JP2005064529A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不揮発性半導体記憶装置の製造工程の削減を図る。
【解決手段】 フィールド絶縁膜2の上にコントロールゲート5を形成する。そして、絶縁膜7を介してコントロールゲート5の上にフローティングゲート10を形成する。このフローティングゲート10は、コントロールゲート5から第1ゲート膜8aの上まで至るように延設されるようにする。このような構成にすることで、EPROMと共にSi基板1の上に形成するキャパシタの下部電極6と共にコントロールゲート5を形成し、キャパシタの上部電極11と共にフローティングゲート10を形成する。また、EPROMと共にSi基板1の上に形成するMOSトランジスタのゲート酸化膜8bとEPROMの第1ゲート膜8aを同時に形成する。これにより、製造工程の削減を図ることができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電気的に書き込み可能な不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法に関し、例えばEPROMに適用して好適である。
EPROM等の2層ゲートからなる不揮発性メモリは、半導体基板上において、キャパシタや他のトランジスタ等と共に形成される。
従来のEPROMの製造プロセスを図10〜図15に示し、これらの図に基づいてEPROMの製造工程について説明する。なお、本図では、EPROMをキャパシタ及びMOSトランジスタと同一基板上に形成する場合を示す。
まず、図10(a)に示すように、p型のSi基板51にp型不純物及びn型不純物を注入、拡散して、Pウェル51a及びNウェル51bを形成したのち、選択酸化法を用いてフィールド酸化膜52を形成する。
そして、図10(b)に示すように、ウエハ全面にダミー酸化膜53を形成し、選択酸化時のSi基板51の表面の残留応力層を除去する。
続いて、このダミー酸化膜53を除去し、図11(a)に示すように、EPROMの第1ゲート酸化膜54を形成する。そして、EPROMのVt調整のため、EPROM領域のSi基板51の表面に選択的にp型若しくはn型の不純物を注入する。
次に、図11(b)に示すように、1層目のポリシリコン膜55を成膜したのち、図12(a)に示すように、フォトエッチングによりポリシリコン膜55をパターニングし、EPROM領域の全体にポリシリコン膜55を残すと共に、キャパシタの下部電極56を形成する。
その後、図12(b)に示すように、EPROM領域に残されたポリシリコン膜55及び下部電極56の表面を覆うように誘電膜57を形成する。
そして、誘電膜57のうち、Si基板51の表面に形成された部分を除去したのち、図13(a)に示すように、ウエハ全面に酸化膜を形成することにより、MOSトランジスタ領域のゲート酸化膜58を形成する。
続いて、nチャネル型のMOSトランジスタのVt調整用の不純物をゲート酸化膜58を透過させて、MOSトランジスタ領域に選択的に注入したのち、2層目のポリシリコン膜59をウエハ全面に成膜する。
そして、図13(b)に示すように、フォトエッチングにより2層目及び1層目のポリシリコン膜59、55を同時にパターニングし、EPROMのコントロールゲート60aとフローティングゲート60bを形成する。
また、続いて、図14(a)に示すように、フォトエッチングにより2層目のポリシリコン膜59をパターニングし、キャパシタの上部電極61及びMOSトランジスタのゲート62を形成する。
その後、熱酸化にてゲート保護膜64をウエハ全面に形成する。
そして、EPROMの書き込み速度向上のため、ドレインとフローティングゲート60bcとのオーバーラップ長が、nチャネル型MOSトランジスタのゲート62とドレインとのオーバーラップ長よりも長くなるようにする必要があるため、図14(b)に示すように、EPROMのみ先にソース、ドレイン形成用の領域65aを形成する。この工程は、LDD構造でのサイドウォール膜形成前にソース、ドレイン不純物を注入するか、若しくはソース、ドレイン形成用の不純物注入後に拡散長を稼ぐために熱処理を行うものである。
続いて、図15(a)に示すように、イオン注入により、nチャネル型MOSトランジスタのソース、ドレイン65bを形成すると共に、EPROM領域においてはソース、ドレイン65aに重ねてさらに不純物が注入されるようにする。
この後、図15(b)に示すように、CVD法により層間絶縁膜66を形成したのち、層間絶縁膜66の平坦化工程を行い、さらに、層間絶縁膜66に電極引き出しのためのコンタクトホール66aを形成したのち、配線67の形成及び素子保護のための保護膜68の形成を行ってEPROMが完成する。
このような製造プロセスを経て、キャパシタ及びnチャネル型MOSトランジスタと共にEPROMが形成される。
このEPROMは、一層目のポリシリコン膜55でフローティングゲート60bが構成されていると共に、二層目のポリシリコン膜59でコントロールゲート60aが構成されており、フローティングゲート60bの上にコントロールゲート60aが配置された構成となっている。
従来では、上述した製造プロセスに基づいてEPROMが形成されているが、EPROMの形成のためにのみ必要とされる工程があり、製造工程が増加してしまうという問題がある。
具体的には、図11(a)に示す第1ゲート酸化膜形成工程や、その後に行うEPROMのVt調整用の不純物注入工程、図11(b)に示す一層目のポリシリコン膜54成膜後に行うEPROMのフローティングゲート分離部の除去工程、図13(b)に示すコントロールゲート60a及びフローティングゲート60bを形成するためのフォトエッチング工程、図14(b)に示すソース、ドレイン形成工程等が、EPROMの形成のためのみに必要とされる。
なお、キャパシタの下部電極を、基板内のn型不純物拡散層で構成した単層ゲート方式のメモリセルが知られている。この方式によると工程の追加なしのEPROMの形成が可能であるが、この単層ゲート方式では、拡散層をコントロールゲート電極として用いるため、書き込み時に印加する電圧が拡散層のアンバランシェ耐圧によって制限されてしまうということ、拡散層/基板間形成される寄生容量の影響により、書き込み効率に大きく影響するフローティングゲート電位の上昇が余り期待できないということから好ましくない。
また、単層ゲート方式の問題の解決するために、SOI基板を使用してコントロールゲートとなる拡散領域を形成し、トレンチ分離にて周囲と絶縁させる方法が特許文献1に提案されているが、この方法では、ウエハ原石として高価なSOIウエハが必要であるだけでなく、トレンチ分離のための工程追加が必要となるため好ましくない。
さらに、特許文献2では、ゲート間に強誘電体を用いたFRAM構造を採用することが提案されているが、FRAM形成のためには、強誘電体膜の形成および、強誘電体膜除去用の加工技術が必要であるため好ましくない。
本発明は上記問題に鑑みて成され、不揮発性半導体記憶装置の製造工程の削減を図ると共に、該製造工程の削減が行える不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
特開平7−147340号公報 特開平5−211307号公報
上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明においては、フィールド絶縁膜(2)上にコントロールゲート(5)が形成されており、フローティングゲート(10)が絶縁膜(7)を介してコントロールゲート上に配設されると共に、該コントロールゲートからゲート絶縁膜(8a)上に至るように延設されていることを特徴としている。
このような構成の不揮発性半導体記憶装置は、不揮発性メモリの形成のためにのみ必要とされていた工程を、他の素子の形成工程と兼用することが可能となるため、不揮発性半導体記憶装置の製造工程を削減することができる。具体的には、不揮発性メモリをキャパシタとMOSトランジスタと共に半導体基板上に形成する場合には、請求項5に示す構成で不揮発性半導体記憶装置が形成される。
請求項2に記載の発明においては、コントロールゲートの外周は、フローティングゲートで覆われており、コントロールゲートの内周位置に開口されたフローティングゲートの窓部内にコンタクトホールが形成されていることを特徴としている。このような構成によると、コントロールゲートの内周位置にフローティングゲートを配置する場合に比して、コントロールゲートとフローティングゲートとに挟まれる面積が大きくできる。
請求項3に記載の発明においては、フローティングゲートは、40nm以上の膜厚を有する熱酸化膜で覆われていることを特徴としている。このように、40nm以上の膜厚の熱酸化膜でフローティングゲートを覆うことによりフローティングゲートに保持されている電荷抜けを防止でき、電荷保持率の低下を防止することができる。
請求項4に記載の発明においては、フローティングゲートは、熱酸化膜とノンドープの酸化膜を含む積層膜で被膜されていることを特徴としており、請求項3と同様の効果が得られる。
なお、上記した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
図1(a)に、本発明の一実施形態にかかわるEPROMのレイアウトを示し、図1(b)に、図1(a)のX−X矢視断面図を示す。但し、図1(a)においては電極や配線等のみをレイアウトで示してあり、電極を斜線で示している。
以下、図1に基づいて、EPROMの構造について説明する。
図1(a)、(b)に示すように、半導体基板としてのSi基板1の上には、フィールド酸化膜2が形成されている。このフィールド酸化膜2は部分的に開口した構成となっており、この開口した部分において、Si基板1の上には、EPROMの第1ゲート膜8aが形成されている。
フィールド酸化膜2の上には、1層目のポリシリコン膜4で構成したコントロールゲート5が形成されている。そして、コントロールゲート5の上には、第2ゲート膜を介して2層目のポリシリコン膜9で構成したフローティングゲート10が形成されている。このフローティングゲート10は、コントロールゲート5の上から第1ゲート膜8aの上まで延設された構成となっている。
具体的には、図1(a)に示すように、略4角形形状で構成されたコントロールゲート5の上に、コントロールゲート5よりも小さい面積となるフローティングゲート10が配設されたキャパシタを構成する領域Aと、フローティングゲート10の一部がコントロールゲート5の外部に引き延ばされて、第1ゲート膜8aの上まで至ったNMOSトランジスタを構成する領域Bから構成されている。
そして、第1ゲート膜8aの上に位置するフローティングゲート10の両側には、ソース、ドレイン15が配置されている。これらソース、ドレイン15は、図1(b)には図示されていないが、図1(b)の紙面手前側及び紙面向こう側にそれぞれ配設された構成となっている。
また、図1(b)に示すように、コントロールゲート5の上には、ゲート絶縁膜7が形成されており、さらにゲート絶縁膜7上には層間絶縁膜16が形成されている。そして、この層間絶縁膜16にはコントロールゲート5に連通されるコンタクトホール16aが形成されており、このコンタクトホール16aを介して電気配線17がコントロールゲート5に電気的に接続された構成となっている。
このように、本実施形態におけるEPROMでは、1層目のポリシリコン膜4でコントロールゲート5を構成すると共に、2層目のポリシリコン膜9でフローティングゲート10を構成し、コントロールゲート5の上にフローティングゲート10が配置される構成としている。
このEPROMの書き込み、読み出し動作は、一般のホットチャネルエレクトロン注入を用いた2層ゲート方式と同様の動作で行うことができる。
このEPROMの実際の使用形態を図2に示す。図2は、装置製造後に行われる抵抗値補正用のトリミング回路を示しており、スイッチングメモリPROMTr1〜TrnとしてEPROMを使用している。
トリミング回路にて抵抗値の補正が行われる回路のinput側には、複数(本図ではn個)の抵抗Rが直列接続されており、それぞれの抵抗Rの接続部位にEPROMの一端が接続されている。そして、補正が行われる回路のoutput側にEPROMの他端側が接続された構成となっている。
このようなトリミング回路では、回路の抵抗値補正を行うための所望の抵抗値が設定されると、その抵抗値に相当する位置のPROMTrをオン、それ以外の位置のPROMTrをオフさせることで、抵抗値がR〜nR[Ω]まで可変とされ、回路の抵抗値補正を行うようになっている。例えば、抵抗値(n−1)×R[Ω]必要であれば、n−1番目のPROMTrをデータ”1”として、それ以外をデータ”0”とすれば、トリミング回路の抵抗値を(n−1)×R[Ω]に設定できる。
このように、半導体装置製造完了後にアナログ特性値を微妙に調整することで、製造工程中などで発生するばらつき要因を確認した上で、最適なアナログ値への補正が可能となる。
このように構成されるEPROMの製造プロセスを図3及び図4に示し、これらの図に基づいてEPROMの製造工程を説明する。但し、ここではEPROMと共にシリコン基板の上に形成されるキャパシタ及び1層ゲートのMOSトランジスタの製造工程と共に説明を行い、以下の図中にEPROMが形成されるEPROM領域、キャパシタが形成されるキャパシタ領域、及びMOSトランジスタが形成されるMOSトランジスタ領域を示す。
〔図3(a)に示す工程〕
まず、Si基板1にPウェル1a及びNウェル1bを形成する。そして、LOCOS酸化法によりフィールド酸化膜2を形成して、各領域に形成される素子の分離を行う。
〔図3(b)に示す工程〕
次に、シリコン基板の上にダミー酸化膜3を形成したのち、ウエハ全面に第1層目のポリシリコン膜4を成長させる。
〔図3(c)に示す工程〕
ダミー酸化膜3を除去したのち、ポリシリコン膜4の上に、所定領域が開口したフォトレジスト(図示せず)を配置する。そして、フォトレジストをマスクとしてポリシリコン膜4をパターニングする。これにより、EPROM領域にコントロールゲート5を形成すると共に、キャパシタ領域に下部電極6aを残す。
その後、コントロールゲート5及び下部電極6aを酸化することで、これらの表面にゲート絶縁膜7を形成する。
熱酸化により、EPROM領域においてSi基板1の上に第1ゲート膜8aを形成すると共に、MOSトランジスタ領域においてSi基板1の上にゲート酸化膜8bを形成する。
なお、図3(c)の工程に示したゲート絶縁膜7を形成するための熱酸化工程と、ゲート酸化膜及び第1ゲート膜8aを形成するための熱酸化工程とを兼用することができる。このように兼用することにより、製造工程の簡略化を図ることができる。
〔図4(a)に示す工程〕
その後、ゲート酸化膜8b及び第1ゲート膜8aを含むウエハ全面に2層目のポリシリコン膜9を形成する。
〔図4(b)に示す工程〕
次に、フォトエッチングによってポリシリコン膜9をパターニングし、EPROM領域にフローティングゲート10、キャパシタ領域に上部電極11、MOSトランジスタ領域にゲート12を形成すると共に、キャパシタ領域とEPROM領域との間にポリシリコン抵抗13を形成する。
このとき、図示されていないが、本図の紙面垂直方向において、フローティングゲート10とゲート12とが同じ幅になるようにしている。このようにすることで、フローティングゲート10のうち、コントロールゲート5と重なる部分の面積及び膜厚によって、カップリング比の制御を行うことができる。
その後、熱酸化を施し、フローティングゲート10、上部電極11、ゲート12、及びポリシリコン抵抗13の表面に保護酸化膜14を形成する。この酸化膜14の膜厚としては、EPROMの電荷保持およびn−MOSトランジスタのホットキャリア寿命の観点から最適化する必要がある。そのため、フローティングゲート10の保護酸化膜14の膜厚と電荷抜け不良率の関係を調べたところ、図5に示す結果が得られた。この図に示されるように、電荷抜け不良率をほぼ零にするためには、保護酸化膜14の膜厚が約40nm以上であることが好ましい。
なお、後に層間絶縁膜16として形成するBPSGやPSGといったドープド膜との熱酸化膜間のノンドープの酸化膜を堆積、介在させても良い。
〔図4(c)に示す工程〕
続いて、CVD法によってウエハ全面に層間絶縁膜16を形成した後、層間絶縁膜16を平坦化する処理を施す。そして、フォトエッチングにより、層間絶縁膜16にコンタクトホール16a、16b、16cを形成したのち、電気配線17をパターニングする。これにより、コンタクトホール16a、16b、16cを通じて各電気配線17a、17b、17cがフローティングゲート10や上部電極11等と電気的に接続される。なお、複数の配線層を形成する多層配線構造にする場合には、さらに層間絶縁膜形成、配線層パターニング工程等を施す。
その後、ウエハ全面を保護膜18で覆うことにより、EPROMを含んだ不揮発性半導体記憶装置が完成する。
このように、本実施形態では、1層目のポリシリコン膜4でコントロールゲート5を構成し、2層目のポリシリコン膜9でフローティングゲート10を構成しているため、以下の効果が奏する。
まず、コントロールゲート5を1層目のポリシリコン膜4で形成しているため、コントロールゲート5のパターニングをキャパシタの下部電極のパターニングと兼用できる。
また、1層目のポリシリコン膜4を形成した後に、フローティングゲート10を分離するためのフォトエッチングを施す必要もなくなる。
さらに、図4(a)に示すように、第1ゲート電極形成工程をMOSトランジスタ領域におけるゲート酸化膜形成工程と兼用することができると共に、MOSトランジスタのVt調整用の不純物注入工程と、EPROMのVt調整用の不純物注入工程とを兼用することができる。
また、MOSトランジスタのゲートとソース、ドレインとのオーバーラップ長に対して、EPROMにおけるコントロールゲート5とソース、ドレイン15(図1参照)とのオーバーラップ長を大きくする必要がなくなるため、EPROMのソース、ドレイン形成工程をMOSトランジスタのソース、ドレイン形成工程と兼用することができる。
このように、EPROM形成のためにのみ必要とされた複数の工程を、他の素子形成のための工程と兼用することができるため、製造工程の削減を図ることができる。
参考として、本実施形態におけるEPROM特性の一例を示す。
図6はコントロールゲート電圧12V、ドレイン電圧8Vにおける書き込み特性の一例であり、書きこみ時間[Sec]とVtシフト量[V](書き込み後Vt−初期Vt)の関係を示している。なお、本実施形態におけるEPROMのデータの一例の他に、比較対象として、能動トランジスタのサイズを揃えた従来使用されている2層ゲート方式と単層ゲート方式のデータを図中に示す。
この図に示されるように、本実施形態におけるEPROMは、既存のEPROMに匹敵する性能を有しており、単層ゲート方式のものと比べて、大幅に書き込みに優れていることが判る。
図7に、不揮発生メモリとして重要な特性である電荷保持寿命を示す。なお、本図のデータは、10%charge lossでの推定値である。
この図に示されるように、本実施形態に示すEPROMは、既存の2層ゲート構造のEPROMに対して、若干、寿命の差があると認められるが、一般の不揮発性メモリとして要求されているスペック(85℃、10年)を十分満たしている。
このように、本実施形態におけるEPROMは、書き込み及び電荷保持寿命ともに、従来用いられている2層ゲート方式のEPROMに匹敵する特性を達成できている。
なお、本実施形態とほぼ同様の構造を有するメモリとしてトンネル電流を利用した電気的書き込みの行えるメモリが特表昭62−500625号公報で提案されているが、トンネル電流を用いるため、電極間の誘電膜として薄膜化が必須であり、電荷保持特性の悪化が考えられる。このため、本実施形態におけるEPROMは電荷保持特性の面においてトンネル電流を利用するメモリよりも優れているといえる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対してコントロールゲート5及びフローティングゲート10のレイアウトを変更したものであり、他の構造及び製造プロセスについては第1実施形態と同様であるため、コントロールゲート5及びフローティングゲート10のレイアウトについてのみ説明する。
図8(a)に、本実施形態におけるコントロールゲート5及びフローティングゲート10のレイアウトを示し、図8(b)に、図8(a)のY−Y矢視断面図を示す。
図8(a)に示されるように、領域Aにおいて、フローティングゲート10の面積がコントロールゲート5の面積よりも大きくなっており、コントロールゲート5の周囲がフローティングゲート10で覆われた状態となっている。そして、図8(b)に示すように、コントロールゲート5の内周部上において、フローティングゲート10は開口しており、この開口した領域を窓部としてコントロールゲート5が電気配線17aと電気的に接続されるようになっている。
このような構成によると、フローティングゲート10とコントロールゲート5とがオーバーラップする面積、つまりフローティングゲート10とコントロールゲート5の間の容量を第1実施形態と同等に保ちつつ、第1実施気形態の構成よりもセルとして必要な面積を少なくすることができる。
また、このような構成においては、コントロールゲート5の端部上において2層目のポリシリコン膜9をエッチングする必要がなくなるため、コントロールゲート5の側面にポリシリコン膜9のエッチング残りが発生するという問題をなくすことができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、MOSトランジスタ等にサリサイド構造を採用する場合について説明する。
サリサイド構造は、MOSトランジスタの電極や拡散層と電気配線との接触抵抗を低減するために用いられる。
例えば、上記第1実施形態の製造プロセス中に、サリサイド構造を形成するためのプロセスを導入する場合、図4(b)に示す保護酸化膜14の形成を終了した後にサリサイドプロセスが行われる。具体的には、保護酸化膜14を形成した後に、保護酸化膜14のうち各電極10、11、12の上に配置された部分を除去し、さらにウエハ全面にTi膜等を堆積したのち、熱処理によってTi膜をシリサイド化させるというプロセスを行うと考えられる。
しかしながら、フローティングゲート10の上の保護酸化膜14まで除去してしまうため、フローティングゲート10の表面までシリサイド膜が形成されてしまう。このようにフローティングゲート10がサリサイド構造になると、電荷保持をしているフローティングゲート10から電荷が抜けてしまい、EPROMの電荷保持率を低下させてしまう。
このため、本実施形態では、以下の製造プロセスによってサリサイド構造を採用するようにしている。このサリサイド構造の製造プロセスを図9に示し、この図に基づいて説明を行う。なお、第1実施形態と同様の工程については、図3及び図4を参照して説明は省略する。
まず、第1実施形態と同様に図4(b)に示す工程まで実施し、各電極10、11、12の表面に保護酸化膜14を形成する。そして、以下の工程を施す。
〔図9(a)に示す工程〕
フォトエッチングにより、保護酸化膜14のうち、キャパシタ領域における上部電極11及びMOSトランジスタ領域におけるゲート12の上に配置された部分を除去する。このとき、フローティングゲート10の上に位置する保護酸化膜14は除去しないようにする。
これにより、上部電極11及びゲート12が露出した状態となる。
〔図9(b)に示す工程〕
次に、ウエハ全面にTi膜30を成膜する。これにより、上部電極11及びゲート12がTi膜30と接した状態になる。このとき、フローティングゲート10は保護酸化膜14で覆われているため、Ti膜30と接しない状態になる。
〔図9(c)に示す工程〕
熱処理を施すと、各電極に接している部分のTi膜30がシリサイド化反応し、上部電極11及びゲート12の表面にシリサイド膜31が形成される。このとき、フローティングゲート10はTi膜30と接していないため、フローティングゲート10の表面にはシリサイド膜31が形成されない。
この後、Ti膜30のうちの未反応部分を除去し、サリサイド構造が完成する。
この後、第1実施形態と同様に、図4(c)に示す工程を施してEPROMを含む不揮発性半導体記憶装置が完成する。
このように、フローティングゲート10の表面にはシリサイド膜31が形成されないようにすることにより、EPROMの電荷保持率の低下を防止することができる。
本発明の一実施形態を適用したEPROMであり、(a)はEPROMのレイアウトを示す図、(b)は(a)のX−X矢視断面図である。 図1に示すEPROMの具体的な使用例を示す図である。 図1に示すEPROMの製造工程を示す図である。 図3に続くEPROMの製造工程を示す図である。 保護酸化膜と電荷抜け不良率との関係を示す図である。 本実施形態におけるEPROMの書き込み特性を示す図である。 本実施形態におけるEPROMの電荷保持寿命を示す図である。 第2実施形態におけるEPROMであり、(a)はEPROMのレイアウトを示す図、(b)は(a)のY−Y矢視断面図である。 第3実施形態におけるサリサイド構造を採用したEPROMの製造工程を示す図である。 従来のEPROMの製造工程を説明するための図である。 図10に続くEPROMの製造工程を示す図である。 図11に続くEPROMの製造工程を示す図である。 図12に続くEPROMの製造工程を示す図である。 図13に続くEPROMの製造工程を示す図である。 図14に続くEPROMの製造工程を示す図である。
符号の説明
1 Si基板
1a Pウェル
1b Nウェル
2 フィールド酸化膜
4 第1層目のポリシリコン膜
5 コントロールゲート
6 下部電極
7 ゲート保護膜
8a 第1ゲート膜
8b ゲート酸化膜
9 2層目のポリシリコン膜
10 フローティングゲート
11 上部電極
12 ゲート
13 ポリシリコン抵抗
14 保護酸化膜
16 層間絶縁膜
16a〜16c コンタクトホール
17a〜17c 電気配線
18 保護膜
30 Ti膜

Claims (5)

  1. 半導体基板(1)と、
    前記半導体基板上に形成されていると共に、所定領域に開口部が設けられたフィールド酸化膜(2)と、
    前記フィールド絶縁膜の開口部から露出した前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜(8a)と、
    前記フィールド絶縁膜上に形成されたコントロールゲート(5)と、
    前記コントロールゲートの上に形成された絶縁膜(7)と、
    前記絶縁膜を介して前記コントロールゲート上に配設されると共に、該コントロールゲートから前記ゲート絶縁膜上に至るように延設されたフローティングゲート(10)と、
    前記フローティングゲート及び前記コントロールゲートを覆うように形成された層間絶縁膜(16)と、
    前記層間絶縁膜に形成され、前記コントロールゲートに連通されるコンタクトホール(16a)と、
    前記コンタクトホールを通じて、前記コントロールゲートに電気的に接続された電気配線(17a)とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記コントロールゲートの外周は、前記フローティングゲートで覆われており、
    前記コンタクトホールは、前記コントロールゲートの内周位置に開口された前記フローティングゲートの窓部内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記フローティングゲートは、40nm以上の膜厚を有する熱酸化膜で覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記フローティングゲートは、熱酸化膜とノンドープの酸化膜を含む積層膜で被膜されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 半導体基板(1)の上に、フローティングゲート(10)及びコントロールゲート(5)を有する2層ゲート構造の不揮発性メモリと、上部電極(11)及び下部電極(6)を有する2層構造のキャパシタとが形成されてなる不揮発性半導体記憶装置において、
    前記不揮発性メモリが形成されたメモリ領域と前記キャパシタ領域とが前記半導体基板上に形成されたフィールド酸化膜(2)によって分離されており、
    前記メモリ領域には、
    前記フィールド絶縁膜に形成された開口部において、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜(8a)と、
    前記メモリ領域において、前記フィールド絶縁膜上に形成された前記コントロールゲート(5)と、
    前記コントロールゲートの上に形成された絶縁膜(7)と、
    前記絶縁膜を介して前記コントロールゲート上に配設されると共に、該コントロールゲートから前記ゲート絶縁膜上に至るように延設された前記フローティングゲート(10)とが備えられており、
    前記キャパシタ領域には、
    前記フィールド絶縁膜上に形成された前記下部電極と、
    前記下部電極の上に形成された前記上部電極とが備えられており、
    前記コントロールゲートと前記下部電極とが同一の第1の電極層(4)で形成されており、
    前記フローティングゲートと前記上部電極とが同一の第2の電極層(9)で形成されていることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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