JP2005070460A - 光半導体装置、光位相制御装置、光強度制御装置及び光半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高精度の光変調を効率的に行うことが可能な光半導体装置、光位相制御装置、光強度制御装置及び光半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 光変調器1Aは、基板1上に光導波路5a及び5bに変調領域を形成するための分離電極2a,2b及び2cと分離電極3a,3b及び3cと並びに導電領域8とを有する。信号ライン2は、光導波路5a及び5bを挟んでグランドライン3と反対側において分離電極2a,2b及び2cが設けられており、且つ基板1におけるグランドライン3と同じ側にまで引き回されている。このため、信号ライン2と光導波路5a及び5bとがオーバラップする領域(オーバラップ領域9)が存在する。そこで本発明では、このオーバラップ領域9に対応する領域、即ち光導波路5a及び5bを挟んで信号ラインと対向する基板1の領域以外に導電領域8を形成する。
【選択図】 図4
【解決手段】 光変調器1Aは、基板1上に光導波路5a及び5bに変調領域を形成するための分離電極2a,2b及び2cと分離電極3a,3b及び3cと並びに導電領域8とを有する。信号ライン2は、光導波路5a及び5bを挟んでグランドライン3と反対側において分離電極2a,2b及び2cが設けられており、且つ基板1におけるグランドライン3と同じ側にまで引き回されている。このため、信号ライン2と光導波路5a及び5bとがオーバラップする領域(オーバラップ領域9)が存在する。そこで本発明では、このオーバラップ領域9に対応する領域、即ち光導波路5a及び5bを挟んで信号ラインと対向する基板1の領域以外に導電領域8を形成する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、光半導体装置、光位相制御装置、光強度制御装置及び光半導体装置の製造方法に関し、特に変調信号に基づいて光の位相や強度を制御する光半導体装置、光位相制御装置、光強度制御装置及び光半導体装置の製造方法に関する。
従来から、光位相の制御は様々な用途に用いられる技術であり、代表的には、分波した光の位相を互いに異ならせて再び合波することで、光強度変調を行う技術に用いられている。
図1に、従来の光位相制御の技術を用いた光変調器100の平面図を示す。図1に示すように、光変調器100は、基板101の一方の主面(これを上面とする)上に光導波路104,105a,105b及び106が形成された構成を有する。これらの光導波路はリッジ型に形成されている。入力側の光導波路104は光導波路105a及び105bに分岐する。光導波路105a及び105bは出力側において結合し、光導波路106となる。
光導波路105a上には、信号ライン102に電気的に接続された分離電極102a,102b及び102cが形成される。分離電極102a,102b及び102cは、変調信号に基づく電界を光導波路105aに入力して、光導波路105a内を伝播する光の位相を制御するための変調電極であり、各々所定の間隔を隔てて配置されている。これにより、信号ライン102に入力された高周波信号である変調信号の伝播速度が制御され、光導波路105aを伝播する光と変調信号との位相ずれが調整される。
また、光導波路105a,105bの下部には、所定の導電性が付与された導電領域108が共通に延在し、光導波路105b上には、分離電極103a,103b,103cがグランドライン103へ接続されている。信号ライン102に変調信号を入力することで、分離電極102a,102b及び102cと導電領域108との間に位置する光導波路105a内部に、変調信号に基づいた電界が形成される。これにより、光導波路105aを伝播する光の位相が制御される。
一方、光導波路105bでは、信号ライン102に変調信号を入力することで、光導波路105aに形成される電界とは逆向きの電界が光導波路105b内部に形成される。これにより、光導波路105bを伝播する光の位相が、光導波路105aを伝播する光とは逆方向に制御される。
光導波路105aを伝播した光と光導波路105bを伝播した光とは合波された後、光導波路106に入力する。従って、光導波路106に入力される光、すなわち合波された光の強度は、上記により生じた位相差に基づいて制御される。
上記の構成において、導電領域108は、主として以下に示す2つの機能を果たす。
第1に、導電領域108は、分離電極102a,102b,102c,103a,103b及び103cとの間に、それぞれキャパシタを形成する電極として機能する。分離電極102a,102b,102c,103a,103b又は103cと導電領域108との間に形成されたキャパシタは、信号ライン102に入力された高周波信号(変調信号)の位相速度を遅延させる。これにより、変調信号の伝播速度を光の位相速度に整合することができる。
第2に、導電領域108は、光導波路105aと光導波路105bとに逆向きの電界を入力するための電極として機能する。導電領域108は、光導波路105aと光導波路105bとを跨ぐように延在する。このため、信号ライン102に変調信号を入力した際、導電領域108において、光導波路105a直下の領域と、光導波路105b直下の領域とで異なる正負の電荷の偏りが生じる。その結果、図2に示すように、分離電極102a,102b及び102cと導電領域108とで形成する電界と、分離電極103a,103b及び103cと導電領域108とで形成する電界との向きが逆方向になり、光導波路105aを伝播する光と、光導波路105bを伝播する光との位相制御方向を逆方向とすることができる。すなわち、両光導波路(105a,105b)においてプッシュプル動作を生じさせることが可能となる。尚、プッシュプル動作とは、2つの光導波路に対して、屈折率の変化の大きさが同じで、符号が正負逆になるように電圧を印加することを指す。また図2は、プッシュプル動作した際に生じる電界の向きを示す図であり、図1に示す光変調器100のF−F断面図である。
ここで光変調器100の構成を、図2を用いて付け加えて説明する。図2に示すように、基板101は、半絶縁性半導体基板101a上に導電層108aが形成され、この導電層108a上に、光導波路構造として、下部クラッド層101bとコア層101cと上部クラッド層101dとが積層された構造を有する。また、上部クラッド層101d上には分離電極102a,102b,102c,103a,103b及び103cが形成されている。この構成において、導電領域108は、半絶縁性半導体基板101a上に形成された導電層108aを光導波路104,105a,105b及び106の外周に沿ってエッチングすることで形成される。但しこの際、導電層108a上の下部クラッド層101b及びコア層101cも共にエッチングされる。また、分離電極102a,102b,102c,103a,103b及び103cは、エアブリッジの形状を成し、エッチングにより形成された溝110を空中で跨いで上部クラッド層101dの上部まで延在する。
しかしながら、上記したように、導電領域108が光導波路104,105a,105b及び106に沿って存在する構造では、図1に示すように、光導波路105a,105b(光導波路104,106を含んでも良い)が存在する領域で、信号ライン102が導電領域108と重なるようにレイアウトされるため、この重なる領域(オーバラップ領域109)での変調が発生してしまい、精度の良い位相制御が困難となるという問題が存在した。
尚、このような問題を回避するために、信号ライン102が光導波路105a及び105bを跨がないようにレイアウトすることも考えられるが、このように構成した場合、変調信号を入力する光変調器100の特性インピーダンスを、出力側の特性インピーダンス(例えば50Ω)と整合させることが困難となる。
そこで従来では、上記のような所望しない領域(オーバラップ領域109)での変調を低減するために、図3に示すような構成を取る場合があった(例えば非特許文献1参照)。尚、図3では、図1に示す光変調器100の構成と同一の構成に、同一の符号を付すことで重複する説明を省略する。
図3に示す光変調器200の構成では、光変調器100の構成において、信号ライン102が信号ライン202に置き換わっている。信号ライン202は、図3に示すように、オーバラップ領域109において、比較的細いライン202aとなっている。これにより、信号ライン202(ライン202a)と導電領域108とがオーバラップする総面積を縮小でき、無用な変調を低減することが可能となる。
Robert G. Walker, ‘‘High-Speed III-V Semiconductor Intensity Modulators,’’ IEEE Journal of Quantum Electronics, vol.27, No.3, pp654-667, March 1991
Robert G. Walker, ‘‘High-Speed III-V Semiconductor Intensity Modulators,’’ IEEE Journal of Quantum Electronics, vol.27, No.3, pp654-667, March 1991
しかしながら、上記のように信号ライン202を細型化した構成では、この部分で変調信号の反射が生じてしまい、伝播ロスが発生するという問題が存在する。この問題は、特に変調信号の周波数が10GHzを超えるような高周波な場合に顕著に現れてしまい、高精度の光変調を効率よく行うことが困難となる。
そこで本発明は、上記のような問題を鑑み、高精度の光変調を効率的に行うことが可能な光半導体装置、光位相制御装置、光強度制御装置及び光半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明による光半導体装置は、請求項1記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、前記導電領域が、前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を含まない領域に形成されている。光導波路が変調電極と導電領域とに挟まれない構成とすることで、不要な領域で光変調が成されることを防止でき、高精度の光変調を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光変調を効率的に行うことが可能となる。
また、本発明による光半導体装置は、請求項2記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、前記複数の変調電極が互いに分離されており、且つ前記複数の導電領域の何れかと一対一で対向し、前記複数の導電領域が互いに電気的に分離されており、且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を含まないように構成される。光導波路が変調電極と導電領域とに挟まれない構成とすることで、不要な領域で光変調が成されることを防止でき、高精度の光変調を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光変調を効率的に行うことが可能となる。更に、変調電極が分離されているため、変調信号の伝播速度を光の伝播速度に整合させることが容易となり、光変調の精度を向上させることが可能である。更にまた、導電領域を分離された変調電極と一対一で対応させることで、変調領域間での信号のクロストークを防止することが可能となり、光変調の精度を更に向上させることが可能となる。
請求項1又は2記載の前記光導波路は、例えば請求項3記載のように、分岐導波路であってもよい。
請求項1又は2記載の前記光導波路は、例えば請求項4記載のように、該光導波路を伝播する光の進行方向において前記変調領域よりも後段で他の光導波路と結合されていてもよい。
請求項1又は2記載の前記変調電極及び導電領域は、例えば請求項5記載のように、複数の前記光導波路に設けられていてもよい。
請求項5記載の前記光半導体装置は、請求項6記載のように、前記導電領域が前記複数の光導波路を跨いで形成されていることが好ましい。異なる光導波路を跨ぐように導電領域を形成することで、これらの光導波路間でプッシュプル動作を実現することが可能となり、光の強度制御を低電圧で効率的に行うことが可能となる。
請求項6記載の前記光半導体装置は、例えば請求項7記載のように、前記複数の光導波路の何れかに前記変調領域を形成するための変調電極に電気的に接続された配線パターンに変調信号が印加され、前記複数の光導波路の他の何れかに前記変調領域を形成するための変調電極に電気的に接続された配線パターンに接地電位が印加されるように構成されても良い。
請求項7記載の前記光半導体装置は、請求項8記載のように、前記変調信号が印加される配線パターンと前記接地電位が印加される配線パターンとが前記基板における同一の側から外部に引き出されていることが好ましい。変調信号が印加される配線パターン(信号ラインともいう)と接地電位が印加される配線パターン(グランドラインともいう)とを基板における同一側から引き出すことで、光半導体装置の特性インピーダンスを所望する値に制御し易くなる。
請求項8記載の前記光半導体装置は、例えば請求項9記載のように、前記変調領域が前記変調信号が印加される配線パターンと前記接地電位が印加される配線パターンとの間に位置する光導波路に形成されていてもよい。
請求項2記載の前記複数の導電領域は、例えば請求項10記載のように、空間,絶縁領域及び該導電領域よりも高抵抗な領域のうち少なくとも1つによって電気的に分離されるように構成することもできる。
請求項2記載の前記光半導体装置は、請求項11記載のように、前記配線パターンを伝播する変調信号の速度と、前記光導波路を伝播する光の速度とが整合するように、前記複数の変調電極が分離して配置されていることが好ましい。変調信号の伝播速度を光の伝播速度に整合させるように変調電極を配置することで、変調信号と光との位相を同期させることが可能となり、光変調の精度が向上する。
請求項1又は2記載の前記光導波路は、例えば請求項12記載のように、リッジ型であってもよい。
請求項1又は2記載の前記導電領域は、例えば請求項13記載のように、導体又は不純物がドーピングされた半導体で形成されていてもよい。
また、本発明による光位相制御装置は、請求項14記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、前記導電領域が前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を含まない領域に形成されており、前記配線パターンに変調信号を印加することで前記光導波路を伝播する光の位相を制御するように構成される。光導波路が変調電極と導電領域とに挟まれない構成とすることで、不要な領域で光変調が成されることを防止でき、高精度の光位相制御を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光位相制御を効率的に行うことが可能となる。
この他、本発明による光位相制御装置は、請求項15記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、前記複数の変調電極が互いに分離されており且つ前記複数の導電領域の何れかと一対一で対向し、前記複数の導電領域が互いに電気的に分離されており且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を含まず、前記配線パターンに変調信号を印加することで前記光導波路を伝播する光の位相を制御するように構成される。非変調領域における光導波路が変調電極と導電領域とに挟まれない構成とすることで、不要な領域で光変調が成されることを防止でき、高精度の光位相制御を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光位相制御を効率的に行うことが可能となる。更に、変調電極が分離されているため、変調信号の伝播速度を光の伝播速度に整合させることが容易となり、光位相制御の精度を向上させることが可能である。更にまた、導電領域を分離された変調電極と一対一で対応させることで、変調領域間での信号のクロストークを防止することが可能となり、光位相制御の精度を更に向上させることが可能となる。
また、本発明による光強度制御装置は、請求項16記載のように、基板上に形成された複数の光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、前記導電領域が前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を含まない領域に形成されており、前記複数の光導波路に入力された光が前記変調領域で位相制御された後、合波されるように構成される。非変調領域における光導波路が変調電極と導電領域とに挟まれない構成とすることで、不要な領域で光変調が成されることを防止でき、高精度の光強度制御を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光強度制御を効率的に行うことが可能となる。
この他、本発明による光強度制御装置は、請求項17記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、前記複数の変調電極が互いに分離されており且つ前記複数の導電領域の何れかと一対一で対向し、前記複数の導電領域が互いに電気的に分離されており且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を含まず、前記複数の光導波路に入力された光が前記変調領域で位相制御された後、合波されるように構成される。光導波路が信号ラインと導電領域とに挟まれない構成とすることで、不要な領域で光変調が成されることを防止でき、高精度の光強度制御を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光強度制御を効率的に行うことが可能となる。更に、変調電極が分離されているため、変調信号の伝播速度を光の伝播速度に整合させることが容易となり、光強度制御の精度を向上させることが可能である。更にまた、導電領域を分離された変調電極と一対一で対応させることで、変調領域間での信号のクロストークを防止することが可能となり、光強度制御の精度を更に向上させることが可能となる。
また、本発明は、請求項18記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有する光半導体装置の製造方法であって、前記基板における前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を除いた領域の少なくとも一部に前記導電領域を形成する工程を有して構成される。光導波路を挟んで信号ラインと対向する領域を除いて導電領域を形成することで、不要な領域での光変調を防止でき、高精度の光変調を実現することが可能となる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスを低減することができる。この結果、高精度の光変調を効率的に行うことが可能となる。
また、本発明は、請求項19記載のように、基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有する光半導体装置の製造方法であって、前記基板における電気的に分離された領域で且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を除いた領域の少なくとも一部に前記導電領域を形成する工程を有して構成される。光導波路を挟んで信号ラインと対向する領域を除いて導電領域を形成することで、不要な領域での光変調を防止でき、高精度の光変調を実現することが可能な光半導体装置を製造できる。また、光導波路とオーバラップする領域で配線パターンを細型化する必要もないため、例えば配線パターンに入力した変調信号の反射を抑えることが可能となり、変調信号のロスが低減できる。この結果、高精度の光変調を効率的に行うことが可能な光半導体装置を製造できる。更に、導電領域を分離された変調電極と一対一で対応させることで、変調領域間での信号のクロストークを防止することが可能となり、光変調の精度が更に向上された光半導体装置を製造できる。尚、変調電極が分離されているため、変調信号の伝播速度を光の伝播速度に整合させることが容易となり、光変調の精度が向上されている。
以上のように、本発明によれば、高精度の光変調を効率的に行うことが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明による実施例1について図面を用いて詳細に説明する。図4は、本実施例による光変調器1Aの構成を示す上面図である。また、図5は、図4に示す光変調器1AのA−A断面図である。
図4に示すように、光変調器1Aは、基板1の一方の主面(これを上面とする)上に光導波路4,5a,5b及び6が形成された、いわゆるマッハツェンダ型の構造を有する。これらの光導波路はリッジ型に形成されている。但し、本発明では、リッジ型に限定されず、その他種々の光導波路構造を適用することが可能である。
入力側に位置する光導波路4は、基板1の上面における中央側で複数の光導波路(本実施例では光導波路5a及び5bの2つ)に分岐する。換言すれば、光導波路5a及び5bは、光導波路4が分岐された分岐導波路である。また、分岐導波路である光導波路5a及び5bは、基板1の上面における出力側で単一の光導波路6に結合している。換言すれば、分岐導波路である光導波路5a及び5bは、光の進行方向において後述で説明する変調領域よりも後段で他方の光導波路と結合されている。
基板1は、図5に示すように、半絶縁性半導体基板1aの上面における一部に、埋め込み型の導電領域8が形成されている。導電領域8を含む半絶縁性半導体基板1aの上面には、光導波路構造として、下部クラッド層1bと光導波路コア層1cと上部クラッド層1dとを含む積層体が形成されている。
ここで、半絶縁性半導体基板1aには、例えば不純物がドーピングされていないGaAs(砒化ガリウム)やInP(燐化インジウム)基板等を適用することができる。但し、これに限定されず、上面に設ける光導波路構造(特に下部クラッド層1b)との格子整合がよい基板材料であれば、半絶縁性半導体材料に限らず、絶縁性半導体材料で構成された基板等、種々変形することができる。
導電領域8は、例えば半絶縁性半導体基板1aの所定の領域(この詳細は後述において説明する)に、例えばSi(シリコン)等の不純物をイオン注入することで、N+型半導体の導電領域として形成することができる。ここで、本発明ではN+型半導体に限定されずP+型半導体であってもよいが、導電率が比較的高く、光吸収が比較的小さく、不純物が比較的拡散しにくい点を鑑みて、N+型の導電領域とすることが好ましい。
光導波路コア層1cには、例えばGaAsやInGaAsP(インジウム・ガリウム・砒素・リン)等の半導体混晶を適用することができる。尚、半導体混晶材料を適用した場合、光導波路コア層1cを多重量子井戸(Multiple-Quantum Well:MQW)層として形成することができる。
下部クラッド層1b及び上部クラッド層1dには、例えばAlGaAsやInP等のノンドープ及びP型又はN型InP等を適用することができる。クラッド層は、コア層の材料よりも屈折率が小さい材料であれば如何なる半導体混晶材料を用いることができるが、何れの材料を使用するかは、半絶縁性半導体基板1aや光導波路コア層1cとの格子整合を鑑みて決定することが好ましい。
図4に戻り、他の構成を説明する。図4に示すように、基板1上面には、信号ライン2とグランドライン3とを含む配線パターンが形成される。グランドライン3は、基板1上面において、光導波路5bを挟んで光導波路5aと反対側(これを光導波路5b側という)に形成されている。また、信号ライン2は、基板1上面において、光導波路5aを挟んで光導波路5bと反対側(これを光導波路5a側という)に形成されており、且つ変調信号の入力端及び出力端がグランドライン3と同じ側に引き回されている。すなわち、信号ライン2は、光導波路5a及び5b(但し、光導波路4及び/又は6を含んでも良い)を跨ぐようにレイアウトされている。このように、信号ライン2の入出力側をグランドライン3の入出力側と同じ側に引き回すことで、光変調器1Aの特性インピーダンスが制御し易い。尚、上記とは別に、グランドライン3が光導波路5a及び5b(但し、光導波路4及び/又は6を含んでも良い)を跨いで信号ライン2側に引き回された構成であっても、同様の効果を得ることができる。
信号ライン2における光導波路5a側の領域には、分離電極2a,2b及び2cが電気的に接続されている。分離電極2a,2b及び2cは、後述する導電領域8と共に光導波路5aに変調領域を形成するための電極である。すなわち、信号ライン2に入力された変調信号に基づく電界を光導波路5aに入力して、光導波路5a内を伝播する光の位相を制御するための変調電極である。ここで、変調領域とは、伝播する光の位相を制御するための領域を指す。
本実施例において分離電極2a,2b及び2cは、メサ構造の上部クラッド層1d上に形成されており、光導波路5aを挟んで分離電極2a,2b及び2cと対向する導電領域8の領域と共にキャパシタを形成する。これにより、信号ライン2に入力された変調信号に基づく電界が光導波路5aに入力される。
また、個々の分離電極2a,2b及び2cは、信号ライン2に入力された高周波信号である変調信号の伝播速度を制御し、光導波路5aを伝播する光と変調信号との位相ずれを調整するために、所定の間隔が隔てられている。尚、この所定の間隔は、分離電極2a,2b及び2cと導電領域8とで形成されるキャパシタの静電容量に基づいて決定される値である。
グランドライン3には、光導波路5a及び5bを挟んで分離電極2a,2b及び2cとそれぞれ対応する位置に分離電極3a,3b及び3cが電気的に接続されている。分離電極3a,3b及び3cは、導電領域8と共に光導波路5bに変調領域を形成するための電極である。すなわち、導電領域8を介して信号ラインに加えられた変調信号電位に基づく電界を光導波路5bに入力して、光導波路5b内を伝播する光の位相を制御するための変調電極である。
本実施例において分離電極3a,3b及び3cは、分離電極2a,2b及び2cと同様に、メサ構造の上部クラッド層1d上に形成されており、光導波路5bを挟んで分離電極3a,3b及び3cと対向する導電領域8の領域と共にキャパシタを形成する。これにより、導電領域8を介した変調信号に基づく電界が光導波路5bに入力される。
尚、分離電極2a,2b及び2cと導電領域8との間に発生する電界と、導電領域8と分離電極3a,3b及び3cとの間に発生する電界との向きは、例えば図5に示すように、常に逆方向となる。尚、グランドライン3に接続された分離電極3a,3b及び3cの電位は常に0〔V〕である。
このように本実施例では、分離電極2a,2b及び2c側の導電領域と分離電極3a,3b及び3c側の導電領域とを単一の導電領域8で構成する、換言すれば、分離電極2a及び3a,2b及び3b,2c及び3cと対応する導電領域8を、複数の光導波路5a及び5bを跨ぐように形成することで、光導波路5aと光導波路5bとにおいてプッシュプル動作を生じさせることが可能となるため、入力した光の強度制御を低電圧で実現することが可能となる。尚、プッシュプル動作とは、2つの光導波路に対して、屈折率の変化の大きさが同じで、符号が正負逆になるように電圧を印加することを指す。
また、信号ライン2,グランドライン3,分離電極2a,2b,2c,3a,3b及び3cは、例えば金膜で形成することが可能であるが、これに限定されず、比較的比抵抗が小さい導電性物質(特に金属)であれば如何なるものを適用してもよい。
ここで、本実施例による導電領域8について説明する。導電領域8は、上述したように、半絶縁性半導体基板1aの所定の領域に、例えばSi(シリコン)等の不純物をイオン注入することで形成される。この際、本実施例では、光導波路5a及び5b(但し、光導波路4及び/又は光導波路6を含んでも良い)と信号ライン2とが重なる領域(図4におけるオーバラップ領域9)を除いた領域を、上記所定の領域としてイオン注入する。すなわち、本実施例ではオーバラップ領域9以外の領域に導電領域8を形成する。
以上のような構成を有することで、光導波路4へ入力した光を光導波路5a及び5bに分岐後、光導波路5a,5bにおいてそれぞれ逆の方向へ位相制御する際に、変調領域以外の領域での位相制御を防止することが可能となり、高精度な位相制御並びに光変調が可能となる。
次に、実施例1による光変調器1Aの製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。
実施例1による光変調器1Aの製造方法では、先ず、図6(a)及び(b)に示すように、半絶縁性半導体基板1aの上面における所定の領域以外に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストパターン91を形成し、この上から不純物をイオン打込み法等を用いてイオン注入することで導電領域8を形成する。尚、図6(a)はレジストパターン91及び導電領域8が形成された半絶縁性半導体基板1aの上面図であり、(b)はそのA1−A1断面図である。本説明では、例として半絶縁性半導体基板1aをアンドープのGaAs基板とし、所定の領域にイオン注入する不純物をシリコンとする。これにより、N+型の導電領域8が形成される。また、所定の領域とは、上述したように、オーバラップ領域9を除く領域であって、変調領域(分離電極2a,2b,2c,3a,3b及び3c下部に対応する領域)を含む領域である。図6(a)では、参考のため、オーバラップ領域9を破線で示す。
次に、本製造方法では、図7(a)及び(b)に示すように、半絶縁性半導体基板1a上面のレジストパターン91を除去した後、露出した半絶縁性半導体基板1aの上面に、例えばGaAsと格子整合するAlGaAsの層を下部クラッド層1bとしてエピタキシャル成長する。次に、下部クラッド層1b上に、例えばAlGaAsと格子整合するGaAsの層を光導波路コア層1cとしてエピタキシャル成長する。更に、光導波路コア層1c上に、例えばGaAsと格子整合するAlGaAsの層を上部クラッド層92としてエピタキシャル成長する。尚、図7(a)は下部クラッド層1b,光導波路コア層1c及び上部クラッド層92が積層された半絶縁性半導体基板1aの上面図であり、(b)はそのA2−A2断面図である。また、上部クラッド層92は、上述した上部クラッド層1dに加工する前の層である。
次に、本製造方法では、図8(a)及び(b)に示すように、上部クラッド層92上面に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストパターン93を形成し、この上から例えば反応性イオンエッチング(RIE)等を用いて上部クラッド層92をエッチングすることで、光導波路4,5a,5b及び6のパターンに沿ったの上部クラッド層1dを形成する。尚、図8(a)はレジストパターン93に沿って上部クラッド層92がエッチングされた半絶縁性半導体基板1aの上面図であり、(b)はそのA3−A3断面図である。
次に、本製造方法では、図9(a)及び(b)に示すように、上部クラッド層1d上のレジストパターン93を除去した後、全面に金膜等の金属膜95を蒸着法やスパッタ法により形成し、上部クラッド層1d及び光導波路コア層1c上における信号ライン2,グランドライン3,分離電極2a,2b,2c,3a,3b及び3cの領域に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストパターン94を形成し、この上から例えばイオンミリング法やRIE法等を用いて信号ライン2とグランドライン3と分離電極2a,2b,2c,3a,3b及び3cとを含む金属パターンを形成する。すなわち、本実施例による信号ライン2及び分離電極2a,2b,2cと、グランドライン3及び分離電極3a,3b,3cとはそれぞれ同一のプロセスにおいて一体形成される。尚、図9(a)は上部クラッド層1d及び光導波路コア層1c上に信号ライン2,グランドライン3,分離電極2a,2b,2c,3a,3b及び3cが形成された半絶縁性半導体基板1aの上面図であり、(b)は全面に金属膜95を成長してフォトリソグラフィ技術によってレジスタパターンを形成した行程までの(a)形成前のA4−A4断面図である。また、(c)は金属膜95をエッチングした後の(a)のA4−A4断面図である。本実施例において、信号ライン2,グランドライン3,分離電極2a,2b,2c,3a,3b及び3cを金膜とするが、これに限定されず、高周波変調信号に対して十分に低抵抗な導電性材料であれば如何なるものを適用しても良い。更に、上記プロセスでは、信号ライン2及び分離電極2a,2b,2cと、グランドライン3及び分離電極3a,3b,3cとを同一のプロセスにおいて一体形成する場合を例に挙げたが、これに限定されず、各々個別のプロセスで形成してもよい。
その後、レジストパターン94を除去することで、図4及び図5に示すような、光変調器1Aが得られる。
また、光変調器1Aの導体領域8は、半絶縁性半導体基板1aの上面にイオン注入して形成する以外にも、半絶縁性半導体基板1a上に高抵抗の層を形成し、その一部を導電領域とすることでも形成することができる。更に、導電領域8は、半絶縁性半導体基板1a表面でなく、表面よりも内側、つまり基板中の領域に形成しても良い。あるいは、半絶縁性半導体基板1aの表面側ではなく、裏面側に選択的なイオン注入による形成や、物理的に裏面上に形成しても良い。
以上のような工程を経ることで、本実施例によれば、少なくとも光導波路5a及び5bと信号ライン2とが重なる領域を除いた領域に導電領域8を形成することが可能となる。
また、上記実施例1は本発明を実施するための最良の形態の一つにすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
次に、本発明による実施例2について図面を用いて詳細に説明する。図10は、本実施例による光変調器1Bの構成を示す上面図である。また、図11は、図10に示す光変調器1BのB−B断面図である。尚、以下の説明において、実施例1と同様の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。
図10及び図11に示すように、光変調器1Bは、実施例1による光変調器1Aと同様の構成において、半絶縁性半導体基板1aの上面に形成された導電領域8が、電気的に分離された複数の導電領域8a,8b及び8cに置き換えられている。それぞれの導電領域8a,8b及び8cは、分離電極2a及び3a,2b及び3b,並びに2c及び3cのそれぞれの対を一対一の対応を成している。
本来、例えば分離電極3aを含むキャパシタで形成される電界は、分離電極2aを含むキャパシタで形成される電界に基づくことが好ましい。しかしながら、実施例1に示したように、複数の分離電極の対(2a及び3a,2b及び3b,2c及び3c)に共通な導電領域8を用いた場合、何れかの分離電極の対(2a及び3a,2b及び3b,2c及び3cの何れか)に入力した変調信号が導電領域8を介して他の分離電極の対に入力してしまう、すなわちクロストークが発生してしまう場合が存在する。このように変調信号のクロストークが発生してしまうと、光の伝播速度に整合した位相制御が困難となり、正確に光強度を変調することが困難となる場合がある。そこで本実施例では、上述のように、分離電極の対(2a及び3a,2b及び3b,2c及び3c)の対に一対一に対応するように設けられた導電領域8a,8b及び8cを用いる。これにより、導電領域を介した変調信号のクロストークが防止され、正確な光位相制御及び光強度の変調が可能となる。尚、他の構成は、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、本実施例による光変調器1Bの製造方法について図面を用いて詳細に説明する。
光変調器1Bの製造方法は、実施例1による光変調器1Aの製造方法と同様の方法において、図6(a)及び(b)で示したプロセスで形成する導電領域8の形状、すなわち半絶縁性半導体基板1a上に形成するレジストパターン91の形状が異なり、図12(a)及び(b)で示すようなレジストパターン91aの形状となる。従って、このレジストパターン91a上から不純物をイオン打込み方等を用いてイオン注入することで、本実施例では図示するように、対を成す分離電極(2a及び3a,2b及び3b,2c及び3c)毎に電気的に分離された導電領域8a,8b及び8cが形成される。尚、図12(a)はレジストパターン91a及び導電領域8a,8b及び8cが形成された半絶縁性半導体基板1aの上面図であり、(b)はそのB1−B1断面図である。また、他の製造工程及び材料等は、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、導電領域8の分離は、空間(エアギャップ)や導電領域の余りの部分に高抵抗の領域を設けて分離しても良い。尚、上記実施例2は本発明を実施するための最良の形態の一つにすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
以上、上記実施例1,実施例2で説明した本発明は、分岐した光の位相が合波されたときの光強度を制御する光変調器そのものに限らず、光の位相を制御することを目的とした種々の光デバイスに対して適用することが可能である。
1 基板
1A、1B 光変調器
1a 半絶縁性半導体基板
1b 下部クラッド層
1c 光導波路コア層
1d,92 上部クラッド層
2 信号ライン
2a、2b、2c、3a、3b、3c 分離電極
3 グランドライン
4、5a、5b、6 光導波路
8、8a、8b、8c 導電領域
9 オーバラップ領域
91、91a、93、94 レジストパターン
95 金属膜
1A、1B 光変調器
1a 半絶縁性半導体基板
1b 下部クラッド層
1c 光導波路コア層
1d,92 上部クラッド層
2 信号ライン
2a、2b、2c、3a、3b、3c 分離電極
3 グランドライン
4、5a、5b、6 光導波路
8、8a、8b、8c 導電領域
9 オーバラップ領域
91、91a、93、94 レジストパターン
95 金属膜
Claims (19)
- 基板上に形成された光導波路と、
前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、
前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、
前記導電領域は、前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を含まない領域に形成されていることを特徴とする光半導体装置。 - 基板上に形成された光導波路と、
前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、
前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、
前記複数の変調電極は互いに分離されており、且つ前記複数の導電領域の何れかと一対一で対向し、
前記複数の導電領域は互いに電気的に分離されており、且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を含まないことを特徴とする光半導体装置。 - 前記光導波路は分岐導波路であることを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体装置。
- 前記光導波路は、該光導波路を伝播する光の進行方向において前記変調領域よりも後段で他の光導波路と結合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体装置。
- 前記変調電極及び導電領域は、複数の前記光導波路に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体装置。
- 前記導電領域が前記複数の光導波路を跨いで形成されていることを特徴とする請求項5記載の光半導体装置。
- 前記複数の光導波路の何れかに前記変調領域を形成するための変調電極に電気的に接続された配線パターンに変調信号が印加され、
前記複数の光導波路の他の何れかに前記変調領域を形成するための変調電極に電気的に接続された配線パターンに接地電位が印加されることを特徴とする請求項6記載の光半導体装置。 - 前記変調信号が印加される配線パターンと前記接地電位が印加される配線パターンとが前記基板における同一の側から外部に引き出されていることを特徴とする請求項7記載の光半導体装置。
- 前記変調領域は、前記変調信号が印加される配線パターンと前記接地電位が印加される配線パターンとの間に位置する光導波路に形成されていることを特徴とする請求項8記載の光半導体装置。
- 前記複数の導電領域は、空間,絶縁領域及び該導電領域よりも高抵抗な領域のうち少なくとも1つによって電気的に分離されていることを特徴とする請求項2記載の光半導体装置。
- 前記配線パターンを伝播する変調信号の速度と、前記光導波路を伝播する光の速度とが整合するように、前記複数の変調電極が分離して配置されていることを特徴とする請求項2記載の光半導体装置。
- 前記光導波路はリッジ型であることを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体装置。
- 前記導電領域は、導体又は不純物がドーピングされた半導体で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光半導体装置。
- 基板上に形成された光導波路と、
前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、
前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、
前記導電領域は、前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を含まない領域に形成されており、
前記配線パターンに変調信号を印加することで前記光導波路を伝播する光の位相を制御することを特徴とする光位相制御装置。 - 基板上に形成された光導波路と、
前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、
前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、
前記複数の変調電極は互いに分離されており、且つ前記複数の導電領域の何れかと一対一で対向し、
前記複数の導電領域は互いに電気的に分離されており、且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を含まず、
前記配線パターンに変調信号を印加することで前記光導波路を伝播する光の位相を制御することを特徴とする光位相制御装置。 - 基板上に形成された複数の光導波路と、
前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、
前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、
前記導電領域は、前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を含まない領域に形成されており、
前記複数の光導波路に入力された光は、前記変調領域で位相制御された後、合波されることを特徴とする光強度制御装置。 - 基板上に形成された光導波路と、
前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、
前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有し、
前記複数の変調電極は互いに分離されており、且つ前記複数の導電領域の何れかと一対一で対向し、
前記複数の導電領域は互いに電気的に分離されており、且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を含まず、
前記複数の光導波路に入力された光は、前記変調領域で位相制御された後、合波されることを特徴とする光強度制御装置。 - 基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための変調電極及び導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有する光半導体装置の製造方法であって、
前記基板における前記光導波路を挟んで前記配線パターンと対向する領域を除いた領域の少なくとも一部に前記導電領域を形成する工程を有することを特徴とする光半導体装置の製造方法。 - 基板上に形成された光導波路と、前記光導波路に変調領域を形成するための複数の変調電極及び複数の導電領域と、前記変調電極に電気的に接続された配線パターンとを有する光半導体装置の製造方法であって、
前記基板における電気的に分離された領域で且つ前記光導波路を挟んで前記信号ラインと対向する領域を除いた領域の少なくとも一部に前記導電領域を形成する工程を有することを特徴とする光半導体装置の製造方法。
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- 2004-08-24 US US10/923,829 patent/US20050047704A1/en not_active Abandoned
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US20050047704A1 (en) | 2005-03-03 |
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