JP2003006851A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JP2003006851A
JP2003006851A JP2001182534A JP2001182534A JP2003006851A JP 2003006851 A JP2003006851 A JP 2003006851A JP 2001182534 A JP2001182534 A JP 2001182534A JP 2001182534 A JP2001182534 A JP 2001182534A JP 2003006851 A JP2003006851 A JP 2003006851A
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JP2001182534A
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Takashi Chiba
隆嗣 千葉
Jota Ito
条太 伊藤
Toshiaki Miura
利昭 三浦
Yuichi Masuzawa
雄一 増澤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】支持体の形成材料に熱収縮率の比較的小さい材
料を用いた場合であっても、磁気記録媒体に金属磁性層
の蒸着によって発生したカッピングを支持体の熱処理に
よって適切に矯正でき、磁気記録媒体と記録再生ヘッド
との接触状態を向上させることができる磁気記録媒体の
製造方法を提供する。 【解決手段】支持体に蒸着によって磁性層を形成する磁
性層形成工程PR1と、磁性層の形成された支持体を酸
素ガスを所定の濃度で含む所定圧力の雰囲気中に所定時
間保管し、磁性層を酸化させる酸化処理工程PR4と、
保管後の磁性層の形成された支持体を所定温度に加熱し
て当該支持体を熱収縮させ、磁性層の蒸着の際に当該磁
性層の収縮により発生した磁気記録媒体の湾曲を所望の
形状に矯正する熱処理工程PR5とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、磁気テ
ープ等の磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ミニコンピュータ、パーソナルコ
ンピュータなどのオフィスコンピュータの普及に伴っ
て、外部記憶媒体としてコンピュータデータを記録する
ための磁気テープ(いわゆる、テープストリーマー)の
研究、開発が盛んに行われている。このような用途の磁
気テープの実用化に際しては、特に、コンピュータの小
型化、情報処理能力の増大と相まって記録の大容量化、
小型化を達成するために記録容量の向上が強く要求され
る。一方、画像等の情報の記録、再生を行うビデオテー
プレコーダ等の記録再生装置に着脱されるビデオカセッ
トテープ等の磁気記録媒体においては、記録再生装置の
小型化に伴い、より一層のコンパクト化と長時間記録化
が望まれている。また、磁気テープの使用環境の広がり
による幅広い環境条件、特に、温度や湿度が激しく変動
する環境条件下での信頼性のさらなる向上が強く要求さ
れている。
【0003】一般に、磁気テープは、合成材脂などの可
撓性の非磁性材料からなる支持体上に磁性層が形成され
た構成をもつ。上述したような大きい記録容量(体積記
録容量)を構成するためには、磁性層を強磁性金属薄膜
にすることにより磁性層自体の記録密度を高めると共
に、磁気テープの厚さを薄くすることが有効な方法であ
る。大容量で記録密度の磁気テープとして、非磁性支持
体上に金属磁性薄膜を蒸着によって成膜した、いわゆる
蒸着テープが知られている。
【0004】上記の蒸着テープの支持体の形成材料に
は、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)
が多く用いられている。一般家庭用のビデオテープレコ
ーダに用いられるいわゆる8mmテープ等のビデオカセ
ットテープの非磁性支持体には、7〜10μm程度の厚
さのポリエチレンテレフタレートからなるフィルムが多
く用いられ、コンピュータのデータバックアップ用のテ
ープストリーマーには5〜7μm程度のポリエチレンか
らなるフィルムが用いられている。また、ビデオカセッ
トテープに使用される磁気記録媒体の記録時間を延長す
るために、たとえば、特開平6−215350号公報に
開示されているように、非磁性支持体の形成材料とし
て、ポリエステルを主成分とした樹脂、具体的には、ポ
リエチレンナフタレートを用いることが好ましいことが
知られている。
【0005】上述したようなポリエチレンテレフタレー
トやポリエチレンナフタレートフィルムに比べ強度が高
いポリアミドフィルムを磁気記録媒体の非磁性支持体と
して用いる検討もなされている。このポリアミドフィル
ムを非磁性支持体として用いた磁気記録媒体は、強度が
高いため、厚さを薄くすることが可能であり、ビデオカ
セットテープの長時間記録化、テープストリーマーの大
容量化に対応した磁気記録媒体として注目されている。
さらに、近年、磁気記録媒体は、ビデオカセット等に用
いられる場合、ビデオカセット等の小型化に伴い、より
一層のコンパクト化と長時間記録が要求されている。ま
た、昨今の情報量の増大化に伴い、テープストリーマー
においても、大容量化が要求されており、非磁性支持体
の薄型化が強く要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、蒸着テープ
では、その蒸着工程において蒸着膜が凝固する際に収縮
を起こすのが原因で、蒸着テープに力を加えない状態に
おいてテープ幅方向の形状が湾曲する、いわゆるカッピ
ングが発生することが知られている。このカッピング
は、蒸着テープの磁性層側が凹状に湾曲するプラスカッ
ピングと、蒸着テープの磁性層側が凸状に湾曲するマイ
ナスカッピングとに分けられる。蒸着工程においては、
蒸着膜が凝固する際に収縮するため、蒸着テープの磁性
層側が凹状に湾曲するプラスカッピングが発生する。こ
のプラスカッピングの発生量が所定の限度を越えると、
磁気記録媒体と記録再生ヘッドとの接触状態が悪化する
という不利益が存在する。また、磁気記録媒体と記録再
生ヘッドとの接触状態が悪い場合、磁気記録媒体が記録
再生装置の回転ドラムに巻き付く際に、磁気記録媒体の
幅方向のエッジにダメージが入り易くなるという不利益
も存在する。
【0007】このため、蒸着工程の後工程で、磁性層側
が凸すなわちマイナスカッピングになるように蒸着テー
プを矯正する必要がある。非磁性支持体としてポリエチ
レンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを使用
した場合には、これらの材料に大きな熱収縮率を持たせ
ることができるため、後工程でテープ全体に100℃か
ら150℃の熱を加えることで、非磁性支持体がテープ
幅方向に1%〜2%収結し、容易にカッピングをマイナ
スに矯正することができる。一方、非磁性支持体として
ポリアミドフィルムを用いた場合には、ポリエステル等
の材料とは熱収縮率が異なるため、蒸着テープの製造工
程で発生する熱履歴に対してポリエステル等の材料とは
反応が異なる。ポリアミドフィルムは、製法上、熱収縮
率を大きくすることが困難であり、1%〜2%収縮させ
るためには、200℃以上の温度を印加する必要があ
る。しかしながら、この温度領域では、ポリアミドフィ
ルムのみならず、蒸着膜もある程度の熱収縮を起こすこ
とがわかっており、目的であるカッピングのマイナスへ
の矯正が容易にはできないのが実情である。
【0008】この問題を解決するために、ポリアミドフ
ィルムの熱収縮率を極端に大きくする方法もひとつの手
段であるが、現在の技術では熱収縮率の大きなポリアミ
ドフィルムを製造しようとすると、場所による熱収縮率
の均一性が悪くなることに加えて、フィルム形状の悪化
を引き起こし易くなる。非磁性支持体としてポリアミド
フィルムを使用する理由が、高い機械強度を有するため
に薄膜化に有利なためであることを考えれば、ほとんど
の湯合、使用するポリアミドフィルムは厚さ5μm以下
の極めて薄いフィルムとなり、フィルム形状の悪化はあ
らゆる点で致命的であり、避けなくてはならない。
【0009】本発明は、上述した問題に鑑みてなされて
ものであって、支持体の形成材料に熱収縮率の比較的小
さい材料を用いた場合であっても、磁気記録媒体に金属
磁性層の蒸着によって発生したカッピングを支持体の熱
処理によって適切に矯正でき、磁気記録媒体と記録再生
ヘッドとの接触状態を向上させることができる磁気記録
媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体の
製造方法は、可撓性の非磁性材料からなる一連のフィル
ム状の支持体の表面に少なくとも金属材料からなる磁性
層が形成された磁気記録媒体の製造方法であって、前記
支持体に蒸着によって前記磁性層を形成する蒸着工程
と、前記磁性層の形成された支持体を酸素ガスを所定の
濃度で含む所定圧力の雰囲気中に所定時間保管し、前記
磁性層を酸化させる酸化処理工程と、保管後の前記磁性
層の形成された支持体を所定温度に加熱して当該支持体
を熱収縮させ、前記磁性層の蒸着の際に当該磁性層の収
縮により発生した前記磁気記録媒体の湾曲を所望の形状
に矯正する熱処理工程とを有する。
【0011】前記支持体の形成材料が芳香族ポリアミド
である。
【0012】好適には、前記酸化処理工程において、前
記雰囲気中に含まれる酸素ガスの濃度および前記雰囲気
の圧力を、当該圧力および濃度が一定の関係を満たすよ
うに設定する。
【0013】さらに好適には、前記酸化処理工程におい
て、前記雰囲気中に含まれる酸素ガスの濃度および前記
雰囲気の圧力を、当該圧力および酸素ガスの濃度の積が
所定の値以上となるように設定する。
【0014】前記酸化処理工程は、密封可能な保管容器
内に前記支持体に磁性層が形成された磁気記録媒体を収
容する工程と、前記保管容器内を排気する工程と、排気
後の前記保管容器内に酸素ガスを所定の濃度で含む気体
を供給する工程と、前記磁気記録媒体を所定時間前記保
管容器内で保管する工程とを有する。
【0015】前記気体は、不活性ガスに所定濃度で酸素
ガスを混合した気体である。
【0016】前記酸化処理工程は、ロールに巻かれた状
態の前記支持体を前記保管容器内に保管する。さらに好
適には、前記酸化処理工程は、前記ロールに巻かれた状
態の前記支持体を、保管容器内で他のロールに巻き直す
工程をさらに有する。
【0017】本発明では、可撓性の支持体に蒸着によっ
て金属材料からなる磁性層を形成すると、磁性層は凝固
する際に収縮する。このため、磁気記録媒体には、磁性
層側は外力が作用しない状態で幅方向の形状が凹状に湾
曲するプラスカッピングが発生する。次いで、カッピン
グが発生した状態の支持体を酸素ガスが含まれる所定圧
力の雰囲気中で所定時間保管する。この保管により、金
属材料で形成された磁性層は酸化する。次いで、磁性層
が酸化された磁気記録媒体を所定温度に加熱し、支持体
を収縮させる。このとき、磁性層は酸化されているた
め、収縮しにくく主に支持体のみが収縮する。支持体の
みが収縮すると、湾曲した磁気記録媒体が逆向きに湾曲
しようとするマイナスカッピングが発生し、磁気記録媒
体の幅方向の形状が矯正される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形
態に係る磁気記録媒体の製造プロセスを示す工程図であ
る。図1に示すように、本実施形態に係る磁気記録媒体
の製造プロセスは、磁性層形成工程PR1と、保護層形
成工程PR2と、バックコート層形成工程PR3と、酸
化処理工程PR4と、熱処理工程PR5と、潤滑剤塗布
工程PR6と、裁断工程PR7と、カセット組込工程P
R8とを有する。
【0019】ここで、上記各工程PR1〜PR8につい
て説明する前に、上記の各工程PR1〜PR8によって
製造される磁気記録媒体の基本的な構造および磁気記録
媒体に発生するカッピングを説明する。図2は、磁気記
録媒体の基本的な構造および磁気記録媒体に発生するカ
ッピングを示す図である。なお、図2は、磁気記録媒体
の幅方向の断面構造を示している。図2に示す磁気記録
媒体1は、可撓性で非磁性の支持体としてのベースフィ
ルムBFと、ベースフィルムBFの表面に形成された金
属材料からなる磁性層2と、磁性層2の上に形成された
保護層3と、ベースフィルムBFの裏面に形成されたバ
ックコート層4とを有する。
【0020】磁性層2が後述する蒸着の際の凝固により
収縮すると、図2(a)の右側に示すように、磁気記録
媒体1には磁性層2側が凹となるように湾曲するカッピ
ングが発生する。この状態をプラスカッピングと定義す
る。また、ベースフィルムBFが後述する熱処理により
収縮し、磁性層2が殆ど収縮しない場合には、図2
(b)の右側に示すように、磁気記録媒体1には磁性層
2側が凸となるように湾曲するカッピングが発生する。
この状態をマイナスカッピングと定義する。プラスカッ
ピングおよびマイナスカッピングのいずれの場合も、凸
部の傍点と端部との高低差Caをカッピング量の絶対値
とする。このカッピング量の絶対値に、プラスカッピン
グの場合にはプラスの符号、マイナスカッピングの場合
にはマイナスの符号を付けたものをカッピング量とす
る。磁気記録媒体1への情報の記録および磁気記録媒体
1からの情報の再生を記録再生ヘッドで行う場合に、記
録再生ヘッドと磁性層2との保護層3を介した接触状態
が良好であるためには、磁気記録媒体1が適切なマイナ
スカッピング状態となっていることが必要である。
【0021】磁性層形成工程PR1は、ベースフィルム
BFに金属材料からなる磁性層2を蒸着によって形成す
る。磁性層2を構成する金属材料には、たとえば、F
e,Co,Ni、あるいは、これらの合金が用いられ
る。ベースフィルムBFの形成材料には、たとえば、芳
香族ポリアミドが用いられる。
【0022】磁性層2の形成は、蒸着装置を用いて行わ
れる。図3は、磁性層2を形成するための蒸着装置の一
例を示す概略図である。図3に示す蒸着装置10は、い
わゆる斜め蒸着を行う装置であり、真空チャンバ20内
に設けられた、供給ロール11と、巻取ロール13と、
冷却キャン12と、るつぼに収容された金属材料Mと、
金属材料Mに向けて電子ビームを出射する電子銃17
と、遮蔽板16と、酸素ガス導入管15とを有する。
【0023】供給ロール11は、一連のベースフィルム
BFが巻回されており、図示しない駆動機構により回転
され、ベースフィルムBFを繰り出す。
【0024】冷却キャン12は、図示しない駆動機構に
より回転され、供給ロール11から繰り出されガイドロ
ーラ14によって導かれるベースフィルムBFを外周面
によって支持し、巻取ローラ13に向けてベースフィル
ムBFを走行させる。この冷却キャン12は、図示しな
い冷却機構を内蔵しており、外周面で支持したベースフ
ィルムBFを冷却する。
【0025】巻取ローラ13は、供給ロール11から繰
り出されガイドローラ14および冷却キャン12によっ
て規定される走行経路を走行してきたベースフィルムB
Fを巻き取る。この巻取ローラ13は、図示しない駆動
機構により、ベースフィルムBFに所定の張力が発生す
るように、供給ロール11および冷却キャン12と同期
して回転される。
【0026】電子銃17は、冷却キャン12によって支
持され、走行するベースフィルムBFの近傍に設けられ
た金属材料Mに向けて電子ビームEBを出射する。これ
により、金属材料Mが蒸発し、蒸発粒子が走行するベー
スフィルムBFに向かい蒸着が行われる。電子ビームの
強さを調節することによって、蒸着膜に厚さをコントロ
ールすることができる。金属材料Mには、たとえば、F
e,Co,Ni、あるいは、これらの合金が用いられ
る。遮蔽板16は、蒸発した蒸発粒子のベースフィルム
BFに対する入射角を制限する。入射角を制限すること
により、保磁力等の磁気特性を高めることができる。入
射角は、ベースフィルムBFの法線方向に対して、たと
えば、45〜90度の範囲に制限される。
【0027】酸素ガス導入管15は、図示しない酸素供
給源と接続されており、成膜時に酸素ガスを導入する。
これによって、成膜される磁性層の微粒子構造、結晶配
向性、磁気特性等を制御することができ、記録再生特
性、ノイズ特性等の特性を向上させることができる。
【0028】上記構成の蒸着装置10の真空チャンバ2
0内に供給ロール11にベースフィルムBFをセット
し、真空チャンバ20内をポンプ21によって排気して
高真空状態にし、ベースフィルムBFを連続的に走行さ
せながら金属材料Mの蒸着を行うことにより、所定の厚
さの磁性層2がベースフィルムBF上に形成される。蒸
着装置10によって磁性層2をベースフィルムBFに蒸
着によって形成した際には、磁性層2がベースフィルム
BF上で凝固する際に、磁性層2が収縮する。このと
き、ベースフィルムBFに対して磁性層2のみが収縮す
るため、ベースフィルムBFの幅方向の形状が磁性層2
側で凹状となる上記したプラスカッピングが発生する。
【0029】保護層形成工程PR2は、ベースフィルム
BFに形成された磁性層2を保護するための保護層3を
形成する。保護層3の形成には、たとえば、マグネトロ
ンスパッタリング装置を用いる。図4は、マグネトロン
スパッタリング装置の一例を示す概略図である。図4に
示すように、マグネトロンスパッタリング装置30は、
蒸着装置10と同様に、真空チャンバ40内に供給ロー
ル31,冷却キャン32,巻取ロール33を備える。ま
た、冷却キャン32に支持されて走行する磁性層2が形
成されたベースフィルムBFに対向する位置にバッキン
グプレート36によって保持されたターゲット35と、
バッキングプレート36の背後に配置されたターゲット
35上にプラズマを形成するためのマグネット37とを
有する。ターゲット35には、たとえば、カーボンが用
いられる。さらに、真空チャンバ40内にアルゴン等の
不活性ガスを供給する不活性ガス導入管39と、真空チ
ャンバ40内を排気して高真空状態にする排気系34と
を有する。
【0030】上記構成のマグネトロンスパッタリング装
置30において、磁性膜2が形成されたベースフィルム
BFを供給ロール31にセットし、真空チャンバ40内
を排気して高真空状態にし、不活性ガスを真空チャンバ
40内に供給し、ターゲット35上にプラズマを発生さ
せる。この状態で、ベースフィルムBFを連続的に走行
させながらターゲット35の粒子を磁性膜2上にスパッ
タリングし、所定厚の保護層3を形成する。
【0031】バックコート層形成工程PR3は、ベース
フィルムBFの磁性層2が形成されていない裏面に、た
とえば、導電性カーボンを高分子バインダーに分散させ
たバックコート剤を塗布装置を用いて所定の厚さに塗布
し、バックコート層4を形成する。バックコート層4
は、磁気記録媒体1の走行性の向上等を図るために形成
される。
【0032】酸化処理工程PR4は、磁性層2、保護層
3およびバックコート層4が形成されたベースフィルム
BFにおける磁性層2を酸化させる酸化処理を施す。磁
性層2に酸化処理を施すことにより、バックコート層4
を後述する熱処理によって収縮させる際に、磁性層2の
収縮を抑制することができ、磁性層形成工程PR1にお
いて発生した磁気記録媒体1のプラスカッピングをマイ
ナスカッピングに矯正する。この酸化処理は、保管装置
内で行う。
【0033】図5は、保管装置の一例を示す概略構成図
である。保管装置50は、蓋53によって密閉可能な保
管容器52を備えている。この保管容器52内には、バ
ックコート層形成工程PR3を終えたベースフィルムB
Fが巻かれたロール54を支持する支持台55が設置さ
れている。また、保管容器52には、保管容器52内を
排気するための排気管57および保管容器52内に気体
Gを導入するための導入管58が接続されている。さら
に、保管容器52には、保管容器52内の圧力を検出す
る圧力指示計56が設けられている。
【0034】導入管58から保管容器52内に供給する
気体Gは、酸素ガスを所定の濃度で含む気体である。具
体的には、気体Gは酸素ガスのみ、あるいは、アルゴン
ガスや窒素ガスと酸素ガスとを混合した気体である。
【0035】保管装置50におけるベースフィルムBF
の保管方法は、まず、蓋53を開いき、バックコート層
形成工程PR3を終えたベースフィルムBFが巻かれた
ロール54を保管容器52内の支持台55に設置する。
【0036】次いで、蓋53を閉じ、保管容器52を密
封し、保管容器52内を排気管57から排気し、保管容
器52内を減圧状態とする。この状態から、気体Gを保
管容器内52に導入し、保管容器内52を所定の圧力と
する。保管容器52内の圧力は、酸素ガスの濃度との間
で一定の関係を満たすように設定することが好ましい。
具体的には、圧力および酸素ガスの濃度の積が所定の値
以上となるように設定する。すなわち、酸素ガスの濃度
が高ければ高いほど、磁性層2の酸化は促進されるが、
高濃度の酸素ガスを保管容器52内に供給することが、
安全、コスト等の観点から難しい場合もある。一方、酸
素ガス濃度を低く設定すると、酸素ガスの磁性層2への
浸透が停滞すると予想されるが、このように酸素ガス濃
度を低くした場合であっても、磁性層2の酸化を促進す
るためには、保管容器52内の圧力を上昇させることに
より可能である。後述するように、圧力および酸素ガス
の濃度の積が所定の値以上となるように設定すれば、磁
性層2の酸化が不十分なことによるカッピングの矯正が
充分に行えないということを回避することができる。
【0037】所定の圧力および所定の酸素ガス濃度の気
体G中にベースフィルムBFを保管する時間は、最大で
も3日間である。保管時間は、長ければ長いほど磁性層
2の酸化は促進されるが、生産効率の観点から短ければ
短いほど好ましい。
【0038】この保管容器1内を表1に示す各条件に設
定して、この雰囲気中に磁気記録媒体の原反ロール6を
保管する。この雰囲気中に保管する工程の期間は、3日
以内とすることが好ましい。保管期間が長いほど酸素パ
ージよるカッピング改善効果が大となることが推測でき
るが、製造効率を考慮した湯合、保管期間は最長でも3
日間というのが許容限度である。この保管容器内に原反
ロール8を表1に示すような条件下で保管した場合、酸
素が原反ロール6の外から原反ロール6の内部へと浸透
していく。このため、磁気記録媒体の全長・全幅即ち原
反ロール6の直径及び幅に応じて、酸素の拡散状態が異
なってくる。従って、酸素パージ保管工程の期間は、磁
気記録媒体の全長・全幅に応じて、期間の長さを選定す
ることが望ましい。
【0039】次に、熱処理工程PR5は、保管装置50
内で保管された後の磁性層2の形成されたベースフィル
ムBFを所定温度に加熱してベースフィルムBFを熱収
縮させ、磁性層2の蒸着の際に磁性層2の収縮により発
生したプラスカッピングを矯正し、適切なマイナスカッ
ピングの状態にする。ベースフィルムBFへの熱処理
は、ホットロール装置を用いる。
【0040】図6は、ホットロール装置の一例を示す概
略構成図である。図6に示すホットロール装置70は、
ベースフィルムBFを繰り出す供給ローラ71と、ベー
スフィルムBFを加熱するヒートロール73と、ヒート
ロール73で加熱されたベースフィルムBFを巻き取る
巻取ロール74と、複数のガイドローラgrとを有す
る。
【0041】供給ローラ71は、磁性層2、保護層3お
よびバックコート層4が成膜されたベースフィルムBF
が巻かれている。なお、ベースフィルムBFはバックコ
ート層4が内周側、磁性層2が外周側に向くように巻か
れている。
【0042】ヒートロール73は、金属製の円筒であ
り、内部に加熱誘導コイルを持ち、たとえば、100℃
〜300℃の範囲でヒートロール73の表面温度を自由
にコントロールできるようにしてある。供給ローラ71
から繰り出されたベースフィルムBFは、複数のガイド
ローラgrによって案内され、ベースフィルムBFの磁
性層2が形成された側の面がヒートロール73の外周面
に接触する。また、ヒートロール73のベースフィルム
BFの抱き角θが所定の角度になるように、ガイドロー
ラgrは配置されている。
【0043】巻取ローラ74は、ヒートロール73で加
熱された後のベースフィルムBFを巻き取る。なお、巻
取ローラ74、ヒートロール73および供給ローラ71
は、ベースフィルムBFに所定の張力が発生するように
同期して回転される。
【0044】次に、潤滑剤塗布工程PR6は、磁性層2
の表面に保護膜3を介して潤滑剤を所定の厚さで塗布す
る。潤滑剤は、磁気記録媒体1の走行性、摩耗性等を向
上させるために塗布される。
【0045】次に、裁断工程PR7は、潤滑剤塗布工程
PR6を終えた後の幅広の磁気記録媒体1を裁断装置に
より、最終的な製品に必要な幅に裁断する。
【0046】次に、カセット組込工程PR8は、裁断さ
れた所定幅および所定長の磁気記録媒体1を記録再生装
置に着脱されるカセットに収納する。なお、磁気記録媒
体1のカセットへの収納は、図示しない組立装置によっ
て行う。上記のような各工程PR1〜PR8を経て、磁
気記録媒体1を内蔵したカセットテープが完成する。
【0047】次に、上記した製造プロセスによって各種
の条件の下で実際に製造した磁気テープの実用特性の評
価結果について説明する。ベースフィルムBFには、幅
1m、長さ10000mの東レ社製のポリアミドフィル
ムを用いた。このようなベースフィルムBFを試料1〜
20として20組用意し、各ベースフィルムBFに磁性
層2を形成した。
【0048】上記のベースフィルムBFを図3に示した
蒸着装置10の供給ロール11にセッティングし、真空
チャンバ20の内部が10-3Pa程度の真空状態となる
ように排気した。そして、連続真空斜め蒸着法により、
微量の酸素存在下において、ベースフィルムBFの表面
にCoからなる磁性層2を形成した。蒸着の入射角は、
ベースフィルムBFの法線方向に対して45〜90度ま
でであり、ベースフィルムBFを−40℃に冷却した冷
却キャン12上で50m/分の速度で走行させつつ、磁
性層2の厚さが0.18μmとなるように、電子ビーム
の強さを調節して作製した。
【0049】次に、図4に示したマグネトロンスパッタ
リング装置30を、真空チャンバ40の内部が10-4
a程度になるまで減圧した後、Arガスを導入し、0.
8Pa程度にした。このマグネトロンスパッタリング装
置30に磁性層2が形成されたベースフィルムBFをセ
ッティングし、−40℃に冷却した冷却キャン上を5m
/分の速度で走行させて磁性層2上にカーボンからなる
保護膜3を厚みが8nmとなるよう形成した。
【0050】次に、バックコート層4を塗布するための
塗料は以下の組成に準じて調製した。 カーボンブラック(旭社製,#50) 100重量部 ポリエステルポリウレタン 100重量部 (ニッポラン社製‘商品名N−2304) 500重量部 溶剤:メチルエチルケトントルエン 500重量部 上記のような組成で調製されたバックコート層4用の塗
料を、ベースフィルムBFの磁性層2が形成された面と
は反対側の面に塗布したのち、乾燥することによりバッ
クコート層4を形成した。
【0051】次いで、上記の試料1〜20をそれぞれ保
管装置50内の保管容器52内に収容し、各試料を表1
に示すような酸素濃度および圧力の条件下で3日間保管
した。なお、気体Gには、純水な酸素ガスおよび窒素ガ
スを用いた。また、保管容器52の外部の温度は25℃
とした。
【0052】
【表1】
【0053】熱処理は、上記の試料1〜20について、
図6に示したホットロール装置70を使用して行った。
なお、ヒートロール73には、直径が250mmのもの
を用いた。また、ベースフィルムBFの走行速度は10
0m/分であり、ヒートロール73の抱き角θは50度
とした。さらに熱処理時のベースフィルムBFの張力を
5kg/1mに設定した。
【0054】熱処理後、磁性層2の表面に、潤滑剤とし
てパーフルオロポリエーテルを約10nmの厚みとなる
ように塗布した。このようにしてベースフィルムBF上
に磁性層2、保護層3およびバックコート層4が形成さ
れた磁気記録媒体1を、8mm幅に裁断した後、カセッ
ト本体に収納してカセットテープを作製した。
【0055】このようにして作製された試料1〜20に
対して、カッピング量Caを測定した。なお、カッピン
グ量Caの測定箇所は、各試料1〜20において、バッ
クコート層4の形成後にロール巻かれた磁気記録媒体1
の最外周からそれぞれ1000m,5000m,100
00mの位置にあった部分について行った。また、幅方
向においても1m幅の磁気記録媒体1に対し等間隔で3
点分、サンプリングした。好適なカッピングの値は、過
去の経験的な評価結果から−0.60〜−0.90mm
であると規定されている。
【0056】図7は、表1に示す評価結果に基づいて、
保管容器52内での保管時間を3日間で統一したとき
の、保管条件によるカッピング量の違いを表したグラフ
である。また、図8は、図7で得られたデータから、カ
ッピングが好適となる−0.60〜−0.90mmに収
まる条件を計算してプロットしたグラフである。なお、
カッピング量は1条件につき巻き外から3点、幅方向で
3点の計9点分測定したが、グラフにプロットする値は
これら9点の平均値を採用している。
【0057】図7において、一定圧力の下では、保管容
器52内の雰囲気中の酸素濃度を上昇させることによ
り、カッピング量をマイナスにできることが分かる。つ
まり、0.10(MPa)、すなわち、大気圧程度の圧
力下においても、保管容器52内の雰囲気中の酸素濃度
を約75%以上にすることにより好適なカッピングが得
られることがわかる。
【0058】また、一定酸素濃度の下では、保管容器5
2内の雰囲気中の圧力を上げることにより、カッピング
量をマイナスにできることが分かる。つまり、酸素濃度
が大気中と同じである25%程度であっても、保管容器
52内の雰囲気中の圧力を0.30(MPa)程度まで
上げることでカッピング量をマイナスにできることが分
かる。このことから、磁気記録媒体1を保管する雰囲気
として、大気や100%酸素ガスからなる雰囲気の他
に、例えば酸素を不活性の気体(Ar、N2 等)で希釈
した雰囲気等を採用することが可能である。すなわち、
酸化処理を行う上で、設備管理の上からも安全性の高い
混合ガスが使用可能なことは大きな利点である。
【0059】カッピング量が好適となる境界を結んでい
くと、双曲線XY=7.5のラインに近接していること
が分かる。すなわち、圧力(MPa)×酸素濃度割合≧
0.75(MPa)を満たす雰囲気下で酸化処理を施し
た場合に、裁断後のカッピング量が好適な範囲に収まる
磁気記録媒体1を製造することができる。
【0060】また、表1の条件下において、酸化処理を
施した試料1〜20について、実機の走行耐久性評価も
行った。カセットに組み込んだ試料1〜20を記録再生
装置において、10000パス走行させた後、ブロック
エラーレートを測定した。表1の測定結果から分かるよ
うに、酸化処理によってカッピング量が好適な値に収ま
った試料5,8、9、10および12〜20は、走行耐
久性も良好な値となることが分かる。
【0061】以上のように、本実施形態によれば、磁気
記録媒体1の熱処理工程PR5に先立って、所定の酸素
ガス濃度および圧力の雰囲気下で磁気記録媒体1を保管
する酸化処理工程を行うことにより、蒸着により形成さ
れた磁性層2と雰囲気中の酸素ガスとを充分に反応させ
て、酸化反応を飽和させることができる。これにより、
熱処理工程PR5における酸化反応を抑制し、この酸化
反応によるカッピングが悪化するのを解消することがで
きる。また、磁気記録媒体1を保管する雰囲気の酸素ガ
ス濃度、圧力および保管期間を適切に制御することによ
り、おおよそのカッピング量を制御することが可能にな
るため、製品毎のカッピング量のむらの発生を解消する
ことができる。
【0062】さらに、本実施形態によれば、保管容器5
2内の圧力を高くすることにより、酸化処理工程PR5
における酸化反応を促進させることができる。
【0063】図9は、本発明の第2の実施形態に係る保
管装置を示す構成図である。なお、上述した第1の実施
形態に係る保管装置50と同一構成部分については同一
の符号を使用している。図9に示す保管装置100は、
ロール54に加えて、ロール101をさらに備えてい
る。このロール101は、ロール54に巻かれたベース
フィルムBFを巻き取り可能に設けられている。ロール
54およびロール101は、図示しない駆動機構によっ
て同期して回転される。
【0064】上述した第1の実施形態では、熱処理前の
磁気記録媒体1をロール54に巻き付けたままの状態で
保管容器52内に保管する構成とした。しかしながら、
非常に長い磁気記録媒体1をロール54に巻き付けたま
まの状態では、磁気記録媒体1の内周側では酸素ガスが
浸透しにくく、酸化されにくい可能性がある。
【0065】そこで、本実施形態では、熱処理前の磁気
記録媒体1をロール54に巻き付けたままの状態で保管
容器52内で保管するのではなく、保管容器52内にお
いてロール101に巻き取る構成とする。ロール54に
巻き付けた磁気記録媒体1をロール101に巻き取るこ
とにより、磁気記録媒体1に形成された磁性層2が充分
に酸素ガスに晒され、酸化がさらに促進される。この結
果、保管容器52内での磁気記録媒体1の保管時間を短
縮することが可能となる。なお、ロール54に巻き付け
た磁気記録媒体1をロール101に巻き取ったのち、再
びロール54に巻きなおす構成としてもよい。さらに、
保管期間中にロール54とロール101との間で磁気記
録媒体1の巻き取りを繰り返し行ってもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、支持体の形成材料に熱
収縮率の比較的小さい材料を用いた場合であっても、磁
気記録媒体に金属磁性層の蒸着によって発生したカッピ
ングを支持体の熱処理によって適切に矯正できる。この
結果、磁気記録媒体と記録再生ヘッドとの接触状態を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造
プロセスを示す工程図である。
【図2】プラスカッピングおよびマイナスカッピングを
説明するための図である。
【図3】磁性層を形成するための蒸着装置の一例を示す
概略図である。
【図4】マグネトロンスパッタリング装置の一例を示す
概略図である。
【図5】保管装置の一例を示す概略構成図である。
【図6】ホットロール装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図7】各圧力条件の下での酸素濃度とカッピング量と
の関係を示すグラフである。
【図8】好適なカッピング条件を満たす圧力と酸素濃度
との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る保管装置を示す
構成図である。
【符号の説明】
1…磁気記録媒体、2…磁性層、3…保護層、4…バッ
クコート層、10…蒸着装置,30…マグネトロンスパ
ッタリング装置,50…保管装置、70…ホットロール
装置、BF…ベースフィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 利昭 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 増澤 雄一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D112 AA05 AA22 BB05 FA02 GA17 GB01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性の非磁性材料からなる一連のフィル
    ム状の支持体の表面に少なくとも金属材料からなる磁性
    層が形成された磁気記録媒体の製造方法であって、 前記支持体に蒸着によって前記磁性層を形成する磁性層
    形成工程と、 前記磁性層の形成された支持体を酸素ガスを所定の濃度
    で含む所定圧力の雰囲気中に所定時間保管し、前記磁性
    層を酸化させる酸化処理工程と、 保管後の前記磁性層の形成された支持体を所定温度に加
    熱して当該支持体を熱収縮させ、前記磁性層の蒸着の際
    に当該磁性層の収縮により発生した前記磁気記録媒体の
    湾曲を所望の形状に矯正する熱処理工程とを有する磁気
    記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記支持体の形成材料が芳香族ポリアミド
    である請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記酸化処理工程において、前記雰囲気中
    に含まれる酸素ガスの濃度および前記雰囲気の圧力を、
    当該圧力および濃度が一定の関係を満たすように設定す
    る請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記酸化処理工程において、前記雰囲気中
    に含まれる酸素ガスの濃度および前記雰囲気の圧力を、
    当該圧力および酸素ガスの濃度の積が所定の値以上とな
    るように設定する請求項3に記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記酸化処理工程は、密封可能な保管容器
    内に前記支持体に磁性層が形成された磁気記録媒体を収
    容し、 前記保管容器内を排気し、 排気後の前記保管容器内に酸素ガスを所定の濃度で含む
    気体を供給し、 前記磁気記録媒体を所定時間前記保管容器内で保管する
    請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記気体は、不活性ガスに所定濃度で酸素
    ガスを混合した気体である請求項5に記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  7. 【請求項7】前記酸化処理工程は、ロールに巻かれた状
    態の前記支持体を前記保管容器内に保管する請求項5に
    記載の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】前記酸化処理工程は、前記ロールに巻かれ
    た状態の前記支持体を、保管容器内で他のロールに巻き
    直す工程をさらに有する請求項7に記載の磁気記録媒体
    の製造方法。
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