JP2005063508A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】AIT4フォーマットに適応し、ブロックエラーレート(1×10-4以下)を達成可能な磁気記録媒体を作製する。
【解決手段】芳香族ポリアミドフィルムよりなる非磁性支持体1上に金属磁性薄膜よりなる磁性層22が形成された構成を有し、保磁力Hcが120kA/m〜235kA/m、角形比Rsが0.69以上である磁気記録媒体20を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ミニコンピュータやパーソナルコンピュータ等のオフィスコンピュータ、その他の各種用途におけるコンピュータの記憶媒体、特に外部記憶媒体として用いられる大容量の磁気テープ、及びその製造方法に関するものである。
近年、ミニコンピュータ、パーソナルコンピュータ等のオフィスコンピュータの普及に伴って、外部記憶媒体としてコンピュータデータを記録するための磁気テープ、いわゆるテープストリーマーの研究が盛んに行われている。このような用途の磁気テープの実用化に際しては、特にコンピュータの小型化、情報処理能力の増大と相まって記録の大容量化、小型化を達成するために記録容量の向上が強く要求されてきている。
また、磁気テープの使用環境の広がりによる幅広い環境条件下、特に変動の激しい温度条件、及び湿度条件下等での使用、データ保存に対する信頼性、更に高速での繰り返し使用による多数回走行におけるデータの安定した記録、読み出し等の性能に対する信頼性等への要求も高まってきている。
一般に磁気テープは、合成樹脂等の可撓性材料よりなる非磁性支持体上に磁性層が設けられた構成を有している。このような磁気テープにおいて上述したような大記録容量(体積記録容量)を達成するためには、強磁性金属薄膜よりなる磁性層を形成して磁性層自体の記録密度を高めると共に、磁気テープの全厚を薄くすることが有効な方法であるとされている。すなわち、非磁性支持体上に金属磁性薄膜を成膜した、いわゆる蒸着テープが好適である。
このような金属磁性薄膜を成膜した蒸着テープの非磁性支持体としては、一般にポリエステル、主としてポリエチレンテレフタレートフィルムが適用されている。例えば8mmテープのようなホームビデオカセットテープにおいては、厚さ7〜10μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられ、コンピュータのデータバックアップ用のテープストリーマーには厚さ5〜7μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられている。
また、ビデオテープに使用される磁気記録媒体の記録時間を延長するための方法としては、例えば、非磁性支持体としてポリエステルを主成分とする材料、具体的には、ポリエチレンナフタレートを用いるのが望ましいとされている(例えば、特許文献1参照。)。
また、非磁性支持体としてポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートフィルムに比べ強度が高いポリアミドフィルムを用いる検討もなされている。ポリアミドフィルムは、強度が高いため、厚さを薄くすることが可能であり、ビデオカセットテープの長時間記録化、テープストリーマーの大容量化に対応した磁気記録媒体として注目されている。
また、昨今の情報量の増大化に伴い、テープストリーマーにおいても大容量化が要求されており、磁気記録密度の向上、すなわち記録波長の短波長化、狭トラックピッチ化が強く要求されている。しかしながら、短波長化、狭トラックピッチ化は、ともに出力やS/N比の低下をもたらすため、磁気ヘッドの性能向上とともに磁気テープのさらなる高出力化、高S/N化が要求されている。
ところで、8mm幅の蒸着テープを記録媒体として使用するテープストリーマーフォーマットとして、テープストレージの主要規格の一つにAIT(Advanced Intelligent Tape)があるが、この規格において、従来のAIT3(100GB/巻)に対して、さらなる高容量化を実現する次世代フォーマットとして、AIT4(200GB/巻)が提案されている。
このAIT4規格においては、トラックピッチを従来よりも狭め、記録波長を短くし、再生用磁気ヘッドとして、従来の誘導型再生用磁気ヘッドに比して高感度の磁気抵抗効果型ヘッド(以下、AMRヘッド)や巨大磁気抵抗効果型ヘッド(以下、GMRヘッド)を適用することにより2倍の高容量化を実現しているものであるが、これに伴い、より高S/N比(信号雑音比)のテープが求められることになった。
大容量の磁気テープの磁性層成膜工程においては、例えばCoのような強磁性金属あるいはその合金からなる蒸着膜を形成するが、上記のような高出力化に対応するものとして、蒸着プロセスにおいて酸素を導入する方法がある。このような強磁性金属、あるいはその合金を蒸着する際には、図1に例示するような連続巻取り式の真空蒸着装置10を用いることができる。
図1中、非磁性支持体1は、巻き出しロール2から供給され、冷却キャン6の周面を走行し、巻き取りロール7に巻き取られるようになされている。酸素導入管4から供給される微量の酸素の存在下、ルツボ5内の金属磁性体3に電子銃8から電子ビームが照射され、金属磁性体が非磁性支持体1の表面に蒸着して金属磁性薄膜が形成される。
このように成膜工程において酸素を導入することにより、蒸着時に成長するCo結晶が微細化され、またCo−OによりCo結晶の磁気的分離が進み、残留磁束密度が向上し、高出力化、低ノイズ化が実現される。
上記のような酸素導入下で金属磁性薄膜の形成を行う場合、導入酸素量があまりに少ないと、結晶の微細化が進行せず、金属磁性薄膜からなる磁性層の出力は低下し、ノイズが大きくなるという問題がある。
一方、導入酸素量が多すぎると、微細化が進み低ノイズとなるとともに保磁力Hcの上昇によって短波長では自己減磁、記録減磁が減少して高出力が得られるが、その出力増加には極大値があり、高出力化の限界がある。出力の極大値に対応する酸素量以上に導入量を増加させて保磁力Hcを大きくさせると、逆に残留磁化Mrが低下し、長波長の出力が著しく低下する。従って使用帯域全体でみればS/N比は低下してしまうという問題がある。
また、導入酸素によって磁性層表面に酸化膜が形成されるが、この酸素膜は導入酸素量の少ない方が薄くなり短波長での高出力につながる。しかし、前述のように酸素量が少ないと蒸着金属磁性体の微細化が進まず、短波長の出力は低下し、ノイズが著しく大となるため、S/N比は結果的に低下してしまう。
従って、従来よりも保磁力Hcが若干低い領域でCoの微細化を進行させられれば、残留磁束密度が増加し、かつ表面酸化層が薄い磁性膜を作ることが可能になり、従来よりも高出力でかつ低ノイズの磁気記録媒体、すなわち高S/N比の磁気記録媒体を作ることが可能となる。
上述したように、酸素を導入しながら非磁性支持体上に金属磁性薄膜を形成する磁気テープの場合、保磁力Hcと残留磁化Mrとに関する特性を両立し、低ノイズ、すなわち高S/Nで高出力を達成することが課題となっている。
特開平6−215350号公報
そこで本発明においては、上述したような技術的背景に鑑み、高速で蒸着を行うことにより金属結晶の微細化を促進し、かつ、磁性層の酸化度をやや低減化し、表面酸化膜の膜厚を減少させることで隙間損失を減少させ、高S/N比を実現することを目的とした。
本発明の磁気記録媒体は、芳香族ポリアミドフィルムよりなる非磁性支持体上に、金属磁性薄膜よりなる磁性層が形成されてなる構成を有するものとし、磁性層の保磁力Hcは120kA/m〜235kA/mであり、角形比Rsは0.69以上であるものとする。
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁性支持体を連続的に走行させ、酸素ガスの導入下において、真空蒸着法により磁性層を形成する工程において、非磁性支持体の走行速度を130m/分〜230m/分とし、磁性層の保磁力Hcを120kA/m〜235kA/m、かつ角形比Rsを0.69以上となるようにするものとする。
本発明によれば、磁性層成膜工程における非磁性支持体の搬送速度を従来方法よりも高速に設定したことにより、膜酸化度の低減化が図られる。また、保磁力Hcを好適な範囲に制御することにより角形比Rsの向上が図られる。
また、磁性層の表面酸化層が薄くなるため、ブロックエラーレートの低減化が図られる。
本発明によれば、磁性層の蒸着工程における膜酸化度を制御し、保磁力Hcを120kA/m〜235kA/m、角形比を0.69以上に特定したことにより、極めて高記録密度のAIT4フォーマットに必要なブロックエラーレート(1×10-4以下)を達成することができた。
また、本発明方法によれば、磁性層成膜時における走行速度を従来方法(80m/分)よりも高速化して、特に130m/分〜230m/分に設定し、磁性層の膜厚は従来と同等とし、従来よりも磁性層の酸化度を下げ、保磁力Hcを120kA/m〜235kA/mに制御したことにより、角形比Rsの向上が図られ、特に角形比を0.69以上に特定したことにより、極めて高記録密度のAIT4フォーマットに必要なブロックエラーレート(1×10-4以下)を達成可能な磁気記録媒体が得られた。
本発明によれば、従来のAIT3フォーマット(100GB/巻)の2倍の記録容量を持つ、次世代のテープストレージの主要規格であるAIT4フォーマット(200GB/巻)に対応可能な磁気記録媒体が提供された。
本発明の磁気記録媒体の具体的な実施形態について説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
以下、図2に磁気記録媒体20の構成例、図3に磁気記録媒体の概略製造工程フローを示して本発明について説明する。
図2に示すように、磁気記録媒体20は、非磁性支持体1の一主面上に金属磁性薄膜からなる磁性層22と、保護層23とが形成されてなり、非磁性支持体1の他の主面上にバックコート層24が形成された構成を有している。
なお、本発明の磁気記録媒体は、テープストレージの主要規格の一つであるAIT(Advanced Intelligent Tape)におけるAIT4(記録容量200GB/巻)に好適なものであるとし、再生用磁気ヘッドとしては、MRヘッドやGMRヘッドを適用するものである。
上記磁気記録媒体の非磁性支持体1は、芳香族ポリアミドフィルムからなるものとする。芳香族ポリアミドフィルムは、ポリエチレンテレフタレート等の汎用性プラスチックフィルムに比べ強度が高いため、磁気記録媒体を薄層化することが可能でありテープストリーマーの大容量化への対応に適している。
図3に磁気記録媒体20の作製工程のフローチャートを示した。
先ず、後述するハイレート蒸着法によってポリアミドフィルム(東レ製)の一主面に蒸着膜を形成した後、蒸着膜の上にCVD法によってカーボン保護層を形成する。次に磁性層形成面とは反対側の主面にバックコート層を塗布形成する。その後、ホットロール処理を行い、反りを補正した後、保護層の表面に潤滑剤を塗布した。
このようにして作製した磁気テープを8mm幅に裁断した後、VSMにより磁気特性を測定し、また、AIT4試作機でブロックエラーレートを測定評価した。
以下に、各工程について順に詳しく述べる。
〔磁性層の形成〕
酸素ガスの導入下で強磁性金属の蒸着を行う真空蒸着プロセスを適用して連続的に走行させながら非磁性支持体1上に磁性層22を成膜するに際して、非磁性支持体1の走行速度を適正な範囲に制御することとし、これを130m/分〜230m/分に規定した。
磁性層の成膜工程について図1に示した連続巻き取り式真空蒸着装置10を用いて蒸着する場合を例として説明する。
非磁性支持体1は、巻き出しロール2から供給され冷却キャン6の外周表面に沿って走行し、巻き取りロール7に連続的に巻き取られるようになされている。
この連続走行の際、電子銃8から放射された電子Eによって加熱されたルツボ5内の金属磁性体3、例えばCoが蒸発して非磁性支持体1上に付着し、磁性層22が形成される。この磁性層22の形成の際に酸素導入管4から導入された酸素によって適度に酸化され、磁性金属結晶(Co結晶)の微細化が行われる。
蒸着に際しては、連続巻き取り式の内部を真空ポンプにより10-3Pa程度の真空状態となるように排気した。そして連続真空斜め蒸着法により、Coからなる金属磁性膜を形成した。蒸着材料の入射角は非磁性支持体の法線方向に対して80〜45度となるように設定した。非磁性支持体1を−40℃に冷却した冷却キャン6の周面上に走行させ、走行速度、及び導入酸素量を制御し、磁性金属薄膜の膜厚が、例えば常に50nmになるように電子銃に投入する電力を調節して電子ビームの強さを制御した。
蒸着工程において、非磁性支持体1の走行速度を従来の蒸着テープ作製工程における条件(80m/分)よりも高速にし、電子銃8に投入する電力量を増加させて電子ビーム出力を増し、従来の蒸着テープと同じ膜厚の金属磁性薄膜を形成すると、従来法により形成した磁性層よりもCo結晶の微細化が進み、同波長において高S/N比が得られるようになる。
すなわち従来よりも高速度で蒸着を行い、かつ膜酸化度を抑制し、磁性層の高い出力を得る方法、いわゆる「ハイレート蒸着法」によって本発明の磁気記録媒体が得られる。
磁性層形成工程においては、非磁性支持体1の走行速度を、特に130m/分〜230m/分とした。そして磁性層の保磁力Hcを120kA/m〜235kA/mとし、かつ角形比Rsを0.69以上となるようにした。
〔保護層の形成〕
次に、図4に示すCVD装置30を用いて、磁性層22を形成した被処理体上に、エチレンガス(C24)を原料とし、エチレンとアルゴンガスの混合比を4:1としたガス雰囲気下で、反応管電圧をDC1.6kVに制御し、カーボン膜よりなる保護層23を膜厚10nmに形成した。
原料ガスをプラズマ中で分解して成膜するCVD法は、耐磨耗性、耐蝕性、表面被覆率に優れ、平滑な表面形状と高い電気抵抗率をもつダイヤモンドライクカーボン膜を、極めて薄層に安定して成膜することができる。使用する原料ガスとなる炭化水素ガスは、単体、または複合状態で用いてもよく、また、プラズマ生成時には、炭素化合物の分解を促進するためのガスとして、Ar、N2 等の非炭化水素ガスが導入されていてもよい。
図4に示すCVD装置30は、排気系31から排気されて略真空状態となされた真空室32内に、巻き出しロール34と、巻き取りロール35とが設けられ、これら巻き出しロール34と巻き取りロール35との間に、被処理体36が順次走行するようになされている。これら巻き出しロール34から巻き取りロール35に向かって被処理体36が走行する途中には、円筒状の回転可能な対向電極用キャン37が設けられている。
被処理体36は、巻き出しロール34から順次送り出され、対向電極用キャン36の周面を通過し、巻き取りロール35に巻き取られていくようになされている。なお、巻き出しロール34と対向電極用キャン37との間、および対向電極用キャン37と巻き取りロール35との間には、それぞれガイドロール38が配置され、被処理体36に所定のテンションをかけ、被処理体36が円滑に走行するようになされている。
また、対向電極用キャン37に対向して、例えばパイレックス(登録商標)ガラス、プラスチック等よりなる反応管41〜43が設けられている。この反応管41〜43においては、それぞれに連結されたガス導入口51〜53から成膜用ガスが内部に導入されるようになされている。
また、反応管41〜43には、平板状の放電電極44〜46が組み込まれている。この放電電極44〜46には、外部に配設された直流電源47〜49により、例えば500〜2000Vの電位が印加されるようになされている。
上述した構成のCVD装置30においては、放電電極44〜46に電圧が印加されることで、放電電極44〜46と対向電極用キャン37との間にプラズマが発生する。そして、反応管41〜43内に導入された成膜用ガスは、生じたプラズマのエネルギーによって分解、及び化学的結合が起こり、被処理体36上に被着し保護層23が成膜される。
〔バックコート層の形成〕
次に、磁性層22形成面とは反対側の主面に、バックコート層24を形成する。
例えば、カーボンブラック、ポリエステルポリウレタン、有機溶剤を混合してバックコート層用塗料を調整し、これを非磁性支持体の金属磁性膜が成膜された面とは反対側の面に塗布乾燥することでバックコート層24を形成する。
〔反り補正(ホットロール処理)〕
バックコート層24を形成した後、図5に概略構成を示すようなホットロール装置60によって、テープの反り(カッピング)を補正する熱処理、すなわちホットロール処理を行う。図5において、ヒートロール64は内部に加熱手段、例えば加熱誘導コイル等を備えた直径が250mm程度の金属製の円筒状ロールであり、所定の温度範囲でロールの表面温度を自由にコントロールできるようにしてある。なお、温度範囲は100℃〜300℃程度に制御する。巻き出しロール65から供給された被処理体61は、回転するヒートロール64の表面に磁性層形成面側を接触させつつ走行するようにし、反り補正を行い、巻き取りロール66に巻き取られる。
〔潤滑剤塗布工程〕
反り補正を行った後、保護層23表面に、潤滑剤としてパーフルオロポリエーテルを約10nmの膜厚に塗布した。これにより走行性、耐磨耗性、耐久性等を付与することができる。
上述のようにして、非磁性支持体1の一主面上に磁性層22、保護層23が形成され、他の一主面上にバックコート層24が形成されたテープ原反が作製される。このテープ原反を8mm幅にスリットすることにより、磁気テープが得られる。これをAITカセット本体に収納してAIT用カセットテープが得られる。
以下、本発明の磁気記録媒体の実施例及び比較例について、具体的な実験結果に基づいて説明するが、本発明は以下に示す例に限定されるものではない。
〔実施例1〜11〕、〔比較例1〜11〕
図2に示す層構成の磁気記録媒体を、図3に示した製造工程フローに従い作製した。
非磁性支持体1として、幅1m、長さ10000mの東レ製ポリアミドフィルムを用い、図1に示したような連続巻き取り式の蒸着装置にセッティングした。
蒸着装置10内部を10−3Pa程度の真空状態に排気し、下記表1に示すように、非磁性支持体1の走行速度、及び酸素導入量をサンプルごとに制御して、それぞれ非磁性支持体1上に連続真空斜め蒸着法によりCo金属磁性膜を形成した。
Figure 2005063508
蒸着の入射角は非磁性支持体の法線方向に対して80〜45度とし、−40℃に冷却された冷却キャン6上において、膜厚50nmの磁性層を形成した。
なお、非磁性支持体1の走行速度が230m/分を超える場合には、装置の性能上の限界により安定した走行ができなくなるため、これ以上の高速度での実験は行わなかった。
次に、図4に示したCVD装置を用いて磁性層上に保護層23を形成した。なおエチレンガス(C24)を原料とし、エチレンとアルゴンガスの混合比を4対1とし、反応管電圧をDC1.6kVとして、膜厚10nmのカーボン膜よりなる保護層を形成した。
次に、磁性層22形成面とは反対側の主面に、下記組成の塗料を塗布することによりバックコート層24を形成した。
(バックコート層形成用塗料組成)
カーボンブラック(旭社製 #50) 100重量部
ポリエステルポリウレタン 100重量部
(ニッポラン社製 商品名N−2304)
溶剤:メチルエチルケトン 500重量部
トルエン 500重量部
バックコート層24を形成した後、図5に示すホットロール装置60を用いて、磁気テープの反り(カッピング)を補正する熱処理、すなわちホットロール処理を行った。ヒートロール64は内部に加熱手段、例えば加熱誘導コイル等を備えた直径が250mm程度の金属製の円筒状ロールであるものとし、例えば100℃〜300℃程度に制御した。
上述したようにホットロール処理を行った後、最表面にパーフルオロポリエーテルよりなる潤滑剤を約10nmの膜厚に塗布し、潤滑剤層を形成した。
〔評価〕
上述のようにして作製した磁気テープの原反を8mm幅に裁断してサンプル磁気テープとし、AITカセットに組み込み、AIT4ドライブを用いて、ブロックエラーレートの測定を行った。また、VSM(振動試料型磁力計)により磁気特性を測定した。
各サンプル磁気テープの磁性層成膜条件、保磁力Hc、角形比Rs、及びエラーレートの測定結果について表2に示す。なお、表2においては表1に記載した蒸着時の非磁性支持体の走行速度を併記した。
Figure 2005063508
表2に示した各サンプル磁気テープの保磁力Hcとエラーレートの関係について、成膜時の走行速度(80、130、180、230m/分)別に分けて図6に表した。図6において、横軸は、VSMで測定した保磁力Hcを示し、縦軸は、AIT4のブロックエラーレートを示す。
AIT4フォーマットにおいては、ブロックエラーレートが実用上、1×10-4以下であることが必要であるが、この条件を満たすものは、蒸着時における非磁性支持体1の走行速度を、従来の蒸着時走行速度(80m/分)よりも高速の130m/分〜230m/分とし、かつ保磁力Hcが120kA/m〜235kA/mになる、すなわち図6中、点a〜dに囲まれた領域中の11個のサンプル(実施例1〜11に相当)であることが分かった。
次に、表2に示した各サンプル磁気テープの保磁力Hcと角形比Rsとの関係について図7に示した。横軸は、VSMで測定した保磁力Hcを示し、縦軸は、角形比Rsを示す。
図7中、一点鎖線L1、L2は、図6において選定したHcの下限(120kA/m)と上限(235kA/m)を示す。
図6においてブロックエラーレートが1×10-4以下となった、図6中の点a〜dに囲まれた領域中にある11個のサンプルは、図7においては、角形比Rsが0.69以上の領域にあることが分かった。
上述したことから明らかなように、磁性層成膜時において、非磁性支持体の走行速度を130m/分以上の高速走行とするハイレート蒸着を行い、保磁力Hcを120kA/m〜235kA/mとし、かつ角形比Rsを0.69以上となるように特定したことにより、AIT4フォーマットに必要なブロックエラーレート(1×10-4以下)を達成することができた。
磁性層形成用の真空蒸着装置の概略構成図を示す。 磁気記録媒体の概略断面図を示す。 磁気記録媒体の製造工程のフローチャートを示す。 保護層形成用のCVD装置の概略構成図を示す。 磁気テープの反り補正用のホットロール装置の概略構成図を示す。 サンプル磁気テープの保磁力Hcとブロックエラーレートとの関係を示す。 サンプル磁気テープの保磁力Hcと角形比Rsとの関係を示す。
符号の説明
1……非磁性支持体、2……巻き出しロール、3……金属磁性体、4……酸素導入管、5……ルツボ、6……冷却キャン、7……巻き取りロール、8……電子銃、10……真空蒸着装置、20……磁気記録媒体、22……磁性層、23……保護層、24……バックコート層、30……CVD装置、31……排気系、32……真空室、34……巻き出しロール、35……巻き取りロール、36……被処理体、37……対向電極用キャン、38……ガイドロール、41〜43……反応管、44〜46……電極、47〜49……直流電源、51〜53……ガス導入口、60……ホットロール装置、61……被処理体、64……ヒートロール、65……巻き出しロール、66……巻き取りロール

Claims (4)

  1. 芳香族ポリアミドフィルムよりなる非磁性支持体上に、金属磁性薄膜よりなる磁性層を有する磁気記録媒体であって、
    上記磁性層の保磁力Hcが、120kA/m〜235kA/mであり、
    角形比Rsが、0.69以上であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 磁気記録システムのAIT4フォーマットに対応していることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. AMRヘッド、あるいはGMRヘッドを用いて信号の再生を行うことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 非磁性支持体を連続的に走行させ、酸素ガスの導入下において、真空蒸着法により磁性層を形成する工程において、上記非磁性支持体の走行速度を130m/分〜230m/分とし、
    上記磁性層の保磁力Hcを120kA/m〜235kA/mとし、かつ角形比Rsを0.69以上とすることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。







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