JP2005069332A - 水素供給ステーション及びその水素充填方法 - Google Patents

水素供給ステーション及びその水素充填方法 Download PDF

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孝 志満津
Hiroyuki Mitsui
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Abstract

【課題】水素充填の際に生ずる車載タンク内の加熱現象を抑制でき、水素を利用するエネルギー効率を向上できる水素供給ステーション及びその水素充填方法を提供すること。
【解決手段】水素供給ステーション1は、車両に搭載された車載タンク7に対して水素を充填するものである。水素供給ステーション1は、貯蔵する水素の圧力ステージPtを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンク21にそれぞれ水素を貯蔵するタンクユニット2と、タンクユニット2内の水素を車載タンク7へ供給するための供給ライン3と、供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を切り替える切替装置22とを有している。水素供給ステーション1は、車載タンク7への水素の充填が進行するにつれて、切替装置22を操作して、供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を、逐次圧力ステージPtの高い貯蔵タンク21に切り替えることができるよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池自動車、水素エンジン自動車などの水素を燃料として走行する車両に搭載される車載タンクに水素を充填するための水素供給ステーション及びその水素充填方法に関する。
近年の環境問題に対応する車両として、水素を燃料とした自動車、具体的には燃料電池自動車、水素エンジン自動車などの開発が活発に行われている。このような水素を燃料として走行する車両の普及を促進するには、車両に搭載される車載タンクに対して、安定して効率よく水素を充填する機能を備えた水素供給ステーションを開発する必要がある。
そして、水素の性質により、水素供給ステーションにおける水素貯蔵タンクにおいて高圧に圧縮された水素を車載タンクに充填する際には、この水素が発熱することが知られている。そのため、例えば、特許文献1、2においては、水素の発熱による車載タンク内の温度上昇を抑制する対策が行われている。すなわち、特許文献1においては、水素タンク(車載タンク)内の圧力が上昇するにつれて水素の充填速度を速めることが行われており、特許文献2においては、冷却手段により高圧水素容器(車載タンク)の充填口の付近を冷却することが行われている。
しかしながら、上記特許文献1、2においては、水素を高圧に圧縮した水素供給ステーションの水素貯蔵タンクについては、車載タンクへの水素の急激な充填に伴う発熱を抑制する工夫はなされていない。すなわち、特許文献1においては、特に、水素の充填を行う比較的初期の段階において、水素供給ステーションの水素貯蔵タンク内の水素圧力と、車載タンク内の水素圧力との圧力差が激しい。そのため、上記初期の段階において水素の充填速度をいくら絞っていても、車載タンクへの水素の急激な充填に伴う大きな発熱は避けられず、車載タンク内の温度上昇を防ぐには十分ではない。
また、特許文献2においては、あくまでも水素を発熱させてしまった後で冷却手段により冷却をしている。そのため、車載タンク内の温度上昇を防ぐための直接的な対策はなされていないばかりでなく、上記冷却を行うには莫大なエネルギーが必要となる。
特開2001−355795号公報 特開2002−89793号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、水素を充填する際に車載タンク内が加熱されてしまうことを抑制することができ、かつ水素を利用するエネルギー効率を向上させることができる水素供給ステーション及びその水素充填方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、車両に搭載された車載タンクに対して水素を充填するための水素供給ステーションであって、
貯蔵する水素の圧力ステージを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンクにそれぞれ水素を貯蔵するタンクユニットと、
該タンクユニット内の水素を上記車載タンクへ供給するための供給ラインと、
該供給ラインに接続する上記貯蔵タンクを切り替える切替装置とを有していることを特徴とする水素供給ステーションにある(請求項1)。
本発明の水素供給ステーションにおいては、水素の貯蔵の仕方及び車両の車載タンクへの水素の充填の仕方に工夫をしている。すなわち、本発明の水素供給ステーションは、水素を貯蔵するために、上記複数の貯蔵タンクを備えたタンクユニットを有しており、各貯蔵タンクにおいて貯蔵する水素の圧力のレベルを示す圧力ステージを段階的に異ならせている。また、水素供給ステーションは、水素の充填に使用する貯蔵タンクを切り替える切替装置を有している。そして、車載タンクに水素の充填を行う際には、車載タンク内の圧力の上昇に伴い、上記切替装置により上記供給ラインに接続する貯蔵タンクを切り替えることができる。
そのため、例えば、水素充填を行う初期段階において、車載タンク内の圧力が低いときには、低い圧力ステージの貯蔵タンクから水素の充填を開始することができる。そのため、車載タンク内の圧力と貯蔵タンク内の圧力との圧力差を小さくした状態で水素の充填を開始することができる。そして、その後、水素充填が進行して車載タンク内の圧力が高くなったときには、水素の充填に使用する貯蔵タンクを、上記充填開始時に採用した貯蔵タンクの圧力ステージよりも高い圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替えて、この貯蔵タンクから水素の充填を継続することができる。そのため、水素充填が進行したときにおいても、貯蔵タンク内の圧力と車載タンク内の圧力との圧力差を小さくした状態で水素の充填を継続することができる。
そのため、本発明においては、貯蔵タンクから車載タンクに向けて水素が送出されるときに、水素の急激な圧力開放が行われることを抑制することができ、常温付近で水素が急激に膨張して発熱してしまうことを抑制することができる。また、上記圧力差を小さくした状態での充填により、水素が減圧される割合が少なくなり、上記送出の際に生じる水素の圧力エネルギーの損失を小さくすることができる。
それ故、本発明の水素供給ステーションによれば、水素を充填する際に車載タンク内が加熱されてしまうことを抑制することができ、かつ水素を利用するエネルギー効率を向上させることができる。
なお、上記各段の貯蔵タンクにおける圧力ステージは、各貯蔵タンクにおける水素の圧力を所定の範囲内に設定して形成することができる。そして、上記タンクユニットは、貯蔵する水素の圧力(圧力ステージ)が低い貯蔵タンクから、貯蔵する水素の圧力(圧力ステージ)が高い貯蔵タンクまで、段階的に貯蔵する水素の圧力(圧力ステージ)を異ならせて構成することができる。
第2の発明は、貯蔵する水素の圧力ステージを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンクにそれぞれ水素を貯蔵するタンクユニットを有する水素供給ステーションから、車両に搭載された車載タンクに対して水素を充填する方法であって、
上記水素供給ステーションに上記車載タンクを接続したときには、該車載タンク内の圧力を検出し、上記複数の貯蔵タンクのうち上記検出した圧力よりも規定の圧力差を超えて高い圧力ステージを有する貯蔵タンクを選択して、上記水素の充填を開始し、
次いで、上記水素の充填速度を検出し、該充填速度が規定の速度よりも小さくなったときには、上記充填に使用する貯蔵タンクを上記選択した貯蔵タンクよりも1段上の圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替えて、上記水素の充填を行うことを特徴とする水素供給ステーションの水素充填方法にある(請求項17)。
本発明の水素充填方法は、上記圧力ステージを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンクにより、水素を充填する際の発熱を抑制しつつ、水素を充填する時間も短縮することができるものである。
すなわち、本発明においては、上記水素供給ステーションに上記車載タンクを接続したときには、この車載タンク内の圧力を検出する。そして、上記複数の貯蔵タンクのうちの水素の充填に使用する貯蔵タンクには、上記検出した圧力よりも規定の圧力差を超えて高い圧力ステージを有する貯蔵タンクを選択し、この貯蔵タンクから水素の充填を開始する。そのため、水素の充填速度が規定の速度よりも高い状態で、水素の充填を開始することができる。
次いで、本発明においては、上記水素の充填速度を検出し、この充填速度が規定の速度よりも小さくなったときには、上記充填に使用する貯蔵タンクを上記選択した貯蔵タンクよりも1段上の圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替える。そのため、上記充填速度が規定の速度よりも低下したときには、直ちに上記充填に使用する貯蔵タンクを変更することができる。これにより、上記水素の充填速度を適切に保つことができ、水素を充填する時間を短縮することができる。
また、上記使用する貯蔵タンクの切替を行って水素を充填することにより、上記発明と同様に、水素を充填する際に車載タンク内が加熱されてしまうことを抑制することができ、かつ水素を利用するエネルギー効率の低下を抑制することができる。
なお、上記水素充填に使用する貯蔵タンクを切り替える動作は、この水素充填に現在使用されている貯蔵タンクの圧力ステージ(圧力レベル)と、上記車載タンク内の圧力との差が規定の圧力差よりも小さくなったときに行うこともできる。
上記第1、第2の発明において、上記水素供給ステーションに接続して水素の充填を行うことができる車載タンクとしては、高圧水素を充填する高圧タンク、水素の吸蔵・放出が可能な水素吸蔵合金を内蔵したMHタンク、両者を組み合わせた高圧MHタンクなど、水素を貯蔵可能な様々なタンクを適用することができる。
また、上記第1の発明において、上記供給ラインには、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段が配設されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記冷却手段により、上記車載タンクに充填する水素を直接冷却することができる。そのため、水素を充填する際に、車載タンク内が加熱されてしまうことを一層効果的に防止することができる。
また、上記水素供給ステーションは、上記車載タンクから放出させた水素を上記供給ラインへ還流させる還流ラインを有していることもできる(請求項3)。
この場合には、上記車載タンクへの水素の充填は、この車載タンク内の水素を放出しながら行うことにより、上記水素充填の際に生ずる発熱により車載タンク内が加熱されてしまうことを一層効果的に抑制することができる。そして、上記車載タンクから放出させた水素は、上記還流ラインを介して上記供給ラインに還流させることにより、供給ライン内を流れる水素と合流させることができる。これにより、車載タンク内が加熱されることを抑制すると共に、車載タンクから放出させた水素を再び有効に車載タンクに充填することができる。
また、上記還流ラインには、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段を配設することが好ましい(請求項4)。
上記車載タンクから放出され上記還流ラインを流れる水素は、上記冷却手段によって冷却した後に上記供給ラインに還流させることにより、車載タンク内が加熱されることを一層抑制することができる。また、上記冷却を行った水素の温度が、上記供給ライン内を流れる水素の温度よりも低いときには、車載タンクに充填する水素の温度を低くすることもでき、車載タンク内が加熱されてしまうことを一層効果的に防止することができる。
また、上記水素供給ステーションは、上記車載タンクから放出させた水素を上記タンクユニットへ戻すための戻りラインを有していることもできる(請求項5)。
この場合にも、上記車載タンクへの水素の充填は、この車載タンク内の水素を放出しながら行うことにより、上記水素充填の際に生ずる発熱により車載タンク内が加熱されてしまうことを一層効果的に抑制することができる。そして、この場合には、上記車載タンクから放出させた水素は、上記戻りラインを介して上記タンクユニットに戻すことにより、再びこのタンクユニットの貯蔵タンクに貯蔵して水素充填に使用することができる。
また、上記戻りラインには、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段と、その内部を流れる水素の流量を検出する戻り流量検出手段とを配設することが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記車載タンクから放出され上記戻りラインを流れる水素は、上記冷却手段によって冷却した後に上記タンクユニットに戻すことができる。また、上記戻りラインには、上記戻り流量検出手段を配設しておくことにより、上記車載タンクから放出された水素の量を検出することができる。
また、上記供給ラインに配設した冷却手段の出口側、又は上記還流ラインに配設した冷却手段の出口側には、該冷却手段によって冷却された水素を加圧する加圧手段が配設されていることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記冷却手段によって冷却された水素の圧力が低下して、この冷却手段から送り出す速度が遅くなったり、冷却手段から送り出すことが困難になったときでも、上記加圧手段により容易にこの冷却後の水素を送り出すことができる。
また、上記水素供給ステーションは、上記供給ライン内に残留した水素を上記タンクユニットに回収するための回収ラインを有していることが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記車載タンクへの水素の充填が終了した後に、上記供給ライン内に残留した水素を上記タンクユニットに回収して再び使用することができる。そのため、供給ライン中に残留した水素も有効に再利用することができる。
また、上記供給ライン、上記還流ライン又は上記戻りラインには、上記車載タンク内の圧力を検出する圧力検出手段が配設されていることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記圧力検出手段により、水素充填を行う際には、上記車載タンク内にどれだけ水素が残存しているかを検出することができ、また、水素充填中においても車載タンク内にどれだけ水素が充填されたかを容易に検知することができる。
また、上記供給ラインには、その内部を流れる水素の流量を検出する供給流量検出手段が配設されていることが好ましい(請求項10)。
この場合には、上記供給流量検出手段により、上記タンクユニットから上記車載タンクに充填する水素の流量を正確に検出することができる。そして、この水素の流量を積算して、車載タンクに充填する水素の量を算出することができる。
また、上記還流ライン又は上記戻りラインには、上記車載タンクから放出される水素の温度を検出する温度検出手段が配設されていることが好ましい(請求項11)。
この場合には、上記温度検出手段により、上記車載タンクから放出される水素の温度を検出することにより、車載タンク内の水素がどれくらいの温度に加熱されているかを検知することができる。そのため、例えば、この検知した温度に基づいて、上記冷却手段による冷却強度を調節することができ、また、上記水素充填を行う水素の充填速度を調節することもできる。
また、上記還流ライン又は上記戻りラインには、上記車載タンクから水素の放出が行われる圧力値を調整する放出圧力調整手段が配設されていることが好ましい(請求項12)。この場合には、上記放出圧力調整手段における圧力値を適切に設定することにより、上記車載タンクから水素の放出を行う時期を適切に設定することができる。そして、例えば、水素充填を行う初期段階においては、上記放出圧力調整手段における圧力値は、上記車載タンクに残留した水素による残留圧力よりも大きな値とすることができる。これにより、水素充填を行う初期段階において、車載タンク内の水素が加熱されていないのに不必要に放出されてしまうことを防止することができる。
また、水素充填が進行し、この水素充填に使用する貯蔵タンクを上記切替手段により変更した際には、上記放出圧力調整手段における圧力値は適宜高く設定していくことができる。これにより、水素の放出が行われる圧力値を、最適に保つことができ、不必要に水素の放出が行われてしまうことを防止することができる。
また、上記供給ラインには、その内部を流れる水素の流量又は圧力を調整する供給調整手段が配設されていることが好ましい(請求項13)。
この場合には、上記供給調整手段により、上記車載タンクへの水素の充填速度(充填流量)が最適になるよう調整することができる。そのため、この充填速度を最適に保つことにより、充填の際に生ずる水素の発熱を抑制しつつ、短時間で水素充填を行うことができる。
また、上記水素供給ステーションは、上記供給調整手段を制御する制御装置を有していることが好ましい(請求項14)。
この場合には、上記制御装置により、上記供給調整手段を最適かつ迅速に制御することができる。
また、上記制御装置は、上記供給流量検出手段によって検出された流量が規定の流量よりも小さくなったときには、上記切替装置を操作して、上記供給ラインに接続する貯蔵タンクを1段上の圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替えることができるよう構成されていることが好ましい(請求項15)。
この場合には、上記制御装置は、上記供給ラインを流れる水素の流量(充填速度)が規定の流量(速度)よりも小さくなったときには、上記車載タンクに水素が充填されてこの車載タンク内の圧力が水素充填に使用している貯蔵タンクの圧力ステージに近づいたことを検知することができる。そして、このときには、上記切替装置を操作して、上記充填に使用する貯蔵タンクを現在使用している貯蔵タンクよりも1段上の圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替えることにより、上記水素の充填速度を適切に保つことができ、水素を充填する時間を短縮することができる。
なお、上記制御装置が上記切替装置を操作して上記供給ラインに接続する貯蔵タンクを切り替える動作は、上記水素充填に使用されている貯蔵タンクの圧力ステージ(圧力レベル)と、上記圧力検出手段によって検出された圧力との差が規定の圧力差よりも小さくなったときに行うこともできる。
また、上記制御装置は、上記供給流量検出手段によって検出された流量が規定の流量よりも小さくなり、かつ上記温度検出手段によって検出された温度が規定の温度よりも高くなったときには、上記冷却手段による冷却強度を増加させることができるよう構成されていることが好ましい(請求項16)。
この場合は、上記供給ラインを流れる水素の流量が規定の流量よりも小さくなったときに、上記車載タンクから放出される水素の温度も規定の温度よりも高くなったときの制御装置の動作の構成を示す。すなわち、この場合には、上記車載タンク内の温度も規定の温度よりも高くなっていることが検知され、上記冷却手段による冷却強度を増加させて、供給ラインから車載タンクに供給する水素の温度を効果的に低下させる、又は車載タンクから放出された水素を効果的に冷却することができる。
また、上記第2の発明においては、上記水素の充填は、上記車載タンク内の水素を放出させて冷却し、該冷却した水素を上記タンクユニットから送出される水素に混合しながら行うことが好ましい(請求項18)。
この場合には、上記車載タンク内の水素の放出により、車載タンク内が加熱されてしまうことを効果的に抑制し、上記冷却した水素をタンクユニットから送出される水素に混合して再び供給ラインから車載タンクに充填することができる。そのため、供給ラインを流れる水素の温度を低くすることができ、車載タンクが高温に加熱されてしまうことを一層効果的に防止することができる。
また、上記水素の充填は、上記車載タンク内の水素を放出させて冷却し、該冷却した水素を上記タンクユニットに戻しながら行うこともできる(請求項19)。
この場合には、上記車載タンク内の水素の放出により、車載タンク内が高温に加熱されてしまうことを効果的に抑制し、上記冷却した水素をタンクユニットにおけるいずれかの貯蔵タンクに戻して再利用することができる。
以下に、図面を用いて本発明の水素供給ステーション及びその水素充填方法にかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例の水素供給ステーション1は、図1に示すごとく、車両に搭載された車載タンク7に対して水素を充填するものである。この水素供給ステーション1は、貯蔵する水素の圧力レベルを示す圧力ステージPtを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンク21にそれぞれ水素を貯蔵するタンクユニット2と、このタンクユニット2内の水素を上記車載タンク7へ供給するための供給ライン3と、この供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を切り替える切替装置22とを有している。
そして、水素供給ステーション1は、上記車載タンク7への水素の充填が進行するにつれて、上記切替装置22を操作して、上記供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を、逐次圧力ステージPtの高い貯蔵タンク21に切り替えていくことができるよう構成されている。
以下に、これを詳説する。
図1に示すごとく、本例のタンクユニット2は、7つの貯蔵タンク21を有しており、各貯蔵タンク21に貯蔵する水素の圧力ステージPtを7段階に異ならせている。また、各段の貯蔵タンク21における圧力ステージPtは、各貯蔵タンク21における水素の圧力のレベルが所定の圧力の範囲内になるよう設定している。
また、本例の水素供給ステーション1は、上記車載タンク7への水素の充填に伴う各動作を制御する制御装置6により、車載タンク7への水素充填中の各動作が制御される。
具体的には、上記水素供給ステーション1における水素の供給ライン3には、車載タンク7内の圧力Pvを検出する圧力検出手段31と、供給ライン3内を流れる水素の充填速度(流量)Vを調整する供給調整手段32と、供給ライン3内を流れる水素の充填速度(流量)Vを検出する供給流量検出手段33とが配設されている。なお、本例の供給調整手段32は、弁の開度により充填速度(流量)Vを調整する流量調整弁321と充填速度(流量)Vをゼロにする第1ストップバルブ322とにより構成されている。また、本例の圧力検出手段31は圧力計であり、供給流量検出手段33は流量計である。
また、上記圧力検出手段31、供給調整手段32及び供給流量検出手段33は、いずれも上記制御装置6に電気的に接続されている。そして、制御装置6は、上記圧力検出手段31により車載タンク7内の圧力Pvを検知すると共に、上記供給流量検出手段33により上記供給ライン3内を流れる水素の充填速度Vを検知し、これらの圧力Pv及び充填速度Vの値に基づいて、上記供給調整手段32の流量調整弁321を制御して上記供給ライン3を流れる水素の充填速度Vを制御することができる。
また、上記制御装置6は、上記供給流量検出手段33によって検出される充填速度(流量)Vを監視し、この検出された充填速度Vが規定の基準速度(基準流量)Vsよりも小さくなったときに、上記切替装置22を操作して、上記供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を、水素充填に使用している貯蔵タンク21の圧力ステージPtよりも1段上の圧力ステージPtを有する貯蔵タンク21に切り替えることができるよう構成されている。
また、図1に示すごとく、上記水素供給ステーション1は、上記車載タンク7内の温度Tvの上昇を抑制するために、この車載タンク7から水素を放出させることができる還流ライン4を有している。この還流ライン4は、上記供給ライン3に接続されており、車載タンク7を水素供給ステーション1に接続したときには、車載タンク7の水素放出口72に接続されるよう構成されている。また、還流ライン4には、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段41が配設されている。本例の冷却手段41は熱交換器である。
そして、車載タンク7の水素放出口72から放出させた水素は、還流ライン4を通過させると共に、上記冷却手段41により冷却した後、上記供給ライン3へ合流させることができる。そのため、本例では、上記車載タンク7から放出させた水素を上記タンクユニット2から供給される水素と混合して、再び車載タンク7に充填することができる。そして、本例では、上記冷却手段41により、車載タンク7から放出された水素を、その温度が上記供給ライン3内を流れる水素の温度よりも低くなるよう冷却しており、車載タンク7に充填する水素の温度を常温よりも低くしている。
また、上記冷却手段41の出口側には、この冷却手段41によって冷却された水素を加圧する加圧手段42が配設されている。本例の加圧手段42はポンプである。そのため、上記冷却後の水素の圧力が、上記供給ライン3内の水素の圧力よりも低くなっていても、冷却後の水素とタンクユニット2からの供給水素とが混合されたときに、この混合水素の車載タンク7への充填速度Vを低下させてしまうことを防止することができる。
なお、上記加圧手段42としては、ポンプ以外にも、圧縮機、エジェクター等を用いることもできる。
また、図1に示すごとく、上記還流ライン4には、上記車載タンク7から放出される水素の温度Tvを検出する温度検出手段43と、車載タンク7から水素の放出が開始される圧力値である放出圧力値Prを調整する放出圧力調整手段44とが配設されている。なお、温度検出手段43は温度計であり、放出圧力調整手段44は、圧力調整器である。
また、上記温度検出手段43及び放出圧力調整手段44は、上記制御装置6に電気的に接続されている。そして、制御装置6は、上記温度検出手段43により検出された温度Tvに基づいて、上記冷却手段41における冷却強度を操作するよう構成されている。具体的には、制御装置6は、上記水素の充填中において、上記切替装置22を操作して水素充填に使用する貯蔵タンク21を圧力ステージPtが高いものに切り替えるときには、上記温度検出手段43によって検出された温度Tvが規定の基準温度Tsよりも高くなっていないかを監視し、これが高くなっているときには上記冷却手段41における冷却強度を増加させるよう構成されている。
このように冷却手段41による冷却強度を逐次増加させる構成としたのは、本例においては、上記車載タンク7内の圧力Pvに対応して上記貯蔵タンク21を切り替えて使用する水素供給ステーション1の構成により、車載タンク7内の温度は充填の初期の段階に急激に上昇するのではなく、充填が進行するにつれて上昇していくものと考えられるからである。そのため、上記冷却手段41の冷却強度は、上記貯蔵タンク21を逐次高い圧力ステージPtを有するものに切り替えると共に上昇させていく構成とした。
なお、上記冷却手段41による冷却強度は、上記車載タンク7内の温度上昇が小さくなる又は温度上昇がほぼなくなったら減少させることも可能である。
また、本例では、上記制御装置6は、上記車載タンク7に充填を行う際に、この車載タンク7における許容最大充填速度を超えないように、上記供給調整手段32により上記供給ライン3を流れる水素の充填速度Vを制御した。また、制御装置6は、上記温度検出手段43により車載タンク7から放出される水素の温度Tvを検出し、この検出した温度Tvが車載タンク7における許容最高温度を超えないように、上記供給調整手段32により上記供給ライン3を流れる水素の充填速度Vを制御した。そして、上記水素充填に使用する貯蔵タンク21の切替が行われるときの上記基準速度Vsは、上記許容最大充填速度よりも小さい値とした。
また、上記制御装置6は、上記水素の充填を開始する際には、上記圧力検出手段31により上記車載タンク7内の初期残留圧力を検出し、その後、水素充填を行い、車載タンク7内の圧力Pvがこの初期残留圧力に対して規定の圧力差ΔP0を超えて高い圧力になったときにはじめて水素の放出を開始させるよう構成されている。すなわち、制御装置6は、水素充填を開始する際には、上記放出圧力調整手段44における放出圧力値(放出開始圧力値)Prを、車載タンク7内の初期残留圧力よりも規定の圧力差ΔP0を超えて高い圧力値に設定するよう構成されている。これにより、水素充填を行う初期段階において、車載タンク7内の水素が加熱されていないのに不必要に放出されてしまうことを防止することができる。
また、上記制御装置6は、上記切替え装置により上記水素充填に使用する貯蔵タンク21を切り替えるときには、上記放出圧力調整手段44における放出圧力値Prも高くするよう構成されている。具体的には、制御装置6は、上記貯蔵タンク21の切替の際に、上記放出圧力調整手段44における放出圧力値Prを、上記圧力検出手段31により検出された圧力Pvよりも規定の圧力差ΔP0を超えて高い圧力値に設定するよう構成されている。これにより、上記水素の充填中において、水素の放出が行われる圧力値を最適に保つことができ、不必要に水素の放出が行われてしまうことを防止することができる。
また、図1に示すごとく、上記水素供給ステーション1は、上記車載タンク7への水素の充填が終了した後に上記供給ライン3内に残留した水素を、上記タンクユニット2に回収するための回収ライン5を有している。そして、供給ライン3と回収ライン5との接続部分には、リリーフバルブ51が配設されいる。これにより、供給ライン3内に残留した水素は、タンクユニット2に回収して再び有効に再利用することができる。
また、上記水素供給ステーション1は、上記回収ライン5に接続する貯蔵タンク21を切り替える回収切替装置23を有している。そして、制御装置6は、上記水素充填が終了した後に、上記回収切替装置23を操作して、上記圧力検出手段31により検出された圧力Pvよりも低い圧力ステージPtを有する貯蔵タンク21を上記回収ライン5に接続するよう構成されている。これにより、上記供給ライン3内に残留した水素を容易にタンクユニット2における貯蔵タンク21に回収することができる。
次に、上述した構成の水素供給ステーション1を用いて上記車両に搭載した車載タンク7に水素の充填を行う方法につき、図1、図2を用いて説明する。
上記車両の車載タンク7に上記水素ステーションから水素を充填するに当たっては、まず、図2におけるステップS101において、車載タンク7の水素充填口71を上記供給ライン3における接続部に接続し、車載タンク7の水素放出口72を上記還流ライン4における接続部に接続する。また、車載タンク7のアース端子を水素供給ステーション1におけるアースアダプタに接続する。そして、上記供給ライン3の接続部、還流ライン4の接続部及びアースアダプタには、上記各接続が行われたことを検出するセンサが配設されており、このセンサにより各接続が行われたことが検出されると、上記制御装置6は、水素充填ができる状態が形成されたことを検知する。
次いで、S102において、車載タンク7の水素充填口71に設けたバルブを開けると共に、供給ライン3に設けた第1ストップバルブ322を開ける。このとき、供給ライン3に設けた圧力検出手段31により車載タンク7内の圧力Pvが検出され、この検出された圧力Pvの値が制御装置6に送信される。
そして、S103において、制御装置6は、上記放出圧力調整手段44に制御信号を送信して、この放出圧力調整手段44における放出圧力値Prを、上記検出した圧力Pvの値よりも規定の圧力差ΔP0を超えて高い圧力値に設定する。すなわち、放出圧力値Prは、Pr=Pv+ΔP0とする。そして、車載タンク7の水素放出口72に設けたバルブを開けると共に、還流ライン4に設けた第2ストップバルブ45を開ける。
次いで、S104において、制御装置6は、上記複数の貯蔵タンク21のうち上記放出圧力値Prよりも規定の圧力差ΔP1を超えて高い圧力ステージPtを有する貯蔵タンク21を、水素充填に使用する貯蔵タンク21として選択する。すなわち、水素充填に使用する貯蔵タンク21は、その圧力ステージPtが、Pt>Pr+ΔP1の条件を満たすものを選択する。そして、制御装置6は、上記切替装置22に制御信号を送信し、これを操作して上記選択した貯蔵タンク21を上記供給ライン3に接続する。
次いで、S105において、制御装置6は、上記供給調整手段32に制御信号を送信し、これを開けて水素充填を開始させる。そして、制御装置6は、供給調整手段32における流量調整弁321の開度を調整して、水素の充填速度Vが基準速度Vsよりも高い状態にする。また、制御装置6は、流量調整弁321の開度を、上記供給ライン3内を流れる水素の充填速度Vが上記車載タンク7における許容最大充填速度を超えないよう制御する。
そして、S106においては、上記供給ライン3に設けた供給流量検出手段33により供給ライン3内を流れる水素の充填速度Vが検出され、この検出された充填速度Vの値が制御装置6に送信される。そして、S107において、制御装置6は、上記検出された充填速度Vの値を積算して、車載タンク7への水素の充填量Qを算出する。そして、作業者は、この水素の充填量Q又は上記圧力検出手段31により検出された圧力Pvを基にして、水素充填を終了するかを判断し、終了するときには制御装置6に終了させるための入力を行う。
次いで、S108において、制御装置6は、水素充填を終了させる入力があったか否かを判別する。上記S108における判別がNoのときには、S110において、制御装置6は、上記供給流量検出手段33により検出された充填速度(流量)Vが、基準速度(基準流量)Vsよりも小さいか否かを判別(チェック)する。
S110における判別がNoのときには、水素の充填速度Vが上記基準速度Vs以上であるとして、制御装置6は、現状の貯蔵タンク21を使用したまま水素充填を継続し、再び上記S106を実行する。一方で、S110における判別がYesのときには、水素の充填速度Vが上記基準速度Vsよりも小さくなったとして、S111において、制御装置6は、上記切替装置22を操作して、上記供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を、現在使用している貯蔵タンク21よりも1段上の圧力ステージPtを有する貯蔵タンク21に切り替える。また、このときには、S112において、制御装置6は、上記放出圧力調整手段44に制御信号を送信して、この放出圧力調整手段44における放出圧力値Prを、上記圧力検出手段31から検出された上記貯蔵タンク21の切替時の車載タンク7内の圧力Pvの値よりも規定の圧力差ΔP0を超えて高い圧力値に再設定する。
次いで、S113においては、上記還流ライン4に設けた温度検出手段43により還流ライン4内を流れる水素の温度Tvが検出され、この検出された温度Tvの値が制御装置6に送信される。そして、S114において、制御装置6は、上記検出された温度Tvの値が基準温度Tsよりも高いか否かを判別(チェック)する。
S114における判別がNoのときには、上記検出された温度Tv、すなわち水素充填の際の車載タンク7内の水素の温度Tvが上記基準温度Ts以下であるとして、冷却手段41における冷却強度を現状維持して、再び上記S106を実行する。一方で、S114における判別がYesのときには、S115において、制御装置6は、上記車載タンク7内の温度Tvが上昇し、上記基準温度Tsよりも高くなったと判断して、上記冷却手段41に制御信号を送信してこれを操作し、この冷却手段41における冷却強度を増加させ、その後は、再び上記S106を実行する。
そして、以降同様に、上記S106〜S115を繰り返し、上記充填速度Vが上記基準速度Vsよりも小さくなる毎に、逐次高い圧力ステージPtの貯蔵タンク21に切り替えて水素充填を行うことができる。
そして、上記S108における判別がYesになったときには、S109において、制御装置6は、上記還流ライン4における第2ストップバルブ45及び上記供給ライン3における第1ストップバルブ322を操作して、これらのバルブを閉じる。こうして、車載タンク7に任意の量で水素を充填することができる。
そして、水素充填を終了した後には、車載タンク7における水素充填口71及び水素放出口72を閉じたことを確認して、車両を移動して車載タンク7を水素供給ステーション1から切り離すことができる。また、上記水素充填が終了した後には、制御装置6は、上記回収切替装置23を操作して、上記圧力検出手段31により検出された圧力Pvよりも低い圧力ステージPtを有する貯蔵タンク21を上記回収ライン5に接続し、その後、上記供給ライン3に残留した水素を、上記リリーフバルブ51を開けて、上記回収ライン5から上記タンクユニット2の貯蔵タンク21に回収することができる。
本例においては、水素充填を行う初期段階において、車載タンク7内の圧力Pvが低いときには、低い圧力ステージPtの貯蔵タンク21から水素の充填を開始することができる。そのため、車載タンク7内の圧力Pvと貯蔵タンク21内の圧力との圧力差を小さくした状態で水素の充填を開始することができる。そして、その後、車載タンク7内の圧力Pvが高くなるに従って、使用する貯蔵タンク21を圧力ステージPtが高いものに逐次切り替えながら水素充填を継続することができる。そのため、水素充填が進行したときにおいても、貯蔵タンク21内の圧力と車載タンク7内の圧力Pvとの圧力差を小さくした状態で水素の充填を継続することができる。
そのため、本例においては、貯蔵タンク21から車載タンク7に向けて水素が送出されるときに、水素の急激な圧力開放が行われることを抑制することができ、常温付近で水素が急激に膨張して発熱してしまうことを抑制することができる。また、上記圧力差を小さくした状態での充填により、水素が減圧される割合が少なくなり、上記送出の際に生じる水素の圧力エネルギーの損失を小さくすることができる。
それ故、本例の水素供給ステーション1によれば、水素を充填する際に車載タンク7内が加熱されてしまうことを抑制することができ、かつ水素を利用するエネルギー効率の低下を抑制することができる。
また、上記水素充填の際には、上記水素の充填速度Vが上記基準速度Vsよりも小さくなったときには、直ちに上記充填に使用する貯蔵タンク21を切り替えることにより、上記水素の充填速度Vを適切に保つことができる。そのため、水素を充填する時間を短縮することもできる。
さらに、本例においては、上記圧力ステージPtが低い貯蔵タンク21から圧力ステージPtが高い貯蔵タンク21まで、段階的に貯蔵する水素の圧力の範囲を異ならせたことにより、これらの貯蔵タンク21に水素を補充する際においても、低い圧力ステージPtの貯蔵タンク21には、圧力の低い補充装置から補充することができ、あるいは水素を昇圧する量を少なくすることができる。そのため、水素の補充の際に必要なエネルギーを少なくすることもできる。
なお、上記制御装置6が上記切替装置22を操作して供給ライン3に接続する貯蔵タンク21を切り替える動作は、上記供給ライン3に接続され水素充填に使用されている貯蔵タンク21の圧力ステージ(圧力レベル)Ptと、上記圧力検出手段31によって検出された圧力Pvとの差が規定の圧力差よりも小さくなったときに行うこともできる。
また、本例においては上記冷却手段41は上記還流ライン4に設けたが、これに対し、この冷却手段41は、上記供給ライン3に配設することもできる。そして、この場合には、上記車載タンク7に充填する水素を常温以下に冷却することができ、水素を充填する際に、車載タンク7が高温に加熱されてしまうことを一層効果的に防止することができる。
(実施例2)
本例の水素供給ステーション1は、図3に示すごとく、上記還流ライン4を有する代わりに、上記車載タンク7から放出させた水素を上記タンクユニット2へ戻すための戻りライン40を有している。また、本例においては、上記冷却手段41は上記戻りライン40に配設し、この戻りライン40には、その内部を流れる水素の充填速度(流量)V’を検出する戻り流量検出手段46を配設している。
そして、本例においては、上記水素充填を行う際に、上記車載タンク7から戻りライン40に放出された水素は、冷却手段41により冷却された後に上記タンクユニット2における貯蔵タンク21に戻される。また、このタンクユニット2に戻される水素の充填速度V’は、上記戻り流量検出手段46により検出しており、制御装置6は、上記検出した充填速度V’の値を積算して水素の戻り量Q’を算出することができる。
そして、制御装置6は、上記供給流量検出手段33により検出された充填速度Vを積算して求めた上記車載タンク7への水素の充填量Qから、上記タンクユニット2への水素の戻り量Q’を差し引いた値を実際に車載タンク7に充填した正規の充填量であるとして検知することができる。
本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例1における、水素供給ステーションの構成を示す説明図。 実施例1における、水素充填の方法を示すフローチャート。 実施例2における、水素供給ステーションの構成を示す説明図。
符号の説明
1 水素供給ステーション
2 タンクユニット
21 貯蔵タンク
22 切替装置
3 供給ライン
31 圧力検出手段
32 供給調整手段
33 供給流量検出手段
4 還流ライン
40 戻りライン
41 冷却手段
42 加圧手段
43 温度検出手段
44 放出圧力調整手段
5 回収ライン
6 制御装置
7 車載タンク

Claims (19)

  1. 車両に搭載された車載タンクに対して水素を充填するための水素供給ステーションであって、
    貯蔵する水素の圧力ステージを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンクにそれぞれ水素を貯蔵するタンクユニットと、
    該タンクユニット内の水素を上記車載タンクへ供給するための供給ラインと、
    該供給ラインに接続する上記貯蔵タンクを切り替える切替装置とを有していることを特徴とする水素供給ステーション。
  2. 請求項1において、上記供給ラインには、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  3. 請求項1において、上記水素供給ステーションは、上記車載タンクから放出させた水素を上記供給ラインへ還流させる還流ラインを有していることを特徴とする水素供給ステーション。
  4. 請求項3において、上記還流ラインには、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  5. 請求項1において、上記水素供給ステーションは、上記車載タンクから放出させた水素を上記タンクユニットへ戻すための戻りラインを有していることを特徴とする水素供給ステーション。
  6. 請求項5において、上記戻りラインには、その内部を流れる水素を冷却するための冷却手段と、その内部を流れる水素の流量を検出する戻り流量検出手段とが配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  7. 請求項2又は4において、上記冷却手段の出口側には、該冷却手段によって冷却された水素を加圧する加圧手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記水素供給ステーションは、上記供給ライン内に残留した水素を上記タンクユニットに回収するための回収ラインを有していることを特徴とする水素供給ステーション。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項において、上記供給ライン、上記還流ライン又は上記戻りラインには、上記車載タンク内の圧力を検出する圧力検出手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項において、上記供給ラインには、その内部を流れる水素の流量を検出する供給流量検出手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  11. 請求項3〜10のいずれか一項において、上記還流ライン又は上記戻りラインには、上記車載タンクから放出される水素の温度を検出する温度検出手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  12. 請求項3〜11のいずれか一項において、上記還流ライン又は上記戻りラインには、上記車載タンクから水素の放出が行われる圧力値を調整する放出圧力調整手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項において、上記供給ラインには、その内部を流れる水素の流量又は圧力を調整する供給調整手段が配設されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  14. 請求項13において、上記水素供給ステーションは、上記供給調整手段を制御する制御装置を有していることを特徴とする水素供給ステーション。
  15. 請求項14において、上記制御装置は、上記供給流量検出手段によって検出された流量が規定の流量よりも小さくなったときには、上記切替装置を操作して、上記供給ラインに接続する貯蔵タンクを1段上の圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替えることができるよう構成されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  16. 請求項14又は15において、上記制御装置は、上記供給流量検出手段によって検出された流量が規定の流量よりも小さくなり、かつ上記温度検出手段によって検出された温度が規定の温度よりも高くなったときには、上記冷却手段による冷却強度を増加させることができるよう構成されていることを特徴とする水素供給ステーション。
  17. 貯蔵する水素の圧力ステージを複数段に異ならせた複数の貯蔵タンクにそれぞれ水素を貯蔵するタンクユニットを有する水素供給ステーションから、車両に搭載された車載タンクに対して水素を充填する方法であって、
    上記水素供給ステーションに上記車載タンクを接続したときには、該車載タンク内の圧力を検出し、上記複数の貯蔵タンクのうち上記検出した圧力よりも規定の圧力差を超えて高い圧力ステージを有する貯蔵タンクを選択して、上記水素の充填を開始し、
    次いで、上記水素の充填速度を検出し、該充填速度が規定の速度よりも小さくなったときには、上記充填に使用する貯蔵タンクを上記選択した貯蔵タンクよりも1段上の圧力ステージを有する貯蔵タンクに切り替えて、上記水素の充填を行うことを特徴とする水素供給ステーションの水素充填方法。
  18. 請求項17において、上記水素の充填は、上記車載タンク内の水素を放出させて冷却し、該冷却した水素を上記タンクユニットから送出される水素に混合しながら行うことを特徴とする水素供給ステーションの水素充填方法。
  19. 請求項17において、上記水素の充填は、上記車載タンク内の水素を放出させて冷却し、該冷却した水素を上記タンクユニットに戻しながら行うことを特徴とする水素供給ステーションの水素充填方法。
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