JP2005065529A - 植栽用人工地盤 - Google Patents

植栽用人工地盤 Download PDF

Info

Publication number
JP2005065529A
JP2005065529A JP2003296945A JP2003296945A JP2005065529A JP 2005065529 A JP2005065529 A JP 2005065529A JP 2003296945 A JP2003296945 A JP 2003296945A JP 2003296945 A JP2003296945 A JP 2003296945A JP 2005065529 A JP2005065529 A JP 2005065529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
planting
artificial ground
medium
culture medium
mat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003296945A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Doi
善夫 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYOUSEKI SANGYO KK
Original Assignee
KYOUSEKI SANGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYOUSEKI SANGYO KK filed Critical KYOUSEKI SANGYO KK
Priority to JP2003296945A priority Critical patent/JP2005065529A/ja
Publication of JP2005065529A publication Critical patent/JP2005065529A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/24Structural elements or technologies for improving thermal insulation
    • Y02A30/254Roof garden systems; Roof coverings with high solar reflectance
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Abstract

【課題】 建物の屋上に防水用や防根用のシートを敷設する必要がなく施工出来、また、培地に繊維質を使用した場合の繊維質の欠点である踏み圧によるヘタリを防止すること。さらに大雨は勿論、通常の降雨時や灌水時の余分な水を効率良く排水させて、根腐れを防止すること。
【解決手段】 多数の開口部7を備えてベース基盤1の下面には多数の下部支柱5と垂設すると共に、上面には上部支柱6を立設する。ベース基盤1の上面に無機繊維質からなる培地20を上部支柱6の突き刺して配置する。土や従来の人工培土を用いていないので、降雨時や灌水時の場合でも濁り水が排水されず、単なる水が排水されるだけなので、防水用のシートが不要となる。また、下部支柱5により施工面との間に空間部31が形成され、培地20からの根が伸びてきても根が空気に接触して根の成長が止まり、そのため、防根用のシートが不要となる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、一般の家屋やビルなどの建物の屋上や、ベランダ、バルコニー、玄関先などの出入口付近、駐車場などに簡単に地被植物を植栽するのに用いる植栽用人工地盤に関するものである。
従来よりビルなどの建物の屋上に大きな鉢に木々を植え込んで緑化が進められてきているが、特に最近では、都市部でのヒートアイランド現象の対策として、緑化が一層期待されている。周知のように都市部では木々が少なく、建築物のコンクリートが外気にむき出しとなり、コンクリートに熱が吸収されることで、建物内での冷房能力を上げることになり、その排気熱と相まって都市部では、一層悪循環となっている。
そこで、ビルの屋上を緑化するために種々の提案がされている。例えば、以下に示す特許文献1、2などである。
特開2002−4482号公報 特開平4−144611号公報(特公平7−7号公報)
特許文献1は、植栽用の人工地盤が記載されており、升状のパレットの中に土を入れて、この中に植物を植えるようにしたものであり、特に、パレットの上に人間が歩いた時に靴により土を踏み固め、保水機能の低下や根張りを悪くするという問題を解決するために、パレット内に多数のピンを突設しているものである。
また、特許文献2は、建築物の屋上を緑化する際に、土壌を屋上に敷設すると土壌の重量が重いため、許容積載荷重の点や、雨水などで土が流されて建築物が汚される点などから、土を使用せずに合成繊維を主材とした方法で緑化を図っている。
しかしながら、前記特許文献1では、パレット内に土を入れて植栽を行なっているため、雨が降った場合の土の流出を防止するために、屋上の床面に防水用のシートを敷設する必要がある。また、植栽用の培地として土を用いているために重量が重くなるという問題がある。
さらに、重量を軽くするために、土の容積を少なくすると植物の生育に問題も生じてくる。そのため特許文献1では、地上での植栽は有効であるものの、ビルの屋上では問題が有り過ぎて有効に用いることが出来ない。
また、特許文献2においては、培地として土を用いていないものの、屋上の床面に防水用と防根用を兼ねた合成樹脂シートを敷設しなければならないという問題がある。そのため、前記特許文献1も同じであるがこの特許文献2においても、ビルの屋上に全面にわたって防水用や防根用のシートを敷設しなければならず、その分、施工に時間がかかり、しかもコスト高になるという問題があった。
また、施工後の排水の観点から考慮すると、特許文献1ではパレットの底面に水抜き穴が複数設けてあるものの、雨が大量に降った場合には水はけが悪く根腐れを起こす可能性がある。
特許文献2では、下層に排水層が設けてあるものの、この排水層の下面と合成樹脂製シートが密着しているために、特許文献1と同様に雨が大量に降った場合には水はけが悪く根腐れを起こす可能性がある。
さらに、特許文献1及び特許文献2は共に、植物の根の部分が直接空気と接触する箇所がないために、下方から根に空気、つまり酸素の供給が出来ない構造となっている。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なくとも以下の目的を備えた植栽用人工地盤を提供するものである。
(1)建物の屋上に防水用や防根用のシートを敷設する必要がなく施工出来ること。
(2)培地に繊維質を使用した場合の繊維質の欠点である踏み圧によるヘタリを防止すること。
(3)大雨は勿論、通常の降雨時や灌水時の余分な水を効率良く排水させて、根腐れを防止すること。
(4)培地の下方には空間を持たせて、培地の下部から根に酸素の供給もできるようにすること。
そこで、本発明の請求項1記載の植栽用人工地盤では、平面部に多数の開口部7を有するベース基盤1の下面より多数の下部支柱5を垂設すると共に、該ベース基盤1の上面には上部支柱6を複数立設し、無機繊維質からなり植栽成育用の培地20を前記上部支柱6に突き刺してベース基盤1の上面に該培地20を設けていることを特徴としている。
請求項2に記載の植栽用人工地盤では、前記上部支柱6は上下に貫通した筒状であって、該上部支柱6の周面に複数の穴10を穿孔していることを特徴としている。
請求項3に記載の植栽用人工地盤では、前記上部支柱6は上部から下部に至るほど太径としていることを特徴としている。
請求項4に記載の植栽用人工地盤では、前記上部支柱6の上端の開口面に平板状の安全蓋14を設けていることを特徴としている。
請求項5に記載の植栽用人工地盤では、前記ベース基盤1の材料に廃ペットボトルの再生樹脂を用いていることを特徴としている。
本発明によれば、土や従来の人工培土を用いていないので、降雨時や灌水時の場合でも濁り水が排水されず、単なる水が排水されるだけであり、そのため、従来のように防水用のシートを敷設することなく施工することができる。また、ベース基盤1の下面には下部支柱5を設けているので、この下部支柱5により施工面との間に空間部31が形成されることになり、培地20からの根が伸びてきても空間部31で根が空気に接触することで、根の成長が止まり、そのため、従来のように防根用のシートを敷設することなく施工することができる。このように従来必要としていた防水用、防根用のシートが不要となるので、既存の建物に対して新たな工事をする必要がなく、施工コスト、材料を大幅に安価にすることができる。
また、ベース基盤1の下部支柱5により形成される空間部31により、大雨は勿論、通常の降雨時や灌水時の余分な水を流れ落とすことができる。また、培地20には余分な水は溜まらないので、根腐れを防止できる。特に、培地20に水が滞留しないので、滞留水によるレジオネラ菌が発生しない。さらには、空間部31を介して培地20の根に酸素(空気)の供給を行なうことができる。
また、ベース基盤1の上面には複数の上部支柱6を立設しているので、培地20に無機繊維を使用していても、上部支柱6が踏み圧に耐えることができ、そのため、繊維質の欠点であるヘタリを防止し、且つ繊維質の利点であるクッション性を活かすことができるものである。
さらに、上部支柱6の周面に複数の穴10を穿孔しているので、この穴10を介して培地20に酸素(空気)を与えることができる。また、上部支柱6は上部から下部に至るほど太径としているので、より踏み圧に耐えることができ、また、繊維質の培地20を突き刺し易くすることができる。
さらには、上部支柱6の上端の開口面に平板状の安全蓋14を設けていることで、万一、素足で培地20に乗った場合でも怪我をしないように安全対策を施しているものである。
また、ベース基盤1の材料に廃ペットボトルの再生樹脂を使用しているので、ベース基盤1を安価で製造でき、しかも、リサイクルとなるので、環境にも良い。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は本発明の植栽用人工地盤を構成するベース基盤1の平面図を示し、図1(b)はベース基盤1の正面図を示している。また、図2はベース基盤1の底面図を、図3はベース基盤1の斜視図をそれぞれ示している。なお、図3のベース基盤1は説明の便宜上詳細な部分は図示省略している。
このベース基盤1の平面部分は、四角枠状の枠体2の内側に複数の縦桟3が所定の間隔毎に配置されており、また、縦桟3に所定の間隔毎に配置されている横桟4が直交して全体として格子状に形成されている。そして、縦桟3と横桟4の1条おきに交差している直交部分の下面からは略円筒状の下部支柱5が一体に垂設されている。この下部支柱5は上下に貫通しており、また、上下方向の寸法は同一としている。
ベース基盤1の上面の縦桟3と横桟4とが直交している任意の位置に、略円筒状の上部支柱6(図1(a)の線巾を太くした○印の部分)が一体的に突設されている。この上部支柱6を突設する位置は任意であり、図示例では、下部支柱5の位置とは1つおきに形成しているが、左右方向、あるいは上下方向に少しずれた位置に形成しても良いものである。
ここで、図1(a)及び図2で、上部支柱6、下部支柱5、縦桟3及び横桟4からなる枠体2を示している実線部分以外の部分は所謂穴あき部分の上下に貫通した開口部7としている。
なお、上部支柱6の機能は、ベース基盤1の上面に配設される培地の人による踏み圧に対するものであり、人が靴で培地を踏んだ場合に2〜3つの上部支柱6が位置するように形成するようにしている。この上部支柱6の数は任意である。また、前記下部支柱5の数は、培地を人が踏んでもベース基盤1自体が変形しないような数としている。
また、上部支柱6の周面には複数の穴10が穿孔されており、この穴10により培地からの排水の機能を持たせたり、同時に穴10を介して培地に浸透している植栽の根に空気(酸素)を与えることができるようにしている。
ベース基盤1は上下左右に連結可能な構造としており、ベース基盤1の一方には先端を略L型にしたフック11が枠体2の下面より一体に垂下され、また、ベース基盤1の他方には、このフック11と係止される係止部12が枠体2の下面より一体に垂設されている。なお、フック11及び係止部12は左右にだけ図示しているが、実際には上下にも設けてあり、左右上下にベース基盤1を連結することができるようになっている。
複数のベース基盤1をビルなどの建築物の屋上に敷設する場合、隣接するベース基盤1の係止部12の係止孔13にフック11を挿入係止することで、互いに隣接するベース基盤1が連結固定されることになる。
ここで、ベース基盤1の材料は、プラスティック、金属、木などで構成することができるが、現在、市場で回収され、その利用が促進されている廃ペットボトルの再生樹脂を使用するのがリサイクル化の点から好適例である。
上部支柱6の構造は図4に示すように単体とした上部支柱6をベース基盤1の上面に接着剤等で固着して、上部支柱6と下部支柱5との内部を連通して配置固定した場合の例を示している。
また、図5は上部支柱6の下部を先端に至るほど細くして、その細くした先端を下部支柱5の上部の開口部に圧入、あるいは圧入接着して上部支柱6を固定するようにしても良い。さらに、図6に示すように、上部支柱6をベース基盤1と一体に成形して形成するようにしても良い。
図7は上部支柱6をベース基盤1に一体成形した場合であって、上部支柱6の上部から下部に至るほど太径にしている。上部支柱6をかかる構成とすることで、人による踏み圧に対する耐荷重性能を向上させることができると同時に、繊維質の培地を突き刺し易くすることができる。
無機繊維質の培地は後述するように2層構造で構成されており、その下層の培地をベース基盤1の上面に配置した際に、下層の培地の上面と上部支柱6の上面とは略面一となり、万一、素足で下層の培地に乗った時のことを想定して、図8及び図9に示すように、ゴルフのマーカ状の安全蓋14を装着するようにしている。すなわち、略円板状の安全蓋14の下面の中央部分には突起15を一体に突設しておき、この突起15を上部支柱6の上部の開口部に挿入ないし圧入して、上部支柱6の上面に突起15を装着するものである。
なお、図8は、上下にわたって直径を同一とした図4〜図6に示すような上部支柱6の場合の安全蓋14の例を示し、図9は先端を細径とした図7に示すような上部支柱6の安全蓋14の例を示している。
次に、ベース基盤1の上面に配置する培地の構造ないし構成について説明する。図10は、ベース基盤1の上面にマット状の培地20を配置した状態の正面図を示し、このベース基盤1と培地20とで植栽用人工地盤を構成している。図11はこの植栽用人工地盤の斜視図を示している。
本発明の培地20は、土や、従来のパーライト、バーミキュライト、セラミック粒、有機繊維、樹脂類等やこれらと土を混合した類の人工培土を一切使用せずに、ロックウール、スラグウール、岩綿、グラスウール、セラミックウール等の無機繊維のみを材料としているものである。
この培地20の材料として、上述したように無機繊維を使用しているので(土を使用していないので)、降雨時や灌水時における濁り水(土汁)が流れ出ることはなく、また、そのためのビルなどの建築物の屋上の排水口のメンテナンスが不要である。
マット状の培地20は、図示するように上層培地マット21と、下層培地マット22との複数層で構成されており、上層培地マット21に地被植物である天然芝生の種を蒔いて発芽させ、上層培地マット21の上面で天然芝生23を育苗している。
また、下層培地マット22は、上層培地マット21で伸びてきた天然芝生23の根を浸透させて、該天然芝生23の根を成育させるようにしている。
培地20を無機繊維で構成しているので、繊維質の特徴である透水性、保水性、保肥性を、その嵩密度で調整できる利点がある。本発明では、培地20の嵩密度を60kg/m3 〜200kg/m3 の範囲の中で任意の嵩密度のものを用いている。
なお、本発明では、特に、80kg/m3 〜120kg/m3 が好適例である。
また、培地20の上層培地マット21の厚みは、実施例では26mm、下層培地マット22の厚みは34mmとし、ベース基盤1の上部支柱6を除いた厚みを20mmとし、植栽用人工地盤の全体の高さを約80mmとしている。
また、上層培地マット21及び下層培地マット22は無機繊維つまり繊維質なので、繊維の筋方向を横方向にした場合に上から踏んだ場合にはクッション性に富んでいる。しかし、人が植栽用人工地盤の天然芝生23を踏んだ場合に、クッション性が有り過ぎると天然芝生23を用いているにも関わらず違和感を与えてしまうことになる。
さらに、上層培地マット21及び下層培地マット22の繊維の筋方向を共に横方向にした場合には、踏み圧に耐え切れず、植栽用人工地盤の上にかなりの頻度で踏み続けられると、やがてヘタリが生じて元のようなクッション性が無くなる恐れもある。
そこで、本発明では試行錯誤の結果、もともと備えているクッション性を損なわず、且つ踏み圧に対してヘタリが生じないように、マット状の培地20を上述したように上層培地マット21と下層培地マット22との2層に分離し、且つ、上層培地マット21の繊維の筋の向きは横方向とし(図10の横方向の波形参照)、下層培地マット22の繊維の筋の向きは縦方向(図10の縦方向の波形参照)としたものである。
下層培地マット22では、その繊維の方向を縦方向としているので、踏み圧に対して耐久性があり、そのため踏み圧に対してのヘタリを防止することができる。また、同時に上層培地マット21はその繊維の方向を横方向としているので、人が踏んだ場合のクッション性を維持でき、地面の天然芝生を踏んだ場合と同様な感触を与えることができ、天然芝生23を踏んだ場合に人に違和感を与えることもない。
このように、下層培地マット22の繊維の方向を縦方向とし、この下層培地マット22の上に配置される上層培地マット21の繊維の方向を横方向とすることで、繊維質マットの踏み圧に弱いのを補い、繊維質マットの利点であるクッション性を活かすことができる一石二鳥の特徴を備えている。
さらに、図10に示すように、上部支柱6の上部を細く、下部を太くしていることで、一層踏み圧に耐えることができ、また、下層培地マット22の繊維質マットを上部支柱6に突き刺し易くしている。また、安全蓋14も円板状となっているので、荷重を受ける面積が広くなってこの部分でも耐踏み圧性を向上させることができる。
次に、植栽用人工地盤の施工について説明する。ビルなどの建築物の屋上の床面には、従来のように防水用のシートや防根用のシートを敷設することなく、屋上の床面30に直にベース基盤1を連結しながら敷設していく。そのベース基盤1の上に下層培地マット22を上部支柱6に突き刺しながら施工しても良いが、ベース基盤1の上面に予め下層培地マット22を配置して施工したり、あるいは下層培地マット22と上層培地マット21とを配置した植栽用人工地盤を連結しながら敷設するようにしても良い。
図10及び図11に示す施工後の状態において、降雨時や灌水時においては、あるいは肥料を与えた場合などにおいて、上層培地マット21から下層培地マット22へと水は浸透していく。無機繊維の上層培地マット21及び下層培地マット22は、繊維質のために、従来の土や種々の人工土壌と比べて保水性や保肥性が良く、上層培地マット21及び下層培地マット22に十分に水を与えることができる。
また、余分な水は、下層培地マット22を通り越してベース基盤1の開口部7から床面30に流れ落ちていき、この流れ落ちた水は屋上の排水溝ないし排水口から排水される。特に、下層培地マット22はその繊維の筋方向を縦方向としているので、水はけが一層良く、余分な水をスムーズに排水させることができる。また、水はけが良いので、水が滞留することがなく、滞留水によるレジオネラ菌が発生することもない。また、培地20に従来とは異なり土を用いていないので、土の類は一切流れず、余分な水のみが排水されるだけであり、濁り水(土汁)の心配や排水口のメンテナンスが不要となる。特に、大雨の場合にでも、余分な水として、濁り水を伴うことなく効率良く排水することができる。
また、このように余分な水を培地20に溜めることなく排水を良くしているので、従来、水はけが悪くて根腐れを起こし易いこの種の繊維質を培地20として本発明では使用することが可能となったものである。
また、ベース基盤1の下部支柱5により床面30との間に形成される空間部31からも天然芝生23の根に酸素(空気)を与えることができ、また、この空間部31により従来のほとんどの人工地盤に必要であった防根層(防根シート)や防水層(防水シート)が全く不要になり、既設の建物に対しても新たな工事をする必要がなく、その分、作業費用や材料費用が無くなり、安価に緑化することができるという大きなメリットを有している。
なお、植栽用人工地盤(ベース基盤1及び培地20)の大きさは任意に製作可能であり、本発明では、例えばベース基盤1を約30cm角で成形し、ベース基盤1の周囲には上述したフック11、係止部12を形成しておくことで、隣接するベース基盤1を連結でき、植栽用人工地盤を床面30の全体、あるいは任意の面積に合わせて仕上げることができる。
また、ベース基盤1を上述の約30cm角で成形した場合、上部支柱6は縦方向に4本、横方向に4本の計16本としている。勿論、上部支柱6はこれに限られるものではなく、任意に設定できるものである。
このようにして植栽用人工地盤を施工した後に、植栽(天然芝生23やセダム)成育して根詰まりを起こした時など、この植栽用人工地盤の1ピース毎に培地20を取り出し、上層培地マット21と下層培地マット22の間にカッターナイフやハサミを差し込んで根切りやエアーレーションを行なうことができる。
その後、根詰まりをしている下層培地マット22を取り去り、新しい下層培地マット22をベース基盤1の上部支柱6に突き刺して元の位置に戻し、上層培地マット21を下層培地マット22の上に被せることで、また、上層培地マット21の植栽の根が下層培地マット22に新しく根が生えてくるので、簡単に新旧交代を行なうことができる。
すなわち、培地20に根がはびこった時に、上層培地マット21と下層培地マット22の層間にカッターナイフやハサミで切り離し、下層培地マット22を新しく入れ替えることにより、土や従来の人工培土使用時と比べて簡単に根切りやエアーレーションをすることができるものである。
また、上層培地マット21と下層培地マット22からなるマット状の培地20の厚みを60mmとしており、培地20の材料に無機繊維を用いていることにより、従来の土や人工培土を使用する場合と比較して、水分を含んだ状態での培土(培地20)の重量が概ね1/3〜1/5の重量で済み、そのため、既存の建物の屋上にも充分に施工が可能である。なお、培地20の厚みを60mmとした場合で、降雨時に最大でも重量は55kg/m2 である。
更に、培地20に無機繊維を使用しているので、水分を含んでいない状態での施工時における培地20の重量が5kg/m2 であり、施工時の重量が土や従来の人工培土を使用する時の1/6〜1/20と軽くなり、そのため、重機や特殊な道具が不必要で、しかも、工期が非常に早くなり、施工コストを大幅に安価にすることができる。
また、植栽用人工地盤の培地20に無機繊維を使用しているので、天然芝生23の根が発達し易い空隙を作ることができ、芝生の成育に適している。
また、培地20が無機繊維であるので、土などに混ざっている雑草の種が含まれておらず、そのため、特に培地20の初期管理の手間を省くことができる。さらに、培地20の材料に無機繊維を使用しているので、火災の時、他の有機材(例えば、ヤシの実繊維、発泡スチロール、繊維屑等)を使用した人工培土のように燃えることがない。そのため、炎の勢いを増すこともない。
さらに、植栽用人工地盤を施工する場合、ベース基盤1の上に下層培地マット22だけを設けて、これを先に施工することで、天然芝生23あるいは種を植えている上層培地マット21のみ湿潤させておくだけで良いので、搬入時の運賃や手間を大幅に削減することができる。
また、培地20を上層培地マット21と下層培地マット22とに層分けしているので、現場で下層培地マット22のみを先に施工することができ、肥料もこの時に下層培地マット22に蒔いておくことができる。
特に、ベース基盤1、上層培地マット21及び下層培地マット22からなる植栽用人工地盤は、建物の屋上や舗装された駐車場等の施工面の防水や防根対策が不要であり、そのまま施工が可能である。すなわち、施工面(床面30)とベース基盤1の下面との間に空間部31が形成されているので、排水性を良くし、また、この空間部31を介して根に酸素を培地20の繊維質の空隙を利用して供給される。さらに、下層培地マット22の下面まで伸びてきた根は、ベース基盤1の開口部7の空気に触れて成長が止まるものであり、空間部31へは根は伸びないものである。そのため、床面30等の施工面には防根対策が不要となるものである。
図12及び図13はベース基盤1の他の例を示し、材料をステンレス板、あるいはアルミ板として多数の穴40を穿孔したパンチングメタル39を用い、このパンチングメタル39の周縁を下方に折曲した側片41をそれぞれ形成している。また、パンチングメタル39の穴40の下面側にナット43を固着し、パンチングメタル39の上から穴40を介してボルト42を螺着して該ボルト42をパンチングメタル39に固定するようにしている。
なお、このボルト42が上述した上部支柱6に対応するものであり、また、ナット43及びパンチングメタル39の周囲の側片41が下部支柱5に対応するものである。また、側片41の縦方向の寸法とナット43の厚みを同じとし、例えば上述の20mmとしている。
また、頭部を有するボルトをパンチングメタル39の下面から穴40に挿入し、そのボルトにナットを螺着して該ボルトをパンチングメタル39に固定するようにしても良い。
このパンチングメタル39でベース基盤1を構成する場合には、ベース基盤1を金型でもって製造する必要がなく、金型代が不要となり、市販の材料で製造できるので、コストを安価にすることができる。
また、ベース基盤1の材料をステンレス板、あるいはアルミ板を用いているので、長年使用しても錆びたり、腐食することもなく、長年にわたって使用することができる。
なお、先の実施形態では、主にビルの屋上に植栽用人工地盤を施工する場合について説明したが、本発明の植栽用人工地盤はビルの屋上に限らず、ベランダ、バルコニー、玄関先などの出入口付近、駐車場などにも適用することができる。また、施工面はコンクリートに限らず、一般の地面にも容易且つ簡単に施工することができるものである。
(a)は本発明の実施の形態におけるベース基盤の平面図である。(b)は本発明の実施の形態におけるベース基盤の正面図である。 本発明の実施の形態におけるベース基盤の底面図である。 本発明の実施の形態におけるベース基盤の斜視図である。 本発明の実施の形態における上部支柱の固着方法を示す図である。 本発明の実施の形態における他の例の上部支柱の固着方法を示す図である。 本発明の実施の形態における上部支柱を一体に成形した場合の図である。 本発明の実施の形態における上部支柱を下部ほど太径とした場合の図である。 本発明の実施の形態における上部支柱に安全蓋を設けた場合の図である。 本発明の実施の形態における上部支柱に安全蓋を設けた場合の図である。 本発明の実施の形態における植栽用人工地盤の正面図である。 本発明の実施の形態における植栽用人工地盤の斜視図である。 本発明の実施の形態におけるベース基盤の他の例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるベース基盤の他の例を示す図である。
符号の説明
1 ベース基盤
5 下部支柱
6 上部支柱
7 開口部
10 穴
14 安全蓋
20 培地
31 空間部

Claims (5)

  1. 平面部に多数の開口部(7)を有するベース基盤(1)の下面より多数の下部支柱(5)を垂設すると共に、該ベース基盤(1)の上面には上部支柱(6)を複数立設し、無機繊維質からなり植栽成育用の培地(20)を前記上部支柱(6)に突き刺してベース基盤(1)の上面に該培地(20)を設けていることを特徴とする植栽用人工地盤。
  2. 前記上部支柱(6)は上下に貫通した筒状であって、該上部支柱(6)の周面に複数の穴(10)を穿孔していることを特徴とする請求項1記載の植栽用人工地盤。
  3. 前記上部支柱(6)は上部から下部に至るほど太径としていることを特徴とする請求項2記載の植栽用人工地盤。
  4. 前記上部支柱(6)の上端の開口面に平板状の安全蓋(14)を設けていることを特徴とする請求項3記載の植栽用人工地盤。
  5. 前記ベース基盤(1)の材料に廃ペットボトルの再生樹脂を用いていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の植栽用人工地盤。
JP2003296945A 2003-08-21 2003-08-21 植栽用人工地盤 Pending JP2005065529A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003296945A JP2005065529A (ja) 2003-08-21 2003-08-21 植栽用人工地盤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003296945A JP2005065529A (ja) 2003-08-21 2003-08-21 植栽用人工地盤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005065529A true JP2005065529A (ja) 2005-03-17

Family

ID=34402943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003296945A Pending JP2005065529A (ja) 2003-08-21 2003-08-21 植栽用人工地盤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005065529A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008000093A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Takenaka Komuten Co Ltd 緑陰緑化構造及び緑陰緑化工法
CN101793079A (zh) * 2010-03-26 2010-08-04 田建军 一种新型根系阻拦材料和绿色屋面种植技术
JP2016202138A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 株式会社タカショー プランター用すのこ状部材、プランターおよび植物栽培装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008000093A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Takenaka Komuten Co Ltd 緑陰緑化構造及び緑陰緑化工法
CN101793079A (zh) * 2010-03-26 2010-08-04 田建军 一种新型根系阻拦材料和绿色屋面种植技术
JP2016202138A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 株式会社タカショー プランター用すのこ状部材、プランターおよび植物栽培装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7870691B2 (en) Green roof tile system and methods of use
Jim Greenwall classification and critical design-management assessments
EP1642493B1 (en) Greening apparatus
EP2309839B1 (en) Modular green roof building element
JP3813934B2 (ja) 緑化体
CN205357219U (zh) 一种带储水功能的免维护建筑生态草皮
KR200381321Y1 (ko) 녹지 조성용 잔디블록
JP2003047346A (ja) 緑化用植栽容器及びその製造方法
JP2006204291A (ja) 屋上緑化施工用パネル、及びその屋上緑化施工用パネルを用いた屋上緑化の施工システム
JP2005065529A (ja) 植栽用人工地盤
JP2001054321A (ja) 植栽装置
JP3403955B2 (ja) 苗植付け方法とこれに用いる植栽装置。
JP2005065530A (ja) 天然芝生の成育方法及び天然芝生の成育装置
JPH0829031B2 (ja) 街路性植栽ボックス及びこれを利用した樹木の固定方法
JP2001011862A (ja) 植生土壌基盤及び保水体
JP3609816B2 (ja) 屋上集合ガーデンプランター
JP2010004746A (ja) 緑化ブロック及びこれを用いた植え込み構造、並びに緑化工法
JP2008017850A (ja) 屋上緑化施工用パネル、及びその屋上緑化施工用パネルを用いた屋上緑化の施工システム
JP4906250B2 (ja) 緑化基盤構造
JP2012120462A (ja) 緑化地盤ユニット
JP2014073105A (ja) 植生マット
JP5188548B2 (ja) 緑化基盤構造
JP2011043040A (ja) 緑化舗装、緑化パネル並びに緑化パネル用枠体
JP2005336942A (ja) デッキ構造
JP2002235327A (ja) 緑化システムとそれによる緑化方法およびこれに用いる見切り材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060725