JP2005063423A - タッチパネル及びそれを備えた画面入力型表示装置 - Google Patents

タッチパネル及びそれを備えた画面入力型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐水性の良いタッチパネルを得る。
【解決手段】 透明基板の下面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材で前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シールの外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、前記FPC圧着用電極(54b、55d、56、57)は、FPC圧着用電極(54b、55d、56、57)とシール材17との交差する部分において、複数本(x、y、z)に分枝している。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ATM、カーナビゲーション、自動販売機、複写機、各種端末機等の機器において、液晶ディスプレイ等の表示画面上に配置し、透視した画面の指示に従って使用者が情報の表示画面を指やペンで直接押してデータの入力が行われるタッチパネルに関する。
従来技術における抵抗膜式タッチパネルは、可撓性を有する透明絶縁基板の下面に透明電極とこの透明電極に接続する導電電極を形成した上基板と、同じく上面に透明電極とこの透明電極に接続する導電電極を形成し、前記透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に配設した下基板とが、所定の隙間を持って透明電極同士が対面するような配置構造を取っている。このタッチパネルを液晶表示装置等の表示装置の上面側に配置して使用される。表示装置の表示部分に位置する所のタッチパネルを指又はペンで押すことによって、タッチパネルの上基板が撓んでその押した所の透明電極が下基板の透明電極に接触し、その接触点の位置が電気抵抗の測定によって検知されて入力情報が読みとられる。
従来技術のタッチパネルを以下図を用いて説明する。図12は従来技術におけるタッチパネルの平面図、図13は図12におけるC−C断面図、図14は図12における下基板の平面図、図15は図12における上基板の平面図を示している。
図12、図13、図14、図15に示すように、従来技術のタッチパネル20は形状が方形をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とが主要構成部品となって構成されている。下基板1は、板厚が1.1mmの透明な方形のガラスからなる下透明基板2と、この下透明基板2の上面に方形形状に形成された下透明電極3と、この下透明電極3の図中上下の対向した両辺に沿って接続形成されて下透明基板2の片方延設部にあるFPC取付部S(図中下側の点線枠の部分)にまで引き回しした一対の導電電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された一対の接続電極6、7と、下透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成されている。尚、導電電極4は下透明電極3の図中下辺に接続した部分の導電電極4aと、そこからFPC取付部Sに向かって延びた部分の導電電極4bとで構成されている。また、導電電極5は下透明電極3の図中上辺に接続した部分の導電電極5aと、下透明基板2の図中右辺の外周域に沿って引き回しした部分の導電電極5bと、FPC取付部Sに向かった部分の導電電極5c、5dとで構成されている。また、一対の接続電極6、7は、後述する上基板11の導電電極14、15に導通接続を行うためにFPC取付部S近辺に設けており、上基板11の導電電極14、15と接続部B、Aの箇所において接続される。
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明な方形のマイクロガラス(マイクロシートガラス)からなる上透明基板12と、この上透明基板12の下面に方形形状に形成されている上透明電極13と、この上透明電極13の図中左右の対向する両辺に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって引き回しした一対の導電電極14、15とで構成されている。尚、導電電極14は上透明電極13の図中左辺に接続した部分の導電電極14aとFPC取付部Sに向かって引き回しした導電電極14bとから構成され、同様に、導電電極15は上透明電極13の図中右辺に接続した部分の導電電極15aとFPC取付部Sに向かって引き回しした導電電極15bとから構成されている。
上基板11の導電電極14(14a部分)、15(15a部分)と下基板1の導電電極4(4a部分)、及び5(5a部分)が方形配置となるように対向配置して、シール材17を介して下基板1と上基板11を10μm前後の隙間を持たせて接合し、上下基板11、1の外周域を周回してシールしている。更に、上基板11に設けられた導電電極14及び15は、接続部B及びAの場所において、その先端部14b1、15b1が下基板1に設けた接続電極6及び7と導電性接着剤を介して接続され、導通がとられている。
上記の構成を取るタッチパネル20の各構成要素部品は次のようになっている。下基板1を構成する下透明基板2は透明なガラスが用いられる。このガラスはソーダガラスや石英ガラス、アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラス等が利用でき、反り等が起きない程度の厚さのものが使われる。多くは0.7〜1.1mmのものが選択される。上基板11を構成する上透明基板12は可撓性を必要とするところなので透明な薄板ガラスや透明なプラスチックフイルムが用いられる。一般的に、耐熱性が求められる機器(例えば、カーナビゲーション等)にはガラスが使用される。上記従来例は耐熱性や衝撃性にも強く、且つ可撓性も有する0.2mm厚みのマイクロガラスを使っている。
下基板1を構成する下透明電極3及び上基板11を構成する上透明電極13は錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で形成する。この下透明電極3及び上透明電極13は高抵抗値であることが求められるため250〜500オングストロームの範囲で非常に薄く形成する。このITO膜は、基板全面に形成したものをフォトリソグラフィにより不要部分を除去し、必要な部分を残して形成する。
下基板1を構成する一対の導電電極4、5、一対の接続電極6、7、及び上基板11を構成する一対の導電電極14、15は、下透明電極3及び上透明電極13に印加するために設けるもので、銀粉や銅粉等の高導電性金属粉を熱硬化性のエポキシ樹脂等に混ぜ合わせてインク化したものをスクリーン印刷等の印刷方法で形成する。タッチパネルの性能上、これらの電極の抵抗値が低ければ低いほど良いものであり、一般に、透明電極のシート抵抗値に対してこれらの電極のシート抵抗値は100分の1以下であることが必要とされている。そこで、これらの電極の印刷の厚さを増したり、幅を広くしたりして抵抗値を小さく押さえる設計がなされている。
下基板1を構成するドットスペーサ8は、押圧した部分以外の部分の上下の透明電極同士が接触しないために設けるもので、透明なアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、その他の透明な樹脂材料をスクリーン印刷等の方法でドットマトリックス状に一定間隔に形成し、その後、熱または紫外線で硬化処理を施して形成する。このドットスペーサ8は目に見えない大きさであることが求められることから、直径30〜60μm、高さは2〜5μm、ドット間隔は1〜8mmの範囲で設計される。
シール材17は、スペーサボールを分散させたエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤等をスクリーン印刷等の方法で印刷して形成する。印刷は厚みを30μm、幅を0.5mm位に形成すると、上下基板11、1を10μm前後の隙間に仕上げたときには1.5mm前後位の幅になる。ここで使われるスペーサボールは上基板11と下基板1との隙間を一定隙間に保持するために設けるもので、所定の大きさの絶縁性のあるプラスチックボールやガラスファイバー等が利用される。このプラスチックボールやガラスファイバーの大きさは、上基板11の上透明基板12の材質や厚さによって異なるが、0.2mmのマイクロガラスを使用した場合は概ね10μm前後の粒径のものが選択される。このシール材17は上基板11または下基板1の何れか一方に印刷した後、上基板11と下基板1とを位置を合わせて貼合わせ、加圧の下で加熱処理を施して硬化させ、接合を行っている。また、このシール材17は上基板11と下基板1を固定する役目と共に内部に水分やゴミ等の進入を防止するシールの役目も持っている。
ここで、一対の接続電極6、7及び一対の導電電極4b、5dは、図12の下方長円で枠で囲ったR部において、シール材17と交差している。図16は図12におけるR部の拡大図を示しており、図17は図16におけるD−Dの断面模式図を示していて、図17の(a)図は上下基板11、1を接着する為に、上下基板11、1の何れかにシール材17を塗布した後、上基板11を押圧している状態を、図17(b)図はシール材17が硬化し、上下基板11、1が完全に接着された時の状態を示している。また説明の便宜上、以下では、接続電極6及び接続電極7、及び、導電電極4のFPC取付部Sまで引き回しした部分の導電電極電4b、導電電極5のFPC取付部Sまで引き回しした部分の導電電極5dを取り出してグループ化し、それぞれを「FPC圧着用電極」と総称することにする。
FPC圧着用電極は、平均粒径が6μmの高導電性金属粒子(銀粉等)が混入したインクを用いて下基板1上に略5〜8μmの厚さ、略1.0〜2.0mmの幅に印刷している。そして全外周域に亘りシール材17を印刷塗布した上基板11と下基板1を対向させてP方向に加圧しながら貼り合わせる。このとき、FPC圧着用電極とシール材17が交差する部分においては、上下基板11、1の間隔が他の部分よりFPC圧着用電極の厚み分だけ狭いので、FPC圧着用電極上面に在ったシール材17はより多く圧迫される。前述したように、シール材17は接着剤17bにスペーサボール17cを分散したもので構成しているので、シール材17の圧迫によってスペーサボール17cと接着剤17bがFPC圧着用電極面外に押し出される。このとき、場合によつてはスペーサボール17cが通った跡に真空空隙25が生じることがある。ところが、FPC圧着用電極と上基板11の間隙は0〜2μmと狭く、また接着剤17bの粘度が高いこともあって、接着剤17bの還流によってこの空隙25を埋めることが出来ない。
また、FPC圧着用電極の上面には凹凸があり、接着剤17bの流動性が低いこともあり、FPC圧着用電極上面の凹部に空隙25が残ってしまうことがあった。また、接着時の加圧力で上基板11が変形し、FPC圧着用電極上面との間隔が狭まることで接着剤17bを押し出し、次に加圧力を抜いて変形が戻った時、狭い隙間を接着剤17bが還流することができなくて、空気を呼び込み空隙25を作ってしまうこともあった。
また、スペーサボール17cにガラス材を用いたときなどに、FPC圧着用電極面上からスペーサボール17が巧く排除されなかったときにはガラスが割れたり、FPC圧着用電極にめり込むことも生じる。そして、割れたりして、FPC圧着用電極にめり込んだスペーサボールのガラスの周辺に同じ空隙25が生じることも起きる。
また、シール材17の加熱処理は150°〜160°まで温度を上げて硬化させている。FPC圧着用電極とシール材とでの熱膨張係数が大きく異なることから、FPC圧着用電極とシール材とが接触する部分のシール材にクラックが発生することも起きる。そして、そのクラックのところに小さい空隙を作る。
シール材を構成するエポキシ樹脂は長期間では水分を浸透し、FPC圧着用電極周りに生まれた空隙は連鎖してこの部分の水分の浸透を早めてしまう。タッチパネルを高温高湿条件下で長期間使用すると、水分がFPC圧着用電極周りに生まれた空隙を通って内部に侵透し易くなり、それが原因になって、上下基板11、1間に短絡現象を発生させて導通不良を起こしたり、指示位置の不正確性の問題や、押圧力の強い力が必要になると云う問題が発生することが判明した。シール材17は多くの場合エポキシ樹脂等を用いるため、長期間ではタッチパネル内部に水分を浸透し、前述のように発生する空隙が連鎖するため、タッチパネルにおけるシール材とFPC圧着用電極とが交差する部分が耐湿性の弱点とされていた。
タッチパネルにおけるシール材とFPC圧着用電極とが交差する部分の耐湿性改善に関する発明が本願出願人より提案されている。(例えば非特許文献1)
この発明の内容は、シール材とFPC圧着用電極とが交差する部分の電極部を薄く印刷し、2種類のサイズのスペーサボールを混入させたシール材を印刷形成することで、シール材とFPC圧着用電極が交差する部分の電極上に載るスペーサボールが排除され易くすることを目的としている。さらにシール材とFPC圧着用電極が交差する部分の電極部を細く形成することで、同じくFPC圧着用電極上のスペーサボールが排除され易くする効果を目的としている。
特願2003−137954号
しかしながら、非特許文献1で提案された方法では、シール材と交差する部分の電極部の厚みを他の導電電極と変えることは、電極形成をスクリーン印刷で行う場合、別工程の印刷とせざるを得ず、結果タッチパネルが高価なものになってしまう、との問題があった。また、シール材に大小2種類のサイズのスペーサボールを混入させることは、シール材とFPC圧着用電極が交差する部分では有効に作用するが、それ以外の部分のシール材では小さいサイズのスペーサボールは全く機能しないことになり、上下基板の間隙を確保するためのスペーサボールの有効数が減少して、上下基板間隙寸法が不安定になるとの問題があった。これを解決するために大きいサイズのスペーサボールを従来と同じ量だけ添加する方法も試みたが、結果的にFPC圧着用電極上の大径スペーサボールが増えて、排除が困難になるとの問題があった。また、スペーサボールを増加する分、タッチパネルが高価になってしまう問題があった。
さらに、前述のように上下基板共ガラス構成のタッチパネルに使用するスペーサボールは概ね10μm前後の粒径であり、FPC圧着用電極の幅を、従来1.5mm程度の設定を1mm程度に細くしても電極上に載置されたスペーサボールを排除する有効な手段とはなり得なかった。また、FPC圧着用電極の幅を0.5mm未満にすれば、ある程度のな効果が得られたが、FPC圧着用電極の電気抵抗が3倍以上に増加するとの問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたもので、耐水性或いは耐湿性の良いタッチパネルを製作し、長期間に渡って導通不良が起きず、また、リニアリティなどの品質が維持されて一定の押圧力の下で操作ができる画面入力型表示装置を得ることを目的としたものである。
上記の課題を解決するものとして、本発明の請求項1に記載の発明は、透明基板の下面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材で前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シールの外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、前記FPC圧着用電極は、FPC圧着用電極とシール材との交差する部分において、複数本に分枝していることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、前記分枝したFPC圧着用電極の分枝している長さはシール材の幅より大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、前記分枝したFPC圧着用電極の幅は0.1〜0.5mmであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、前記分枝したFPC圧着用電極の分枝している間隔は狭くても0.1mmであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の発明は、前記分枝したFPC圧着用電極は並列に並んでいることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載の発明は、透明基板の下面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材で前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シールの外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、前記FPC圧着用電極は、FPC圧着用電極とシール材との交差する領域部分において、複数の小孔を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載の発明は、前記小孔は同じ大きさで、均等間隔に整列していることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項6において、前記シール材との交差する領域部分における前記FPC圧着用電極の幅は他の部分の所の幅よりも広くなっていることを特徴とするものである。
また、本発明の画面入力型表示装置は、液晶表示装置などの表示装置の上面側にタッチパネルを備えている画面入力型表示装置であって、請求項1乃至8に記載した発明のいずれか1つのタッチパネルを備えていることを特徴とするものである。
発明の効果として、請求項1〜5に記載の発明の下では、シール材と交差する部分のFPC圧着用電極を複数本に分枝させ、分枝した各電極の幅を0.1〜0.5mmの範囲に細くする。細くすることによって、加圧したときに、電極面上のスペーサボールが両側に逃げ易くなり、スペーサボールの割れの発生が少なくなると共に空隙の発生が少なくなる。電極の幅を細くすると、印刷するとその表面が表面張力の作用で丸味を持ってくる。このことも、スペーサボールが逃げやすくする働きを助けると共にシール材の流動を良くする働きを助ける。また、電極1本の幅は狭くなって電気抵抗は大きくなるが、それが複数本並ぶことによってトータル的に電気抵抗はさほど変わらない。
また、分枝した各電極の分枝間隔を狭くても0.1mmにする。狭くても0.1mmの間隔を有すれば、電極面上のスペーサボールが十分逃げ込める。また、シール材は加圧したとき横に流動して幅が広くなる。0.1mmの間隔はシール材が十分流動できる間隔で、これ以上狭くなってくるとシール材の流動が鈍くなって、この部分に空隙が発生することが起きる。
また、電極の分枝している長さがシール材の幅より大きい。シール材は少し厚めに印刷し、加圧してシール材の幅を少し広がらせて厚みを薄くする。シール材が横に流動するための逃げ場が必要である。シール材の幅より大きめに設計しておけば、シール材の流動に支障を起こさない。この部分は接合部分の内部空気の逃げ場ともなる。
また、分枝した電極は並列に並べる。並列に並べることによって、シール材が流動し易い。また、接合部分の内部空気も逃げやすい。また、1本の電極当たりのトータルの電気抵抗も低下しない。
また、請求項6〜8に記載の発明の下では、シール材と交差する領域部分のFPC圧着用電極に多数の小孔を設ける。更に、その多数の小孔は皆同じ大きさで、均等間隔に整列している。シール材の加熱・加圧処理工程の中での加圧によって、電極面上のスペーサボールはシール材と共に電極の多数の小孔に流れ込んで入る。スペーサボールはシール材中に均一に分散しているので、多数の小孔を均等間隔に整列して設けることによって、スペーサボールが僅かの移動でもってすぐ近くの小孔に入りやすくなる。従って、スペーサボールが電極面上に残って割れてしまうような現象は非常に少なくなり、割れによる空隙の発生もなくなる。また、スペーサボールの移動が僅かな距離であることから、従来発生を見た移動による真空空隙の現象も殆ど発生しなくなる。このように空隙の発生が押さえられることから、空隙を通っての水分の内部浸透が少なくなることから耐水性の向上が図れる。
また、FPC圧着用電極に小孔を多数設けることにより電気抵抗が高くなるが、シール材と交差する部分の電極の幅を広く取ることで、電気抵抗の上昇を最小限に抑えている。
更に、電極とシール材との熱膨張係数の違いにより、電極と接触しているシール材にクラックが発生する危険も生じるが、電極を細くして分枝する構成や、電極に多数の小孔を設ける構成を取ることにより、クラック発生の危険度も分散されると共にクラックが生じたときのクラックの量も小さく押さえることができる。
そして、以上述べた作用により、電極面上での空隙やスペーサボールの割れなどを少なくし、タッチパネルの耐水性や耐湿性を良くする。そして、導通不良の発生を少なくし、リニアリティ性や押圧力も初期状態の品質で維持することができる。また、このようなタッチパネルを備えた画面入力型表示装置は高温高湿条件下の下でも長期間使用に耐えられる。
以下、本発明の実施の最良の形態を図1〜図11を用いて説明する。最初に図の簡単な説明を行う。図1は本発明の第1実施形態に係るタッチパネルの平面図を示している。また、図2は図1におけるC−C断面図、図3は図1における下基板の平面図を示している。また、図4は図3におけるE部の拡大図を示しており、図5は図1におけるR部の拡大図、図6は図5におけるF−F断面の断面模式図を示している。また、図7は本発明の第2実施形態に係るタッチパネルの下基板の平面図、図8は図7におけるE部の拡大平面図、図9はFPC圧着用電極とシール材との交差している領域部分の拡大平面図、図10は図9におけるG部の拡大平面図を示している。また、図11は小孔の他の整列方法として千鳥配列で均等間隔に整列した状態を示す要部平面図を示したものである。尚、前述の背景技術で説明した従来例と同じ構成を取る部品は同一付号を付して説明する。
本発明のタッチパネルは、背景技術で述べた従来例のタッチパネルと較べてシール材と一対の接続電極並びに一対の導電電極との交差する交差部位の構造が異なるだけで、他の部分の構造は全て従来例と同じ構造を取っている。以下、本発明の第1実施形態に係るタッチパネルを図1〜図6を用いて説明する。本発明の第1実施形態のタッチパネル50は、図1〜図4に示すように、上基板11と下基板51を主要構成部品にして構成している。下基板51は、下透明基板2と、下透明基板2上に形成した方形の下透明電極3と、この下透明電極3の図中上下の対向した両辺に沿って接続形成されて下透明基板2の片方延設部にあるFPC取付部S(図中下側の点線枠の部分)にまで引き回した一対の導電電極54及び55と、FPC取付部S近辺に形成された一対の接続電極56、57と、下透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成している。尚、導電電極54は下透明電極3の図中下辺に接続した部分の導電電極54aと、そこからFPC取付部Sに向かって延びた部分の導電電極54bとからなっている。また、導電電極55は下透明電極3の図中上辺に接続した部分の導電電極55aと、下透明基板2の図中右辺の外周域に沿って引き回した部分の導電電極55bと、FPC取付部Sに向かった部分の導電電極55c、55dとからなっている。尚、一対の接続電極56、57や一対の導電電極54、55は前述した従来例の上下基板の導電電極と同じ材料を用いて形成している。上基板11は、前述の背景技術の中で図***を用いて説明した従来例の上基板と同一構成部品からなって同一構造を取っている。即ち、上基板11は(図***参照)、板厚が0.2mmの可撓性のある透明な方形のマイクロガラス(マイクロシートガラス)からなる上透明基板12と、この上透明基板12の下面に方形形状に形成されている上透明電極13と、この上透明電極13の図中左右の対向する両辺に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって引き回しした一対の導電電極14、15とで構成されている。尚、導電電極14は上透明電極13の図中左辺に接続した部分の導電電極14aとFPC取付部Sに向かって引き回した導電電極14bとから構成され、同様に、導電電極15は上透明電極13の図中右辺に接続した部分の導電電極15aとFPC取付部Sに向かって引き回した導電電極15bとから構成されている。
上記の下基板51と上基板11を、従来例と同じように、対向配置して、シール材17を介して10μm前後の隙間を持たせて接合し、上下基板11、51の外周域を周回してシールしている。更に、上基板11に設けられた導電電極14及び15は、従来例と同じように、接続部B及びAの場所において、その先端部が下基板51に設けた接続電極56及び57と導電性接着剤を介して接続している。また、下基板51のFPC取付部SにはFPC9を取り付けて外部との導通が図れるようになっている。
また、防眩性を高めて透視性や品質表示を良くするために、上基板11の上面には偏光板18、下基板51の下面には位相差板16が貼付けられる。
ここで、図3において、長円で囲ったE部の接続電極56、57、及び導電電極54b、55dはシール材17と交差する部分に当たる。図4は図3における長円で囲ったE部を拡大して示したものである。シール材17と交差する接続電極56、57、及び導電電極54b、55dのそれぞれをグループ化して、背景技術で説明したように「FPC圧着用電極」と総称して説明する。
図4より、FPC圧着用電極はシール材17と交差する部位において、本実施の形態では、それぞれ3本の分枝した細い電極x、y、zを設けた構成を取っている。この3本の分枝した電極x、y、zは、幅mは皆同じで略0.5mmに、電極と電極との間隔nは略0.3mmに、分枝した長さkは略2.5mmに形成している。従って、分枝している部分の電極の全体の幅lは他の部位(分枝していない部位)の幅1.5mmより、ちょうど2つの隙間間隔(略0.6mm)分広くなっている。また、これら分枝した電極を含めたFPC圧着用電極の厚みは、従来と同じように、5〜8μmの厚みで形成している。
図5は図1におけるR部(シール材17とFPC圧着用電極とが交差している部分)を拡大して示したものである。本実施形態でのシール材17の幅wは、加圧、接着した状態で略2.0mmで形成している。従って、略2.5mmに形成した3本の分枝した電極x、y、zの長さkはシール材17の幅より十分に大きく形成している。
図6は図5におけるF−F断面の断面模式図を示していて、図6の(a)図は上下基板11、51を接着するために、上下基板11、51の何れかにシール材17を設けた後、上基板11を押圧している状態を、(b)図はシール材17が硬化し、完全に接着された状態を示している。本実施の形態では、分枝した電極x、y、zのそれぞれの幅は分枝前の幅に対して1/3と非常に細くなっているので、(a)図に示すように、P方向から加重をかけて上基板11を押圧すると、シール材17が圧迫されて、分枝した電極の幅が細いが故に電極面上のスペーサボール17cが接着剤17bと共に電極面外に向かって流動し易くなる。そして、(b)図に示すように、電極の両外にスペーサボール17cが移動し、電極面上は接着剤17cで覆われる。
FPC圧着用電極を上記の構成にすることにより、1本の電極幅を細くすることができる。そして、電極幅が細いが故に電極面上に配された多くのスペーサボールは電極面外に比較的スムーズに移動・排除される。そして、分枝した電極間に設けた隙間部分などに溜まる。従って、もし、電極面上に残って割れてしまうスペーサボールが現れても極僅かなものとなり、割れた破片の周りに発生する空隙極めて少なく抑えられる。また、スペーサボールが電極面外に比較的スムーズに移動するので、従来現れた空隙も非常に少なく、且つ、その容積も非常に小さくなる。本実施形態では、分枝した電極を3本設け、それぞれの電極の厚みを5〜8μm、幅を0.5mmにした。この電極はスクリーン印刷で形成するので0.1mm位まで細くすることができる。細く形成する分電極の本数を増やすことでFPC圧着用電極の電気抵抗の低下を抑制できる。電極が細くなるに従って表面張力の作用が働き、電極上面は丸味を持ってくる。電極上面に丸味が現れてくると面上のスペーサボールは更に移動し易くなり、完全に面上から排除することができる。従って、電極幅を細くすると、このような作用も手助けをしてスペーサボールの移動を容易にする。図1から分かるように、一般的にタッチパネルのFPC圧着用電極を形成する部位は他の構成部品を取り付けないので広い領域を持っている。従って、分枝する電極の本数を増やして、全体幅を広く取っても何ら支障は生じない。分枝する電極の数は少なくとも2本以上あるのが良い。そして、電極の幅を0.1〜0.5mmの範囲に設けるのが良い。0.1mmより細いとスクリーン印刷での形成が難しくなり、0.5mmより太くなると電極面上にスペーサボールが残り易くなる。
また、本実施の形態では、分枝する電極の幅を分枝していない部分の電極幅より1/3細くしたが、本数を3本設けて、電極幅の合計としては分枝していない部分の電極幅と同じにした。従って、特に抵抗値が高くなると云うことがない。抵抗値なども考慮して本数を設定するのが好ましい。分岐した1本当たりの電極幅を極力細く、また並列に分岐する数を多くする方が、本願発明の効果がより顕著に得られる。
また、本実施形態では、シール材を硬化させるのに150°〜160°での高温加熱処理を施している。電極とシール材との熱膨張係数の違いから、電極とシール材との接触部分で硬化したシール材にクラックが起きることも生じる。しかしながら、電極幅を細くして本数を複数設けることにより、クラックの発生危険度が分散するようになる。また、クラックの量(長さ)も小さくなる。このことは、耐水性を高める効果を生む。
分枝する電極同士の間隔は狭くとも0.1mm必要である。これより狭いと接着剤やスペーサボールの流動が悪くなり電極面上にスペーサボールが残るようになる。この間隔は出来るだけ広い方が好ましい。本実施の形態では0.3mmの間隔を取ったが、FPC圧着用電極上から排除されたスペーサボールの溜まり場としても、また、電極とシール材の熱膨張係数の相違による接触部のクラック発生を分散させて防止する意味からも、許される限り広く取るのが良い。
分枝する電極の長さはシール材の幅より大きいことが必要である。複数本に電極が分枝すると電極と電極の間に溝を形成する。そして、この溝の長さは分枝した電極の長さで設定される。従って、この溝の長さがシール材の幅より大きくないとシール材の流動が悪くなったり、空気の逃げが悪くなって溝の中に空気が溜まることが起きる。このことをなくすために電極の長さは十分余裕を取った設計をするのが好ましい。本実施の形態では、電極の長さを2.5mmに形成し、2.0mmのシール材の幅に対して0.5mmの余裕を取った。
分枝する電極は並列に並べて設けるのが良い。これによって、電極と電極との間に形成される溝も平行に、且つ、シール材に対して直角的に横切る形で溝が形成されることになる。従って、溝の中に空気やシール材が溜まる場所もなくなり、空気やシール材が外方に逃げ易くなって空気がFPC圧着用電極の部位内に溜まることがなくなる。
以上述べた作用によって、FPC圧着用電極の周りに発生する空隙が非常に少なくなる。これによって、タッチパネルの耐水性や耐湿性を高める効果が得られる。耐水性や耐湿性の向上によって、タッチパネルの導通不良などがなくなり、リニアリティ性も初期状態の水準で品質維持することができる。また、絶えず一定の押圧力の下で操作することもできる。
よって、画面入力型表示装置に本発明のタッチパネルを使用すると、高温多湿条件下での長期間使用でも初期状態の良い品質を長期的に維持することができて、長期間に渡って故障の少ない画面入力型表示装置が得られる。
次に、本発明の第2実施形態に係るタッチパネルを図7〜図11を用いて説明する。第2実施形態のタッチパネルは、前述の第1実施形態のタッチパネルと同様に、下基板のFPC圧着用電極の形状のみが従来例と異なる。第2実施形態のタッチパネルは、前述の第1実施形態のタッチパネルと同様に、下基板61と上基板11を対向配置して、シール材17を介して10μm前後の隙間を持たせて接合し、上下基板11、61の外周域を周回してシールする構成を取る。そして、防眩性を高めて透視性や品質表示を良くするために、上基板11の上面に偏光板18、下基板61の下面に位相差板16を貼付ける構成を取る。尚、上基板11、シール材17、偏光板18、位相差板16は前述の第1実施形態のものと(第1実施形態のものは従来例と同じ仕様のものを使用している)同じ仕様のものを用いているのでここでの詳細説明は省略する。
第2実施形態の下基板61は、図7に示すように、下透明基板2と、下透明基板2上に形成した方形の下透明電極3と、この下透明電極3の図中上下の対向した両辺に沿って接続形成されて下透明基板2の片方延設部にあるFPC取付部S(図中下側の点線枠の部分)にまで引き回した一対の導電電極64及び65と、FPC取付部S近辺に形成された一対の接続電極66、67と、下透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成している。尚、導電電極64は下透明電極3の図中下辺に接続した部分の導電電極64aと、そこからFPC取付部Sに向かって延びた部分の導電電極64bとからなっている。また、導電電極65は下透明電極3の図中上辺に接続した部分の導電電極65aと、下透明基板2の図中右辺の外周域に沿って引き回した部分の導電電極65bと、FPC取付部Sに向かった部分の導電電極65c、65dとからなっている。尚、一対の接続電極66、67や一対の導電電極64、65は前述した従来例の上下基板の導電電極と同じ材料を用いて形成している。
ここで、図7において、長円で囲ったE部の接続電極66、67、及び導電電極64b、65dはシール材17と交差する領域部分に当たる。図8は図7における長円で囲ったE部、即ち、シール材17と交差する領域部分の接続電極66、67、及び導電電極64b、65dを拡大して示したものである。尚、以降、シール材17と交差する接続電極66、67、及び導電電極64b、65dのそれぞれをグループ化して、第1実施形態と同様に、「FPC圧着用電極」と総称して説明する。
図8に示すように、FPC圧着用電極は、シール材17と交差する領域部分において、複数(多数)の小孔rを均等間隔に整列して設けている。この小孔rは、シール材17に分散しているスペーサボールを流し込んで入れるために設けているもので、本実施形態では正方形形状に形成している。
図9は図8に示すFPC圧着用電極のシール材と交差する領域部分にシール材を貼り付けた状態を示す拡大平面図を示していて、図10は図9におけるG部の拡大平面図を示したものである。図10に示すように、下基板61の小孔rを多数有して5〜8μm厚みに形成したFPC圧着用電極上に、上基板11の25〜30μm位の厚みに形成したシール材17を加熱の下で加圧して10μmの間隙をもって貼合わせると、FPC圧着用電極の面上に配されたシール材17のスペーサボール17cは接着剤17bと共にFPC圧着用電極の小孔rの中に流れ込む。そして、FPC圧着用電極の面上にはスペーサボール17cが殆ど残らず、スペーサボール17cが小孔rの中に納まって、スペーサボール17cの粒径と等しい10μmの接合厚みが得られる。従って、加圧によるスペーサボール17cの割れなどが殆どなくなり、割れによる空隙なども殆ど発生しなくなる。また、FPC圧着用電極の面上に配されたスペーサボール17cはすぐ近くの小孔rの中に流れ込むので、スペーサボール17cの移動量は極僅かとなるため、従来発生を見た長い距離移動による真空空隙の現象も殆ど発生しなくなる。
ここで、小孔rはスペーサボール17cを流し込むために設けるもので、その大きさは小さくても20μm以上の大きさが必要とされる。即ち、図10で示した横・縦の寸法、i1及びi2が20μm以上必要である。これは、10μm粒径のスペーサボール17cが1個納まるスペースである。また、大きい方の上限としては、横・縦共に200μmあれば十分である。横・縦共に200μmあればスペーサボール17cを収納しきれないと云うことは起きない。各種の実験の結果、小孔rの一番好ましい大きさとしては50〜150μmである。また、本実施形態においては、小孔rの形状を正方形形状に形成したが、特に正方形形状に限定するものではなく、例えば、円形形状、正6角形形状、正8角形形状などの対称形状を取るもの、縦横長さの異なる矩形形状や長円形状を取るものなどを選択することもできる。また、この小孔rは皆同じ大きさで形成する。
次に、FPC圧着用電極の面上に配されたスペーサボール17cを小孔rの中に流し込むには、小孔rの間隔、即ち、相隣り合う小孔rに挟まれたFPC圧着用電極の幅寸法が大変大きく影響を及ぼす。図10においては、相隣り合う小孔rに挟まれたFPC圧着用電極の幅寸法をh1、h2で表している。この電極の幅寸法h1及びh2はh1=h2であることが一番良い。h1=h2であると小孔rが均等間隔に整列していることになる。この間隔がまちまちであると、その周辺の小孔rに流れ込むスペーサボール17cの数がまちまちになり、場合によっては小孔rに収納しきれないスペーサボール17cが現れる。小孔rの大きさを皆同じにし、そして、小孔rを均等間隔に設ければ、小孔rに流れ込むスペーサボール17cの数も均等化され、比較的小孔rを小さい大きさにして有効的にスペーサボール17cを収納することができる。小孔rを大きく取ると、結果的に電極の幅寸法を小さくしなければならない。このことは、FPC圧着用電極の抵抗値を高めることになり印加電圧に影響を及ぼす。電極の幅h1及びh2は、同じ幅(h1=h2)にして、少なくても20〜500μmの範囲の中で設定するようにする。電極の幅を小さくすればするほどスペーサボール17cが小孔rの中に流し込み易くなるが、反面、小孔rの数も増え、FPC圧着用電極の抵抗値を高めてしまう。従って、少なくとも小孔rの最小の大きさと同じ大きさ、即ち、少なくとも20μm以上に設定するのが良い。また、電極の最大の幅を500μmと設定する。これ以上大きくなるとスペーサボール17cを電極面上から排除しきれないものが生じ、電極面上に残るのが現れる。尚、電極の一番好ましい幅としては、各種の実験の結果、100〜300μmであることが得られている。
小孔rの大きさや電極の幅は、スペーサボール17cの収納状態や抵抗値の変動状態を見る中で、上記の範囲の中で適宜に設定する。もし、所要限度の抵抗値の中に納めきれない場合は、図8に示すように、シール材17と交差する部分のFPC圧着用電極の幅lを他の部分の幅pより大きく取ることによって抵抗値を調整することができる。タッチパネルのFPC圧着用電極を形成する部位は他の構成部品を取り付けないので広い領域を持っている。従って、FPC圧着用電極の幅を大きく取っても何ら支障は生じない。
また、図9に示すように、FPC圧着用電極に設ける小孔rの形成部位はシール材17の幅wより広くなる領域にまで設けるようにする。FPC圧着用電極と重なる部分のシール材17は横(図9では上下の縦方向を指す)に流れ出す幅が他の部位の所より広くなる。従って、なるべく広く横に広がらないようにするために、小孔rを設ける部位をシール材17の幅よりも広めになるように設けると良い。このようにすると、シール材17が広く横に流れ出すことがなく、他の部位の電極に付着するなどの影響をなくすことができる。
小孔rを均等間隔に整列する方法として、本実施形態では平行配列の方法を用いたが、他の方法としては、図11に示すように、千鳥配列にして均等間隔に整列する方法も取ることができる。図11は小孔を千鳥配列で均等間隔に整列した要部平面図を示したものである。
第2実施形態として、下基板のFPC圧着用電極に同じ大きさで均等間隔に多数の小孔を設ける構成を取ることによって、スペーサボールを小孔の中に排除でき、FPC圧着用電極面上でのスペーサボールの割れなどをなくすことができる。そして、従来発生を見た割れによる空隙などの発生もなくなる。また、FPC圧着用電極の面上に配されたスペーサボール17cはすぐ近くの小孔rの中に流れ込むので、スペーサボール17cの移動量は極僅かとなる。このため、従来発生を見た真空空隙の現象も殆ど発生しなくなる。また、電極とシール材との熱膨張係数の違いから発生するクラック現象も、小孔を多数設けることにより発生危険度が分散するようになる。また、クラックの量(長さ)も小さくなる。以上のことにより、空隙やクラックを伝わっての水分の浸透も殆どなくなり、耐水性や耐湿性の良いタッチパネルを得ることができる。そして、耐水性や耐湿性の向上によりタッチパネルの導通不良などがなくなり、リニアリティ性も初期状態の水準で品質維持することができる。また、絶えず一定の押圧力の下で操作することもできる。
よって、画面入力型表示装置に本発明のタッチパネルを使用すると、高温多湿条件下での長期間使用でも初期状態の良い品質を長期的に維持することができて、長期間に渡って故障の少ない画面入力型表示装置が得られる。
本発明は、耐水性や耐湿性向上に係る発明で、一定のギャップを設けて機密性を持たせて封止する電子部品、装置などに適用できるものであるが、特に抵抗膜式タッチパネルに好適に利用できるものである。
本発明の実施形態に係るタッチパネルの平面図である。 図1におけるC−C断面図である。 図1における下基板の平面図である。 図3におけるE部の拡大図である。 図1におけるR部の拡大図である。 図5におけるF−F断面の断面模式図で、(a)図は上下基板を接着するために、上下基板のいずれかにシール材を設けた後、上基板を押圧している状態を示した断面模式図、(b)図はシール材が硬化し、完全に密着した状態を示した断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係るタッチパネルの下基板の平面図である。 図7におけるE部の拡大平面図である。 FPC圧着用電極とシール材との交差している領域部分の拡大平面図である。 図9におけるG部の拡大平面図である。 小孔の他の整列方法として千鳥配列で均等間隔に整列した状態を示す要部平面図である。 従来技術におけるタッチパネルの平面図である。 図12におけるC−C断面図である。 図12における下基板の平面図である。 図12における上基板の平面図である。 図12におけるR部の拡大図である。 図16におけるD−D断面の断面模式図で、(a)図は上下基板を接着するために、上下基板のいずれかにシール材を設けた後、上基板を押圧している状態を示した断面模式図、(b)図はシール材が硬化し、完全に密着した状態を示した断面模式図である。
符号の説明
1、51、61 下基板
2 下透明基板
3 下透明電極
4、5、14、15、54、55、64、65 導電電極
6、7、56、57、66、67 接続電極
8 ドットスペーサ
11 上基板
12 上透明基板
13 上透明電極
16 位相差板
17 シール材
17b 接着剤
17c スペーサボール
18 偏光板
20、50 タッチパネル
r 小孔

Claims (9)

  1. 透明基板の下面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材で前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シールの外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、前記FPC圧着用電極は、FPC圧着用電極とシール材との交差する部分において、複数本に分枝していることを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記分枝したFPC圧着用電極の分枝している長さは前記シール材の幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
  3. 前記分枝したFPC圧着用電極の幅は0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネル。
  4. 前記分枝したFPC圧着用電極の分枝している間隔は狭くても0.1mmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のタッチパネル。
  5. 前記分枝したFPC圧着用電極は並列に並んでいることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のタッチパネル。
  6. 透明基板の下面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に方形の透明電極と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材で前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シールの外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、前記FPC圧着用電極は、FPC圧着用電極とシール材との交差する領域部分において、複数の小孔を有していることを特徴とするタッチパネル。
  7. 前記小孔は同じ大きさで、均等間隔に整列していることを特徴とする請求項6に記載のタッチパネル。
  8. 前記シール材との交差する領域部分における前記FPC圧着用電極の幅は他の部分の所の幅よりも広くなっていることを特徴とする請求項6又は7に記載のタッチパネル。
  9. 液晶表示装置などの表示装置の上面側にタッチパネルを備えている画面入力型表示装置であって、前記請求項1乃至8のいずれか1項に記載のタッチパネルを備えていることを特徴とする画面入力型表示装置。
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