JP2005061509A - 転がり軸受 - Google Patents

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    • F16C2240/44Hole or pocket sizes

Abstract

【課題】 使用条件が変化しても安定した音響、振動特性を有し、耐焼付き性能に優れた転がり軸受を提供する。
【解決手段】 本発明の転がり軸受1は、外輪2及び内輪3からなる軌道輪と、複数の転動体4と、複数の転動体4を回動自在に保持する保持器5とから構成される。保持器5は、転動体4の外径をDW、保持器5の円周方向におけるポケット6の内径をDPとする。また、保持器5の内周面5aとポケット6の内面6aとのなす内稜線6b上の点からポケット6の中心O1と保持器5の中心O2とを結ぶ線と平行に引かれた線が、転動体4表面と交差する交点4aまでの線分の長さをL1とする。また、保持器5の外周面5bとポケット6の内面6aとのなす外稜線6c上の点からポケット6の中心O1と保持器5の中心O2とを結ぶ線と平行に引かれた線が、転動体4の表面と交点する点4bまでの線分の長さをL2とする。このとき、保持器5は、L1≧DP−DW、且つL2≧DP−DWの関係を満足する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転がり軸受に関し、より詳細には、音響、振動特性、及び案内面の耐摩耗性、焼付性に優れた保持器が組み込まれた転がり軸受に関する。
転がり軸受は、複数の転動体が軌道輪である外輪と内輪との間に転動自在に配設されている。該転動体は、保持器に形成されたポケットに回動自在に保持されて、転動体同士の接触が阻止され、転動体の摩耗や焼付き等の損傷が防止されている。転がり軸受の回転時には、転動体と保持器との間に相対的な回転速度(公転速度)の差が生じ、更に転動体は自転していることから、保持器が不安定な挙動を起こして転動体と衝突し、保持器音や振動発生の一因となっていた。また、これによって、保持器の案内面が摩耗し、極端な場合には焼付きが発生する虞があった。
これらの問題に対処するため、従来、保持器に形成されたポケット穴の保持器周方向の頂部側に互いに対向させて係止部を形成し、該係止部を転動体と接触させることにより、接触による摩擦トルクの増大を阻止すると共に、安定した接触状態を維持して保持器音や熱の発生を抑制するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、保持器のポケット内面における内径側の稜線上の点から転動体表面に至る保持器ポケット中心と保持器の中心を結ぶ線と平行方向の距離diを、保持器のポケット内面における外径側の稜線上の点から転動体表面に至る保持器ポケット中心と保持器の中心を結ぶ線と平行方向の距離doより大きく(di>do)して、無負荷圏にある転動体の動きを規制して、きしり音の発生を防止するようにしたものも開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、内輪(外輪)を回転させて使用する転がり軸受において、保持器のポケット面の外径側部分(内径側部分)を転動体に接触させて該転動体を案内することにより、摩擦力を低減させ、摩擦熱の発生を抑制するようにしたものもある(例えば、特許文献3参照。)。
実開昭62−6352号公報 特開昭63−297817号公報(第2−3頁、第2図) 特開2000−274437号公報(第2−4頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に開示されている転がり軸受は、転動体に接触する保持器の接触部を少なくして摩擦トルク及び発熱を低減させると共に、接触の安定化を図ったものであるが、転動体や保持器の不安定な挙動を積極的に抑制させるものではなかった。
また、特許文献2に開示されている転がり軸受は、無負荷圏にある転動体に保持器の重量を作用させて、その動きを規制するようにしたものである。しかしながら、保持器の重量だけでは規制力が不十分であり、特に、高速回転に用いられる転がり軸受では、遠心力の大きさが保持器の重量より大きくなって転動体の抑制効果が半減する。これによって、転動体や保持器の挙動が不安定となって、保持器が転動体と干渉し、保持器音や振動等の一因となっていた。
また、特許文献3に開示されている転がり軸受は、外輪又内輪のいずれを回転体として用いるかによって、保持器の形状を替える必要があり、従って、転がり軸受の種類が多くなって使い勝手の悪いものであった。更に、無負荷圏における転動体の規制が不十分であり、使用条件によっては、音、振動が発生する虞があった。
上述したように、従来の転がり軸受は、転動体とポケットとの間に形成される円周方向隙間と、保持器の内周面及び外周面とポケットの内面とのなす内稜線上及び外稜線上の点から転動体の接触点(ポケットの中心と保持器の中心とを結ぶ線と平行に、内稜線及び外稜線上の点から引かれた線が転動体の表面と交差する点)までの距離とを関連付けて考察したものはなく、使用条件によっては保持器が不規則な運動をして音、振動、焼付き、等の原因となることがあり、改善の余地があった。
また、保持器が合成樹脂等の線膨張係数の大きな材質から構成されている場合、転がり軸受回転に伴う温度上昇によって保持器各部の寸法が変化し、転動体との接触状態にも変化が生じる。従来の保持器は、温度変化にも着目して転動体や保持器の不規則な挙動を規制するようにしたものはなかった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用条件が変化しても安定した音響、振動特性を有し、耐焼付き性能に優れた転がり軸受を提供することにある。
1)本発明に係る転がり軸受は、外輪及び内輪からなる軌道輪と、前記外輪及び前記内輪の間に回動自在に配設された複数の転動体と、前記複数の転動体をポケットに収納して回動自在に保持する保持器とを備えた転がり軸受であって、前記保持器は、前記転動体の外径をDW、前記保持器の円周方向における前記ポケットの内径をDP、前記保持器の内周面と前記ポケットの内面とのなす内稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL1、前記保持器の外周面と前記ポケットの内面とのなす外稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL2としたとき、L1≧DP−DW、且つL2≧DP−DWであることを特徴としている。
前記構成の転がり軸受によれば、L1≧DP−DW、且つL2≧DP−DWとなるようにしたので、保持器が、転がり軸受内で移動可能な最大限距離(DP−DW)移動しても、転動体とポケットの内稜線、及び転動体とポケットの外稜線との間に隙間を確保して干渉を防止することができる。また、これによって、保持器音等の発生を防止して転がり軸受を静粛に回転させることができる。更に、保持器と転動体の滑り面への潤滑剤の流入が容易となり、該滑り面の耐摩耗性、耐焼付き性を向上させることができる。
2)本発明に係る転がり軸受は、外輪及び内輪からなる軌道輪と、前記外輪及び前記内輪の間に回動自在に配設された複数の転動体と、前記複数の転動体をポケットに収納して回動自在に保持する保持器とを備えた転がり軸受であって、前記保持器は、前記転動体の外径をDW、前記保持器の円周方向における前記ポケットの内径をDP、前記保持器の内周面と前記ポケットの内面とのなす内稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL1、前記保持器の外周面と前記ポケットの内面とのなす外稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL2、前記保持器の線膨張係数をα1、前記軌道輪の線膨張係数をα2、前記保持器の内径をSD、前記転がり軸受を回転させたとき前記転がり軸受内部の温度上昇値をTとしたとき、L1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DW、且つL2≧DP−DWであることを特徴としている。
前記構成の転がり軸受によれば、L1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DW、且つL2≧DP−DWとして保持器の温度上昇による熱膨張をも考慮したポケット形状としたので、転がり軸受の回転によって転がり軸受内部の温度が上昇し、保持器が熱膨張して該保持器の内径が大きくなっても、転動体とポケットの内稜線との干渉を防止することができる。また、これによって、転動体と保持器との干渉音の発生を防止することができる。
以上、説明したように本発明の転がり軸受によれば、L1≧DP−DW、且つL2≧DP−DWとなるようにしたので、保持器が、転がり軸受内で移動可能な最大限距離(DP−DW)移動しても、転動体とポケットの内稜線、及び転動体とポケットの外稜線との間に隙間を確保して干渉を防止することができる。また、これによって、保持器音等の発生を防止して転がり軸受を静粛に回転させることができる。更に、保持器と転動体の滑り面への潤滑剤の流入が容易となり、該滑り面の耐摩耗性、耐焼付き性を向上させることができる。
また、本発明の転がり軸受によれば、L1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DW、且つL2≧DP−DWとして保持器の温度上昇による熱膨張をも考慮したポケット形状としたので、転がり軸受の回転によって転がり軸受内部の温度が上昇し、保持器が熱膨張して該保持器の内径が大きくなっても、転動体とポケットの内稜線との干渉を防止することができる。また、これによって、転動体と保持器との干渉音の発生を防止することができる。
以下、本発明に係る転がり軸受の実施形態を図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態である玉軸受の要部拡大縦断面図、図2は転動体が上下左右の4ヶ所に位置したときの保持器との位置関係を示す要部拡大縦断面図である。図1に示すように、玉軸受1は、一対の軌道輪を構成する外輪2と、内輪3と、外輪2と内輪3との間に転動自在に配設された転動体である複数個の玉4と、複数個の玉4を回動自在に保持する保持器5とを備えている。
外輪2、内輪3及び玉4は、高炭素クロム軸受鋼、浸炭軸受用鋼、転がり軸受用ステンレス鋼、等を用いて製作される。玉4は、軌道輪である外輪2と内輪3との間に転動自在に配設されている。
保持器5は、円筒状の本体部に、複数のポケット6が円周方向に所定の間隔で切削加工されて形成された、所謂、もみ抜き型保持器であり、図1に示す実施形態は転動体案内型の保持器5となっている。円筒状の本体部は、例えば高力黄銅等の黄銅系合金、構造用炭素鋼等の鉄合金、合成樹脂、等から形成される。
ポケット6の形状は、凹球面であり、転動体4の外径をDW、保持器5の円周方向におけるポケット6の内径をDPとする。また、保持器5の内周面5aとポケット6の内面6aとのなす内稜線6b上の点から、ポケット6の中心O1と保持器5の中心O2とを結ぶ線と平行に引かれた線が、転動体4の表面と交差する交点4aまでの線分の長さ(以下、内接触長さと言う)をL1とする。また、保持器5の外周面5bとポケット6の内面6aとのなす外稜線6c上の点から、ポケット6の中心O1と保持器5の中心O2とを結ぶ線と平行に引かれた線が、転動体4の表面と交差する交点4bまでの線分の長さ(以下、外接触長さと言う)をL2とする。このとき、L1≧DP−DW、且つL2≧DP−DW となるように保持器5が形成されている。
従って、図2に示すように、保持器5が、例えば上方に移動するとき、左右両側方に位置する転動体4B(図1には上方に位置する転動体4A及び保持器5の一部のみが表示されれている)に保持器5のポケット6が当接するまで移動すると、保持器5は、それ以上、上方に移動することはできない。即ち、保持器5の最大移動可能距離は、DP−DWである。
ポケット6の形状は、保持器5の最大移動可能距離(DP−DW)よりも内接触長さL1が長くなっているので、図2に示すように保持器5が最大移動可能距離(DP−DW)だけ上方に移動しても、内稜線6bが最も転動体4に接近する上方位置にある転動体4Aにおいても、内稜線6b上の点と転動体4との間には、隙間Cが維持されており干渉することはない。また、このとき、下方に位置する転動体4Cには、外稜線6c上の点が接近するが、保持器5の最大移動可能距離(DP−DW)よりも外接触長さL2が長くなっているので、外稜線6c上の点と転動体4との間には、隙間Cが維持されており干渉することはない。
保持器5が下方に移動する場合も同様に、保持器5の最大移動可能距離はDP−DWであり、内接触長さL1及び外接触長さL2は、最大移動可能距離(DP−DW)よりも大きく設定されているので、外稜線6c上の点と転動体4、及び内稜線6b上の点と転動体4とは干渉することはない。従って、保持器5と転動体4とが干渉して生じる保持器音の発生が防止される。
更に、ポケット6の形状は、図1に示すように、保持器5の線膨張係数をα1、軌道輪(内輪3、外輪2)の線膨張係数をα2,保持器5の内径をSD、転がり軸受1を回転させたときの内部の温度上昇値をTとしたとき、L1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DW、且つL2≧DP−DWとなるように形成されている。
転がり軸受1が回転して内部の温度が上昇すると、保持器5の温度も上昇して熱膨張し、内径SDは大きくなる(外輪2、内輪3、転動体4も熱膨張するが、合成樹脂製保持器の場合、合成樹脂製保持器の熱膨張係数α1に比較して小さく、無視できる程度である)。これによって、内接触長さL1は、短くなるが、内接触長さL1は、熱膨張による寸法変化を予め考慮した値に設定されているので、上述したように保持器5が半径方向に移動しても、内稜線6b上の点と転動体4とが干渉することはない。尚、外接触長さL2は、熱膨張によって長くなる方向変位するので、外稜線6c上の点と転動体4とは、遠ざかり干渉することはない。
(第2実施形態)
次に、玉軸受の第2実施形態を図3を参照して説明する。図3は、玉軸受の要部拡大縦断面図である。第2実施形態の玉軸受10に用いられる保持器15は、円筒状の本体部に、複数のポケット16が円周方向に所定の間隔で切削加工されて形成された、所謂、もみ抜き型保持器であり、図3に示す実施形態は転動体案内型の保持器15となっている。
ポケット16の形状は、本体部の厚さ方向中心から外方の形状と、内方の形状とが異なった形状に形成されている。外方の形状は、本体部の半径方向外方から中心に向かって明けられたストレート穴であり、内方の形状は、該ストレート穴に連続して形成された半凹球面となっている。半凹球面は、第1実施形態の保持器5と同様に、L1≧DP−DWとなるように、また熱膨張を考慮したL1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DWとなるように形成されている。
その他の部分については、本発明の第1実施形態の玉軸受1と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。また、保持器15が半径方向に移動したときの転動体4との関係は、外接触長さL2が初期から極めて大きく設定されている以外は図1及び図2で既に説明した第1実施形態の玉軸受1と同様であり、説明を省略する。
(第3実施形態)
次に、本発明の玉軸受の第3実施形態を図4を参照して説明する。図4は、玉軸受の要部拡大縦断面図である。第3実施形態の玉軸受20に用いられる保持器25は、円筒状の本体部に、複数のポケット26が円周方向に所定の間隔で切削加工されて形成された、所謂、もみ抜き型保持器であり、図4に示す実施形態は転動体案内型の保持器25となっている。
ポケット26の形状は、本体部の半径方向外方から中心に向かって明けられたストレート穴であり、該ストレート穴の内径側頂部に係止部25cが形成されている。係止部25cは、ポケット26の内稜線の全周にわたって設けられていてもよく、また、互いに対向する面に分割して設けられていてもよい。
係止部25cは、第1実施形態の保持器5と同様に、L1≧DP−DWとなるように、また熱膨張を考慮したL1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DWとなるように形成されている。
その他の部分については、本発明の第1実施形態の玉軸受1と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。また、保持器25が半径方向に移動したときの転動体4との関係は、外接触長さL2が初期から極めて大きく設定されている以外は図1及び図2で既に説明した第1実施形態の玉軸受1と同様であり、説明を省略する。
本実施形態の作用を第1実施形態の玉軸受1を例に説明する。尚、第2実施形態及び第3実施形態の玉軸受10、20については、全く同様であるので、説明を省略する。図2に示すように、保持器5が、例えば上方に移動すると、左右両側方に位置する転動体4Bの下部に保持器5のポケット6の略中央部が当接する。このときの保持器5の最大移動可能距離は、DP−DWである。
一方、ポケット6の形状は、保持器5の最大移動可能距離(DP−DW)よりも内接触長さL1が長くなっているので、上方に位置する転動体4Aは、図2において斜め下方位置とポケット6の内面6aの斜め下方位置とが当接し、内稜線6b上の点と転動体4との間には、隙間Cが維持されており干渉することはない。また、このとき、下方に位置する転動体4Cには、外稜線6c上の点が接近するが、保持器5の最大移動可能距離(DP−DW)よりも外接触長さL2が長くなっているので、外稜線6c上の点と転動体4との間にも、隙間Cが維持されている。従って、玉軸受1の全ての転動体4は、内稜線6b上の点、及び外稜線6c上の点と干渉することはなく、干渉音の発生もない。また、内稜線6b及び外稜線6cと転動体4との間には、隙間Cが維持されているので、該隙間Cから潤滑剤が摺動面に入りやすく、潤滑を十分に行うことができ、摩耗や焼付きを防止することができる。
保持器5が下方に移動する場合も同様に、保持器5の最大移動可能距離は、DP−DWであり、内接触長さL1及び外接触長さL2は、最大移動可能距離(DP−DW)よりも大きく設定されているので、外稜線6c上の点と転動体4、及び内稜線6b上の点と転動体4とは干渉することはない。
更に、ポケット6の形状は、保持器5の線膨張係数をα1、軌道輪(内輪3、外輪2)の線膨張係数をα2,保持器5の内径をSD、転がり軸受1の内部の温度上昇値をTとしたとき、L1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DW、且つL2≧DP−DWとなるように形成されている。転がり軸受1の内部温度の上昇にともなって保持器5の温度が上昇して熱膨張すると、内径SDが大きくなって内接触長さL1は短くなる。しかし、内接触長さL1は、熱膨張による寸法変化を予め考慮して上記した式のように設定されているので、内稜線6b上の点と転動体4とが干渉することはない。尚、外接触長さL2は、熱膨張によって長くなる方向変位するので、外稜線6c上の点と転動体4とは、遠ざかり干渉することはない。
従って、温度変化や負荷変動等、転がり軸受1の使用条件が変わっても、保持器5の振動、触れ回り、寸法変化等によって保持器5の内稜線6b上の点及び外稜線6c上の点と転動体4とが干渉することなく、静粛な安定した回転を得ることができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
また、本発明においては、保持器は転動体案内型のもみ抜き型保持器として説明したが、これに限定されるものではなく、低炭素鋼板、黄銅板、ステンレス鋼板、等の板材を打ち抜き、曲げ加工して形成された、いわゆる打抜き型保持器であってもよく、また例えばポリアミド等の合成樹脂を射出成形して形成された、いわゆる合成樹脂製保持器とすることもできる。また、保持器を外径拘束形の転動体案内型保持器とすることもでき、更に内輪や外輪で案内する軌道輪案内型保持器とすることもできる。
本発明の転がり軸受の第1実施形態に係る玉軸受の要部拡大縦断面図である。 図1における転動体が上下左右の4ヶ所に位置したときの保持器との位置関係を示す要部拡大縦断面図である。 本発明の転がり軸受の第2実施形態に係る玉軸受の要部拡大縦断面図である。 本発明の転がり軸受の第3実施形態に係る玉軸受の要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1,10,20 玉軸受(転がり軸受)
2 外輪(軌道輪)
3 内輪(軌道輪)
4 転動体
5,15,25 保持器
5a,15a,25a 保持器の内周面
5b,15b,25b 保持器の外周面
6,16,26 ポケット
6a,16a,26a ポケットの内面
6b,16b,26b 内稜線
6c 外稜線
DW 転動体の外径
DP 保持器の円周方向におけるポケットの内径
L1 内接触長さ(保持器の内周面とポケットの内面とのなす内稜線上の点からポケットの中心と保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、転動体表面と交差する交点までの線分の長さ)
L2 外接触長さ(保持器の外周面とポケットの内面とのなす外稜線上の点からポケットの中心と保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、転動体表面と交差する交点までの線分の長さ)
α1 保持器の線膨張係数
α2 軌道輪の線膨張係数
SD 保持器の内径
T 転がり軸受内部の温度上昇値
O1 ポケットの中心
O2 保持器の中心

Claims (2)

  1. 外輪及び内輪からなる軌道輪と、前記外輪及び前記内輪の間に回動自在に配設された複数の転動体と、前記複数の転動体をポケットに収納して回動自在に保持する保持器とを備えた転がり軸受であって、
    前記保持器は、前記転動体の外径をDW、前記保持器の円周方向における前記ポケットの内径をDP、前記保持器の内周面と前記ポケットの内面とのなす内稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL1、前記保持器の外周面と前記ポケットの内面とのなす外稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL2としたとき、
    L1≧DP−DW、且つL2≧DP−DWであることを特徴とする転がり軸受。
  2. 外輪及び内輪からなる軌道輪と、前記外輪及び前記内輪の間に回動自在に配設された複数の転動体と、前記複数の転動体をポケットに収納して回動自在に保持する保持器とを備えた転がり軸受であって、
    前記保持器は、前記転動体の外径をDW、前記保持器の円周方向における前記ポケットの内径をDP、前記保持器の内周面と前記ポケットの内面とのなす内稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL1、前記保持器の外周面と前記ポケットの内面とのなす外稜線上の点から前記ポケットの中心と前記保持器の中心とを結ぶ線と平行に引かれた線が、前記転動体表面と交差する交点までの線分の長さをL2、前記保持器の線膨張係数をα1、前記軌道輪の線膨張係数をα2、前記保持器の内径をSD、前記転がり軸受を回転させたとき前記転がり軸受内部の温度上昇値をTとしたとき、
    L1−SD×(α1−α2)×T/2≧DP−DW、且つL2≧DP−DWであることを特徴とする転がり軸受。
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