JP2005064488A - 結晶性半導体膜、薄膜トランジスタの作製方法、及び半導体装置の作製方法、並びにレーザ照射装置 - Google Patents

結晶性半導体膜、薄膜トランジスタの作製方法、及び半導体装置の作製方法、並びにレーザ照射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、結晶化を促進する金属元素を用いた配向性を制御可能な結晶化方法であって、一度のレーザ照射により、結晶粒径の小さく、且つ等間隔で格子状に整列した結晶粒を有する結晶性半導体膜、及び結晶性半導体膜の作製方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 上記課題を鑑み本発明は、非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素を添加して結晶性半導体膜を形成し、結晶性半導体膜に偏光方向を制御したパルス発振型のレーザを照射することにより、結晶性半導体膜表面に格子状に整列したリッジを形成する。なお、パルスレーザの偏光方向を制御する手段として、λ/2波長板や、ミラーを用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は結晶性の高い結晶性半導体膜、結晶性半導体膜を有する薄膜トランジスタ、並びに薄膜トランジスタを有する半導体装置、及びそれらを作製するための結晶化方法に関する。さらに本発明の結晶化方法を提供するためのレーザ照射装置に関する。
最近、薄膜トランジスタを用いた高性能な半導体装置に関して研究が進められている。特に、高速性や高機能性が要求される半導体装置においては、高移動度を有する薄膜トランジスタ(以下、TFTとも表記する)を実現する必要がある。
その半導体膜の結晶性を高める方法として、半導体膜にニッケル元素(Ni)を代表とする結晶性を促進させる金属元素を添加、成膜又は塗布しその後加熱処理を施し、結晶性半導体膜を形成する結晶化方法が行われている(例えば、特許文献1参照)。
このような結晶化の工程において、Niを代表とする結晶化を促進する金属元素を用いることで、大粒径の結晶性半導体膜が得られ、粒界と粒界とが繋がる確率が高く、粒内欠陥が少ない結晶性半導体膜が得られた。
また、加熱処理とは異なる結晶化方法として、レーザ照射により結晶化を行う方法が研究されている。従来のレーザ照射による結晶化方法は、非晶質若しくは多結晶のシリコン層に紫外線ビームをパルス状にして照射し、シリコン単結晶粒子群からなるシリコン薄膜を形成しているものがある(例えば、特許文献2参照。)。このレーザ結晶化は、矩形状の紫外線ビームの照射完了から次のビーム照射までの間おける紫外線ビーム照射位置の移動量を40μm以下とし、且つ、移動方向に沿って測った紫外線ビームの幅に対する該移動量の割合を0.1乃至5%としている。そして得られたシリコン単結晶粒子は、基体の表面に対する選択方位が略<100>方位であることが開示されている。
また、偏光方向を持ったレーザ光により結晶化を行う場合、レーザ照射条件を最適化することにより、偏光方向と垂直な方向にいわゆるリッジが生じることが報告されている(非特許文献1参照)。非特許文献1では、リッジの間隔はレーザ光の波長と照射角度に依存し、p波に偏光されたレーザ光においてλ/(1±sinθ)で表すことができると記載されている。
特に、非特許文献1の図2(a)には、線状のパルスレーザを一回照射すると、リッジは線状に形成されることが開示されている。そして、図2(b)には、一度目のレーザ照射方向と90度をなすように2度目の線状のパルスレーザを照射すると、リッジは格子状に形成されることが開示されている。
そして非特許文献1では、ガラス基板上に形成された非晶質珪素膜に対して、基板温度を350°とし、超真空、且つ基板と同温度に保持された成膜室でNd:YAGのパルスレーザを照射した実験が報告されている。
特開平7−161634号公報 特開平10−41234号公報 Y.Nakata,A.Shimoyama and S.Horita著、「AM−LCD200 0」、p.265−268
特許文献1による結晶化方法によると、約200μm〜300μmもの大きさを有する柱状の結晶の集合(ドメインとも呼ぶ)が多数形成され、一つのドメインにおける結晶は同じ結晶配向を有する。また、隣りあうドメインとは、配向が異なっており、ドメイン間に境界を有する。この一つのドメイン内に収まるようにチャネル形成領域を配置してTFTを形成すれば、高い電気特性が得られる。
しかし、ドメインはランダムに形成され、形成された一つドメインの内にTFTのチャネル形成領域が配置されるように作製することは困難であった。そのため、画素部や駆動回路部に配置される全てのTFTのチャネル形成領域をそれぞれ一つのドメイン内に形成することは困難となってしまう。
その結果、このような結晶質半導体膜をTFTの活性層(チャネル形成領域、不純物領域を含む島状半導体膜)に用いた場合、電気特性が高い長所を有する反面、隣りあうドメイン(異なる配向を有するドメイン)との境界の存在の有無、または、形成されるドメインのサイズの違いにより各々のTFT特性に若干の差、即ちバラツキが生じる恐れがある。
画素部や駆動回路部に配置されるTFTに電気特性のバラツキがあれば、各画素電極に印加する電圧や電流のバラツキが生じ、これが表示むらとなって観察者の目に映ることになる。
現在の時点では、このバラツキは許容範囲内であり、問題ない程度であるが、今後、画素サイズの微細化がさらに進み、より高精細な画像が求められた場合、このバラツキが非常に重大な問題になってくると考えられる。将来、さらにゲート配線幅の微小化するとともにチャネル形成領域のサイズ(チャネル幅)が微小化するため、ドメインとドメインとの境界をチャネル形成領域に有するTFTが形成される恐れが生じ、そのTFT特性(移動度、S値、オン電流値、オフ電流値等)は境界のないチャネル形成領域を有するTFTと比べて差が生じ、それが表示むらを招くと考えられる。
また特許文献2による結晶化方法は、矩形状の紫外線ビームの照射完了から次のビーム照射までの間おける紫外線ビーム照射位置の移動量を40μm以下とし、且つ、移動方向に沿って測った紫外線ビームの幅に対する該移動量の割合を0.1乃至5%としており、実施例1において、ある位置における非晶質のシリコン層は100回、パルス状の紫外線レーザに曝されている。
このような結晶化方法では、レーザを100回といった多数回、シリコン層へ照射するため、処理時間がかかってしまう。
特に、Niとの金属を用いて配向性を制御して形成された結晶性半導体膜にレーザを多数回照射する場合、その配向性を維持することは不可能となる。つまり、特許文献1に示すように、金属元素を用いて配向性が制御された結晶性半導体膜を形成した後、特許文献2に示す条件のように、レーザを多数回照射させると、配向性が制御された結晶性半導体膜を維持することができない。
また非特許文献1に示すように、真空に保たれた成膜室において、基板温度を350後に保持した状態で、Nd:YAGレーザを照射する条件で、二度目のレーザ照射を一度目のレーザ照射と90度をなすように照射しないとリッジは格子状に形成されないと、レーザ処理に時間がかかってしまう。その結果、薄膜トランジスタ、半導体装置の作製に時間がかかり、量産には不向きである。
そこで本発明は、結晶化を促進する金属元素を用いた配向性を制御可能な結晶化方法であって、一度のレーザ照射により、結晶粒径の小さく、且つ等間隔で格子状に整列した結晶粒を有する結晶性半導体膜、及び結晶性半導体膜の作製方法を提供することを課題とする。さらに本発明は、該結晶性半導体膜を有する薄膜トランジスタ、該薄膜トランジスタを有する半導体装置、及びそれらの作製方法を提供することを課題とする。
上記課題を鑑み本発明は、非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素(以下、単に金属元素とも表記する)を添加して結晶性半導体膜を形成し、結晶性半導体膜に偏光方向を制御したパルス発振型のレーザ(以下、パルスレーザと表記する)を照射することにより、結晶性半導体膜表面に格子状に整列したリッジを形成することを特徴とする。なおリッジとは、結晶粒がぶつかり合う点に形成される膜の不規則な隆起点、凸部であり、例えば図5のSEM写真に示すように結晶粒がぶつかる点に形成される。
なおリッジは結晶粒界に形成されており、結晶性半導体膜表面にリッジが格子状に整列するとは、結晶性半導体膜の結晶粒が格子状に整列していることとなる。そしてリッジが格子状に整列するとは、特に薄膜トランジスタを形成する領域でリッジが概ね格子状に整列していればよく、結晶性半導体膜の全体に渡ってリッジが格子状に整列している必要はない。
特に本発明は、リッジの間隔は結晶性半導体膜に照射するパルスレーザの発振波長と同程度の間隔で形成されることを特徴とする。そして、リッジの間隔をパルスレーザの波長で制御することを特徴とする。さらに、リッジの間隔は、結晶性半導体膜に照射するパルスレーザの入射角度θにより制御してもよい。
加えて本発明は、一度のパルスレーザ照射により格子状に整列したリッジを形成することができる。なお、一度のパルスレーザ照射とは、被照射物となる結晶性半導体膜に対して、一度走査する場合を指し、結晶性半導体膜のレーザを照射されるある面(ある任意の照射面)では、複数ショットのパルスレーザが照射される。
特に、本発明では、金属元素を添加して形成された結晶性半導体膜の配向性を維持する程度のエネルギーと、ショット数でパルスレーザを照射する。例えば、半導体膜の膜厚が50nm前後の場合、パルス発振型のエキシマレーザを用いて、350〜450mJ/cm2で、20〜40ショットの条件で照射する。
本発明において、パルスレーザは光学系を用いて線状に加工すると好ましい。なお「線状」とは、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形(もしくは長楕円形)を意味する。例えば、アスペクト比が2以上(好ましくは10〜10000)のものを線状と呼ぶが、線状が矩形状に含まれることに変わりはない。その結果、大面積を照射することができ、量産性を高めることができる。
また本発明において、非晶質半導体膜に対して入射角度θを有するように、斜めにパルスレーザを入射してもよい。なお、入射角度は0<θ<90°、好ましくは20°≦θ≦45°とする。例えば、θ=30°のとき、リッジ間隔の一方向(パルスレーザが斜めに入射される方向)はパルスレーザの波長の2倍となる。
そのため本発明のレーザ装置は少なくとも、パルスレーザ共振器と、パルスレーザの偏光方向を制御する手段と、被照射物となる非晶質半導体膜を固定するステージと、非晶質半導体膜とパルスレーザを相対的に移動させる移動手段とを有する。また好ましくは、パルスレーザを線状に加工する光学系を有する。更に好ましくは、非晶質半導体膜に対してパルスレーザが斜めに照射されるように制御する手段を有する。
なお、パルスレーザの偏光方向を制御する手段として、λ/2波長板や、ミラーを用いることができる。ステージとパルスレーザを相対的に移動させる移動手段として、X軸用の一軸ロボット及びY軸用の一軸ロボットを用いることができる。パルスレーザを線状に加工する光学系として、シリンドリカルレンズ、凹レンズ、又は凸レンズ等の光学系レンジを用いることができる。非晶質半導体膜に対してパルスレーザが斜めに照射されるように制御する手段として、θ軸用の一軸ロボットを用いることができる。
なお本発明において、金属元素はNi以外に、鉄(Fe)、コバルト(Co)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)インジウム(In)、スズ(Sn)などであり、これらから選ばれた一種又は複数種を用いることができうる。
パルスレーザ共振器より射出されるパルスレーザとして、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザの一種又は複数種を用いることができる。
例えば、発振波長527nmのYLFを用いると、結晶粒の大きさは概ね527nmとなり、整列した結晶性半導体膜を得ることができる。また例えばNd:YAGレーザの第2高調波(発振波長:532nm)を用いると、結晶粒の大きさは概ね532nmとなり、整列した結晶性半導体膜を得ることができる。
なお本発明において、レーザ共振器は、内部発振型共振器、及び外部発振型共振器のいずれかを用いることができる。
本発明のように、結晶化を促進する金属元素を用いた結晶化を行う場合、該金属元素がTFTの電気特性に悪影響を与えるとき、該金属元素を除去、又は低減させる必要がある。これをゲッタリングという。
本発明において、レーザを照射すると、Niを代表とする金属元素はリッジへ偏析する。そのため、ゲッタリングを行う場合、効率よくゲッタリングシンクへ金属元素を捕獲することができる。特に、レーザ照射後、リッジが形成された結晶性半導体膜上に、希ガスを添加された半導体膜をゲッタリングシンクとして形成するゲッタリング方法を用いるとよい。つまり、結晶性半導体膜の先端となるリッジへNiを代表とする金属元素がすべて偏析しているため、リッジに最も近い位置へゲッタリングシンクを形成することで、ゲッタリング効率を高めることができる。これらゲッタリングシンクは、エッチング等により除去する必要がある。また、結晶性半導体膜の所定領域をゲッタリングシンクとしてもよい。例えば、ソース・ドレイン領域となる不純物領域をゲッタリングシンクとして、金属元素を低減又は除去してもよい。
また本発明のように、結晶性半導体膜を形成すると、格子状に整列したリッジ、例えばリッジの先端に金属元素が偏析している。また該リッジをフッ酸等により除去することで、ゲッタリング工程を行うこともできる。この場合、ゲッタリングシンクを形成する必要はない。
以上のように形成される結晶性半導体膜を用いて薄膜トランジスタ、及び該薄膜トランジスタを少なくとも画素部、又は駆動回路部に用いた、半導体装置を作製することができる。
本発明は、偏光方向が制御されたパルスレーザの一度照射により、リッジの間隔、つまり結晶粒の大きさを制御して形成された結晶性半導体膜を得ることができる。さらに、結晶化を促進する金属元素を用いて配向性を制御することができる。
このような結晶性半導体膜を用いて薄膜トランジスタを形成すると、電気特性の揃ったものを作製することができる。また結晶粒の方向と、電流の流れる方向とを合わせてチャネル形成領域を形成することにより、薄膜トランジスタの移動度を向上させることができる。
さらに、リッジの間隔、つまり結晶粒の間隔は、照射されるレーザ光の波長と同程度となり、非常に細かい間隔で整列する。そのため、チャネル形成領域には、複数の結晶粒が存在することとなり、結晶粒が少数の場合と比べて、結晶粒界での悪影響を緩和させ、TFT電気特性のバラツキを低減することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、具体的な結晶性半導体膜の作製方法について説明する。
まず図1(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。基板100には、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、ステンレス(SUS)基板等を用いることができる。また、PET、PES、PENに代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
下地膜101は基板100中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。よってアルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて窒化酸化珪素膜を10〜400nm(好ましくは50〜300nm)の膜厚になるように形成する。なお下地膜101は積層構造を有してもよく、例えば第1の酸化窒化珪素膜を10〜200nm(好ましくは50〜100nm)、第2の酸化窒化珪素膜50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の順に積層してもよい。第1の酸化窒化珪素膜は、酸素の成分と窒素の成分が同程度であり、組成比で示すと例えば、Si=32%、O=27%、N=24%、H=17%である。一方第2の窒化酸化珪素膜は、酸素の成分が窒素の成分より非常に多い膜であり、組成比で示すと例えば、Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%である。
ガラス基板、SUS基板またはプラスチック基板のように、アルカリ金属やアルカリ土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いる場合、不純物の拡散を防ぐという観点から下地膜を設けることは有効であるが、石英基板など不純物の拡散がさして問題とならない場合は、必ずしも設ける必要はない。
下地膜101上に非晶質半導体膜102を形成する。非晶質半導体膜102の膜厚は25〜100nm(好ましくは30〜60nm)とする。また非晶質半導体は珪素だけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。本実施の形態では40nmの珪素を主成分とする半導体膜(非晶質珪素膜とも表記する)を用いる。
次に図1(B)に示すように、非晶質半導体膜102に金属元素を添加する。ここで添加とは、少なくとも結晶化が促進されるように非晶質半導体膜102の表面上に金属元素を形成することをいう。例えば、非晶質半導体膜102上にスピンコーティング法やディップ法といった塗布方法によりNi溶液(水溶液や酢酸溶液を含む)を塗布し、Niを含む膜103(但し、極めて薄いため膜として観測できない場合もある)を形成する。このとき非晶質半導体膜102の表面の濡れ性を改善し、非晶質半導体膜の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜(図示しない)を10〜50Åに成膜することが望ましい。また、イオン注入法によりNiイオンを非晶質半導体膜中に注入したり、Niを含有する水蒸気雰囲気中で加熱したり、ターゲットをNi材料としてArプラズマでスパッタリングしてもよい。本実施の形態では、Ni酢酸塩10ppmを含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布する。
その後、非晶質半導体膜102を500〜550℃で2〜20時間かけて熱処理を行い、非晶質半導体膜を結晶化し結晶性半導体膜を形成する。このとき加熱温度を徐々に変化させると好ましい。最初の低温加熱工程により、非晶質半導体膜の水素等が出てくるため、結晶化の際の膜荒れを低減することができる。また、磁場をかけてその磁気エネルギーと合わせて結晶化させてもよいし、高出力マイクロ波を使用しても構わない。本実施の形態では、縦型炉を用いて500℃で1時間熱処理後、550℃4時間で熱処理を行う。
次に結晶性半導体膜の表面に形成された酸化膜をフッ酸でエッチング除去した後、図1(C)に示すように、結晶化が行われた非晶質半導体膜102にパルスレーザ光104を照射する。本実施の形態では、偏光方向が制御されたパルス発振型のエキシマレーザ(XeCl、発振波長308nm)をエネルギー密度420mJ/cm2、25ショットの条件で照射する。このとき線状レーザの形状は、400μm×120mmである。
すると図1(D)に示すように、結晶性半導体膜の表面にリッジと呼ばれる凸部105が整列して形成される。このリッジの大きさはレーザ照射条件に依存し、エネルギー密度、ショット数が多いほど増加する傾向がある。なおリッジが整列するとは、結晶粒が整列していることとなる。なお図1(D)はリッジの形状を模式的に示した断面図であり、具体的には実施例1で示す図5のSEM写真のように、リッジが整列して形成される。
このリッジには、結晶化を促進する金属元素が偏析している。例えば、金属元素にNiを用いて結晶性珪素膜を形成する場合、リッジにニッケルシリサイド(NiSi2、Ni3Si2、Ni2Si等)が偏析する。このように結晶性珪素膜のリッジへニッケルシリサイドが偏析すると、リッジ外にはNiが存在しなくなっており、効果的にNiを代表とする金属元素を除去することができる。
図1(E)には、リッジに金属元素が偏析した状態に不活性元素、例えばArが添加された非晶質半導体膜106を形成し、加熱処理を行うゲッタリング工程を施す。なお、リッジを除去した状態でゲッタリング工程を施してもよい。
非晶質半導体膜106は、Siを有するターゲットを用いたスパッタリング法、又はCVD法により形成することができる。例えばスパッタリング装置において、高周波電源を動作させ、ターゲットに高周波を印加し、さらに永久磁石を用いて磁場をかけるとよい。なおターゲット(12インチサイズ)に印加する電力は0.5〜3Kwとする。またこのとき、基板100を室温(25℃)〜300℃に加熱すると好ましい。すると、ゲッタリングシンクとなる非晶質半導体膜106が形成される。より好ましくは、基板100上方から加熱されたアルゴンガスを供給し、非晶質半導体膜106の成膜面と反対の面(非成膜面)に吹き付けるとよい。この加熱されたアルゴンガスの流量は10〜50sccm程度とすればよい。なお処理時間は成膜条件やスループットを考慮する必要があるが、1〜20分、好ましくは5分程度とする。
なお非晶質半導体膜106を半導体膜上に形成する場合、濡れ性を向上させ、膜剥がれがないように酸化膜を形成すると好ましい。酸化膜は、オゾン水、又は硫酸、塩酸又は硝酸等の過酸化水素水を混同させた水溶液で処理することにより形成される薄い膜(ケミカルオキサイド)を用いることができる。他の方法としては、酸素雰囲気中でのプラズマ処理や、酸素含有雰囲気中で紫外線照射することによりオゾンを発生させて酸化処理を行ってもよい。
本実施の形態では、図1(C)に示すように、結晶性半導体膜にレーザ光を照射すると、半導体膜表面には酸化膜が形成される。そのため、該酸化膜を除去せずに非晶質半導体膜106を形成することができる。
さらに、不純物領域の一部へ不純物元素を注入してゲッタリングシンクとし、加熱を行うゲッタリング工程を行っても構わない。
なお本実施の形態では、パルスレーザ結晶化後に、ゲッタリング工程を施すため、結晶性半導体膜中の非晶質状態の半導体膜を低減した後に、ゲッタリング工程を行うことができる。そのため、結晶化を促進させる金属元素を効率よくゲッタリングシンクへ捕獲することができる。なお、ゲッタリング工程後にパルスレーザ結晶化を行っても構わない。
その後図1(F)に示すように、ウェットエッチング、ドライエッチング、又はCMP法(Chemical Mechanical Polishing、化学的・機械的ポリッシング)による研磨などを用いて、非晶質半導体膜106を除去する。例えば、ヒドラジンやテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイト(TMAH、化学式:(CH34NOH))を代表とするアルカリ性溶液を使用したウェットエッチングにより非晶質半導体膜106の除去ができる。
その後酸化膜を、フッ酸系のエッチング溶液を用いてウェットエッチングにより除去する。またフッ酸系のエッチング溶液は、界面活性剤が含まれていると好ましい。
薄膜トランジスタのチャネル形成領域、ドレイン領域、又はソース領域にニッケルシリサイド等が存在すると電流のパスとなり、オフ電流増大の原因となる。そのため、本実施の形態のように金属元素を効率的にゲッタリングすることは結晶性半導体膜を形成する工程において重要である。
非晶質半導体膜106と、酸化膜のみを除去する場合、リッジ105が残ってしまうため、結晶性半導体膜表面に平坦化処理を施すとよい。例えば、CMP法による研磨により結晶性半導体膜表面を平坦化すればよい。また結晶性半導体膜表面の平坦性が問題とならない場合は、平坦化処理を行う必要はない。なお、平坦化処理により多少の影響がでる可能性はあるが、結晶粒の整列状態は保持されている。
またリッジ105を除去する場合、フッ酸系のエッチング溶液を用いてウェットエッチングすればよい。またフッ酸系のエッチング溶液は、界面活性剤が含まれていると好ましい。特に、リッジが除去されることにより結晶粒への影響がでる可能性はあるが、結晶粒の整列状態は保持されている。
リッジを除去する際に、くぼんだ穴(凹部)が形成される。そのため、結晶性半導体膜表面に平坦化処置を施すとよい。このとき、酸素が存在しないガス雰囲気、つまり不活性ガス雰囲気中でレーザ光を照射するとよい。例えば、窒素ガス雰囲気で、パルス発振型のエキシマレーザ(XeCl、発振波長308nm)をエネルギー密度480mJ/cm2、12ショットの条件で照射し、平坦化処理を行う。なお、CMP法による研磨により結晶性半導体膜表面を平坦化しても構わない。また結晶性半導体膜表面の平坦性が問題とならない場合は、平坦化処理を行う必要はない。なお、リッジ除去後の平坦化処理により多少の影響がでる可能性はあるが、結晶粒の整列状態は保持されている。
このように、半導体表面の荒れを抑えることができ、界面準位密度のばらつきによって生じる閾値のばらつきを抑えることができる。
このように形成された結晶性半導体膜を、所定の形状にパターニングし、島状の結晶性半導体膜を形成する。その後、この結晶性半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成することができる。
そして、該薄膜トランジスタを有する半導体装置を作製することができる。半導体装置は、集積回路や半導体表示装置であって、特に液晶表示装置、有機発光素子に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)等の半導体表示装置の画素部及び駆動回路部に本発明の薄膜トランジスタを用いることができる。
特に結晶粒を小さくすることができるため、集積回路を有するCPUの薄膜トランジスタのように、チャネルサイズが小さい薄膜トランジスタに用いるとよい。
また半導体表示装置において、画素部と駆動回路部とにおいて結晶性半導体膜を作り分けてもよい。例えば、駆動回路部に用いられるTFTは高移動度が要求される。そのため、駆動回路部に用いられるTFTにのみ、結晶化を助長する金属元素を添加するためマスクを用い、その後画素部、及び駆動回路部にレーザ結晶化を施してもよい。
画素部内においても結晶性半導体膜を作り分けることができる。例えば、画素部が有するTFT、特に発光素子と接続される駆動用TFTの結晶性がばらつくと、表示ムラとなってしまう。一方、画素部に形成される容量素子を構成する半導体膜にリッジが形成されると、リーク電流が発生する恐れがある。そのため画素部のTFT、特に駆動用TFTにのみレーザ結晶化を行い、容量素子にはレーザ結晶化を行わないようにマスクを形成してもよい。
以上により、格子状に整列した結晶粒を有する結晶性半導体膜を形成することができる。このような結晶性半導体膜を用いて薄膜トランジスタを形成すると、電気特性の揃ったものを作製することができる。また結晶粒の方向と、電流の流れる方向とを合わせてチャネル形成領域を形成することにより、薄膜トランジスタの移動度を向上させることができる。
さらに、リッジの間隔、つまり結晶粒の間隔は、照射されるレーザ光の波長と同程度となり、非常に細かい間隔で整列する。そのため、チャネル形成領域には、複数の結晶粒が存在することとなり、結晶粒が少数の場合と比べて、結晶粒界での悪影響が均一化され、緩和することができる。
またNiを代表とする金属元素が偏析したリッジを除去することにより、新たなゲッタリングシンクを形成することなくゲッタリングを行うことができる。さらに偏析することにより、リッジ外には金属元素がほぼ存在しないため、効率的に除去することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、レーザ照射装置を有するマルチチャンバー装置及びそのレーザ照射装置の光学系について説明する。
図2(A)には、非晶質半導体膜までを形成することができる第1処理室201、金属元素を添加することができる第2処理室202、加熱処理を行うことができる第3処理室203、基板の取り出しを行う取出室204、レーザ照射処理を行うレーザ照射室205、基板をストックしておくことができるロード室206が、搬送室207を中心に設けられたマルチチャンバー装置を示す。そして各処理室等は、搬送口40a〜40fを介して搬送室207に設置されている。このように搬送手段を有する搬送室を中心にして各処理室等を設けることにより、搬送距離、搬送時間を省略することができる。
第1処理室201は、例えば、プラズマCVD処理を行うため電極、高周波電源、真空ポンプ、ガス供給口を有する。供給されるガスを異ならせて、下地膜、及び非晶質半導体膜を形成することができる。
第2処理室202は、例えば、金属元素を含む水溶液を塗布するノズルと、基板を回転させる手段とを有する。
第3処理室203は、加熱温度を制御するシステムが搭載され、加熱温度を徐々に上げていくことができる。
また各処理室、及びレーザ照射室は、チャンバー内の雰囲気を制御することができる。例えば、減圧状態としたり、不活性雰囲気とすることができる。
このようなマルチチャンバー装置を用いることによりスループットを向上させることができる。さらに、同様のマルチチャンバー装置を複数配置することにより、一つのチャンバーがメンテナンスを行っていても、工程を止めることなく基板処理を行うことができる。
また図2(B)にはレーザ照射室205の具体的な構成を示す。
レーザ共振器300から発振(射出)されたレーザ光は、ビームエキスパンダー301に入射する。ビームエキスパンダー301によって、入射してきたレーザ光の広がりを抑え、ビームの断面形状の大きさを調整する。
レーザ光として、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザの一種又は複数種を用いることができる。
ビームエキスパンダー301から出射したレーザ光は、シリンドリカルレンズ302において、そのビームの断面形状が矩形状、楕円形状または線状になるように加工される。
そして、レーザ光は、ミラー303で反射し、線状に集光され、レーザ照射室205内の被処理物306に照射される。
すなわち、ビームエキスパンダー、シリンドリカルレンズ、及びミラーが、レーザ光を線状に加工する一手段に相当する。
このとき、レーザ照射室205には、λ/2波長板を有する窓315が設けられており、パルスレーザは窓315を入射するときに偏光方向が90度偏光するように制御される。なおλ/2波長板の挿入位置は、レーザの光路上であればどこでもよい。但し、λ/2波長板の大きさを考慮すると、レーザのビーム径が小さい位置へ挿入する方が好ましい。例えば、被照射物となる非晶質半導体膜の表面近傍に固定するとよい。
また図3に示すように、ミラーを用いてレーザの偏光方向を制御してもよい。縦偏光を有するレーザ(縦偏光)320を第1のミラー321により反射させ、更に第2のミラー322により反射させることにより、横偏光を有するレーザ(横偏光)323とすることができる。
レーザ照射室205内において、被処理物306はステージ307上に配置されており、ステージ307は位置制御手段となる一軸ロボット308〜310によってその位置が制御されている。具体的には、θ軸用の一軸ロボット308により、水平面内においてステージ307を回転したり、水平面より傾けることができる。θ軸用の一軸ロボット308により、被照射物に対して斜め方向からレーザ光を照射することができる。なお、ステージ上の被照射物を斜めに固定して、斜め照射を行っても構わない。
また、X軸用の一軸ロボット309により、ステージ307をX軸方向に移動させることができる。また、Y軸用の一軸ロボット310により、ステージ307をY軸方向に移動させることができる。そして、Y軸方向に長く伸ばされた線状のビームスポットを照射しながら被処理物をX方向に走査させる。各位置制御手段の動作は、中央処理装置311において制御されている。X軸用の一軸ロボット、及びY軸用の一軸ロボットが、被照射物と、レーザ光と、を相対的に移動させる一手段に相当する。
パルス発振のレーザを用いた場合走査の速度は、パルス毎の基板送りピッチを1〜30μmとすればよい。
なお本実施の形態のように、CCD等の受光素子を用いたモニター312を設け、被処理物306の位置を正確に把握できるようにしても良い。
レーザ光を照射する直前に酸化膜を除去することにより、半導体膜への不純物汚染を低減することができる。
このようなレーザ照射装置のシステムを用いることにより、正確な位置制御に基づくレーザ処理を行うことができる。さらに、被処理物を水平状態、または傾けた状態にステージを固定することができ、垂直方向又は斜め方向からのレーザ照射を行うことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、結晶性半導体膜を有する半導体装置の一例である発光装置について説明する。
図7(A)には、第1の基板1210上に信号線駆動回路1200、走査線駆動回路1201、及び画素部1202が形成された発光装置を示す。
図7(B)は表示装置のA−A’の断面図を示し、第1の基板1210上に、nチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とを有するCMOS回路を備えた信号線駆動回路1200を示す。nチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とは、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いてレーザニールすることにより、高品質な結晶性半導体膜を有するように形成される。信号線駆動回路1200や走査線駆動回路1201を形成するTFTは、CMOS回路、PMOS回路又はNMOS回路で形成してもよい。
画素部1202は、スイッチング用TFT1211及び駆動用TFT1212を有する。スイッチング用TFT1211及び駆動用TFT1212とは、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いてレーザニールすることにより、高品質な結晶性半導体膜を有するように形成される。なお、画素部1202のTFTは信号線駆動回路1200や走査線駆動回路1201と比べると、高い結晶性を有する必要がない。また画素部1202は、駆動用TFT1212の一方の電極と接続された発光素子の第1の電極1213と、スイッチング用TFT1211及び駆動用TFT1212を覆い、発光素子の第1の電極1213に相当する位置に開口部を有する絶縁物1214と、第1の電極1213上に設けられた電界発光層1215と、対向して設けられた発光素子の第2の電極1216を有する発光素子1218とを有する。なお電界発光層は、有機材料、又は無機材料を有し、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層等を適宜組み合わせて構成される。
絶縁物1214はレジスト、ポリイミド、若しくはアクリル等の有機樹脂膜、又は窒化珪素、若しくは酸化珪素等の珪素を含む無機絶縁膜で形成すればよい。ここでは、絶縁物1214として、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いて形成する。なお有機樹脂膜等を用いる場合、水分や酸素の侵入を防止するため窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、または水素を含むDLC膜(Diamond Like Carbon)を形成するとよい。
なお、後に形成する電極や電界発光層の段差被覆性を良好なものとするため、絶縁物1214の上端部又は下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにすると好ましい。例えば、絶縁物1214の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1214の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせるとよい。また、絶縁物1214として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、又は光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
発光素子の第1の電極1213が駆動用TFT1212の第1の電極と接している構成となっているため、発光素子の第1の電極1213の少なくとも下面は、半導体膜の第1の電極領域とオーミックコンタクトのとれる材料とし、電界発光層と接する表面に仕事関数の大きい材料を用いて形成することが望ましい。例えば発光素子の第1の電極1213は、窒化チタン膜の単層としてもよいし、3層以上の積層を用いてもよい。
発光素子の第1の電極1213、及び第2の電極1216として透光性を有する導電膜を用いれば両面発光型の発光装置を作製することができる。
また第1の電極1213は非透光性、好ましくは反射性の高い導電膜とし、第2の電極1216は透光性を有する導電膜とすることができる。すると、光は封止基板側のみへ出射される上面出射型の発光装置を作製することができる。
また第1の電極1213は透光性を有する導電膜とし、第2の電極1216は非透光性、好ましくは反射性の高い導電膜とすることができる。すると、光は基板側のみへ出射される下面出射型の発光装置を作製することができる。
なお、光の出射方向とならない側に設けられた発光素子の電極に、反射性の高い導電膜を用いることにより光を有効利用することができる。
なお画素構成により、第1の電極及び第2の電極のいずれも陽極、又は陰極となりうる。例えば、第1の電極を陽極とし、第2の電極を陰極とする場合で具体的な電極材料について説明する。
陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。陽極材料の具体例としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。
一方、陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができる。但し、陰極が透光性を有する場合、これら金属、又はこれら金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成する。
これら陽極、及び陰極は蒸着法、スパッタリング法等により形成することができる。
また、電界発光層1215として、フルカラー表示とする場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法などによって選択的に形成すればよい。具体的には、HILとしてCuPcやPEDOT、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCPやAlq3、EILとしてBCP:LiやCaF2をそれぞれ用いる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。
より具体的な電界発光層1215の積層構造は、赤色の発光を示す電界発光層を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α-NPDを60nm形成した後、同一のマスクを用いて、赤色の発光層としてDCM2及びルブレンが添加されたAlq3を40nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。また、緑色の発光を示す電界発光層を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α―NPDを60nm形成した後、同一の蒸着マスクを用いて、緑色の発光層としてクマリン545Tが添加されたAlq3を40nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。また、青色の発光を示す電界発光層を形成する場合、例えば、CuPcを30nm形成し、α-NPDを60nm形成した後、同一のマスクを用いて発光層としてビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛:Zn(PBO)2を10nm形成し、電子輸送層としてBCPを40nm形成し、電子注入層としてLiが添加されたBCPを1nm形成する。なお、上記電界発光層の積層構造に限定されない。
以上、各色の電界発光層のうち、共通しているCuPcやα-NPDは、画素部全面に形成することができる。またマスクは、各色で共有することもでき、例えば、赤色の電界発光層を形成後、マスクをずらして、緑色の電界発光層、再度マスクをずらして青色の電界発光層を形成することができる。形成する各色の電界発光層の順序は適宜設定すればよい。
また白色発光の場合、カラーフィルタ、又はカラーフィルタ及び色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示を行ってもよい。カラーフィルタや色変換層は、第2の基板に設けた後、張り合わせればよい。
さらに水分や酸素等による発光素子の劣化を防止するために、発光素子の第2の電極を覆って設けられた保護膜1217を有する。本実施の形態では保護膜1217にスパッタ法(DC方式やRF方式)により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、または水素を含むDLC膜(Diamond Like Carbon)を使用する。
そして図7に示すように、発光素子の第2の電極1216は、接続領域の絶縁物1214に設けられた開口部(コンタクト)から引き回し配線を介して、接続配線1208と接続される。接続配線1208は、異方性導電樹脂(ACF)によりフレキシブルプリント基板(FPC)1209に接続されている。そして、FPC1209を介して外部入力信号となるビデオ信号やクロック信号を受け取る。ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていてもよい。
本実施の形態では、基板1210上に信号線駆動回路1200及び走査線駆動回路1201を形成したドライバ一体型の発光装置を示すが、信号線駆動回路及び走査線駆動回路はICにより形成し、SOG法やTAB法により信号線、又は走査線等と接続してもよい。
また加圧や加熱によりACFを接着するときに、基板のフレキシブル性や加熱による軟化のため、クラックが生じないように注意する。例えば、接着領域に硬性の高い基板を補助として配置したりすればよい。
また第1の基板の周縁部にはシール材1205が設けられ、第2の基板1204と張り合わせられ、封止されている。シール材1205はエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。
第2の基板1204で封止すると、保護膜1217との間に空間が形成される。空間には、不活性ガス、例えば窒素ガスを充填したり、吸水性の高い材料を形成して、水分や酸素の侵入を防止する。本実施の形態では、透光性を有し、吸水性の高い樹脂1230を形成する。樹脂1230は透光性を有するため、発光素子からの光が第2の基板側へ出射される場合であっても、透過率を低減することなく形成することができる。
以上のように、結晶粒が揃った高機能な薄膜トランジスタを有する発光装置作製することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、結晶性半導体膜を有する半導体装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図8(A)には、第1の基板1210上に信号線駆動回路1200、走査線駆動回路1201、及び画素部1202が形成された液晶表示装置を示す。
図8(B)は表示装置のA−A’の断面図を示し、第1の基板1210上に、nチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とを有するCMOS回路を備えた信号線駆動回路1200を示す。nチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とは、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いてレーザニールすることにより、高品質な結晶性半導体膜を有するように形成される。信号線駆動回路1200や走査線駆動回路1201を形成するTFTは、CMOS回路、PMOS回路又はNMOS回路で形成してもよい。
画素部1202は、スイッチング用TFT1211及び容量素子1245を有する。スイッチング用TFT1211は、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いてレーザニールすることにより、高品質な結晶性半導体膜を有するように形成される。容量素子1245は、不純物が添加された半導体膜と、ゲート電極とに挟まれたゲート絶縁膜により構成される。なお、画素部1202のTFTは信号線駆動回路1200や走査線駆動回路1201と比べると、高い結晶性を有する必要がない。スイッチング用TFT1211の一方の電極と接続された画素電極1250を有し、nチャネル型TFT1223、pチャネル型TFT1224、画素電極1250、及びスイッチング用TFT1211を覆うように絶縁物1214が設けられている。
対向基板となる第2の基板1204には、信号線駆動回路1200に相当する位置にブラックマトリクス1253が設けられ、少なくとも画素部に相当する位置にカラーフィルタ1252が設けられる。そして対向電極1251が形成された第2の基板1204に、ラビング処理を施し、第1の基板1210とスペーサ1255を介して張り合わせる。
第1の基板1210、及び第2の基板1204の間に液晶層を注入する。液晶層を注入する場合は、真空中で行うとよい。また第1の基板1210へ液晶層を滴下し、第2の基板1204で張り合わせてもよい。特に、大型基板になると液晶層を注入するより、滴下する方が好ましい。
第1の基板1210と、第2の基板1204とをシール材1205を用いて接着する。第1の基板1210と、第2の基板1204とには適宜偏光板を設け、コントラストを高めるとよい。
以上のように、結晶粒が揃った高機能な薄膜トランジスタを有する液晶表示装置作製することができる。
(実施の形態5)
本発明を適用して作製される電子機器の一例として、デジタルカメラ、カーオーディオなどの音響再生装置、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(携帯電話、携帯型ゲーム機等)、家庭用ゲーム機などの記録媒体を備えた画像再生装置などが挙げられる。それら電子機器の具体例を図9に示す。
図9(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。表示部2003は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。表示部2102は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。表示部2203は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。表示部2302は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体読込部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示する。表示部A2403、表示部B2404は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。表示部2502は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。表示部2602は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
図9(H)は携帯端末のうちの携帯電話機であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。表示部2703は、発光素子、又は液晶素子を有し、偏光方向を制御されたパルスレーザを用いて結晶化された半導体膜を有する。
上記の電子機器において、本発明により高機能な薄膜トランジスタを有する電子機器を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施例1)
本実施例では、本発明により形成された結晶性半導体膜が有する結晶粒について説明する。
図5には、リッジが整列した結晶性珪素膜のSEM写真を示す。なおレーザは、エキシマレーザを用い、エネルギー密度400mJ/cm2、25ショットとした。なお図5において、線状に加工されたパルスレーザビーム500を、半導体膜に対して相対的に矢印の方向へ走査した。これをパルスレーザの走査方向、又は照射方向という。
図5をみるとリッジは概ね格子状に整列していることがわかる。特に、矢印に平行方向と、矢印に垂直方向の整列と比較すると、矢印と平行方向によく揃い、より規則的に整列していることがわかる。
さらに、リッジはエキシマレーザの波長とほぼ等しい300nm間隔で整列していることがわかる。
このような結晶性珪素膜に、薄膜トランジスタを設計する場合、図6(A)、(B)のようにチャネル形成領域を設けるとよい。すなわち電流が流れる方向と、リッジの整列方向とが沿うように、つまり平行となると好ましい。特に図6(A)に示すように、より規則的に整列している矢印と平行方向に沿うように、電流が流れるようにするとよい。
(実施例2)
本実施例では、格子状に整列したリッジが形成される原理について図4を用いて説明する。
図4(A)にはパルスレーザ光を照射する前の珪素膜を示す。
図4(B)に示すように、パルスレーザが1ショット照射された時点でリッジが形成される。このとき、結晶化を促進する金属元素を形成して加熱を行った珪素膜の場合、加熱処理の時点でできた核から成長した結晶粒が最後にぶつかる位置にリッジが形成される。また、金属元素を用いた加熱処理を行わない場合、ランダムな位置にリッジが形成される。
図4(C)に示すように、パルスレーザの2ショット目では、珪素膜の表面にリッジによる凹凸ができたことによってレーザ照射時の散乱光、又は反射光(合わせて乱反射光)が増加し、入射光と、乱反射光とは干渉する。
そして図4(D)に示すように、パルスレーザの3ショット目以降をみると、干渉によってレーザが強めあった場所は温度が高いため最後に結晶化する。そのため、強めあった場所には新たなリッジが形成される。それ以降レーザを照射すると、そのリッジが新たな散乱源となり、また別の場所で干渉が生じる。
全てのリッジにおいて、このような干渉は起こっていると考えられ、リッジの数は増加していく。しかし、高さの高いリッジの方が散乱強度は大きくなるため、パルスレーザの波長(例えば、エキシマレーザなら約0.3μm)の距離の中に2つのリッジがある場合は、高いリッジの方がショット数と共に成長して行き、高さの低いリッジの方は、溶融時になくなってしまう。
そのため、初めはランダムに並んでいるリッジであっても、パルスレーザのショット数が増えるにつれ、高いリッジが規則的に整列して残る。またさらに、ある程度までリッジが整列してくると、温度分布がより顕著になり、リッジの整列が促進される。
以上のように、格子状に整列したリッジが形成されると考えられる。
本発明の結晶性半導体膜の作製方法を示した断面図である。 本発明の処理装置、及びレーザ照射室を示した図である。 本発明のレーザの偏光方向を制御する方法を示した図である。 本発明の結晶性半導体膜の作製原理を示した図である。 本発明の結晶性半導体膜のSEM写真である。 本発明の島状結晶性半導体膜の位置を示すSEM写真である。 本発明の発光装置を示す図である。 本発明の液晶表示装置を示す図である。 本発明の電子機器を示す図である。

Claims (18)

  1. 非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素を添加し、
    前記非晶質半導体膜を加熱することにより結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜に偏光方向が制御されたパルス発振型のレーザ光を照射することにより、前記結晶性半導体膜表面に格子状に整列したリッジが形成され、前記リッジの間隔は前記レーザ光の発振波長と同程度の間隔で形成されることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  2. 非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素を添加し、
    前記非晶質半導体膜を加熱することにより結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜に偏光方向が制御されたパルス発振型のレーザ光を一度照射することにより、前記結晶性半導体膜表面に格子状に整列したリッジが形成され、前記リッジの間隔は前記レーザ光の発振波長と同程度の間隔で形成されることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  3. 非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素を添加し、
    前記非晶質半導体膜を加熱することにより結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜に偏光方向が制御されたパルス発振型のレーザ光を照射することにより、前記結晶性半導体膜表面に格子状に整列したリッジが形成され、前記リッジの間隔は前記レーザ光の発振波長と同程度の間隔で形成され、前記リッジに前記金属元素を偏析させることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  4. 非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素を添加し、
    前記非晶質半導体膜を加熱することにより結晶性半導体膜を形成し、
    前記結晶性半導体膜に偏光方向が制御されたパルス発振型のレーザ光を一度照射することにより、前記結晶性半導体膜表面に格子状に整列したリッジが形成され、前記リッジの間隔は前記レーザ光の発振波長と同程度の間隔で形成され、前記リッジに前記金属元素を偏析させることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、前記パルス発振型のレーザ光の走査方向と、前記リッジの整列方向は揃うことを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一において、前記パルス発振型のレーザ光の形状は、線状を有することを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一において、前記パルス発振型のレーザ光は、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザの一種又は複数種を用いることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一において、前記結晶化を促進する金属元素は、Niであることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一において、前記結晶化を促進する金属元素は、Fe、Co、Pd、Pt、Cu、Au、Ag、In、Snから選ばれた一種又は複数種であることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一において、スピンコーティング法、ディップ法、イオン注入法、又はスパッタリング法により前記非晶質半導体膜に結晶化を促進する金属元素を含む溶液を添加することを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一において、前記非晶質半導体膜にNi酢酸塩を含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布することを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一において、前記半導体膜は珪素を主成分とする珪素膜であることを特徴とする結晶性半導体膜の作製方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の結晶性半導体膜の作製方法により得られた結晶性半導体膜をパターニングし、
    前記パターニングされた結晶性半導体膜にソース領域、及びドレイン領域を形成する薄膜トランジスタの作製方法であって、
    前記結晶性半導体膜に形成されたリッジの方向と、前記ソース領域及び前記ドレイン領域を流れる電流の方向が沿うようにパターニングすることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。
  14. 請求項13に記載の薄膜トランジスタの作製方法により得られた薄膜トランジスタを画素部に形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 請求項13に記載の薄膜トランジスタの作製方法により得られた薄膜トランジスタを駆動回路部に形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  16. パルス発振型のレーザを射出するレーザ共振器と、
    前記パルス発振型からのレーザ光の偏光方向を制御する手段と、
    被照射物と前記レーザ共振器からのレーザ光とを相対的に移動させる手段と、
    前記レーザ光を線状レーザに加工する手段と、
    を有するレーザ照射装置であって、
    前記レーザ光の偏光方向を制御する手段はλ/2波長板を有することを特徴とするレーザ照射装置。
  17. パルス発振型のレーザを射出するレーザ共振器と、
    前記パルス発振型からのレーザ光の偏光方向を制御する手段と、
    被照射物と前記レーザ共振器からのレーザ光とを相対的に移動させる手段と、
    前記レーザ光を線状レーザに加工する手段と、
    を有するレーザ照射装置であって、
    前記レーザ光の偏光方向を制御する手段は複数のミラーを有することを特徴とするレーザ照射装置。
  18. 請求項16又は17において、
    前記レーザ共振器は、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザの一種又は複数種を用いて射出することを特徴とするレーザ照射装置。
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