JP2005064287A - 部品実装組立セル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】部品実装組立を行なう複数の工程において共通に用いられる機器を筐体10aに内蔵するとともにワーク2を所定搬送方向へ搬送する機構20Aとワーク2を位置決めする機構20Aとをそなえたベースユニット10と、エンドエフェクタ41を含む専用ユニット40と、エンドエフェクタ41を所定搬送方向と直交する2軸方向へ移動させてエンドエフェクタ41とワーク2やパーツ3との相対位置を調整する機構31,32を含む選択機構ユニット30とをそなえ、移動機構31,32がベースユニット10に対し取替可能に装着されるとともに、エンドエフェクタ41が移動機構32に対し取替可能に装着される。
【選択図】図1
Description
近年、設備のモジュール化や小型化が進み、省スペース,省エネルギ,短期立ち上げを行なう試みがなされているが、さらに、研究実験から量産工場まで共通に使用できる、高精度で小型な実装組立装置の開発が要求されている。
従来、センサデバイス実装組立には、例えば下記特許文献1,2などに開示されているようなダイボンダ方式を用いることが一般的である。このダイボンダ方式は、高速高精度な実装組立が可能であるという点で大量生産向きであるが、高額な初期投資を必要とする点や、安定稼動までの立ち上げ期間が長い点で多品種少量生産には不向きである。また、多品種少量生産を意識した現状の小型モジュール化設備ラインでは、センサデバイス分野で要求されるような速度や精度の要件(高速高精度)を満足するものとは言い難い。
(1)従来、製品開発部門では、量産化に向け、何度か試作品を製作している。この試作品の製作に用いられる設備は、マニュアル主体の簡易治具によるもので、製作条件等はこの治具により決定される。量産時には、さらに量産設備に合った製作条件を決定する必要があり、製品量産立ち上げに多くの時間を要する。したがって、製品試作時の設備がそのまま量産設備となるような特徴をそなえた、部品実装用の装置を開発することが課題となっている。
(3)さらには、小型でスペース生産性が高く、多世代の製品に亘って流用可能な、部品実装用の装置の開発が課題となっている。
さらに、該ベースユニットの筐体に、該機器として、外部コントローラもしくは他工程用の部品実装組立セルにおける制御機器と信号のやり取りを行なうための入出力インターフェースとして機能する入出力ユニットを内蔵してもよい(請求項4)。
〔1〕本発明の一実施形態の説明
〔1−1〕部品実装組立セル単体の基本構成
図1は本発明の一実施形態としての部品実装組立セルの外観・構成を模式的に示す斜視図で、この図1に示すように、本実施形態の部品実装組立セル1は、ある製品(部品)の実装・組立を行なう際にその複数の工程のそれぞれに対応してそなえられるもので、大きく分けて、ベースユニット10と選択機構ユニット30と専用ユニット40との3つの部分から構成されている。なお、図1に示す部品実装組立セル1は、図2に示す製造ラインにおけるパーツ搭載工程(搭載セル1C)に対応するものである。
ベースユニット10は、図4を参照しながら後述するごとく部品実装組立を行なう複数の工程において共通に用いられる機器を筐体10aに内蔵するとともに、その筐体10a上でパレット4を搬送するためのX軸搬送機構20を含んで構成されている。
ここで、X軸搬送機構20は、2ライン分の搬送系、搬送位置決め機構20Aとパレット戻り機構20Bとを並行に配置して構成されている。
そして、本実施形態の部品実装組立セル1は、他工程用の部品実装組立セル1と前記所定搬送方向に連結可能に構成されており、他工程用の部品実装組立セル1との連結時には、X軸搬送機構20(20A,20B)が、ワーク2(パレット4)を、隣接する他工程用の部品実装組立セル1のX軸搬送機構20(20A,20B)へ受渡し可能に構成されている。つまり、搬送位置決め機構20Aは、ワーク2を載置されたパレット4を、そのセル1での所定工程の終了後に、前記所定搬送方向(X軸方向,図1中の実線矢印Ax方向)に隣接する他工程用の部品実装組立セル1へ送るように構成されるとともに、パレット戻り機構20Bは、パレット4のみ(空パレット4)を前記所定搬送方向とは逆の方向(図1中の点線矢印Bx方向)に隣接する他工程用の部品実装組立セル1へ送るように構成されている。
〔1−1−2〕選択機構ユニット
選択機構ユニット30は、Y軸移動機構31,Z軸移動機構32およびアライナ機構33を含んで構成されている。
専用ユニット40は、ワーク2もしくはパーツ3に対し各工程に応じた処理を施すためのエンドエフェクタ(先端触手)41と、アライナ機構33上においてワーク2もしくはパーツ3を所定位置に固定するための固定機構42とを含んで構成されている。ここで、エンドエフェクタ41としては、例えば、パーツ吸着ハンド,ワーク吸着ハンド,ディスペンサ,スキージ塗布ハンド,加熱加圧ヘッド,ワークロードハンド,アンロードハンドなどが用いられる。また、固定機構42としては、例えば、各種パーツ3に対応したパール専用固定機構や各種ワーク2に対応したワーク専用固定機構などが用いられる。
このように構成された専用ユニット40は、製品変動により機能性能が変わるユニットであり、この専用ユニット40としてのエフェクタ41および固定機構42は、製品変動に対応して選択され、それぞれZ軸移動機構32およびアライナ機構33に対して取替可能に装着されるので、設備開発者は、専用ユニット40を上述した2つのユニット10,30から切り離して専用ユニット40(エンドエフェクタ41)による組立要素技術の開発を行なうことが可能になる。従って、設備開発者は、その組立要素技術およびエンドエフェクタ41の開発に集中でき、開発期間の短縮と設備品質の向上が可能になる。
上述のごとく構成された部品実装組立セル1(1C)によるパーツ搭載の動作シーケンスは、以下の(a)〜(f)の通りである。
(a)パーツ3をアライナ機構33にセットし、パーツ専用固定機構42Bによりパーツ3を固定する。
(d)Y軸移動機構31およびZ軸移動機構32により、エンドエフェクタ41を、X軸方向における所定位置に位置決めされたワーク2の上方へ移動させた後、エンドエフェクタ41(パーツ吸着ハンド41C)によりパーツ3をワーク2に実装する。
(f)全ての工程を終了したワーク2をアンロードされて空になったパレット4は、パレット戻り機構20Bにより、前記所定搬送方向とは逆の方向(図1中の矢印Bx方向)に搬送され、最終工程の部品実装組立セル1から第1工程の部品実装組立セル1まで送り返される。
上述したように、図1に示す部品実装組立セル1によれば、ベースユニット10は製品の機種変動や製造工程の変動に関係なく共通に使用され、このようなベースユニット10に対して各工程の内容に応じた選択機構ユニット30が選択されて取替可能に装着されるとともに、各工程の内容に応じた専用ユニット40が選択されて取替可能に装着されることにより、ある製品を製造する際(部品実装組立時)における一工程(図1ではパーツ搭載工程)を担当する専用の部品実装組立セル1(1C)が構成されることになる。
さらに、部品実装組立セル1は上述のような柔軟性を有しているので、製品試作時と量産時との設備変更には選択機構ユニット30や専用ユニット40を変更することで迅速に対応でき、製品試作時の設備(部品実装組立セル1や、複数の部品実装組立セル1から成る、後述のごとき製造ライン)をほぼそのまま量産設備として用いることが可能になる。
本実施形態の部品実装組立セル1は、前述した通り、他工程用の部品実装組立セル1と前記所定搬送方向に連結可能に構成され、複数の部品実装組立セル1を前記所定搬送方向に連結すると、X軸搬送機構20(20A,20B)が、パレット4を、隣接する部品実装組立セル1のX軸搬送機構20(20A,20B)へ受け渡せるように構成されているので、図2や図3に示すごとく、X軸搬送機構20(20A,20B)がラインコンベアとして機能するようになっている。
第1工程: ワークロードセル1Aにおいて、空のパレット4が所定位置に位置決めされると、アライナ機構33上でワーク専用固定機構42Aにより固定されたワーク2が、ワーク吸着ハンド(エンドエフェクタ,吸着ヘッド)41Aにより吸着され、Y軸2点位置決め機構(Y軸移動機構,2点シリンダ)31AおよびZ軸2点位置決め機構(Z軸移動機構,2点シリンダ)32によりパレット4上に搭載された後、このパレット4(ワーク2)が、パレット送り機構20Aにより次の塗布セル1Bへ搬送される。
図4は本実施形態の部品実装組立セル1(1A〜1H)におけるベースユニット10の構造を模式的に示す分解斜視図で、この図4に示すように、ベースユニット10の筐体10aは、断面H形のフレーム部材をL字形に配して形成された基準フレーム10bを、筐体10aの軸中心に沿って配置するとともに、この基準フレーム10bを周囲側面から覆うカバー10cを取り付けて構成されている。また、筐体10a(基準フレーム10b)の背面(後部)には、セル1の設置,取り出し,持ち運び時などに作業者によって把持される把手10dが取り付けられている。
また、I/Oユニット14を内蔵することにより、外部コントローラや他工程用の部品実装組立セル1との接続性を高めることができ、部品実装組立セル1を単体セルとして独立させることができ、部品実装組立セル1の他設備への移植性を高め、ハイブリッドライン構成を容易に実現することができる。
また、ベースユニット10の後部に把手10dを装備することで、作業者は把手10dを用いてセル1の設置,取り出し,持ち運びを容易に行なえるようになり、セル1の取扱性を向上させることができる。
図5は本実施形態の部品実装組立セル1(1A〜1H)におけるベースユニット10の基準フレーム10bおよびフレームエクステンション10e,10f,10gを模式的に示す分解斜視図であり、この図5に示すように、筐体10aを構成する基本フレーム10bは、ベースユニット10を拡張するための3種類のフレームエクステンション10e,10f,10gと連結可能に構成されている。また、これらのフレームエクステンション10e,10f,10gも、基準フレーム10bと同一の断面H形に形成されている。
特に、断面H形の基準フレーム10bやフレームエクステンション10e〜10gは、断面□形の中空フレームに比べ部品点数が少なく、軽量化や鋳物化が容易である。また、本実施形態のごときセル構成の場合、各セル1での作業ポイントは筐体10aの軸中心となるため、断面H形のフレーム10bやフレームエクステンション10e〜10gを筐体10aの軸中心に沿って配置することによって充分な強度を得ることができ、高精度化に必要な剛性を確保することができる。
また、断面H形の基準フレーム10bやフレームエクステンション10e〜10gを採用することにより、手軽に補強を施すことができるため、必要に応じさらに剛性を高めることができる。例えば図21に示すごとく、基準フレーム10bの前面に補強プレート10hを取り付けたり、基準フレーム10bの背面側の上下板間に補強シャフト10iを介設したりといった補強を容易に行なって、剛性を高めることができる。なお、図21は本実施形態における基準フレーム10bの補強例を示す分解斜視図である。また、同様の補強は、フレームエクステンション10e〜10gに対しても施すことができる。
図6は本実施形態の部品実装組立セル1(1A〜1H)におけるベースユニット10を載置されるラダー型ラインシャーシ15およびシャーシエクステンション16a,16bを模式的に示す分解斜視図、図7は図6に示すラダー型ラインシャーシ15およびシャーシエクステンション16a,16bの使用例(組立例)を模式的に示す斜視図である。
図8は本実施形態の部品実装組立セル1(1A〜1H)におけるベースユニット10を載置される可動フレーム基本構造17を模式的に示す斜視図、図9は図8に示す可動フレーム基本構造17に対し複数(図9中では4つ)の部品実装組立セル1(1A〜1H)を実装して構築された製造ラインを模式的に示す斜視図である。なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくはほぼ同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
〔1−7〕ベースユニットにおけるX軸搬送機構(搬送位置決め機構)
次に、ベースユニット10におけるX軸搬送機構20の詳細構成、つまり搬送位置決め機構(パレット送り機構)20Aおよびパレット戻り機構20Bの詳細構成について、図10〜図15を参照しながら説明する。
パレット送り機構(搬送位置決め機構)20Aは、パレット戻り機構20Bと同様、平行に配置された一対のフレーム20a,20aにそれぞれ駆動ローラ21aおよび従動ローラ(コロ)22aを枢着して構成されるとともに、図13〜図15を参照しながら詳述する昇降機構23およびピッチ送り機構24をそなえて構成されている。駆動ローラ21aは駆動源(図示省略)によって回転駆動され、パレット4が、その両側下面をそれぞれローラ21aおよび22aによって支持されながら、駆動ローラ21aの駆動力を受けて矢印Ax方向に搬送される。
一方、昇降ステージ23aを上昇させた状態では、この昇降ステージ23aがパレット4を押し上げ、パレット4のストッパ4aとパレットストッパ25との係合状態が解除されるとともに、パレット4が駆動ローラ21aから離隔されて駆動ローラ21aの駆動力がパレット4に伝達されない状態となる。
上述のように構成された搬送位置決め機構(パレット送り機構)20Aでは、図11に示すように、図11中の左側から投入されたパレット4は、駆動ローラ21aによって駆動されて搬入され、パレット4のストッパ4aがパレットストッパ25に当接して停止する。このようにパレット4が停止した状態で、昇降機構23により昇降ステージ23aが下降位置から上昇駆動され、パレット4のストッパ4aがパレットストッパ25から外れるまで、パレット4がその下面から昇降ステージ23aにより押し上げられる。
次に、昇降機構23およびピッチ送り機構24の構成について、図13〜図15を参照しながら、より詳細に説明する。
昇降ステージ23aは、ボールナットブロック23bを貫通する4本のロッド23gの上端に取り付けられている。これらのロッド23gは、ボールナットブロック23bのストロークベアリング23dにより上下方向へ移動可能に支持されている。ロッド23gの下端には、昇降ステージ23aの上昇位置を規制しうるリテーナ23hが取り付けられている。このリテーナ23hの上面とボールナットブロック23bの下面との間には、リテーナ押さえバネ23iが介装されており、このリテーナ押さえバネ23iの付勢力により昇降ステージ23aは下方へ付勢されている。
エアシリンダ23eは、ベースブロック10(筐体10a)内の電磁ソレノイドエアバルブ13によって制御され、プッシュロッド23fを上下駆動するもので、昇降ステージ23aを上昇させる際にはプッシュロッド23fを押し上げることにより、このプッシュロッド23fの上面を昇降ステージ23aの下面に当接させ、リテーナ押さえバネ23iの付勢力に対抗しながら昇降ステージ23aを押し上げる。逆に、昇降ステージ23aを下降させる際にはプッシュロッド23fをエアシリンダ23e側に引き込むことにより、昇降ステージ23aはリテーナ押さえバネ23iの付勢力によって下降駆動される。
ボールネジ24aは、X軸方向に沿って配置され、その両端が、それぞれベアリング24d,24eを介して端板24b,24cにより軸支されている。このボールネジ24aは、ボールナットブロック23bのボールナット23cに螺合して回転することにより、ボールナットブロック23b(つまりは昇降機構23の全体)をX軸方向へ移動させるものである。その移動方向は、ボールネジ24aの回転方向を切り替えることにより矢印Ax方向もしくは矢印Bx方向のいずれかに切り替えられる。
上述のように構成された昇降機構23では、エアシリンダ23eやストロークベアリング23dがボールナット23bと一体化され、ボールナットブロック23b内に昇降駆動のための機能が集約されているので、昇降機構23ひいてはピッチ送り機構24やX軸搬送機構20の小型化に大きく寄与する。
〔1−8〕部品供給ユニット
次に、図16および図17を参照しながら、図10〜図15に示すピッチ送り機構24および昇降機構23を含むX軸搬送機構20の構成要素を流用して構成される部品供給ユニット20Cについて説明する。ここで、図16はその部品供給ユニット20Cを一部破断して模式的に示す平面図、図17は図16のD−D矢視断面を模式的に示す図である。なお、図16では、後述する部品供給トレー5およびテーブル28を透視した状態で図示がなされている。
上述のように構成された部品供給ユニット20Cは基本的に以下のように動作する。つまり、部品供給トレー5を載置されたテーブル28が、部品供給ユニット20Cに投入されると、ボールナットブロック23bをプッシュロッド挿入穴28a,28aに対応する位置に移動させてから、エアシリンダ23e,23eのプッシュロッド23f,23fを上昇させて、これらのプッシュロッド23f,23fの先端をプッシュロッド挿入穴28a,28aに挿入・連結する。この後、ピッチ送り機構24の機能を用い、ボールナットブロック23bを従動ローラ22aおよび22bによって支持・案内しながら移動させることにより、部品供給トレー5を任意の位置に位置決め・固定する。
〔1−9〕部品実装組立セルの第1〜第3構成例(搭載セルの第1〜第3変形例)
次に、図16および図17に示す部品供給ユニット20Cを用いた部品実装組立セルの第1〜第3構成例(搭載セルの第1〜第3変形例)について、図18〜図20を参照ながら説明する。
図18は上述した部品供給ユニット20Cを用いた部品実装組立セルの第1構成例(搭載セルの第1変形例)を模式的に示す斜視図で、この図18に示す搭載セル(部品実装組立セル)1Fは、図1〜図3に示した搭載セル1Cと同様、ベースユニット10に、ベースY軸移動機構51(Y軸多点位置決め機構31B)と、ベースピックアップ52(Z軸2点位置決め機構32)と、パーツ吸着ハンド41Cとをそなえて構成されているが、この搭載セル1Fでは、搭載セル1Cのアライナ機構33に代えて上述した部品供給ユニット20Cがそなえられている。
図19は上述した部品供給ユニット20Cを用いた部品実装組立セルの第2構成例(搭載セルの第2変形例)を模式的に示す斜視図で、この図19に示す搭載セル(部品実装組立セル)1Gは、図1〜図3に示した搭載セル1Cと同様、ベースユニット10に、ベースY軸移動機構51(Y軸多点位置決め機構31B)と、ベースピックアップ52(Z軸2点位置決め機構32)と、パーツ吸着ハンド41Cと、アライナ機構33とをそなえて構成されるとともに、さらに、Y軸多点位置決め機構31Bと同様構成の供給Y軸移動機構53とZ軸2点位置決め機構32と同様構成の供給ピックアップ54とをそなえて構成されている。そして、供給ピックアップ54にもパーツ吸着ハンド41が取り付けられている。また、搭載セル1Gの基準フレーム10bにはフレームエクステンション10fが連結されており、このフレームエクステンション10fに、上述した部品供給ユニット20Cがそなえられている。
図20は上述した部品供給ユニット20Cを用いた部品実装組立セルの第3構成例(搭載セルの第3変形例)を模式的に示す斜視図で、この図20に示す搭載セル(部品実装組立セル)1Hは、図18に示した搭載セル1Fと同様、ベースユニット10に、ベースY軸移動機構51(Y軸多点位置決め機構31B)と、パーツ吸着ハンド41Cと、上述した部品供給ユニット20Cとをそなえて構成されているが、この搭載セル1Hでは、搭載セル1Fのベースピックアップ52に代えて、Y軸方向の多点について位置決めが可能で且つXyθ軸調整が可能なベースピックアップ(Y軸多点位置決め・Xyθ軸調整機構)55がそなえられ、このベースピックアップ55の先端にパーツ吸着ハンド41Cが取り付けられている。さらに、ベースピックアップ55には、ワーク(図20では図示省略)を撮像してそのワークの姿勢を認識するためのワークカメラ56が付設されるとともに、ベースユニット10(基準フレーム10b)には、パーツ(図20では図示省略)を撮像してそのパーツの姿勢を認識するためのパーツカメラ57がそなえられている。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本発明は、MEMSジャイロセンサ等の超小型センサデバイスのみならず、各種小型部品を実装・組立する場合にも上述した実施形態と同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(付記1)部品実装組立を行なう複数の工程において共通に用いられる機器を筐体に内蔵するとともに、該筐体上で実装組立対象のワークを製造ラインに沿う所定搬送方向へ搬送するための搬送機構と該ワークを前記所定搬送方向における所定位置に位置決めするための位置決め機構とを含んで構成されるベースユニットと、
該ワークもしくは該ワークに実装されるべきパーツに対し各工程に応じた処理を施すためのエンドエフェクタを含んで構成される専用ユニットと、
各工程において該エンドエフェクタを前記所定搬送方向と直交する2軸方向へ移動させて該エンドエフェクタと該ワークもしくは該パーツとの相対位置を調整し位置決めするための移動機構を含んで構成される選択機構ユニットとをそなえ、
該移動機構が、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該ベースユニットに対し該選択機構ユニットとして取替可能に装着されるとともに、
該エンドエフェクタが、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該移動機構に対し該専用ユニットとして取替可能に装着されることを特徴とする、部品実装組立セル。
該専用ユニットが、さらに、該アライナ機構上において該ワークもしくは該パーツを所定位置に固定するための固定機構を含んで構成され、該固定機構が、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該アライナ機構に対し該専用ユニットとして取替可能に装着されることを特徴とする、付記1記載の部品実装組立セル。
該他工程用の部品実装組立セルとの連結時に、該搬送機構が、該ワークを、隣接する該他工程用の部品実装組立セルの搬送機構へ受渡し可能に構成されていることを特徴とする、付記1または付記2に記載の部品実装組立セル。
一方の搬送機構が、該ワークを載置されたパレットを前記所定搬送方向に隣接する該他工程用の部品実装組立セルへ送るように構成されるとともに、
他方の搬送機構が、該パレットのみを前記所定搬送方向とは逆の方向に隣接する該他工程用の部品実装組立セルへ送るように構成されていることを特徴とする、付記3記載の部品実装組立セル。
(付記6)該ベースユニットの筐体に、該機器として、外部コントローラもしくは他工程用の部品実装組立セルにおける制御機器と信号のやり取りを行なうための入出力インターフェースとして機能する入出力ユニットが内蔵されていることを特徴とする、付記1〜付記5のいずれか一項に記載の部品実装組立セル。
(付記8)該ベースユニットの該筐体を構成する該基準フレームが、該ベースユニットを拡張するための断面H形のフレームエクステンションと連結可能に構成されていることを特徴とする、付記7記載の部品実装組立セル。
(付記10)該ベースユニットの該基準フレームがラダー型ラインシャーシ上に載置され該ラダー型ラインシャーシに固定されるとともに、該ベースユニットの該フレームエクステンションが、該ラダー型ラインシャーシに連結されたシャーシエクステンション上に載置され該シャーシエクステンションに固定されることを特徴とする、付記8記載の部品実装組立セル。
(付記12)該ラダー型ラインシャーシおよび該シャーシエクステンションにアリ溝が形成されるとともに、該アリ溝内に該アリ溝に沿って摺動可能に可動ナットがそなえられ、該可動ナットを用いて該基準フレームおよび該フレームエクステンションがそれぞれ該ラダー型ラインシャーシおよび該シャーシエクステンションに固定されることを特徴とする、付記10記載の部品実装組立セル。
(付記14)該ベースユニットの該基準フレームおよび該フレームエクステンションがそれぞれ該ラダー型ラインシャーシおよび該シャーシエクステンション上に可動ガイドを介して載置され、該ベースユニットが、該選択機構ユニットおよび該専用ユニットとともに該ラダー型ラインシャーシおよび該シャーシエクステンション上から前記所定搬送方向と直交する水平方向へ引き出し可能に構成されていることを特徴とする、付記10記載の部品実装組立セル。
(付記16)該搬送機構および該位置決め機構が、該ワークを載置されるパレットを昇降駆動しうる昇降機構と、該昇降機構を該パレットとともに前記所定搬送方向へ移動して位置決めしうるピッチ送り機構とから構成されていることを特徴とする、付記15記載の部品実装組立セル。
従って、本発明は、例えばMEMSジャイロセンサ等の超小型センサデバイスを含む小型部品を一貫製造する際に用いて好適であり、その有用性は極めて高いものと考えられる。
1A ワークロードセル(部品実装組立セル)
1B 塗布セル(部品実装組立セル)
1C,1F,1G,1H 搭載セル(部品実装組立セル)
1D 加圧セル(部品実装組立セル)
1E ワークアンロードセル(部品実装組立セル)
2 ワーク
3 パーツ
4 パレット
4a ストッパ
5 部品供給トレー
10 ベースユニット
10a 筐体
10b 基準フレーム
10c カバー
10d 把手
10e,10f,10g フレームエクステンション
10h 補強プレート
10i 補強シャフト
11 X軸搬送用ドライバボード(制御機器)
12 Y軸用ドライバボード(制御機器)
13 電磁ソレノイドエアバルブ(制御機器)
14 I/Oユニット(入出力ユニット)
15 ラダー型ラインシャーシ
16a,16b シャーシエクステンション
17 可動フレーム基本構造
17a 可動ガイド
20 X軸搬送機構
20A 搬送位置決め機構(パレット送り機構)
20B パレット戻り機構
20C 部品供給ユニット
20a,20b フレーム
21a,21b 駆動ローラ
22a,22b 従動ローラ(コロ)
23 昇降機構
23a 昇降ステージ
23b ボールナットブロック
23c ボールナット
23d ストロークベアリング
23e エアシリンダ
23f プッシュロッド
23g ロッド
23h リテーナ
23i リテーナ押さえバネ
23j マスク板
24 ピッチ送り機構
24a ボールネジ
24b,24c 端板
24d,24e ベアリング
24f 直動ガイド
24g ボールネジプーリ
24h ACサーボモータ
24i モータプーリ
24j タイミングベルト
25 パレットストッパ
26 原点センサ
27a,27b 透過型センサ
28 テーブル
28a,28b プッシュロッド挿入穴
29 テーブル保持磁石
30 選択機構ユニット
31 Y軸移動機構
31A Y軸2点位置決め機構(Y軸移動機構,2点シリンダ)
31B Y軸多点位置決め機構(Y軸移動機構,多点ロボット)
31C Y軸1点位置決め機構(Y軸移動機構)
32 Z軸移動機構(Z軸2点位置決め機構,2点シリンダ)
33 アライナ機構
40 専用ユニット
41 エンドエフェクタ
41A ワーク吸着ハンド(吸着ヘッド)
41B ディスペンサ
41C パーツ吸着ハンド(吸着ヘッド)
41D 加圧ヘッド
41E ワーク吸着ハンド(吸着ヘッド)
42 固定機構
42A ワーク専用固定機構
42B パーツ専用固定機構
42C ワーク専用固定機構
51 ベースY軸移動機構(Y軸多点位置決め機構)
52 ベースピックアップ(Z軸2点位置決め機構)
53 供給Y軸移動機構(Y軸多点位置決め機構)
54 供給ピックアップ(Z軸2点位置決め機構)
55 ベースピックアップ(Y軸多点位置決め・Xyθ軸調整機構)
56 ワークカメラ
57 パーツカメラ
Claims (5)
- 部品実装組立を行なう複数の工程において共通に用いられる機器を筐体に内蔵するとともに、該筐体上で実装組立対象のワークを製造ラインに沿う所定搬送方向へ搬送するための搬送機構と該ワークを前記所定搬送方向における所定位置に位置決めするための位置決め機構とを含んで構成されるベースユニットと、
該ワークもしくは該ワークに実装されるべきパーツに対し各工程に応じた処理を施すためのエンドエフェクタを含んで構成される専用ユニットと、
各工程において該エンドエフェクタを前記所定搬送方向と直交する2軸方向へ移動させて該エンドエフェクタと該ワークもしくは該パーツとの相対位置を調整し位置決めするための移動機構を含んで構成される選択機構ユニットとをそなえ、
該移動機構が、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該ベースユニットに該選択機構ユニットとして取替可能に装着されるとともに、
該エンドエフェクタが、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該移動機構に該専用ユニットとして取替可能に装着されることを特徴とする、部品実装組立セル。 - 該選択機構ユニットが、さらに、該エンドエフェクタによって該製造ラインに投入されるべき該ワークまたは該パーツ、もしくは、該エンドエフェクタによって該製造ラインから取り出された該ワークの水平位置を調整するためのアライナ機構を含んで構成され、該アライナ機構が、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該ベースユニットに該選択機構ユニットとして取替可能に装着されるとともに、
該専用ユニットが、さらに、該アライナ機構上において該ワークもしくは該パーツを所定位置に固定するための固定機構を含んで構成され、該固定機構が、各工程の内容に応じて複数種類の中から選択され、該アライナに該専用ユニットとして取替可能に装着されることを特徴とする、請求項1記載の部品実装組立セル。 - 他工程用の部品実装組立セルと前記所定搬送方向に連結可能に構成されるとともに、
該他工程用の部品実装組立セルとの連結時に、該搬送機構が、該ワークを、隣接する該他工程用の部品実装組立セルの搬送機構へ受渡し可能に構成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の部品実装組立セル。 - 該ベースユニットの筐体に、該機器として、外部コントローラもしくは他工程用の部品実装組立セルにおける制御機器と信号のやり取りを行なうための入出力インターフェースとして機能する入出力ユニットが内蔵されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の部品実装組立セル。
- 該ベースユニットの該筐体が、断面H形の基準フレームを該筐体の軸中心に沿って配置して構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の部品実装組立セル。
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