JP2011095093A - 三次元計測装置及び三次元計測方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被対象物5を撮像素子14により撮像する撮像系10と、被対象物5と撮像系10との異なる距離毎に撮像された各画像により検知された輝度が予め定められ閾値以上の輝度であることにより被対象物5を検知する明点抽出部32と、画像の明点を中心とした複数の画素を含む一定領域ごとの輝度を検知し、該一定領域内の輝度分布を求めると共に、該輝度分布に基づいて輝度重心値を求める輝度重心の演算部36と、輝度重心値が検知された画素14aが有する輝度と、周囲の画素14aが検知した輝度とを、輝度重心値が有する輝度に補正した輝度補正値を得る輝度補正部38と、輝度補正値に基づいて被対象物5との距離値を求めると共に、輝度重心値に基づいて被対象物5の位置を検知する三次元検知部43と、を備えたものである。
【選択図】 図1
Description
焦点深度法を用いた三次元計測装置は、下記特許文献1に示すように、被対象物の立体的形状を光学的に検出する立体的形状検出装置であって、同一被対象物について求められた、焦点位置の異なる複数の画像より該被対象物上の点各々について画像対応に合焦点を求め、該点対応に求められた、複数の画像間での合焦測度の最大値が得られる際での焦点位置を、該点についての高さとして求めるものである。
そして、輝度のボケを考慮して画像のコントラストを得て該コントラストを二次微分して合焦点を求めている。
さらに、高さ方向(距離)の検知は、撮像素子における画素(ピクセル)が検知した輝度に基づいて行われるが、撮像系を上昇又は下降することにより、検出すべき被対象物のXY平面における検知位置も僅かにずれる。これに伴い、被対象物が画素の中央付近から周辺部に移動した時に生じるので、撮像素子の画素における検知位置がずれる。
したがって、該画素の被対象物に基づく輝度が正確に検出できなくなるので、被対象物の距離が正確に検知できないと共に、該距離に対応する被対象物のXY平面における位置の検知も正確に検知できないことが生じ得るという第2の課題を見出した。
前記被対象物と前記撮像手段との異なる距離毎に前記撮像手段により撮像された各画像により検知された輝度が予め定められ閾値以上の輝度であることにより前記被対象物を画素単位で抽出する明点抽出手段と、
前記明点を有する画素を含み、該画素の周囲の画素により成す一定領域ごとの輝度を検知し、該一定領域内のX軸,Y軸ごとの輝度分布を求めると共に、該輝度分布に基づいて第1の輝度重心値を求める輝度重心の演算手段と、
前記輝度重心値が検知された画素が有する輝度と、該画素の周囲の画素が検知した輝度とを、前記輝度重心値が有する輝度に補正した輝度補正値を得る輝度補正手段と、
前記輝度補正値に基づいて前記被対象物との距離値を求めると共に、前記輝度重心値に基づいて前記被対象物のX,Y上の位置を検知する三次元検知手段と、を備えたことを特徴とするものである。
ここで、一定領域は、明点を中心とした画素により円形を形成しても良い。輝度のボケは、略円形となることが多いからである。
また、一定領域は、例えば、明点を中心として3×3画素、5×5画素、7×7画素を一定領域とする略正方形としても良い。したがって、撮像素子の画素の周辺に明点が存在しても、複数の画素から輝度を検知するので、明点の位置を正確に検知できる。
これにより、例えば、撮像系を上昇又は下降することにより、被対象物のXY平面における検知位置も僅かにずれる。これにより、撮像素子の画素における検知位置がずれても、輝度重心値を有する画素と、該画素の周囲の画素が検知した輝度を、輝度重心値が有する輝度に補正した輝度の補正値を求める。この輝度の補正値によって、被対象物との距離を計測するので、距離を正確に検出できる。したがって、被対象物に基づく光の反射による明点(頂点)が撮像素子の一画素未満の大きさでも、正確に距離を検知できる。
また、三次元検知手段は、被対象物の距離を求めた輝度補正値に対応する輝度重心値からX,Y座標上の被対象物の位置も検知しても良い。さらに、撮像系と被対象物と距離Z1、Z2・・・Zn毎に求めた輝度の重心値を多数有しており、多数の輝度重心値を例えば二次関数により補間して、距離と輝度重心の補間値を得て、輝度補正値に基づいて被対象物との距離値を検知して、該距離値を求めた輝度補正値に対応する輝度重心値によりX,Y座標上の被対象物の位置を検知しても良い。
前記輝度重心の演算手段は、前記輝度分布から前記輝度オフセットを除去した新たな輝度分布を求めると共に、該新たな輝度分布に基づいて第2の輝度重心値を求める、ことが好ましい。
ここで、輝度オフセットは、一定領域の輝度からすべての領域において生じている一定の輝度で、最小輝度値であることが好ましい。被対象物の輝度変化のみを検知し易いからである。
この三次元計測装置では、輝度オフセットの検知手段が画像の輝度から輝度オフセットを検知し、輝度重心の演算手段は輝度分布から該輝度オフセットを除去した新たな輝度分布を求め、新たな輝度分布により輝度重心値を求める。したがって、輝度分布から該輝度オフセットを除去した明点付近の輝度変化、すなわち、被対象物に起因する輝度変化のみに基づいて輝度重心値を求め、この輝度重心値に基づいて被対象物のXY平面における位置を検知する。
したがって、被対象物からの乱反射などを画素が輝度として検知する影響を除去して、明点付近の画素が検知した輝度から輝度重心値を求めるので、輝度重心値の検知精度が向上する。これによって、XY平面における被対象物の位置検出精度が向上する。
さらに、輝度補正手段は、輝度オフセットを除去して、検知精度が向上した輝度重心値に基づいて補正した輝度の補正値に基づいて被対象物の距離を検知するので、距離の検出精度もさらに向上する。
これにより、輝度補正手段は、第1の輝度重心値を有する画素が検知した輝度と、該画素の周囲の画素が検知した輝度を、第1の輝度重心値が有する輝度に補正した第1の輝度補正値を得る。
三次元検知手段は、第1の輝度補正値に基づいて被対象物との距離値を求めると共に、第2の輝度重心値に基づいて被対象物のX,Y上の位置を検知しても良い。これにより、被対象物との距離値を求めるのに、輝度オフセットを考慮せず、被対象物の位置を検知するのに、輝度オフセットを考慮している。したがって、被対象物の位置の検知精度がより向上する。
また、輝度補正手段は、第2の輝度重心値を有する画素が検知した輝度と、該画素の周囲の画素が検知した輝度を、第2の輝度重心値が有する輝度に補正した第2の輝度補正値を得る。
三次元検知手段は、第2の輝度補正値に基づいて被対象物との距離値を求めると共に、第1の輝度重心値に基づいて被対象物のX,Y上の位置を検知しても良い。これにより、被対象物との距離値を求めるのに、輝度オフセットを考慮し、被対象物の位置を検知するのに、輝度オフセットを考慮していない。したがって、被対象物の距離の検知精度がより向上する、
前記三次元検知手段は、前記輝度の補間値に基づいて前記被対象物との距離値を求める、ことが好ましい。
この三次元計測装置では、輝度の補間手段は、輝度の補正値を所定の関数で補間して輝度の補間値を得て、三次元検知手段は、輝度の補間値に基づいて被対象物との距離値を求める。
これにより、距離毎に求められた輝度を補間して輝度補間値を得て、輝度補間値に基づいて被対象物との距離値を求める。したがって、撮像系の高さ毎に検知した各画像間における輝度の連続性が保たれるので、高精度に被対象物の距離を求めることができる。
前記画像の明点を含む一定領域ごとの輝度を検知し、該一定領域内のX軸,Y軸ごとの輝度分布を求めると共に、前記輝度分布に基づいて輝度重心値を求める輝度重心の演算工程を実行した後、
前記輝度重心値に基づいて複数の画素を有する一定領域を設定して、該画素から検知した輝度を、前記輝度重心値に基づいて補正した輝度の補正値を得た後、
前記輝度の補正値に基づいて前記被対象物との距離値を求めると共に、前記輝度重心値に基づいて前記被対象物のX,Y上の位置を検知する、ものである。
本発明の三次元計測方法によれば、輝度重心値に基づいて被対象物としての明点の位置を検知できるので、明点周囲の輝度ボケの影響を受けにくい。さらに、輝度重心値に基づいて検知した輝度を補正して輝度補正値とし、この輝度補正値に基づいて被対象物との距離を検知するので、撮像素子における画素の検知位置に拘わらず、距離の検知精度が向上する。
輝度重心の演算工程は、前記輝度分布から前記輝度オフセットを除去した該一定領域内のX軸,Y軸ごとの新たな輝度分布を求めると共に、前記新たな輝度分布に基づいて輝度重心値を求める、ことが好ましい。
本発明の三次元計測方法によれば、輝度分布から輝度オフセットを除去した該一定領域内のX軸,Y軸ごとの新たな輝度分布を求めると共に、新たな輝度分布に基づいて輝度重心値を求める。これにより、被対象物に基づく輝度の変化量により輝度重心を求めるので、輝度の重心が正確に検知できる。したがって、被対象物の距離と位置との検出精度が向上する。
本発明の一実施の形態となる三次元計測装置の全体構成を図1によって説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す三次元計測装置の全体図である。
図1において、三次元計測装置1は、反射され易い被対象物5の表面までの距離Zと、XY平面における位置とを検出するものである。
第1の三次元計測装置1は、被対象物5を撮像すると共に、多数の画素14aを有する撮像素子14を備えた撮像系10と、撮像系10をZ軸方向に上下させるためにL形状の台7に立設されたボールネジ62と、このボールネジ62に螺合されると共に、撮像系10が固定されたモータ等を有する駆動機構60と、駆動機構60を動作させる位置指令信号を発生する制御部55を有している。
なお、一つの画素14aを画素単位U1という。
ここで、被対象物5は特に限定されないが、樹脂板5の表面に設けられると共に、光を反射し易い複数として六つの球状などの金属粒子5hなどが好適で、金属粒子5hは撮像素子14の一画素14aよりも大きくも、小さくても良い。
ここで、金属粒子5hを所定値以上の輝度により検知するのは、金属粒子5hがあるとその反射によって、周辺よりも輝度が高くなるからである。
さらに、第1の三次元検出器30は、明点を有する輝度から第1の輝度重心値を求める第1の輝度重心の演算部36と、第1の輝度重心値により明点の輝度を補正する第1の輝度の補正部38と、第1の輝度の補正値から金属粒子5hとの距離を求めると共に、該距離に対応する第1の輝度重心値から金属粒子5hのXY平面の位置を検出する第1の三次元検知部43とを備えている。
明点抽出部32は、図2(a)に示すように、撮像素子14と金属粒子5hとの距離Z1,Z2・・・Zn毎において撮像した各画像ファイルG1,G2・・Gnそれぞれから、閾値以上の輝度を有する画素14aを検知し、この画素14aを輝度セルB1・・・B6として抽出し、図2(b)及び(c)に示すように、各輝度セルB1・・・B6の中心、つまり複数の金属粒子5hから直接反射を受けた頂点を第1の明点P1から第6の明点P6として画素単位U1で検知する。
なお、金属粒子5hが球状でも金属粒子5hからの直接反射によって頂点が生じ、この頂点が一画素14a未満となっている。
なお、複数の画素14aにより形成される上記一定領域A1・・A6として例えば5×5画素としている。
明点抽出部32によって、金属粒子5h、すなわち、輝度が高い値を示した撮像素子14を画素単位U1で特定することにより、該画素14aから金属粒子5hのXY平面での位置を検知できる。
しかし、画素単位U1よりも分解能を有する検知精度を得ることができないばかりか、検知された輝度がボケるために、明点を有する画素14aの特定が不正確になるおそれがある。
そこで、明点を抽出した画素14aを含む複数の画素14aで形成される一定領域を定め、該一定領域の輝度分布から第1の輝度重心値を求めて明点の位置、すなわち、金属粒子5hの位置を検知する。
ここで、一定領域A1・・A6としては、5×5画素14aにより形成される領域としている。また、点状の各明点P1・・・・P6を中心とした輝度のボケは、一般に円形になることから、各明点を含む中心の画素14aと、該中心の画素14aの周囲の画素14とから成る複数の画素14aで、略円形に形成しても良い。さらに、受光された輝度のボケ形状によって、複数の画素14aにより一定領域を決定しても良い。
第1の輝度重心の演算部36は、一定領域A1における第1の輝度分布、すなわち、検知された輝度LからX,Y座標における第1の輝度重心値(Xg,Yg)を下式(1)及び(2)式によりそれぞれ求めている。そして、第1の輝度重心値(Xg,Yg)が金属粒子5hのX,Y座標での位置となる。
Xg=ΣxL/ΣL ・・・・(1)
Yg=ΣyL/ΣL ・・・・(2)
ここで、L:検知された輝度
また、第1の輝度重心の演算部36は、撮像素子14と金属粒子5hとの距離Z1,Z2・・・Zn毎に第1の輝度重心値をそれぞれ求めて記憶する。
なお、他の明点P2・・・P6に対応する他の一定領域A2・・・A6についても上記一定領域A1と同様に輝度重心値を求める。
なお、図3は、X座標のみについて示しているが、Y座標と輝度値の関係もX座標と同様である。
撮像素子14は、図4(a)に示すように正方形の画素14aが格子状に形成されており、各画素14aは、円形の三次元検知部14sを有している。このため、画素14aの中央に画素14aの面積よりも狭い金属粒子5hによる第1の明点P1としての明点Pcがある場合には、一つの画素14aの輝度の検知比率が1となり、明点Pcを検知した画素14a一つで検知すれば足りる。
なお、金属粒子5h自体の大きさが一画素14aよりも大きくても、金属粒子5hからの直接反射に基づく明点P1は、一画素14aとなることがある。
したがって、明点を抽出した一つの画素14aのみが検知した輝度によって、第1の輝度重心値における輝度とすると、第1の輝度重心値における輝度が正確に検知できなくなることがある。
したがって、検知した輝度を補正しないと、輝度が最も高いところを、合焦点とみなすことから、金属粒子5hの距離検知に誤差を生じることとなる。
このため、XY平面における第1の輝度重心値の移動に伴い、金属粒子5hの距離を検知するための輝度値を補正する必要が生じる。そこで、第1の輝度重心値を含む画素14aと、該画素14aの周囲の画素14aとが検知した輝度を、第1の輝度重心値が有する輝度として輝度の補正をする。この輝度の補正により、金属粒子5hの距離を求めるので、距離の検知精度を向上する。
なお、輝度の補正は撮像系10と金属粒子5hとの各距離毎に、抽出した各明点P1・・・P6毎になされる。
第1の輝度の補正部38は、第1の輝度重心を有する画素14aと、該画素14aの周囲の画素14aそれぞれが検知した各輝度を、第1の輝度重心値と、撮像素子14における各画素14aの中心位置との距離により補正して、第1の輝度重心が本来有する輝度を推定するものである。
すなわち、輝度の補正部38は、周辺の画素14aが検知した輝度を、輝度重心値が有する輝度として輝度補正値Lmを下記(3)式により求める。
また、第1の輝度の補正部36は、撮像素子14と金属粒子5hとの距離Z1,Z2・・・Zn毎に求めた第1の輝度重心値に基づいてそれぞれを求める。
補正輝度をLmは、各画素14aが検知された輝度値をΣL(<x>,<y>)とし、検知した画素14aの中心位置と第1の輝度重心値(Xg,Yg)との差となる距離をX,Y方向にそれぞれΔx、Δyとすれば下記(3)式が成立する。
Lm(Xg,Yg)=ΣL(<x>,<y>)(Δx,Δy) ・・・・(3)
ここに、<x>:X方向のピクセル値、 <y>:Y方向のピクセル値
また、Δx,Δyは、下記(4),(5)式となる。
Δx=Xg−<x> ・・・・(4)
Δy=Yg−<y> ・・・・(5)
ここで、上記モデル関数としては、ガウス分布に限定されず、例えば、第1の輝度重心との上記距離Δx,Δyに反比例させても良い。
なお、上記では第1の輝度重心値を含む四つの画素14aとしたが、第1の輝度重心値を含む3×3画素14a又は、5×5画素14aとしても良い。すなわち、第1の輝度補正値を求めるための画素14aの数は、画素14aの分解能、被対象物5の性質などから決定することになる。
いま、図5(b)に示すように、第1の輝度重心Pa(1.5,2.7)とすると、第1の輝度重心Paにおける輝度は、第1の輝度重心を有する画素14aを含む四つの画素14aが検知した輝度から以下のようにして補正する。
ΣL(<x>,<y>)=L(1,2)f(0.5,07)+L(2,2)f(0.5,07)
+L(1,3)f(0.5,03)+L(3,2)f(0.5,03)
画素(1,2)、画素(2,2)、画素(1,3)、画素(3,2)が検知した輝度をそれぞれ100、90、90、100とするとf(Δx,Δy)は下記となる。
Lm=ΣL(<x>,<y>)f(Δx,Δy)
=100e-0.74/2σ2+90e-0.74/2σ2+90e-0.74/2σ2+100e-0.74/2σ2
ここで、σ=0.5とすると、輝度補正値Lmは、下記となる。
Lm=100e-0.74/0.5+90e-0.74/0.5+90e-0.74/0.5+100e-0.74/0.5
Lm=2×100×0.228+2×90×0.228=86.6
このようにして、各第1の輝度重心値が有する第1の輝度補正値を求めることにより図6に示す○印のプロットした特性曲線が得られる。この特性曲線によれば、×印の特性曲線では、V形状になっていたものが、略山状の特性曲線となり、輝度特性が改善されている。
このように、輝度補正値は、金属粒子5hの距離検知のみではなく、金属粒子5hの位置を検出する輝度重心値の選択にも影響を与える。これにより、金属粒子5hの距離を求めた輝度補正値に基づいた輝度重心値を選択して、該輝度重心値に基づいて金属粒子5hの位置検知精度も向上する。
まず、撮像系駆動部65からの位置指令信号により、駆動機構60を動作し、撮像系10をZ軸方向に下降して、撮像系10の高さZ1,Z2・・・Zn毎に画像ファイルG1,G2,・・・Gnを図2(a)に示すように、読み込み画素単位U1毎に輝度を記憶し(ステップS100)、明点抽出部32はこの画像ファイルG1,G2,・・・Gnから六つの金属粒子5hの頂点を明点P1,P2・・・P6として抽出して画素単位U1で位置及び輝度を検知する(ステップS200)。
なお、他の明点P2・・・P6も一定領域A2・・A6に対応して、上記のように明点P1と同様にして金属粒子5hの距離及び位置を検知する。
上記金属粒子5hの明点抽出工程S200では、明点抽出部32は撮像系10の高さZ1,Z2・・・Zn毎に撮像した各画像ファイルG1,G2,・・・Gnにおいて、図2及び図8に示すように、六つの金属粒子5hの頂点を明点P1,P2・・・P6として抽出し、明点P1の輝度と予め定められた輝度の閾値と比較して明点P1の輝度が閾値以上か否かを判断し(ステップS201)、閾値以上であれば、明点P1を中央として明点P1の輝度が一定領域A1内の周辺輝度以上であることを検出し(ステップS203)、一定領域A1内の輝度の最大値と最小値とを取得して該輝度の最大値と最小値との差からコントラストを求める(ステップS205)。
明点抽出部32は、コントラストが予め定められた閾値以上であることを判断し(ステップS207)、各画像ファイルG1,G2・・・Gnにおける金属粒子5hのX,Y座標の金属粒子5hを画素単位U1で検知して該金属粒子5hの位置を上記高さZ1,Z2・・・Znと関係付けて記憶する(ステップS209)。
なお、他の明点P2・・・P6も、各明点P1と同様にして金属粒子5hを画素単位U1で検知する。
また、他の明点P2・・P6も上記と同様に輝度重心値を求め撮像系10の高さZ1,Z2・・・Znと対応して第1の輝度重心値を記憶する。
なお、ステップ503における一定領域A1´は、上記ステップS501と同一の一定領域A1のこともある。
上記ステップS503において求めた輝度分布を用いて、新たな輝度重心値(Xg1,Yg1)から輝度補正値を上記(3)〜(6)式により求め、撮像系10の高さZ1,Z2・・・Znと対応して輝度補正値を記憶する(ステップS505)。
また、他の明点P2・・P6も上記と同様に輝度補正値を求め撮像系10の高さZ1,Z2・・・Znと対応して輝度補正値を記憶する。
また、他の明点P2・・P6も上記と同様に金属粒子5hの距離及び位置を検知する。
これにより、複数の金属粒子5hの距離及びXY平面での位置を正確に検知できる。しかも、検知された輝度が画素単位U1で標本化されていても、正確な明点の位置を検知できる。
また、輝度重心の演算部36は、一定領域ごとの画素14aに限定して輝度重心値を求めているので、処理が高速化される。
さらに、距離を求めた輝度補正値に基づいた輝度重心値により金属粒子5hのXY面上の位置を求めるので、明点P1(P2・・・P6)周囲の輝度ボケを考慮しながら、距離を検知した点における(合焦点における)金属粒子5hのXY面上における位置を検知できる。したがって、距離を求め点における金属粒子5hの位置を正確に検知できると共に、画素単位U1で輝度を一定値とみなす標本化の影響を受けずに金属粒子5hの位置を検知できる。
これにより、輝度重心値に基づいて金属粒子5hのXY平面の位置を正確に測定できると共に、輝度重心を有する画素14aと、該画素14aの周囲の画素14aから検知した輝度を、輝度重心が有する輝度としての輝度補正値を求め、この輝度補正値により金属粒子5hとの距離を検知する。したがって、三次元計測方法は、撮像素子14の一画素14aにおいて、金属粒子5hの光の反射に基づいて検知した明点(金属粒子5h)の検知位置がずれても、金属粒子5hの距離を精度良く検知できる。
本発明の他の実施の形態となる三次元計測装置を図11によって説明する。図11は他の実施の形態となる三次元計測装置の全体図で、図11中、図1と同一符号は、同一部分を示し、その説明を省略する。
図11において、第2の三次元計測装置101における第2の三次元検出器130は、マイクロコンピュータから成り、周知のインターフェイス、CPU、RAM、ROMを有しており、明点P1を有する画像から輝度オフセットを検知する輝度オフセットの検知部34と、明点P1を有する一定領域の輝度分布から輝度オフセットを差引いた新たな輝度分布を求め、該輝度分布から第2の輝度重心値を求める第2の輝度重心の演算部136と、該第2の輝度重心値に基づいて第2の輝度補正値を得る第2の輝度補正部138と、撮像系10の高さZ1,Z2・・・Zn毎に求めた多数の第2の輝度補正値を関数により連続した輝度補間値とする輝度の補間部41と、輝度補間値から金属粒子5hとの距離を求めると共に、該距離に対応した第2の輝度重心値に基づいて金属粒子5hのXY平面の位置を検知する第2の三次元検知部143とを備えている。
輝度オフセットの検知部34は、点状の各明点P1・・・・P6を含む一定の領域の各画像G1,G2・・Gnにおいて、最小輝度値をとなる輝度オフセットを検知している。
ここで、輝度オフセットが生じるのは、他の金属粒子5hなどからの乱反射光などを撮像素子14の画素14aが検知するためである。
輝度オフセットを除去するのは、図12に示すように、金属粒子5hの反射光による輝度変化のみの輝度変化値(輝度分布)Ldを得て、この輝度変化値から第2の輝度重心値を求め、第2の輝度重心値に基づいて金属粒子5hの位置を正確に検知するためである。図13に示すように、点線の第1の輝度分布(検知した輝度)から実線の第2の輝度分布(輝度変化値)となり、正確な金属粒子5hの頂点の位置を求めることができる。
なお、輝度オフセットは最小輝度値に設定することが好ましいが、一定の領域における最小輝度値よりも高い一定輝度値でも良い。
Xgo=ΣX(L−Lo)/Σ(L−Lo)・・・・(7)
Ygo=ΣY(L−Lo)/Σ(L−Lo)・・・・(8)
ここで、L:検知された輝度 Lo:輝度オフセット
このようにして求めた第2の輝度重心値が有する輝度を、輝度の補正値として表示すると図14に示す○印の特性曲線のようになる。
輝度を補間することにより撮像系10と金属粒子5hとの異なる距離毎に求めた各各輝度の補正値との整合を得る。また、輝度を連続補間することにより輝度の補間値の連続性を得て、金属粒子5hとの距離の検出精度を向上できる。
上記輝度オフセットの検知工程S300では、輝度オフセットの検知部34は、各画像ファイルG1,G2・・・Gnにおいて、図16に示すように、各明点P1・・・P6を中心としたそれぞれの一定領域A1・・・A6内において、各X,Y座標の輝度を検知してから記憶し(ステップS301)、明点P1を中心とする一定領域A1内の最小輝度値を輝度オフセットLoとして設定し記憶し(ステップS303,S305)、上記各X,Y座標の輝度から輝度オフセットLoを除去(差し引き)し、輝度変化値Ldを求める(ステップS307)。
すなわち、明点P1を中心とした一定領域A1内の輝度オフセットLoを検知してから検知した輝度から輝度オフセットLoを除去した輝度変化値を得る。
なお、他の明点P2・・・P6も一定領域A2・・A6に対応して、上記のように明点P1と同様にして輝度オフセットLoを除去した輝度変化値を得る。
輝度重心の演算部136は、上記ステップS1401からS1405を各画像ファイルG1,G2,・・・Gnで実行する。
これにより、輝度分布から輝度オフセットを差し引いた図13に示す輝度の変化値により第2の輝度重心を求めるので、一定領域における輝度重心値を正確に検知できる。
ここで、n個の輝度データ値に限定したのは、合焦点から離れた不要なデータの連続補間を省き、高速の処理が可能としている。そして、n個の輝度データ値を二次補間して図14の実線に示すように、連続補間曲線を得る(ステップS609)。第2の三次元検知部143は、輝度の補間値における最大輝度値に基づいて金属粒子5hの距離を検知すると共に、距離を検知した輝度補間値に対応する輝度重心値に基づいて、金属粒子5hのX,Y座標上の金属粒子5hの位置を検知する(ステップS700)。
これにより、三次元計測装置101では、明点付近の輝度から輝度オフセットを除去した輝度変化値のみに基づいて第2の輝度重心値を求めて、第2の輝度重心値によって明点の位置を検知するので、金属粒子5hの反射などの影響を受けずに、正確に明点のXY平面での位置を検知できる。したがって、金属粒子5hの位置の検知精度が向上する。
さらに、第2の輝度重心値に基づいて補正した第2の輝度の補正値を得て、第2の輝度の補正値に基づいて金属粒子5hの距離を検知するので、金属粒子5hの距離の検知精度がより向上する。
これにより、三次元計測装置101では、明点付近の輝度から輝度オフセットを除去した輝度変化値のみに基づいて明点の位置を検知するので、金属粒子5hの反射などの影響を受けずに、正確に検知できる。したがって、金属粒子5hの距離及び位置の検知精度が向上する。
上記実施の形態1,2では、第1(第2)の三次元検出器30(130)は、第1(第2)の輝度補正値に基づいて金属粒子5hとの距離値を求めると共に、第1(第2)の輝度重心値に基づいて金属粒子5hのX,Y上の位置を検知したが、以下のようにしても良い。
本実施形態の三次元計測装置は、明点抽出部32と、第1の輝度重心演算部36と、輝度オフセットの検知部34と、第2の輝度重心の演算部136と、第1の輝度補正部43と、第3の三次元検出器とを備えている。
第3の三次元検出器は、第1の輝度補正値に基づいて金属粒子5hとの距離値を求めると共に、該距離値に対応した第2の輝度重心値に基づいて金属粒子5hのX,Y上の位置を検知しても良い。これにより、金属粒子5hとの距離値を求めるのに、輝度オフセットを考慮せず、金属粒子5hの位置を検知するのに、輝度オフセットを考慮している。したがって、金属粒子5hの位置の検知精度がより向上する、
第3の三次元検出器の代わりに、第4の三次元検出器を設け、第4の三次元検知器は、第2の輝度補正値に基づいて金属粒子5hとの距離値を求めると共に、該距離値に対応した第1の輝度重心値に基づいて金属粒子5hのX,Y上の位置を検知しても良い。これにより、金属粒子5hとの距離値を求めるのに、輝度オフセットを考慮し、被対象物5の位置を検知するのに、輝度オフセットを考慮していない。したがって、金属粒子5hの距離の検知精度がより向上する、
Claims (6)
- 被対象物を、画素を有する撮像素子により撮像する撮像手段と、
前記被対象物と前記撮像手段との異なる距離毎に前記撮像手段により撮像された各画像により検知された輝度が予め定められ閾値以上の輝度であることにより前記被対象物を画素単位で抽出する明点抽出手段と、
前記明点を有する画素を含み、該画素の周囲の画素により成す一定領域ごとの輝度を検知し、該一定領域内のX軸,Y軸ごとの輝度分布を求めると共に、該輝度分布に基づいて第1の輝度重心値を求める輝度重心の演算手段と、
前記輝度重心値が検知された画素が有する輝度と、該画素の周囲の画素が検知した輝度とを、前記輝度重心値が有する輝度に補正した輝度補正値を得る輝度補正手段と、
前記輝度補正値に基づいて前記被対象物との距離値を求めると共に、前記輝度重心値に基づいて前記被対象物のX,Y上の位置を検知する三次元検知手段と、
を備えたことを特徴とする三次元計測装置。 - 前記画像の前記一定領域から輝度オフセットを検知する輝度オフセットの検知手段を備え、
前記輝度重心の演算手段は、前記第1の輝度重心値を求める代わりに、前記輝度分布から前記輝度オフセットを除去した新たな輝度分布を求めると共に、該新たな輝度分布に基づいて第2の輝度重心値を求める、
ことを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。 - 前記画像の前記一定領域から輝度オフセットを検知する輝度オフセットの検知手段を備え、
前記輝度分布から前記輝度オフセットを除去した新たな輝度分布を求めると共に、該新たな輝度分布に基づいて第2の輝度重心値を求める第2の輝度重心の演算手段を、
を備えことを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。 - 複数の前記輝度の補正値を所定の関数で補間して輝度の補間値を求める輝度の補間手段を備え、
前記三次元検知手段は、前記輝度の補間値に基づいて前記被対象物との距離値を求める、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の三次元計測装置。 - 被対象物と前記撮像手段との異なる距離毎に前記撮像手段により撮像された各画像の明点を検出する明点抽出工程を実行した後、
前記画像の明点を含む一定領域ごとの輝度を検知し、該一定領域内のX軸,Y軸ごとの輝度分布を求めると共に、前記輝度分布に基づいて輝度重心値を求める輝度重心の演算工程を実行した後、
前記輝度重心値が検知された画素が有する輝度と、該画素の周囲の画素が検知した輝度とを、前記輝度重心値が有する輝度に補正した輝度の補正値を得た後、
前記輝度の補正値に基づいて前記被対象物との距離値を求めると共に、前記輝度重心値に基づいて前記被対象物のX,Y上の位置を検知する、
ことを特徴とする三次元計測方法。 - 前記明点抽出工程を実行した後、前記画像の明点を含む一定領域から輝度オフセットを検知する輝度オフセットの検知工程を実行した後、
輝度重心の演算工程は、前記輝度分布から前記輝度オフセットを除去した該一定領域内のX軸,Y軸ごとの新たな輝度分布を求めると共に、前記新たな輝度分布に基づいて輝度重心値を求める、
ことを特徴とする請求項5に記載の三次元計測方法。
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