JP2001304819A - ノズル穴計測方法及びその装置 - Google Patents

ノズル穴計測方法及びその装置

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JP2001304819A
JP2001304819A JP2000118670A JP2000118670A JP2001304819A JP 2001304819 A JP2001304819 A JP 2001304819A JP 2000118670 A JP2000118670 A JP 2000118670A JP 2000118670 A JP2000118670 A JP 2000118670A JP 2001304819 A JP2001304819 A JP 2001304819A
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nozzle hole
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Kenji Oda
賢治 小田
Hitoshi Inasumi
仁 稲住
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データからエッジ抽出処理し、それを楕
円近似することにより高精度の計測ができるノズル穴計
測方法を提供することにある。 【解決手段】 ノズル穴を有するワークの穴形状を撮像
手段によって、画像データ化し、該画像データからエッ
ジ抽出処理を行い、楕円近似することにより穴寸法を計
測するノズル穴計測方法であって、画像データを2値化
することにより、穴輪郭領域を抽出し、該抽出された穴
輪郭領域の範囲内において、2値化処理前の濃淡画像に
よりエッジ抽出処理を行い、楕円近似することによって
ノズル穴寸法を計測するので、照明条件、撮像条件、2
値化の閾値の設定条件、撮像手段のピントボケ等の影響
を排除し、計測精度の向上が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、ノズル穴の計測方法に
関し、特に、インクジェットプリンタ等の印字ヘッドに
形成された複数のノズル穴の形状、サイズ等の計測検査
に使用するノズル穴計測方法及びその装置である。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェットプリンタの印字
ヘッドにある所定間隔で複数配置されたノズル穴は、プ
リンタの印字性能に大きく影響を与える為、品質向上の
ためにノズル穴の形状、サイズ等の正確な計測検査が必
要である。従来のノズル穴計測方法では、例えば、特開
平10−100415号には、以下の技術が掲載されて
いる。形状検査のための画像処理装置と、オートフォー
カス装置と、3方向制御のワークベッドを備える位置決
め装置とにより、オートフォーカス及び画像処理による
パターンマッチングを用いて位置決め対象パターンを探
し出し、対象パターンの顕微鏡に対する位置決めピント
合わせを行う。また、同じ形状が一定のピッチで存在
し、それらを順番に計測する場合、両端の形状の位置を
それぞれ最初に計測し、そのオートフォーカス度合い及
びパターンマッチングによる計測画面内での位置ずれ量
より、ワークの装着されている傾きを求め、ここから求
められる補正値に基づいて各形状の位置決めを行い、位
置決めの高速化を図る。
【0003】また、特開2000−2512号には、撮
影画像を2値化処理して、孔画像の輪郭をたどり、孔画
像の輪郭を表すベクトル列を求める。輪郭画素の座標の
中から複数点の画素座標を用いて楕円近似を行い、孔の
中心座標を算出する技術が開示されている。しかし、こ
こに開示された技術は、輪郭画素の全点ではなく、複数
点(一般には3,4点)の画素から楕円近似を行ってい
る。また、特異的な輪郭座標を除去することで計測精度
を向上する工夫をしているが、複数点の採り方によって
は近似楕円に誤差が生じる可能性があると云う問題が存
在する。また、2値化画像を使用して輪郭画素の座標を
抽出しているために、照明条件、撮像条件、2値化の閾
値の設定条件、撮像手段のピントボケ等が大きく影響
し、正確な測定が出来ないと云う問題が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、上記のノズル穴
計測方法では、以下のような問題点を有していた。つま
り、この従来技術では形状計測にパターンマッチングを
用いているので、特に円形のノズル穴への適用が難し
く、高速で正確な計測が出来ないと言う問題点がある。
具体的には、ノズル穴が多角形の場合、頂点部分でマッ
チングして形状計測できるが、ノズル穴が円の場合、穴
の一部をマッチングさせることは出来ないので、円全体
をマッチングすることになる。そうすると、マッチング
面積が大きくなるため処理時間が各段に増大する。ま
た、穴の異物検出程度であればパターンマッチングで可
能であるが、正確な穴径を計測するには径の異なるテン
プレートパターンを数多く用意する必要があり、メモリ
容量、処理時間が増大すると言う問題がある。テンプレ
ートを用意したとしても、サブピクセルレベルの径のば
らつきを計測することは不可能である。更に、パターン
マッチングはピンボケに弱いので、ピンボケ発生時に正
確な計測が出来ないと言う問題点がある。
【0005】そこで本発明の目的は、上記した従来の欠
点を改良するべく、エッジ画像を楕円近似して、ノズル
穴の径、中心を求めると共に楕円近似する対象をエッジ
画像の全点を使用して、測定精度の向上を達成できるノ
ズル穴計測方法及びその装置を提供することである。ま
た、穴輪郭領域抽出処理には、2値化画像ではなく濃淡
画像を使用し、照明条件、撮像条件、2値化の閾値の設
定条件、撮像手段のピントボケ等の影響を排除し、計測
精度の向上を目的とする。更に、穴輪郭領域内のみで、
エッジ抽出処理を行い、穴輪郭領域以外の部分で発生す
るノイズ的なエッジを排除し、処理の高速化を目的とす
る。更にまた、異物の無い綺麗なノズル穴は正確に測定
し、異物の在るノズル穴は正確に計測せずに、正確に計
測されない値から異物を検出することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、基本的に以下に記載されたような構成を採用
するものである。すなわち本発明に係るノズル穴計測方
法は、ノズル穴を有するワークの穴形状を撮像手段によ
って、画像データ化し、該画像データからエッジ抽出処
理を行い、抽出されたエッジ形状を楕円近似することに
より穴寸法を計測するノズル穴計測方法であって、ノズ
ル穴形状の濃淡画像を得る撮像工程と、画像データを2
値化する2値化工程と、該2値化工程により得られた2
値化データを基準に穴輪郭領域抽出する穴輪郭領域抽出
工程と、該穴輪郭領域抽出工程により抽出された穴輪郭
領域の範囲内において、2値化処理前の濃淡画像により
エッジ抽出処理を行うエッジ抽出処理工程と、該エッジ
抽出処理工程によって得られたデータに基づいて楕円近
似する楕円近似工程とによってノズル穴寸法を計測する
ことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のノズル穴計測方法は、上
記した様な従来技術に於ける問題点を解決する為、ノズ
ル穴を有するワークの穴形状を撮像手段によって、画像
データ化し、該画像データからエッジ抽出処理を行い、
楕円近似することにより穴寸法を計測するノズル穴計測
方法であって、画像データを2値化することにより、穴
輪郭領域を抽出し、該抽出された穴輪郭領域の範囲内に
おいて、2値化処理前の濃淡画像によりエッジ抽出処理
を行い、楕円近似することによってノズル穴寸法を計測
するので、照明条件、撮像条件、2値化の閾値の設定条
件、撮像手段のピントボケ等の影響を排除し、計測精度
の向上が図れる。
【0008】
【実施例】以下に、本発明に係るノズル穴計測方法の一
具体例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。図
1は、本発明に係るノズル穴計測方法に使用されるノズ
ル穴計測装置の構成を示す説明図である。本実施例にお
いて、ノズル穴計測装置は、画像データを得るためのカ
メラ1と、計測する穴の形成されたワーク2を固定する
吸着装置3と、ワーク2を照明光で透過させる照明5
と、ワーク2を3軸方向に移動可能な3軸ステージ4
と、全体を制御するコンピュータ6と、コンピュータ6
からの制御信号にしたがって、3軸ステージ4を駆動す
るモータコントローラ9と、モニタ10等から構成され
ている。
【0009】カメラ1は、ワーク2に形成されたノズル
穴を撮像するように設置されている。本実施例では、ノ
ズル穴が上下方向に貫通している場合を想定しているの
で、カメラ1はワーク2の真上に設置する。ここでカメ
ラ1はCCDカメラであり、撮像した画像データをコン
ピュータ6内に備えられた画像入力装置7及びオートフ
ォーカス装置8へ出力する。また、カメラ1のヘッド部
分には顕微鏡が取り付けられており、画像処理に最適な
倍率の画像を取り込むことが可能である。
【0010】また、3軸ステージ4上に吸着装置3、及
び照明5が取り付けられ、吸着装置3上にワーク2がセ
ットされる。ワーク2は、図4に示すように、ノズル穴
が2次元上に配列されており、また、厚さ数十μmで反
りを伴うものを仮定している。吸着装置3は、ワーク2
の反りを水平に強制させるためのものであり、例えば以
下の機構とする。ノズル穴が接触する部分を避けた領域
に多数の溝を形成し、真空吸着によりワークを吸着す
る。真空吸着により反りを矯正する際のワークの歪みを
防止するため、ワーク2と接触面とは1段高く形成し、
ワーク2の伸びに対して逃げを設ける。更に、下の照明
5から照明光を透過させるので、ノズル穴領域は貫通さ
せる機構とする。吸着装置3の別の機構の例として、溝
の代わりに多孔質材を使用した吸着プレートを用いて真
空吸着する機構も挙げられる。吸着装置3はワーク2の
固定も兼用している。後述する平面補間による座標変換
処理を用いるため、吸着装置3では平面度度が出ていれ
ば良く、3軸ステージ4への取付精度は高くなくて構わ
ないので、組立コストを低減できる。
【0011】3軸ステージ4は、左右方向(x軸)、奥
行き方向(y軸)、上下方向(z軸)に移動することが
可能である。各々内蔵されたモータがモータコントロー
ラ9を介してコンピュータ6により制御される。照明5
は、ノズル穴の貫通画像を撮像するための透過照明であ
り、熱によるワークの膨張を防止するため、吸着装置3
には密着しない構造とする。コンピュータ6は、画像入
力装置7を介してカメラ1から画像データを取り込み、
後述する画像処理や各種演算処理を行う。また、モータ
コントローラ9を介して3軸ステージ4を制御する。
【0012】画像入力装置7は、カメラ1からの画像デ
ータを取り込み、取り込んだ画像データをコンピュータ
6のメモリにDMA転送を行う。オートフォーカス装置
8は、カメラ1からの画像データを取り込みカメラ1の
撮像画像のピントが合うようにモータコントローラ9を
制御して、3軸ステージ4を上下動する。例えば、カメ
ラ1からの画像信号に含まれる高周波成分が最大となる
ように3軸ステージ4のz軸を制御する。
【0013】モータコントローラ9は、コンピュータ6
或いはオートフォーカス装置8からの制御信号を受け取
り3軸ステージ4を制御する。モニタ10は、カメラ1
による撮像画像、コンピュータ6による画像処理の状
況、及び計測検査結果を表示する。
【0014】次に、以上のように構成されたノズル穴計
測装置の処理フローを図2に従って説明する。先ず、ワ
ークセット工程11に従ってワーク2を吸着装置3上に
固定する。図外のローダやハンドラ等の搬送機構、或い
は、作業者の手によってワーク2を吸着装置3上にセッ
トする。更に、吸着装置3を動作させてワーク2の反り
を強制しつつ固定する。後述の座標変換13により、セ
ットされたワーク2上の全ノズル穴の正確な位置が把握
できるので、ここでは高精度な位置合わせ機構は必要な
い。次に、3点位置決め工程12の処理を行う。ワーク
2上の全ノズル穴の位置計算を行う座標変換13への入
力データを生成する。具体的には、図4に示す最左下点
34、最右下点35、最右上点36、以上3点の実際の
xyz座標を算出する。
【0015】図3は、図2の3点位置決め工程12の詳
細な処理順序を示すフローチャートである。まず、最左
下点移動25を行う。ワーク2がステージ座標系とずれ
なく理想的に置かれたときの最左下点34の中心位置が
カメラ1の光軸に一致するようにステージを移動し、最
左下点34がカメラ1の撮像画面内に入るようにする。
このときのステージ移動量はパラメータとして予めコン
ピュータ6のファイルに記録しておく。
【0016】次に、最左下点オートフォーカス26を行
う。最左下点34に関しオートフォーカスを行い、ピン
トが合ったz座標を保持し、座標変換13へ出力する。
次に、最左下点穴中心点算出27の処理を行う。最左下
点34に関しカメラ1から画像を取り込み、取込画面に
おける最左下点34の穴の中心点座標を求め、光軸(画
面中心)からのxyのずれ量を算出する。更に、前記ず
れ量とステージ移動量とを加えたものを最左下点34の
中心点のxy座標として保持し、座標変換13へ出力す
る。画像から穴中心点を算出する処理は、例えば、後述
する穴画像のエッジを楕円近似し、近似楕円の中心点を
算出する。或いは、2値化して得られる面積の重心を用
いる。
【0017】以上、最左下点移動25から最左下点穴中
心点算出27までの処理と同様に、最右下点35及び最
右上点36に関しても行い、それぞれの穴中心点のxy
z座標を出力する。次に、座標変換13の処理を行う。
3点位置決め12で得られた3点のx,y,z,座標を
入力して、セットされたワーク2上の全てのノズル穴に
関して正確な位置(x,y,z,座標)を算出する。
【0018】図5は、図2の座標変換13の詳細な処理
順序を示すフローチャートある。先ず、平面当てはめ3
7の処理を行う。吸着装置3の3軸ステージ4への取付
精度、或いは吸着装置3自体の水平精度により、セット
されたワーク2は完全な水平状態を保証されないので、
ワーク2のz方向の傾きを調べる。具体的には、図4の
最左下点34、最右下点35、最右上点36の3点を通
る平面を算出する。前記3点を通る平面を、式1
【0019】
【数1】
【0020】とすると、3点位置決め工程12より得ら
れた3点のx,y,z,座標をそれぞれ上式に代入し、
a,b,cを算出する。
【0021】次に、θ補正値算出38の処理を行う。ワ
ークセット工程11におけるワーク2のセット位置の精
度により、図6に示すようなワーク2の回転ずれθとx
y平面上を平行移動したずれ(p,q)が発生するの
で、それらのずれ量を調べる必要がある。もし、ワーク
2が理想的にセットされたとき(ずれ量0)のノズル穴
の座標を(X,Y)とすると、実際にセットされたとき
(ずれあり)の同一ノズル穴の座標(x,y)は次式の
通りとなる。式2
【0022】
【数2】
【0023】このθ補正値算出工程38では、上式のθ
を算出する。θは、最左下点34から最右下点35への
ベクトルとx軸との角度差と、最右下点35から最右上
点36へのベクトルとy軸との角度差との平均とする。
【0024】次に、xy補正値算出工程39の処理を行
う。このxy補正値算出39では、式2の(p,q)を
算出する。3点位置決め工程12より得られたx,y座
標とその理想セット時のXY座標、及びθ補正値算出工
程38で得られたθを式2に代入し(p,q)を算出す
る。最左下点34、最右下点35、最右上点36の3点
の解(p,q)が得られるので、その平均をとる事とす
る。前記3点の理想セット時のXY座標はパラメータと
して予めコンピュータ6のファイルに記録しておく。
【0025】最後に、平面補間40の処理を行う。全ノ
ズル穴の理想セット時のXY座標はパラメータとして予
めコンピュータ6のファイルに記録しておく。ノズル穴
各々に関し、まず、XY座標を数式2に代入してxy座
標を算出し、次に、xy座標を式1に代入してz座標を
算出する。以上の平面当てはめ37から平面補間40ま
での処理により、現在セットされているワーク2の全ノ
ズル穴に関して正確な座標を得られるので、ワーク2の
固定精度は余り要求されなくなり、ワークセット11で
のセット作業は各段に容易になる。
【0026】次に、穴計測処理工程14を行う。穴計測
処理工程14は、ノズル穴1個に対する処理であり、移
動工程15、撮像工程16、画像処理工程17、結果表
示工程18、結果ファイル出力工程19を含む(図2参
照)。穴計測処理工程14の第1段階として、移動工程
15を行う。移動工程15は、指定したノズル穴がカメ
ラ1で撮像される画像の中心に位置するように3軸ステ
ージ4を移動する。どのノズル穴、例えば、上から何番
目、右から何番目のノズル穴を指定するかは、パラメー
タとして予めコンピュータ6のファイルに記録してお
く。3軸ステージ4の移動量は座標変換13で算出した
x,y,z,座標から決定するので、ノズル穴への正確
な移動が可能である。
【0027】穴計測処理工程14の第2段階として、撮
像工程16を行う。ここでノズル穴の画像をカメラ1か
ら画像入力装置7を介してコンピュータ6に取り込む。
画像は多ビット、例えば8bitの濃淡画像とする。穴
計測処理工程14の第3段階として、画像処理工程17
をコンピュータ6で行う。図7に画像処理工程17の詳
細な処理フローチャートを示す。まず、工程41で画像
データを2値化することにより、大まかなノズル穴の輪
郭位置を把握する。次に、穴輪郭領域抽出工程42を行
う。この穴輪郭領域抽出工程42は、図8に示すよう
に、ノズル穴の2値画像50の輪郭を取り囲むようにし
たドーナツ状領域を穴輪郭領域51として抽出する。
【0028】次に、輪郭部エッジ抽出処理43を行う。
穴輪郭領域抽出工程42で得られた穴輪郭領域51内の
みの範囲において、2値化処理41前の濃淡画像に関し
て、隣接画素同士を比較して、濃淡変化が激しい部分を
抽出し、得られた結果をエッジ画像として出力する。穴
輪郭領域51内だけでエッジ抽出処理を行うのは、穴輪
郭領域51以外の部分で発生するノイズ的なエッジを抽
出させないためと、処理を高速化するためである。
【0029】次に、楕円近似処理44を行う。輪郭部エ
ッジ抽出43で得られたエッジ画像の全画素の座標を用
いて、最小2乗法による楕円当てはめをサブピクセルで
行う。つまり、楕円近似を行う。
【0030】次に、楕円の長径、短径等を算出する径算
出処理45を行う。楕円近似処理44で得られた近似楕
円の長径、短径及びその平均を算出する。また、長さを
ピクセルから実距離に変換する。次に、歪み度算出処理
46を行う。径算出処理45で得られた長径及び短径を
入力し、長径−短径を歪み度として出力する。例えば、
図9(A)に示すように、異物製造不良等によりエッジ
52の円に欠けがある場合、近似楕円53の歪み度が大
きくなるので、歪み度がある一定の基準より大きいもの
は不良と判断する。更に、輪郭部エッジ抽出処理43、
楕円近似処理44から差分47の処理を行う。ノズル穴
の全周に渡って、近似楕円からエッジまでの距離を算出
する。
【0031】次に、楕円最大誤差算出処理48を行う。
差分47で得られる近似楕円からエッジまでの距離のう
ち、最大のものを楕円最大誤差として出力する。例え
ば、図9(B)に示すように、異物付着によりエッジ5
4に突起がある場合、近似楕円55との距離が著しく大
きくなる部分dがあり、楕円最大誤差が大きくなるの
で、楕円最大誤差がある一定の基準より大きいものは不
良と判断する。
【0032】最後に、結果出力49を行う。径算出処理
45、歪み度算出46及び楕円最大誤差算出48から得
られる計測値をまとめて後段の処理へ出力する。更に、
前記の計測値が正常品の基準内かどうかを比較し、判定
結果を出力する。正常品の基準はパラメータとして予め
コンピュータ6のファイルに記録しておく。穴計測処理
14の第4段階として、結果表示18の処理を行う。画
像処理17で得た計測値及び判定結果をモニタ10に表
示する。
【0033】穴計測処理14の第5段階として、結果フ
ァイル出力19の処理を行う。画像処理17で得た計測
値及び判定結果をコンピュータ6のファイルに記録す
る。以上の穴計測処理14を1ワーク分のノズル穴数分
繰り返し処理を行う。ノズル穴数は予めファイルに記録
しておく。
【0034】1ワーク分の穴計測処理14が終了した場
合、次に、統計データ出力21の処理を行う。各計測値
の平均、標準偏差、及び、正常ノズル穴数等をコンピュ
ータ6のファイルに記録する。その後、次のワークを計
測するか、処理を終了するかを選択する。前者選択の場
合、次にワーク交換23の処理においてワークの交換を
行い、3点位置決め12の処理を繰り返す。後者の場
合、ワーク取り出し24の処理を行い、終了となる。
【0035】図10は、本発明に係るノズル穴計測装置
の他の実施例を示す説明図である。本実施例では、ワー
ク2の上に押さえつけ装置56を設ける。押さえつけ装
置56は、例えば、マグネット等によりワーク2全体に
貼着し、ワークの反り、ねじれ、歪みを押さえつける。
但し、カメラ1からノズル穴が撮像できるように、ノズ
ル穴の周辺部分に開口穴を設ける。吸着装置3との併用
により、ワーク2の反り、ねじれ、歪みへ強制力が増大
すると言う新たな効果を持つ。
【0036】図11は、同ノズル穴計測装置の他の実施
例を示すフローチャートである。ここで、穴計測処理1
4内の結果表示18の後にある、結果ファイル出力18
を削除し、代わりに結果メモリ出力57を設ける。更
に、統計データ出力21の前に全結果ファイル出力58
を設ける。これは、図2ではノズル穴を1個計測する度
に計測結果をその都度ファイルに記録していたものを、
一旦メモリに保持しておいて、1ワーク分の結果を最後
にまとめてファイルに記録するフローとなる。これによ
り、ファイルへのアクセス回数が減るために、処理をよ
り高速化できるという新たな効果が得られる。
【0037】尚、本発明は以上の実施例に限ることなく
本発明の技術思想に基づいて種々の設計変更が可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】第一の効果は、本発明のノズル穴計測方
法によれ円形のノズル穴を高速かつ極めて高精度に計測
できると言う効果が得られる。その理由は、従来技術で
はパターンマッチングを使用していたのに対し、本発明
ではノズル穴のエッジを抽出し、それを楕円近似するこ
とにより径を計測しているので、サブミクロンレベルの
径のばらつきが計測可能になったためである。また、パ
ターンマッチングを用いないので処理速度も向上したた
めである。
【0039】第二の効果は、パターンマッチングをしな
いので、テンプレート用のメモリが不要となり、削除す
ればコスト削減の効果があり、他の処理に使用すれば処
理速度向上の効果がある。第3の効果は、エッジ抽出か
ら径を計測するので、ある程度のピンボケに耐えること
が出来ると言う効果がある。その理由は、画像のピント
がボケた場合に、エッジの傾きは変わった(緩やかにな
る)としてもエッジの位置はさほどずれないため、正確
な径の計測が可能であるからである。第4の効果は、穴
径の計測だけでなく、異物が存在する場合には、異物を
検出することが出来ると言う効果がある。その理由は、
異物が存在しない綺麗な場合には、穴径を正確に測定
し、異物が存在する場合には、その穴を正確に計測せ
ず、代わりに、正確に計測されない値から異物を検出す
ると云う機能を付加している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るノズル穴計測方法に使用
されるノズル穴計測装置の構成を示す説明図である。
【図2】図2は、同ノズル穴計測方法の処理順序を示す
フローチャートである。
【図3】図3は、図2の3点位置決め12の詳細な処理
順序を示すフローチャートである。
【図4】図4は、計測するワークの一例を示す拡大平面
図である。
【図5】図5は、図2の座標変換工程13の詳細な処理
順序を示すフローチャートある。
【図6】図6は、計測するワークの位置がずれた場合を
示す説明図である。
【図7】図7は、図2の画像処理工程17の詳細な処理
順序を示すフローチャートである。
【図8】図8は、穴輪郭領域抽出工程42におけるノズ
ル穴の輪郭を取り囲むドーナツ状領域を示す説明図であ
る。
【図9】図9(A)は、エッジ52の円に欠けがある場
合、図9(B)は、異物付着によりエッジ54に突起が
ある場合を示すノズル穴の説明図である。
【図10】図10は、本発明に係るノズル穴計測装置の
他の実施例を示す説明図である。
【図11】図11は、同ノズル穴計測方法の他の実施例
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 カメラ 2 ワーク 3 吸着装置 4 3軸ステージ 5 照明 6 コンピュータ 7 画像入力装置 8 オートフォーカス装置 9 モータコントローラ 10 モニタ 11 ワークセット 12 3点位置決め 13 座標変換 14 穴計測処理 15 移動 16 撮像 17 画像処理 18 結果表示 19 結果ファイル出力 20 1ワーク終了 21 統計データ出力 22 終了入力 23 ワーク交換 24 ワーク取り出し 34 最左下点 35 最右下点 36 最右上点
フロントページの続き Fターム(参考) 2C057 AG14 AP82 2F065 AA21 AA27 BB02 CC25 DD00 DD06 DD07 FF01 HH15 JJ03 JJ26 MM03 NN11 PP12 QQ00 QQ03 QQ04 QQ13 QQ32 SS13 TT02 UU05 5B057 AA01 BA19 BA29 CF05 CH11 DA01 DA08 DA15 DB08 DB09 DC03 DC16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル穴を有するワークの穴形状を撮像
    手段によって、画像データ化し、該画像データからエッ
    ジ抽出処理を行い、抽出されたエッジ形状を楕円近似す
    ることにより穴寸法を計測するノズル穴計測方法であっ
    て、ノズル穴形状の濃淡画像を得る撮像工程と、画像デ
    ータを2値化する2値化工程と、該2値化工程により得
    られた2値化データを基準に穴輪郭領域を抽出する穴輪
    郭領域抽出工程と、該穴輪郭領域抽出工程により抽出さ
    れた穴輪郭領域の範囲内において、2値化処理前の濃淡
    画像によりエッジ抽出処理を行うエッジ抽出処理工程
    と、該エッジ抽出処理工程によって得られたデータに基
    づいて楕円近似する楕円近似工程とによってノズル穴寸
    法を計測することを特徴とするノズル穴計測方法。
  2. 【請求項2】 前記濃淡画像によるエッジ抽出処理工程
    は、画像の2値化工程によって抽出された穴輪郭領域の
    全範囲に亘って実行されることを特徴とする請求項1記
    載のノズル穴計測方法。
  3. 【請求項3】 前記楕円近似工程は、穴輪郭領域の全画
    素を穴輪郭エッジ抽出処理工程をもとに最小2乗法によ
    って行われることを特徴とする請求項1または2に記載
    のノズル穴計測方法。
  4. 【請求項4】 前記楕円近似工程は、穴輪郭部エッジ抽
    出処理工程で得られたエッジ画像の全画素の座標を用い
    て、最小2乗法による楕円当てはめをサブピクセルで行
    うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のノズ
    ル穴計測方法。
  5. 【請求項5】 前記ノズル穴計測は、異物の存在しない
    穴は正確に計測し、異物の存在する穴は正確に計測せず
    に、異物検出信号を発することを特徴とする請求項1か
    ら4の何れかに記載のノズル穴計測方法。
  6. 【請求項6】 前記穴輪郭領域抽出工程によって抽出さ
    れた穴輪郭領域は、ドーナツ状であることを特徴とする
    請求項1から5の何れかに記載のノズル穴計測方法。
  7. 【請求項7】 前記楕円近似工程によって得られた長径
    と短径との差が所定値以上の場合に不良穴と判断するこ
    とを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のノズル
    穴計測方法。
  8. 【請求項8】 画像データを得るためのカメラと、被計
    測ワークを固定する固定装置と、被計測ワークを透過光
    で照明する光源と、被計測ワークを3軸方向に移動可能
    な3軸ステージと、全体を制御するコンピュータと、コ
    ンピュータからの制御信号にしたがって3軸ステージを
    駆動するモータコントローラと、モニタから構成された
    ノズル穴計測装置において、前記カメラから入力された
    濃淡画像データを記憶する手段と、該濃淡画像データを
    2値化する手段と、該2値化データから穴部に関する穴
    輪郭位置を抽出する手段と、該抽出された穴輪郭位置を
    中心とした穴輪郭領域を作成する手段と、穴輪郭領域の
    全範囲において、2値化処理前の濃淡画像データを用い
    てエッジ抽出処理を行う輪郭部エッジ抽出手段と、該エ
    ッジ抽出処理によって得られたエッジデータを楕円近似
    させる楕円近似手段と、楕円近似手段で得られた楕円か
    ら長径、短径を求める手段から構成されていることを特
    徴とするノズル穴計測装置。
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