JP2005061953A - 突起の高さ測定方法および測定装置 - Google Patents

突起の高さ測定方法および測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 多数の突起の高さを高速に測定する。
【解決手段】 移動ステージ321上にワーク100を載置し、ワーク100上の突起を撮像カメラ310により撮像する。撮像カメラ310をX軸方向に移動するとともに、移動ステージ321をY軸方向に移動させ、ワーク100の全面を走査する。撮像カメラ310内には、視野領域Eをもつエリアセンサが内蔵されており、視野領域Eは照明部330によって照らされる。エリアセンサは、視野領域Eの画像を所定仰角θの方向から撮像する。撮像された画像を制御処理装置340に取り込み、突起対応像の輪郭線抽出処理を行う。突起が円錐形であると仮定し、突起対応像の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識し、仰角θ、長さD,Lに基づく演算により、突起の高さhを求める。
【選択図】 図10

Description

本発明は、突起の高さ測定方法および測定装置に関し、特に、回路基板やLSIチップに設けられた微小なバンプなどの突起の高さを効率良く測定する方法および装置に関する。
回路基板やBGA(Bump Grid Array)などのLSIチップ上には、配線用電極として用いるために微小なバンプが多数設けられている。このように、何らかのワーク表面に形成された突起の高さを測定することは、個々のロットごとに、仕様どおりの寸法をもった突起が形成されていることを確認する上で重要である。特に、回路基板やLSIチップ上に配線用電極として形成された多数のバンプの場合、寸法にばらつきが生じていると、電気的な接触不良を誘発する要因になるので、出荷前の品質検査の段階で、個々のバンプの高さを測定することが必要になる。
一般的な突起の高さ測定方法としては、変位計を用いた方法と共焦点を利用した方法とが知られている。前者は、たとえば、ワーク上方に配置したレーザ変位計などを用いて、ワーク表面までの距離と突起頂上までの距離とを測定し、両者の差を、突起の高さとして認識する方法である。一方、後者は、顕微鏡などの光学機器を用いて突起を上方から観察し、合焦点位置からピークの高さを計測する方法である。また、たとえば、下記の特許文献1には、突起に照明を当て、その影となる領域を撮像することにより、高さを計測する方法が開示されている。
特開2001−298036号公報
従来の突起の高さ測定方法には、多数の突起の高さを高速に測定することが困難であるという問題がある。たとえば、前述した変位計を用いた方法では、レーザ変位計などの微小なスポットを突起に正確に照射する必要があるため、突起1つ1つについて正確な位置合わせが必要になり、多数の突起が形成されているワークについて全数測定するには、多大な時間を要してしまう。また、共焦点を利用した方法では、顕微鏡などの光学機器の視野は比較的狭いため、一度に数個の突起についての測定を行うことしかできない。更に、前掲の特許文献1に開示された方法では、斜めからの照明を広い範囲に均一に照射することが困難であり、やはり多数の突起についての測定を効率良く行うことは困難である。
そこで本発明は、多数の突起の高さを高速に測定することが可能な突起の高さ測定方法および測定装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、ワーク表面に形成された突起の高さを測定する突起の高さ測定方法において、
測定対象となる突起を含むワーク表面上の所定領域を仰角θの方向から撮像し、突起対応像を含む平面画像を得る撮像段階と、
コンピュータに、撮像段階により得られた平面画像に基づいて、突起対応像の輪郭線を抽出する処理を実行させる輪郭線抽出段階と、
測定対象となる突起が円錐形であるとの仮定の下に、コンピュータに、輪郭線の情報に基づいて、突起対応像上の突起の底面直径部分に対応する部分を直径対応部と認識させるとともに、突起対応像上の突起の母線部分に対応する部分を母線対応部と認識させ、直径対応部の長さDと母線対応部の長さLとを求める処理を実行させる直径母線認識段階と、
コンピュータに、仰角θ、直径対応部の長さD、母線対応部の長さLに基づいて、突起の高さhを演算する処理を実行させる高さ演算段階と、
を行うようにしたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る突起の高さ測定方法において、
ワーク表面上に複数の突起が存在する場合に、撮像段階で、複数の突起対応像が互いに重なりを生じる仰角θの臨界角度をθ1とし、突起を構成する円錐の母線とワーク表面とのなす角度をθ2としたときに、撮像段階における仰角θを、θ1<θ<θ2なる範囲に設定するようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1または第2の態様に係る突起の高さ測定方法において、
輪郭線抽出段階で、撮像段階により得られた平面画像を二値化処理し、画素値の変化する部分を境界線として認識するか、もしくは、撮像段階により得られた平面画像を微分処理し、画素値が極大値をとる部分を境界線として認識するようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る突起の高さ測定方法において、
直径母線認識段階で、突起対応像の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、突起対応像の縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識するようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る突起の高さ測定方法において、
ワーク表面上に複数の突起が存在する場合に、直径母線認識段階で、個々の突起対応像についての長さD,Lを認識するとともに、所定の特徴点についての位置座標を認識するようにし、各突起の位置と高さとを測定するようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る突起の高さ測定方法において、
撮像段階で、ワーク表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面上に突起対応像を得るようにし、
高さ演算段階で、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式を用いて、突起の高さhを求めるようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第6の態様に係る突起の高さ測定方法において、
撮像段階で、ワーク表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面を定義し、この投影面上に撮像画素を二次元配列してなるエリアセンサを用いて撮像を行うようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る突起の高さ測定方法において、
撮像段階で、ワーク表面に対して平行な投影面上に、突起を仰角θの方向に投影することにより突起対応像を得るようにし、
高さ演算段階で、h=(L−D/2)・tanθなる式を用いて、突起の高さhを求めるようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、上述の第8の態様に係る突起の高さ測定方法において、
撮像段階で、ワーク表面に対して平行な投影面を定義し、この投影面上に画素を一次元配列してなるラインセンサを用意し、このラインセンサもしくはワークを投影面に沿って移動させることにより撮像を行うようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、ワーク表面に形成された突起の高さを測定する突起の高さ測定装置において、
ワーク表面上の撮像対象領域を仰角θの方向から撮像する撮像カメラと、
撮像対象領域がワーク表面上で移動するように、撮像カメラを走査する走査部と、
撮像対象領域を照明するための照明部と、
撮像カメラ、走査部、照明部を制御するとともに、測定に必要な処理を実行する制御処理装置と、
を設け、制御処理装置に、
撮像カメラ、走査部、照明部を制御することにより、測定対象となる突起についての突起対応像を含む平面画像を撮像する撮像処理と、
撮像処理により得られた平面画像に基づいて、突起対応像の輪郭線を抽出する輪郭線抽出処理と、
測定対象となる突起が円錐形であるとの仮定の下に、輪郭線の情報に基づいて、突起対応像上の突起の底面直径部分に対応する部分を直径対応部と認識するとともに、突起対応像上の突起の母線部分に対応する部分を母線対応部と認識し、直径対応部の長さDと母線対応部の長さLとを求める直径母線認識処理と、
仰角θ、直径対応部の長さD、母線対応部の長さLに基づいて、突起の高さhを演算する高さ演算処理と、
を実行する機能をもたせるようにしたものである。
(11) 本発明の第11の態様は、上述の第10の態様に係る突起の高さ測定装置において、
輪郭線抽出処理を、撮像段階により得られた平面画像を二値化し、画素値の変化する部分を境界線として認識するか、もしくは、撮像段階により得られた平面画像を微分し、画素値が極大値をとる部分を境界線として認識することにより実行するようにしたものである。
(12) 本発明の第12の態様は、上述の第10または第11の態様に係る突起の高さ測定装置において、
直径母線認識処理を、突起対応像の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、突起対応像の縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識することにより実行するようにしたものである。
(13) 本発明の第13の態様は、上述の第10〜第12の態様に係る突起の高さ測定装置において、
個々の突起対応像についての長さD,Lを認識するとともに、所定の特徴点についての位置座標を認識する機能をもたせ、各突起の位置と高さとを測定することができるようにしたものである。
(14) 本発明の第14の態様は、上述の第10〜第13の態様に係る突起の高さ測定装置において、
ワーク表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面上に、撮像画素を二次元配列することにより構成されたエリアセンサによって撮像カメラを構成し、
制御処理装置に、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式を用いて、突起の高さhを求める処理を行わせるようにしたものである。
(15) 本発明の第15の態様は、上述の第10〜第13の態様に係る突起の高さ測定装置において、
ワーク表面に対して平行になるように一次元に配列され、かつ、突起を仰角θの方向から撮像することができる撮像画素により構成されたラインセンサによって撮像カメラを構成し、
走査部に、ラインセンサもしくはワークをワーク表面に対して平行な投影面に沿って走査する機能をもたせ、
制御処理装置に、h=(L−D/2)・tanθなる式を用いて、突起の高さhを求める処理を行わせるようにしたものである。
(16) 本発明の第16の態様は、上述の第10〜第15の態様に係る突起の高さ測定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムを用意し、このプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録するようにしたものである。
本発明に係る突起の高さ測定方法および測定装置によれば、多数の突起の高さを高速に測定することが可能になる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明に係る突起の高さ測定方法の基本手順を示す流れ図である。図示のとおり、この測定方法は、ステップS1の撮像段階、ステップS2の輪郭線抽出段階、ステップS3の直径母線認識段階、ステップS4の高さ演算段階の4つの段階から構成される。ここで、ステップS1の撮像段階は、撮像カメラを用いて物理的な撮像を行う処理であるのに対して、ステップS2〜S4の処理は、コンピュータによって実行される画像処理や演算処理になる。以下、これら各段階の内容を順に説明する。
まず、ステップS1の撮像段階は、測定対象となる突起を含むワーク表面上の所定領域を仰角θの方向から撮像し、突起対応像を含む平面画像を得る段階である。本発明は、ワーク表面に形成された突起の高さを測定する高さ測定方法であるが、この撮像段階では、ワーク表面に対して仰角θをなす方向から、突起の撮像が行われることになる。
図2は、この撮像段階の概念を示す側面図である。図では、便宜上、ワーク100の上面に合計7本の突起110が形成されている状態が示されているが、実際の回路基板やBGAなどでは、より多数の突起(バンプ)が二次元的に配置されていることになる。ワーク100の斜め上方には、このワーク100の表面上の所定領域を、仰角θの方向から撮像することができる撮像カメラ200が配置されている。図に示す破線は、この撮像カメラ200の撮像面の中心位置に立てた法線方向を示しており、ワーク100の表面に対して仰角θをなしている。こうして、撮像カメラ200の撮像面には、突起に対応する像(以下、単に突起対応像という)を含む平面画像が得られる。
図3は、撮像カメラ200によって撮像された平面画像を示す平面図である。図にハッチングを施して示す扇型の領域は、いずれも個々の突起に対応する突起対応像115である。通常、ワーク100と突起110とは、異なる素材によって構成されており、ワーク100の表面と突起110の表面とは色彩や階調が異なるため、図3に示す平面画像上において、突起対応像115の部分を識別することができる。図3には、撮像カメラ200の視野内に合計12個の突起対応像115が、それぞれ別個独立した扇型領域として存在する例が示されている。
なお、本発明を実施する上では、図2に示す仰角θに下限および上限を設けておくのが好ましい。仰角θの下限値θ1は、ワーク100の表面上に複数の突起110が存在する場合に、複数の突起対応像115が互いに重なりを生じる臨界角度として定義される。図4は、この下限値θ1を示す側面図である。図示のとおり、隣接する一対の突起110aと110bについて、突起110aの底面の輪郭位置と突起110bの頂点位置とを結ぶ破線が、ワーク100の表面となす角度が下限値θ1に相当する。撮像段階における仰角θがこれ以下になると、突起110aの対応像と突起110bの対応像とが重なりを生じてしまうため、個々の突起対応像115を個別の領域として認識することができなくなる。
もちろん、複数の突起対応像115に重なりが生じていたとしても、ステップS2の輪郭線抽出段階において、所定のアルゴリズムに基づく処理を実施することにより、個々の突起対応像115の輪郭を抽出することも可能であるが、演算処理負担を軽減する上では、撮像段階において、図3に示すように、個々の突起対応像115がそれぞれ別個独立した領域となっているのが好ましい。仰角θの下限値θ1は、このような理由から設定される下限値である。
一方、仰角θの上限値θ2は、個々の突起110を円錐と仮定したときに、突起110を構成する円錐の母線とワーク100の表面とのなす角度として定義される。図5は、この上限値θ2を示す側面図である。撮像段階における仰角θがこれ以上になると、突起110の頂点部分が、突起対応像115の内部に埋もれてしまい、突起対応像115から突起110の頂点位置に対応する点を認識することができなくなってしまう。別言すれば、仰角θが、この上限値以下であれば、突起110の頂点位置に対応する点が突起対応像115の輪郭線上に現れるため、これを認識することが可能になる。後述するように、突起110の頂点位置に対応する点は、母線対応部を認識する上で重要な役割を果たす。図3に示す例の場合、いずれの突起対応像115についても、扇型の尖点として、突起110の頂点位置に対応する点を認識することができる。
結局、ステップS1の撮像段階における仰角θは、θ1<θ<θ2なる範囲に設定すればよい。なお、測定精度を向上させるという観点からは、仰角θはできるだけ小さく設定するのが好ましい。これは、仰角θを小さくすればするほど、突起対応像115は細長くなり、母線対応部が長くなり、解像度が向上することになるためである。もっとも、実際の仰角θは、測定対象となる突起110の寸法、形状、密度および撮像カメラの物理的な配置を考慮して、θ1<θ<θ2なる範囲内の最適値に設定すればよい。
続くステップS2の輪郭線抽出段階は、撮像段階により得られた平面画像に基づいて、突起対応像115の輪郭線を抽出する処理を実行させる段階である。この処理は、実際には、コンピュータによって実行されるので、撮像段階で得られた図3に示すような平面画像は、デジタル画像データとしてコンピュータに入力されることになる。
前述したとおり、ワーク100の表面と突起110の表面とは色彩や階調が異なるため、図3に示す平面画像上において、突起対応像115の内部の部分と、外部の部分とでは、画素値の特徴に違いが生じることになる。また、ワーク100の表面と突起110の表面との色彩や階調が類似している場合であっても、突起110の輪郭部分には影が生じるため、やはり輪郭部分において、画素値の特徴に相違が生じる。そこで、この輪郭線抽出段階では、撮像段階により得られた平面画像を二値化処理し、画素値の変化する部分を境界線として認識する方法をとることができる。あるいは、別な手法として、撮像段階により得られた平面画像を微分処理し、画素値が極大値をとる部分を境界線として認識する方法をとることも可能である。もちろん、輪郭線の抽出方法は、これらの方法に限定されるものではなく、この他の方法をとってもかまわない。
図6は、1つの突起対応画像115について、輪郭線抽出処理を施した状態を示す平面図である。図示の例では、突起対応画像115について、3つの輪郭線C1,C2,C3が抽出されており、その結果、3つの点Q0,Q1,Q2が認識されている。ステップS2の輪郭線抽出段階では、図3に示すような平面画像上の各突起対応画像115について、それぞれ輪郭線の抽出が行われる。このように、画像上に存在する複数のオブジェクトの位置、形状、大きさなどを認識し、それぞれにユニークなコードを付して識別可能にする処理は、一般にラベリング処理と呼ばれている公知の処理である。したがって、ここでは、この輪郭線抽出段階における個々の突起対応画像115の輪郭線を認識する具体的なアルゴリズムの説明は省略する。
次に、ステップS3の直径母線認識段階では、測定対象となる突起110が円錐形であるとの仮定の下に、上述の輪郭線抽出段階で抽出された輪郭線の情報に基づいて、各突起対応像115上の「突起110の底面直径部分に対応する部分」を直径対応部と認識するとともに、突起対応像115上の「突起の母線部分に対応する部分」を母線対応部と認識させ、直径対応部の長さDと母線対応部の長さLとを求める処理が実行される。もちろん、この処理も、実際にはコンピュータによる処理として実行される。
なお、本発明における測定方法は、測定対象となる突起が円錐形であるとの仮定を前提としているので、以下、ワーク100上に形成された突起110が完全な円錐形をしているという仮定の下で、説明を続けることにする。
図7は、この直径母線認識段階で行われる認識処理の概念を示す平面図である。図示の扇型は、図6に示す突起対応像115と同一の図形である。ここで、突起110が完全な円錐であるとすると、輪郭線C1,C2は円錐の母線に対応し、輪郭線C3は円錐の底面の円周部分に対応することになる。したがって、図の輪郭線上の点Q1,Q2を結ぶ線分116は、「突起110の底面直径部分に対応する部分」(以下、直径対応部116と呼ぶ)ということになる。また、この線分116の中点Q3を通り、図の尖点Q0と輪郭線C3上の点Q4を結ぶ線分117は、輪郭線C1,C2と同様に、円錐の母線に対応する。すなわち、点Q0,Q4を結ぶ線分117は、「突起の母線部分に対応する部分」(以下、母線対応部117と呼ぶ)ということになる。
ステップS3の直径母線認識段階では、各突起対応像115について、それぞれ直径対応部116および母線対応部117を認識し、その長さDおよびLを求める処理が実行される。もっとも、長さDおよびLを求める処理は、比較的単純な処理によって行うことができる。すなわち、実際には、突起対応像115の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識すればよい。
撮像段階において、図2に示すように、仰角θの方向に撮像カメラ200を設置して突起110の像を撮像すれば(別言すれば、視野内のすべての部分が仰角θの方向に向かって結像するようにすれば)、図7に示すように、突起対応像115の横方向の最大幅が直径対応部の長さDになり、縦方向の最大幅が母線対応部の長さLになる。したがって、輪郭線抽出段階によって、輪郭線C1,C2,C3が抽出され、突起対応像115が閉領域として認識可能な状態になっていれば、各点Q0,Q1,Q2,Q4を認識する必要はなく、この閉領域の横方向の最大幅と縦方向の最大幅とを求めれば、直径対応部の長さDおよび母線対応部の長さLを得ることができる。
なお、実用上は、多数の突起対応像115について、それぞれ位置を併せて認識しておく必要がある。たとえば、尖点Q0などを特徴点として認識し、その位置座標を認識する処理を行うようにすればよい。結局、図3に示す例のように、合計12個の突起対応像115が存在する平面画像が得られた場合、この12個の突起対応像115のそれぞれについて、尖点Q0などの特徴点の座標値(x,y)と、直径対応部の長さDと、母線対応部の長さLと、が求められることになる。
最後に、ステップS4の高さ演算段階では、撮像段階における撮像時の仰角θおよび直径母線認識段階で得られた長さD,Lに基づいて、突起110の高さhを求める演算が実行される。図7に示す直径対応部116の長さDは、実際の突起110の底面の直径に等しくなるが、母線対応部117の長さLは仰角θに依存するので、実際の突起110の母線の長さに等しくはならない。図8は、このような点を考慮した演算の原理を示す側面図である。
前述したように、撮像段階では、仰角θの方向に撮像カメラ200を設置して、突起110の像を撮像することになる。これは、ワーク100の表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面210を定義し、この投影面210上に突起110の投影像を形成することと同義である。したがって、図3に示す平面画像は、投影面210上に形成された投影像に相当する。そこで、この図8を参照しながら、直径母線認識段階で得られた直径対応部の長さDおよび母線対応部の長さLと、実際の突起110の高さhとの幾何学的関係を考えてみよう。
まず、図示のとおり、母線対応部の長さLを2つの区間a,bに分けて考える。当然、L=a+bである。ここで、aとhとの関係は、a=hcosθである。また、実際の突起110の底面を構成する円の半径をrとすると、b=rsinθである。直径対応部の長さDは、実際の突起110の直径に等しいので、r=D/2になる。したがって、L=hcosθ+D/2・sinθなる式が導かれるので、これを整理すると、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式が得られることになる。結局、高さ演算段階では、個々の突起対応像115について得られた直径対応部の長さDおよび母線対応部の長さLと、撮影段階での仰角θとに基づいて、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式により、各突起110の高さhを求めることができる。
図9は、上述のような原理に基づいて突起の高さを測定する測定装置の基本構成を示すブロック図である。図示のとおり、この測定装置は、撮像カメラ310、走査部320、照明部330、制御処理装置340によって構成されている。
ここで、撮像カメラ310は、ワーク100の表面上の撮像対象領域を仰角θの方向から撮像する機能をもったカメラであり、図2に示す撮像カメラ200に対応するものである。また、走査部320は、撮像カメラ310の撮像対象領域が、ワーク100の表面上で移動するように、撮像カメラ310を走査する機能を有する。
本発明の原理上、この走査部320は必須のものではない。すなわち、撮像カメラ310を走査しなくても、その視野(撮像対象領域)内に得られた突起対応像115については、高さを求める処理が可能である。したがって、たとえば、図3に示す例のように、視野内に合計12個の突起対応像115が得られる場合、12個の突起についての高さ測定を行うことが可能である。しかしながら、実用上は、走査部320により、撮像カメラ310を走査できるようにしておき、撮像カメラ310の視野よりも広い領域について測定を行うことができるようにするのが好ましい。
照明部330は、撮像対象領域を照明するための構成要素である。もちろん、自然光などを利用して測定を行うことにすれば、この照明部330を設けなくても本発明を実施することは可能であるが、実用上は、最良の照明環境で撮像が可能になるように、照明部330を設けるのが好ましい。特に、走査部320の走査に応じて、照明部330の照明対象領域も移動するような構成にしておくのが望ましい。
制御処理装置340は、撮像カメラ310、走査部320、照明部330を制御するとともに、測定に必要な処理を実行する機能をもった構成要素であり、実際には、コンピュータに所定のプログラムを組み込むことによって実現される。図示のとおり、この制御処理装置340には、撮像処理、輪郭線抽出処理、直径母線認識処理、高さ演算処理という4つの機能が備わっている。
ここで、撮像処理は、図1の流れ図におけるステップS1の撮像段階を実行するための処理であり、具体的には、撮像カメラ310、走査部320、照明部330を制御することにより、測定対象となる突起110についての突起対応像115を含む平面画像を撮像する処理である。
輪郭線抽出処理は、ステップS2の輪郭線抽出段階を実行するための処理であり、撮像処理により得られた平面画像に基づいて、突起対応像115の輪郭線を抽出する作業が行われる。具体的には、撮像処理により得られた平面画像を二値化し、画素値の変化する部分を境界線として認識する作業が行われる点は、既に述べたとおりである。
直径母線認識処理は、ステップS3の直径母線認識段階を実行するための処理であり、測定対象となる突起110が円錐形であるとの仮定の下に、輪郭線の情報に基づいて、突起対応像115上で直径対応部および母線対応部を認識し、長さDおよびLを求める処理である。実際には、突起対応像115の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、突起対応像の縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識する作業が行われることは、既に述べたとおりである。また、実際には、個々の突起対応像115について、所定の特徴点の位置座標の認識も行われることになる。
最後の高さ演算処理は、ステップS4の高さ演算段階を実行するための処理であり、仰角θ、直径対応部の長さD、母線対応部の長さLに基づいて、各突起110の高さhを求める処理である。具体的には、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式により、高さhが求められることは、既に述べたとおりである。
ところで、図8に示す投影面210上に、突起110の投影像を得るための撮像を行う具体的な方法としては、エリアセンサを用いる方法とラインセンサを用いる方法がある。エリアセンサを用いる場合には、投影面210上に撮像画素を二次元配列してなるエリアセンサを用いて撮像を行えばよい。別言すれば、撮像面が投影面210に一致するようなエリアセンサを備えた撮像カメラ310で撮像を行えばよい。
一方、ラインセンサを用いる場合は、図8に示す投影面210上に画素を一次元配列してなるラインセンサを用意し、このラインセンサを投影面210に沿って移動させることにより撮像を行うようにすればよい。
具体的には、たとえば、図8の点P1の位置において、紙面に対して直交する垂直線分を立て、この垂直線分上に撮像画素を一次元配列したラインセンサを用意する。このラインセンサが図の点P1の位置にあるときには、突起110の頂点付近の撮像しか行うことができないが、このラインセンサを、投影面210に沿って、点P1の位置から点P2の位置まで移動させれば、突起110を頂点から底部まで走査することが可能になる。
図10は、撮像カメラ310として、ラインセンサを有するカメラを用いた実施例の斜視図である。撮像カメラ310とワーク100との相対位置は、移動ステージ321、Y軸方向走査手段322、X軸方向走査手段323によって変化させることができる。Y軸方向走査手段322は、移動ステージ321を図のY軸方向に移動させるための構成要素であり、X軸方向走査手段323は、撮像カメラ310を図のX軸方向に移動させるための構成要素である。移動ステージ321上にワーク100を載置固定すれば、X軸方向走査手段323により、撮像カメラ310をワーク100に対してX軸方向(主走査方向)に走査することができ、また、Y軸方向走査手段322により、撮像カメラ310をワーク100に対してY軸方向(副走査方向)に走査することができる。結局、図10に示す移動ステージ321、Y軸方向走査手段322、X軸方向走査手段323は、図9のブロック図における走査部320として機能する。
ワーク100上にEなる符号で示した線分は、撮像カメラ310内のラインセンサの視野領域を示している。上述した主走査および副走査を行うことにより、この視野領域Eをワーク100の全領域に移動させることができ、ワーク100の全面に対する走査が可能になる。また、撮像カメラ310には、照明部330が取り付けられている。この照明部330は、撮像カメラ310と一緒に移動することになり、常に、視野領域Eを照明するように配置されている。照明部330の具体的な構成は、ライン照明、リング照明、ドーム照明など、突起110の影ができにくく、ワーク100の表面と突起110とでコントラストが得られるものにするのが好ましい。なお、撮像カメラ310の向きは、必要に応じて調節することができるようにしておき、ワーク100に応じて、撮像時の仰角θを最適値に調節できるようにしておくのが望ましい。
制御処理装置340は、図9のブロック図に示すものと同じ構成要素であり、上記走査を制御するとともに、必要な演算や処理を実行するコンピュータである。このコンピュータには、前述した各処理を実行するためのプログラムが組み込まれている。
ところで、この図10に示す実施例では、図8に示す原理とは、若干異なる原理で撮像が行われている。すなわち、ラインセンサを用いて、図8に示す原理で撮像を行うためには、前述したとおり、ラインセンサを点P1から点P2まで、投影面210に沿って移動させる必要がある。ところが、図10に示す測定装置には、ラインセンサを内蔵した撮像カメラ310を、ワーク100に対して相対的にX軸方向およびY軸方向に移動させる機構が備わっているだけであり、図8に示す投影面210に沿って移動させる機構は備わっていない。もちろん、投影面210に沿って移動させる機構を設けることは可能であるが、現実的には、そのような機構はかなり複雑になり、あまり実用的ではない。
結局、図10に示す測定装置の場合、撮像カメラ310は、図11の側面図に示すように、ワーク100の表面に対して平行な平面(XY平面)に沿って移動する機能しか有していないことになる。もっとも、撮像方向は、図に破線で示すとおり斜め下方に向けられており、線分状の視野領域Eは、上方に位置する照明部330による照明を受けながら、仰角θをもった方向に撮像されることになる。
図12は、図10に示す測定装置により撮像を行った場合の突起110の高さhを求める演算の原理を示す側面図である。図12に示す投影面210は、図8に示す投影面210に相当するものであるが、図10に示す測定装置において、撮像カメラ310をX軸方向およびY軸方向に走査して得られた平面画像は、この投影面210上の投影像にはならずに、ワーク100の表面に平行な平面からなる投影面220上の投影像になる。別言すれば、撮像カメラ310に内蔵されているラインセンサは、この投影面220上に撮像画素を一次元配列した構成となっており、しかも、このラインセンサは、投影面220に沿ってY軸方向およびX軸方向(図12の紙面に垂直な方向)に移動させられることになる。
たとえば、図12の点P1の位置において、紙面に対して直交する垂直線分を立て、この垂直線分上に画素を一次元配列したラインセンサを用意する。このラインセンサが図の点P1の位置にあるときには、突起110の頂点付近の撮像しか行うことができないが、このラインセンサを、投影面220に沿って、点P1の位置から点P3の位置まで移動させれば、突起110を頂点から底部まで走査することが可能になる。図10に示す測定装置は、このような原理により、撮像カメラ310内のラインセンサを走査するものである。
このような原理でラインセンサの走査を行って撮像される突起対応像115は、結局、突起110を仰角θの方向に向かって、投影面220上に投影することにより得られる投影像ということになる。ちなみに、このようなラインセンサの走査によって投影面220上に得られる投影像は、投影面220を撮像面とするエリアセンサによって得られる投影像とは異なる。なぜなら、後者は、ワーク100上の突起110を垂直上方に投影することによって得られる像であるのに対して、前者は、ワーク100上の突起110を仰角θ方向に投影することによって得られる像であるためである。
結局、図10に示す装置により撮像された突起対応像115の母線対応部の長さLは、図12に示す投影面220上の点P1〜P3の距離ということになる。このように、図8に示す原理で撮像を行った場合、母線対応部の長さLが投影面210上の点P1〜P2の距離になるのに対し、図12に示す原理で撮像を行った場合には、母線対応部の長さLが投影面220上の点P1〜P3の距離になる点は留意すべきである。これは、図8に示す原理での撮像は、突起110を投影面210に投影しているのに対し、図12に示す原理での撮像は、突起110を投影面220に投影していることを考慮すれば、当然のことである。
したがって、図10に示す装置では、高さ演算処理に用いる式を若干変更する必要がある。図12において、点P1〜P2の距離LLは、図8の距離Lに相当するものであるから、前掲の式h=(L−D/2・sinθ)/cosθにおける変数Lを変数LLに置き換えることにより、図12においては、h=(LL−D/2・sinθ)/cosθなる式が成り立つことになる。ここで、図より明らかなとおり、LL=L・sinθであるから、h=(L・sinθ−D/2・sinθ)/cosθとなり、これを整理すると、h=(L−D/2)・tanθなる式が導かれる。結局、図10に示す装置のように、ワーク100の表面に対して平行になるように一次元に配列され、かつ、突起110を仰角θの方向から撮像することができる撮像画素により構成されたラインセンサを有し、このラインセンサを、ワーク100の表面に平行な投影面220に沿って走査するタイプの測定装置の場合には、h=(L−D/2)・tanθなる式により、突起100の高さhを演算すればよいことになる。
なお、ラインセンサを走査したり、エリアセンサを用いて撮像を行った場合、得られる平面画像は、画素の二次元配列からなる画像データを構成することになり、直径対応部の長さDや母線対応部の長さLは、実寸ではなく、画素数として求められることになる。このような画素数を実寸に変換するには、画素配列のピッチを乗じる演算を行えばよい。ここで、画素配列のピッチは、用いるセンサを構成する撮像画素の縦横の幅によって定められる。たとえば、図13に示すようなラインセンサの場合、横の寸法がm(X軸方向の寸法)、縦の寸法がn(Y軸方向の寸法)となっており、副走査時には、Y軸方向にピッチn単位で移動させることになる。したがって、得られる画像データを構成する画素配列の横方向ピッチ(X軸方向ピッチ)はm、縦方向ピッチ(Y軸方向ピッチ)はnになる。このため、横方向の画素数がx画素の区間の実寸はm×xとして求まり、縦方向の画素数がy画素の区間の実寸はn×yとして求まる。これはエリアセンサの場合も同様である。
結局、センサを構成する撮像画素の横方向の幅をm、縦方向の幅をnとし、投影面上に、m×nのサイズをもった画素の二次元配列からなる突起投影像が得られた場合、この突起対応像の横方向の最大幅に相当する画素数xおよび縦方向の最大幅に相当する画素数yを計数すれば、直径対応部の長さDは、D=m×xなる演算により求められ、母線対応部の長さLは、L=n×yなる演算により求められることになる。もちろん、センサの手前に光学系を配置し、撮像時に像を光学的に拡大もしくは縮小した場合には、当該倍率を乗じる補正を行う必要がある。
以上、本発明を図示する実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。たとえば、上述の実施例では、走査部320が、撮像カメラ310を移動させることにより走査を行っていたが、撮像カメラ310をワーク100に対して移動させることは、ワーク100を撮像カメラ310に対して移動させることと等価である。したがって、撮像カメラ310を移動させる代わりに、ワーク100側を移動させることにより走査を行うようにしてもかまわない。
また、本発明の基本原理は、測定対象となる突起が円錐形であるとの仮定に基づくものであるが、実用上は、必ずしも円錐状の突起に対する測定のみに限定されるものではない。たとえば、突起形状が、四角錐状の場合には、四角錐の正面方向から撮像を行うようにすれば、前述した手法と全く同じ手法が適用可能である。また、半球状の突起などについても、ある程度の誤差が生じることが許容できるのであれば、本発明の測定方法を適用することが可能である。この場合も、突起対応像の横方向の最大幅をD、縦方向の最大幅をLとして、前掲の式を適用して高さhを求めればよい。
本発明に係る突起の高さ測定方法の基本手順を示す流れ図である。 本発明に係る測定方法における撮像段階の概念を示す側面図である。 図2に示す撮像カメラ200によって撮像された平面画像の一例を示す平面図である。 図2に示す撮像段階における仰角θの下限値θ1を示す側面図である。 図2に示す撮像段階における仰角θの上限値θ2を示す側面図である。 1つの突起対応画像115について、輪郭線抽出処理を施した状態を示す平面図である。 1つの突起対応画像115について、直径対応部および母線対応部を認識する概念を示す平面図である。 撮像段階における撮像時の仰角θおよび直径母線認識段階で得られた長さD,Lに基づいて、突起110の高さhを求める演算の原理を示す側面図である。 本発明に係る突起の高さ測定装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明に係る突起の高さ測定装置の具体的な実施例の構成を示す斜視図である。 図10に示す測定装置における撮像カメラ310の走査状態を示す側面図である。 図10に示す測定装置における撮像時の仰角θおよび直径母線認識段階で得られた長さD,Lに基づいて、突起110の高さhを求める演算の原理を示す側面図である。 一般的なラインセンサの画素ピッチを示す平面図である。
符号の説明
100…ワーク
110…突起
110a,110b…突起
115…突起対応像
116…直径対応部
117…母線対応部
200…撮像カメラ
310…撮像カメラ
320…走査部
321…移動ステージ
322…Y軸方向走査手段
323…X軸方向走査手段
330…照明部
340…制御処理装置
C1〜C3…輪郭線
D…直径対応部の長さ
E…視野領域
h…突起の高さ
L…母線対応部の長さ
m…ラインセンサを構成する画素の横幅
n…ラインセンサを構成する画素の縦幅
P1〜P3…幾何学上の点
Q0〜Q4…突起対応像上の点
r…円錐の半径
S1〜S4…流れ図の各ステップ
θ…撮像時の仰角
θ1…仰角θの下限値
θ2…仰角θの上限値

Claims (16)

  1. ワーク表面に形成された突起の高さを測定する方法であって、
    測定対象となる突起を含むワーク表面上の所定領域を仰角θの方向から撮像し、突起対応像を含む平面画像を得る撮像段階と、
    コンピュータに、前記撮像段階により得られた平面画像に基づいて、前記突起対応像の輪郭線を抽出する処理を実行させる輪郭線抽出段階と、
    測定対象となる突起が円錐形であるとの仮定の下に、コンピュータに、前記輪郭線の情報に基づいて、前記突起対応像上の前記突起の底面直径部分に対応する部分を直径対応部と認識させるとともに、前記突起対応像上の前記突起の母線部分に対応する部分を母線対応部と認識させ、前記直径対応部の長さDと前記母線対応部の長さLとを求める処理を実行させる直径母線認識段階と、
    コンピュータに、前記仰角θ、前記直径対応部の長さD、前記母線対応部の長さLに基づいて、前記突起の高さhを演算する処理を実行させる高さ演算段階と、
    を有することを特徴とする突起の高さ測定方法。
  2. 請求項1に記載の突起の高さ測定方法において、
    ワーク表面上に複数の突起が存在する場合に、撮像段階で、複数の突起対応像が互いに重なりを生じる仰角θの臨界角度をθ1とし、突起を構成する円錐の母線とワーク表面とのなす角度をθ2としたときに、撮像段階における仰角θを、θ1<θ<θ2なる範囲に設定することを特徴とする突起の高さ測定方法。
  3. 請求項1または2に記載の突起の高さ測定方法において、
    輪郭線抽出段階で、撮像段階により得られた平面画像を二値化処理し、画素値の変化する部分を境界線として認識するか、もしくは、撮像段階により得られた平面画像を微分処理し、画素値が極大値をとる部分を境界線として認識することを特徴とする突起の高さ測定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の突起の高さ測定方法において、
    直径母線認識段階で、突起対応像の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、突起対応像の縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識することを特徴とする突起の高さ測定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の突起の高さ測定方法において、
    ワーク表面上に複数の突起が存在する場合に、直径母線認識段階で、個々の突起対応像についての長さD,Lを認識するとともに、所定の特徴点についての位置座標を認識するようにし、各突起の位置と高さとを測定するようにしたことを特徴とする突起の高さ測定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の突起の高さ測定方法において、
    撮像段階で、ワーク表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面上に突起対応像を得るようにし、
    高さ演算段階で、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式を用いて、突起の高さhを求めることを特徴とする突起の高さ測定方法。
  7. 請求項6に記載の突起の高さ測定方法において、
    撮像段階で、ワーク表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面を定義し、前記投影面上に撮像画素を二次元配列してなるエリアセンサを用いて撮像を行うことを特徴とする突起の高さ測定方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の突起の高さ測定方法において、
    撮像段階で、ワーク表面に対して平行な投影面上に、突起を仰角θの方向に投影することにより突起対応像を得るようにし、
    高さ演算段階で、h=(L−D/2)・tanθなる式を用いて、突起の高さhを求めることを特徴とする突起の高さ測定方法。
  9. 請求項8に記載の突起の高さ測定方法において、
    撮像段階で、ワーク表面に対して平行な投影面を定義し、前記投影面上に画素を一次元配列してなるラインセンサを用意し、このラインセンサまたはワークを前記投影面に沿って移動させることにより撮像を行うことを特徴とする突起の高さ測定方法。
  10. ワーク表面に形成された突起の高さを測定する測定装置であって、
    ワーク表面上の撮像対象領域を仰角θの方向から撮像する撮像カメラと、
    前記撮像対象領域が前記ワーク表面上で移動するように、前記撮像カメラを走査する走査部と、
    前記撮像対象領域を照明するための照明部と、
    前記撮像カメラ、前記走査部、前記照明部を制御するとともに、測定に必要な処理を実行する制御処理装置と、
    を備え、前記制御処理装置は、
    前記撮像カメラ、前記走査部、前記照明部を制御することにより、測定対象となる突起についての突起対応像を含む平面画像を撮像する撮像処理と、
    前記撮像処理により得られた平面画像に基づいて、前記突起対応像の輪郭線を抽出する輪郭線抽出処理と、
    測定対象となる突起が円錐形であるとの仮定の下に、前記輪郭線の情報に基づいて、前記突起対応像上の前記突起の底面直径部分に対応する部分を直径対応部と認識するとともに、前記突起対応像上の前記突起の母線部分に対応する部分を母線対応部と認識し、前記直径対応部の長さDと前記母線対応部の長さLとを求める直径母線認識処理と、
    前記仰角θ、前記直径対応部の長さD、前記母線対応部の長さLに基づいて、前記突起の高さhを演算する高さ演算処理と、
    を実行する機能を有することを特徴とする突起の高さ測定装置。
  11. 請求項10に記載の突起の高さ測定装置において、
    輪郭線抽出処理を、撮像処理により得られた平面画像を二値化し、画素値の変化する部分を境界線として認識するか、もしくは、撮像段階により得られた平面画像を微分し、画素値が極大値をとる部分を境界線として認識することにより実行することを特徴とする突起の高さ測定装置。
  12. 請求項10または11に記載の突起の高さ測定装置において、
    直径母線認識処理を、突起対応像の横方向の最大幅を直径対応部の長さDと認識し、突起対応像の縦方向の最大幅を母線対応部の長さLと認識することにより実行することを特徴とする突起の高さ測定装置。
  13. 請求項10〜12のいずれかに記載の突起の高さ測定装置において、
    個々の突起対応像についての長さD,Lを認識するとともに、所定の特徴点についての位置座標を認識する機能を有し、各突起の位置と高さとを測定する機能を有することを特徴とする突起の高さ測定装置。
  14. 請求項10〜13のいずれかに記載の突起の高さ測定装置において、
    撮像カメラが、ワーク表面に対して角度(90°−θ)で交差する投影面上に、撮像画素を二次元配列することにより構成されたエリアセンサを有し、
    制御処理装置が、h=(L−D/2・sinθ)/cosθなる式を用いて、突起の高さhを求めることを特徴とする突起の高さ測定装置。
  15. 請求項10〜13のいずれかに記載の突起の高さ測定装置において、
    撮像カメラが、ワーク表面に対して平行になるように一次元に配列され、かつ、突起を仰角θの方向から撮像することができる撮像画素により構成されたラインセンサを有し、
    走査部が、前記ラインセンサもしくはワークを、ワーク表面に対して平行な投影面に沿って走査する機能を有し、
    制御処理装置が、h=(L−D/2)・tanθなる式を用いて、突起の高さhを求めることを特徴とする突起の高さ測定装置。
  16. 請求項11〜15のいずれかに記載の突起の高さ測定装置における制御処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムまたはこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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