JP2005067081A - 熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造装置及び製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の加熱ロール等の多数のロールを有した縦延伸装置及び/又は長大なオーブンとフィルム両端把持搬送機構を有した横延伸装置を備えた大掛かりな製造ラインを必要としない、メンテナンスが容易であり、かつ、経済的に熱収縮性フィルムを製造し得る簡易な製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】 Tダイから吐出された熱可塑性樹脂組成物からなる溶融シート素材を冷却固化させシート状に成形する、特定温度範囲すなわち該熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂においては、柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃、ポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂においては、ガラス転移温度+10℃〜ガラス転移温度+35℃に維持したキャストロール、該キャストロールに押し付けられ、成形したフィルムを該キャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御された速度にて搬送するゴムロール、並びに該ゴムロールの表面速度に対して1.3〜2.0倍となるよう制御された速度で巻き取ることにより該フィルムを延伸する巻取装置からなる熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造装置及び製造方法
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱収縮ラベルに用いられる熱可塑性樹脂製フィルムを、経済的に製造することのできる新規な熱収縮性フィルムの製造装置及び製造方法に関するものである。
熱収縮性フィルムは、熱風、熱水、熱放射線などによって加熱すると収縮する性質があるため、包装材、ラベル、キャップシール、電気絶縁材などとして広い分野で使用されている。
この熱収縮性フィルムの素材としては、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられている。これらの素材を用いて熱収縮性フィルムを製造するには、従来加熱したフィルムを上流側から下流側にいくに従ってロール回転速度を早めてその流れ方向に延伸した後冷却する方法(縦延伸法)、加熱したフィルムをその流れ方向に一定の間隔で配置されたクリップでフィルムの両端を挟み、流れ方向と垂直な方向に引き延ばして冷却する方法(横延伸法)等がある。
しかし、縦延伸法は、予熱ロール、加熱ロール、低速ロール、高速ロール、冷却ロール、巻取ロールといった多数のロールからなる複雑な装置が必要であった。一方横延伸法においても、加熱のための長大なオーブンとフィルム両端把持搬送機構を有した横延伸装置を備えた大掛かりな製造ラインが必要であり、そのような大掛かりな製造ラインを設置するには高額の設備投資と長い工事時間が必要であった。
例えば特許文献1には、Tダイからのフィルムを縦延伸した後、さらに横延伸する逐次二軸延伸装置が記載されているが、該縦延伸装置は、加熱した入口側ローラと出口側ローラの間に、多数の従動回転ローラが存在している。このような複雑なラインを設置するには、高額な設備投資と長い工事時間が必要となる上、複雑であるが故に故障が発生しやすいため、品質管理が困難であり、またそのメンテナンスにおいても、多大な時間と労力を要し、製造ラインの稼働率が落ちるため、コストアップの要因となる。
特開平7−267447号公報(7頁左欄33〜47行、10頁図4)
本発明は、上記した従来の加熱ロール等の多数のロールを有した縦延伸装置及び/又は長大なオーブンとフィルム両端把持搬送機構を有した横延伸装置を備えた大掛かりな製造ラインを必要としない、メンテナンスが容易であり、かつ、経済的に熱収縮性フィルムを製造し得る簡易な製造装置及び製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、加熱ロール等の多数のロールを有した縦延伸装置及び又は長大なオーブンとフィルム両端把持搬送機構を有した横延伸装置を備えた大掛かりな製造ラインを必要としない、簡易な製造装置を用いて経済的に熱収縮性フィルムを製造し得る製造方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、Tダイから吐出された熱可塑性樹脂組成物からなる溶融シート素材を冷却固化させシート状に成形する、特定温度範囲すなわち該熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂においては、柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃、ポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂においては、ガラス転移温度(以下、Tgという)+10℃〜Tg+35℃に維持したキャストロール、該キャストロールに押し付けられ、成形したフィルムを該キャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御された速度にて搬送するゴムロール、並びに該ゴムロールの表面速度に対して1.3〜2.0倍となるよう制御された速度で巻き取ることにより該フィルムを延伸する巻取装置からなる熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造装置を見出し、本発明を完成するにいたった。
また、熱可塑性樹脂組成物を押出機にてシート状に溶融押出し、特定温度範囲すなわち該熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂においては、柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃、ポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂においては、Tg+10℃〜Tg+35℃である。に保ったキャストロールに密着させて成形した後、エアーシリンダー又は油圧シリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、成形したフィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御し、その後の巻取装置の速度をキャストロールの速度の1.3〜2.0倍にしてフィルムを巻き取ることにより、100℃における収縮率が主収縮方向において30%以上でかつ主収縮方向と直交する方向において8%以下である熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明の熱収縮性フィルムの製造装置及び製造方法によると、加熱ロール等の多数のロールを有した縦延伸装置及び/又は長大なオーブンとフィルム両端把持搬送機構を有した横延伸装置を備えた大掛かりな製造ラインを必要としないで、比較的簡易な製造装置を用いて経済的に、装着性の良好な熱収縮性フィルムを製造することが可能になる。
以下、図面に基づき本発明を詳細に説明する。図1は本発明の熱収縮性フィルムの製造装置の説明図である。熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物を図示しない押出機にて混練し、Tダイ1から吐出された溶融シート素材は、特定温度範囲すなわち該熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂においては、柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃、ポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂においては、Tg+10℃〜Tg+35℃に保ったキャストロールR1上に押し出され、冷却固化してフィルム2を形成し、ゴムロールR2にて制御された搬送速度にて該フィルム2を送り出す。続いて該キャストロールR1の表面速度に対して1.3〜2.0倍の速度にて巻き取る巻取装置3を配することにより、簡易な装置で縦延伸が実現される。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、いずれの熱可塑性樹脂でも使用可能であるが、中でも塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂が、熱収縮ラベルにした時の装着適性が良いので好ましく、その中でも塩化ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂が特に好ましい。該熱可塑性樹脂組成物は、上記の熱可塑性樹脂単独でも、2種以上を混合して使用してもよい。
ポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びそれらのエステル、コハク酸、バレリアン酸等の脂肪族ジカルボン酸及びそれらのエステルが挙げられ、ジオール成分として、エチレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、これらのジカルボン酸成分とジオール成分の共重合ポリエステルにより製造される。また、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸の(共)重合ポリエステルを使用することもできる。さらに、上記したポリエステルをさらに共重合したポリエステル、及びそれらの混合物も使用可能である。
前記熱可塑性樹脂には、用途に応じ、例えば機械的特性を改良するために、適宜上記した以外の成分を配合することもできる。衝撃強度改良剤、安定剤、滑剤、可塑剤、充填材、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、潤滑剤等を配合することができる。
前記押出機としては、通常の単軸押出機、二軸押出機を使用でき、シングル押出、タンデム押出、2段押出等使用する熱可塑性樹脂の種類に合せて最適な押出方法を選択すれば良い。
前記Tダイ1から押出すシートは単層でも良いし、共押出法による複層も可能である。
前記キャストロールR1は、鏡面仕上げの金属製ロールを使用できるが、内部に温水等の加熱媒体を循環させて所望する温度に保持し得ることが必要である。
該キャストロールR1の温度は、前記特定温度範囲すなわち該熱可塑性樹脂が塩化ビニル樹脂においては、柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃、ポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂においては、Tg+10℃〜Tg+35℃に保つことが重要である。該特定温度範囲よりも低くした場合には、巻取張力に対するフィルムの応力が高くなり、キャストロールR1及び/又はゴムロールR2とフィルム2の間に大きな速度差が生じ、その結果フィルムに擦り傷が生じて商品価値を著しく損なってしまう。キャストロールR1の温度を該特定温度範囲よりも高くした場合には、主収縮方向の100℃収縮率が35%以上の熱収縮性フィルムを得ることができない。
前記ゴムロールR2は、幅方向均一な圧力で押し付けられる材質とロール径のものであることが必要である。材質とロール径が適していなくて幅方向に均一な圧力で押し付けられない場合には、得られたフィルムの熱収縮率のばらつきが大きくなって好ましくない。
また、その表面速度が前記キャストロールR1の表面速度と略同じであるように制御することが重要で、例えば、図示しないエアーシリンダー又は油圧シリンダーによってキャストロールR1に押し付けられ、成形したフィルム2の搬送速度を該キャストロールR1の表面速度に固定する。また、該ゴムロールR2への負荷に応じて回転速度を調整する調整手段を取り付けてもよい。
前記巻取装置3は、該キャストロールR1の表面速度に対して1.3〜2.0倍の速度にて巻き取るが、該巻取装置3の巻取速度をキャストロールR1の表面速度速度の1.3倍未満にした場合には、主収縮方向の100℃収縮率が35%以上の熱収縮性フィルムを得ることができない。一方該巻取装置3の巻取速度を該キャストロールR1の表面速度の2.0倍を越える速度にした場合には、キャストロールR1と巻取装置3の間でフィルムの幅が急激に縮少し、その結果フィルム2の走行方向の応力が幅方向に大きくばらつき、得られた熱収縮性フィルムの熱収縮率のばらつきが大きくなって好ましくない。
また、該キャストロールR1と該巻取装置3の間には、さらにフィルム搬送用及び/又は熱処理用のロールを適宜設置しても良い。
前記巻取装置3について詳述すれば、次のようになる。キャストロールR1及びゴムロールR2にて搬送されたフィルム2は、該キャストロールR1の表面速度に対して1.3〜2.0倍の表面速度にて回転する延伸ロールR4にゴムロールR3にて押し付けられ走行方向に延伸された後、揺動ロールR5を介して巻取ロールR6にてロール状に巻き取られる。
前記ゴムロールR3は、幅方向均一な圧力で押し付けられる材質とロール径のものであることが必要である。材質とロール径が適していなくて幅方向に均一な圧力で押し付けられない場合には、得られた熱収縮性フィルムの熱収縮率のばらつきが大きくなって好ましくない。
また、その表面速度が前記延伸ロールR4の表面速度と略同じであるように制御することが重要で、例えば、図示しないエアーシリンダー又は油圧シリンダーによって延伸ロールR4に押し付けられ、フィルム2の延伸速度を該延伸ロールR4の表面速度に固定する。また、該ゴムロールR3への負荷に応じて回転速度を調整する調整手段を取り付けてもよい。
また、揺動ロールR5は、フィルム2の張力を調整するために設置したものであるが、必要に応じ複数設けてもよい。
本発明においては、特定の性能を付与するために、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理などの表面処理、紫外線、α線、β線、γ線、電子線などの照射、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステルなどの樹脂被覆処理、金属蒸着などを施すこともできる。
本発明の熱収縮性フィルムは、100℃における熱収縮率が主収縮方向において30%以上でかつ主収縮方向と直交する方向において8%以下となるように選ばれる。また、該熱収縮性フィルムの厚さは、20μm〜110μmであることが望ましく、25μm〜100μmがさらに望ましい。厚さが20μm未満の場合、印刷等の加工を行う時に破れやすく、110μmを超えると、収縮応力の絶対値が大きくなり熱収縮ラベルとして使用する際、被包装物が変形したり、経済的にも好ましくない。
次に、本発明の内容を実施例によって、更に詳細に説明する。なお、実施例中の各物性は以下の方法で評価したものである。
(1)熱収縮率
縦横各100mmの大きさにサンプリングしたフィルムを80℃又は100℃の温水中に30秒間又は10秒間浸漬した後温水中から取出して、0.5mm目盛のスケールで縦横各々の寸法変化を測定し、次に述べる式に従って求めた。
熱収縮率(%)={100(mm)−浸漬後の長さ(mm)}/100(mm)×100
(2)極限粘度
フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中、30℃でウデローデ型粘度計を用いて測定した。
(3)フィルム厚み
JIS B7502に準拠した外側マイクロメーターを用い、フィルムの幅方向又は長さ方向に等間隔に10点以上測定し、その平均値をフィルム厚みとした。
(4)柔軟温度
JIS K6734に規定した測定方法を用いてビカット軟化温度を測定した。
(5)ガラス転移温度(Tg)
JIS K7121に準じて、示差熱分析法(DSC)により、熱分析システム「メトラータTA3000」(メトラー社製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
テレフタル酸50モル%とエチレングリコール50モル%からなる極限粘度0.80dl/gの共重合ポリエステル樹脂93重量%にシリカ粒子を7重量%加えて溶融押出したコンパウンド樹脂30重量%と、テレフタル酸50モル%とエチレングリコール32.5モル%及びシクロヘキサンジメタノール17.5モル%からなる極限粘度0.78dl/gの共重合ポリエステル樹脂70重量%をブレンダーに投入して攪拌混合した後、真空ベント式二軸押出機に供給し、270℃で溶融する。溶融樹脂をTダイから、ロール内部に85℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの1.5倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定したTgは72℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは50μm、100℃の温水中に10秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は49%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は2%であった。
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、円筒状のシュリンクラベル(直径70mm、長さ160mm)に加工し、容量500mlのPETボトル(高さ210mm、1辺60mmの角型)100個に嵌合し、長さ3m、入口温度90℃、出口温度95℃のスチームトンネル中を通過時間5秒で通過させることによりPETボトルに密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個とも極めて良好であった。
平均重合度700のポリ塩化ビニル樹脂100重量部に、MBS樹脂3重量部、可塑剤(ジー2−エチルヘキシルフタレート)4重量部、滑剤(脂肪酸アミド)0.3重量部、安定剤(ジアルキル錫マレート系)4重量部を添加して攪拌混合した後、単軸押出機に供給し、210℃で溶融する。溶融樹脂をTダイから、ロール内部に88℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの2.0倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定した柔軟温度は57℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは45μm、100℃の温水中に30秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は38%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は1%であった。
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、縦51mm横51mmの粘着シュリンクラベルに加工し、単3乾電池100個に嵌合した後、温度250℃の熱風を2秒吹き付けて乾電池に密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個とも極めて良好であった。
実施例1と同じ樹脂組成物を用いて、同じ押出機、同じ条件でTダイから、ロール内部に82℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの1.3倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定したTgは72℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは25μm、100℃の温水中に10秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は42%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は4%であった。
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、円筒状のシュリンクラベル(直径70mm、長さ160mm)に加工し、容量500mlのPETボトル(高さ210mm、1辺60mmの角型)100個に嵌合し、長さ3m、入口温度90℃、出口温度95℃のスチームトンネル中を通過時間5秒で通過させることによりPETボトルに密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個とも極めて良好であった。
実施例2と同じ樹脂組成物を用いて、単軸軸押出機で溶融した後Tダイから、ロール内部に92℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの1.8倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定した柔軟温度は57℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは100μm、100℃の温水中に30秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は38%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は3%であった。
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、縦51mm横51mmの粘着シュリンクラベルに加工し、単3乾電池100個に嵌合した後、温度250℃の熱風を2秒吹き付けて乾電池に密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個とも極めて良好であった。
ブタジエン単位含有量が20重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体樹脂(電気化学工業(株)製クリアレン850L)を、200℃に設定した単軸押出機に供給し、Tダイから、ロール内部に96℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの1.7倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定したTgは78℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは40μm、100℃の温水中に10秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は65%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は4%であった。
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、円筒状のシュリンクラベル(直径70mm、長さ160mm)に加工し、容量500mlのPETボトル(高さ210mm、1辺60mmの角型)100個に嵌合し、長さ3m、入口温度90℃、出口温度95℃のスチームトンネル中を通過時間5秒で通過させることによりPETボトルに密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個とも極めて良好であった。
[比較例1]
実施例1と同じ樹脂組成物を用いて、同じ押出機、同じ条件でTダイから、ロール内部に78℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの1.3倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定したTgは72℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは50μm、100℃の温水中に10秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は55%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は0%であったが、フィルム表面に擦り傷が生じて商品価値の著しく劣ったフィルムしか得られなかった。
[比較例2]
実施例2と同じ樹脂組成物を用いて、単軸軸押出機で溶融した後Tダイから、ロール内部に96℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの2.0倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定した柔軟温度は57℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは45μm、100℃の温水中に30秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は28%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は3%であった。
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、縦51mm横51mmの粘着シュリンクラベルに加工し、単3乾電池100個に嵌合した後、温度250℃の熱風を2秒吹き付けて乾電池に密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個とも乾電池への密着状態が不十分で不良であった。
[比較例3]
実施例1と同じ樹脂組成物を用いて、同じ押出機、同じ条件でTダイから、ロール内部に82℃の温水を循環させたキャストロール上に押出し、次いで、速度をキャストロールの1.2倍の速度で回転させた巻取装置でフィルムを巻き取った。キャストロール上で成形したフィルムをサンプリングして測定したTgは72℃であった。
キャストロール上で成形したフィルムは、エアーシリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、フィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度に固定した。
得られたフィルムの厚さは50μm、100℃の温水中に10秒間浸漬して測定したフィルム走行方向(縦方向)の熱収縮率は27%、フィルム走行方向と直行する方向(横方向)の熱収縮率は3%であった
このフィルムをグラビア印刷機にかけて、文字及び図柄を印刷した上で、円筒状のシュリンクラベル(直径70mm、長さ160mm)に加工し、容量500mlのPETボトル(高さ210mm、1辺60mmの角型)100個に嵌合し、長さ3m、入口温度90℃、出口温度95℃のスチームトンネル中を通過時間5秒で通過させることによりPETボトルに密着させた。シュリンクラベルの装着状態は100個ともPETボトルへの密着状態が不十分で不良であった。
本発明の方法によれば、縦延伸した熱可塑性樹脂製フィルムを、経済的に製造することができる。また、必要に応じてさらに横延伸装置により延伸することで2軸延伸した熱可塑性フィルムを製造することもできる。これらの延伸したフィルムは熱収縮ラベル、熱収縮包装、熱収縮キャップシールなどに使用される熱収縮性フィルムとして好適に用いられる。また、本発明の方法により熱可塑性樹脂製フィルムを延伸した後、熱固定することにより、配向性フィルムを製造することも可能である。この配向性フィルムは、磁気テープ、多孔性フィルムなどに用いられうる。
本発明の熱収縮性フィルムの製造装置の説明図である。
符号の説明
1 Tダイ
2 フィルム
3 巻取装置
R1 キャストロール
R2,R3 ゴムロール
R4 延伸ロール
R5 揺動ロール
R6 巻取ロール

Claims (6)

  1. Tダイから吐出された塩化ビニル樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物の溶融シート素材を冷却固化させシート状に成形する、該熱可塑性樹脂組成物の柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃の温度に維持したキャストロール、該キャストロールに押し付けられ、成形したフィルムを該キャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御された速度にて搬送するゴムロール、並びに該ゴムロールの表面速度に対して1.3〜2.0倍となるよう制御された速度で巻き取ることにより該フィルムを延伸する巻取装置からなる熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造装置。
  2. Tダイから吐出されたポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物の溶融シート素材を冷却固化させシート状に成形する、該熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度+10℃〜ガラス転移温度+35℃の温度に維持したキャストロール、該キャストロールに押し付けられ、成形したフィルムを該キャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御された速度にて搬送するゴムロール、並びに該ゴムロールの表面速度に対して1.3〜2.0倍となるよう制御された速度で巻き取ることにより該フィルムを延伸する巻取装置からなる熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造装置。
  3. 塩化ビニル樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物を押出機にてシート状に溶融押出し、該熱可塑性樹脂組成物の柔軟温度+10℃〜柔軟温度+35℃の温度に保ったキャストロールに密着させて成形した後、エアーシリンダー又は油圧シリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、成形したフィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御し、その後の巻取装置の速度をキャストロールの速度の1.3〜2.0倍にしてフィルムを巻き取ることによる、100℃における収縮率が主収縮方向において30%以上でかつ主収縮方向と直交する方向において8%以下である熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造方法。
  4. ポリエステル系樹脂及び/又はスチレン系樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物を押出機にてシート状に溶融押出し、該熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度+10℃〜ガラス転移温度+35℃の温度に保ったキャストロールに密着させて成形した後、エアーシリンダー又は油圧シリンダーによってキャストロールに押し付けたゴムロールで、成形したフィルムの搬送速度をキャストロールの表面速度と略同じとなるよう制御し、その後の巻取装置の速度をキャストロールの速度の1.3〜2.0倍にしてフィルムを巻き取ることによる、100℃における収縮率が主収縮方向において30%以上でかつ主収縮方向と直交する方向において8%以下である熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造方法。
  5. フィルム厚みが25〜100μmであることを特徴とする請求項3に記載の熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造方法。
  6. フィルム厚みが25〜100μmであることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂製熱収縮性フィルムの製造方法。
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