JP6675860B2 - データ処理方法およびデータ処理システム - Google Patents

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Description

本発明はデータを処理する方法、及びその方法を実行するデータ処理システム、データ処理装置を対象とし、特に列車の荷重データおよび、駅改札通過データを用いて駅構内の滞留人数を推定する技術に関する。
鉄道事業者にとって駅の混雑状況を把握することは、安全な輸送サービスを実現する上で非常に重要である。すでにほとんどの駅では、監視カメラなどが設置されており、鉄道事業者がプラットフォーム上の混雑などを遠隔地からでもリアルタイムに、把握することができるようになっている。監視カメラを設置することは、改札口付近やエスカレーターの乗降場所など特定のエリアの混雑を把握する際には有効な手段といえるが、駅全体の混雑状況を正確に把握するためには、駅構内において監視カメラを死角なく全てに配置する必要があり、コスト面や、乗客へのプライバシー配慮の面で難しい課題がある。また監視カメラ映像の分析技術を用いて人物検知、人物追跡などを行い、混雑を推定する手法も考えられるが、この方法では設置したカメラ毎にパラメタ調整が必要になり、即時的に数百、数千の駅へ展開し、運用を継続することは困難である。
一方、列車の混雑については、車両の荷重センサから得られたデータを用いて求める方法が広く知られている。例えば特許文献1では、車両重量と、乗客一人当たりの平均重量を利用して、列車の乗車率を算出する技術が開示されている。また、乗車位置・区間にあわせた停車駅の情報(乗換路線、ホーム案内図、駅構内図)や乗車中(走行中)の列車の各車両の混雑状況や車内温度を、乗客向けにリアルタイムに提供するサービスも実用化されている。
また駅に設置された自動改札機の通過記録を利用する技術も知られている。特許文献2には、未来の乗客流動を予測するために、自動改札機の通過記録を集計しておき、予測当日の実測値と照らし合わせて、統計的に類似のパターンを抽出することで当日の流動予測に活用する技術が開示されている。
特開2012−101640号公報 特開2010−061321号公報
駅の混雑状況を示す重要な指標の一つに、駅構内に滞留している人の数が挙げられる。特許文献1に記載されている車両の荷重データを用いると、各駅間において、おおよそ何人の乗客が乗車中であるかを把握することができる。しかし、ある駅で何人乗車し、何人降車したかという内訳は分からない。例えば、ある列車から500人が降車し、さらに500人が乗車したとすると、列車の乗客数はプラスマイナスゼロになるため、車両の荷重データ上は変化がないままである。しかし、その時刻前後における駅の滞留人数は、乗車する人と降車する人の合計値で考える方法が自然であるため、合計1000人になり、車両の荷重データだけから駅の滞留人数を推定することは困難である。
ここで、一つの路線しか止まらないような単純な駅においては、改札から入場した乗客は、数秒から数分後には、ほぼ必ず、列車に乗るであろうということが想像できる。同様に、列車から降車した乗客もほとんどは数秒から数分後に改札を出場すると考えられるため、入場者数≒列車の乗車人数、出場者数≒列車の降車人数の関係が成り立つ。そこで、リアルタイムに取得した列車の荷重データに加えて、対象駅の入場者数、または出場者数の値を用いることで、近似的に駅構内の滞留人数(列車の乗車人数と降車人数の合計)を求めることができる。
特許文献2に記載されている手法を用いると、過去データから求めた統計的な入場者数および出場者数のパターンと、当日の改札通過記録により、予測値を算出することができるが、これは改札機の通過記録が、ほぼリアルタイムに取得可能な場合においてのみ有効な手段であり、そのようなリアルタイムデータ取得に対応している改札機は、日本では、まだほとんど例がない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであって、乗客数データを用いて、現在、もしくは近い将来の駅構内の滞留人数を精度よく推定、予測することを目的とする。
本発明の一側面は、入力装置、出力装置、処理装置、および、記憶装置を備えた情報処理装置により、所定領域の混雑状況を計算するデータ処理方法である。この方法では、移動体に乗車して領域に進入する第1の乗客数を反映した値a1を取得する第1のステップ、移動体に乗車して領域を退出する第2の乗客数を反映した値a2を取得する第2のステップ、領域に入場する入場者数を反映した値IN、および、領域を出場する出場者数を反映した値OUTの少なくとも一つを取得する第3のステップ、a1とa2の両方、および、INとOUTの少なくとも一つから、混雑状況を計算する第4のステップ、を備える。
本発明の他の一側面は、入力装置、出力装置、処理装置、および、記憶装置を備えた情報処理装置により、改札口と列車の進入および退出経路を備える駅構内の滞留人数を計算する、データ処理システムである。このシステムは、列車に乗車して駅構内に進入する第1の乗客数を反映した値a1と、列車に乗車して駅構内を退出する第2の乗客数を反映した値a2の、差分を求める乗客数差分計算モジュールと、駅構内に改札口から入場する入場者数を反映した値IN、および、駅構内を改札口から出場する出場者数を反映した値OUTの少なくとも一つと、差分から、滞留人数を計算する滞留人数計算モジュールと、を備える。
混雑状況を表す数値の計算の典型的な具体例としては、混雑状況を示す指標である滞留人数は、移動体への乗車人数P1と、移動体からの降車人数P2の和と定義し、近似的に、乗車人数P1は値INと等しいものとし、降車人数P2は値OUTと等しいものとして計算を行う。また、混雑状況を示す他の指標である混雑度は、駅の滞留人数を、駅のキャパシティ(定員)で割った数値とする。
典型的な他の具体例としては、値a1およびa2は、移動体の荷重センサから得られたデータに基づいて取得される。
一例としては、値a1、a2、IN、OUTは、過去のデータを用いて、過去の混雑度や滞留人数を計算してもよい。他の例としては、値a1、a2、IN、OUTは、最新のデータを用いて、現在の混雑度や滞留人数を計算してもよい。また、他の例ではIN、OUTとして、過去のデータから推定した値を用いて計算してもよい。また、他の例では、これらの計算で得られた混雑度や滞留人数を予測モデルに入力し、他の時点の混雑度や滞留人数を推定することも可能である。
以上の構成は、単体のコンピュータで構成してもよいし、あるいは、入力装置、出力装置、処理装置、記憶装置の任意の部分が、ネットワークで接続された他のコンピュータで構成されてもよい。
本実施例中、ソフトウエアで構成した機能と同等の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウエアでも実現できる。
本発明によれば任意の駅の構内に滞留している乗客の人数を推定もしくは予測することが可能になる。
本発明を実施するシステムにおいて取得するデータ群の関係を説明する説明図である。 本発明を実施するシステム全体の基本構成図である。 駅・路線情報を格納するレコードの構造を説明する表図である。 ダイヤデータを格納するレコードの構造を説明する表図である。 車両位置データを格納するレコードの構造を説明する表図である。 乗客数データを格納するレコードの構造を説明する表図である。 改札通過人数データを格納するレコードの構造を説明する表図である。 列車の出発時刻を取得する処理手順を示す流れ図である。 乗客数の差分データを格納するレコードの構造を説明する表図である。 乗客数の差分を計算する処理手順を示す流れ図である。 駅滞留人数データを格納するレコードの構造を説明する表図である。 駅の滞留人数を計算する処理手順を示す流れ図である。 駅の滞留人数を予測する処理手順を示す流れ図である。 混雑状況表示ツールの条件設定画面の例を示す平面図である。 操作端末に情報配信を行う処理手順を示す流れ図である。 鉄道事業者やシステム運用者向けに配信される混雑状況可視化画面の例を示す平面図である。 乗客向けに配信される混雑状況可視化画面の例を示す平面図である。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。以下、図1から図17を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は本実施例に係る、駅の滞留人数を推定するために必要な列車の列車位置データ(1011)、乗客数データ(1012)、改札通過データの関係性を示す図である。近年、走行中の列車(車上)から現在の列車位置情報などを一定周期で地上のセンターサーバに伝送する列車無線システムの導入が進んでいる。また、ほとんどの列車には車両毎の重量に応じて加減速の度合を制御する目的で、応荷重装置が取り付けられており、各駅間を通過する度に、応荷重装置で取得した重量データから、その時点で列車に乗車している人数(「乗客数」という)のおおよその数を計算することができる。そのため、図1に示すように列車から数秒おきに伝送された、列車位置、駅間における乗客数などの情報を、地上側サーバで収集、蓄積することができる。
列車位置情報により、どの駅と駅の間(「駅間」という)を走行中か、もしくはどの駅に停車中かといった列車の状態を検知することが可能になり、例えば時刻T1において列車は駅ST1と駅ST2の間を走行中、時刻T2では駅ST2に停車中、時刻T3では駅ST2と駅ST3の間を走行中というように、各列車の一連の動きを追跡することができる。列車位置情報は例えば起点からの距離(m)で示すことができる。
ここで列車が駅ST2に停車している時刻T2の前後において、駅ST2と列車の間で乗客の乗り降りが発生する。駅ST2から列車に乗る人数(「乗車人数」という)をP1、列車から降りる人数(「降車人数」という)をP2とすると、駅間ST1−ST2における列車の乗客数a1、駅間ST2−ST3における列車の乗客数a2との間に数1の関係式が成り立つ。
Figure 0006675860
ある時刻(または時間帯)における、駅の混雑状況を評価する場合、その時刻(または時間帯)において、駅構内に存在する人の数(「滞留人数」という)を指標とすることができる。また、「混雑度」で評価することもできる。本明細書では、「混雑度」を、「駅の滞留人数を、駅のキャパシティ(定員)で割った数値」と定義する。例えば、これがある閾値を超えた場合に「混雑状態」とみなすことができる。駅のキャパシティは、駅毎に設定しても良く、大規模/中規模/小規模の駅等に分類して数種類用意しても良い。また、キャパシティは駅の構造等が変わるタイミング等で、手動または自動的にメンテナンスされることが好ましいデータであり、ある種のマスタデータである。
ここで時刻T2前後における駅ST2の総滞留人数は、乗車人数P1と降車人数P2の合計値で近似できると考えられるため、式1を用いて総滞留人数(P1+P2)を表すと、数2に示すように総滞留人数(P1+P2)は、たとえば、列車の乗客数の差分(a2−a1)と、(2×降車人数P2)の和で求めることができる。
Figure 0006675860
さらに降車人数P2は時刻T2直後の駅ST2の出場者数に、ほぼ等しいと考えられるため、時刻T2前後の駅ST2の総滞留人数(P1+P2)は、列車の乗客数の差分(a2−a1)と、駅ST2の出場者数を用いて求めることができる。仮に駅ST2が複数の路線を持つような複雑な乗換駅であったとしても、下記に示す数3のように全ての路線について列車の乗客数の差分を求めることで乗換のために乗り降りした乗客の存在も考慮することができ、数2と同様に、たとえば出場者数を加えることで総滞留人数を求めることができる。また、乗車人数P1は時刻T2直後の駅ST2の入場者数にほぼ等しいと考えられるため、同様に入場者数を加えることでも総滞留人数を求めることができる。
Figure 0006675860
図2は本実施例に係る、駅の滞留人数を推定するシステムの全体構成図である。近年、多くの鉄道の駅において、自動改札機が設置されるようになり、鉄道を利用する乗客(101)は、非接触型ICカードや、あるいは同等の機能を持つ携帯端末、磁気乗車券を、自動改札機(102)に読み取らせることにより、駅への入場、駅からの出場を行っている。自動改札機(102)で読み取った情報は、ネットワーク(107)を介して、鉄道事業者が管理する履歴管理サーバ(複数のサーバからなるサーバ群でもよい)(108)へ送信される。
また、列車(103)からは前記、列車無線システムを介して、車両位置データや乗客数データなどが履歴管理サーバ(108)に送信される。さらに近年は、安全性確保のため、駅構内に監視カメラ(104)が設置されており、鉄道の運行を管理する指令所などで、ネットワーク(107)を介して映像をリアルタイムに受信し、確認を行っている。
駅の滞留人数推定システム(105)はデータサーバ(111)、計算サーバ(112)、情報配信サーバ(113)からなり、改札通過履歴やリアルタイムの車両情報を収集、蓄積し、分析処理を行うものである。なお、本実施例を説明する際に直接関係しない車両、改札機などの機能や構成、データ処理技術については説明を省略する。
車両位置データや乗客数データ、改札通過データは蓄積と同時、もしくは一時間おきや一日おきなど適当なタイミングで必要な部分に関してデータサーバ(111)へ、ネットワーク(107)を介して送信される。データサーバ(111)と計算サーバ(112)、情報配信サーバ(113)のサーバ群からなる駅の滞留人数推定システム(105)はネットワーク(107、114)を介して、鉄道事業者(116)や乗客(115)と通信することができる。なお、本実施例では、データサーバ(111)、計算サーバ(112)、情報配信サーバ(113)のサーバ群として説明するが、1つ、または複数のサーバでこれらサーバ群の機能を実行できるように構成することも可能である。
データサーバ(111)は、ネットワーク(107)を介して車両位置データ(124)、乗客数データ(125)、改札通過人数データ(126)をそれぞれの更新間隔に従って受信し、サーバ内のデータ格納部(121)に記録する。その他にデータサーバ(111)に含まれるデータとして、駅および路線の構造情報を表す駅・路線情報(122)や、計画上の運行ダイヤを表すダイヤデータ(123)などがある。駅・路線情報(122)やダイヤデータ(123)に関しては変更があった場合に、適宜、システムの外部から入力され、更新・記録が行われる。
計算サーバ(112)では、データサーバ(111)に蓄積されたデータ群を用いて、駅の滞留人数を算出する処理と、結果を格納する処理を行う。計算サーバ(112)は主にネットワークインタフェース(I/F(A))(130)、CPU(131)、メモリ(132)、記憶部(133)からなる。ネットワークインタフェースは、ネットワークに接続するためのインタフェースである。記憶部(133)には列車出発時刻計算プログラム(134)、乗客数差分計算プログラム(135)、駅の滞留人数計算プログラム(136)、駅の滞留人数予測プログラム(138)などのプログラム群と、計算処理の結果、得られた駅の滞留人数推定結果(137)を格納するデータ格納部(139)が含まれている。記憶部は、例えばハードディスクドライブやCD−ROMドライブ、フラッシュメモリなどである。なお、複数の記録装置に各種プログラム、各種データを分割して記録するようにしてもよい。
各プログラム群が実行される際には、分析対象となるデータをデータサーバ(111)から読み出してメモリ(132)へ一時的に格納し、CPU(131)で各プログラム(134、135、136、138)をメモリに読み出して実行することにより各種機能を実現する。これらのプログラムの実行のタイミングは、車両位置データや乗客数データを新たに取得し、データサーバ(111)に格納されたタイミングで行ってもよいし、数秒おき、数分おきなどあらかじめ、決められた時間間隔に従って、自動的に処理を実行してもよい。
以上のように、本実施例では計算や制御等の機能は、記憶装置に格納されたプログラムがプロセッサによって実行されることで、定められた処理を他のハードウエアと協働して行う。計算機などが実行するプログラムまたはその機能を実現する構成を、本明細書では「機能」、「手段」、「部」、「モジュール」等と呼ぶ場合がある。
情報配信サーバ(113)は、ネットワークインタフェース(I/F(B))(145)、CPU(146)、メモリ(147)、記録装置(148)を備える。ネットワークインタフェースは、ネットワークに接続するためのインタフェースである。記録装置は、各種プログラム、各種データを記録するものであり、例えば、ハードディスクドライブやCD−ROMドライブ、フラッシュメモリなどである。なお、複数の記録装置に各種プログラム、各種データを分割して記録するようにしてもよい。
情報配信サーバ(113)はシステム運用者(119)、鉄道事業者(116)、乗客(115)が情報端末(117、118、120)からネットワーク(114、151)を介して、利用者の照合、画面表示に関する条件設定、駅の滞留人数推定結果の参照を行うためのものである。記録装置(148)には条件取得プログラム(141)、情報配信プログラム(142)が含まれる。CPU(146)は、記録装置(148)に記録されている各種プログラムをメモリに読み出して実行することにより各種機能を実行する。これらの情報は、基本的に各利用者が能動的にアクセスしたタイミングで取得される。
駅滞留人数推定システム(105)を運用するシステム運用者(119)は情報端末(120)を用いてネットワーク(151)を介し、各種の蓄積データの構成や状況、計算サーバの状況や計算結果、利用者からの検索リクエスト状況などを確認することができる。
図3はデータサーバ(111)内に格納される駅・路線情報(122)のデータ構造について示した図である。駅・路線情報(122)は路線ID(201)、駅ID(202)、路線名(203)、駅名(204)、緯度情報(205)、経度情報(206)などの情報を含み、各路線の停車駅や、路線名、駅の地理的な位置情報などを表すデータである。駅・路線情報(122)は、変更があった場合に、鉄道事業者もしくはシステム運用者がシステムの外部から入力し、更新・記録される。また、例えば曜日によって異なるような場合には、複数のテーブルを保持しておき、データ処理の対象日の曜日に応じて切り替えてもよい。
図4はデータサーバ(111)内に格納されるダイヤデータ(123)のデータ構造について示した図である。ダイヤデータ(123)には、路線ID(211)、列車ID(212)、駅ID(213)、停車順(214)、日付(215)、到着時刻(216)、出発時刻(217)、列車の定員(218)などの情報が含まれる。ほとんどの鉄道事業者は車両運用や運転士の手配などのため、運行スケジュールを、あらかじめ決めており、どの列車がどのタイミングでどのように運行されるかを示す計画ダイヤ情報を管理している。ダイヤデータ(123)は計画ダイヤ情報をそのまま、記録してもよいし、必要な情報だけを抽出して格納してもよい。ダイヤデータ(123)は、計画ダイヤが策定および更新されたタイミングで逐次、更新してもよいし、決められた時刻にバッチ処理として更新作業を行ってもよい。運行スケジュールは、曜日や季節によって変更されることが多いため、日付情報(215)を用いて、どの日の運行ダイヤであるかを識別する。車両の定員情報(218)は、一編成全体での人数でもよいし、個別の車両毎の定員人数と、車両数など複数の情報に分けて保持してもよい。
図5はデータサーバ(111)に格納される車両位置データ(124)のデータ構造について示した図である。車両位置データ(124)は、受信データを一意に識別可能なログID(221)、路線ID(222)、列車ID(223)、データ取得日時(224)、駅1(225)、駅2(226)などの情報を含み、車両から新たなデータを受信したタイミングで更新される。データ取得日時(224)は、列車から車両情報を受信した時刻を表す。また駅1および駅2は、列車がどの駅間に在線しているかを表す。列車の在線駅間情報は、例えば列車が始発駅を出発してからの総移動距離でもよく、総移動距離と各駅間の距離情報を用いて、どの駅間にいるかを逆算してもよい。また、データ取得の間隔が非常に短い場合には、同じ駅間で何度もデータが伝送されることになるが、異なるログID(221)を付与し、格納すればよい。
図6はデータサーバ(111)に格納される乗客数データ(125)のデータ構造について示した図である。乗客数データ(125)は、受信データを一意に識別可能なログID(231)、路線ID(232)、列車ID(233)、データ取得日時(234)、駅1(235)、駅2(236)、乗客数(237)などの情報を含み、車両から新たなデータを受信したタイミングで更新される。データ取得日時(234)は、列車から乗客数情報を受信した時刻を表す。列車の在線情報と、乗客数情報が別々のタイミングで車両から伝送される場合には、車両位置データのデータ取得タイミングと、乗客数データのデータ取得タイミングは、異なっていてもよい。駅1および駅2は、車両位置データ(124)と同様に列車の在線駅間を表す。乗客数(237)は、例えば列車の荷重センサから総重量のデータをそのまま受信し、データサーバ(111)側で格納時に人数の値に変換してもよい。車両位置データと同様に、データ取得の間隔が非常に短い場合には、同じ駅間で何度もデータが伝送されることになるが、異なるログID(231)を付与し、格納すればよい。
図7はデータサーバ(111)に格納される改札通過人数データ(126)のデータ構造について示した図である。改札通過人数データ(126)は、駅ID(241)、日付(242)、時間帯(243)、種別(244)、通過人数(245)などの情報を含む。時間帯の区分は例えば1分毎、5分毎などのように、あらかじめ定義されているものとし、区分の単位についてはシステム運用者によってのシステムの外部から入力される。また、種別とは改札機の通過の向きを表す情報であり、「入場」もしくは「出場」が格納される。
改札通過人数データ(126)は、乗客が任意の改札機を通過する度にリアルタイムに受信し、集計・格納してもよいし、一定の更新タイミングに従って一括で受信したデータを処理してもよく、データサーバ(111)側では、その送信のタイミングに合わせて格納処理を行えばよい。
また、改札通過人数データ(126)のデータソースは改札通過履歴に限定したものではなく、IC乗車券の利用履歴を用いて集計してもよいし、例えば自動改札機が設置されていない駅や、IC乗車券を利用できない駅については、監視カメラ(104)や人感センサなどを改札口付近に設置し、映像解析・信号解析技術により、改札の出入り人数を取得してもよい。また、日別にデータを取得できない場合には、既に格納されているデータを用いて平均値などを求め、代替してもよい。
改札通過人数やIC乗車券の利用履歴を用いると、入場者数や出場者数を計数することが可能である。また、映像解析でも、パターン認識等により入場者数や出場者数の計数が可能であるが、他の解析手法により人数を推定してもよい。映像解析や信号解析により改札の出入り人数を計算する処理はデータサーバ(111)のCPUやメモリによる処理で行ってもよいし、システムの外部で処理してもよい。図2のデータサーバ111ではCPUやメモリの構成を省略しているが、サーバが当然備える入力装置、出力装置、CPU、メモリは備えているものとする。他のサーバも同様である。
図8はダイヤデータ(123)と車両位置データ(124)を用いて、列車がある駅を出発した時刻を計算する手順を説明する図である。駅の滞留人数を細かい時間区分で精度よく推定するためには、列車が駅に停車していた時間(乗客が乗り降りした時間)をできるかぎり正確に求めておくことが望ましい。車両位置データが非常に短い間隔で取得され続ける場合には、列車が駅に到着した時刻、駅を出発した時刻を正確に取得可能だが、例えば数分おきなど、少し間があく場合には、車両位置データに含まれる取得日時だけでは、実際の列車出発、到着時刻を求めるのは難しい。そこで計画ダイヤのデータと、実際の車両位置データを用いて列車の遅延を判定し、対象駅を列車が出発したであろう時刻を求める。
駅の滞留人数を推定する対象駅は、プログラムの外部から付与されるものとし、まず車両位置データ(124)の駅1(225)に対象駅を含むレコードを全て抽出し、取得日時(224)の早い順に並び替える(処理ステップ301)。抽出した全てのレコードについて以下の処理を繰り返す(処理ステップ302)。レコードに含まれる路線ID(222)、列車ID(223)、駅1(225)の組み合わせについて、既に処理ステップ303以降の処理を行ったかどうかの情報を保持しておき、一つの組み合わせについて一度だけ、処理を実行する。レコードに含まれる路線ID(222)、列車ID(223)、駅1(225)の組み合わせと、取得日時に含まれる日付情報を用いて、ダイヤデータ(123)を検索する(処理ステップ303)。同一の組み合わせを含むレコードが見つかれば、該当レコードから停車順(214)と出発時刻(217)を取得し、nに停車順を、Tdに出発時刻を代入する(処理ステップ304)。次に、ダイヤデータ(123)から、同じ路線ID(222)、列車ID(223)および停車順がn+1のレコードを検索し、次に停車する駅での到着時刻(216)を取得し、Taに代入する(処理ステップ305)。ここでTd<=車両位置データの取得日時、および、車両データの取得日時<=Taであれば(処理ステップ306)、列車は計画どおりに、駅間を走行中であると判定できるため、Tdを列車が対象駅を出発した時刻として保持する(処理ステップ307)。一方、車両位置データが計画と異なる場合には(処理ステップ308)、列車は遅延しているとみなし、車両位置データの取得日時を、列車が対象駅を出発した時刻として保持する(処理ステップ309)。列車が対象駅に到着した時刻は、処理ステップ301の取得日時の並び替えを時刻の遅い順に変更して同様の手法を用いてもよいし、ダイヤデータ(123)の到着時刻(216)、出発時刻(217)の間隔を用いて求めてもよい。
図9は計算サーバ(112)に格納される乗客数差分データ(400)のデータ構造について示した図である。乗客数差分データ(400)は路線ID(401)、駅ID(402)、日付(403)、時間帯(404)、列車ID(405、407)、乗客数差分(406、・・・)等の情報を含む。時間帯の区分は計算処理の簡便性を考慮すると、改札通過人数データ(126)の時間区分と一致していることが望ましいが異なっていてもよい。列車IDと乗客数差分には、該当の日付および時間帯に、該当の路線、駅に停車した全ての列車について列車IDと、前後の駅間での乗客数の差を格納する。乗客数差分データ(400)はデータサーバ(111)の車両位置データ(124)または乗客数データ(125)が更新されたタイミング、もしくはあらかじめ定められた間隔に合わせて、更新される。
図10は乗客数差分データ(400)を更新する手順を説明する図である。まず、データサーバ(111)内の駅・路線情報(122)に含まれる全てのレコードについて以下の処理を繰り返す(処理ステップ501)。路線ID(201)および駅ID(202)の組み合わせを取得し、データサーバ(111)の乗客数データ(125)から、路線ID、駅1が上記組み合わせに一致するレコードを抽出する(処理ステップ502)。抽出した全てのレコードについて以下の処理を繰り返す(処理ステップ503)。列車ID(233)と乗客数(237)を取得し、変数a1に乗客数を代入する(処理ステップ504)。次に、乗客数データから路線ID、列車ID,駅2が上記組み合わせに一致するレコードを抽出し、乗客数(237)を取得し、変数a2に乗客数を代入する(処理ステップ505)。乗客数差分 a2−a1を計算する(処理ステップ506)。車両位置データ(124)から同一の路線ID、列車IDを含むレコードを検索し、列車出発時刻計算プログラム(134)を用いて、より正確な出発時刻を求め、あらかじめ定められた時間区分に従って、時間帯の情報に変換する(処理ステップ507)。乗客数差分データ(400)に路線ID、駅ID、日付、時間帯の組み合わせに一致するレコードが存在するかを確認し、存在する場合は(処理ステップ508)、既にあるレコードに列車ID、乗客数差分を追加する(処理ステップ509)。存在しない場合は、乗客数差分データ(400)に新規にレコードを追加する(処理ステップ510)。時間帯を求める処理においては、列車の出発時刻と到着時刻のどちらを用いてもよい。
図11は計算サーバ(112)に格納される駅の滞留人数データ(137)のデータの構造を説明する図である。駅滞留人数データ(137)は、駅ID(601)、日付(602)、時間帯(603)、滞留人数(604)などの情報を含む。時間帯の区分は計算処理の簡便性を考慮すると、改札通過人数データ(126)の時間区分および乗客数差分データ(400)の時間区分と一致していることが望ましい。
図12は乗客数差分データ(400)と改札通過人数データ(126)から駅の滞留人数を計算し、駅滞留人数データ(137)に格納する手順を説明する図である。駅の滞留人数計算プログラム(136)は、データサーバ(111)の改札通過人数データ(126)、または計算サーバ(112)の乗客数差分データ(400)が更新されたタイミングか、もしくはあらかじめ定められた間隔に合わせて、実行される。滞留人数を推定する対象駅、推定対象日、推定対象時間帯は、プログラムの外部から入力されるものとする(処理ステップ700)。
推定対象時間帯は一つの時間帯でも複数の時間帯を指定してもよく、指定された時間区分だけ、以下の処理を繰り返す(処理ステップ701)。
まず乗客数差分データ(400)から対象駅、対象日、対象時間帯を含むレコードを抽出する(処理ステップ702)。抽出したレコードに含まれる列車ID(405、407、・・・)と乗客数差分(406、・・・)を参照し、複数の列車が存在するレコードの場合には乗客数差分の和を求め、一つの列車しか存在しないレコードの場合には乗客数差分1(406)の値を取得し、変数 a_sumに代入する(処理ステップ703)。次に改札通過人数データ(126)から対象駅、対象時間帯を含み、種別(244)が出場であるレコードを検索し、通過人数(245)を変数 a_outに代入する(処理ステップ704)。最後に、a_sumおよびa_outを用いて式2に従い、滞留人数を計算し、駅滞留人数データ(137)に格納する(処理ステップ705)。
上記の説明では、滞留人数の計算は、改札通過人数データ(126)、または乗客数差分データ(400)が更新されたタイミングか、もしくはあらかじめ定められた間隔に合わせて実行するものとした。データ更新のタイミングで計算を実行する方法によると、改札通過人数データ(126)、乗客数差分データ(400)がリアルタイムで取得できる環境では、ほぼリアルタイムで滞留人数の計算が可能となる。
他の例として、図12の処理は、データサーバ(111)に過去分として蓄積されたデータに対して行ってもよい。この場合は、過去の滞留人数の履歴を計算することができる。
改札通過人数データ(126)については、通過人数をカウントする手法によりデータを集計する場合、リアルタイムでのデータ取得・更新のための設備が必要になる場合がある。設備を簡略化したい場合などでは、乗客数差分データ(400)については最新の更新値を使用し、改札通過人数データ(126)については過去データから推定した値を用いることもできる。
改札出場者数(あるいは改札退場者数)の推定値については、過去の改札通過データから求めた典型的パターンや、平均値など公知の種々の推定手法を使うことができる。推定手法については、特許文献2にも例が示されている。例えば、過去の同一または類似の条件(同一日時、天候、その他イベント等)のデータから推定したデータ、あるいは、予測モデルを用いて推定した値を用いることができる。推定した値は、例えば図7と同様の形式で推定データとして格納しておき、図12の704の処理で改札通過人数データとして用いればよい。また、列車車両位置データ、乗車人員データを学習し、あるいは平均値をとるなど、統計的手法で改札入場者数を推定する方法も考えられる。
図13は、過去の、望ましくは時間的に直近の駅の滞留人数推定結果を用いて、当日の現在、または、これからの駅の滞留人数を予測する手順を説明する図である。駅の滞留人数予測プログラム(138)は、データサーバ(111)の改札通過人数データ(126)、または計算サーバ(112)の駅の滞留人数データ(137)が更新されたタイミングか、もしくはあらかじめ定められた間隔に合わせて、実行される。滞留人数を予測する対象駅、推定対象時間帯は、プログラムの外部から入力されるものとする(処理ステップ800)。予測対象時間帯は一つの時間帯でも複数の時間帯を指定してもよく、指定された時間区分だけ、以下の処理を繰り返す(処理ステップ801)。
まず対象駅の滞留人数予測モデルを取得する(処理ステップ802)。予測モデルとしては線形、非線形の回帰モデル、回帰木、ニューラルネットワークやサポートベクターマシンなどを用いることができる。これらのモデルについては公知のものであるので、説明は省略する。予測に用いるモデルは上記以外にも任意のモデルを用いてもよい。予測モデルは適宜外部から入力してもよいし、1または複数を予め記憶部(133)に準備しておいてもよい。
この予測モデルに、駅滞留人数データ(137)から抽出した、直前までの滞留人数データを入力し、出力として対象駅における当日、これからの滞留人数の予測値を求め、駅滞留人数データ(137)を更新する(処理ステップ803)。予測モデルは駅毎に作成してもよいし、利用傾向が似ている駅については同一のモデルを利用してもよい。また、予測においては将来のある1つの時間帯の予測値だけを出力するようにしてもよいし、複数の時間帯の予測値を出力するようにしてもよい。さらに、平日と休日、平常時と障害発生時などを分けて、それぞれの場合について別の予測モデルを利用してもよい。 上記の説明では、滞留人数の予測は、改札通過人数データ(126)、または乗客数差分データ(400)が更新されたタイミングか、もしくはあらかじめ定められた間隔に合わせて計算された滞留人数データを用いるものとした。他の例としては、先に説明したように、現在の荷重データと、過去の改札通過者のデータで推定した現在の改札通過者のデータを使って、滞留人員データを計算し、そのデータを予測モデルに入力することもできる。また、過去の荷重データと、過去の改札通過者のデータを使って、過去の滞留人員データを計算し、そのデータを予測モデルに入力して現在または将来の滞留人員を予測することもできる。
図14は情報配信サーバ(113)によって、システム運用者、鉄道事業者、乗客向けに生成および配信される、駅の滞留人数表示のための条件設定画面の一例を示した図である。条件設定画面(1000)では、利用者がユーザ名(1001)、検索対象の路線や駅(1002)、検索対象の日付(1003)などを直接入力、またはプルダウンメニューなどで選択し、実行ボタン(1004)を押すことにより、情報配信サーバ(113)にリクエストが伝達される。これらの表示条件は利用者が設定画面やマウス・キーボードなどの入力インタフェースを用いて設定・変更することが可能であるものとする。ここでユーザ名(1001)は、必要のない場合は表示自体を省略してもよい。また対象路線と駅については、数が多い場合には、まず路線を選択してから、次の駅を選ぶなど、段階的に行ってもよい。また対象路線や駅、対象日については、この画面例では一つの選択肢を選択する場合を示したが、複数の選択肢を同時に選ぶような操作方法でもよい。
図15は駅の滞留人数を参照するために検索条件が入力され、リクエストされたタイミングで実行される情報配信処理の手順を説明する図である。まず検索条件設定画面(1000)で入力された条件を取得する(処理ステップ1100)。次にユーザ名(1001)が入力されている場合には、正しくアクセス権限を有しているかの照合を行う(処理ステップ1101)。ユーザ名の入力が必要でない場合は、この処理を省略する。アクセス権限を確認した後、入力された検索条件に従って駅滞留人数データ(137)から集計対象の駅および日付に該当するレコードを抽出する(処理ステップ1102)。次に抽出したレコードを時系列グラフや地図画面へのマッピングなど、わかりやすい形式に加工し、配信を行う(処理ステップ1103)。これらの加工プログラムは、情報配信サーバ(113)内にあらかじめ、用意しておき、用途ごとに組み合わせることが望ましい。
図16は情報配信サーバ(113)によって生成および配信される提示画面の一例で、図14で示した条件設定入力画面からリクエストされた条件を、条件取得プログラム(141)で取得し、情報配信プログラム(142)で加工処理が終わったタイミングで配信される画面の例を示した図である。画面(1200)は、例えば日付、時刻が表示される画面(1201)、駅の滞留人数や、列車の乗客数が地図上に表示された混雑状況全体図(1202)、ある特定の駅の滞留人数もしくは混雑度を時系列グラフで表示した画面(1203)、最大混雑度などテキスト情報を表示する画面(1204)などで構成される。
図16の例では、画面(1203)にはA駅の混雑予測として、横軸に時間軸をとり縦軸に滞留人数がグラフ化されている。また、画面(1204)には、最大混雑度の数値が表示されている。最大混雑度は、駅の滞留人数(例えば15分間の平均値、あるいは、15分ごとの瞬間値)の最大値を、駅のキャパシティ(定員)で割った数値(%)である。図16の例では、8:00〜8:15の平均滞留人数が5200人で最大であり、駅のキャパシティが4000人であるため、最大混雑度は130%であることを示している。また、混雑度が100%を超える状態を「混雑状態」と判定し、該当する時間帯を「混雑時間」として表示している。前述のように、駅のキャパシティのデータは駅ごとに設定することができ、マスタデータとして情報配信サーバ(113)のメモリ(147)に格納されている。
地図上では混雑状況に応じて、駅や列車の大きさや色を変えるなどすることで、利用者にわかりやすく状況を伝えることができる。図16の例では、混雑度が高い駅や列車を濃い色で示している。また、混雑状況の他に列車の遅延情報などを組み合わせて表示してもよい。さらに、ある時間帯もしくは一日を通して、混雑する順に駅をソートし、表形式で表示する機能を有しておいてもよい。システム運用者や鉄道事業者にとって、全体を俯瞰できる画面を提示することは、運行計画の見直しや、混雑している駅の支援施策立案など、業務改善につながると考えられる。これらの画面はマウスやキーボードなどの入力インタフェースを用いて操作することが可能で、例えばホイールボタンなどで地図画面のズームイン/ズームアウトを行ったり、マウスクリックで駅や列車を選択し、列車IDや運行実績など詳細な情報を確認できる機能をもたせてもよい。
図17は情報配信サーバ(113)によって生成および配信される携帯情報端末用の提示画面の一例で、図14で示した条件設定入力画面からリクエストされ、加工処理が終わったタイミングで配信される画面の例を示した図である。図16の例と同様、混雑度が高い駅や列車を濃い色で示している。混雑度は百分率ではなく、例えば50%以下を「低」50〜100%を「普通」、100%を超えた場合「高」のように簡略化して示してもよい。
携帯情報端末では、画面のサイズおよび解像度などに注意して、画面を構成する必要があるため、例えば画面(1300)は、路線を選択するインタフェースと、スクロール機能により、見たい駅、見たい列車を逐次、操作しながら、混雑度や遅延情報を確認できる画面で構成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本実施例では、リアルタイムでのデータ入手が容易な車両の荷重データを活用し、さらに改札等から入退場した乗客のデータで補完することにより、駅の滞留人数を推定することができる。本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形実施可能であり、上述した各実施形態を適宜組み合わせることが可能である。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101…利用者、102…自動改札機、103…列車、104…監視カメラ、105…駅滞留人数推定システム、107…ネットワーク、108…履歴管理サーバ、111…データサーバ、112…計算サーバ、113…情報配信サーバ、114…ネットワーク、115…乗客、116…鉄道事業者、117…情報端末、118…携帯情報端末、119…システム運用者、120…操作端末、121…データ格納部、122…駅・路線情報、123…ダイヤデータ、124…車両位置データ、125…乗客数データ、126…改札通過人数データ、130…ネットワークインタフェース、131…CPU、132…メモリ、133…記憶部、134…列車出発時刻計算プログラム、135…乗客数差分計算プログラム、136…駅の滞留人数計算プログラム、137…駅の滞留人数データ、138…駅の滞留人数予測プログラム、139…データ格納部、141…条件取得プログラム、142…情報配信プログラム、145…ネットワークインタフェース、146…CPU、147…メモリ、148…記憶部、151…ネットワーク、201、211、222、232、401…路線ID、202、213、241、402、601…駅ID、203…路線名、204…駅名、205…緯度、206…経度、212、223、233…列車ID、214…停車順、215、242、403、602…日付、216…到着時刻、217…出発時刻、218…定員、221、231…ログID、224、234…取得日時、225、235…駅1、226、236…駅2、237…乗客数、243、404,603…時間帯、244…種別、245…通過人数、301〜309…処理ステップ、400…乗客数差分データ、405、407…列車ID、406…乗客数差分、501〜510…処理ステップ、604…滞留人数、700〜705…処理ステップ、800〜803…処理ステップ、1000…条件設定画面、1001…ユーザ名入力欄、1002…対象路線・駅選択欄、1003…対象日選択欄、1004…実行ボタン、1100〜1103…処理ステップ、1200…情報端末向け表示画面、1201…日付・時刻表示領域、1202…混雑状況表示領域、1203…ある駅の混雑予測グラフ表示領域、1204…テキスト情報表示領域、1300…携帯情報端末向け表示画面

Claims (12)

  1. 入力装置、出力装置、処理装置、および、記憶装置を備えた情報処理装置により、所定領域の混雑状況を計算するデータ処理方法であって、
    移動体に乗車して前記所定領域に進入する第1の乗客数を反映した値a1を取得する第1のステップ、
    前記移動体に乗車して前記所定領域を退出する第2の乗客数を反映した値a2を取得する第2のステップ、
    前記所定領域に入場する入場者数を反映した値IN、および、前記所定領域を出場する出場者数を反映した値OUTの、少なくとも一つを取得する第3のステップ、
    前記値a1と値a2の両方、および、前記値INと値OUTの少なくとも一つから、前記混雑状況を計算する第4のステップ、
    を備え
    前記混雑状況を、前記移動体への乗車人数P1と前記移動体からの降車人数P2の和と定義し、
    前記乗車人数P1は前記値INと等しいものとし、
    前記降車人数P2は前記値OUTと等しいものとし、
    P1+P2=(a2−a1)+2×P2
    または、
    P1+P2=(a1−a2)+2×P1
    の計算を用いて、前記混雑状況を計算する、
    データ処理方法。
  2. 前記値a1および値a2は、
    前記移動体の荷重センサから得られたデータに基づいて取得される、
    請求項1記載のデータ処理方法。
  3. 前記値a1および値a2は、
    前記移動体から新たなデータを受信したタイミングで更新される、
    請求項記載のデータ処理方法。
  4. 前記値INおよび値OUTは、
    前記所定領域に入場する人数もしくは前記所定領域から出場する人数を計数したデータに基づいて取得される、
    請求項1記載のデータ処理方法。
  5. 前記値INおよび値OUTは、
    前記人数を計数した過去のデータに基づいて推定することにより取得される、
    請求項記載のデータ処理方法。
  6. 所定時間帯における前記値INと値OUTを格納した通過人数データと、所定時間帯における前記値a1と値a2を格納した乗客数データと、を用い、
    混雑状況の計算を行う対象時間帯を取得するステップを有し、
    前記対象時間帯に含まれる前記所定時間帯における、前記通過人数データと前記乗客数データを用い、前記混雑状況を計算する、
    請求項1記載のデータ処理方法。
  7. 前記移動体の位置データを取得し、取得時刻を格納するステップと、
    前記移動体の計画上の運行ダイヤを示すダイヤデータを取得するステップと、
    前記位置データ、前記取得時刻、および前記ダイヤデータに基づいて、前記移動体の前記運行ダイヤからの遅れの有無を判定するステップと、
    を有し、
    前記判定するステップの結果が遅れ無しの場合は、前記運行ダイヤの示す時刻に基づいて、前記所定時間帯を設定し、
    前記判定するステップの結果が遅れ有りの場合は、前記取得時刻に基づいて、前記所定時間帯を設定する、
    請求項記載のデータ処理方法。
  8. 所定時間帯における前記値INと値OUTを格納した通過人数データと、所定時間帯における前記値a1と値a2を格納した乗客数データと、を用い、
    混雑状況の計算を行う対象時間帯を取得するステップと、
    予測モデルを取得するステップと
    前記対象時間帯以前の前記所定時間帯における、前記通過人数データと前記乗客数データを用い、過去分の混雑状況を計算するステップと、
    を有し、
    前記過去分の混雑状況計算結果を前記予測モデルに入力し、前記対象時間帯における前記混雑状況の計算を行う、
    請求項1記載のデータ処理方法。
  9. 前記移動体の位置データを取得し、取得時刻を格納するステップと、
    前記移動体の計画上の運行ダイヤを示すダイヤデータを取得するステップと、
    前記位置データ、前記取得時刻、および前記ダイヤデータに基づいて、前記移動体の前記運行ダイヤからの遅れの有無を判定するステップと、
    を有し、
    前記判定結果が遅れ無しの場合は、前記運行ダイヤの示す時刻に基づいて、前記所定時間帯を設定し、
    前記判定結果が遅れ有りの場合は、前記取得時刻に基づいて、前記所定時間帯を設定する、
    請求項記載のデータ処理方法。
  10. 入力装置、出力装置、処理装置、および、記憶装置を備えた情報処理装置により、改札口と、列車の進入および退出経路を備える駅構内の滞留人数を計算する、データ処理システムであって、
    前記列車に乗車して前記駅構内に進入する第1の乗客数を反映した値a1と、前記列車に乗車して前記駅構内を退出する第2の乗客数を反映した値a2の、差分を求める乗客数差分計算モジュールと、
    前記駅構内に前記改札口から入場する入場者数を反映した値IN、および、前記駅構内を前記改札口から出場する出場者数を反映した値OUTの少なくとも一つと、前記差分から、前記滞留人数を計算する滞留人数計算モジュールと、
    を備え、
    前記記憶装置は、前記計算した滞留人数を、駅を特定するIDおよび時間帯と関連付けて保持する駅滞留人数データを格納し、
    前記入力装置から、前記IDに対応する情報および時間帯を示す情報を含む条件を取得する条件取得モジュールと、
    前記条件に基づいて前記駅滞留人数データから条件に該当するレコードを抽出し配信を行う情報配信モジュールと、
    を備える、
    データ処理システム。
  11. 前記駅滞留人数データを予測モデルに入力し、現在または将来の駅滞留人数データを予測する、滞留人数予測モジュール、
    を備える請求項10記載のデータ処理システム。
  12. 前記滞留人数計算モジュールは、
    前記滞留人数を、前記列車への乗車人数P1と降車人数P2の和と定義し、
    前記乗車人数P1は前記値INと等しいものとし、
    前記降車人数P2は前記値OUTと等しいものとし、
    P1+P2=(a2−a1)+2×P2
    または、
    P1+P2=(a1−a2)+2×P1
    の計算を用いて、前記滞留人数を計算する、
    請求項10記載のデータ処理システム。
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