JP2005069469A - 突出し部材の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フロントパネル5に突出して取付けられるグリップ2に穿設された取付用の複数の外貫通孔15と、グリップ2が取付けられるフロントパネル5に複数の外貫通孔15と対応した位置に穿設された複数の内貫通孔I9とを重ね合わせて、複数のボルト17を挿通して、締結されるグリップ2の取付構造において、フロントパネル15の裏面に重ね合わされ、複数のボルト17の基端を複数の外貫通孔15に対応した個所に一体的に接合する当て板21を備え、当て板は弾性を有すると共に、自由状態においてフロントパネル5とは異なる形状を成し、またボルト17を内貫通孔19に挿通させた状態において自身の変形により各ボルトが内貫通孔19に係止されて仮止めされることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
ここでウエルドボルト120はキャブの外板100に形成された貫通穴hに嵌挿された状態で当て板140が外板裏側に当接され、グリップの端部フランジ110を貫通するウエルドボルト120にナット130が螺着される。これにより、当て板140が外板裏側にウエルドボルト120の締付力で圧接された状態で取り付けられている。
ところが、このような鋼板組立て体を塗装工程に供給するにあたり、グリップ締結用のウエルドボルトを外板の貫通穴より突出したまま仮止めしておく必要があり、その仮止めに当たり、従来は、図8(b)、(c)に2点鎖線で示すように、貫通穴hより突出したウエルドボルト120に仮止め用のナットNを螺着していた。
このように貫通穴hの周縁部近傍に未塗装部分bを生じたまま、外板100にグリップの取付がなされ車両が使用されるとすると、貫通穴hの周縁部近傍には室内側結露発生による水分が貫通穴hの周縁部を経て未塗装部分bに流入し、経時的に水分の侵入により同部およびその周縁に発錆が進行してしまうという問題がある。しかも、ウエルドボルト120に仮止め用のナットNを螺着する際にウエルドボルト17と一体の当て板140側が空回り(図8(a)の矢印m参照)し易く、この点で仮止め作業性が良くなかった。
上記当て板は弾性を有し、これを自由状態より弾性変形させて基板の裏面に重ね合わされるようにすると共に、複数のボルトを基板の内貫通孔に挿通させた状態に保持するので、変形付勢された当て板は自身の弾性復帰力を発揮し、これにより各ボルトが内貫通孔より表面側に突出した状態で確実に弾性的に係止されて仮止めされる。従って、基板の突出し部材取付け部周囲の剛性を上げると共に作用力を分散させるので、容易な方法で突出し部材取付け部の耐久姓、信頼性が向上する。
好ましくは、上記基板が鋼板であり、複数のボルト付きの当て板が基板の内貫通穴に仮止めされた上で上記基板の表面が塗装されても良い。この場合、複数のボルトに仮止めナットを締結することなく複数のボルト付きの当て板を上記基板の内貫通穴に仮止めできるので、基板表面の内貫通穴近傍をナットに邪魔されずに全面塗装でき、基板表面の内貫通穴近傍の発錆を確実に防止できる。
好ましくは、上記当て板は鋼板であり、その両端近傍にボルトをそれぞれ溶接しウエルドボルトを一体的に取付けても良い。この場合、構造の簡素化によるコスト低減を図れる。
弾性を有する当て板をその両端部が基板から離れるように湾曲形成された自由状態より弾性変形させて基板の裏面に複数のボルト間が重ね合わされるようにし、しかも、複数のボルトを基板の内貫通孔に挿通させた状態に保持すると、これにより変形付勢された当て板は自身の弾性復帰力を発揮し、これにより各ボルトが内貫通孔より表面側に突出した状態で確実に弾性的に係止されて仮止めされる。従って、基板の突出し部材取付け部周囲の剛性を上げると共に外力を分散させるので、容易な方法で突出し部材取付け部の耐久姓、信頼性が向上する。
請求項2の発明は、基板の裏面に重ね合わせた状態においてその両端部が基板から離れるように湾曲形成された当て板の各ボルト間部分が基板の裏面に強く当接し、基板に引張応力が発生するので、基板の突出し部材取付け部周囲の剛性を上げると共に外力を分散させるので、簡素な構造を採ることで突出し部材取付け部の耐久性、信頼性が向上する。
このトラックのキャブ1は運転室を覆う略矩形体であり、正面視において上より下方向に沿って、ルーフ3、ウインドシールドガラス4、基板であるフロントパネル5、フロントグリル6、バンパー7を備える。なお、キャブ1の左右側部は不図示の左右ドアに、後側部はバックプレートで覆われる。ここで、キャブ1のフロントパネル5(図3参照)とフロントウインドアッパーレール8(図4参照)とには突出し部材であるグリップ2がそれぞれ取り付けられている。各グリップ2は車両の停車時に乗員が把持できる形状を成し、地上高が比較的高いウインドシールドガラス4やルーフ3の外壁面の汚れを除去する場合や車両のメンテナンス時に利用されている。
図1、3、4に示すように、フロントパネル5の上縁近傍には1対のグリップ2が互いに左右に分かれて取り付けられ、フロントウインドアッパーレール8にも一つのグリップ2が取り付けられるが、各グリップ2は同一の突出し部材の取付構造Mを用いて装着されることより、ここではフロントパネル5上の右側のグリップ2の取付を行なう突出し部材の取付構造Mを主に説明する。
図2に示すように、フロントパネル5の取り付け部Eに形成された1対の内貫通穴19はグリップ2の左右のフランジ12の外貫通穴15と互いに重ね合わされるよう形成される。これら各内貫通穴19は、図6に示すように、後述のウエルドボルト17の外径より多少大きな内径に形成される。
図7に示す治具22は、厚板鋼板で平面視で略コ字状に形成され、基部221とその両端の挟み部222と、各挟み部222の先端に形成されるガイド縁部223とで形成されている。両挟み部222の内側縁部eは1対のウエルドボルト17の先端部の間隔Tcを内貫通穴19の間隔Thに戻し修正した状態で挟み込むように形成されている。
更に、図4には、キャブ1のルーフ3先端でフロントウインドアッパーレール8と一体接合された部位を基部とし、その車幅方向中央に取付け部E1を設定し、ここにグリップ2を装着した突出し部材の取付構造M1を示した。
本来、当て板21はその自由状態において、その両端部が基板であるフロントパネル5から離れるように湾曲形成されていたが、この処理により、当て板21はその自由状態より弾性変形されてフロントパネル5の裏面f2に重ね合わされるように保持される。これにより、変形付勢された当て板21は自身の弾性復帰力を発揮し、A2位置の状態より弾性的に湾曲変形してA3位置に変位するようになる。これにより、基板の裏面f2に重ね合わせた状態にある当て板21の各ボルト間部分はフロントパネル5(基板)の裏面f2に強く当接する。これにより、各ウエルドボルト17が内貫通孔19より表面側に突出した状態で内貫通孔19に確実に弾性的に係止されて仮止めされ、もはや1対の内貫通穴19より1対のウエルドボルト17付きの当て板21が離脱することは防止される。しかも、フロントパネル5に引張応力が発生するので、基板の取付け部Eの周囲の剛性を上げると共に外力を分散させるので、簡素な構造を採ることで突出し部材デアルグリップ2の取付け部Eの耐久性、信頼性が向上する。
なお、電着塗装後、ウェルドボルト17には塗料が付着するため、ウェルドボルト17と袋ナット18との噛合い精度の低いウエルドボルト17及び袋ナット18を使用するか、又は、ナットのネジ部に塗料を削る構造を有したペイントカティングナットが一般的に使用される。
各ボルト間の当て板の湾曲形成されている部分がフロントパネル5の裏面に強く当接し、フロントパネル5に引張応力が発生するように作用する。従って、フロントパネル5のグリップ2の取付け部周囲の剛性を上げると共に作用力を分散させるので、容易な方法で突出し部材の取付け部Eの耐久性、信頼性が向上する。
上述のところにおいて、本発明の突出し部材の取付構造Mとして、基板としてのフロントパネル5に対し、突出し部材として両端にフランジ12を有するグリップ2を締結する場合を説明した。しかし、これに代え、車体フロアのバックボーンにセンターコンソールブラケット、車両屋根のルーフレール、バックミラーステー等を取り付ける場合にも本発明を採用できる。
2 グリップ(突出し部材)
5 フロントパネル(基板)
12 フランジ(両端部)
15 外貫通穴
17 ウエルドボルト
18 ナット
19 内貫通穴
21 当て板
211 両端部
212 中間部
f1 基板の表面
f2 基板の裏面
f3 中間部の当接面
f4 両端部の当接面(ボルトの基端の取付面)
δ 突き出し量
E、E1 取り付け部
M、M1 突出し部材の取付構造
Claims (3)
- 基板に突出して取付けられる突出し部材に穿設された取付用の複数の外貫通孔と、同突出し部材が取付けられる基板に、上記複数の外貫通孔と対応した位置に穿設された複数の内貫通孔とを重ね合わせて、複数のボルトを挿通して、締結される突出し部材の取付構造において、上記基板の裏面に重ね合わされ、上記複数のボルトの基端を上記複数の外貫通孔に対応した個所に一体的に接合する当て板を供え、上記当て板は弾性を有すると共に、自由状態において同当て板が取付けられる上記基板とは異なる形状を成し、また上記ボルトを上記基板の内貫通孔に挿通させた状態において自身の変形により各ボルトが上記貫通孔に係止されて仮止めされることを特徴とする突出し部材の取付構造。
- 請求項1記載の突出し部材の取付構造において、
上記当て板は、上記基板の裏面に重ね合わせた状態においてその両端部が上記基板から離れるように湾曲形成されたことを特徴とする突出し部材の取付構造。 - 請求項1記載の突出し部材の取付構造において、
上記基板はキャブのメタル外板であり、上記突出し部材は把持用のグリップであることを特徴とする突出し部材の取付構造。
Priority Applications (1)
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JP2004105967A JP2005069469A (ja) | 2003-08-06 | 2004-03-31 | 突出し部材の取付構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015202742A (ja) * | 2014-04-11 | 2015-11-16 | いすゞ自動車株式会社 | フロントリッド |
JP2015202748A (ja) * | 2014-04-11 | 2015-11-16 | いすゞ自動車株式会社 | フロントリッド及びフロントリッドを備える車両の前部構造 |
JP2018122708A (ja) * | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 本田技研工業株式会社 | 小型車両のフレーム構造 |
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- 2004-03-31 JP JP2004105967A patent/JP2005069469A/ja not_active Ceased
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