JP2005060604A - 成形用樹脂組成物および導電性部材並びに静電アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 微細形状への転写性及び成形性(寸法精度)に優れ、生産性の向上に寄与し、成形品の表面抵抗値を低いものとし、安定した導電性を得ることのできる成形用樹脂組成物と、この成形用樹脂組成物を射出成形により形成された導電性部材、並びにこの導電性部材としての静電アクチュエータを提供する。
【解決手段】 低分子量のポリフェニレンサルファイド(PPS)2を必須の組成物とする成形用樹脂組成物1に、この成形用樹脂組成物1の総重量を基準として微細粒状のカーボンブラックを12〜15重量%微小粒状のガラスビーズ3を45〜50重量%添加する。
【選択図】 図1
【解決手段】 低分子量のポリフェニレンサルファイド(PPS)2を必須の組成物とする成形用樹脂組成物1に、この成形用樹脂組成物1の総重量を基準として微細粒状のカーボンブラックを12〜15重量%微小粒状のガラスビーズ3を45〜50重量%添加する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、微細形状を有する導電性部材の成形に好適な成形用樹脂組成物と、該成形用樹脂組成物を用いて成形した導電性部材、並びに該導電性部材としての静電アクチュエータに関する。
静電気力で駆動される静電アクチュエータは、複数の電極が配列された電極面を有する固定子と、前記固定子の電極面に対向させる面に断面凸状とされた複数の帯状電極を有する可動子とを備えており、前記固定子及び可動子の各電極に所定の順序で電圧を印加することにより、前記固定子と可動子の各電極間に静電的な吸引力及び反発力を生じさせ、前記可動子を所定方向に移動させる構成とされている。
このような構成の静電アクチュエータは、例えば、オートフォーカス機能を有する光学機器(以下、オートフォーカスカメラという。)等に利用されており、前記オートフォーカスカメラの場合には、レンズを格納する中空部を有する略直方体とされた可動子本体を有し、その可動子本体の前記固定子の電極面と対向する面に前記帯状電極が形成された可動子を、前記固定子の電極に所定の順序で電圧を印加することにより、所定方向に移動させ、前記可動子に搭載されたレンズの焦点を合わせる構成とされている。
ところで、前記静電アクチュエータにおける断面凸状の帯状電極は、前記凸状形状は数10μmオーダーで微細加工される必要があり、その断面凸状の帯状電極は、ポリフェニレンサルファイド(以下、PPS)などの剛性の高い可塑性樹脂を主成分とする成形用樹脂材料を金型に流し込む射出成形や、押し出し成形等により前記可動子の本体と一体に形成することができる。そして、前記帯状電極に欠損部分が生じたりすると、駆動力の発生に悪影響を与えるため、前記帯状電極の微細加工性(転写性)の向上は重要な技術的課題であった。
また、前述のオートフォーカスカメラの可動子の中空部を有する略直方体とされた本体を射出成形により形成する場合、前記本体に発生するヒケ(シンクマーク)や反りは、レンズが歪んで搭載されてしまい所期のフォーカス性能が得られなかったり、固定子の電極面と前記可動子の帯状電極との距離が部分的に変化してしまい安定した駆動力を得ることができずに生産性(歩留り)を低くする原因となるため、部材のヒケや反りを防止して寸法精度を高める成形性も課題の1つであった。
そして、従来より、導電性を有する成形用樹脂組成物として、直径7〜10μm、長さ100μm程度のガラスファイバを添加して、前記ヒケや反りを防止し、成形性を高めることを目的とする樹脂組成物が市販されているが、例えば、図6に示すような幅30μm、深さ30μmの溝10が形成された金型9を用いて、前記凸状形状の帯状電極11が形成された可動子12を成形するような場合、図7に示すように、前記溝10の寸法よりも長いガラスファイバ13は微細形状に転写されにくく、凸状とされるべき帯状電極11に凸状の途切れが発生し易かった。
さらに、前述のように帯状電極11と本体14とを一体に射出成形される可動子12は、例えば、PPS2のような剛性の高い可塑性樹脂を主原料としつつ、安定した導電性を付与して形成しなければならない。
そして、成形用樹脂組成物として市販されているPPS2を必須、且つ、主組成物とする導電性の成形用樹脂組成物1では、表面抵抗が低抵抗で安定した導電性部材5を成形することは困難であることが、発明者等の実験の結果から明らかになった。
本発明は、微細形状への転写性及び成形性(寸法精度)に優れ、生産性の向上に寄与し、成形品の表面抵抗値を低いものとし、安定した導電性を得ることのできる成形用樹脂組成物と、この成形用樹脂組成物を用いて射出成形により形成された導電性部材、並びに該導電性部材としての静電アクチュエータを提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の成形用樹脂組成物は、低分子量のPPSを必須の組成物とする成形用樹脂組成物であって、総重量を基準として、微細粒状のカーボンブラックが12〜15重量%、微小粒状のガラスビーズが45〜50重量%添加されている。
また、本発明の導電性部材は、低分子量のPPSを必須成分とし、総重量を基準として、微細粒状のカーボンブラックが12〜15重量%、微小粒状のガラスビーズが45〜50重量%添加されている成形用樹脂組成物を金型により成形して形成されている。
さらに、本発明の静電アクチュエータは、複数の電極が配列された電極面を有する固定子と、中空部を有する略直方体とされた可動子本体の前記固定子の電極面に対向させる面に断面凸状の複数の帯状電極が微細加工された可動子とを備えた静電アクチュエータであって、少なくとも前記可動子は、低分子量のポリフェニレンサルファイド(PPS)を必須成分とし、該成形用樹脂組成物を構成する組成物の総重量を基準として、微細粒状のカーボンブラックが12〜15重量%、微小粒状のガラスビーズが45〜50重量%添加された成形用樹脂組成物を金型により成形し形成されている。
本発明の成形用樹脂組成物によれば、低分子量の可塑性樹脂であるPPSを使用することで、成形時において金型内における流動性を確保し、成形性を向上させることができ、しかも、前記低分子量のPPSに対しこの成形用樹脂組成物の総重量を基準として12〜15重量%の添加した微細粒状のカーボンブラックにより、成形品の表面抵抗を低抵抗値とすることが可能となり、また、前記組成物の総重量を基準として45〜50重量%添加した微小粒状のガラスビーズにより、成形品の微細形状への転写性、成形性をさらに向上させることが可能となり、生産性を高めることができる。
また、本発明の導電性部材は、前述の成形用樹脂組成物を金型により成形して形成されることにより、表面抵抗が低抵抗値で安定し、微細形状の転写性及び成形性(寸法精度)も良好で所期の性能を確実に得ることができる導電性部材となる。
そして、本発明の静電アクチュエータは、前述の成形用樹脂組成物で金型成形されることによって、可動子の表面抵抗が低抵抗値で安定したもの、具体的には、中空部を有する略5mm角の直方体に形成した導電性部材の一対の対向面間における表面抵抗値を350Ω以下の低抵抗としうる成形用樹脂組成物となり、また、前記可動子の断面凸状とされた微細形状の帯状電極の転写性及び成形性(寸法精度)も良好で所期の性能を確実に得ることができる静電アクチュエータとなる。
本実施形態における成形用樹脂組成物1は、低分子量のPPS2を必須の組成物とする成形用樹脂組成物1であって、この成形用樹脂組成物1の総重量を基準として、微細粒状のカーボンブラック(図示せず)が12〜15重量%、微小粒状のガラスビーズ3が45〜50重量%添加されている。
本実施形態の成形用樹脂組成物1の必須の組成物として、低分子量のPPS2を用いることで、例えば射出成型の際に金型9(図6参照)に形成されたキャビティを流れる際の流動性を良好とすることができ、成形品としての部材のヒケや反りの発生の原因を1つ回避することが可能となる。
また、本実施形態の成形用樹脂組成物1から成形された部材は、添加された微細粒状のカーボンブラックによって導電性が付与され、導電性部材5として機能するものとなる。
そして、前記カーボンブラックの添加量を、該成形用樹脂組成物1の総重量を基準として12〜15重量%とすることで、後述するように、図2に示すような中空部6を有する略5mm角の直方体に形成した導電性部材5の、一対の対向面間における表面抵抗値を350Ω以下で安定した低抵抗とすることができることがわかった。なお、前記抵抗値の測定は、金メッキが施された2枚の端子間に測定対象の部品を位置させ、300gのばね圧を一方の端子の側から加えて、前記部品を前記2枚の端子間に挟持した状態で測定している(以下、同じ)。
また、微小粒状のガラスビーズ3を該成形用樹脂組成物1を構成する組成物の総重量を基準として45〜50重量%添加することで、図1に示すように、添加された微小粒状のガラスビーズ3が微細加工を施すための金型9の細部に供給されることにより、成形品の微細形状への転写性、成形性をさらに向上させることが可能となり、生産性を向上させることができることがわかった。
図3は、低分子量PPS2を必須の組成物とし、特に、導電性(低抵抗)を担保すべくカーボンブラックを添加し、成形性を担保すべくガラスビーズ3を添加した本実施形態の成形用樹脂組成物1の前記カーボンブラック及びガラスビーズ3のそれぞれの添加重量%を導くための試験結果を示す表である。
本試験では図中、試料No.1乃至No.5に示す5つの試料を用い、それぞれの試料について、図2に示すような中空部6を有する略5mm角の直方体の本体の一表面に断面凸状の複数の帯状突起が所定ピッチに微細加工された導電性部材5を、金型9により射出成形し、前記導電性部材5のヒケや反りの発生の有無(成形性)や前記断面凸状の複数の帯状突起の微細加工(表面転写)状態(以下、転写性)を検査するとともに、中空部6を有する略5mm角の直方体に形成した導電性部材5の、前記微細加工が施されていない一対の対向面間における表面抵抗値(Ω)を測定した。
なお、本試験に用いた試料No.1及びNo.2は市販品の成形用樹脂組成物1であり、試料No.1はDIC製CZE−1200、No.2はDIC製フェルール用PPS2である。前記試料No.1についてはカーボンブラック、ガラスビーズ3の添加は一切なく、試料No.2については、カーボンブラックの添加はないが、ガラスビーズ3は平均粒径1μmとする微細粒状のガラスビーズ3が75重量%添加されている。また、試料No.3は、低分子量のPPS2に35〜40nmの微細粒径のカーボンブラックが15重量%添加されている。試料No.4は、前述の試料No. 2の成形用樹脂組成物1を基材として、最終的に、35〜40nmの微細粒径のカーボンブラックが15重量%、平均粒径1μmのガラスビーズ3が40重量%添加されている。そして、試料No. 5は、低分子量のPPS2に35〜40nmの微細粒径のカーボンブラックが12.4重量%、平均粒径3μmの微小粒径のガラスビーズ3が48.2重量%添加されている。
1:ガラスビーズ3の好適な添加重量%についての考察
図3に示すように、ガラスビーズ3を48.2重量%添加した試料No.5及び75重量%添加した試料No.2はヒケや反りも発生せず成形性も良好で、表面転写状態も良好であったのに対し、ガラスビーズ3を40重量%添加した試料No.4は成形性に問題が発生し、ガラスビーズ3を全く添加しなかった試料No.1及び試料No.3は成形性、転写性ともに悪かった。
図4は、本実施形態の成形用樹脂組成物1に添加するガラスビーズ3の適正値を得るべく、ガラスビーズ3の含有量と成形品である導電性部材5の成形性及び転写性の観察結果から、本実施形態の成形用樹脂組成物1に添加するガラスビーズ3の適正値を得るためのグラフである。なお、図中波線は予想線である。
この図4から、成形品としての導電性部材5のヒケや反り、表面転写状態が製品として支承がないと判断されるのは、ガラスビーズ3を45重量%以上添加した場合であることがわかった。また、PPS2にカーボンブラックを十分な導電性を得られる程度に添加する組成物の場合、ガラスビーズ3は50重量%添加が限界であると考えられるため、本試験の結果から、本実施形態の成形用樹脂組成物1に添加するガラスビーズ3の適正値としては、45〜50重量%であると判断した。
2:カーボンブラックの好適な添加重量%についての考察
図3に示すように、低分子量PPS2に対し、カーボンブラックを15重量%添加した試料No.3は表面抵抗が193Ωであり、また、同じ低分子量PPS2にガラスビーズ348.2重量%、カーボンブラックを12.4重量%添加した試料No.5は表面抵抗値が320Ωであった。
図5は、本実施形態の成形用樹脂組成物1に添加するカーボンブラックの適正値を得るべく、カーボンブラックの含有量と成形品である導電性部材5の一対の対向する表面間抵抗値の観察結果から、本実施形態の成形用樹脂組成物1に添加するカーボンブラックの適正値を得るためのグラフである。なお、図中波線は予想線である。
ところで、中空部6を有する5mm角の略直方体に形成した導電性部材5の一対の対向面間における表面抵抗値を350Ω以下の低抵抗とするニーズがある。
そこで、前記抵抗値の閾値を350Ωとして前記図5を見ると、350Ω以下の低抵抗が得られるのは、カーボンブラックを12重量%以上添加した場合であることがわかった。また、PPS2にカーボンブラックを十分な導電性を得られる程度に添加する組成物の場合、カーボンブラックを15重量%以上添加すると、PPS2が流動性を失い、成形不可となる。よって、カーボンブラックは15重量%添加が限界であると考え、本試験の結果と合わせて、本実施形態の成形用樹脂組成物1に添加するカーボンブラックの適正値としては、12〜15重量%であると判断した。
次に、前述の成形用樹脂組成物1を金型9により成形して形成された導電性部材5として、静電アクチュエータの可動子12を例にして説明する(図6参照)。
本実施形態の静電アクチュエータの可動子12は、中空部6を有する略直方体とされた可動子本体14を有しており、この可動子12が搭載される静電アクチュエータの固定子に形成された複数の電極が配列された電極面に対向する面には、断面凸状の複数の帯状電極11が金型9を用いた射出成形により、前記本体14と一体に微細加工されて形成されている。
本実施形態の静電アクチュエータの可動子12を構成する成形用樹脂組成物1は低分子量のPPS2からなり、この成形用樹脂組成物1の総重量を基準として、前記PPS2が35〜43重量%、30〜40nmの微細粒状のカーボンブラックが12〜15重量%、1〜5μmの微小粒状のガラスビーズ3で平均粒径を3μmとするガラスビーズ3が45〜50重量%の組成比で添加されている。より具体的には、前記低分子PPS2がこの成形用樹脂組成物1を構成する組成物の総重量を基準として39.4重量%、同じく、カーボンブラックが12.4重量%、ガラスビーズ3が48.2重量%添加されている。
また、前記可動子12の中空部6を有する直方体とされた本体14は略5mm角の直方体に形成されており、前記可動子12の前記帯状電極11は、その高さ寸法を30μm、幅寸法を30μm、隣位する電極間ピッチを64μmとして形成されている。
このように、前記成形用樹脂組成物1を金型9により射出成形して形成された可動子12は、前記成形用樹脂組成物1の総重量を基準として48.2重量%添加した微小粒状のガラスビーズ3が、射出成形により、微細形状の金型9部分に前記低分子量のPPS2に添加された状態で供給されるため(図1参照)、成形品としての前記可動子12の本体14の表面にヒケや反りが発生することもなく、また、断面凸状の帯状電極も欠損部分が生じることもなく、成形品の微細形状への転写性、成形性の良好な成形品となる。このように、転写性、成形性が良好になればその生産性も高まる。さらに、前記成形用樹脂組成物1を構成する組成物の総重量を基準として12.4重量%添加した微細粒状のカーボンブラックにより、成形品としての可動子12の表面抵抗を350Ω以下(具体的には320Ω)の低抵抗値とすることができた。
そして、このように帯状電極11の転写性も良好で、成形性(寸法精度)も良く、表面抵抗が低抵抗値で安定した可動子12を有する静電アクチュエータは、所期の性能を確実に得ることができる静電アクチュエータとなる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 成形用樹脂組成物
2 PPS
3 ガラスビーズ
5 導電性部材
6 中空部
9 金型
10 溝
11 帯状電極
12 可動子
13 ガラスファイバ
14 可動子本体
2 PPS
3 ガラスビーズ
5 導電性部材
6 中空部
9 金型
10 溝
11 帯状電極
12 可動子
13 ガラスファイバ
14 可動子本体
Claims (3)
- 低分子量のポリフェニレンサルファイド(PPS)を必須の組成物とする成形用樹脂組成物であって、総重量を基準として、微細粒状のカーボンブラックが12〜15重量%、微小粒状のガラスビーズが45〜50重量%添加されてなることを特徴とする成形用樹脂組成物。
- 請求項1に記載の成形用樹脂組成物を金型により成形して形成されていることを特徴とする導電性部材。
- 複数の電極が配列された電極面を有する固定子と、中空部を有する略直方体とされた可動子本体の前記固定子の電極面に対向させる面に断面凸状の複数の帯状電極が微細加工された可動子とを備えた静電アクチュエータであって、少なくとも前記可動子は、請求項1に記載の成形用樹脂組成物を金型により成形し形成されていることを特徴とする静電アクチュエータ。
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