JP2005061588A - 除振台のアクティブ振動制御装置及びその制御ゲイン設定方法 - Google Patents

除振台のアクティブ振動制御装置及びその制御ゲイン設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 除振対象物の振動状態を検出し、これを打ち消すように加振アクチュエータをフィードバック制御する場合に、除振対象物の質量が変化しても、そのことに依らず常に高い振動低減効果を得られるようにする。
【解決手段】 除振対象物の質量Mを所定範囲内で段階的に変更し、各質量値Mi(i=1〜n)にそれぞれ対応するフィードバック制御ゲインGcの最適値を実験により求めて質量・ゲインマップを作成し、これをコントローラ20のメモリ21に記憶させる。除振台Aに搭載された機器1の重量をアイソレータ4の空気ばね7の内圧に基づいて演算し、これにより除振対象物の質量Mを求めて(20b)、質量・ゲインマップを参照してフィードバック制御ゲインGcの最適値を決定する(20c)。この最適値になるようにフィードバック制御ゲインGcを設定する(20d)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば半導体関連装置やAFM、微小硬度計、レーザ顕微鏡等の精密計測機器のような振動の影響を受けやすい装置を支持する精密除振台に関し、特に、除振対象物の振動を打ち消すような制御振動をアクチュエータにより付加するようにしたアクティブ振動制御の技術分野に属する。
従来より、この種の除振台として、例えば特許文献1に開示される振動絶縁装置のように、防振材で支持した除振対象物の振動状態をセンサにより検出し、この検出信号に応じてコントローラにより加振アクチュエータを駆動することで、該除振対象物の振動を低減するようにしたものが公知である。このものでは、振動センサ及び変位センサからの信号をコントローラに入力(フィードバック)し、除振対象物の加速度、速度、及び変位を表す各信号のゲイン及び位相を変更することにより、該除振対象物の振動を打ち消すようなアクチュエータの駆動制御信号を生成するようにしている。
具体的には、振動センサからの信号を分離演算して絶対加速度信号及び絶対速度信号を生成し、この各信号にゲイン位相補正回路A,Bにおいてそれぞれフィードバック制御ゲインG1(S),G2(S)を乗算するとともに、変位センサからの相対変位信号には位相補正回路Cにおいてフィードバック制御ゲインG3(S)を乗算し、それら補正回路A,B,Cからの信号を加算器で加算して、反転回路にて位相を反転させた上で、駆動回路を介してアクチュエータに入力するものである。
ところで、一般的にフィードバックシステムの性能は制御ゲインの大きさによって変化し、制御ゲインの大きいときほど性能が向上するようになる。但し、実際のシステムでは制御対象の無駄時間やセンサの遅れがあり、さらに制御回路中のフィルタの遅れやアクチュエータの遅れもあるから、制御ゲインを大きくし過ぎると、発振してしまう。つまり、フィードバックシステムはコントローラの制御ゲインを高くすると、不安定になる虞れがある。
従って、前記従来例のようなアクティブ振動制御において振動低減効果を高めようとすれば、あくまでもシステムが不安定にならない範囲においてフィードバック制御ゲインを大きな値に設定することが望ましい。そして、そのようなフィードバックシステムの安定性は、フィードバックループを一巡する伝達関数(開ループ伝達関数)の式から求められる周波数応答特性に基づいて判定することができ、通常は、実際にフィードバック制御ゲインを変更しながら、これによる開ループ伝達関数のゲイン曲線及び位相曲線の変化を例えばFFTアナライザ等により観察して、位相交点におけるゲイン余裕が所定範囲の値になるようにフィードバック制御ゲインを調整している。
特許第3036544号公報
ところが、除振対象物が例えば実験や研究等を主たる用途とする比較的小型の精密計測機器である場合には、使用者の都合によって除振台上の搭載機器が変更されることがあり、このときには除振対象物の質量の変化に伴いフィードバック制御ゲインの最適値も変化することになる。すなわち、除振対象物はその質量が大きいほど揺れ難く、また、揺れが収まり難くなるので、最適なフィードバック制御ゲインの値は相対的に大きなものとなり、反対に、除振対象物の質量が小さいときほど、制御ゲインの最適値は小さくなるのである。
従って、上述の如くフィードバック制御ゲインの大き過ぎるときにシステムが不安定になることを考慮すれば、搭載機器の変化する可能性がある汎用性の高い除振台の場合は、システムの安定性を確保するために除振対象物の重量が最小の状態、即ち、除振台に機器を搭載しない状態に合わせて、フィードバック制御ゲインを設定せざるを得ないのだが、この結果、比較的重い機器を搭載したときにはフィードバック制御ゲインの値が最適値よりもかなり小さなものとなってしまい、所期の振動低減効果が得られないという不具合があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、除振対象物の振動状態を検出し、これを打ち消すように加振アクチュエータをフィードバック制御するアクティブ振動制御において、そのフィードバック制御ゲインの設定方法に工夫を凝らして、除振対象物の質量が変化しても、そのことに依らず常に高い振動低減効果を得られるようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明の解決手段では、予めフィードバック制御ゲインの最適値と除振対象物の質量との対応関係を求めて、これを記憶手段に記憶させておき、実際に機器等を除振台に搭載したときには、この機器等の質量に関する情報と前記記憶手段に記憶されている対応関係とに基づいて、フィードバック制御ゲインを適切に設定できるようにした。
具体的に、請求項1の発明は、基礎に対しばね要素で支持した除振対象物の振動状態を検出するセンサと、該除振対象物にその振動を低減するような制御振動を付加するための加振アクチュエータとを備え、前記センサからの信号をコントローラに入力して前記アクチュエータを制御するようにした除振台のアクティブ振動制御装置を前提とする。そして、前記コントローラによるアクチュエータのフィードバック制御ゲインの値、及び除振対象物の質量の対応関係を記憶した記憶手段と、前記除振対象物の質量に関する情報及び前記記憶手段に記憶されている対応関係に基づいて、フィードバック制御ゲインを設定するゲイン設定手段と、を備えるものとする。
前記の構成では、除振対象物の質量とフィードバック制御ゲインの値との対応関係が記憶手段に記憶されていて、除振台に機器が実際に搭載されたときには、その機器を含めた除振対象物の質量に関する情報と前記の対応関係とに基づいて、ゲイン設定手段によりフィードバック制御ゲインが設定される。このことで、除振対象物の質量が変化しても、フィードバック制御ゲインの値は常に適切なものに変更されることになり、いつでも充分に高い振動低減効果が得られるようになる。尚、除振対象物の質量に関する情報は後述するように実際に測定して求めてもよいし、搭載機器の重量のデータを入力して求めるようにしてもよい。
請求項2の発明では、記憶手段には、フィードバック制御ゲインの最適値を予め除振対象物の質量に対応付けて設定したマップを記憶させておく。そして、除振対象物の実際の質量に関する情報を入力されて、これに対応するフィードバック制御ゲインの値を前記マップに基づいて決定する最適ゲイン決定手段をさらに備えるとともに、ゲイン設定手段は、前記最適ゲイン決定手段により決定された値になるようにフィードバック制御ゲインを設定するものとする。
このことで、除振対象物の実際の質量と例えば実験等により予め求めた質量及びゲイン最適値のマップとに基づいて、除振対象物毎のフィードバック制御ゲインの最適値を決定することができ、請求項1の発明の作用がより確実に得られる。
請求項3の発明では、記憶手段には、フィードバック制御ゲインの値と除振対象物の質量との関係を表す関数式を記憶させておく。そして、除振対象物の質量に関する情報を入力されて、これに対応するフィードバック制御ゲインの最適値を前記関数式に基づいて決定する最適ゲイン決定手段をさらに備えるとともに、ゲイン設定手段は、前記最適ゲイン決定手段により決定された値になるようにフィードバック制御ゲインを設定するものとする。
すなわち、例えば、フィードバックループを含めた除振台の数値計算モデルを構築し、このモデルから、フィードバックループを一巡する開ループ伝達関数の式を求めて、記憶手段に記憶させておく。この伝達関数の式には、少なくともフィードバック制御ゲインと除振対象物の質量とが変数として含まれており、この式に実際の除振対象物の質量値を代入した上で、周波数伝達関数からシステムの安定な範囲における実質的に最大のゲイン値を決定することができる。こうすれば、前記請求項2の発明と同様の作用が実験等を行わず極めて容易に得られる。
請求項4の発明では、除振対象物の質量を検出して、質量情報として最適ゲイン決定手段に提供する質量情報提供手段をさらに備えるものとする。このことで、質量情報提供手段により除振対象物の質量が自動的に検出されて最適ゲイン決定手段に提供されるので、その検出値に基づき最適なフィードバック制御ゲインの値が正確に且つ一層、容易に求められる。具体的に、前記質量情報提供手段は、例えば除振対象物を支持するばね要素の変位量を測定し、これに基づいて該除振対象物の質量を演算するように構成すればよい(請求項5の発明)。また、除振対象物を支持するばね要素が空気ばねである場合には、その空気ばねの内圧を測定し、これに基づいて該除振対象物の質量を演算することもできる(請求項6の発明)。
本願の請求項7の発明は、基礎に対しばね要素で支持した除振対象物の振動状態を検出するセンサと、該除振対象物にその振動を低減するような制御振動を付加するための加振アクチュエータとを備え、前記センサからの信号をコントローラに入力して前記アクチュエータを制御するようにした除振台のアクティブ振動制御装置を対象とし、そのフィードバック制御ゲインを設定する方法である。具体的には、まず、予め前記除振対象物の質量を所定範囲内で段階的に変更しながら、それぞれ最適なフィードバック制御ゲインの値を実験により求めて、この値を前記除振対象物の質量に対応付けて設定したマップを作成し、これを記憶手段に記憶させておく。そして、前記除振対象物の実際の質量に関する情報に基づいて、前記記憶手段のマップを参照してフィードバック制御ゲインの値を決定し、この値になるようにフィードバック制御ゲインを設定する。こうすることで、上述した請求項2の発明と同じ作用が得られる。
また、請求項8の発明は、前記請求項7の発明と同じ構成のアクティブ振動制御装置を対象とするフィードバック制御ゲインの設定方法であって、まず、前記アクチュエータ及びコントローラを含めた除振台の数値計算モデルを構築し、この数値計算モデルからフィードバック制御ゲインの値と除振対象物の質量との関係を表す関数式を求めて、これを記憶手段に記憶させておく。そして、前記除振対象物の実際の質量値を前記関数式に代入した上で、この関数式からフィードバック制御ゲインの最適値を求めて、この値になるようにフィードバック制御ゲインを設定する。こうすることで、上述した請求項3の発明と同じ作用が得られる。
より具体的には、前記関数式をフィードバックシステムの開ループ伝達関数の式とし、この開ループ伝達関数の式に除振対象物の実際の質量値を代入し、この伝達関数の式から求められるフィードバックシステムの周波数応答特性に基づいて、フィードバック制御ゲインの最適値を決定するようにすればよい(請求項9の発明)。また、前記伝達関数の式から予め除振対象物の質量値とフィードバック制御ゲインの最適値との対応関係を代数的に表す関数式を求めて、この式を記憶手段に記憶させておき、この式に除振対象物の実際の質量値を代入することによって、直接的にフィードバック制御ゲインの最適値を求めるようにしてもよい。
さらに、前記請求項7〜9のいずれかのフィードバック制御ゲイン設定方法において、フィードバック制御ゲインの最適値は、フィードバックシステムの周波数応答のゲインが位相交点において略−6デシベルとなるように設定すればよい(請求項10の発明)。こうすれば、外乱等を考慮してフィードバックシステムの安定性を確保しつつ、フィードバック制御ゲインの実質的な最大値を容易且つ確実に求めることができる。
以上、説明したように、請求項1〜3の発明に係る除振台のアクティブ振動制御装置によると、除振対象物の質量とフィードバック制御ゲインの値との対応関係を予め求めて記憶させておき、この対応関係と除振対象物の実際の質量に関する情報とに基づいてフィードバック制御ゲインを設定することにより、搭載機器の変更等によって除振対象物の質量が変化しても、いつでも充分に高い振動低減効果を得ることができる。
それに加えて、請求項4〜6の発明によると、除振対象物の質量を自動的に検出し、これに基づいてフィードバック制御ゲインを容易に且つ最適に設定することができる。
また、請求項7〜10の発明に係る除振台のフィードバック制御ゲイン設定方法によると、前記請求項1〜3の発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(基本構成)
図1は、本発明の実施形態に係る精密除振台Aの一例を示し、この除振台Aは、例えば、半導体関連の試験機器、検査機器や原子間力顕微鏡(AFM)、レーザ顕微鏡等の精密計測機器のように、振動の影響を受けやすい精密機器1(仮想線で示す)を搭載するためのものである。この除振台Aは、高さ調整用のレベラー2,2,…を介して図示しない専用のテーブルや台等の上面に設置される矩形板状の基礎部材3と、その基礎部材3の上面の4隅にそれぞれ配設された空気ばね式のアイソレータ4,4,…と、該4つのアイソレータ4,4,…の上部に搭載された定盤5とを備えている。この定盤5及び搭載機器1が(厳密には以下に述べるアイソレータ4のトッププレート9も含めて)除振対象物になるが、この実施形態の除振台Aは主に実験や研究等に用いられる比較的小型の精密機器1を搭載するためのものであり、使用者の都合によって搭載機器1が変更されれば、除振対象物の質量は大きく変化することになる。
前記アイソレータ4は、図2に拡大して示すように、ベースプレート6の上に空気ばね7(ばね要素)とリニアモータ8(加振アクチュエータ)とを配設し、その空気ばね7によって、前記定盤5及び搭載機器1の荷重を受けるトッププレート9を弾性的に支持するとともに、当該トッププレート9に対しその振動を低減するような制御振動をリニアモータ8によって付加するようにしたものである。前記空気ばね7は、例えば図3に模式的に示すように、内部に空気が充填された空気室10と、この空気室10の上壁の開口部にダイヤフラム11を介して気密状に内挿されたピストン12とを備えたダイヤフラム形のものが好適であり、さらに、そのピストン12にジンバル機構を組み込んで、水平方向に非常に柔らかなばね特性が得られるようにすることもできる。尚、空気ばね7としてベローズ形のものを用いることもできる。
また、前記アイソレータ4には、トッププレート9を予め設定した高さに維持するための機械式レベリングバルブ13が備えられている。このレベリングバルブ13は、U字状に湾曲するチューブ14によって前記空気ばね7に接続されるとともに、図示しないが、リザーバタンクから圧搾空気を導くホースの端部が管継手15に接続されており、前記トッププレート9の高さが設定高さよりも低くなってセンサアーム16が下方に回動すると、前記リザーバタンクからの圧搾空気を空気ばね7の空気室10に供給し、一方、トッププレート9が設定高さよりも高くなってセンサアーム16が上方に回動すれば、前記空気室10から大気中に空気を漏出させるようになっている。
さらに、図3にのみ示すが、前記アイソレータ4のベースプレート6及びトッププレート9にはそれぞれ加速度センサ17、18が配設され、また、空気ばね7の空気室10に臨んで空気圧センサ19が設けられており、これらの各センサ17〜19からの出力信号がそれぞれコントローラ20に入力されるとともに、該コントローラ20から各アイソレータ4毎のリニアモータ8に対し制御信号が出力されて、トッププレート9に対しその振動を低減するような制御振動が付加されるように、即ち、定盤5及びその上の搭載機器1の振動を低減するアクティブ振動制御が行われるようになっている。換言すれば、前記アイソレータ4,4,…の空気ばね7、リニアモータ8及び加速度センサ18と、コントローラ20とによって、除振台Aのアクティブフィードバック振動制御装置S(本願発明に係るアクティブ振動制御装置)が構成されており、併せて、前記アイソレータ4,4,…の空気ばね7、リニアモータ8及び加速度センサ17と、コントローラ20とによって、除振台Aのアクティブフィードフォワード振動制御装置が構成されている。
前記コントローラ20は、詳細は図示しないが、マイクロコンピュータ、I/Oインタフェース、データバスの他、RAM、ROM、或いはHDD等のメモリ21(記憶手段)を備えた従来周知構造のデジタルコントローラであり、加速度センサ17,18から出力される信号を受け入れて、これに応じて各アイソレータ4毎のリニアモータ8に制御信号を出力するようになっている。すなわち、コントローラ20は、まず、加速度センサ17からの信号に基づいて床からトッププレート9へ伝達する振動を推定し、この振動と略同じ振幅で略逆位相の制御振動を発生するようにリニアモータ8を駆動する(フィードフォワード制御)。
また、コントローラ20は、加速度センサ18からの信号に基づいてトッププレート9の振動(即ち搭載機器1の振動状態)を検出し、この振動を打ち消すような制御振動を発生するようにリニアモータ8を駆動するフィードバック制御部20aを備えている。このフィードバック制御部20aによるリニアモータ8の基本的な制御について、以下、説明の便宜のために加速度センサ18の信号に基づいて上下方向の振動を低減する制御についてのみ、前記図3及び図4を参照して詳細に説明する。尚、図3においては、アイソレータ4の上下方向の加速度センサ17,18及び上下方向のアクチュエータ(リニアモータ8)のみが示されているが、これ以外に水平方向の加速度センサ及び水平方向のアクチュエータも配設されており、以下に述べる上下方向の制御と同様にして水平方向の制御も行われる。
図4は、前記フィードバック制御部20aによる上下方向のフィードバック制御を示すブロック図であり、この実施形態では加速度センサ18により検出した除振対象物の上下方向加速度x″の検出値にフィードバック制御ゲインGmを乗算するとともに、加速度x″を1回積分して得られる速度x′に対してフィードバック制御ゲインGcを乗算し、また、加速度x″を2回積分して得られる変位xに対してフィードバック制御ゲインGkを乗算して、それぞれ、フィードバック補正値Gm・x″,Gc・x′,Gk・xを演算する。そして、それらフィードバック補正値を加算した上で反転して、リニアモータ8へ出力する制御量Uを求める。尚、除振対象物は無振動が理想であるから、制御目標値は零である。
そのように加速度x″に制御ゲインGmを乗じてフィードバックすることは、振動系の質量を増やすのと略同等であり、これにより共振周波数を低下させることができる。また、速度x′のフィードバックによっていわゆるスカイフックダンパの効果が得られ、高周波域での除振性能を損なうことなく共振倍率を低下させることができる。さらに、変位xのフィードバックによっていわゆるスカイフックスプリングの効果が得られ、共振周波数以下の領域で振動伝達率を低下させることができる。
ところで、一般に、前記のようなフィードバックシステムによる振動低減効果はフィードバック制御ゲインの大きさによって変化し、制御ゲインの大きいときほど振動低減効果が高くなって、アクティブ除振制御における除振対象物の揺れを速やかに解消することができる。しかし、実際のシステムには或る程度の時間遅れが生じるため、フィードバック制御ゲインをあまり大きくすると不安定になり、発振してしまう。こうなると、除振対象物の揺れがなかなか収まらないばかりか、むしろ揺れを助長する虞れがある。
そのようなフィードバックシステムの安定性は、周知の如く、フィードバックループを一巡する伝達関数(開ループ伝達関数)の式から、周波数応答のゲイン及び位相を求めることによって判定できる。具体的に、説明の便宜のために例えば図4における速度フィードバックのループについて述べると、まず、制御対象である除振台Aの構成は1自由度系の振動系としてモデル化できるから、この振動系の運動方程式から除振台Aのイナータンスは、ラプラス演算子sを用いて、
Figure 2005061588
と表される。但し、Mは除振対象物の質量、Cは空気ばね7の減衰係数、Kは空気ばね7のばね定数である。
また、リニアモータ8の伝達関数は、モータのゲインをKv、出力をFとすれば、
Figure 2005061588
となり、速度フィードバックの場合、制御量Uは、
Figure 2005061588
となるから、開ループ伝達関数D(s)は、理想的には以下の(式4)のように表される。
Figure 2005061588
但し、上述したように実際のシステムには時間遅れがあり、例えばフィルタ、リニアモータ8、加速度センサ18等の遅れ要素をいずれも1次遅れと仮定すれば、それらの時定数を一般的にTi(i=1,2,3,…)として、開ループ伝達関数D(s)は、
Figure 2005061588
となる。
そして、前記(式5)から、フィードバックループの周波数応答を表すゲイン及び位相曲線は、その一例を図5に示すようになり、位相がマイナス180度になるところ(位相交点)が現れる。図の例では約58Hzのところに位相交点が現れているが、フィードバックシステムが安定であるためには、このときのゲイン余裕が所定以上でなくてはならない。具体的に、除振台Aの場合には外乱を考慮してシステムの安定性を確保しながら、振動低減効果を高めるためには、位相交点における伝達関数D(s)のゲインがマイナス6デシベル(−6dB)くらいになるのが好ましい。
ここで、前記(式5)におけるKv,C,K,T1,T2,…等の値は予め設定したり、測定により求めておくことができ、Mは実際に機器1を搭載すれば決まる。そこで、従来より、まず、除振台Aを設置し、その上に機器1を搭載した状態でコントローラ20によりフィードバック制御ゲインGcを変更しながら、これ伴う開ループ伝達関数D(s)のゲイン曲線及び位相曲線の変化をFFTアナライザ等により観察して、位相交点におけるゲイン余裕が前記所定値になるように、フィードバック制御ゲインGcを調整する、という作業が行われている。
しかしながら、例えば搭載機器1が変更されて前記(式5)における除振対象物の質量Mが大きく変化すると、これに伴いフィードバック制御ゲインGcの最適値も大幅に変化してしまう。このため、仮に、除振台Aに搭載可能な重さの適当な機器を選び、これに合わせて前記のようにフィードバック制御ゲインGcを最適に調整しただけでは、それよりも軽い機器を搭載したときには相対的にフィードバック制御ゲインGcが大きくなり過ぎて、安定性が損なわれる虞れがある。
このため、結局、搭載機器1の重量が変化することを考慮すれば、従来まではシステムの安定性を確保するために除振対象物の重量が最小の状態、即ち、除振台Aに機器1を搭載しない定盤5だけの状態に合わせて、フィードバック制御ゲインGcを設定せざるを得ず、このため、比較的重い機器1を搭載したときには、フィードバック制御ゲインGcの値は最適値よりもかなり小さなものとなってしまい、所期の振動低減効果を得ることはできなかった。具体的には、除振対象物の質量が小さいときに、図6(a)に示すように位相交点におけるゲインが−6dBになるよう、フィードバック制御ゲインGcを調整すると、質量が大きくなったときには、同図(b)に示すように位相交点におけるゲインが−20dBとかなり小さくなってしまい、このときには十分な振動低減効果が得られないのである。
(フィードバック制御ゲインの変更)
そこで、この実施形態に係る除振台Aのアクティブ振動制御装置Sでは、本発明の特徴として、予めフィードバック制御ゲインGcの最適値を除振対象物の質量Mに対応付けて設定したゲイン・質量マップを作成し、これをコントローラ20のメモリ21に記憶させておく。そして、実際に機器1を除振台Aに搭載したときには、この機器1の質量が自動で検出されて、前記ゲイン・質量マップに基づいてフィードバック制御ゲインGcが自動で設定されるようにしている。
すなわち、この実施形態のコントローラ20には、フィードバック制御部20aの他に、空気圧センサ19の検出値に基づいて除振対象物の質量Mを演算する質量演算部20b(質量情報提供手段)と、こうして求めた質量Mと前記ゲイン・質量マップとに基づいてフィードバック制御ゲインGcの値を決定するゲイン演算部20c(最適ゲイン決定手段)と、こうして決定した値になるように、フィードバック制御部20aにおけるフィードバック制御ゲインGcを設定するゲイン設定部20d(ゲイン設定手段)と、がそれぞれソフトウェアプログラムの形態で備えられている。
より具体的には、前記ゲイン・質量マップの作成について、まず、除振台Aに搭載可能な最大重量の重りを搭載し、FFTアナライザ等を用いて開ループ伝達関数D(s)を測定しながら、コントローラ20によりフィードバック制御ゲインGcの値を変更する。そして、開ループ伝達関数D(s)の周波数応答のゲインが位相交点で−6dBになったときのフィードバック制御ゲインGcの値を記録する。次に、除振台Aに搭載する重りの重量を所定量ずつ減らしていって、機器1を搭載しない状態まで上述の操作を繰り返して所定回数n回だけ実行する。こうして、除振対象物の質量Mについて最大値から最小値(定盤5及びトッププレート9のみ)までの間をn−1等分して、それぞれの質量Mi(i=1〜n)に対応するフィードバック制御ゲインGcの最適値を求め、これを設定したゲイン・質量マップを得る。
前記質量演算部20bによる質量Mの演算については、空気ばね7に加わる荷重が該空気ばね7のダイヤフラム11の受圧面積と空気室10内圧力との積になることから、空気圧センサ19により検出される空気室10の圧力に基づいて、演算することができる。そして、そうして求めた質量Mに基づいて、前記ゲイン演算部20cにより、質量Mに対応するフィードバック制御ゲインGcの値がゲイン・質量マップを参照して、決定される。この際、マップからは演算した質量Mよりも小さくて且つ最も値の近い質量値Miに対応するフィードバック制御ゲインGcの値を選択する。これは、最適値よりも少しでも大きなゲインを採用すると、システムが不安定になる虞れがあるからである。
尚、そのようなフィードバック制御ゲインの設定は、上述した速度フィードバックの場合に限らず、加速度x″のフィードバック制御ゲインGmや変位x(加速度x″を2回積分)のフィードバック制御ゲインGkについても同様に行うようにする。
また、上述の説明は便宜上、除振台Aの4個のアイソレータ4,4,…を個別に上下方向及び水平方向で独立に制御する場合(従って、8つのフィードバック制御を行う場合)についてのものとしており、個々のアイソレータ4における除振対象物の質量Mは、搭載機器1及び定盤5の分担荷重とトッププレート9の重さとで決定されるが、除振台Aの定盤5は並進及び回転の6モードの自由度を有するので、この各モードについて独立に制御する(従って、6つのフィードバック制御を行う)ようにすることもできる。すなわち、詳しい説明は省略するが、除振対象物の6つの運動モードのそれぞれについての振動状態が検出できるよう配置された少なくとも6つの加速度センサの信号をコントローラ20に入力して、各運動モード毎の振動を打ち消すように4つのアイソレータ4,4,…のリニアモータ8,8,…を駆動すればよい。この場合には、除振対象物の質量Mは搭載機器1、定盤5及び4つのアイソレータ4,4,…のトッププレート9の合計の質量となる。
したがって、この実施形態に係る除振台のアクティブ振動制御装置Sによれば、4個のアイソレータ4,4,…の空気ばね7により支持した定盤5に機器1を搭載し、その振動状態を加速度センサ18により検出してコントローラ20に入力してフィードバックし、これに基づいて各アイソレータ4のリニアモータ8を駆動して、制御振動を定盤5に付加することにより、前記搭載機器1の振動を低減することができる。
その際、機器1を除振台Aに搭載すれば、該搭載機器1を含めた除振対象物の質量Mが空気ばね7の内圧の検出値に基づいてコントローラ20により自動で演算されるとともに、この質量Mに基づき、該コントローラ20のメモリ21に記憶されているゲイン・質量マップに従って、フィードバック制御ゲインGm,Gc,Gk等が自動的に最適値に設定される。このことで、例えば搭載機器1が変更されて除振対象物の質量が変化しても、常に適切なゲインでもってフィードバック制御が行われることになるから、充分に高い振動低減効果をいつでも且つ極めて容易に得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、例えば前記実施形態では除振台Aを、比較的小型の精密機器1を搭載するためのものとしていて、搭載機器1が変更されることにより除振対象物の質量が変化する事態を想定しているが、これに限るものではない。
また、前記実施形態のアクティブ振動制御装置Sでは、デジタルコントローラ20により振動低減のためにフィードフォワード制御及びフィードバック制御の両方を行うようにしているが、これに限らず、例えばフィードフォワード制御は行わないようにしてもよい。また、必ずしもデジタルコントローラ20を採用する必要はなく、本発明はアナログコントローラによっても実現可能である。
前記実施形態では、各アイソレータ4毎にリニアモータ8を設けているが、これは例えば圧電素子型のアクチュエータによって代替できる。また、空気ばね7の内圧をサーボ弁で制御しアクチュエータとして利用することも可能であり、こうすれば、別途、リニアモータ8を設ける必要がなく、コストの低減が図られるとともに、空気ばねの特性として比較的大きな力が容易に得られる。但し、空気ばね7を利用する場合には、その力が内圧の制御量の積分値に比例することを考慮して、加速度x″の微分、比例及び積分値をフィードバックする。
また、前記アイソレータ4においてレベリングバルブ13は必ずしも必要ではない。例えば変位センサを設け、その検出値に基づいてサーボ弁をフィードバック制御して、空気ばね7の内圧を調整することで、定盤5や搭載機器1の高さを維持することもできる。
また、前記アイソレータ4において、空気ばね7の代わりに例えばコイルばねや防振ゴムを用いることもできる。
さらに、前記実施形態では、除振対象物の質量を空気ばね7の内圧の検出値に基づいて演算するようにしているが、これに限らず、空気ばね7やそれ以外のばね要素(コイルばねや防振ゴム等)の圧縮変位量を検出し、これに基づいて演算することもできるし、或いは、定盤5の下面の所定箇所にロードセル等の力センサを配設して、より直接的に搭載機器1の荷重を検出することもできる。また、機器1の荷重を測定するのではなく、該機器1の重量のデータを入力して、除振対象物の質量を演算するようにしてもよい。
さらにまた、前記実施形態では、コントローラ20のメモリ21に実験的に求めたゲイン・質量マップを記憶させておき、これによりフィードバック制御ゲインGcの最適値を決定するようにしているが、これに限るものではない。例えば、(式5)に示すフィードバックループの開ループ伝達関数の式をメモリ21に記憶させておき、コントローラ20において除振対象物の実際の質量値を代入して周波数伝達関数D(jω)をフィードバック制御ゲインGcの関数として求めて、周波数応答の位相∠D(jω)がマイナス180°になるときに、ゲイン|D(jω)|がマイナス6dBになるようなフィードバック制御ゲインGcの値を特定するようにしてもよい。
或いは、前記伝達関数の式から予め除振対象物の質量とフィードバック制御ゲインの最適値との対応関係を代数的に表す関数式を求めて、この式をメモリ21に記憶させておくようにしてもよく、こうすれば、その関数式に除振対象物の実際の質量値を代入することによって、直接的にフィードバック制御ゲインGcの最適値を求めることができる。
そのように関数式を用いてフィードバック制御ゲインGcの最適値を求めるようにすれば、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、ゲイン・質量マップを作成するための実験等が不要になって、ゲインの設定を一層、容易に行うことができる。
除振台の概略構成を示す図である。 アイソレータの構成を示す拡大図である。 アクティブ振動制御装置の概略構成を示す図である。 上下方向加速度のフィードバックループを示すブロック図である。 (a)は、フィードバック制御ゲインが最適値のときのシステムの周波数応答を示すグラフ図であり、(b)はフィードバック制御ゲインが大き過ぎるときのものである。 (a)は、軽荷重に合わせてフィードバック制御ゲインを最適値に設定したときの図5相当図であり、(b)は同じフィードバック制御ゲインで荷重が大きくなったときのものである。
符号の説明
A 除振台
S アクティブ振動制御装置
1 搭載機器(除振対象物)
4 アイソレータ
5 定盤(除振対象物)
7 空気ばね(ばね要素)
8 リニアモータ(加振アクチュエータ)
9 トッププレート(除振対象物)
18 加速度センサ(センサ)
19 空気圧センサ(質量情報提供手段)
20 コントローラ
20a フィードバック制御部
20b 質量演算部(質量情報提供手段)
20c ゲイン演算部(最適ゲイン決定手段)
20d ゲイン設定部(ゲイン設定手段)
21 メモリ(記憶手段)

Claims (10)

  1. 基礎に対しばね要素で支持した除振対象物の振動状態を検出するセンサと、該除振対象物にその振動を低減するような制御振動を付加するための加振アクチュエータとを備え、前記センサからの信号をコントローラに入力して前記アクチュエータを制御するようにした除振台のアクティブ振動制御装置において、
    前記コントローラによるアクチュエータのフィードバック制御ゲインの値と除振対象物の質量との対応関係を記憶した記憶手段と、
    前記除振対象物の質量に関する情報と前記記憶手段に記憶されている対応関係とに基づいて、フィードバック制御ゲインを設定するゲイン設定手段と、
    を備えることを特徴とする除振台のアクティブ振動制御装置。
  2. 記憶手段には、フィードバック制御ゲインの最適値を予め除振対象物の質量に対応付けて設定したマップが記憶されており、
    前記除振対象物の実際の質量に関する情報を入力されて、これに対応するフィードバック制御ゲインの値を前記マップに基づいて決定する最適ゲイン決定手段をさらに備え、
    ゲイン設定手段は、前記最適ゲイン決定手段により決定された値になるようにフィードバック制御ゲインを設定するものであることを特徴とする請求項1のアクティブ振動制御装置。
  3. 記憶手段には、フィードバック制御ゲインの値と除振対象物の質量との関係を表す関数式が記憶されており、
    前記除振対象物の実際の質量に関する情報を入力されて、これに対応するフィードバック制御ゲインの最適値を前記関数式に基づいて決定する最適ゲイン決定手段をさらに備え、
    ゲイン設定手段は、前記最適ゲイン決定手段により決定された値になるようにフィードバック制御ゲインを設定するものであることを特徴とする請求項1のアクティブ振動制御装置。
  4. 除振対象物の質量を検出して、質量情報として最適ゲイン決定手段に提供する質量情報提供手段をさらに備えることを特徴とする請求項2又は3のいずれかのアクティブ振動制御装置。
  5. 質量情報提供手段は、除振対象物を支持するばね要素の変位量を測定し、これに基づいて該除振対象物の質量を演算するように構成されていることを特徴とする請求項4のアクティブ振動制御装置。
  6. 除振対象物を支持するばね要素は空気ばねであり、
    質量情報提供手段は、前記空気ばねの内圧を測定し、これに基づいて該除振対象物の質量を演算するように構成されていることを特徴とする請求項4のアクティブ振動制御装置。
  7. 基礎に対しばね要素で支持した除振対象物の振動状態を検出するセンサと、該除振対象物にその振動を低減するような制御振動を付加するための加振アクチュエータとを備え、前記センサからの信号をコントローラに入力して前記アクチュエータを制御するようにした除振台のアクティブ振動制御装置のフィードバック制御ゲインを設定する方法であって、
    予め前記除振対象物の質量を所定範囲内で段階的に変更しながら、それぞれ最適なフィードバック制御ゲインの値を実験により求めて、この値を前記除振対象物の質量に対応付けて設定したマップを作成し、これを記憶手段に記憶させておき、
    前記除振対象物の実際の質量に関する情報に基づいて、前記記憶手段のマップを参照してフィードバック制御ゲインの値を決定し、この値になるようにフィードバック制御ゲインを設定することを特徴とする除振台のアクティブ振動制御装置のフィードバック制御ゲイン設定方法。
  8. 基礎に対しばね要素で支持した除振対象物の振動状態を検出するセンサと、該除振対象物にその振動を低減するような制御振動を付加するための加振アクチュエータとを備え、前記センサからの信号をコントローラに入力して前記アクチュエータを制御するようにした除振台のアクティブ振動制御装置のフィードバック制御ゲインを設定する方法であって、
    前記アクチュエータ及びコントローラを含めた除振台の数値計算モデルを構築し、
    前記数値計算モデルからフィードバック制御ゲインの値と除振対象物の質量との関係を表す関数式を求めて、これを記憶手段に記憶させておき、
    前記除振対象物の実際の質量値を前記関数式に代入した上で、この関数式からフィードバック制御ゲインの最適値を求めて、この値になるようにフィードバック制御ゲインを設定することを特徴とする除振台のアクティブ振動制御装置のフィードバック制御ゲイン設定方法。
  9. フィードバック制御ゲインの値と除振対象物の質量との関係を表す関数式は、フィードバックシステムの開ループ伝達関数の式であり、
    前記開ループ伝達関数の式に除振対象物の実際の質量値を代入し、この伝達関数の式から求められるフィードバックシステムの周波数応答特性に基づいて、フィードバック制御ゲインの最適値を決定することを特徴とする請求項8のフィードバック制御ゲイン設定方法。
  10. フィードバック制御ゲインの最適値は、フィードバックシステムの周波数応答のゲインが位相交点において略−6デシベルとなるように設定することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つのフィードバック制御ゲイン設定方法。
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