JP2005067570A - インフレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 脱離した破裂板を捕捉できるインフレータの提供。
【解決手段】 充填ガスでエアバッグを膨張させるタイプのインフレータにおいて、点火器24の作動による圧力を受けて破裂板30が脱離したとき、捕捉手段50に破裂板30を突き刺して捕捉する。その結果、脱離した破裂板30により、ガス通路が閉塞され、ガス流が阻害されることがなくなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車に搭載するエアバッグシステムに使用するインフレータに関する。
自動車に搭載されるエアバッグシステムに使用するインフレータには、作動の確実性が求められる。特にインフレータが、高圧充填された加圧ガスを放出することでエアバッグを膨張させる方式のものの場合、加圧ガスの放出を可能とするための遮蔽手段(破裂板)を確実に破壊すると共に、破壊後の破裂板片等がエアバッグ内に流入したり、ガス流路を塞いでエアバッグの膨張を阻害したりしないことが重要となる。
特許文献1には、エアバッグ用ガス発生器が開示されている。図4のガス発生器では、点火器76の作動により、可動カッタ112が移動して、破裂板40を切断し、切断後の破裂板40は可動カッタ112内にそのまま残留する。この発明では、可動カッタ112を別部材として使用するため内部構造が複雑になること、破裂後の破裂板40の保持が不十分なため、ガス通路が閉塞される恐れがある。
特許文献2には、エアバッグ用ガス発生器が開示されている。点火器8の作動により、チョークディスク6が移動して、破裂板4を破壊するものであるが、破壊された破裂板4の保持等についての開示はない。
USP 6,131,948 USP 5,941,561
本発明は、インフレータの作動時、点火手段の作動により破壊された遮蔽手段を保持したり、又は破壊片の発生を防止したりすることで、ガス流路を確保し、ガス流の円滑な流れを維持して、エアバッグを確実に膨張させるインフレータを提供することを課題とする。
請求項1の発明は、課題の解決手段として、エアバッグ膨張用ガスが充填されたガス充填空間を形成するインフレータハウジングと、エアバッグ膨張用ガスを排出するためのガス排出口と、ガス充填空間からガス排出口に至るまでのガス通路を有するインフレータであり、
ガス通路が遮断部材により閉塞されており、
遮断部材に対向する位置には、遮断部材に圧力を与えてガス通路を開放するための点火手段が配置されており、
遮断部材を挟んで点火手段と対向する位置には、インフレータの作動後において、ガス通路が開放された後に遮断部材を捕捉するための捕捉手段が配置されているインフレータを提供する。
ガス排出口とガス通路は、インフレータハウジング内を隔壁で2つの空間に仕切って、一方の空間をガス充填空間とし、残部の空間にガス排出口とガス通路を設けてもよいし、インフレータハウジングに接続した別部材にガス排出口とガス通路を設けてもよい。
エアバッグ膨張用ガス(例えば、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス、窒素ガス、又はこれらの内の2以上の混合物)でエアバッグを膨張させる構造のインフレータでは、内部を気密状態とするための手段の一つとして、ガス通路を遮蔽部材(例えば、ステンレス製等の円形状破裂板)で閉塞している。この破裂板は、ガス通路の内壁面に、破裂板の周縁部を溶接固定して取り付けられている。
そして、インフレータ作動後において、点火手段(例えば、電気式点火器のみ、又は電気式点火器と火薬の組み合わせ)により、破裂板を破壊してガス通路を開放し、膨張用ガスを噴出させてエアバッグを膨張させる。
このとき、脱離した破裂板がガス通路を塞ぎ、エアバッグ膨張用ガスの噴出を阻害する事態や破壊されて細片となった破裂板が、エアバッグ内に噴出される事態を防止する必要がある。
請求項1の発明は、破裂板全体(ガス通路の内壁面に溶接固着された周縁部分も含めた全体)が一体となって脱離したとき、又はガス通路の内壁面に溶接固定された周縁部を除いた大部分が一体となって脱離したとき、それを捕捉することで、エアバッグ膨張用ガスの円滑な噴出を確保するものである。
請求項2の発明は、請求項1記載のインフレータにおいて、遮断部材を捕捉するための捕捉手段が、インフレータの作動時において、ガス通路から脱離した遮蔽手段を突き刺して捕捉するものを提供する。
この捕捉手段としては、鋭利な矢尻状の先端部を持つもの等が適用できる。点火手段による衝撃波を受けたとき、破裂板は捕捉手段方向に勢いよく脱離し、鋭利な矢尻状の先端部を持つ捕捉手段に突き刺さり、その状態で保持される。このため、一旦捕捉された破裂板がガス流によって捕捉手段から脱離して、ガス通路が閉鎖されることでガス流が阻害されることが防止される。
脱離した破裂板が捕捉される限りにおいて捕捉手段の形状は問わず、例えば、円柱形や多角柱形で、破裂板に対向する先端部分が鋭利な矢尻状のもののほか、円錐形状、多角錐形状のものが使用できる。
請求項3の発明は、請求項1記載のインフレータにおいて、遮断部材を捕捉するための捕捉手段が、インフレータの作動時において、ガス通路から脱離した遮蔽手段を突き刺して捕捉し、かつ捕捉後における遮蔽手段の捕捉手段からの再脱離を防止するものを提供する。
この捕捉手段としては、鋭利な矢尻状の先端部を持つと共に、返し(逆刺)を有するもの等が適用できる。点火手段による衝撃波を受けたとき、破裂板は捕捉手段方向に勢いよく脱離し、鋭利な矢尻状の先端部を持つ捕捉手段に突き刺さったとき、返し(逆刺)により、再脱離がし難くくなる。このため、一旦捕捉された破裂板がガス流によって捕捉手段から脱離して、ガス通路が閉鎖されることでガス流が阻害されることが防止される。
一旦捕捉手段に捕捉された破裂板が再脱離することを防止する構造としては、例えば、請求項2の発明で例示した矢尻状先端部を有する捕捉手段のうち、側壁部に凹凸を付け、捕捉手段に捕捉された破裂板の動きに対して抵抗を生じるようにしたもの、捕捉手段の側壁部の径を変えたもの等が適用できる。このような再脱離防止構造は、捕捉手段として、円錐や多角錐形状のものを用いたときに特に有効である。
請求項4の発明は、請求項1記載のインフレータにおいて、遮断部材を捕捉するための捕捉手段が、インフレータの作動時において、破壊されてガス通路から脱離した遮蔽手段を内側空間に取り込んで捕捉するものを提供する。
点火手段により、破裂板が脱離したり、破壊されて複数片(細片群)に分離したとき、脱離した破裂板又は細片群は点火手段と対向する位置にある捕捉手段に向かって飛び散る。この場合、例えば壺のように、開口部分は狭く、内部は半径方向に広くなっているような容器状の捕捉手段を配置しておくと、容器状の捕捉手段内に飛び込んだ破裂板又は細片群は、狭い開口部で阻止されて容器状の捕捉手段の内側空間に取り込まれて捕捉されるため、外への飛び出しが防止される。このため、破裂板や細片群がガス通路を閉塞したり、ガス流と共にエアバッグ内に噴出することが防止される。
請求項5の発明は、課題の他の解決手段として、エアバッグ膨張用ガスが充填されたガス充填空間を形成するインフレータハウジングと、エアバッグ膨張用ガスを排出するためのガス排出口と、ガス充填空間からガス排出口に至るまでのガス通路を有するインフレータであり、
ガス通路が遮断部材により閉塞されており、
遮断部材に対向する位置には、遮断部材に圧力を与えてガス通路を開放するための点火手段が配置されており、
遮断部材を挟んで点火手段と対向する位置には、インフレータの作動時において、ガス通路が開放されるときに遮断部材の破壊を補助する補助手段が配置されているインフレータを提供する。
点火手段が作動して衝撃波を受けると、遮断部材(破裂板)は膨張変形した後に脱離したり、破壊されたりしてガス通路が開放されるため、上記したような捕捉手段の適用が重要となる。
請求項5の発明は、破裂板が脱離したり、破壊されたりするときに、破裂板の破壊を補助してガス通路を開放することにより、破裂板の脱離や破壊を防止するものである。これにより、破裂板の捕捉手段が不要となる。
請求項6の発明は、請求項5記載のインフレータにおいて、遮断部材の破壊を補助する補助手段が、インフレータの作動時において、点火手段による圧力を受けて膨張変形途中の遮蔽部材に突き刺さり、遮蔽部材を脱離させずに開裂させるものを提供する。
この補助手段としては、鋭利な矢尻状の先端部を持つもの等が適用できる。点火手段による衝撃波を受けたとき、破裂板は補助手段方向に膨張変形するため、膨張変形途中(脱離したり、破壊されたりする前)の破裂板に補助手段を突き刺すことで、破裂板を2枚、3枚又はそれ以上の花弁状に開裂させる。その結果、破裂板は周縁部がガス通路内壁面に溶接固着されたまま、開裂するため、破裂板の破片が発生せずにガス通路が開放され、ガスの円滑な流れが維持される。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のインフレータにおいて、インフレータハウジングと、ガス排出口、ガス充填空間からガス排出口に至るまでのガス通路、遮蔽部材、及び点火手段を有する、インフレータハウジングの一端側と一体となったディフューザ部を備えており、
点火手段が、点火手段の軸がインフレータハウジングの軸に対して直角になるように取り付けられているものを提供する。
ディフューザ部は、インフレータハウジングに別部材となるディフューザハウジングを接合して外殻を形成したものでもよいし、インフレータハウジングの一端側を隔壁で仕切って外殻を形成したものでもよい。
ディフューザ部を設けることで、ガス流の流れ方向に大きな変化を生じさせずに、ガス排出口の開口方向と点火手段の取付方向の調整が容易になり、インフレータの幅を小さくすることができる。また、ディフューザ部を設けることで、点火手段と遮蔽部材を近い間隔で正対させることができるので、点火手段からのエネルギー(衝撃波)を効率良く遮蔽部材に当てることができる。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のインフレータにおいて、遮蔽部材が円形状の破裂板であり、下記の要件の少なくとも1つを有しているものを提供する。
(a)破裂板の厚さと直径の比(直径/厚さ)が14〜50
(b)ISO 6892(JIS Z2241)による破裂板の引張強度が880〜1100N/mm
(c)ISO 6892(JIS Z2241)による破裂板の伸びが25%以上
(a)〜(c)の要件のいずれか1つを有している場合、点火手段による衝撃波を受けたとき、破裂板が破壊されることなく、一体となって脱離し易くなる。
本発明では、いずれか2つの要件、即ち(a)と(b)、(a)と(c)、(b)と(c)を有していることが好ましく、(a)、(b)、(c)の全てを有していることがより好ましい。
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のインフレータにおいて、点火手段として使用する電気式点火器が、20℃の状態で10mlの密閉容器内で作動させたときの出力が5171kPa(750psi)以上であるものを提供する。
この出力以上であると、遮蔽部材の破壊性又は脱離性が高められ、ガス通路の開放が容易になる。
本発明のインフレータによれば、点火手段による圧力を受けた遮蔽部材(破裂板)が破壊されたとき、捕捉手段の作用により、破壊片等によりガス流路が閉塞されることが防止され、また破壊補助手段の作用により、破壊片が生じることが防止される。このため、ガス流の円滑な流れが維持されるので、エアバッグが確実に展開される。
(1)実施の形態1
図1、図2により、本発明のインフレータの一実施形態を説明する。図1は、インフレータ10の軸方向の断面図、図2は図1の部分断面図である。
インフレータハウジング11内は、エアバッグ膨張用ガスが充填されたガス充填空間15となっている。
インフレータハウジング11は、幅方向の断面が円形のものが好ましいが真円である必要はなく、楕円、真円に近い多角形のような形状でも良く、インフレータの取付部となる空間形状等に応じて適宜変更することができる。
エアバッグ膨張用ガスとしては、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス、窒素ガス、これらの混合物等が挙げられ、充填圧力は約10〜67MPaである。エアバッグ膨張用ガスは、インフレータハウジング11の一端閉塞面12に設けられたガス充填孔16に差し込んだシールピン17の隙間から充填し、充填後はインフレータハウジング11の一端閉塞面12とシールピン17を一緒に溶接して閉塞する。
インフレータハウジング11の他端開口部13には、ディフューザ部20が、溶接部21において、インフレータハウジング11と一体となるように取り付けられている。
ディフューザ部20は、ディフューザハウジング22により外殻が形成されており、開口部23から電気式の点火器24(点火薬を備えている。)が嵌め込まれ、点火器24は開口部周縁22aをカシメることで固定されている。
点火器24は、点火器24の軸方向がインフレータハウジング11の軸方向に直角になるように取り付けられており、20℃の状態で10mlの密閉容器内で作動させたときの出力が5171kPa以上のものである。
ディフューザ部20は、第1ガス通路25により、ガス充填空間15と連通されており、第1ガス通路25は、ガス通路ともなる、捕捉手段50が配置された破裂板の捕捉空間26に連通されている。更に破裂板の捕捉空間26は、第2ガス通路27に連通されており、第2ガス通路27は、点火器収容室28を経て、第1ガス排出口35に連通されている。
第1ガス排出口35は、そのまま最終のガス排出口(第1ガス排出口35にエアバッグを接続する。)としてもよいし、図1に示すように、ガス排出ポート40を接続してもよい。
ガス排出ポート40は、筒状ハウジング41により外殻が形成され、内部空間が第3ガス通路42となっており、筒状ハウジング41の側面41a(又は側面41a及び端面41bの少なくとも一方)には、所要数の第2ガス排出口45が設けられている。
図1では、第1ガス通路25、破裂板の捕捉空間26、第2ガス通路27、点火器収容室28、第1ガス排出口35、ガス排出ポート40(内部空間である第3ガス通路42)が、ガス充填空間15から第2ガス排出口45に至るまでのガス通路を形成しており、第2ガス通路27に取り付けられた破裂板30により、ガス通路が閉塞されている。よって、ガス充填空間15と連通する第1ガス通路25、破裂板の捕捉空間26は高圧雰囲気であり、破裂板30を挟んだ点火器収容室28以降は常圧雰囲気である。
破裂板30は、ステンレス製等の円盤状のものであり、その周縁部31において、第2ガス通路27を形成する段部22b表面に溶接固着されている。破裂板30は、取付前には平板であるが、図1では、高圧ガスの圧力を受けて、点火器24側に椀状に変形した状態で示している。なお、破裂板30は、蓋部22cが外された状態のときに溶接固定され、点火器24と正対し、かつ近接する位置(点火器作動部24aの頂面と破裂板30の中心部の間隔が0.5〜4mm)に取り付けられている。
破裂板30は、(a)破裂板の厚さと直径の比(直径/厚さ)が14〜50、(b)ISO 6892(JIS Z2241)による破裂板の引張強度が880〜1100N/mm、(c)ISO 6892(JIS Z2241)による破裂板の伸びが25%以上のいずれか1つ、2つ又は3つを有するものである。
捕捉手段50は、破裂板30と同じ材質であるか、又はより硬い材質からなる矢尻状先端部を有するナイフの刃、矢尻状先端部を有する円柱、三角柱、四角柱等の多角柱、円錐、三角錐、四角錐等の多角錐のようなもので、蓋部22c上に一体に固定されている。
捕捉手段50は、破裂板30を挟んで点火器24と対向する位置で、捕捉手段50の中心軸と破裂板30の中心が一致するように設けられている。また、捕捉手段50と破裂板30の間隔は、点火器24の作動による圧力を受けて、破裂板30が図1とは反対側に(捕捉手段50側に)椀状に膨張変形したとき、具体的には脱離直前まで膨張したとき、捕捉手段50の先端部が破裂板30には接触しないが、近接している状態(例えば、0.5〜4mm程度)になるような間隔である。
なお、捕捉手段50が固定された蓋部22cは、破裂板30が取り付けられた後、ディフューザハウジング22に当接され、溶接部42において固着される。蓋部22cの固着に際しては、ディフューザハウジング22に設けられた段付部37に蓋部22cを嵌合した後、段付部37と蓋部22cの周縁部を溶接して固定する。
次に、図1、図2により、自動車のエアバッグシステム用のインフレータとしてインフレータ10を使用した場合の動作を説明する。
自動車が衝突後、電気式の点火器24が作動し、衝撃波を発することで破裂板30に圧力を加える。このとき、破裂板30は捕捉手段50側に椀状に膨張変形するが、捕捉手段50の先端部には接触しない。
破裂板30は上記した要件(a)、(b)、(c)の少なくとも1つを有していることから、一体となって段部22bから脱離するか、又は段部22bに溶接された周縁部31を残した状態で残部が脱離して、ガス通路を開放する。
このようにして段部22bから脱離した破裂板30は、近接配置されている捕捉手段50に衝突したとき、捕捉手段50の鋭利な矢尻状先端部に突き刺さり、そのまま捕捉される。
このため、破裂板30の開口によりガス通路が開放され、ガス充填空間15、第1ガス通路25、及び破裂板の捕捉空間26内のエアバッグ膨張用ガスが、上記したガス通路を通るガス流によって、脱離した破裂板30が移動して、ガス通路を塞ぐことが防止される。
よって、エアバッグ膨張用ガスは、第2ガス排出口55からが噴射され、エアバッグは確実に膨張される。
(2)実施の形態2
図1、図3(a)、(b)により、本発明のインフレータの一実施形態を説明する。図3(a)は、図1、図2のディフューザ部20において、捕捉手段が異なるのみで、他は図1、図2と同一である。図3(b)は、図3(a)の捕捉手段の他実施形態の部分断面図である。なお、図2と図3(a)、(b)は、捕捉手段を除いて同一構造であるので、同一部分の説明は略す。
捕捉手段60は、矢尻状先端部61と支持部62からなり、支持部62の径が矢尻状先端部61の最大径よりも小さいため、径の差に相当する段差部分が返し(逆刺)63となっている。
このため、第1の実施形態と同様に、点火器24の作動により、段部22bから脱離した破裂板30は、近接配置されている捕捉手段60に衝突したとき、捕捉手段60の矢尻状先端部61に突き刺さり、支持部62の部分まで貫かれる。このとき、返し(逆刺)63により、再脱離の防止効果が高められているので、図1の捕捉手段50よりも、更に破裂板30の捕捉効果が高められる。
図3(b)では、捕捉手段60は、矢尻状先端部61、支持部62、返し(逆刺)63からなる。返し(逆刺)63は、多数の凹凸、螺子山等からなるものである。図3(b)の形態でも、図3(a)と同様に、返し(逆刺)63により、破裂板30の捕捉効果が高められる。
(3)実施の形態3
図1、図4、図5により、本発明のインフレータの一実施形態を説明する。図4、図5は、図1、図2のディフューザ部20において、捕捉手段が異なるのみで、他は図1、図2と同一である。なお、図2と図4、図5は、捕捉手段を除いて同一構造であるので、同一部分の説明は略す。
図4において、捕捉手段70は、通気孔73を有する環状壁71と、環状壁71の開口部を狭くする方向に傾斜した環状傾斜壁72からなるものであり、環状壁71が蓋部22c上に固定されている。捕捉手段70は、金属により形成されており、環状傾斜壁72の開口径は、破裂板30の径よりも小さくなっている。
第1の実施形態と同様に、点火器24の作動による圧力を受けて、段部22bから脱離した破裂板30は、近接配置されている捕捉手段70内に押し込まれるようにして飛び込む。飛び込んだ破裂板30は、環状傾斜壁72の開口径よりも破裂板30の径が大きいため、環状壁71と環状傾斜壁72の組み合わせからなる空間に取り込まれて捕捉され、再度の飛び出しが防止される。捕捉手段70には通気孔73が設けられているので、ガス流は阻害されない。
図5において、捕捉手段80は、ディフューザハウジング22の内壁面から突き出された環状物であり、ディフューザ部20の中心軸方向に傾斜した環状傾斜壁81と、蓋部22cの表面に平行な面を持つ環状平面壁82からなる。環状の捕捉手段80の開口径は、破裂板30の径よりも小さくなっている。
第1の実施形態と同様に、点火器24の作動による圧力を受けて、段部22bから脱離した破裂板30は、近接配置されている捕捉手段80内に押し込まれるようにして飛び込む。このとき、環状傾斜壁81の傾斜面により、破裂板30は飛び込み易くなっている。飛び込んだ破裂板30は、環状の捕捉手段80の開口径よりも破裂板30の径が大きいため、取り込まれて捕捉され、再度の飛び出しが防止される。
図4、図5の実施形態では、図1〜図3の捕捉手段のように、破裂板30の全体、周縁部31を除く残部の破裂板30を捕捉することができる。
(4)実施の形態4
図1、図6により、本発明のインフレータの一実施形態を説明する。図6は、図1のディフューザ部20において、捕捉手段50に替えて破裂板の破壊補助手段90を設けたほかは同一であるから、同一部分の説明は略す。但し、26は、破裂板の捕捉空間ではなく、破壊手段の配置空間である。
破壊補助手段90は、破裂板30と同じ材質であるか、又はより硬い材質からなる、矢尻状先端部を有するナイフの刃、矢尻状先端部を有する円柱、三角柱、四角柱等の多角柱、円錐、三角錐、四角錐等の多角錐のようなものであり、蓋部22c上に一体に固定されている。
破壊補助手段90は、破裂板30を挟んで点火器24と対向する位置に設けられている。なお、破壊補助手段90が固定された蓋部22cは、破裂板30が取り付けられた後、ディフューザハウジング22に当接され、溶接部42において固着される。蓋部22cの固着に際しては、ディフューザハウジング22に設けられた段付部37に蓋部22cを嵌合した後、段付部37と蓋部22cの周縁部を溶接して固定する。
破壊補助手段90は、破裂板30が破壊補助手段90側に膨張変形したときに、矢尻状先端部が破裂板30の膨張面の頂点部に接触するように位置及び高さが調整されている。
第1の実施形態と同様に、点火器24の作動による圧力を受けた破裂板30が椀状に膨張変形したとき、破壊補助手段90の矢尻状先端部が破裂板30の膨張変形した頂点(破裂板30の中心点)に衝突して突き刺さる。その結果、破裂板30は、周縁部31が段部22bに固着されたまま、脱離することなく、及び破壊片を生じさせることなく、複数枚の花弁状に開裂して開口する。このため、ガス通路は閉塞されることなく、ガスの円滑な流れが維持される。
インフレータの軸方向断面図。 図1のインフレータの部分断面図。 別形態のインフレータの部分断面図。 別形態のインフレータの部分断面図。 別形態のインフレータの部分断面図。 別形態のインフレータの部分断面図。
符号の説明
10 インフレータ
11 インフレータハウジング
15 ガス充填空間
20 ディフューザ部
24 点火器
30 破裂板
50、60、70、80 捕捉手段
90 破壊補助手段

Claims (9)

  1. エアバッグ膨張用ガスが充填されたガス充填空間を形成するインフレータハウジングと、エアバッグ膨張用ガスを排出するためのガス排出口と、ガス充填空間からガス排出口に至るまでのガス通路を有するインフレータであり、
    ガス通路が遮断部材により閉塞されており、
    遮断部材に対向する位置には、遮断部材に圧力を与えてガス通路を開放するための点火手段が配置されており、
    遮断部材を挟んで点火手段と対向する位置には、インフレータの作動後において、ガス通路が開放された後に遮断部材を捕捉するための捕捉手段が配置されているインフレータ。
  2. 遮断部材を捕捉するための捕捉手段が、インフレータの作動時において、ガス通路から脱離した遮蔽手段を突き刺して捕捉するものである、請求項1記載のインフレータ。
  3. 遮断部材を捕捉するための捕捉手段が、インフレータの作動時において、ガス通路から脱離した遮蔽手段を突き刺して捕捉し、かつ捕捉後における遮蔽手段の捕捉手段からの再脱離を防止するものである、請求項1記載のインフレータ。
  4. 遮断部材を捕捉するための捕捉手段が、インフレータの作動時において、ガス通路から脱離した遮蔽手段を内側空間に取り込んで捕捉するものである、請求項1記載のインフレータ。
  5. エアバッグ膨張用ガスが充填されたガス充填空間を形成するインフレータハウジングと、エアバッグ膨張用ガスを排出するためのガス排出口と、ガス充填空間からガス排出口に至るまでのガス通路を有するインフレータであり、
    ガス通路が遮断部材により閉塞されており、
    遮断部材に対向する位置には、遮断部材に圧力を与えてガス通路を開放するための点火手段が配置されており、
    遮断部材を挟んで点火手段と対向する位置には、インフレータの作動時において、ガス通路が開放されるときに遮断部材の破壊を補助する補助手段が配置されているインフレータ。
  6. 遮断部材の破壊を補助する補助手段が、インフレータの作動時において、点火手段による圧力を受けて膨張変形途中の遮蔽部材に突き刺さり、遮蔽部材を脱離させずに開裂させるものである、請求項5記載のインフレータ。
  7. インフレータハウジングと、ガス排出口、ガス充填空間からガス排出口に至るまでのガス通路、遮蔽部材、及び点火手段を有する、インフレータハウジングの一端側と一体となったディフューザ部を備えており、
    点火手段が、点火手段の軸がインフレータハウジングの軸に対して直角になるように取り付けられている、請求項1〜6のいずれかに記載のインフレータ。
  8. 遮蔽部材が円盤状の破裂板であり、下記の要件の少なくとも1つを有している、請求項1〜7のいずれかに記載のインフレータ。
    (a)破裂板の厚さと直径の比(直径/厚さ)が14〜50
    (b)ISO 6892(JIS Z2241)による破裂板の引張強度が880〜1100N/mm
    (c)ISO 6892(JIS Z2241)による破裂板の伸びが25%以上
  9. 点火手段として使用する電気式点火器が、20℃の状態で10mlの密閉容器内で作動させたときの出力が5171kPa(750psi)以上である、請求項1〜8のいずれかに記載のインフレータ。


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