JP2005069469A - 突出し部材の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貫通穴の周縁部近傍に未塗装部分が生じることで、同周縁部が経時的に発錆を生じることを防止できる突出し部材の取付部の補強構造を提供することにある。
【解決手段】 フロントパネル5に突出して取付けられるグリップ2に穿設された取付用の複数の外貫通孔15と、グリップ2が取付けられるフロントパネル5に複数の外貫通孔15と対応した位置に穿設された複数の内貫通孔I9とを重ね合わせて、複数のボルト17を挿通して、締結されるグリップ2の取付構造において、フロントパネル15の裏面に重ね合わされ、複数のボルト17の基端を複数の外貫通孔15に対応した個所に一体的に接合する当て板21を備え、当て板は弾性を有すると共に、自由状態においてフロントパネル5とは異なる形状を成し、またボルト17を内貫通孔19に挿通させた状態において自身の変形により各ボルトが内貫通孔19に係止されて仮止めされることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板の表面に突出し部材を重ね、特に、突出し部材をボルトおよびナットを用いて基板の表面に突出し部材を一体的に締結する突出し部材の取付構造に関する。
基板の表面に突出し部材を取り付ける場合、例えば、図8(c)に示すように、車両のキャブの前面を形成する外板100に把持用のグリップ(破線でグリップの端部フランジ110を表示)を突出し状態で一体的に取り付ける場合、グリップの各端部フランジ110を外板100の表面に重ね、両者をボルト120及びナット130によって締結している。
ここで用いるグリップ締結用のボルト120としては、図8(a)に示すような荷重分散用の当て板140に溶着されるウエルドボルト120が使用されることが多い。
ここでウエルドボルト120はキャブの外板100に形成された貫通穴hに嵌挿された状態で当て板140が外板裏側に当接され、グリップの端部フランジ110を貫通するウエルドボルト120にナット130が螺着される。これにより、当て板140が外板裏側にウエルドボルト120の締付力で圧接された状態で取り付けられている。
このようにして取り付けられた把持用のグリップに外部より荷重が加わると、同ウエルドボルト120に加わった荷重は当て板140を経てキャブの外板100に分散して加わる。このため外板100の変形を防止でき、しかも、当て板140と外板100の溶接を排除しているので、外板100の美観を確保できる。
なお、実開平6−8162号公報(特許文献1)には、基板であるパネル表面にブラケットを突設状態で取り付けるにあたり、パネル裏面に当て板に相当するスティフナを当接させ、ブラケット、パネル、スティフナをボルトとナットで一体的に締結し、これによりブラケットの受けた荷重をスティフナ側で分散させ、パネル変形を抑制可能とした技術が開示される。
実開平6−8162号公報
ところで、キャブの製造工程では、多数の鋼製部品が順次溶接され、鋼板組立て体(ホワイトメタル)として完成され、その上で全体が電着塗装等で塗装され、その後、外板には把持用のグリップ等が組み付けられる。
ところが、このような鋼板組立て体を塗装工程に供給するにあたり、グリップ締結用のウエルドボルトを外板の貫通穴より突出したまま仮止めしておく必要があり、その仮止めに当たり、従来は、図8(b)、(c)に2点鎖線で示すように、貫通穴hより突出したウエルドボルト120に仮止め用のナットNを螺着していた。
この状態で塗装を行なうと、貫通穴hの周縁部近傍にナットNで覆われていた部分に未塗装部分bが生じる。
このように貫通穴hの周縁部近傍に未塗装部分bを生じたまま、外板100にグリップの取付がなされ車両が使用されるとすると、貫通穴hの周縁部近傍には室内側結露発生による水分が貫通穴hの周縁部を経て未塗装部分bに流入し、経時的に水分の侵入により同部およびその周縁に発錆が進行してしまうという問題がある。しかも、ウエルドボルト120に仮止め用のナットNを螺着する際にウエルドボルト17と一体の当て板140側が空回り(図8(a)の矢印m参照)し易く、この点で仮止め作業性が良くなかった。
本発明は、以上のような課題に基づき、仮止め用のナットを用いることなく外板の貫通穴にウエルドボルトを突出したまま仮止めできるようにして、貫通穴の周縁部近傍に未塗装部分が生じることで、同周縁部が経時的に発錆を生じることを防止できる突出し部材の取付構造を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、基板に突出して取付けられる突出し部材に穿設された取付用の複数の外貫通孔と、同突出し部材が取付けられる基板に、上記複数の外貫通孔と対応した位置に穿設された複数の内貫通孔とを重ね合わせて、複数のボルトを挿通して、締結される突出し部材の取付構造において、上記基板の裏面に重ね合わされ、上記複数のボルトの基端を上記複数の外貫通孔に対応した個所に一体的に接合する当て板を供え、上記当て板は弾性を有すると共に、自由状態において同当て板が取付けられる上記基板とは異なる形状を成し、また上記ボルトを上記基板の内貫通孔に挿通させた状態において自身の変形により各ボルトが上記貫通孔に係止されて仮止めされることを特徴とする。
上記当て板は弾性を有し、これを自由状態より弾性変形させて基板の裏面に重ね合わされるようにすると共に、複数のボルトを基板の内貫通孔に挿通させた状態に保持するので、変形付勢された当て板は自身の弾性復帰力を発揮し、これにより各ボルトが内貫通孔より表面側に突出した状態で確実に弾性的に係止されて仮止めされる。従って、基板の突出し部材取付け部周囲の剛性を上げると共に作用力を分散させるので、容易な方法で突出し部材取付け部の耐久姓、信頼性が向上する。
好ましくは、上記基板が鋼板であり、複数のボルト付きの当て板が基板の内貫通穴に仮止めされた上で上記基板の表面が塗装されても良い。この場合、複数のボルトに仮止めナットを締結することなく複数のボルト付きの当て板を上記基板の内貫通穴に仮止めできるので、基板表面の内貫通穴近傍をナットに邪魔されずに全面塗装でき、基板表面の内貫通穴近傍の発錆を確実に防止できる。
好ましくは、上記当て板は鋼板であり、その両端近傍にボルトをそれぞれ溶接しウエルドボルトを一体的に取付けても良い。この場合、構造の簡素化によるコスト低減を図れる。
請求項2の発明は、請求項1記載の突出し部材の取付構造において、上記当て板は、上記基板の裏面に重ね合わせた状態においてその両端部が上記基板から離れるように湾曲形成されたことを特徴とする。
弾性を有する当て板をその両端部が基板から離れるように湾曲形成された自由状態より弾性変形させて基板の裏面に複数のボルト間が重ね合わされるようにし、しかも、複数のボルトを基板の内貫通孔に挿通させた状態に保持すると、これにより変形付勢された当て板は自身の弾性復帰力を発揮し、これにより各ボルトが内貫通孔より表面側に突出した状態で確実に弾性的に係止されて仮止めされる。従って、基板の突出し部材取付け部周囲の剛性を上げると共に外力を分散させるので、容易な方法で突出し部材取付け部の耐久姓、信頼性が向上する。
請求項3の発明は、請求項1記載の突出し部材の取付構造において、上記基板はキャブのメタル外板であり、上記突出し部材は把持用のグリップであることを特徴とする。
本発明は、変形付勢された当て板上の複数のボルトを基板の内貫通孔に挿通させた状態に保持することで、当て板自身の弾性復帰力により各ボルトが内貫通孔より表面側に突出した状態で確実に弾性的に係止されて仮止めされ、複数のボルト付きの当て板の貫通穴よりの離脱を防止できる。しかも、複数のボルトに突出し部材の両端部の貫通穴を嵌挿させナットの締付作業を行なうにあたり、各ボルト側の空回りを防止でき、容易に突出し部材の締付作業を行なうことができ、取付作業性が良い。
請求項2の発明は、基板の裏面に重ね合わせた状態においてその両端部が基板から離れるように湾曲形成された当て板の各ボルト間部分が基板の裏面に強く当接し、基板に引張応力が発生するので、基板の突出し部材取付け部周囲の剛性を上げると共に外力を分散させるので、簡素な構造を採ることで突出し部材取付け部の耐久性、信頼性が向上する。
請求項3の発明は、1対のボルト付きの当て板がメタル外板の両貫通穴に弾性力で仮止され、メタル外板の貫通穴より離脱することを防止され、その状態の1対のボルトにグリップの両端部の貫通穴を嵌挿させ、ナットの締付作業を容易に行なうことができ、グリップの取付を容易に行なえる。
図1には、本発明の一実施形態としての突出し部材の取付構造Mを用いてトラックのキャブ1にグリップ2を装着した状態を示した。
このトラックのキャブ1は運転室を覆う略矩形体であり、正面視において上より下方向に沿って、ルーフ3、ウインドシールドガラス4、基板であるフロントパネル5、フロントグリル6、バンパー7を備える。なお、キャブ1の左右側部は不図示の左右ドアに、後側部はバックプレートで覆われる。ここで、キャブ1のフロントパネル5(図3参照)とフロントウインドアッパーレール8(図4参照)とには突出し部材であるグリップ2がそれぞれ取り付けられている。各グリップ2は車両の停車時に乗員が把持できる形状を成し、地上高が比較的高いウインドシールドガラス4やルーフ3の外壁面の汚れを除去する場合や車両のメンテナンス時に利用されている。
図3に示すように、フロントパネル5はキャブ1の前面の主要部を形成するもので、キャブ1のウインドシールドガラス4の下縁を支持するフロントウインドロアレール9の下部に上縁が接合されている。
図1、3、4に示すように、フロントパネル5の上縁近傍には1対のグリップ2が互いに左右に分かれて取り付けられ、フロントウインドアッパーレール8にも一つのグリップ2が取り付けられるが、各グリップ2は同一の突出し部材の取付構造Mを用いて装着されることより、ここではフロントパネル5上の右側のグリップ2の取付を行なう突出し部材の取付構造Mを主に説明する。
図2、3に示すように、グリップ2は基部を成すフロントパネル5の表面に重ね合わされる左右1対のフランジ12と、それらより屈曲して突出す各突片13と、左右突片13に両端が連続形成され、作業員により把持可能な主部14とからなり、全体は樹脂により一体成形される。
各フランジ12には表より裏に向けて外貫通穴15が形成される。外貫通穴15の表側開口近傍にはナット嵌合凹部16が形成される。同ナット嵌合凹部16は後述のウエルドボルト17の先端に螺着されるナット18の底部側が嵌合可能に形成され、これによりナット18の締付部分を覆い、美観を確保している。
突出し部材の取付構造Mは、基部を成すフロントパネル5の上縁近傍部でグリップ2が重ね合わされる取り付け部Eと、取り付け部Eに形成されグリップ2の左右のフランジ12の外貫通穴15と互いに対向した位置に形成された左右1対の内貫通穴19と、フロントパネル5の裏面に重ね合わされ、フロントパネル5の左右1対の内貫通穴19に嵌挿される左右1対のウエルドボルト17を一体結合した当て板21と、左右1対のウエルドボルト17に螺着される各ナット18とを備える。
図5、図3に示すように、基板の表面f1の一部をなすフロントパネル5の取り付け部Eは平面視、及び側面視のいずれでも比較的大きな曲率で湾曲している。
図2に示すように、フロントパネル5の取り付け部Eに形成された1対の内貫通穴19はグリップ2の左右のフランジ12の外貫通穴15と互いに重ね合わされるよう形成される。これら各内貫通穴19は、図6に示すように、後述のウエルドボルト17の外径より多少大きな内径に形成される。
フロントパネル5の取り付け部Eの裏面f2に当接される当て板21は弾性部材である薄板の鋼板で形成される。この当て板21は取り付け部Eより十分に大きな長い矩形片状に形成され、取り付け部Eの裏側を大きく覆うように形成され、これにより、後述の荷重分散を容易化している。
図2に示すように、当て板21は鋼板で形成され、その長手方向の両端近傍に左右1対のウエルドボルト17の基端部を溶接している。即ち、当て板21は両端近傍にボルトの基端の取付面である当接面f4を形成する。ここで、当て板21が取り付け部Eの裏面f2に沿ってほぼ直状に保持される状態において、左右のウエルドボルト17のボルト間隔Tbが、取り付け部Eの左右の内貫通穴19の間隔Thと略同一に設定される。
図5(a)に示すように、平面視において、当て板21はその長手方向の両端部211の当接面f4(ボルトの基端の取付面)に対し、それらの中間部212の当接面f3がフロントパネル5の裏側面に突出し量δだけ突き出すように湾曲形成される。即ち、当て板21はこれが自由状態にあると、取り付け部Eの裏面f2に対し中間部212の当接面f3が両端部211の当接面f4より接近するように湾曲した状態を呈する。この状態において両端部211の両ウエルドボルト17はそれぞれの先端部が湾曲方向Z、即ち、互いに離隔する方向に傾き、両ウエルドボルト17の先端部の間隔Tcは左右の内貫通穴19の間隔Thより拡大している。
このような当て板21はその長手方向の両端部211と中間部212の両当接面f4、f3がほぼ同一線上に並ぶように変形すると、即ち、図5(b)に示すように、直状板状に戻し修正されると、両端部の両ウエルドボルト17はそれぞれの先端部が湾曲方向Zと反対側、即ち接近方向に移動する。この状態で、両ウエルドボルト17の先端部の間隔Tcは左右の内貫通穴19の間隔Thに略一致し、同内貫通穴19に嵌挿可能となる。
図7には、両ウエルドボルト17の先端部の間隔Tcを内貫通穴19の間隔Thに一致させるよう修正可能な治具22を示した。
図7に示す治具22は、厚板鋼板で平面視で略コ字状に形成され、基部221とその両端の挟み部222と、各挟み部222の先端に形成されるガイド縁部223とで形成されている。両挟み部222の内側縁部eは1対のウエルドボルト17の先端部の間隔Tcを内貫通穴19の間隔Thに戻し修正した状態で挟み込むように形成されている。
この治具22を1対のウエルドボルト17に係合させる場合、当て板21を直状に戻し変形させ、その状態で1対のウエルドボルト17の基端近傍に各ガイド縁部223を当接させ、さらに、治具22全体を押圧して両挟み部222の内側縁部eが1対のウエルドボルト17に当接するよう操作する。
この治具22が組込まれ、ほぼ直状に戻された当て板21(図5(b)、図7(b)参照)は、1対のウエルドボルト17の先端部の間隔Tc(図5(a)、図7(a)参照)を内貫通穴19の間隔Thに修正しており、この状態の当て板21をフロントパネル5の取り付け部Eの裏面f2に対向させ、間隔Thの左右の内貫通穴19に1対のウエルドボルト17を容易に嵌挿することができる。
なお、各内貫通穴19にウエルドボルト17を嵌挿するに先立ち、ウエルドボルト17にリング状の成形シーラー25が嵌着される。これによって、図3に示すように、グリップ2の組み付け後における取り付け部Eの裏面f2と当て板21前面f3間で内貫通穴19近傍部(図6のハッチング表示の内側参照)のシール性を確保するようにしている。
図3、図5(d)に示すように、フロントパネル5の表面f1に重ねられたグリップ2の各フランジ12に左右のウエルドボルト17の先端が貫通した状態において、ウエルドボルト17の先端にはナット18が螺着される。ナット18はウエルドボルト17の先端を覆う袋ナットであり、しかも、ナット18とフランジ12の締付面との部位は嵌合凹部16の周縁の覆い部161で外部より覆われ、同部回りの美観を確保できる。
なお、ここでは右側のグリップ2の取付について説明したが、左側のグリップ2の取付も全く同様の突出し部材の取付構造Mを用い同様に行なわれる。
更に、図4には、キャブ1のルーフ3先端でフロントウインドアッパーレール8と一体接合された部位を基部とし、その車幅方向中央に取付け部E1を設定し、ここにグリップ2を装着した突出し部材の取付構造M1を示した。
この突出し部材の取付構造M1ではルーフ3先端とフロントウインドアッパーレール8とが2重に重ねられた基部に内貫通穴19’が形成される点と、フロントウインドアッパーレール8のインナパネル801に作業穴24が形成され、同作業穴24より当て板21が挿入され、取付け部E1に対向配備されるという点以外は、図3の突出し部材の取付構造Mと全く同様の構成を採ることより、重複説明を略す。
次に、図1乃至図3の突出し部材の取付構造Mを用いてフロントパネル5の取付け部Eにグリップ2を取り付ける手順を、図5(a)〜(d)等を参照して説明する。ここでは、予め、キャブ1のフロントパネル5に左右1対の取付け部Eが設定され、それぞれに1対の内貫通穴19が間隔Thを保って形成される。
更に、図5(a)に示すような1対のウエルドボルト17を突設する当て板21に対し、図7(b)に示すように、1対のウエルドボルト17の基端部をA1よりA2位置に強制的に移動させ、治具22を予め嵌着し、ウエルドボルト17の先端部の間隔Tcを内貫通穴19の間隔Thに修正した状態で当て板21が供給される。なお、この際、1対のウエルドボルト17の基端部にはリング状の成形シーラー25(図5では表示していない)が嵌着される。
次いで、図5(b)に示すように、フロントパネル5の取り付け部Eの裏面f2に治具22付きの当て板21が対向され、A2位置を保持する1対のウエルドボルト17の先端部がほぼ等間隔にある1対の内貫通穴19に嵌挿され、その上で、治具22が取り付け部Eの裏面と当て板21との間より引き出され、排除される。
その上で、当て板21は取り付け部Eの裏面に当接するまで押し込まれ、作業者の手より離れる。このとき1対のウエルドボルト17の基端部が湾曲方向Zである離隔方向に弾性変位し、1対のウエルドボルト17は図5(c)に示すように、A3位置にずれ移動する。
本来、当て板21はその自由状態において、その両端部が基板であるフロントパネル5から離れるように湾曲形成されていたが、この処理により、当て板21はその自由状態より弾性変形されてフロントパネル5の裏面f2に重ね合わされるように保持される。これにより、変形付勢された当て板21は自身の弾性復帰力を発揮し、A2位置の状態より弾性的に湾曲変形してA3位置に変位するようになる。これにより、基板の裏面f2に重ね合わせた状態にある当て板21の各ボルト間部分はフロントパネル5(基板)の裏面f2に強く当接する。これにより、各ウエルドボルト17が内貫通孔19より表面側に突出した状態で内貫通孔19に確実に弾性的に係止されて仮止めされ、もはや1対の内貫通穴19より1対のウエルドボルト17付きの当て板21が離脱することは防止される。しかも、フロントパネル5に引張応力が発生するので、基板の取付け部Eの周囲の剛性を上げると共に外力を分散させるので、簡素な構造を採ることで突出し部材デアルグリップ2の取付け部Eの耐久性、信頼性が向上する。
1対のウエルドボルト17付きの当て板21を仮止めしたフロントパネル5は、この後、キャブ1全体は公知の電着塗装装置で塗装処理される。この塗装時において、取付け部の1対の内貫通穴19からは、1対のウエルドボルト17が突出すのみであり、内貫通穴19の外側周縁部のすべてが露呈状態にあり、従来のようにウエルドボルト17に仮止めナット(図8(b)の符号N参照)が螺着されることで一部に非塗装部分bが生じることを確実に排除できる。
塗装済みのフロントパネル5は、キャブ1の外装品の取り付けの際、適時に取付け部の表面にグリップ2がシールゴム27(図3参照)と共に重ね合わされる。その際、1対のウエルドボルト17の先端部はA3位置にあり、1対のウエルドボルト17の先端部間隔Tcは内貫通穴19の間隔Thより多少大きい。しかし、ここでは、グリップ2の一方のフランジ12の外貫通穴15に一方のウエルドボルト17の先端部を係合させ、ナット18を仮止めし、次いで、他方のウエルドボルト17の先端部を押圧してA3位置よりA2位置に移動させ、1対のウエルドボルト17の先端部間隔Tcを内貫通穴19の間隔Thに接近させ、その状態で他方のフランジ12の外貫通穴15に他方のウエルドボルト17の先端部を係合させナット18を螺着する。
この後、両ナット18を本締めし、フロントパネル5の取付け部へのグリップ2の締結を完了させる。
なお、電着塗装後、ウェルドボルト17には塗料が付着するため、ウェルドボルト17と袋ナット18との噛合い精度の低いウエルドボルト17及び袋ナット18を使用するか、又は、ナットのネジ部に塗料を削る構造を有したペイントカティングナットが一般的に使用される。
このように、キャブ1のメタル外板であるフロントパネル5に把持用のグリップ2を取り付けるに当たり、1対のウエルドボルト17付きの当て板21がメタル外板の両貫通穴に弾性力で仮止され、フロントパネル5の内貫通穴19より離脱することを防止され、その状態の1対のウエルドボルト17にグリップ2のフランジ12の外貫通穴15を嵌挿させ、ナット18の締付作業を行なうことができ、グリップ2の取付を容易に行なえる。
このようにして完成した車両が使用されるとする。この場合、貫通穴の表側はシールゴム27で、裏側は成形スポットシーラー25でそれぞれシールされ、貫通穴の周縁部近傍に水分は侵入しない。しかし、経時的にこれらシールが劣化し、室内側結露発生による水分が貫通穴の裏側から貫通穴の周縁部に流入し、あるいは、シールゴム27の経時的な劣化に伴い外部から貫通穴の周縁部に水分が侵入したとしても、貫通穴の周縁部は全て塗装されていることより、発錆を生じることがなく、フロントパネル5の耐久性を確保できる。
このように、当て板21の湾曲方向Zへの弾性復帰力で1対のウエルドボルト17が1対の内貫通穴19の各湾曲方向Z縁部に圧接して係止されるので、1対のウエルドボルト17に仮止め用のナット18を締結することなく、1対のウエルドボルト17付きの当て板21を内貫通穴19に仮止めでき、1対のボルト付きの当て板21の内貫通穴19よりの離脱を防止できる。しかも、1対のウエルドボルト17にグリップ2の両端の外貫通穴15を嵌挿させナット18の締付作業を行なうにあたり、各ウエルドボルト17側の空回りを防止でき、容易にグリップ2の締付作業を行なうことができ、取付作業性が良い。
更に、鋼板であるフロントパネル5の取付け部の1対の内貫通穴19に1対のウエルドボルト17付きの当て板21を仮止めした状態であっても、内貫通穴19の表側周縁部のすべてを容易に塗装処理できるので、従来のようにウエルドボルト17に仮止めナットNが螺着されることで、内貫通穴19の近傍をナット18に邪魔されずに全面塗装でき、一部に非塗装部分bが生じることを確実に排除できる。このため、鋼板であるフロントパネル5の取付け部にグリップ2が締結された後で、経時的に取付け部の内外より水が内貫通穴19の周縁部に達したとしても、非塗装部分を排除したので、内貫通穴19の近傍の発錆を確実に防止できる。
更に、当て板21が鋼板であり、その両端近傍にボルトをそれぞれ溶接してウエルドボルト17を一体的に取付けるという構成を採るので、構造の簡素化によるコスト低減を図れる。
各ボルト間の当て板の湾曲形成されている部分がフロントパネル5の裏面に強く当接し、フロントパネル5に引張応力が発生するように作用する。従って、フロントパネル5のグリップ2の取付け部周囲の剛性を上げると共に作用力を分散させるので、容易な方法で突出し部材の取付け部Eの耐久性、信頼性が向上する。
又、本実施形態ではウエルドボルトが2本の場合で説明したが、当て板に3本、4本のウエルドボルトが一体的に固定された場合でも、夫々のウエルドホルト間の当て板部を基板であるフロントパネル5側に湾曲させて、本実施形態と同様の効果を得ることは容易である。
上述のところにおいて、基板であるフロントパネル5の取付け部Eに対して同取付け部Eに重ね合わされる弾性を有する当て板21はその重ね合わせた状態においてその両端部が基板から離れるように湾曲形成された。これに代えて、基板側の取付け部Eが表面あるいは裏面側に突き出すように湾曲形成され、当て板がストレートな平板として形成されていても良い。この場合も、自由状態でストレートな平板状の当て板を弾性変形させて湾曲し、湾曲形成された基板の取付け部に重ね合わせ、複数のボルトを基板の内貫通孔に挿通させた状態に保持することで、図1の突出し部材の取付構造Mと同様の作用効果を得ることができる。
上述のところにおいて、本発明の突出し部材の取付構造Mとして、基板としてのフロントパネル5に対し、突出し部材として両端にフランジ12を有するグリップ2を締結する場合を説明した。しかし、これに代え、車体フロアのバックボーンにセンターコンソールブラケット、車両屋根のルーフレール、バックミラーステー等を取り付ける場合にも本発明を採用できる。
突出し部材の取付構造は車両用として説明したが、その他の各種の構造物の基板に突出し部材の両端部を重ね合わせ、複数のボルトを一体的に取り付けた当て板を用いて、両者に連続形成された貫通穴に複数のボルトを嵌挿させ、ナットを螺着して、基板に突出し部材を締結する場合にも本発明を同様に適用でき、これらの場合も、図1のフロントパネルに把持用のグリップを取り付けた場合と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の一実施形態としての突出し部材の取付構造が適用されたキャブ車両の正面図である。 図1の突出し部材の取付構造の拡大図で、(a)は要部切欠平断面図、(b)は要部切欠正面図である。 図1のB−B線拡大断面図である。 図1のC−C線拡大断面図である。 図1の突出し部材の取付構造の組立て工程を説明する図で、(a)組立て前の当て板の状態、(b)は当て板に治具を取り付けた状態、(c)は当て板の仮止め常態、(d)はグリップ組付け状態を示す。 図1の突出し部材の取付構造で当て板に治具を取り付けた状態の拡大部分切欠正面組である。 図1の突出し部材の取付構造で用いる当て板を示し、(a)は組立て前の当て板の斜視図、(b)は当て板に治具を取り付けた斜視図である。 従来の当て板付きのウエルドボルトを示し、(a)はその斜視図、(b)はナットでの仮止め状態の概略側断面図、(c)は組付け時の概略側断面図である。
符号の説明
1 キャブ
2 グリップ(突出し部材)
5 フロントパネル(基板)
12 フランジ(両端部)
15 外貫通穴
17 ウエルドボルト
18 ナット
19 内貫通穴
21 当て板
211 両端部
212 中間部
f1 基板の表面
f2 基板の裏面
f3 中間部の当接面
f4 両端部の当接面(ボルトの基端の取付面)
δ 突き出し量
E、E1 取り付け部
M、M1 突出し部材の取付構造

Claims (3)

  1. 基板に突出して取付けられる突出し部材に穿設された取付用の複数の外貫通孔と、同突出し部材が取付けられる基板に、上記複数の外貫通孔と対応した位置に穿設された複数の内貫通孔とを重ね合わせて、複数のボルトを挿通して、締結される突出し部材の取付構造において、上記基板の裏面に重ね合わされ、上記複数のボルトの基端を上記複数の外貫通孔に対応した個所に一体的に接合する当て板を供え、上記当て板は弾性を有すると共に、自由状態において同当て板が取付けられる上記基板とは異なる形状を成し、また上記ボルトを上記基板の内貫通孔に挿通させた状態において自身の変形により各ボルトが上記貫通孔に係止されて仮止めされることを特徴とする突出し部材の取付構造。
  2. 請求項1記載の突出し部材の取付構造において、
    上記当て板は、上記基板の裏面に重ね合わせた状態においてその両端部が上記基板から離れるように湾曲形成されたことを特徴とする突出し部材の取付構造。
  3. 請求項1記載の突出し部材の取付構造において、
    上記基板はキャブのメタル外板であり、上記突出し部材は把持用のグリップであることを特徴とする突出し部材の取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015202748A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 いすゞ自動車株式会社 フロントリッド及びフロントリッドを備える車両の前部構造
JP2018122708A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 本田技研工業株式会社 小型車両のフレーム構造

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