JP2005061468A - 軸受用保持器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウェルド部の強度が大きくて破損が生じにくい安価な軸受用保持器を提供すること。
【解決手段】 高融点の高分子材料であるポリアミド66に対して低融点の高分子材料であるポリアミド6を10乃至20重量%配合した成形材料を用いて、軸受用保持器1を射出成形により製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軸受用保持器に関する。
従来、プラスチック製の軸受用保持器は、一般的に、加熱流動化された熱可塑性樹脂を、1乃至数箇所の注入口(ゲート)を介して軸受用保持器の金型に注入して、冷却固化する射出成形により製造されている。
しかしながら、上記従来の軸受用保持器では、金型に注入されて冷却固化しつつある異なる樹脂の流れの先端同士が会合する箇所であるウェルド部の強度が小さくなって、このウェルド部近傍で軸受用保持器の破損が発生するという問題がある。
上記ウェルド部の強度低下の問題が緩和された軸受用保持器としては、特開平11−108063号公報(特許文献1)に記載されたものがある。
この軸受用保持器は、樹脂を流し込む軸受用保持器の金型におけるポケットに対応する部分の内径側または外径側に流路を設け、この流路を通じて加熱流動化した樹脂を、ゲートからポケットを境にしたゲートの反対側まで円滑に注入して、ウェルド部の発生箇所を低減している。そして、射出成形後に、上記流路に対応するポケットの内径部または外径部を削り落として、ポケット部を径方向に貫通させて、軸受用保持器を形成している。
しかしながら、特許文献1の軸受用保持器では、ポケットの内径部または外径部を削り落とさなければならないため、軸受用保持器を製造するときの工数が多大になって、軸受用保持器が高価になるという問題がある。
また、上記軸受用保持器においても、ウェルド部の発生箇所では、強度が低下するという問題がある。
特開平11−108063号公報
そこで、本発明の課題は、ウェルド部の強度が大きくて破損が生じにくい安価な軸受用保持器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の軸受用保持器は、高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合してなることを特徴としている。
一般的に、軸受用保持器を、単一の高分子材料から構成すると、上記ウェルド部の問題が発生する反面、所定の性能に設計し易いという利点がある。一方、軸受用保持器を、複数の高分子材料の混合によって構成すると、異なる高分子材料同士の間に界面が発生して、この界面で応力が働いて、軸受用保持器の強度が低下するものと考えられており、異なる高分子材料を混合して軸受用保持器を構成できないと考えられていた。しかしながら、本発明者は、軸受用保持器を、高融点の高分子材料と低融点の高分子材料との混合によって構成すると、異なる高分子材料同士の間に界面が発生せず、かつ、ウェルド部の強度も格段に大きくできることを発見した。
これは、高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合すると、低融点の高分子材料の樹脂のおかげで、流れの先端同士の会合部であるウェルド部の冷却固化が遅延して、樹脂の異なる流れの混合が促進されて、ウェルド部での樹脂層の界面の発生が抑制されるためだと考えられる。
上記発明の軸受用保持器によれば、高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合しているので、流れの先端同士の会合部であるウェルド部の冷却固化を遅延されることができて、異なる樹脂の流れの混合を促進できて、ウェルド部での樹脂層の界面の発生を抑制できる。したがって、ウェルド部の強度を大きくすることができて、軸受用保持器の強度を大きくすることができる。
また、一実施形態の軸受用保持器は、上記高融点の高分子材料が、ポリアミド66であると共に、上記低融点の高分子材料は、ポリアミド6であり、かつ、上記ポリアミド6が、上記ポリアミド66の10乃至20重量%であることを特徴としている。
上記高融点の高分子材料を、ポリアミド66にすると共に、上記低融点の高分子材料を、ポリアミド6にし、かつ、上記ポリアミド66に上記ポリアミド6を10乃至20重量%配合して軸受用保持器を形成すると、軸受用保持器を単一の高分子材料で構成した場合と比較して、引張強さ等の機械的物性保持率や、荷重撓み温度等の耐熱性保持率や、成形収縮率を同程度の値に維持しながら、ウェルド部の強度を格段に向上させることができることを実験により見出した。
上記実施形態の軸受用保持器によれば、上記高融点の高分子材料を、ポリアミド66にすると共に、上記低融点の高分子材料を、ポリアミド6にし、かつ、上記ポリアミド66に上記ポリアミド6を10乃至20重量%配合しているので、軸受用保持器を単一の高分子材料で構成した場合と比較して、引張強さ等の機械的物性保持率や、荷重撓み温度等の耐熱性保持率や、成形収縮率を、同程度の値に維持しながら、ウェルド部の強度を格段に向上させることができる。したがって、軸受用保持器に、破損が生じにくくすることができる。
上記ポリアミド66に混合させる上記ポリアミド6の重量%を10より小さい値に設定すると、ウェルド部の強度をあまり大きくすることができない一方、上記ポリアミド66に混合させる上記ポリアミド6の重量%を20より大きい値に設定すると、成形収縮率が所定の範囲外まで大きくなりすぎて、軸受用保持器の精度がばらつくことがわかった。
また、一実施形態の軸受用保持器は、上記高融点の高分子材料が、ポリアミド46であると共に、上記低融点の高分子材料は、ポリアミド66またはポリアミド6であり、かつ、上記ポリアミド66または上記ポリアミド6が、上記ポリアミド46の10乃至20重量%であることを特徴としている。
上記実施形態の軸受用保持器によれば、上記高融点の高分子材料を、ポリアミド46にすると共に、上記低融点の高分子材料を、ポリアミド66またはポリアミド6にし、かつ、上記ポリアミド46に、10乃至20重量%のポリアミド66またはポリアミド6を配合して軸受用保持器を形成したので、軸受用保持器を単一の高分子材料で構成した場合と比較して、引張強さ等の機械的物性保持率や、荷重撓み温度等の耐熱性保持率や、成形収縮率を、同程度の値に維持しながら、ウェルド部の強度を格段に向上させることができる。したがって、軸受用保持器に、破損が生じにくくすることができる。
また、一実施形態の軸受用保持器は、上記高融点の高分子材料が、ポリエーテルエーテルケトンであると共に、上記低融点の高分子材料は、ポリフェニレンサルファイドであり、かつ、上記ポリフェニレンサルファイドが、上記ポリエーテルエーテルケトンの10乃至20重量%であることを特徴としている。
上記実施形態の軸受用保持器によれば、上記高融点の高分子材料を、ポリエーテルエーテルケトン(以下、PEEKという)にすると共に、低融点の高分子材料をポリフェニレンサルファイド(以下、PPSという)にし、かつ、上記PEEKに、上記PPSを10乃至20重量%配合して軸受用保持器を成形したので、軸受用保持器を単一の高分子材料で構成した場合と比較して、引張強さ等の機械的物性保持率や、荷重撓み温度等の耐熱性保持率や、成形収縮率を、同程度の値に維持しながら、ウェルド部の強度を格段に向上させることができる。したがって、軸受用保持器に、破損が生じにくくすることができる。
この発明の軸受用保持器によれば、高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合しているので、低融点の高分子材料を配合しない場合と比較して、流れの先端同士の会合部であるウェルド部の冷却固化を遅延されることができて、ウェルド部における樹脂の異なる流れの混合を促進できる。したがって、ウェルド部での樹脂層の界面の発生を抑制できるので、ウェルド部の強度を大きくすることができて、軸受用保持器の強度を大きくすることができる。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態の軸受用保持器1の斜視図である。
この軸受用保持器1は、所謂冠型保持器である。この軸受用保持器1は、ポリアミド66に対してポリアミド6を10乃至20重量%配合して形成した熱可塑性樹脂に、ガラス繊維やアラミド繊維や炭素繊維などを添加して作成した成形材料を、加熱流動化して、この加熱流動化された成形材料を、射出ラム(図示せず)により80℃から100℃に温められた金型中にプランジャ、またはスクリュー(図示せず)で注入して、その後、成形材料を冷却固化して形成されている。
表1は、ガラス繊維の重量%を全体の25重量%に固定すると共に、ポリアミド66に対するポリアミド6の配合比率を様々な値に変化させて形成した成形材料を用いて射出成形された軸受用保持器における、ポリアミド66に対するポリアミド6の配合比率(重量%)における、引張強さ、引張弾性率、荷重撓み温度、シャルピー衝撃強さ、成形収縮率および1000hr耐油試験後ウェルド強さ変化を示す表である。また、表2は、ポリアミド6の配合比率が0であるポリアミド66のみで成形された軸受用保持器を100.0としたときの、上記引張強さ、引張弾性率、荷重撓み温度、シャルピー衝撃強さ、成形収縮率および1000hr耐油試験後ウェルド強さ変化の比率を示す表である。尚、上記1000hr耐油試験後ウェルド強さ変化は、((1000hr耐油試験後強さ)/(1000hr耐油試験前強さ))×100で定義されている。

[表1]

Figure 2005061468

[表2]

Figure 2005061468

表2に示すように、引張強さおよび引張弾性率については、ポリアミド6の配合比率の程度に因らず、ポリアミド66のみで成形される従来の軸受用保持器に対して90%以上の値となっており、ポリアミド6を配合するか否かに拘わらず機械的物性を保持することができる。
荷重撓み温度については、ポリアミド6の配合比率が40%以下の値までなら、ポリアミド66のみで成形される従来の軸受用保持器に対して90%以上の値となり、耐熱性を保持できる一方、ポリアミド6の配合比率が40%以上の値になると、従来の軸受用保持器の荷重撓み温度に対して90%より小さい値になって、耐熱性の保持の信頼性が乏しくなる。
シャルピー衝撃強さについては、ポリアミド6を配合すれば、ポリアミド6の配合比率の程度に因らず、ポリアミド66のみで成形される従来の軸受用保持器よりも大きな値になり、かつ、ポリアミド6の配合比率を増加させるにしたがって、値が増加する。このことから、ポリアミド6を配合すれば、従来の軸受用保持器よりも樹脂材のねばり強さを向上させることができ、配合比率を増加させればさせる程、ねばり強さを増大させることができる。
成形収縮率については、ポリアミド6の配合比率が20%以下の値までなら、成形収縮率が従来の軸受用保持器の成形収縮率に対して70%以上の値になり、射出成形時に樹脂を縮ませることによって、軸受用保持器の精度を保持できる。一方、ポリアミド6の配合比率が40%以上の値に設定なると、成形収縮率が従来の軸受用保持器に対して70%より小さい値になって、軸受用保持器の精度の保持の信頼性が乏しくなる。
最後に、本発明の眼目であるウェルド強さ強度の尺度となる1000hr耐油試験後ウェルド強さ変化については、ポリアミド6の配合比率の程度に因らず、ポリアミド6の配合比率が0重量%の従来の軸受用保持器に対して大きな値になり、かつ、ポリアミド6の配合比率を増加させればさせる程、値を上昇させることができる。このことから、ポリアミド6を混合することにより、軸受用保持器における強度の最弱部であるウェルド部の強度を格段に強化できて、軸受用保持器の破損を防止できる。
図2は、表2の結果を示す図である。図2において、◆は、引張強さ比、■は、引張弾性比、△は、荷重撓み温度比、◇は、シャルピー衝撃強さ比、○は、成形収縮率比、●は、1000hr耐油試験後ウェルド強さ比を示している。
図2からわかるように、ポリアミド66に対するポリアミド6の配合度を上げると、引張強さ比、引張弾性比および荷重撓み温度比は、略横ばいの傾向を示し、成形収縮率比は、低下する傾向を示す。一方、シャルピー衝撃強さ比および1000hr耐油試験後ウェルド強さ比は、増加する傾向を示す。
以上の結果を下記の表3に示す。

[表3]

Figure 2005061468

上記表3の結果より、ガラス繊維の重量%を全体の25重量%に固定した場合においては、ポリアミド66に対するポリアミド6の配合比率(ポリアミド66に対するポリアミド6の重量%)を、10重量%〜20重量%に設定すると、機械的物性の保持、耐熱性の保持、精度の保持、樹脂材のねばり強さおよびウェルド部の強度に優れる軸受用保持器を製造することができる。
本発明者は、樹脂材料に混ぜるガラス繊維の重量%やアラミド繊維の重量%および炭素繊維の重量%を様々な値に変化させて、同様な実験を更に行った。この結果、ポリアミド66に対するポリアミド6の配合比率(ポリアミド66に対するポリアミド6の重量%)を、10重量%〜20重量%に設定すれば、樹脂材料に混ぜるガラス繊維の重量%やアラミド繊維の重量%や炭素繊維の重量%に拘わらず、機械的物性の保持、耐熱性の保持、精度の保持、樹脂材のねばり強さおよびウェルド部の強度に優れる軸受用保持器を製造することができることを発見した。
上記第1実施形態の軸受用保持器によれば、高融点のポリアミド66に低融点のポリアミド6を配合しているので、流れの先端同士の会合部であるウェルド部の冷却固化を遅延されることができて、樹脂の異なる流れの混合を促進できて、ウェルド部での樹脂層の界面の発生を抑制できる。したがって、ウェルド部の強度を大きくすることができて、軸受用保持器の強度を大きくすることができる。このことから、ウェルド部が、図1に5で示す軸方向の肉厚が薄くて強度が最弱であるポケットの底部付近の箇所にきても、十分な強度を確保できるので、ウェルド部の発生箇所が、図1に10で示す軸方向の肉厚が厚いポケットの側方部の箇所になるような調整を行う必要がなくて、十分な強度を有するこの発明の軸受用保持器を容易に製造することができる。
また、上記第1実施形態の軸受用保持器によれば、高融点の高分子材料を、ポリアミド66にすると共に、低融点の高分子材料を、ポリアミド6にし、かつ、ポリアミド6はポリアミド66の10乃至20重量%であるので、軸受用保持器をポリアミド66のみで構成した従来の場合と比較して、ウェルド部の強度を格段に向上させることができる。
(第2および第3実施形態)
本発明者は、ポリアミド46に対してポリアミド66またはポリアミド6を様々な配合比で配合させて冠型の軸受用保持器を作成した場合と、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)に対してポリフェニレンサルファイド(PPS)を様々な配合比で配合させて冠型の軸受用保持器を作成した場合についても、上記実験と同様な実験を行った。
この結果、ポリアミド46に対するポリアミド66またはポリアミド6の重量%が、10重量%〜20重量%に設定された第2実施形態の軸受用保持器と、ポリエーテルエーテルケトンに対するポリフェニレンサルファイドの重量%が、10重量%〜20重量%に設定された第3実施形態の軸受用保持器において、樹脂材料に混ぜるガラス繊維の重量%やアラミド繊維の重量%および炭素繊維の重量%に拘わらず、機械的物性の保持、耐熱性の保持、精度の保持、樹脂材のねばり強さおよびウェルド部の強度が優れることを発見した。
尚、第2および第3実施形態の軸受用保持器では、第1実施形態の軸受用保持器と共通の作用効果については説明を省略することにし、第1実施形態の軸受用保持器と異なる作用効果のみについて説明を行うことにする。
上記第2実施形態の軸受用保持器によれば、高融点の高分子材料を、ポリアミド46にすると共に、低融点の高分子材料を、ポリアミド66またはポリアミド6にし、かつ、ポリアミド66またはポリアミド6は、ポリアミド46の10乃至20重量%であるので、樹脂材料に混ぜるガラス繊維の重量%やアラミド繊維の重量%や炭素繊維の重量%に拘わらず、ポリアミド46のみで軸受用保持器を構成した場合よりも、ウェルド部の強度を格段に向上させることができる。
また、上記第3実施形態の軸受用保持器によれば、高融点の高分子材料を、ポリエーテルエーテルケトンにすると共に、低融点の高分子材料を、ポリフェニレンサルファイドにし、かつ、ポリフェニレンサルファイドは、ポリエーテルエーテルケトンの10乃至20重量%であるので、樹脂材料に混ぜるガラス繊維の重量%やアラミド繊維の重量%や炭素繊維の重量%に拘わらず、ポリエーテルエーテルケトンのみで軸受用保持器を構成した場合よりも、ウェルド部の強度を格段に向上させることができる。
尚、上記第1、第2および第3実施形態の軸受用保持器では、高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合した成形材料を用いて、冠型の軸受用保持器を射出成形したが、この発明の軸受用保持器では、高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合した成形材料を用いて、二つの環状部の間を複数の柱部で連結して、隣接する柱部の間にポケットを形成した軸受用保持器を射出成形しても良いことは勿論である。
この発明の第1実施形態の軸受用保持器の斜視図である。 ポリアミド66に対するポリアミド6の配合比率を様々な値に変化させて形成した成形材料を用いて射出成形された軸受用保持器における、ポリアミド66に対するポリアミド6の配合比率における、引張強さ、引張弾性率、荷重撓み温度、シャルピー衝撃強さ、成形収縮率および1000hr耐油試験後ウェルド強さ変化を示す図である。
符号の説明
1 軸受用保持器
5 ポケットの底部付近の箇所
10 ポケットの側方部の箇所

Claims (4)

  1. 高融点の高分子材料に低融点の高分子材料を配合してなることを特徴とする軸受用保持器。
  2. 請求項1に記載の軸受用保持器において、
    上記高融点の高分子材料は、ポリアミド66であると共に、上記低融点の高分子材料は、ポリアミド6であり、
    かつ、上記ポリアミド6は、上記ポリアミド66の10乃至20重量%であることを特徴とする軸受用保持器。
  3. 請求項1に記載の軸受用保持器において、
    上記高融点の高分子材料は、ポリアミド46であると共に、上記低融点の高分子材料は、ポリアミド66またはポリアミド6であり、
    かつ、上記ポリアミド66または上記ポリアミド6は、上記ポリアミド46の10乃至20重量%であることを特徴とする軸受用保持器。
  4. 請求項1に記載の軸受用保持器において、
    上記高融点の高分子材料は、ポリエーテルエーテルケトンであると共に、上記低融点の高分子材料は、ポリフェニレンサルファイドであり、
    かつ、上記ポリフェニレンサルファイドは、上記ポリエーテルエーテルケトンの10乃至20重量%であることを特徴とする軸受用保持器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009280161A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置用減速ギヤ機構及び転がり軸受

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