JP2005068035A - 慢性疼痛治療用外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】
これまで決定的な治療剤の無かった慢性疼痛症状に対して、極めて有効な慢性疼痛用外用剤を提供する。
【解決手段】
本発明の慢性疼痛用外用剤は、非ステロイド性消炎鎮痛剤および局所麻酔剤を有効成分とすることを特徴とし、単一製剤としてもよく、二製剤としてもよい。即ち、本発明は、これら有効成分を両方とも含有する単一製剤であってもよいし、これらをそれぞれ含有する二製剤であって、これら有効成分それぞれを同時に或いは時間をおいて逐次的に投与するものであってもよい。



Description

本発明は、慢性疼痛治療のための外用剤に関するものである。更に詳しくは、腰痛、頭痛、ヘルペス後神経痛などの慢性疼痛、或いはリウマチ症疾患、変形性関節症、関節周囲炎、腱・腱鞭炎、脳卒中、癌、外科的手術などに伴う慢性疼痛の鎮痛効果が著しく改善された外用剤に関するものである。
所謂「痛み」を抑制或いは除去することは医療上極めて重要であるが、「痛み」は個人的な体験に基づくためにその定義や分類が極めて困難であり、斯かる困難性故にその治療も非常に難しい場合がある。従って、これまで「痛み」の分類について、多くの研究が為されてきた。
例えば、Loeserら:「Lancet」第353号第1607〜1609頁(1999年)によると、「痛み」のタイプを、(1)組織の損傷を伴う急性疼痛(Acute pain),(2)組織の損傷を伴わない一過性疼痛(Transient pain),(3)組織の損傷を伴わない慢性疼痛(Chronic pain)に分類している。これら「痛み」のうち(3)の「慢性疼痛」とは、疾病中やその後、或いは身体因が無いにも拘わらず、日常生活に支障を来たすような疼痛が長期間継続する状態をいう。
ところで、「痛み」の治療では、古くはステロイド剤が使用されていたが、ステロイド剤は、多彩な効果を有する反面で種々の副作用をも生ずることが明らかとなった。そこで、ステロイドとは異なる骨格を持ち、鎮痛作用と共に抗炎症作用をも併せ持つ薬剤として非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)が開発され、「痛み」治療において既に広く用いられている。
この非ステロイド性消炎鎮痛剤は、局所的な組織損壊により誘発され、数日から数週間で痛みがなくなる急性疼痛に極めて有効であるものの、器質変化による炎症を伴う慢性疾患、即ち、リウマチや関節炎などにみられる疼痛治療においては、その効果は十分でない。特に、組織の損傷がない一過性の疼痛や、原因が無くなっても持続するような、慢性関節リウマチや腰痛などの慢性疼痛については、十分な効果がみられない。また、非ステロイド性消炎鎮痛剤は、内服薬として投与されると胃や十二指腸において糜爛、出血、穿孔といった消化管毒性を示し、更に腎機能障害をも示す場合がある。
慢性疼痛治療においては、この非ステロイド性消炎鎮痛剤が使用されることもある。しかしながら、その疼痛発生原因が明確でないこともあり、非ステロイド性消炎鎮痛剤では慢性疼痛を完全に除去することができず、決定的な治療薬とはなり得なかった。その一方で慢性疼痛は、不快な疼痛が持続的に長期間継続するため、患者の日常生活や社会生活に支障を来たして精神的な抑鬱状態を誘発し、ひいては精神病の一因となるなど大きな社会問題となっている。
上記の様な状況から、慢性疼痛の有効な治療薬の登場が望まれていた。そこで、本発明の解決課題は、腰痛、頭痛、ヘルペス後神経痛などの慢性疼痛、或いはリウマチ疾患、変形性関節症、関節周囲炎、腱・腱鞭炎、脳卒中、癌、外科的手術などに伴う慢性疼痛治療に、極めて優れた効果を有する外用剤を提供することにある。
斯かる目的を解決するために、本発明者らは、急性疼痛の治療に効果を発揮している非ステロイド性消炎鎮痛剤を慢性疼痛治療においても活用できないかと考え、その使用方法につき鋭意研究することによって、本発明を完成するに至った。即ち、本発明者らは、非ステロイド性消炎鎮痛剤を外用剤として使用すれば、消化管毒性などの副作用を軽減できると考えられることから、非ステロイド性消炎鎮痛外用剤の慢性疼痛に対する効果を種々検討したところ、単独ではそれ程の効果を示さなかったものの、局所麻酔剤と併用することにより明らかな相乗作用が発揮されて、慢性疼痛が著しく軽減されることを見出した。
本発明の慢性疼痛治療用外用剤は、非ステロイド性消炎鎮痛剤および局所麻酔剤を有効成分とすることを特徴とする。
上記非ステロイド性消炎鎮痛剤としては、シクロオキシゲナーゼII型阻害作用を有するものが好ましく、また、上記非ステロイド性消炎鎮痛剤1質量部に対する上記局所麻酔剤の割合が0.2〜5質量部であることが好ましい。
本発明の慢性疼痛治療用外用剤としては、上記非ステロイド性消炎鎮痛剤がジクロフェナクナトリウムであり、上記局所麻酔剤がリドカインであるものが好適である。
また、本発明の慢性疼痛治療用外用剤は、これまで決定的な治療薬が存在しなかった慢性関節リウマチまたは慢性腰痛症の治療に対して特に有効である。
本発明の慢性疼痛治療用外用剤は、従来決定的な治療薬が無かった慢性疼痛症状に対して、これまでにない疼痛治療効果を示す。従って、本発明の慢性疼痛治療用外用剤は、慢性疼痛治療剤として極めて優れており有用性を有する。
本発明の外用剤の特長は、急性疼痛に効果がある非ステロイド性消炎鎮痛剤を慢性疼痛治療に適用するにあたり、局所麻酔剤を併用することによって、慢性疼痛を著しく軽減できることにある。即ち、非ステロイド性消炎鎮痛剤または局所麻酔剤の各単独投与では慢性疼痛治療効果が十分でなかったのに対して、これらを併用することによって、非ステロイド性消炎鎮痛剤の作用により炎症が軽減されると共に、慢性疼痛は著しく軽快するのである。
以下に、本発明の実施形態及びその効果について説明する。
本発明に係る慢性疼痛治療用外用剤は、非ステロイド性消炎鎮痛剤および局所麻酔剤を有効成分とすることを特徴とするが、その製剤形態は、単一製剤よりなる場合と二製剤よりなる場合とがある。即ち本発明は、これら有効成分を両方とも含有する単一製剤であってもよいし、これらをそれぞれ含有する二製剤を一つのキットとしたものであって、これら製剤のそれぞれを使用者の好む比率で、同時に或いは若干の時間をおいて逐次的に投与するものであってもよい。
これら製剤形のうち、非ステロイド性消炎鎮痛剤と局所麻酔剤を含有する単一製剤が好適である。製造時の利便性等に加え、これら有効成分の相乗効果が安定して速やかに発揮されるからである。
「非ステロイド性消炎鎮痛剤」とは、主としてオータコイドであるシクロオキシゲナーゼ阻害作用を有するものであるが、消炎鎮痛剤として用いられている非ステロイド性の薬剤であれば、特に限定なく本発明に使用することができる。このような「非ステロイド性消炎鎮痛剤」としては、例えばインドメタシン、ジクロフェナク、ケトプロフェン、スプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、ブフェキサマクおよびこれらの塩を挙げることができ、これらより一種または二種以上を選択して使用することが好ましい。尚、シクロオキシゲナーゼには、シクロオキシゲナーゼI型とII型が存在することが知られているが、本発明に使用される「非ステロイド性消炎鎮痛剤」は、II型阻害作用を有するものであることが好ましい。シクロオキシゲナーゼII型は、普段は発現しておらず、炎症性サイトカインなどによって誘導されるので(用時誘導)、シクロオキシゲナーゼII型阻害作用を有することによって、患部の炎症を選択的に軽減することができるからである。尚、シクロオキシゲナーゼI型を阻害すると消化官障害や腎機能障害が引発されることが知られているが、外用剤として投与すれば、消化官障害等の不利益は軽減されるので、シクロオキシゲナーゼI型阻害作用を有するものであっても、本発明に適用することができる。
本発明の外用剤に配合される非ステロイド性消炎鎮痛剤の配合量は、外用剤全体に対して1〜50質量%が好ましい。非ステロイド性消炎鎮痛薬の配合量が1質量%未満であると鎮痛効果が不十分となり、50質量%を超えると上述の副作用が強くなるからである。
「局所麻酔剤」は、局所麻酔剤として使用されているものであれば、特に限定はされないが、例えばリドカイン、テトラカイン、プロカイン、ジブカイン、ベンゾカインおよびこれらの塩を挙げることができ、これらより一種または二種以上を選択して使用することが好ましい。
本発明の外用剤に配合される局所麻酔剤の配合量は、外用剤全体に対して1〜50質量%が好ましい。配合量が1質量%未満であると鎮痛効果が不十分となり、50質量%を超えると副作用が強くなるからである。
非ステロイド性消炎鎮痛剤1質量部に対する局所麻酔剤の割合は、0.2〜5質量部が好ましい。当該範囲内である場合に、これら有効成分の相乗効果が顕著に発揮されるからである。
本発明の有効成分として使用できる塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩;グルコサミン塩等の有機アミン塩;フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸の塩;ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;オルニチン酸塩、グルタミン酸塩のようなアミノ酸塩;およびフマル酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸等のカルボン酸塩を挙げることができる。
本発明に係る外用剤の剤型としては、例えば軟膏剤、ローション剤、エアゾール剤、硬膏剤などを挙げることができるが、外用剤として用いられている剤形であるならば、特に限定はされない。しかし、関節部などに生じる慢性疼痛の場合には、冷却によって痛みの増大が発生することがあるため、長時間にわたり患部を冷却することとなる水性の成形パップ剤は好ましくない。
本発明の外用剤には,必要に応じて,賦形剤(例えば、白糖などの糖類;デキストリンなどのデンプン誘導体;カルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体;キサンタンガムなどの水溶性高分子等)、着色剤,滑沢剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;前記の賦形剤におけるデンプン誘導体等)、結合剤(例えば、前記の賦形剤やマグロゴール等)、乳化剤、増粘剤、湿潤剤、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;無水酢酸;ソルビン酸等)、保存剤、溶剤(例えば、水、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール等)、溶解補助剤、懸濁化剤(例えば、カルメロースナトリウム等)、緩衝剤、pH調整剤などを通常の配合量で配合できる。
本発明に係る外用剤の使用量は、含有有効成分の種類、慢性疼痛の症状、患者の年齢等により異なるが、一般的には、成人に対して1日1回〜数回適用することが好ましい。更に好適には、1日1〜2回適用するが、症状によっては投与回数を増やしてもよい。
次に、実施例および試験例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。なお、本実施例および比較例における配合量の値は、全て質量%である。
(実施例1)硬膏剤の調製
以下の処方で、通常の製造法により、ジクロフェナクナトリウム−リドカイン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
混合機としてはニーダーを用い、硬膏剤用の組成成分としてスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ロジンエステル誘導体、ポリブテン、流動パラフィンを、120〜160℃で加熱混合した。次いで、ジクロフェナクナトリウム(消炎鎮痛剤)とリドカイン(局所麻酔剤)をポリエチレングリコールに溶解したものを加え混合し、直接ポリエステル布に展延し所望の大きさに切断した。
(実施例2)硬膏剤の調製
以下の処方で、通常の製造法により、ケトプロフェン−リドカイン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
硬膏剤用の組成成分として表2中のBを80℃で加温溶解し、ここへケトプロフェン(消炎鎮痛剤)とリドカイン(局所麻酔剤)と可溶化剤の混合物であるAを加え混合した。更に均一に溶解しておいたCを加え、ホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、37℃で攪拌を止め放置した。
(実施例3)ローション剤の調製
以下の処方で、通常の製造法により、フェルビナク−ベンゾカイン含有ローション剤を調製した。
Figure 2005068035
ローション組成成分等としてBを80℃で加温溶解し、ここへ有効成分としてフェルビナク(消炎鎮痛剤)、ベンゾカイン(局所麻酔剤)、クロタミトン(鎮痒剤)を含むAを徐々に加えながら攪拌した。更に、ローション組成成分等としてCを均一に溶解したものを加え、80℃を維持しながらホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、40℃で攪拌を止め放置した。
(実施例4)硬膏剤の調製
以下の処方で、通常の製造法により、ロキソプロフェンナトリウム−リドカイン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
混合機としてニーダーを用い、硬膏剤用の組成成分としてスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ロジンエステル誘導体、ポリブテン、流動パラフィンを、120〜160℃で加熱混合した。ここへ、有効成分としてロキソプロフェン(消炎鎮痛剤)、リドカイン(局所麻酔剤)、サリチル酸グリコール(消炎鎮痛剤)を、エモリエント剤としてのミリスチン酸イソプロピルに混和し溶解したものを加え混合し、直接ポリエステル布に展延し所望の大きさに切断した。
(実施例5)硬膏剤の調製
以下の処方で、通常の製造法により、インドメタシン−塩酸プロカイン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
硬膏剤用の組成成分としてBを80℃で加温溶解し、有効成分であるインドメタシン(消炎鎮痛剤)、塩酸プロカイン(局所麻酔剤)、クロタミトン(鎮痒剤)を、可溶化剤であるアジピン酸ジイソプロピルとN−メチル−2−ピロリドンに溶解したAを加え混合した。ここへ、硬膏剤用の組成成分であるCを均一に溶解したものを加え、ホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、35℃で攪拌を止め放置した。
(実施例6)ローション剤の調製
以下の処方で、通常の製造法により、フルルビプロフェン−テトラカイン−リドカイン含有ローション剤を調製した。
Figure 2005068035
有効成分であるフルルビプロフェン(消炎鎮痛剤)、テトラカイン(局所麻酔剤)、リドカイン(局所麻酔剤)を含むAを80℃で加温溶解し、溶解しておいたローション組成成分であるBを加え、80℃を維持しながらホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、35℃で攪拌を止め放置した。
(比較例1)消炎鎮痛剤のみ含有する硬膏剤
以下の処方で、通常の製造法により、有効成分として消炎鎮痛剤のみを含有する硬膏剤として、ジクロフェナクナトリウム含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
混合機としてニーダーを用い、硬膏剤用の組成成分としてスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ロジンエステル誘導体、ポリブテン、流動パラフィンを、120〜160℃で加熱混合した。次いで、ジクロフェナクナトリウム(消炎鎮痛剤)をポリエチレングリコールに溶解したものを加え混合し、直接ポリエステル布に展延し所望の大きさに切断した。
(比較例2)局所麻酔剤のみ含有する硬膏剤
以下の処方で、通常の製造法により、有効成分として局所麻酔剤のみを含有する硬膏剤として、リドカイン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
混合機としてニーダーを用い、硬膏剤用の組成成分としてスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ロジンエステル誘導体、ポリブテン、流動パラフィンを、120〜160℃で加熱混合し、次いでリドカイン(局所麻酔剤)をポリエチレングリコールに溶解したものを加え混合し、直接ポリエステル布に展延し所望の大きさに切断した。
(比較例3)消炎鎮痛剤のみ含有する硬膏剤
以下の処方で、通常の製造法により、有効成分として消炎鎮痛剤のみを含有する硬膏剤として、ケトプロフェン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
硬膏剤組成成分であるBを80℃で加温溶解し、有効成分としてケトプロフェン(消炎鎮痛剤)を含むAを加え混合した。均一に溶解しておいた硬膏剤組成成分であるCを加え、ホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、37℃で攪拌を止め放置した。
(比較例4)局所麻酔剤のみ含有する硬膏剤
以下の処方で、通常の製造法により、有効成分として局所麻酔剤のみを含有する硬膏剤として、リドカイン含有硬膏剤を調製した。
Figure 2005068035
硬膏剤組成成分であるBを80℃で加温溶解し、有効成分であるリドカイン(局所麻酔剤)を溶解したものであるAを加え混合した。硬膏剤組成成分であるCを均一に溶解したものを加え、ホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、37℃で攪拌を止め放置した。
(比較例5)消炎鎮痛剤のみ含有するローション剤
以下の処方で、通常の製造法により、有効成分として消炎鎮痛剤のみを含有するローション剤として、フェルビナク含有ローション剤を調製した。
Figure 2005068035
ローション剤組成成分であるBを80℃で加温溶解し、ここへ、有効成分であるフェルビナク(消炎鎮痛剤)を含むAを溶解したものを徐々に加えながら攪拌した。ローション剤組成成分であるCを均一に溶解しておいたものを加え、80℃に維持しながらホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、40℃で攪拌を止め放置した。
(比較例6)局所麻酔剤のみ含有するローション剤
以下の処方で、通常の製造法により、有効成分として局所麻酔剤のみを含有するローション剤として、ベンゾカイン含有ローション剤を調製した。
Figure 2005068035
ローション剤組成成分であるBを80℃で加温溶解し、ここへ、有効成分としてベンゾカイン(局所麻酔剤)を含むAを溶解したものを徐々に加えながら攪拌した。更に、ローション剤組成成分であるCを均一に溶解したものを加え、80℃を維持しながらホモミキサーを用いて5000rpmで攪拌し乳化後、パドル攪拌しながら冷却し、40℃で攪拌を止め放置した。
(比較例7)水性パップ剤
以下の処方で、通常の製造法により、ジクロフェナクナトリウム−リドカイン含有水性パップ剤を調製した。
Figure 2005068035
ジクロフェナクナトリウムおよびリドカインをポリエチレングリコールに溶解し、その他の原料と均一になるまで練合し、直接ポリエステル布に展延し所望の大きさに切断した。
(試験例1)
慢性疼痛患者である被験者5人に対して、実施例1及び比較例1,2,7の硬膏剤及び水性パップ剤を患部に貼付する官能試験を行なった。具体的には、1日に2回12時間ごとに貼り替える処置を7日間連続で行なった後、被験者により鎮痛効果の評価を行なった。結果を表14に示す。
なお、当該官能試験は、製剤間の影響を防止するために、一製剤の試験を終えると休薬期間として7日間あけてから次の製剤の官能試験を行った。また、製剤の試験順序は、特定することなく行った。
Figure 2005068035
*)表14における点数は、悪化した場合を−1、変化がない場合を0、効果があった場合を1、顕著な効果があった場合を2として評価した。
**)合計は、製剤ごとに各点数と各人数を掛け合わせた合計値である。即ち、値が高いほど鎮痛効果が高いと考えられる。
表14で示されるとおりジクロフェナクナトリウム(消炎鎮痛剤)およびリドカイン(局所麻酔剤)の両方を含有する実施例1の硬膏剤は、他のジクロフェナクナトリウムのみ、リドカインのみを含有する比較例1,2の硬膏剤に比べ鎮痛効果が高い結果を示した。しかし、ジクロフェナクナトリウム、リドカインを両方含有する比較例7の水性パップ剤については、逆に悪化する傾向にあった。この原因として、水性パップ剤による患部冷却の影響が考えられる。
(試験例2)
実施例2及び比較例3,4の硬膏剤を、慢性疼痛症状を呈する被験者5人に対して、1製剤につき7日間連続で患部に塗布し、官能試験を行なった。なお、1日に2回12時間ごとに塗布し、一製剤の官能試験を終えると休薬期間として7日間あけてから次の製剤の官能試験を行なった。また、製剤の試験順序は特定せず行った。その結果を表3に示す。
Figure 2005068035
表中、点数および合計は、表14と同義を示す。
表15で示されるとおりケトプロフェン、リドカインを両方含有する実施例2の硬膏剤は、他のケトプロフェンのみ、リドカインのみを含有する比較例3,4の硬膏剤に比べて鎮痛効果が高いことが明らかとなった。
(試験例3)
実施例3及び比較例5,6の硬膏剤を、慢性疼痛症状を呈する被験者5人に対して、試験例2と同様に官能試験を行った。その結果を表16に示す。
Figure 2005068035
表中、点数および合計は、表14と同義を示す。
表16で示されるとおりフェルビナク、ベンゾカインを両方含有する実施例3のローション剤は、他のフェルビナクのみ、ベンゾカインのみを含有する比較例5,6のローション剤に比べ鎮痛効果が高い結果を示した。

Claims (6)

  1. 非ステロイド性消炎鎮痛剤および局所麻酔剤を有効成分とすることを特徴とする慢性疼痛治療用外用剤。
  2. 上記非ステロイド性消炎鎮痛剤が、シクロオキシゲナーゼII型阻害作用を有する請求項1に記載の慢性疼痛治療用外用剤。
  3. 上記非ステロイド性消炎鎮痛剤1質量部に対する上記局所麻酔剤の割合が0.2〜5質量部である請求項1または2に記載の慢性疼痛治療用外用剤。
  4. 上記非ステロイド性消炎鎮痛剤がジクロフェナクナトリウムであり、上記局所麻酔剤がリドカインである請求項1〜3のいずれかに記載の慢性疼痛治療用外用剤。
  5. 慢性関節リウマチ治療のための請求項1〜4のいずれかに記載の慢性疼痛治療用外用剤。
  6. 慢性腰痛症治療のための請求項1〜4のいずれかに記載の慢性疼痛治療用外用剤。
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