中央の分配管２が、この分配管２から放射状に突出する多数のパイプソケット４を有する。フィルターケーキ５を濾過プロセスの間に吹き上げないようにするためには、パイプソケット４から流出する体積流が、１つのフィルター要素７の１本の供給チャネル６内に直接到達するのではなくて、この代わりにフィルター要素７の内壁に当たるように、これらのパイプソケット４を中空状に配置することが特に好ましいことが実証されている。これによって、流れの発生した速度ベクトル及び方向ベクトルが消失する。最終的に、フィルターケーキ５が、均一にかつほとんど乱れなしに流れる。

フィルターケーキ５は、濾過床８上に留まる。この濾過床８は、同様に分離板９上で支持されている。同時にこの分離板９は、対象となるフィルター要素７の濾過液室を中空状に下に配置された隣の濾過要素の未濾過液に対して液体濃度的に分離する。

本発明の濾過機の洗浄プロセスは、主に２つのステップから構成される。第１ステップは、フィルターケーキ５の細分及び／又は除去である。第２ステップは、濾過液床８の浄化である。

図４中に示したように、濾過機を洗浄するために使用される浄化液が、供給管１１，浄化液弁１０そして吐出ノズル１２を通じてフィルター要素７に供給される。この場合、この浄化液は水である。この場合、これらの浄化液弁１０及び吐出ノズル１２は、各フィルター要素７に別々に割り当てられている。

構造部材であるこれらの浄化液弁１０及び吐出ノズル１２は、各フィルター要素７に重ねて、特に対にして対向する位置に取り付けて割り当てられ得る。

本発明の範囲内では、各フィルター要素７の濾過液流出口を１つの弁、説明した濾過液弁１３で構成することが同様に提唱されている。この事項に対しては、別の箇所でさらに説明する。

既に上述したように、吐出ノズル１２が、２本の浄化液ビームを生成する。この場合、第１ビームがフィルターケーキ５を回転させるように、この第１ビームは指向されている。この場合、第２ビームがこれらの回転させたフィルターケーキ５を小片に細分するように、この第２ビームは指向されている。こうしてその構成要素に分解されたフィルターケーキ５は、浄化液によって供給チャネル６，パイプソケット４そして中央の分配管２を通じて濾過機３から除去され浄化部に供給される。

引き続き濾過床８が浄化される。これに対して、浄化液が、フィルター要素７の濾過液室に供給される。この場合、浄化液は、濾過液と逆方向に貫流する。

−僅かな流れ速度のために−フィルターケーキ５の除去時及び濾過床８の浄化時に生じる上述した欠点を確実に回避するため、本発明は、浄化液弁１０及び濾過液弁１３のフィルター要素に固有の配置に加えて浄化液の体積流を１つ又は一組のフィルター要素７に適切に送ることが提唱されている。これによって、最適な洗浄結果がフィルターケーキ５の除去時と濾過床８の洗浄時に適切に得られる大きさである流れ速度及び体積流が、この各フィルター要素７で実現される。

全てのフィルター要素７が、洗浄プロセスの間に個々に又は一組のフィルター要素７の構成要素として浄化液によって連続して浄化される。

浄化駅弁１０及び濾過液弁１３を開閉だけができる制御弁として構成することが提唱されている。

以下では浄化液弁１０及び濾過液弁１３を液体弁と呼ぶ。

本発明の非常に好適な別の構成では、浄化液弁１０及び濾過液弁１３が流れ制御弁として構成されることが提唱されている。この流れ制御弁では、その都度の体積流を０〜100 ％の各所望の値に調整する。その結果、例えば体積流を減少させる要因を適切に補償することによって、多数のフィルター要素７が同時に洗浄され得る。これによって、洗浄時間がより短くなる。

同様に、制御弁又は流れ弁用のこの技術で公知の全ての駆動方法−すなわち電気式、油圧式若しくは空気式の駆動方法又はこれらの駆動方法の組合わせが、本出願の保護範囲に含まれる。

フィルターケーキの洗浄が各フィルター要素に対して適切に制御され得るので、各フィルター要素７に１つの濾過液弁１３を備えることによって、例えば明らかな利点がフィルターケーキの発生で得られる。

本発明の技術では、制御弁と流れ制御弁の双方が濾過液弁１３として使用される。

同様に本発明の別の構成では、少なくとも２つの吐出ノズル１２及び／又は濾過液の流出口を１つのグループに統合することが提唱されている。この場合、多数のグループを１つの濾過機３に対して構成してもよい。浄化液弁１０又は濾過液弁１３が、統合された要素の方式に応じてこれらのグループの各々に割り当てられる。このような構造の場合、上述した利点及び以下で説明する利点を全面的に実現することが当然に不可能であるものの、この代わりにこのような設備の製造コストに関する利点が得られる。同様に、このような設備の制御に対する経費が低下する。

１つのフィルター要素７に割り当てられた複数の弁の組合わせ及び一組のフィルター要素７にそれぞれ割り当てられている弁を使用することも、本出願の範囲内である。

本出願の範囲内で記された全ての構成に対して、使用される液体弁（１０，１３）が個別に又はグループで制御可能であることが提唱されている。

本発明の特に好適なもう１つの構成では、中央の分配管２内に配置された中央の圧力センサ及び制御ユニットに関連する、例えば差圧センサ又は圧力センサのような適切な装置によって、圧力の低下を各フィルター要素７で算出すること、及び全てのフィルター及び／又は各フィルター要素７の制御に使用することが提唱されている。この場合、特定のフィルター要素７に対して算出された圧力差を、このフィルター要素７に割り当てられた濾過液弁１３を制御するために使用することが、一般に計算支援される適切な制御ユニットを使用することによって可能になる。

全ての濾過機を最適に作動させることが、この方法によって、特に流れ制御弁の使用時に可能になる。したがって、全てのフィルター要素７が濾過の間に同じ圧力損失を呈するように、全てのフィルター要素７を作動させることが最初に可能である。これによって、エネルギー消費及び濾過結果に関する特別な利点が得られる。同様に、汚れに起因して非常に高い圧力損失を呈する個々のフィルター要素を、対応する濾過液弁１３を閉めることによって濾過プロセスから除外することが可能である。

各フィルター要素７の圧力損失を算出するためには、全ての濾過液弁１３を同じ位置に持っていき、これらの濾過液弁１３を例えば完全に開き、そして各フィルター要素７に対するこの位置で生じる圧力損失を算出することが好ましい。

圧力センサの使用に対しても、もう１つの構成の範囲内で多数のフィルター要素７が１つの共通の圧力センサを有することが提唱されている。この場合、この方法利点及び欠点に関しては、項目である液体弁に対応する構成に記載されている。

公知の従来の技術を示す。 本発明の濾過機の簡略化した展開図である。 個々のフィルター要素の流れ状態の拡大図である。 フィルター要素に割り当てられた弁による個々のフィルター要素の体積流の制御部分の概略断面図である。

符号の説明

１ 供給管
２ 分配管
３ 濾過機
４ パイプソケット
５ フィルターケーキ
６ 供給チャネル
７ フィルター要素
８ 濾過床
９ 分離板
１０ 洗浄液弁
１１ 供給管
１２ 吐出ノズル
１３ 濾過液弁
１４ 濾過液チャネル
１５ スラッジ室

Claims (12)

1. 垂直なフィルター中心軸線方向に重なり合って配置されたほぼ水平な多数の濾過領域及び各フィルター要素（７）に対して設けられていて、このフィルター中心軸線を包囲する１本のリング状の供給チャネル（６）を有する濾過機にあって、少なくとも１本の中央の分配管（２），濾過すべき液体（未濾過液）を送る少なくとも１本の共通の未濾過液チャネル（１），濾過された液体（濾過液）を排出する少なくとも１本の濾過液チャネル（１４）が、この濾過機に敷設されていて、これらの濾過領域はそれぞれ、１つのフィルター要素（７）に設けられている少なくとも１つの濾過層を有し、この濾過層は、少なくとも１つの濾過補助手段によって構成された少なくとも１つの堆積層の堆積に対して使用され、かつ濾過液チャネル（１４）内に合流する濾過液収集領域をその下にある沈殿室から分離し、この供給チャネル（６）は、このフィルター中心軸線からのより大きい第１半径距離の円周に沿って１つの流出口で沈殿室（１５）内に流入し、このフィルター中心軸線からより小さい第２距離に沿って未濾過液に連結されている未濾過液用の少なくとも１つの流入口を有し、この場合、濾過領域によって包囲されている未濾過液チャネルの流出口が、フィルター中心軸線の領域内に設けられている濾過機において、少なくとも１つの液体弁が、各フィルター要素（７）及び／又は一組のフィルター要素（７）に割り当てられていて、この液体弁は、濾過液排出口内に存在することを特徴とする濾過機。
2. 各フィルター要素（７）及び／又は一組のフィルター要素（７）に割り当てられていて、この液体弁は、浄化液用の供給管内に存在することを特徴とする請求項１の上位概念に記載の濾過機。
3. 少なくとも１つの圧力センサが、各フィルター要素（７）及び／又は一組のフィルター要素（７）に割り当てられていることを特徴とする請求項１又は２に記載の濾過機。
4. 圧力センサは、差圧センサであることを特徴とする請求項３に記載の濾過機。
5. 圧力センサは、フィルター要素（７）ごとの及び／又は一組のフィルター要素 （７）ごとの１つの圧力センサ，１つの中央の圧力センサ及び計算を支援する１つの制御ユニットから構成されたシステムであることを特徴とする請求項３に記載の濾過機。
6. 液体制御弁（１０，１３）は、制御弁及び／又は流れ弁であることを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の濾過機。
7. 液体弁（１０，１３）は、個々に又はグループごとに制御可能であることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載の濾過機。
8. 吐出ノズル（１２）及び／又は濾過室を通じてフィルター要素（７）内に流れる浄化液の体積流が、フィルター要素（７）ごとに制御可能であることを特徴とする請求項１又は２に記載の濾過機を洗浄する方法。
9. 濾過液室を貫流する体積流が、フィルター要素（７）ごとに制御可能であることを特徴とする請求項１又は２に記載の濾過機によって濾過する方法。
10. 浄化液は、アルカリ液であることを特徴とする請求項８に記載の方法。
11. 全てのフィルター要素（７）が同じ圧力損失を呈するように、濾過液弁（１３）が濾過の間に制御されることを特徴とする請求項８〜１０のいずれか１項に記載の方法。
12. 個々のフィルター要素（７）が非常に高い圧力損失を呈する場合、これらのフィルター要素（７）は、割り当てられた濾過弁（１３）を閉めることによって濾過プロセスから除外されることを特徴とする請求項８〜１１のいずれか１項に記載の方法。

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