JP2005062958A - 乗降データ作成装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来に比べ精度良く所定の条件で分類した乗降データを作成することができる乗降データ作成装置を提供する。
【解決手段】複数の自動改札機を用いて収集した自動改札データを用い、各旅客を各列車に対して分類するものであって、所定時間内に2以上の列車が到着した場合(ステップS35で「Yes」)、指定席情報が含まれていたときには指定席情報で特定された列車に対して分類し(S36)、入場場所の情報で特定可能なときは入場場所の情報で特定された列車に対して分類し(S37)、入場時刻と入場場所での当該各列車の出発時刻との比較によって特定可能なときはその比較結果に基づいて特定された列車に対して分類し(S38)、それらの条件で列車を特定できないときには他の条件による各列車への分類割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する(S39)。
【選択図】 図3
【解決手段】複数の自動改札機を用いて収集した自動改札データを用い、各旅客を各列車に対して分類するものであって、所定時間内に2以上の列車が到着した場合(ステップS35で「Yes」)、指定席情報が含まれていたときには指定席情報で特定された列車に対して分類し(S36)、入場場所の情報で特定可能なときは入場場所の情報で特定された列車に対して分類し(S37)、入場時刻と入場場所での当該各列車の出発時刻との比較によって特定可能なときはその比較結果に基づいて特定された列車に対して分類し(S38)、それらの条件で列車を特定できないときには他の条件による各列車への分類割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する(S39)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旅客による列車の乗り降りを示す乗降データを、列車、座席種別等で分類して作成する際に用いて好適な乗降データ作成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、列車のダイヤ作成は、ODデータ(Origin Destinationデータ,起終点データ,乗降データ等;以下、乗降データとする)と呼ばれる各旅客の乗車駅と降車駅を表すデータを参考にして行われてきた。乗降データを作成する技術には、例えば、各駅に設置された自動改札機を利用して乗車券に記録された情報を読み取ることで、旅客の乗車駅情報、降車駅情報、入場時刻の情報等を収集するようにしたものがあった(特許文献1参照)。この文献に記載された装置では、自動改札機を利用して、時間帯毎の各駅相互間の旅客数が自動的に集計できるようになっていた。
【0003】
また、特急列車用の自動改札機を利用して乗降データを収集する際に、自由席利用客数と指定席利用客数とを区別して集計できるようにしたものもあった(特許文献2参照)。この装置では、入場時あるいは出場時において、列車の出発時刻と指定席特急券の投入時刻とを比較したり、座席指定の有効期間を確認することで、自由席利用客数と指定席利用客数とを区別するようにしていた。
【0004】
また、あらかじめ列車ダイヤの情報を入力しておき、時刻に基づいて自動改札機で収集した乗降データを列車別に整理できるようにした装置もある(特許文献3参照)。この装置では、列車ダイヤの情報に基づいて各列車および各駅に対する乗降データの採集時刻を設定し、採集時刻に応じて列車番号別に旅客の出場情報が記録されるようになっていた。
【0005】
また、自動改札機を用いて収集したデータから各列車の各駅間の旅客数を示す乗降データを作成するとともに、乗降データを催し物開催の有無、天気、災害、事故等の情報に対応付けて記憶するようにした装置もある(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
また、自動改札機を用いて乗降データを作成する装置において、ICカード型の乗車券に記憶された乗車来歴データを読み取るようにした装置もある(特許文献5参照)。この装置では、ICカード型の乗車券から乗車来歴データを抽出し、乗降データを他社線の直前利用区間別に分類するようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−138822号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−283059号公報(第3−5頁、第3、4図)
【特許文献3】
特開2000−259873号公報(第2−3頁、第3図)
【特許文献4】
特開2002−187551号公報(第4−5頁、第1図)
【特許文献5】
特開2003−16490号公報(第2−3頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗降データは、旅客の行動分析やダイヤ作成に利用できるほか、種々の営業施策への応用にも利用することができる。乗降データをより精度良く列車、座席種別等の各属性に分類して作成できれば、これらの利用における有用度を増すことができる。特に自由席、指定席等の複数の座席種別を有する列車については、列車別の利用特性や空いている区間を把握することで、各座席種別の座席配分や企画切符の設定などを綿密に行うことが可能となる。
【0009】
しかしながら、上述したような従来の技術では、列車間隔が狭い場合、出場時に自動改札機を通過しなかった場合、途中で列車の乗り継ぎが行われた場合等の例外的な事象については十分な配慮がなされていなかった。そのため、そのような場合には各旅客が利用した列車や座席種別を正確に把握することができないことがあるという課題があった。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来に比べ精度良く所定の条件で分類した乗降データを作成することができる乗降データ作成装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、所定時間内に2以上の列車が到着した場合、入場場所の情報で特定可能なときは入場場所の情報で特定された列車に対して分類し、自動改札データに指定席情報が含まれていたときには指定席情報で特定された列車に対して分類し、入場時刻と入場場所での当該各列車の出発時刻との比較によって特定可能なときはその比較結果に基づいて特定された列車に対して分類し、又は、それらを含む他のいずれの条件でも列車を特定できないときには他の条件による各列車への分類割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する分類手段と、分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、出場時の自動改札データが存在せず入場時のもののみが存在する各旅客に対しては、同一入場場所の入場記録を持つ自動改札データの出場時の情報に基づく他の旅客に対する各列車の分類結果と各旅客の入場時刻を分析した結果に応じて、又は乗り換え後の列車の出場時の自動改札データが存在した場合には乗り換え前の各列車に対する所定の推定割合に応じて、当該各旅客を各列車に対して分類する分類手段と、分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、乗り継ぎに係る所定の条件で乗り継ぎ前後の列車に乗車したものとして当該旅客を乗り継ぎ前後の各列車に対して分類する分類手段と、分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記分類手段がさらに、前記自動改札データに含まれる座席種別を示すデータに応じて各旅客を各座席種別に対して分類することを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集過程と、収集過程で収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類する分類過程と、分類過程での分類結果に基づいて乗降データを作成する作成過程とを含むことを特徴とする。
【0016】
なお、本発明は、コンピュータのハードウェア資源と、そのコンピュータによって実行されるプログラムとから構成可能なものであり、そのプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体あるいは通信回線を介して頒布することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による乗降データ作成装置の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の乗降データ作成装置としての乗降データサーバ1と、その周辺装置との関係を示すシステム図である。
【0018】
乗降データサーバ1は、中継機2から送られてきた自動改札データの変換・加工を行って乗降データ(ODデータ)を作成する。乗降データサーバ1は、コンピュータとその周辺装置とから構成されていて、そのハードウェア上で乗降データ作成処理を行うためのプログラムが実行される。
【0019】
中継機2は、コンピュータとその周辺装置とから構成され、各駅に設けられている。中継機2は、例えば、有線あるいは無線によってデータを受信したり送信したりすることができる機能を持つパソコンによって実現することができる。中継機2は、1または複数の自動改札機3で収集された情報を、所定時間毎に収集したり、それを時刻に基づいて整理したり、さらに、それらの情報に駅コードを付加したりして自動改札データを作成する。中継機2は、作成した自動改札データを所定の記憶装置に記憶し、所定時間毎あるいは要求に応じて、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に対して送信する。
【0020】
自動改札機3は、各旅客の入場時または出場時の改札処理を自動的に行う装置であり、各駅に1または複数台設けられている。自動改札機3が改札処理の際に収集した旅客毎の情報は、一旦、自動改札機3内の記憶装置に記憶された後、例えば中継機2からの要求に応じて所定の通信回線を介して中継機2に対して送信される。自動改札機3は、入場時に、日付、入場時刻、発駅コード、入場済みコード等の情報を乗車券や特急券に対して書き込むとともに、書き込んだ情報を自動改札機3内の記憶装置に記憶する。出場時には、乗車券や特急券に書き込まれている日付、発駅コード、自由席、指定席等の券種区分、発券区間等の情報を読み込み、出場時刻の情報を付加して自動改札機3内の記憶装置に記憶する。ただし、各旅客の情報は、自動改札機3の記憶装置に記憶せずに、自動改札機3から所定の通信回線を介してデータ受信パソコンである中継機2に直接送信されるようにしてもよい。
【0021】
すなわち、自動改札機3で収集されるデータには出場時のデータと入場時のデータの2種類が存在し、例えばそれぞれが1分単位の時刻情報と共に記録される。例えば東京駅から乗車して仙台駅で下車した場合、東京駅では入場時の切符データが、仙台駅では出場時の切符データがそれぞれ、自動改札機通過時刻を付記された状態で記録される。つまり一人の旅客で2つのデータが記録される。
【0022】
また、特に出場側のデータからは、入場駅と入場時刻の情報を確認することができる。例えば特急券の有効区間が東京駅〜仙台駅で、その区間内の途中駅の大宮駅で旅客が途中下車した場合、入場駅では有効区間の情報しか収集できないが、出場駅では有効区間の情報とともに実際の出場駅(大宮駅)の情報を収集することができる。このように出場側のデータによれば、実際の利用状況により即した乗降データの把握が可能である。この自動改札機3は、駅改札口に設けられていたり、新幹線等の所定の路線のプラットホームへの入出場口や路線間の乗り換え口に設けられていたりする。
【0023】
旅客販売総合システム用サーバ4は、列車の指定券、乗車券類の販売・予約や、航空券、旅館券、各種チケット類等の販売などを、駅窓口、代理店、インターネット上等で行うためのサービスを提供する装置である。旅客販売総合システム用サーバ4は、コンピュータとその周辺装置とから構成されている。旅客販売総合システム用サーバ4はまた、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に接続されている。乗降データサーバ1に対しては、旅客販売総合システム用サーバ4から、乗車券、特急券等の販売、予約状況を示す情報が送信される。
【0024】
端末5は、ノート型あるいはデスクトップ型のパーソナルコンピュータであって、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に接続されている。操作者は、端末5を介し、乗降データサーバ1に対して所定の処理を行う指示を出したり、必要とするデータを送信させたりすることができる。端末5からは、乗降データサーバ1で作成された乗降データをほぼリアルタイムに閲覧できるようにしておくことができる。端末5は、例えば各駅、支社等の各オフィス、複数の駅を管理する管理センター等の任意の場所に、1または複数台設けられている。
【0025】
運行管理システム6は、列車ダイヤと車両運行の管理を行うためのシステムである。運行管理システム6は、中央運行管理装置、中央運行管理装置によって管理されるものであって各駅に分散して配置されている複数の自動進路制御装置等から構成されている。中央運行管理装置は、毎日、各駅別ダイヤを作成し、各自動進路制御装置へ送信する。各自動進路制御装置は、そのダイヤに基づいて列車の進路制御や運行状況の管理を行うとともに、管理状況を中央運行管理装置に送信する。中央運行管理装置は、受信した運行状況等に基づいて列車ダイヤ、車両運行の変更を行う。中央運行管理装置が変更したダイヤや車両運行情報は、各自動進路制御装置に供給することができる。このように、中央運行管理装置は、すべての列車の運行状況のデータを保有しているので、所定時間毎あるいは必要に応じて、乗降データサーバ1に対し、列車番号と各駅到着時刻とを示す列車ダイヤ情報や、車両運行情報を提供することでき、したがって、この情報に基づいて、自動改札機データと列車とを紐付けすることができる。
【0026】
監視カメラ7は、各駅の1または複数の有人通過通路に1または複数台それぞれ設けられているカメラであって、図示していない映像解析装置によって所定の領域の通過人数を計測するために使用される。計測された通過人数の情報は、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に送信される。
【0027】
次に、図2〜図5に示すフローチャートを参照して、図1に示す乗降データサーバ1の動作の一例について説明する。図2は、乗降データサーバ1が、自動改札データを旅客毎に各列車に対して分類する処理を表すフローチャートである。
この場合、乗降データサーバ1は、既に図1の中継機2から1日分の自社路線の自動改札データを受信しているものとする。
【0028】
乗降データサーバ1は、まず自動改札データに出場データがあるか否かを確認し(図2のステップS21)、ある場合は出場データに基づいて列車を分類する(ステップS22)。自動改札データは、自動改札機3を用いて収集した情報を中継機3で整理した情報である。自動改札データには、入場時に入場場所の自動改札機3で収集した情報(入場データとする)と、出場時に出場場所の自動改札機3で収集した情報(出場データとする)とがある。ただし、出場データには、入場時に乗車券や特急券の磁気記録層等に自動改札機3が記録した情報も含まれている。入場データと出場データは通常1対で存在する。しかし、入場データまたは出場データの一方しか存在しない自動改札データもある。
【0029】
本実施の形態では、列車別の乗降データを算出するために、列車が停車した駅(旅客が降車した駅)の出場時のデータを使用することを基本としている。列車乗車時は自動改札機3を通過する時刻の幅が広いのに対し、列車降車時には、一定時間にほとんどの旅客が自動改札機3から出場している。したがって、出場時のデータを用いた方がより精度が高い分類結果を得ることができる。
【0030】
ステップS22では、出場データがある自動改札データのすべて、すなわち出場時に自動改札機3を通過したすべての旅客に対する自動改札データに対して列車を分類する処理を行う。出場データがあるすべての自動改札データに対する処理が終了したら(ステップS23)、次に出場データが無い自動改札データに対して列車を分類する処理が行われる(ステップS24〜ステップS28)。
【0031】
まず自動改札データに出場データがあるか否かを再確認し(ステップS24)、ある場合には既に分類処理が終了しているので次の自動改札データの確認を行う(ステップS28〜ステップS24)。無い場合は、対応する出場データがあるか否かを確認する(ステップS25)。対応する出場データとは、同一の旅客が他の乗車券や他の特急券を使用して自動改札機3から出場した場合に収集された他の自動改札データに含まれる出場データである。例えばある旅客が自動改札機3を通過せずにA特急列車からB特急列車に乗り換えた場合、入場時と出場時において各自動改札機3を通過する際に、入場時にはA特急列車の特急券が使用され、出場時にはB特急列車の特急券が使用されることになる。このような場合、A特急列車の特急券使用時に収集された自動改札データには入場データのみが存在し、B特急列車の特急券使用時に収集された他の自動改札データには出場データのみが存在することになる。これらの入場データと出場データは同一の旅客に対するものであり、互いに対応するものである。ステップS25では、このような出場データが存在する場合に、対応する出場データがあると判定する。
【0032】
対応する出場データがある場合は、対応する出場データと入場データに基づいて列車を分類する(ステップ26)。他方、対応する出場データが無い場合は、入場データに基づいて列車を分類する(ステップS27)。出場データがない自動改札データのすべてに対して、ステップ26かステップ27のいずれかの分類処理を行う(ステップS24〜ステップS28)。
【0033】
そして、ステップS22、ステップ26、またはステップ27のいずれかの分類処理における分類結果に基づいて所定の形式の乗降データを作成する(ステップS29)。本実施の形態では、ステップS29で作成される乗降データには、いずれかの分類処理(ステップS22、ステップS26またはステップS27)によって分類された列車番号が付加されている。これらの分類処理をすべての列車のすべての停車駅について行うことで1日分の各列車の乗降データの把握が可能となる。
【0034】
次に、図3〜図5を参照して、図2の各分類処理(ステップS22、ステップS26およびステップS27)について具体例を示して詳細に説明する。ここでは説明のため、図6に示す路線図と、図7〜図9に示すタイムテーブル(時刻表)を用いることにする。
【0035】
図6は、この例において乗降データの収集対象として使用する路線構成を示す路線図である。路線L1は、駅ST1と駅ST6とを始発または終着駅として、6つの駅ST1〜ST6からなる路線である。路線L2は、駅ST1と駅ST9とを始発または終着駅として、5つの駅ST1、ST2、ST7〜ST9からなる路線である。そして、路線L3は、駅ST1と駅ST11とを始発または終着駅として、3つの駅ST1、ST10およびST11からなる路線である。なお路線L1と路線L2は、同一会社の路線であって、駅ST1〜駅ST2間を共通区間とする。路線L3は別会社の路線であるとする。また、各路線L1〜L3では、駅ST1へ向かう方向が上り方向、反対方向が下り方向であるとする。なお、図6に示す例は、本実施の形態が適用可能な路線構成の一例であって、図6のように複数の会社の路線に渡る場合や、1つの会社の路線に適用する場合や、会社という概念に無関係に各路線を把握するような場合に本実施の形態は適用可能である。
【0036】
図3は、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)の詳細を示すフローチャートである。まず、図10(a)および(b)に示す2つの自動改札データAD1およびAD2を用い処理の流れについて説明する。
【0037】
図10(a)に示す自動改札データAD1は、駅ST1の自動改札機3において出場処理がなされた際に収集されたデータであり、少なくとも、出場時刻9時15分および出場駅ST1からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間(有効区間)の情報(乗車駅(区間起点):ST5、到着駅(区間終点):ST1)の情報を含んでいる。
【0038】
自動改札データAD1に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。ステップS31では、列車到着後、次の列車までに出場した旅客がその列車に乗ってきたものと仮定し、自動改札データを分類する。上述したように旅客のほとんどは列車到着後一定時間内に自動改札機を出場すると推測できる。そこで、ある列車(A列車)が到着してから次の列車(B列車)が到着するまでの時間に自動改札機3を出場した旅客をA列車に乗車してきた旅客と仮定して分類を行う。
【0039】
この場合、ステップS31では、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時15分よりも前の到着時刻で直近の列車TR11が選択されて、自動改札データAD1が列車TR11に対応するデータに分類される。
【0040】
なお、図7等に示すタイムテーブルは、各列車の起点駅および途中駅での出発時刻と、終点駅での到着時刻とを含んで構成されている。ただし、途中駅においては到着時刻と出発時刻の2つの情報が通常、設定されている。したがって、乗車時には出発時刻、降車時には到着時刻の情報を比較対象として利用することが望ましい。
【0041】
本処理では、列車の到着時間がキーとなる。実際の運用の際には異常時にも対応できるように、実際の運転状況を反映できるようにすることが望ましい。時刻表などの情報は固定のため、列車が平常どおり運転されている時は問題はないが、異常時には修正が必要となる。そこで、ステップS31を含む以下のタイムテーブルを参照する処理では、運行管理システム6から取得した最新の列車ダイヤ情報や車両運行情報に基づいて修正を行うことで実際の運転状況を反映したタイムテーブルを参照していることとする。
【0042】
この場合、自動改札データAD1が乗り継ぎをしたと推定されるデータではなく、指定列車に乗車していないデータではないとすると、ステップS32〜ステップS34では追加の分類処理は行われない。そして、列車TR11は前後の列車間隔が5分以上であるとすると、ステップS36〜ステップS39の処理は行われず、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0043】
一方、図10(b)に示す自動改札データAD2は、駅ST1の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、少なくとも、出場時刻9時25分および出場駅ST1からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST1)の情報を含んでいる。自動改札データAD2に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時25分よりも前の到着時刻で直近の列車TR12が選択され、自動改札データAD2が列車TR12に対応するデータに分類される。自動改札データAD2が乗り継ぎをしたと推定されるデータではなく、指定列車に乗車していないデータでもないとすると、ステップS32〜ステップS34では追加の分類処理は行われない。そして、列車TR12は前後の列車間隔が5分以内(後の列車TR13は5分以内に到着時間を有する電車である)ではあるが、自動改札データAD2の出場時刻9時25分は、後の列車TR13の到着時刻9時28分より前なので、ステップS36〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0044】
次に、図11(a)に示す自動改札データAD3を例として、処理の流れを説明する。図11(a)に示す自動改札データAD3は、駅ST6の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、少なくとも、出場時刻17時40分および出場駅ST6からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST3、到着駅:ST6)の情報を含んでいる。またこの場合、自動改札データAD3は、入場時刻15時8分、入場駅ST3、座席種別が自由席の情報も含んでいる。自動改札データAD3に対してはまず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図8に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST3→ST6に基づき、駅ST6での出場時刻17時40分よりも前の到着時刻で直近の列車TR24が選択されて、自動改札データAD3が列車TR24に対応するデータに分類される。
【0045】
次に、ステップS32では、自動改札データAD3が入場駅情報を用いて乗り継ぎをしたと推定される自動改札データとして抽出される。すなわち、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、その自動改札データが抽出される。2本の列車を乗り継いで目的地まで行った場合でも、通常のその乗り継ぎについての情報は自動改札機3では収集されない。例えば東北新幹線における新白河駅、白石蔵王駅などは列車本数が少ない上に各駅タイプの列車が多いため、目的地が遠い場合には途中駅で速達タイプに乗り換える可能性が高い。このような乗り継ぎ例を把握するため、ステップS32では、タイムテーブルと入場駅および時刻の情報に基づいて、最も確率が高いと考えられる乗り継ぎ前後の列車を推定する。具体的には、例えば目的地に一番速く到着する列車を利用したと仮定してそれぞれの列車に自動改札データを分けて乗降データとして計上できるようにする。すなわち、このような場合には「目的地に最も速く到着するように列車を乗り継いだ」と仮定し、それぞれの列車別に自動改札データを分類する。なお、最も早く到着というのは分類の一つの方法であり、例えば「最も着席できる可能性が高い乗換」という方法であってもよく、分類方法は複数ある。つまり、乗り継ぎに係る所定の条件で乗り継ぎ前後の列車に乗車したものとして当該旅客を乗り継ぎ前後の各列車に対して分類することになる。
【0046】
この例では、自動改札データAD3に対して、ステップS31で列車TR24に分類されている。しかし、図8に示すように、自動改札データAD3に記録されている入場駅ST3は列車TR24の停車駅には含まれていない。したがって、自動改札データAD3の旅客は、いずれかの駅で列車を乗り継いだと推定することができる。
【0047】
次に、ステップS33で、抽出された自動改札データAD3を、乗り継ぎ前後の各列車に対応する新たな自動改札データに分割する。この場合、図8のタイムテーブルに基づいて、乗り継ぎ後の列車はステップS31で出場データに基づいて分類された列車TR24とし、乗り継ぎ前の列車は入場データに基づいて列車TR22に分類される。その結果、自動改札データAD3は、図11(b)および(c)に示すような2つの自動改札データAD4およびAD5に分割される。この場合、自動改札データAD4は乗り継ぎ前の列車TR22に対応するものであり、降車時刻16時8分、降車駅ST5、入場時刻15時8分、入場駅ST3、座席種別が自由席、分類列車TR22等の情報で構成されている。自動改札データAD5は乗り継ぎ後の列車TR24に対応するものであり、出場時刻17時40分、出場駅ST6、乗車時刻16時8分、乗車駅ST5、座席種別が自由席、分類列車TR24等の情報で構成されている。
【0048】
次に、自動改札データAD4およびAD5が、指定列車に乗車していないデータではないとすると、ステップS34では追加の分類処理は行われない。そして、列車TR22と列車TR24の前後の列車間隔がそれぞれ5分以上であるとすると、ステップS36〜ステップS39の処理は行われず、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0049】
次に、図12に示す自動改札データAD6を例として、処理の流れを説明する。図12に示す自動改札データAD6は、駅ST1の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、出場時刻9時27分および出場駅ST1からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST1)と、座席種別が指定席で指定列車が列車TR11であることを示す情報とを含んでいる。この場合、自動改札データAD6はさらに、入場時刻6時50分、入場駅ST5の情報を含んでいる。
【0050】
自動改札データAD6に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時27分よりも前の到着時刻で直近の列車TR12が選択されて、自動改札データAD6が列車TR12に対応するデータに分類される。自動改札データAD6は、乗り継ぎをしたと推定されるデータではないので、ステップS32〜ステップS33では追加の分類処理は行われない。
【0051】
次に、ステップS34では、自動改札データAD6に対して、分類された列車TR12の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。すなわち、自動改札データAD6は、指定列車を列車TR11とする指定席特急券に対応するデータである。ただし、この場合、自動改札データAD6の入場データにおける入場駅ST5の入場時刻6時50分は、図7に示す指定列車TR11の駅ST5の発車時刻6時49分より後の時刻である。従って、自動改札データAD6の旅客は列車TR11には乗車していないと判定される。自動改札データAD6はステップS31で選択された列車TR12の自由席に対して分類される。なお、一般に指定席特急券に対応する自動改札データには、座席種別の内容が詳細に記録されている。つまり、列車番号・号車・座席番号などの座席情報の把握が可能である。一方、座席情報がない特急券については自由席とみなすことができる。
【0052】
そして、列車TR12は前後の列車間隔が5分以内ではあるが、自動改札データAD6の出場時刻9時27分は、後の列車TR13の到着時刻9時28分よりも前なので、ステップS36〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0053】
次に図13(a)〜(d)に示す4個の自動改札データAD7〜AD10を例にして、処理の流れを説明する。図13(a)〜(d)に示す4個の自動改札データAD7〜AD10はいずれも、駅ST1の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、出場時刻はすべて9時29分で同一である。図13(a)の自動改札データAD7は入場時刻が5時50分、入場駅がST6、座席種別が自由席である。図13(b)の自動改札データAD8は入場時刻が7時7分、入場駅がST5、座席種別が自由席である。図13(c)の自動改札データAD9は入場時刻が7時3分、入場駅がST5、座席種別が指定席、指定列車がTR13である。そして、図13(d)の自動改札データAD10は入場時刻が7時3分、入場駅がST5、座席種別が自由席である。
【0054】
また、自動改札データAD7の特急券区間は駅ST6から駅ST1までであり、自動改札データAD8〜AD10の特急券区間はすべて駅ST5から駅ST1までである。また、自動改札データAD7〜AD10はすべて乗り継ぎをしたと推定されるデータではないとする。
【0055】
自動改札データAD6〜AD10に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST6→ST1あるいはST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時29分よりも前の到着時刻で直近の列車TR13が選択されて、自動改札データAD7〜AD10が列車TR13に対応するデータに分類される。
【0056】
この場合、自動改札データAD7〜AD10は乗り継ぎをしたと推定されるデータではないとしている。したがって、自動改札データAD7〜AD10に対しては、ステップS32の処理と、ステップ33の処理は行われない。
【0057】
次にステップS34で指定列車に乗車していない場合に分類された列車の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。この場合、自動改札データAD7〜AD10のうち座席種別が指定席なのは、図13(c)の自動改札データAD9のみである。自動改札データAD9の入場データは指定列車TR13に乗車可能なデータなので、指定列車に乗車していないとの判定はされない。すなわち、指定列車TR13の駅ST5での発車時刻7時21分に対して、入場時刻7時3分は十分余裕があり、乗車可能である。よって、自由席に分類する処理は行われない。
【0058】
次に、ステップS35では、各自動改札データAD7〜AD10に分類された列車が前後の列車間隔が5分以内のもので、出場時刻が後の列車到着後であるか否かが判定される。この場合、ステップS35の判定結果は「Yes」となるので、ステップS36〜ステップS39で前後の列車に対する詳細な分類処理が行われる。
【0059】
前後の列車間隔が5分以内といった比較的短い時間の場合は、2以上の列車の出場者が混在してしまうことがある。このため本実施の形態では、混在している時間帯について次のような詳細な分類処理を行うことで旅客を2以上の列車に分類する。▲1▼指定席利用者については指定券情報で分類する。▲2▼自由席利用者については停車駅の違いで分ける。▲3▼入場時刻で分ける(例えば片方の列車が発車した後に入場していれば乗車した列車が絞られる)。▲4▼上記▲1▼〜▲3▼で分類不可能な場合は▲1▼〜▲3▼で分類された双方の列車を利用した旅客の比から推計する。以下、各処理について、各自動改札データAD7〜AD10を用いて具体的に説明する。
【0060】
上述したように、各自動改札データAD7〜AD10は、ステップS31で図7の列車TR13に対して分類されている。この列車TR13は、その前に駅ST1に到着する列車TR12と、到着時刻の間隔が5分以内(9時28分と9時24分)である。また、各自動改札データAD7〜AD10の出場時刻の情報は9時29分であり、後の列車TR13到着後の時刻である。したがって、各自動改札データAD7〜AD10に対するステップS35の判定結果は「Yes」となる。つまり、各自動改札データAD7〜AD10の出場時刻は、列車TR12と列車TR13の旅客が混在している時間帯に含まれる可能性が高い。
【0061】
自動改札データAD7は、座席種別が自由席なので、ステップS36で分類は行われず、ステップ37で前後の列車の停車駅の相違で分類する処理が試みられる。自動改札データAD7の入場駅ST6は、列車TR13のみが対象となる。したがって自動改札データAD7の列車TR13に対する分類が確定する。ステップS37で分類が確定した場合、ステップS38〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0062】
自動改札データAD8は、座席種別が自由席なので、ステップS36で分類は行われず、ステップ37で前後の列車の停車駅の相違で分類する処理が試みられる。自動改札データAD8の入場駅ST5は、列車TR13と列車TR12の両方が対象となる。したがって、ステップS37では自動改札データAD8の列車の分類は確定しない。次に、ステップS38では、入場時刻に基づき分類が試みられる。自動改札データAD8の入場時刻7時7分は、入場駅ST5における列車TR12の出発時刻より後である。したがってステップS38で自動改札データAD8の列車TR13に対する分類が確定する。ステップS38で分類が確定した場合、ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0063】
自動改札データAD9は、座席種別が指定席である。したがって、ステップS36で分類が行われる。すなわち、自動改札データAD9は、指定列車TR13に対して分類され、それが確定する。ステップS36で分類が確定した場合、ステップS37〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0064】
自動改札データAD10は、座席種別が自由席なので、ステップS36で分類は行われず、ステップ37で前後の列車の停車駅の相違で分類する処理が試みられる。自動改札データAD10の入場駅ST5は、列車TR13と列車TR12の両方が対象となる。したがって、ステップS37では自動改札データAD10の列車の分類は確定しない。次に、ステップS38では、入場時刻に基づき分類が試みられる。自動改札データAD10の入場時刻7時3分は、入場駅ST5における前の列車TR12の出発時刻より前である。したがってステップS38でも自動改札データAD10の列車の分類は確定しない。
【0065】
次に、ステップS39で、出場データに基づく分類結果の同じ駅で同じ時間帯の乗車比率から列車を推定し、分類する処理が行われる。つまり、まず、ステップS36〜ステップS38のような他の分類方法で分類が確定した自動改札データのうち、出場駅が駅ST1で、出場時刻が9時29分あるいは9時29分を中心とする数分間の間の出場データを持つ自動改札データを抽出する。次に、抽出したデータに対する列車TR12と列車TR13の分類割合を算出する。そして、自動改札データAD10のように、ステップS36〜ステップS38のような他の分類方法で分類が確定しなかった複数の自動改札データに対して、算出した分類割合で、列車を推定する。例えば、算出した割合が50%である場合に、分類が確定しなかったデータが2個あったときは、各1個の自動改札データが列車TR12と列車TR13に分類される。ステップS39で分類が確定すると、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0066】
なお、ステップS39の処理は、例えば次のようにして実行する。ステップS39の処理は、各自動改札データに対して順次実行するのではなく、ステップS39の処理対象となる自動改札データがある場合、とりあえず、処理を行わず、確定処理をしない状態のままで保留にしておく。そして、他の自動改札データに対してステップS36〜ステップS38の確定処理が終了したところで、保留していた各自動改札データに対する分類処理を一括して行うようにする。
【0067】
次に、図4〜図5を参照して、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26およびステップS27)について説明する。ステップS26およびステップS27の分類処理は、出場データが収集されていない場合の列車分類処理である。例えば自動改札機3が設置されていない駅で降車した場合は、出場時に自動改札データが収集されない。このような場合には、入場時に収集した自動改札データにおける入場時刻等の情報を参考に分類を行う。
【0068】
例えば、図6の駅ST2において路線L1と路線L2との間の乗り換え時の改札用に自動改札機3が設けられていないときや、路線L1や路線L2から他社の路線L3へ乗り換える場合に出場データが未収集となるとなる可能性がある。より具体的には例えば大宮駅での新幹線同士の乗換や東京駅での東海道新幹線と他の新幹線との乗換などの場合である。なお、契約等により、他社の運行管理システムとの間でデータを授受することができる場合には、他社の路線であっても出場データ等が必ずしも未収集となるわけではない。
【0069】
入場データに基づく分類では、例えば、既に列車別に分類された他の自動改札データ(出場時のデータで分類がなされたもの等)における入場時間の傾向を分析することで、それを参考にして分類処理を行う。あるいは、特急券に加え、乗車券の情報に着目し、乗り換えや乗り継ぎ先として考えられる自社路線の各駅や、他社路線の各駅のデータを検索し、双方に該当したデータについてはそれらに基づいて乗車したと推測される列車に対して分類する処理を行う。具体的には、同一入場場所の同一時間帯の入場記録を持つ出場時の自動改札データが存在する他の旅客に対する各列車への分類割合や、乗り換え後の列車の出場時の自動改札データが存在した場合には乗り換え前の各列車に対する推定乗車割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する等の処理を行う。以下、ステップS26とステップS27の処理の具体例についてそれぞれ説明する。
【0070】
まず、ステップS26での、対応する出場データがあって(図2のステップS25で「あり」の場合で)、対応する出場データと、入場データとに基づいて列車を分類する処理について説明する。ここでは図14(a)に示す自動改札データAD11を例に処理の流れを説明する。図14(a)に示す自動改札データAD11は、駅ST5の自動改札機3において入場処理がなされた際に収集されたデータであり、少なくとも、入場時刻7時5分および入場駅ST5からなる入場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST2)の情報を含んでいる。この自動改札データAD11には、出場データは存在しない(図2のステップS24で「無し」の場合である)。
【0071】
また、この場合、図2のステップS25で対応する出場データありと判定された際の相手方の自動改札データは、図14(b)の自動改札データAD12であるとする。自動改札データAD12は、出場時刻11時15分および出場駅ST9からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST2、到着駅:ST9)の情報を含んでいる。また、自動改札データAD12は、列車TR33に分類されているものとする。
【0072】
自動改札データAD12が自動改札データAD11に対応する出場データを有するものであるとの判定は、特急券区間や、自動改札データAD11およびAD12と同時に自動改札機3に投入された乗車券に対応して収集された自動改札データに基づいて行われる。他の自動改札データを検索した結果の比較から、対応度合いが最も高いものを対応する自動改札データとして判定する。
【0073】
自動改札データAD11の特急券区間は駅ST5から駅ST2までである。したがって、自動改札データAD11の旅客は、駅ST2において降車した確率が高いと考えられる。一方、自動改札データAD12は、入場データが無く、特急券区間が駅ST2から駅ST9までであり、分類された列車が列車TR33である。また、路線L1と路線L2のタイムテーブル(図7と図9)と、両者の入場時刻と出場時刻との関係から、自動改札データAD11の旅客と自動改札データAD12の旅客が駅ST2で乗り換えを行った同一の旅客である可能性があること、すなわち駅ST2で乗り換え可能な列車が存在することが分かる。このような対応関係を、駅改札口における入場データが無く、出場データのみを有する複数の自動改札データに対してそれぞれ確認し、同一の旅客である可能性を有する自動改札データを検索する。そして、この場合には、自動改札データAD12が検索されて、自動改札データAD11に対応する出場データを有する自動改札データがあるとの判定がなされる。
【0074】
自動改札データAD11に対しては、まず、対応する出場データを持つ自動改札データに分類された列車に乗り換え可能な複数の列車のなかから入場時刻情報に基づいて乗車可能な列車を抽出する処理が行われる(図4のステップS41)。対応する出場データを持つ自動改札データAD12に分類された列車は、列車TR33である。図9のタイムテーブルから、列車TR33の駅ST2の発車時刻は9時22分である。図7のタイムテーブルから駅ST5に停車(駅ST5から出発)して9時22分以前に駅ST2に到着する列車は、列車TR13、TR12、TR11、…である。一方、自動改札データAD11の駅ST5での入場時刻は7時5分である。したがって、乗り換え可能な列車TR13、TR12、TR11、…のうち、自動改札データAD11の入場時刻で乗車可能な列車、すなわち7時5分以後に駅ST5を発車する列車は、図7から列車TR12と列車TR13である。したがって、この場合、ステップS41では、乗車可能な列車として合計2台の列車TR12と列車TR13が抽出される。
【0075】
次にステップS42で乗車可能な列車が複数抽出されたか否かが判定される。この場合、抽出された列車は2台なので、判定結果は「Yes」となり、まず座席種別が指定席の場合は指定列車に分類する処理が行われる(ステップS43)。このステップS43の処理は、図3のステップS36の処理と同様にして実行される。例えば座席種別が指定席で指定列車が列車TR12の場合はその列車に分類され、指定列車が列車TR13の場合はその列車に分類される。この場合、座席種別は自由席であったとする。よってステップS43では分類は行われない。
【0076】
次にステップS44で出場データに基づく分類結果の同じ駅で同じ時間帯の乗車比率から列車を推定し、分類する処理が行われる。まず、図2のステップS22の出場データに基づく列車の分類結果において、入場駅が駅ST5で、入場時刻が7時5分あるいは7時5分を中心とする数分間の間の入場データを持つ自動改札データを抽出する。次に、抽出したデータに対する列車TR12と列車TR13の分類割合を算出する。そして、算出した分類割合で列車を推定する。例えば、算出した割合が50%である場合に、分類が確定しなかったデータが2個あったときは、各1個の自動改札データが列車TR12と列車TR13に分類される。この場合、自動改札データAD11は、列車TR13に対して分類されたものとする。この結果、図14(c)に示すように自動改札データAD11に列車番号TR13と、降車駅ST2の情報が追加される(自動改札データAD11a)。ここでの分類方法には、ある列車別(A)に分類した出場側のデータ内の入場時刻を集積し、その入場時刻の標準偏差σ(シグマ)の範囲に入る時間帯の入場側データはA列車に割り振るといった方法等、複数ある。その後、ステップS46〜ステップS48の処理が行われる。
【0077】
ステップS46では、指定列車に乗車していない場合に分類された列車の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。ステップS47では入場駅情報を用いて乗り継ぎをしたと推定される自動改札データを抽出する処理が行われる。そして、ステップS48では抽出された自動改札データを各列車に対応する新たな自動改札データに分割する処理が行われる。この場合、自動改札データAD11aは、ステップS46〜ステップS48の条件に合わないので分類処理は行われないものとする。そして、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26)は終了する。
【0078】
なお、ステップS46の処理は図3のステップS34の処理に、ステップS47およびステップS48の処理は図3のステップS32およびステップS33の処理にそれぞれ対応するものである。各ステップでは上述したものと同様の処理が行われる。
【0079】
次に図14(d)に示す自動改札データAD11bを例に処理の流れを説明する。自動改札データAD11bの入場駅は駅ST5、入場時刻は7時16分である。この自動改札データAD11bに対応する出場データをもつ自動改札データは、上記と同様に、図14(b)に示す自動改札データAD12であるとする。自動改札データAD11bに対しては、まず、対応する出場データを持つ自動改札データに分類された列車に乗り換え可能な複数の列車のなかから入場時刻情報に基づいて乗車可能な列車を抽出する処理が行われる(図4のステップS41)。対応する出場データを持つ自動改札データAD12に分類された列車は、列車TR33である。図9のタイムテーブルから、列車TR33の駅ST2の発車時刻は9時22分である。自動改札データAD11bの駅ST5での入場時刻7時16分以後に駅ST5を発車する列車のうち、駅ST2に9時22分以前に到着する列車は、図7から列車TR13のみである。したがって、この場合、ステップS41では、乗車可能な列車として1台の列車TR13が抽出される。
【0080】
次にステップS42で乗車可能な列車が複数抽出されたか否かが判定される。この場合、抽出された列車は1台なので、判定結果は「No」となり、抽出した列車に分類する処理が行われる(ステップS45)。この結果、図14(c)に示すように自動改札データAD11bに列車番号TR13と、降車駅ST2の情報が追加される(自動改札データAD11a)。その後、ステップS46〜ステップS48の処理が行われる。この場合、自動改札データAD11aは、ステップS46〜ステップS48の条件に合わないとすると、それらの分類処理は行われない。そして、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26)は終了する。
【0081】
次に、図5を参照して、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26およびステップS27)のうち、ステップS27での、対応する出場データがない場合であって(図2のステップS25で「無し」の場合で)、入場データに基づいて列車を分類する処理について説明する。ここでは図14(a)に示す自動改札データAD11を例に処理の流れを説明する。図14(a)に示す自動改札データAD11は、駅ST2の自動改札機3において入場処理がなされた際に収集されたデータであり、少なくとも、入場時刻7時5分および入場駅ST5からなる入場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST2)の情報を含んでいる。また自動改札データAD11には、出場データは存在しない(図2のステップS24で「無し」の場合である)。
【0082】
また、この場合、図2のステップS25で対応する出場データ無しと判定されているとする。したがって、自動改札データAD11に対しては、その入場時のデータのみに基づいて列車の分類が行われる。まず、ステップS51で、出場データに基づく分類結果において同じ駅で同じ時間帯の乗車比率から列車を推定し、分類する処理が行われる。始めに自動改札データAD11の入場時刻7時5分と、図7のタイムテーブルから、分類対象となる列車(入場時刻以後に入場駅を発車する列車)TR12、TR13、TR14、…が抽出される。次に、図2のステップS22の出場データに基づく列車の分類結果において、入場駅が駅ST5で、入場時刻が7時5分あるいは7時5分を中心とする数分間の間の入場データを持つ自動改札データを抽出する。次に、抽出したデータに対する列車TR12、TR13、TR14、…の分類割合を算出する。そして、算出した分類割合で、列車を推定する。
【0083】
例えば、算出した割合が列車TR12で30%、列車TR13で70%であった場合に、分類対象のデータが3個あったときは、列車TR12に1個、列車TR13に2個というように分類処理を行う。この場合、自動改札データAD11が、列車TR13に対して分類されたものとする。この結果、図14(c)に示すように自動改札データAD11に列車番号TR13と、降車駅ST2の情報が追加される(自動改札データAD11a)。その後、ステップS52〜ステップS54の処理が行われる。
【0084】
ステップS52では、指定列車に乗車していない場合に分類された列車の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。ステップS53では入場駅情報を用いて乗り継ぎをしたと推定される自動改札データを抽出する処理が行われる。そして、ステップS54では抽出された自動改札データを各列車に対応する新たな自動改札データに分割する処理が行われる。この場合、自動改札データAD11aは、ステップS52〜ステップS54の条件に合わないので分類処理は行われないものとする。そして、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS27)は終了する。
【0085】
なお、ステップS52の処理は図3のステップS34の処理に、ステップS53およびステップS54の処理は図3のステップS32およびステップS33の処理にそれぞれ対応するものである。各ステップでは上述したものと同様の処理が行われる。
【0086】
なお、図2に示す各処理で分類不可能な自動改札データに対しては、乗車券情報や商品情報などで分類を試みることができる。
【0087】
また、監視カメラ7で計測した各領域の通過人数を参考にして、列車分類の割合を調整する等の処理を組み合わせるようにしても良い。
【0088】
本実施の形態によって作成した乗降データは、より総合的な乗降データ作成の他、旅客の行動分析やダイヤ作成、営業施策への応用などに有用と考えられる。より精度良く列車単位に分けてあるため、列車別の利用特性や、空いている区間の把握などから運転時分や座席配分、企画切符の設定などに活用可能である。また、旅客販売総合システム用サーバ4で管理するデータなどの他データとあわせることで応用範囲を更に広げることができる。また、本実施の形態で作成した乗降データは車内販売の販促やタクシーの配車、街づくりの基礎データと鉄道業以外への有用性も秘めている。
【0089】
また、列車は異常時などで予定より遅れて運行することがあるが、その日の運行実績を用いることで、正確な列車別乗降データの作成が可能となる。さらにデータ内に記録されている座席情報を用いて自由席・指定席・グリーン席など座席別に把握し、各旅客を各座席種別に対して分類することも可能である。
【0090】
乗降データサーバ1による各駅の自動改札データに対する処理は、端末5に対して所定の操作を行うことで、任意のタイミングで実行できるようにしたり、任意のタイミングで最新のデータの送受信が可能なシステムとすることがきる。
【0091】
なお、本発明の実施の形態は、上記のものに限定されず、例えば、各構成要素を通信回線を介して分散配置したり、統合したりすることが可能である。また、乗降データサーバ1で実行される各処理は、適宜省略したり、判定条件を変更するなどの変更が可能である。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、所定時間内に2以上の列車が到着した場合、出場時の自動改札データが存在せず入場時のもののみが存在する場合、あるいは、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、それらを考慮した列車分類を行うので、従来に比べ精度良く所定の条件で分類した乗降データを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示すシステム図。
【図2】図1の乗降データサーバ1による処理を示すフローチャート。
【図3】図2のステップS22の詳細処理を示すフローチャート。
【図4】図2のステップS26の詳細処理を示すフローチャート。
【図5】図2のステップS27の詳細処理を示すフローチャート。
【図6】図2〜図5に示す各処理を説明する際に用いる路線図。
【図7】図6に示す路線図におけるタイムテーブルの一例を示す図。
【図8】図6に示す路線図におけるタイムテーブルの他の例を示す図。
【図9】図6に示す路線図におけるタイムテーブルの他の例を示す図。
【図10】自動改札データの一例を示す図。
【図11】自動改札データの他の例を示す図。
【図12】自動改札データの他の例を示す図。
【図13】自動改札データの他の例を示す図。
【図14】自動改札データの他の例を示す図。
【符号の説明】
1 乗降データサーバ、2 中継機、3 自動改札機、4 旅客販売総合システム用サーバ、5 端末、6 運行管理システム、AD1〜12、11a、11b
自動改札データ
【発明の属する技術分野】
本発明は、旅客による列車の乗り降りを示す乗降データを、列車、座席種別等で分類して作成する際に用いて好適な乗降データ作成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、列車のダイヤ作成は、ODデータ(Origin Destinationデータ,起終点データ,乗降データ等;以下、乗降データとする)と呼ばれる各旅客の乗車駅と降車駅を表すデータを参考にして行われてきた。乗降データを作成する技術には、例えば、各駅に設置された自動改札機を利用して乗車券に記録された情報を読み取ることで、旅客の乗車駅情報、降車駅情報、入場時刻の情報等を収集するようにしたものがあった(特許文献1参照)。この文献に記載された装置では、自動改札機を利用して、時間帯毎の各駅相互間の旅客数が自動的に集計できるようになっていた。
【0003】
また、特急列車用の自動改札機を利用して乗降データを収集する際に、自由席利用客数と指定席利用客数とを区別して集計できるようにしたものもあった(特許文献2参照)。この装置では、入場時あるいは出場時において、列車の出発時刻と指定席特急券の投入時刻とを比較したり、座席指定の有効期間を確認することで、自由席利用客数と指定席利用客数とを区別するようにしていた。
【0004】
また、あらかじめ列車ダイヤの情報を入力しておき、時刻に基づいて自動改札機で収集した乗降データを列車別に整理できるようにした装置もある(特許文献3参照)。この装置では、列車ダイヤの情報に基づいて各列車および各駅に対する乗降データの採集時刻を設定し、採集時刻に応じて列車番号別に旅客の出場情報が記録されるようになっていた。
【0005】
また、自動改札機を用いて収集したデータから各列車の各駅間の旅客数を示す乗降データを作成するとともに、乗降データを催し物開催の有無、天気、災害、事故等の情報に対応付けて記憶するようにした装置もある(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
また、自動改札機を用いて乗降データを作成する装置において、ICカード型の乗車券に記憶された乗車来歴データを読み取るようにした装置もある(特許文献5参照)。この装置では、ICカード型の乗車券から乗車来歴データを抽出し、乗降データを他社線の直前利用区間別に分類するようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−138822号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−283059号公報(第3−5頁、第3、4図)
【特許文献3】
特開2000−259873号公報(第2−3頁、第3図)
【特許文献4】
特開2002−187551号公報(第4−5頁、第1図)
【特許文献5】
特開2003−16490号公報(第2−3頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗降データは、旅客の行動分析やダイヤ作成に利用できるほか、種々の営業施策への応用にも利用することができる。乗降データをより精度良く列車、座席種別等の各属性に分類して作成できれば、これらの利用における有用度を増すことができる。特に自由席、指定席等の複数の座席種別を有する列車については、列車別の利用特性や空いている区間を把握することで、各座席種別の座席配分や企画切符の設定などを綿密に行うことが可能となる。
【0009】
しかしながら、上述したような従来の技術では、列車間隔が狭い場合、出場時に自動改札機を通過しなかった場合、途中で列車の乗り継ぎが行われた場合等の例外的な事象については十分な配慮がなされていなかった。そのため、そのような場合には各旅客が利用した列車や座席種別を正確に把握することができないことがあるという課題があった。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来に比べ精度良く所定の条件で分類した乗降データを作成することができる乗降データ作成装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、所定時間内に2以上の列車が到着した場合、入場場所の情報で特定可能なときは入場場所の情報で特定された列車に対して分類し、自動改札データに指定席情報が含まれていたときには指定席情報で特定された列車に対して分類し、入場時刻と入場場所での当該各列車の出発時刻との比較によって特定可能なときはその比較結果に基づいて特定された列車に対して分類し、又は、それらを含む他のいずれの条件でも列車を特定できないときには他の条件による各列車への分類割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する分類手段と、分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、出場時の自動改札データが存在せず入場時のもののみが存在する各旅客に対しては、同一入場場所の入場記録を持つ自動改札データの出場時の情報に基づく他の旅客に対する各列車の分類結果と各旅客の入場時刻を分析した結果に応じて、又は乗り換え後の列車の出場時の自動改札データが存在した場合には乗り換え前の各列車に対する所定の推定割合に応じて、当該各旅客を各列車に対して分類する分類手段と、分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、乗り継ぎに係る所定の条件で乗り継ぎ前後の列車に乗車したものとして当該旅客を乗り継ぎ前後の各列車に対して分類する分類手段と、分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記分類手段がさらに、前記自動改札データに含まれる座席種別を示すデータに応じて各旅客を各座席種別に対して分類することを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集過程と、収集過程で収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類する分類過程と、分類過程での分類結果に基づいて乗降データを作成する作成過程とを含むことを特徴とする。
【0016】
なお、本発明は、コンピュータのハードウェア資源と、そのコンピュータによって実行されるプログラムとから構成可能なものであり、そのプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体あるいは通信回線を介して頒布することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による乗降データ作成装置の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の乗降データ作成装置としての乗降データサーバ1と、その周辺装置との関係を示すシステム図である。
【0018】
乗降データサーバ1は、中継機2から送られてきた自動改札データの変換・加工を行って乗降データ(ODデータ)を作成する。乗降データサーバ1は、コンピュータとその周辺装置とから構成されていて、そのハードウェア上で乗降データ作成処理を行うためのプログラムが実行される。
【0019】
中継機2は、コンピュータとその周辺装置とから構成され、各駅に設けられている。中継機2は、例えば、有線あるいは無線によってデータを受信したり送信したりすることができる機能を持つパソコンによって実現することができる。中継機2は、1または複数の自動改札機3で収集された情報を、所定時間毎に収集したり、それを時刻に基づいて整理したり、さらに、それらの情報に駅コードを付加したりして自動改札データを作成する。中継機2は、作成した自動改札データを所定の記憶装置に記憶し、所定時間毎あるいは要求に応じて、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に対して送信する。
【0020】
自動改札機3は、各旅客の入場時または出場時の改札処理を自動的に行う装置であり、各駅に1または複数台設けられている。自動改札機3が改札処理の際に収集した旅客毎の情報は、一旦、自動改札機3内の記憶装置に記憶された後、例えば中継機2からの要求に応じて所定の通信回線を介して中継機2に対して送信される。自動改札機3は、入場時に、日付、入場時刻、発駅コード、入場済みコード等の情報を乗車券や特急券に対して書き込むとともに、書き込んだ情報を自動改札機3内の記憶装置に記憶する。出場時には、乗車券や特急券に書き込まれている日付、発駅コード、自由席、指定席等の券種区分、発券区間等の情報を読み込み、出場時刻の情報を付加して自動改札機3内の記憶装置に記憶する。ただし、各旅客の情報は、自動改札機3の記憶装置に記憶せずに、自動改札機3から所定の通信回線を介してデータ受信パソコンである中継機2に直接送信されるようにしてもよい。
【0021】
すなわち、自動改札機3で収集されるデータには出場時のデータと入場時のデータの2種類が存在し、例えばそれぞれが1分単位の時刻情報と共に記録される。例えば東京駅から乗車して仙台駅で下車した場合、東京駅では入場時の切符データが、仙台駅では出場時の切符データがそれぞれ、自動改札機通過時刻を付記された状態で記録される。つまり一人の旅客で2つのデータが記録される。
【0022】
また、特に出場側のデータからは、入場駅と入場時刻の情報を確認することができる。例えば特急券の有効区間が東京駅〜仙台駅で、その区間内の途中駅の大宮駅で旅客が途中下車した場合、入場駅では有効区間の情報しか収集できないが、出場駅では有効区間の情報とともに実際の出場駅(大宮駅)の情報を収集することができる。このように出場側のデータによれば、実際の利用状況により即した乗降データの把握が可能である。この自動改札機3は、駅改札口に設けられていたり、新幹線等の所定の路線のプラットホームへの入出場口や路線間の乗り換え口に設けられていたりする。
【0023】
旅客販売総合システム用サーバ4は、列車の指定券、乗車券類の販売・予約や、航空券、旅館券、各種チケット類等の販売などを、駅窓口、代理店、インターネット上等で行うためのサービスを提供する装置である。旅客販売総合システム用サーバ4は、コンピュータとその周辺装置とから構成されている。旅客販売総合システム用サーバ4はまた、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に接続されている。乗降データサーバ1に対しては、旅客販売総合システム用サーバ4から、乗車券、特急券等の販売、予約状況を示す情報が送信される。
【0024】
端末5は、ノート型あるいはデスクトップ型のパーソナルコンピュータであって、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に接続されている。操作者は、端末5を介し、乗降データサーバ1に対して所定の処理を行う指示を出したり、必要とするデータを送信させたりすることができる。端末5からは、乗降データサーバ1で作成された乗降データをほぼリアルタイムに閲覧できるようにしておくことができる。端末5は、例えば各駅、支社等の各オフィス、複数の駅を管理する管理センター等の任意の場所に、1または複数台設けられている。
【0025】
運行管理システム6は、列車ダイヤと車両運行の管理を行うためのシステムである。運行管理システム6は、中央運行管理装置、中央運行管理装置によって管理されるものであって各駅に分散して配置されている複数の自動進路制御装置等から構成されている。中央運行管理装置は、毎日、各駅別ダイヤを作成し、各自動進路制御装置へ送信する。各自動進路制御装置は、そのダイヤに基づいて列車の進路制御や運行状況の管理を行うとともに、管理状況を中央運行管理装置に送信する。中央運行管理装置は、受信した運行状況等に基づいて列車ダイヤ、車両運行の変更を行う。中央運行管理装置が変更したダイヤや車両運行情報は、各自動進路制御装置に供給することができる。このように、中央運行管理装置は、すべての列車の運行状況のデータを保有しているので、所定時間毎あるいは必要に応じて、乗降データサーバ1に対し、列車番号と各駅到着時刻とを示す列車ダイヤ情報や、車両運行情報を提供することでき、したがって、この情報に基づいて、自動改札機データと列車とを紐付けすることができる。
【0026】
監視カメラ7は、各駅の1または複数の有人通過通路に1または複数台それぞれ設けられているカメラであって、図示していない映像解析装置によって所定の領域の通過人数を計測するために使用される。計測された通過人数の情報は、所定の通信回線を介して乗降データサーバ1に送信される。
【0027】
次に、図2〜図5に示すフローチャートを参照して、図1に示す乗降データサーバ1の動作の一例について説明する。図2は、乗降データサーバ1が、自動改札データを旅客毎に各列車に対して分類する処理を表すフローチャートである。
この場合、乗降データサーバ1は、既に図1の中継機2から1日分の自社路線の自動改札データを受信しているものとする。
【0028】
乗降データサーバ1は、まず自動改札データに出場データがあるか否かを確認し(図2のステップS21)、ある場合は出場データに基づいて列車を分類する(ステップS22)。自動改札データは、自動改札機3を用いて収集した情報を中継機3で整理した情報である。自動改札データには、入場時に入場場所の自動改札機3で収集した情報(入場データとする)と、出場時に出場場所の自動改札機3で収集した情報(出場データとする)とがある。ただし、出場データには、入場時に乗車券や特急券の磁気記録層等に自動改札機3が記録した情報も含まれている。入場データと出場データは通常1対で存在する。しかし、入場データまたは出場データの一方しか存在しない自動改札データもある。
【0029】
本実施の形態では、列車別の乗降データを算出するために、列車が停車した駅(旅客が降車した駅)の出場時のデータを使用することを基本としている。列車乗車時は自動改札機3を通過する時刻の幅が広いのに対し、列車降車時には、一定時間にほとんどの旅客が自動改札機3から出場している。したがって、出場時のデータを用いた方がより精度が高い分類結果を得ることができる。
【0030】
ステップS22では、出場データがある自動改札データのすべて、すなわち出場時に自動改札機3を通過したすべての旅客に対する自動改札データに対して列車を分類する処理を行う。出場データがあるすべての自動改札データに対する処理が終了したら(ステップS23)、次に出場データが無い自動改札データに対して列車を分類する処理が行われる(ステップS24〜ステップS28)。
【0031】
まず自動改札データに出場データがあるか否かを再確認し(ステップS24)、ある場合には既に分類処理が終了しているので次の自動改札データの確認を行う(ステップS28〜ステップS24)。無い場合は、対応する出場データがあるか否かを確認する(ステップS25)。対応する出場データとは、同一の旅客が他の乗車券や他の特急券を使用して自動改札機3から出場した場合に収集された他の自動改札データに含まれる出場データである。例えばある旅客が自動改札機3を通過せずにA特急列車からB特急列車に乗り換えた場合、入場時と出場時において各自動改札機3を通過する際に、入場時にはA特急列車の特急券が使用され、出場時にはB特急列車の特急券が使用されることになる。このような場合、A特急列車の特急券使用時に収集された自動改札データには入場データのみが存在し、B特急列車の特急券使用時に収集された他の自動改札データには出場データのみが存在することになる。これらの入場データと出場データは同一の旅客に対するものであり、互いに対応するものである。ステップS25では、このような出場データが存在する場合に、対応する出場データがあると判定する。
【0032】
対応する出場データがある場合は、対応する出場データと入場データに基づいて列車を分類する(ステップ26)。他方、対応する出場データが無い場合は、入場データに基づいて列車を分類する(ステップS27)。出場データがない自動改札データのすべてに対して、ステップ26かステップ27のいずれかの分類処理を行う(ステップS24〜ステップS28)。
【0033】
そして、ステップS22、ステップ26、またはステップ27のいずれかの分類処理における分類結果に基づいて所定の形式の乗降データを作成する(ステップS29)。本実施の形態では、ステップS29で作成される乗降データには、いずれかの分類処理(ステップS22、ステップS26またはステップS27)によって分類された列車番号が付加されている。これらの分類処理をすべての列車のすべての停車駅について行うことで1日分の各列車の乗降データの把握が可能となる。
【0034】
次に、図3〜図5を参照して、図2の各分類処理(ステップS22、ステップS26およびステップS27)について具体例を示して詳細に説明する。ここでは説明のため、図6に示す路線図と、図7〜図9に示すタイムテーブル(時刻表)を用いることにする。
【0035】
図6は、この例において乗降データの収集対象として使用する路線構成を示す路線図である。路線L1は、駅ST1と駅ST6とを始発または終着駅として、6つの駅ST1〜ST6からなる路線である。路線L2は、駅ST1と駅ST9とを始発または終着駅として、5つの駅ST1、ST2、ST7〜ST9からなる路線である。そして、路線L3は、駅ST1と駅ST11とを始発または終着駅として、3つの駅ST1、ST10およびST11からなる路線である。なお路線L1と路線L2は、同一会社の路線であって、駅ST1〜駅ST2間を共通区間とする。路線L3は別会社の路線であるとする。また、各路線L1〜L3では、駅ST1へ向かう方向が上り方向、反対方向が下り方向であるとする。なお、図6に示す例は、本実施の形態が適用可能な路線構成の一例であって、図6のように複数の会社の路線に渡る場合や、1つの会社の路線に適用する場合や、会社という概念に無関係に各路線を把握するような場合に本実施の形態は適用可能である。
【0036】
図3は、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)の詳細を示すフローチャートである。まず、図10(a)および(b)に示す2つの自動改札データAD1およびAD2を用い処理の流れについて説明する。
【0037】
図10(a)に示す自動改札データAD1は、駅ST1の自動改札機3において出場処理がなされた際に収集されたデータであり、少なくとも、出場時刻9時15分および出場駅ST1からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間(有効区間)の情報(乗車駅(区間起点):ST5、到着駅(区間終点):ST1)の情報を含んでいる。
【0038】
自動改札データAD1に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。ステップS31では、列車到着後、次の列車までに出場した旅客がその列車に乗ってきたものと仮定し、自動改札データを分類する。上述したように旅客のほとんどは列車到着後一定時間内に自動改札機を出場すると推測できる。そこで、ある列車(A列車)が到着してから次の列車(B列車)が到着するまでの時間に自動改札機3を出場した旅客をA列車に乗車してきた旅客と仮定して分類を行う。
【0039】
この場合、ステップS31では、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時15分よりも前の到着時刻で直近の列車TR11が選択されて、自動改札データAD1が列車TR11に対応するデータに分類される。
【0040】
なお、図7等に示すタイムテーブルは、各列車の起点駅および途中駅での出発時刻と、終点駅での到着時刻とを含んで構成されている。ただし、途中駅においては到着時刻と出発時刻の2つの情報が通常、設定されている。したがって、乗車時には出発時刻、降車時には到着時刻の情報を比較対象として利用することが望ましい。
【0041】
本処理では、列車の到着時間がキーとなる。実際の運用の際には異常時にも対応できるように、実際の運転状況を反映できるようにすることが望ましい。時刻表などの情報は固定のため、列車が平常どおり運転されている時は問題はないが、異常時には修正が必要となる。そこで、ステップS31を含む以下のタイムテーブルを参照する処理では、運行管理システム6から取得した最新の列車ダイヤ情報や車両運行情報に基づいて修正を行うことで実際の運転状況を反映したタイムテーブルを参照していることとする。
【0042】
この場合、自動改札データAD1が乗り継ぎをしたと推定されるデータではなく、指定列車に乗車していないデータではないとすると、ステップS32〜ステップS34では追加の分類処理は行われない。そして、列車TR11は前後の列車間隔が5分以上であるとすると、ステップS36〜ステップS39の処理は行われず、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0043】
一方、図10(b)に示す自動改札データAD2は、駅ST1の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、少なくとも、出場時刻9時25分および出場駅ST1からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST1)の情報を含んでいる。自動改札データAD2に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時25分よりも前の到着時刻で直近の列車TR12が選択され、自動改札データAD2が列車TR12に対応するデータに分類される。自動改札データAD2が乗り継ぎをしたと推定されるデータではなく、指定列車に乗車していないデータでもないとすると、ステップS32〜ステップS34では追加の分類処理は行われない。そして、列車TR12は前後の列車間隔が5分以内(後の列車TR13は5分以内に到着時間を有する電車である)ではあるが、自動改札データAD2の出場時刻9時25分は、後の列車TR13の到着時刻9時28分より前なので、ステップS36〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0044】
次に、図11(a)に示す自動改札データAD3を例として、処理の流れを説明する。図11(a)に示す自動改札データAD3は、駅ST6の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、少なくとも、出場時刻17時40分および出場駅ST6からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST3、到着駅:ST6)の情報を含んでいる。またこの場合、自動改札データAD3は、入場時刻15時8分、入場駅ST3、座席種別が自由席の情報も含んでいる。自動改札データAD3に対してはまず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図8に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST3→ST6に基づき、駅ST6での出場時刻17時40分よりも前の到着時刻で直近の列車TR24が選択されて、自動改札データAD3が列車TR24に対応するデータに分類される。
【0045】
次に、ステップS32では、自動改札データAD3が入場駅情報を用いて乗り継ぎをしたと推定される自動改札データとして抽出される。すなわち、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、その自動改札データが抽出される。2本の列車を乗り継いで目的地まで行った場合でも、通常のその乗り継ぎについての情報は自動改札機3では収集されない。例えば東北新幹線における新白河駅、白石蔵王駅などは列車本数が少ない上に各駅タイプの列車が多いため、目的地が遠い場合には途中駅で速達タイプに乗り換える可能性が高い。このような乗り継ぎ例を把握するため、ステップS32では、タイムテーブルと入場駅および時刻の情報に基づいて、最も確率が高いと考えられる乗り継ぎ前後の列車を推定する。具体的には、例えば目的地に一番速く到着する列車を利用したと仮定してそれぞれの列車に自動改札データを分けて乗降データとして計上できるようにする。すなわち、このような場合には「目的地に最も速く到着するように列車を乗り継いだ」と仮定し、それぞれの列車別に自動改札データを分類する。なお、最も早く到着というのは分類の一つの方法であり、例えば「最も着席できる可能性が高い乗換」という方法であってもよく、分類方法は複数ある。つまり、乗り継ぎに係る所定の条件で乗り継ぎ前後の列車に乗車したものとして当該旅客を乗り継ぎ前後の各列車に対して分類することになる。
【0046】
この例では、自動改札データAD3に対して、ステップS31で列車TR24に分類されている。しかし、図8に示すように、自動改札データAD3に記録されている入場駅ST3は列車TR24の停車駅には含まれていない。したがって、自動改札データAD3の旅客は、いずれかの駅で列車を乗り継いだと推定することができる。
【0047】
次に、ステップS33で、抽出された自動改札データAD3を、乗り継ぎ前後の各列車に対応する新たな自動改札データに分割する。この場合、図8のタイムテーブルに基づいて、乗り継ぎ後の列車はステップS31で出場データに基づいて分類された列車TR24とし、乗り継ぎ前の列車は入場データに基づいて列車TR22に分類される。その結果、自動改札データAD3は、図11(b)および(c)に示すような2つの自動改札データAD4およびAD5に分割される。この場合、自動改札データAD4は乗り継ぎ前の列車TR22に対応するものであり、降車時刻16時8分、降車駅ST5、入場時刻15時8分、入場駅ST3、座席種別が自由席、分類列車TR22等の情報で構成されている。自動改札データAD5は乗り継ぎ後の列車TR24に対応するものであり、出場時刻17時40分、出場駅ST6、乗車時刻16時8分、乗車駅ST5、座席種別が自由席、分類列車TR24等の情報で構成されている。
【0048】
次に、自動改札データAD4およびAD5が、指定列車に乗車していないデータではないとすると、ステップS34では追加の分類処理は行われない。そして、列車TR22と列車TR24の前後の列車間隔がそれぞれ5分以上であるとすると、ステップS36〜ステップS39の処理は行われず、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0049】
次に、図12に示す自動改札データAD6を例として、処理の流れを説明する。図12に示す自動改札データAD6は、駅ST1の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、出場時刻9時27分および出場駅ST1からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST1)と、座席種別が指定席で指定列車が列車TR11であることを示す情報とを含んでいる。この場合、自動改札データAD6はさらに、入場時刻6時50分、入場駅ST5の情報を含んでいる。
【0050】
自動改札データAD6に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時27分よりも前の到着時刻で直近の列車TR12が選択されて、自動改札データAD6が列車TR12に対応するデータに分類される。自動改札データAD6は、乗り継ぎをしたと推定されるデータではないので、ステップS32〜ステップS33では追加の分類処理は行われない。
【0051】
次に、ステップS34では、自動改札データAD6に対して、分類された列車TR12の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。すなわち、自動改札データAD6は、指定列車を列車TR11とする指定席特急券に対応するデータである。ただし、この場合、自動改札データAD6の入場データにおける入場駅ST5の入場時刻6時50分は、図7に示す指定列車TR11の駅ST5の発車時刻6時49分より後の時刻である。従って、自動改札データAD6の旅客は列車TR11には乗車していないと判定される。自動改札データAD6はステップS31で選択された列車TR12の自由席に対して分類される。なお、一般に指定席特急券に対応する自動改札データには、座席種別の内容が詳細に記録されている。つまり、列車番号・号車・座席番号などの座席情報の把握が可能である。一方、座席情報がない特急券については自由席とみなすことができる。
【0052】
そして、列車TR12は前後の列車間隔が5分以内ではあるが、自動改札データAD6の出場時刻9時27分は、後の列車TR13の到着時刻9時28分よりも前なので、ステップS36〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0053】
次に図13(a)〜(d)に示す4個の自動改札データAD7〜AD10を例にして、処理の流れを説明する。図13(a)〜(d)に示す4個の自動改札データAD7〜AD10はいずれも、駅ST1の自動改札機3において出場時に収集されたデータであり、出場時刻はすべて9時29分で同一である。図13(a)の自動改札データAD7は入場時刻が5時50分、入場駅がST6、座席種別が自由席である。図13(b)の自動改札データAD8は入場時刻が7時7分、入場駅がST5、座席種別が自由席である。図13(c)の自動改札データAD9は入場時刻が7時3分、入場駅がST5、座席種別が指定席、指定列車がTR13である。そして、図13(d)の自動改札データAD10は入場時刻が7時3分、入場駅がST5、座席種別が自由席である。
【0054】
また、自動改札データAD7の特急券区間は駅ST6から駅ST1までであり、自動改札データAD8〜AD10の特急券区間はすべて駅ST5から駅ST1までである。また、自動改札データAD7〜AD10はすべて乗り継ぎをしたと推定されるデータではないとする。
【0055】
自動改札データAD6〜AD10に対しては、まず、出場データとタイムテーブルを用いて自動改札データを列車別に分類する処理が行われる(ステップS31)。この場合、図7に示すタイムテーブルを参照し、特急券区間ST6→ST1あるいはST5→ST1に基づき、駅ST1での出場時刻9時29分よりも前の到着時刻で直近の列車TR13が選択されて、自動改札データAD7〜AD10が列車TR13に対応するデータに分類される。
【0056】
この場合、自動改札データAD7〜AD10は乗り継ぎをしたと推定されるデータではないとしている。したがって、自動改札データAD7〜AD10に対しては、ステップS32の処理と、ステップ33の処理は行われない。
【0057】
次にステップS34で指定列車に乗車していない場合に分類された列車の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。この場合、自動改札データAD7〜AD10のうち座席種別が指定席なのは、図13(c)の自動改札データAD9のみである。自動改札データAD9の入場データは指定列車TR13に乗車可能なデータなので、指定列車に乗車していないとの判定はされない。すなわち、指定列車TR13の駅ST5での発車時刻7時21分に対して、入場時刻7時3分は十分余裕があり、乗車可能である。よって、自由席に分類する処理は行われない。
【0058】
次に、ステップS35では、各自動改札データAD7〜AD10に分類された列車が前後の列車間隔が5分以内のもので、出場時刻が後の列車到着後であるか否かが判定される。この場合、ステップS35の判定結果は「Yes」となるので、ステップS36〜ステップS39で前後の列車に対する詳細な分類処理が行われる。
【0059】
前後の列車間隔が5分以内といった比較的短い時間の場合は、2以上の列車の出場者が混在してしまうことがある。このため本実施の形態では、混在している時間帯について次のような詳細な分類処理を行うことで旅客を2以上の列車に分類する。▲1▼指定席利用者については指定券情報で分類する。▲2▼自由席利用者については停車駅の違いで分ける。▲3▼入場時刻で分ける(例えば片方の列車が発車した後に入場していれば乗車した列車が絞られる)。▲4▼上記▲1▼〜▲3▼で分類不可能な場合は▲1▼〜▲3▼で分類された双方の列車を利用した旅客の比から推計する。以下、各処理について、各自動改札データAD7〜AD10を用いて具体的に説明する。
【0060】
上述したように、各自動改札データAD7〜AD10は、ステップS31で図7の列車TR13に対して分類されている。この列車TR13は、その前に駅ST1に到着する列車TR12と、到着時刻の間隔が5分以内(9時28分と9時24分)である。また、各自動改札データAD7〜AD10の出場時刻の情報は9時29分であり、後の列車TR13到着後の時刻である。したがって、各自動改札データAD7〜AD10に対するステップS35の判定結果は「Yes」となる。つまり、各自動改札データAD7〜AD10の出場時刻は、列車TR12と列車TR13の旅客が混在している時間帯に含まれる可能性が高い。
【0061】
自動改札データAD7は、座席種別が自由席なので、ステップS36で分類は行われず、ステップ37で前後の列車の停車駅の相違で分類する処理が試みられる。自動改札データAD7の入場駅ST6は、列車TR13のみが対象となる。したがって自動改札データAD7の列車TR13に対する分類が確定する。ステップS37で分類が確定した場合、ステップS38〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0062】
自動改札データAD8は、座席種別が自由席なので、ステップS36で分類は行われず、ステップ37で前後の列車の停車駅の相違で分類する処理が試みられる。自動改札データAD8の入場駅ST5は、列車TR13と列車TR12の両方が対象となる。したがって、ステップS37では自動改札データAD8の列車の分類は確定しない。次に、ステップS38では、入場時刻に基づき分類が試みられる。自動改札データAD8の入場時刻7時7分は、入場駅ST5における列車TR12の出発時刻より後である。したがってステップS38で自動改札データAD8の列車TR13に対する分類が確定する。ステップS38で分類が確定した場合、ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0063】
自動改札データAD9は、座席種別が指定席である。したがって、ステップS36で分類が行われる。すなわち、自動改札データAD9は、指定列車TR13に対して分類され、それが確定する。ステップS36で分類が確定した場合、ステップS37〜ステップS39の処理は行われない。ここで、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0064】
自動改札データAD10は、座席種別が自由席なので、ステップS36で分類は行われず、ステップ37で前後の列車の停車駅の相違で分類する処理が試みられる。自動改札データAD10の入場駅ST5は、列車TR13と列車TR12の両方が対象となる。したがって、ステップS37では自動改札データAD10の列車の分類は確定しない。次に、ステップS38では、入場時刻に基づき分類が試みられる。自動改札データAD10の入場時刻7時3分は、入場駅ST5における前の列車TR12の出発時刻より前である。したがってステップS38でも自動改札データAD10の列車の分類は確定しない。
【0065】
次に、ステップS39で、出場データに基づく分類結果の同じ駅で同じ時間帯の乗車比率から列車を推定し、分類する処理が行われる。つまり、まず、ステップS36〜ステップS38のような他の分類方法で分類が確定した自動改札データのうち、出場駅が駅ST1で、出場時刻が9時29分あるいは9時29分を中心とする数分間の間の出場データを持つ自動改札データを抽出する。次に、抽出したデータに対する列車TR12と列車TR13の分類割合を算出する。そして、自動改札データAD10のように、ステップS36〜ステップS38のような他の分類方法で分類が確定しなかった複数の自動改札データに対して、算出した分類割合で、列車を推定する。例えば、算出した割合が50%である場合に、分類が確定しなかったデータが2個あったときは、各1個の自動改札データが列車TR12と列車TR13に分類される。ステップS39で分類が確定すると、図2の出場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS22)は終了する。
【0066】
なお、ステップS39の処理は、例えば次のようにして実行する。ステップS39の処理は、各自動改札データに対して順次実行するのではなく、ステップS39の処理対象となる自動改札データがある場合、とりあえず、処理を行わず、確定処理をしない状態のままで保留にしておく。そして、他の自動改札データに対してステップS36〜ステップS38の確定処理が終了したところで、保留していた各自動改札データに対する分類処理を一括して行うようにする。
【0067】
次に、図4〜図5を参照して、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26およびステップS27)について説明する。ステップS26およびステップS27の分類処理は、出場データが収集されていない場合の列車分類処理である。例えば自動改札機3が設置されていない駅で降車した場合は、出場時に自動改札データが収集されない。このような場合には、入場時に収集した自動改札データにおける入場時刻等の情報を参考に分類を行う。
【0068】
例えば、図6の駅ST2において路線L1と路線L2との間の乗り換え時の改札用に自動改札機3が設けられていないときや、路線L1や路線L2から他社の路線L3へ乗り換える場合に出場データが未収集となるとなる可能性がある。より具体的には例えば大宮駅での新幹線同士の乗換や東京駅での東海道新幹線と他の新幹線との乗換などの場合である。なお、契約等により、他社の運行管理システムとの間でデータを授受することができる場合には、他社の路線であっても出場データ等が必ずしも未収集となるわけではない。
【0069】
入場データに基づく分類では、例えば、既に列車別に分類された他の自動改札データ(出場時のデータで分類がなされたもの等)における入場時間の傾向を分析することで、それを参考にして分類処理を行う。あるいは、特急券に加え、乗車券の情報に着目し、乗り換えや乗り継ぎ先として考えられる自社路線の各駅や、他社路線の各駅のデータを検索し、双方に該当したデータについてはそれらに基づいて乗車したと推測される列車に対して分類する処理を行う。具体的には、同一入場場所の同一時間帯の入場記録を持つ出場時の自動改札データが存在する他の旅客に対する各列車への分類割合や、乗り換え後の列車の出場時の自動改札データが存在した場合には乗り換え前の各列車に対する推定乗車割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する等の処理を行う。以下、ステップS26とステップS27の処理の具体例についてそれぞれ説明する。
【0070】
まず、ステップS26での、対応する出場データがあって(図2のステップS25で「あり」の場合で)、対応する出場データと、入場データとに基づいて列車を分類する処理について説明する。ここでは図14(a)に示す自動改札データAD11を例に処理の流れを説明する。図14(a)に示す自動改札データAD11は、駅ST5の自動改札機3において入場処理がなされた際に収集されたデータであり、少なくとも、入場時刻7時5分および入場駅ST5からなる入場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST2)の情報を含んでいる。この自動改札データAD11には、出場データは存在しない(図2のステップS24で「無し」の場合である)。
【0071】
また、この場合、図2のステップS25で対応する出場データありと判定された際の相手方の自動改札データは、図14(b)の自動改札データAD12であるとする。自動改札データAD12は、出場時刻11時15分および出場駅ST9からなる出場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST2、到着駅:ST9)の情報を含んでいる。また、自動改札データAD12は、列車TR33に分類されているものとする。
【0072】
自動改札データAD12が自動改札データAD11に対応する出場データを有するものであるとの判定は、特急券区間や、自動改札データAD11およびAD12と同時に自動改札機3に投入された乗車券に対応して収集された自動改札データに基づいて行われる。他の自動改札データを検索した結果の比較から、対応度合いが最も高いものを対応する自動改札データとして判定する。
【0073】
自動改札データAD11の特急券区間は駅ST5から駅ST2までである。したがって、自動改札データAD11の旅客は、駅ST2において降車した確率が高いと考えられる。一方、自動改札データAD12は、入場データが無く、特急券区間が駅ST2から駅ST9までであり、分類された列車が列車TR33である。また、路線L1と路線L2のタイムテーブル(図7と図9)と、両者の入場時刻と出場時刻との関係から、自動改札データAD11の旅客と自動改札データAD12の旅客が駅ST2で乗り換えを行った同一の旅客である可能性があること、すなわち駅ST2で乗り換え可能な列車が存在することが分かる。このような対応関係を、駅改札口における入場データが無く、出場データのみを有する複数の自動改札データに対してそれぞれ確認し、同一の旅客である可能性を有する自動改札データを検索する。そして、この場合には、自動改札データAD12が検索されて、自動改札データAD11に対応する出場データを有する自動改札データがあるとの判定がなされる。
【0074】
自動改札データAD11に対しては、まず、対応する出場データを持つ自動改札データに分類された列車に乗り換え可能な複数の列車のなかから入場時刻情報に基づいて乗車可能な列車を抽出する処理が行われる(図4のステップS41)。対応する出場データを持つ自動改札データAD12に分類された列車は、列車TR33である。図9のタイムテーブルから、列車TR33の駅ST2の発車時刻は9時22分である。図7のタイムテーブルから駅ST5に停車(駅ST5から出発)して9時22分以前に駅ST2に到着する列車は、列車TR13、TR12、TR11、…である。一方、自動改札データAD11の駅ST5での入場時刻は7時5分である。したがって、乗り換え可能な列車TR13、TR12、TR11、…のうち、自動改札データAD11の入場時刻で乗車可能な列車、すなわち7時5分以後に駅ST5を発車する列車は、図7から列車TR12と列車TR13である。したがって、この場合、ステップS41では、乗車可能な列車として合計2台の列車TR12と列車TR13が抽出される。
【0075】
次にステップS42で乗車可能な列車が複数抽出されたか否かが判定される。この場合、抽出された列車は2台なので、判定結果は「Yes」となり、まず座席種別が指定席の場合は指定列車に分類する処理が行われる(ステップS43)。このステップS43の処理は、図3のステップS36の処理と同様にして実行される。例えば座席種別が指定席で指定列車が列車TR12の場合はその列車に分類され、指定列車が列車TR13の場合はその列車に分類される。この場合、座席種別は自由席であったとする。よってステップS43では分類は行われない。
【0076】
次にステップS44で出場データに基づく分類結果の同じ駅で同じ時間帯の乗車比率から列車を推定し、分類する処理が行われる。まず、図2のステップS22の出場データに基づく列車の分類結果において、入場駅が駅ST5で、入場時刻が7時5分あるいは7時5分を中心とする数分間の間の入場データを持つ自動改札データを抽出する。次に、抽出したデータに対する列車TR12と列車TR13の分類割合を算出する。そして、算出した分類割合で列車を推定する。例えば、算出した割合が50%である場合に、分類が確定しなかったデータが2個あったときは、各1個の自動改札データが列車TR12と列車TR13に分類される。この場合、自動改札データAD11は、列車TR13に対して分類されたものとする。この結果、図14(c)に示すように自動改札データAD11に列車番号TR13と、降車駅ST2の情報が追加される(自動改札データAD11a)。ここでの分類方法には、ある列車別(A)に分類した出場側のデータ内の入場時刻を集積し、その入場時刻の標準偏差σ(シグマ)の範囲に入る時間帯の入場側データはA列車に割り振るといった方法等、複数ある。その後、ステップS46〜ステップS48の処理が行われる。
【0077】
ステップS46では、指定列車に乗車していない場合に分類された列車の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。ステップS47では入場駅情報を用いて乗り継ぎをしたと推定される自動改札データを抽出する処理が行われる。そして、ステップS48では抽出された自動改札データを各列車に対応する新たな自動改札データに分割する処理が行われる。この場合、自動改札データAD11aは、ステップS46〜ステップS48の条件に合わないので分類処理は行われないものとする。そして、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26)は終了する。
【0078】
なお、ステップS46の処理は図3のステップS34の処理に、ステップS47およびステップS48の処理は図3のステップS32およびステップS33の処理にそれぞれ対応するものである。各ステップでは上述したものと同様の処理が行われる。
【0079】
次に図14(d)に示す自動改札データAD11bを例に処理の流れを説明する。自動改札データAD11bの入場駅は駅ST5、入場時刻は7時16分である。この自動改札データAD11bに対応する出場データをもつ自動改札データは、上記と同様に、図14(b)に示す自動改札データAD12であるとする。自動改札データAD11bに対しては、まず、対応する出場データを持つ自動改札データに分類された列車に乗り換え可能な複数の列車のなかから入場時刻情報に基づいて乗車可能な列車を抽出する処理が行われる(図4のステップS41)。対応する出場データを持つ自動改札データAD12に分類された列車は、列車TR33である。図9のタイムテーブルから、列車TR33の駅ST2の発車時刻は9時22分である。自動改札データAD11bの駅ST5での入場時刻7時16分以後に駅ST5を発車する列車のうち、駅ST2に9時22分以前に到着する列車は、図7から列車TR13のみである。したがって、この場合、ステップS41では、乗車可能な列車として1台の列車TR13が抽出される。
【0080】
次にステップS42で乗車可能な列車が複数抽出されたか否かが判定される。この場合、抽出された列車は1台なので、判定結果は「No」となり、抽出した列車に分類する処理が行われる(ステップS45)。この結果、図14(c)に示すように自動改札データAD11bに列車番号TR13と、降車駅ST2の情報が追加される(自動改札データAD11a)。その後、ステップS46〜ステップS48の処理が行われる。この場合、自動改札データAD11aは、ステップS46〜ステップS48の条件に合わないとすると、それらの分類処理は行われない。そして、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26)は終了する。
【0081】
次に、図5を参照して、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS26およびステップS27)のうち、ステップS27での、対応する出場データがない場合であって(図2のステップS25で「無し」の場合で)、入場データに基づいて列車を分類する処理について説明する。ここでは図14(a)に示す自動改札データAD11を例に処理の流れを説明する。図14(a)に示す自動改札データAD11は、駅ST2の自動改札機3において入場処理がなされた際に収集されたデータであり、少なくとも、入場時刻7時5分および入場駅ST5からなる入場データと、特急券に記録された特急券区間の情報(乗車駅:ST5、到着駅:ST2)の情報を含んでいる。また自動改札データAD11には、出場データは存在しない(図2のステップS24で「無し」の場合である)。
【0082】
また、この場合、図2のステップS25で対応する出場データ無しと判定されているとする。したがって、自動改札データAD11に対しては、その入場時のデータのみに基づいて列車の分類が行われる。まず、ステップS51で、出場データに基づく分類結果において同じ駅で同じ時間帯の乗車比率から列車を推定し、分類する処理が行われる。始めに自動改札データAD11の入場時刻7時5分と、図7のタイムテーブルから、分類対象となる列車(入場時刻以後に入場駅を発車する列車)TR12、TR13、TR14、…が抽出される。次に、図2のステップS22の出場データに基づく列車の分類結果において、入場駅が駅ST5で、入場時刻が7時5分あるいは7時5分を中心とする数分間の間の入場データを持つ自動改札データを抽出する。次に、抽出したデータに対する列車TR12、TR13、TR14、…の分類割合を算出する。そして、算出した分類割合で、列車を推定する。
【0083】
例えば、算出した割合が列車TR12で30%、列車TR13で70%であった場合に、分類対象のデータが3個あったときは、列車TR12に1個、列車TR13に2個というように分類処理を行う。この場合、自動改札データAD11が、列車TR13に対して分類されたものとする。この結果、図14(c)に示すように自動改札データAD11に列車番号TR13と、降車駅ST2の情報が追加される(自動改札データAD11a)。その後、ステップS52〜ステップS54の処理が行われる。
【0084】
ステップS52では、指定列車に乗車していない場合に分類された列車の自由席に乗車したとして分類する処理が行われる。ステップS53では入場駅情報を用いて乗り継ぎをしたと推定される自動改札データを抽出する処理が行われる。そして、ステップS54では抽出された自動改札データを各列車に対応する新たな自動改札データに分割する処理が行われる。この場合、自動改札データAD11aは、ステップS52〜ステップS54の条件に合わないので分類処理は行われないものとする。そして、図2の入場データに基づいて列車を分類する処理(ステップS27)は終了する。
【0085】
なお、ステップS52の処理は図3のステップS34の処理に、ステップS53およびステップS54の処理は図3のステップS32およびステップS33の処理にそれぞれ対応するものである。各ステップでは上述したものと同様の処理が行われる。
【0086】
なお、図2に示す各処理で分類不可能な自動改札データに対しては、乗車券情報や商品情報などで分類を試みることができる。
【0087】
また、監視カメラ7で計測した各領域の通過人数を参考にして、列車分類の割合を調整する等の処理を組み合わせるようにしても良い。
【0088】
本実施の形態によって作成した乗降データは、より総合的な乗降データ作成の他、旅客の行動分析やダイヤ作成、営業施策への応用などに有用と考えられる。より精度良く列車単位に分けてあるため、列車別の利用特性や、空いている区間の把握などから運転時分や座席配分、企画切符の設定などに活用可能である。また、旅客販売総合システム用サーバ4で管理するデータなどの他データとあわせることで応用範囲を更に広げることができる。また、本実施の形態で作成した乗降データは車内販売の販促やタクシーの配車、街づくりの基礎データと鉄道業以外への有用性も秘めている。
【0089】
また、列車は異常時などで予定より遅れて運行することがあるが、その日の運行実績を用いることで、正確な列車別乗降データの作成が可能となる。さらにデータ内に記録されている座席情報を用いて自由席・指定席・グリーン席など座席別に把握し、各旅客を各座席種別に対して分類することも可能である。
【0090】
乗降データサーバ1による各駅の自動改札データに対する処理は、端末5に対して所定の操作を行うことで、任意のタイミングで実行できるようにしたり、任意のタイミングで最新のデータの送受信が可能なシステムとすることがきる。
【0091】
なお、本発明の実施の形態は、上記のものに限定されず、例えば、各構成要素を通信回線を介して分散配置したり、統合したりすることが可能である。また、乗降データサーバ1で実行される各処理は、適宜省略したり、判定条件を変更するなどの変更が可能である。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、所定時間内に2以上の列車が到着した場合、出場時の自動改札データが存在せず入場時のもののみが存在する場合、あるいは、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、それらを考慮した列車分類を行うので、従来に比べ精度良く所定の条件で分類した乗降データを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示すシステム図。
【図2】図1の乗降データサーバ1による処理を示すフローチャート。
【図3】図2のステップS22の詳細処理を示すフローチャート。
【図4】図2のステップS26の詳細処理を示すフローチャート。
【図5】図2のステップS27の詳細処理を示すフローチャート。
【図6】図2〜図5に示す各処理を説明する際に用いる路線図。
【図7】図6に示す路線図におけるタイムテーブルの一例を示す図。
【図8】図6に示す路線図におけるタイムテーブルの他の例を示す図。
【図9】図6に示す路線図におけるタイムテーブルの他の例を示す図。
【図10】自動改札データの一例を示す図。
【図11】自動改札データの他の例を示す図。
【図12】自動改札データの他の例を示す図。
【図13】自動改札データの他の例を示す図。
【図14】自動改札データの他の例を示す図。
【符号の説明】
1 乗降データサーバ、2 中継機、3 自動改札機、4 旅客販売総合システム用サーバ、5 端末、6 運行管理システム、AD1〜12、11a、11b
自動改札データ
Claims (5)
- 複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、
収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、所定時間内に2以上の列車が到着した場合、入場場所の情報で特定可能なときは入場場所の情報で特定された列車に対して分類し、自動改札データに指定席情報が含まれていたときには指定席情報で特定された列車に対して分類し、入場時刻と入場場所での当該各列車の出発時刻との比較によって特定可能なときはその比較結果に基づいて特定された列車に対して分類し、又は、それらを含む他のいずれの条件でも列車を特定できないときには他の条件による各列車への分類割合に応じて各旅客を各列車に対して分類する分類手段と、
分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする乗降データ作成装置。 - 複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、
収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、出場時の自動改札データが存在せず入場時のもののみが存在する各旅客に対しては、同一入場場所の入場記録を持つ自動改札データの出場時の情報に基づく他の旅客に対する各列車の分類結果と各旅客の入場時刻を分析した結果に応じて、又は乗り換え後の列車の出場時の自動改札データが存在した場合には乗り換え前の各列車に対する所定の推定割合に応じて、当該各旅客を各列車に対して分類する分類手段と、
分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする乗降データ作成装置。 - 複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集手段と、
収集手段によって収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類するものであって、自動改札データに基づいて旅客が途中駅で乗り継ぎを行ったと判定される場合に、乗り継ぎに係る所定の条件で乗り継ぎ前後の列車に乗車したものとして当該旅客を乗り継ぎ前後の各列車に対して分類する分類手段と、
分類手段による分類結果に基づいて乗降データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする乗降データ作成装置。 - 前記分類手段がさらに、前記自動改札データに含まれる座席種別を示すデータに応じて各旅客を各座席種別に対して分類することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の乗降データ作成装置。
- 複数の自動改札機を用い、各旅客に対応するデータであって、少なくとも各旅客の入場場所若しくは出場場所又はその両方と入場時刻若しくは出場時刻又はその両方とを含む自動改札データを収集する収集過程と、
収集過程で収集された自動改札データと各列車の出発時刻若しくは到着時刻又はその両方とに基づいて各旅客を各列車に対して分類する分類過程と、
分類過程での分類結果に基づいて乗降データを作成する作成過程とを含むことを特徴とする乗降データ作成方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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