JP2005059678A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 車両用空調装置にて、左右領域にそれぞれ照射される日射量を簡素な構成で推定可能にする。
【課題】 車両用空調装置としては、日射センサ83と、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出する赤外線温度センサ70と、空調ゾーン1a、1b、1c、1dの空調状態をそれぞれ独立して制御するためのエアコンECU8とを備える。エアコンECU8は、赤外線温度センサ70により検出される車両左右のサイドウインドの温度および日射センサ83により検出される日射量に基づき、左右領域のそれぞれに照射される日射量を推定する。エアコンECU8は、日射量を用いて、左右領域のそれぞれに影響を及ぼす日射を補正するように左右領域のそれぞれの空調状態を独立して制御するための処理を実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車室内の左右領域の空調状態をそれぞれ独立して制御する車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置においては、マトリックス型の赤外線温度センサを用いて乗員まわりの温度を検出するとともに、この検出される乗員まわりの温度に基づき乗員に照射される日射量を、日射センサを用いることなく、推定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開10−230728号公報
ところで、本発明者等は、上述のマトリックス型の赤外線温度センサを用いて、左側領域および右側領域の空調状態をそれぞれ独立して制御する車両用空調装置について検討した。
この検討によれば、単に、一人の乗員に照射される日射量を推定するだけでも、赤外線温度センサとしては、その画素数を数多く含むものを必要とするため、左右領域にそれぞれに照射される日射量を推定するには、赤外線温度センサとしては、赤外線センサの画素数が、さらに格段に多数個含むものが必要になる。
本発明は、温度検出手段の画素数を格段に増やすことなく、車室内の左右領域の空調状態を独立して制御するようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内の左右領域の空調状態をそれぞれ独立して制御する空調制御手段(6、8)を備える車両用空調装置であって、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ(83)と、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出する温度検出手段(70)と、を有し、前記空調制御手段は、前記検出される車両左右のサイドウインドシールドの温度および前記日射センサにより検出される前記日射量に基づき、前記左右領域のそれぞれの日射補正量を推定し、前記左右領域の空調状態を補正することを特徴とする。
これにより、日射補正量を推定するために、温度検出手段の検出温度だけでなく、日射量を検出する日射センサを用いており、温度検出手段としては、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出している。したがって、請求項1に記載の発明は、温度検出手段だけで、左右領域のそれぞれの日射補正量を推定する場合に比べて、温度検出手段の画素数を減らすことができる。
以上により、請求項1に記載の発明によれば、温度検出手段の画素数を格段に増やすことなく、車室内の左右領域の空調状態を独立して制御することができる。
ここで、前側サイドウインドシールドには、空調吹出口から空調風が吹き出される場合がある。この場合、温度検出手段としては、前側サイドウインドシールドの温度を検出すると、この吹き出された空調風の影響を受けた前側サイドウインドシールドの温度を検出する可能性があり、サイドウインドシールドの温度を正しく検出することができなくなる。
そこで、請求項2に記載の発明のように、温度検出手段としては、車両左右の後側サイドウインドシールドの温度をそれぞれ非接触で検出するセンサを用いることが好適である。
請求項4に記載の発明のように、温度検出手段としては、車両左右のサイドウインドシールドからそれぞれ入射される赤外線を検出することにより、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出するものを用いるようにしてもよい。
ここで、同一のセンサチップにより車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出するとき、広角レンズが必要になるので、過大な費用がかかる可能性がある。
そこで、請求項3記載の発明のように、温度検出手段は、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ独立したセンサチップ(70a、70b)にて検出すれば、広角レンズが不必要になるので、コストダウンを見込むことが可能になる。
請求項5に記載の発明では、温度検出手段は、車両左右のサイドウインドシールドについて複数の箇所の温度を検出することを特徴とする。
これにより、複数の箇所の温度の平均値を求める等の処理を行えば、吹出口から吹き出される空調風などの外乱の影響を軽減することができる。
請求項6に記載の発明では、温度検出手段は、サイドウインドシールド毎にこのサイドウインドシールドのうち複数の箇所の温度を検出するものであり、サイドウインドシールドに空調風を向けることが可能な吹出口から吹き出される空気温度をサイドウインドシールド毎に検出する第1の温度センサと、車室外の温度を検出する第2のセンサ(84、85)と、第1、第2のセンサによりそれぞれ検出される温度に応じて、検出された複数の箇所の温度のうち、サイドウインドシールドの検出温度として認識するべき温度をサイドウインドシールド毎に選択する選択手段と、を備えることを特徴としている。
これにより、複数の箇所の温度のうち、サイドウインドシールドの検出温度として認識するべき温度をサイドウインドシールド毎に選択されるので、吹出口から吹き出される空調風などの外乱の影響が軽減された検出温度を求めることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1、図2は本発明に係る車両用空調装置の第1実施形態を示したもので、本実施形態は、車室内1のうち前席側の左右、および後席側の左右に位置する空調ゾーン1a、1b、1c、1dをそれぞれ独立して空調制御する車両用空調装置に、本発明を適用したものである。
図1は、空調ゾーン1a、1b、1c、1dの配置を示す模式図であり、空調ゾーン1aは、前席空調ゾーンのうち右側に位置し、空調ゾーン1bは、前席空調ゾーンのうち左側に位置する。空調ゾーン1cは、後席空調ゾーンのうち右側に位置し、空調ゾーン1dは、後席空調ゾーンのうち左側に位置する。なお、図1中の矢印は、自動車の前後左右の方向を示すものである。
図2は、本実施形態の車両用空調装置の全体構成を示す全体構成図であり、この車両用空調装置は、空調ゾーン1a、1bをそれぞれ独立に空調するための前席空調システム5と、空調ゾーン1c、1dとをそれぞれ独立に空調するための後席空調システム6とから構成されている。前席空調システム5は、計器盤7内側に配置されており、後席空調システム6は、車室内1の最後方に配置されている。
前席空調システム5は、車室内1に送風するためのダクト50を備えており、このダクト50には、車室内1から内気を導入するための内気導入口50a、および、車室外から外気を導入するための外気導入口50bが設けられている。
さらに、ダクト50には、外気導入口50bおよび内気導入口50aを選択的に開閉する内外気切替ドア51が設けられており、この内外気切替ドア51には、駆動手段としてのサーボモータ51aが連結されている。
また、ダクト50内のうち外気導入口50bおよび内気導入口50aの空気下流側には、車室内1に向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機52が設けられており、遠心式送風機52は、羽根車およびこの羽根車を回転させるブロアモータ52aを有して構成されている。
さらに、ダクト50内にて遠心式送風機52の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としてのエバポレータ53が設けられており、さらに、このエバポレータ53の空気下流側には、空気加熱手段としてのヒータコア54が設けられている。
そして、ダクト50内のうちエバポレータ53の空気下流側には仕切り板57が設けられており、この仕切り板57は、ダクト50内を運転席側通路50cおよび助手席側通路50dに仕切っている。
ここで、運転席側通路50cのうちヒータコア54の側方には、バイパス通路51aが形成されており、バイパス通路51aは、ヒータコア54に対してエバポレータ53により冷却された冷風をバイパスさせる。
そして、助手席側通路50dのうちヒータコア54の側方には、バイパス通路51bが形成されており、バイパス通路51bは、ヒータコア54に対してエバポレータ53により冷却された冷風をバイパスさせる。
ヒータコア54の空気上流側には、エアミックスドア55a、55bが設けられており、エアミックスドア55aは、その開度により、運転席側通路50cを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量とバイパス通路51aとを通る量との比を調整する。
また、エアミックスドア55bは、その開度により、助手席側通路50dを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量とバイパス通路51bを通る量との比を調整する。
ここで、エアミックスドア55a、55bには、駆動手段としてのサーボモータ550a、550bがそれぞれ連結されており、エアミックスドア55a、55bの開度は、サーボモータ550a、550bによって、それぞれ、調整される。
また、エバポレータ53は、図示しないコンプレッサ、凝縮器、受液器、減圧器とともに、周知の冷凍サイクルを構成している熱交換器であり、このエバポレータ53は、ダクト50内を流れる空気を冷却する。
ここで、コンプレッサは、当該自動車のエンジンに電磁クラッチ(図示しない)を介して連結されるものであり、このコンプレッサは、電磁クラッチを断続制御することによって駆動停止制御される。
ヒータコア54は、当該自動車のエンジン冷却水(温水)を熱源とする熱交換機であり、このヒータコア54は、エバポレータ53によって冷却された冷風を加熱する。
また、ダクト50のうちヒータコア54の空気下流側には、運転席側フェイス吹出口1FrDrが開口されており、運転席側フェイス吹出口1FrDrは、運転席側通路50cから運転席2に着座する運転者の上半身に向けて空気を吹き出す。
ここで、ダクト50のうちフェイス吹出口1FrDrの空気上流部には、フェイス吹出口1FrDrを開閉する吹出口切換ドア56aが設けられており、この吹出口切換ドア56aは、駆動手段としてのサーボモータ560aによって、開閉駆動される。
また、図には省略されているが、ダクト50には、運転席側通路50cから運転者の下半身に空気を吹き出す運転席側フット吹出口、およびフロントガラスの内表面のうち運転席側領域に空気を吹き出す運転席側デフロスタ吹出口が設けられている。
そして、運転席側フット吹出口および運転席側デフロスタ吹出口の空気上流部には、それぞれの吹出口を開閉する吹出口切換ドアが設けられており、それぞれの吹出口切換ドアは、サーボモータによって、開閉駆動される。
また、後席空調システム6は、車室内1に送風するためのダクト60を備えており、このダクト60内には、車室内1から内気導入口60aを通して内気のみが導入される。
ここで、内気導入口60aの空気下流側には、車室内1に向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機62が設けられており、遠心式送風機62は、羽根車およびこの羽根車を回転させるブロアモータ62aを有して構成されている。
さらに、ダクト60内において遠心式送風機62の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としてのエバポレータ63が設けられており、このエバポレータ63の空気下流側には、空気を加熱する空気加熱手段としてのヒータコア64が設けられている。
そして、ダクト60内のうちエバポレータ63の下流部分には仕切り板67が設けられており、この仕切り板67は、ダクト60内を運転席側通路60cおよび助手席側通路60dに仕切っている。
ここで、運転席側通路60cのうちヒータコア64の側方には、バイパス通路61aが形成されており、バイパス通路61aは、ヒータコア64に対してエバポレータ63により冷却された冷風をバイパスさせる。
そして、助手席側通路60dのうちヒータコア64の側方には、バイパス通路61bが形成されており、バイパス通路61bは、ヒータコア64に対してエバポレータ63により冷却された冷風をバイパスさせる。
ヒータコア64の空気下流側には、エアミックスドア65a、65bが設けられており、エアミックスドア65aは、その開度により、運転席側通路60cを流通する冷風のうちヒータコア64を通る量とバイパス通路61aとを通る量との比を調整する。
また、エアミックスドア65bは、その開度により、助手席側通路60dを通過する冷風のうちヒータコア64を通る量と、バイパス通路61bを通る量との比を調整する。
そして、エアミックスドア65a、65bには、駆動手段としてのサーボモータ650a、650bがそれぞれ連結されており、エアミックスドア65a、65bの開度は、サーボモータ650a、650bによって、それぞれ、調整される。
ここで、エバポレータ63は、上述のエバポレータ63に対して並列的に配管結合されるものであって、上述した周知の冷凍サイクルの一構成要素をなす熱交換器である。
ヒータコア64は、当該自動車のエンジン冷却水(温水)を熱源とする熱交換機であり、ヒータコア64は、上述のヒータコア54に対し並列的に接続されて、エバポレータ63によって冷却される冷風を加熱する。
また、ダクト60のうちヒータコア64の空気下流側には、運転席側フェイス吹出口1RrDrが開口されており、運転席側フェイス吹出口1RrDrは、運転席側通路60cから後席4の右側(すなわち、運転席の後側)に着座する乗員(以下、後部右側乗員という)の上半身に向けて空気を吹き出す。
ここで、フェイス吹出口1RrDrの空気上流部には、フェイス吹出口1RrDrを開閉する吹出口切換ドア66aが設けられており、この吹出口切換ドア66aは、駆動手段としてのサーボモータ660aによって、開閉駆動される。
そして、図には、省略されているが、ダクト60には、運転席側通路60cから後部右側乗員の下半身に空気を吹き出す運転席側フット吹出口が設けられている。
また、当該運転席側フット吹出口の空気上流部には、吹出口を開閉する吹出口切換ドアが設けられており、この吹出口切換ドアは、サーボモータによって、開閉駆動される。
また、ダクト60のうちヒータコア64の空気下流側には、フェイス吹出口1RrPaが開口されており、このフェイス吹出口1RrPaは、助手席側通路60dから後席の左側(すなわち、助手席の後側)に着座する乗員(以下、後部左側乗員という)の上半身に向けて空気を吹き出す。
ここで、フェイス吹出口1RrPaの空気上流部には、フェイス吹出口1RrPaを開閉する吹出口切換ドア66bが設けられており、この吹出口切換ドア66bは、駆動手段としてのサーボモータ660bによって、開閉駆動される。
また、図には省略されているが、ダクト60には、助手席側通路60dから後部左側乗員の下半身に空気を吹き出すフット吹出口が設けられている。このフット吹出口の空気上流部には、吹出口を開閉する吹出口切換ドアが設けられており、この吹出口切換ドアは、サーボモータによって、開閉駆動される。
また、車両用空調装置には、前席空調システム5および後席空調システム6をそれぞれ制御するための電子制御装置(以下、エアコンECU8という)が設けられている。
エアコンECU8には、車室外の外気温度Tamを検出する外気温度センサ81、エンジンの冷却水温度Twを検出する冷却水温度センサ82、例えば、インストメントメントパネル上にて配置されて車室内に照射される日射量Tsだけを検出する一素子タイプ(1Dタイプ)の日射センサ83、空調ゾーン1a、1b(前側空調領域)の空気温度TrFrを検出する温度センサ84、および空調ゾーン1c、1d(後側空調領域)の空気温度TrRrを検出する温度センサ85が接続されている。
また、エアコンECU8には、エバポレータ53から吹き出される冷風空気の温度(以下、蒸発器吹出温度TeFrという)を検出する温度センサ86、エバポレータ63から吹き出される冷風空気の温度(以下、蒸発器吹出温度TeRrという)を検出する温度センサ87、空調ゾーン1a、1b、1c、1dの希望温度TsetFrDr、TsetFrPa、TsetRrDr、TsetRrPaが乗員により設定される温度設定スイッチ9、10、11、12、左側サイドウインドシールドの温度と右側サイドウインドシールドの温度とを検出する赤外線温度センサ70が接続されている。
ここで、赤外線温度70は、図3に示すように、両センサチップ70a、両センサチップ70b、両レンズ75、電子回路装置77、およびコネクタ78から構成されている。
両センサチップ70aは、図4(a)に示すように、センサエレメント701〜708からそれぞれ構成されており、一方のセンサチップ70aは、レンズ75を介して前席運転席側領域の表面温度を検出し、他方のセンサチップ70aは、レンズ75を介して前席助手席側領域の表面温度を検出する。
ここで、一方のセンサチップ70aを構成するセンサエレメント701〜708のうちセンサエレメント701、702は、レンズ75を介して前席右側(運転席側)サイドウインドシールドから入射される赤外線を検出する。
また、一方のセンサチップ70aのうちセンサエレメント703〜708は、レンズ75を介して前席運転席に着座する乗員まわりから入射される赤外線を検出する。
両センサチップ70bは、図4(b)に示すように、センサエレメント710〜721からそれぞれ構成されており、一方のセンサチップ70bは、レンズ75を介して後席運転席側領域の表面温度を検出し、他方のセンサチップ70bは、レンズ75を介して後席助手席側領域の表面温度を検出する。
ここで、一方のセンサチップ70bのうちセンサエレメント710、711は、レンズ75を介して前側の左側(助手席側)サイドウインドシールドから入射される赤外線を検出する(図4(b)参照)。
また、一方のセンサチップ70bのうちセンサエレメント712〜721は、レンズ75を介して後席左側席に着座する乗員まわりから入射される赤外線を検出する。
さらに、他方のセンサチップ70bのうちセンサエレメント710、711は、レンズ75を介して後席左側サイドウインドシールドから入射される赤外線を検出する。
そして、他方のセンサチップ70bのうちセンサエレメント712〜721は、レンズ75を介して後席左側席に着座する乗員まわりから入射される赤外線を検出する。
電子回路装置77は、センサエレメント701〜708、710〜721のそれぞれで検出される入射赤外線量に基づいて、センサエレメント701〜708、710〜721による検出温度W1〜W8、W10〜W21を示す電気信号をコネクタ78を介してエアコンECU8に出力する。
電子回路装置77は、センサエレメント71b〜74bのそれぞれで検出される入射赤外線量に基づいて、センサエレメント71b〜74bによる検出温度W1b〜W4bを示す電気信号をコネクタ78を介してエアコンECU8に出力する。
なお、センサエレメント71a〜74a、71b〜74bとしては、入力される赤外線量の変化に対応した起電力変化を温度変化として検出するサーモパイル型検出素子がそれぞれ用いられている。
また、温度設定スイッチ9、10、11、12のそれぞれ近傍には、希望温度等の設定内容を表示する希望温度表示手段としてのディスプレイ9a、10a、11a、12aが備えられている。
一方、エアコンECU8は、アナログ/デジタル変換器、マイクロコンピュータ等を有して構成される周知のものであり、センサ81、82、83、84、85、86、87およびスイッチ9、10、11、12からそれぞれ出力される出力信号は、アナログ/デジタル変換器によりアナログ/デジタル変換されてマイクロコンピュータにそれぞれ入力されるように構成されている。
マイクロコンピュータは、ROM、RAMなどのメモリ、およびCPU(中央演算装置)等から構成される周知のもので、イグニッションスイッチがオンされたときに、図示しないバッテリから電力供給される。
次に、本実施形態の作動について図5〜図8を用いて説明する。図5は、エアコンECU8の自動空調制御処理を示すフローチャートである。
エアコンECU8のマイクロコンピュータは、図5に示すフローチャートにしたがって、メモリに記憶されるコンピュータプログラムを実行する。
先ず、RAMに記憶されるデータなどをリセット(初期化)すると、センサ81、82、83、84、85、86、87の検出信号をアナログ/デジタル変換したデジタル信号(Tam、Tw、Ts、TrFr、TrRr、TeFr、TeRr、W1〜W8、W10〜W21)を読み込む。
これに加えて、温度設定スイッチ9、10、11、12により設定される希望温度(TsetFrDr、TsetFrPa、TsetRrDr、TsetRrPa)を読み込む。
次に、このように読み込んだデジタル信号、および、希望温度を用いて、空調ゾーン1a、1b、1c、1dに吹き出す空気の目標吹出温度を、メモリに予め記憶される数式1〜4に基づいて、空調ゾーン毎に演算する。
先ず、前席右側の空調ゾーン1aの目標吹出温度TAOFrDrとしては、数式1を用いて算出する。
TAOFrDr=KsetFrDr×TsetFrDr
−Kir×FrDrTir−KrFr×TrFr
−KsFr×TsFrDr−Kam×Tam+CFrDr…(数式1)
具体的には、前席右側の乗員まわりの表面温度FrDrTirとしては、前席右側センサチップ70aのうちセンサエレメント703〜708により検出される温度W3〜W8の平均値{(=W3+W4…+W8)/6}を求める。
次に、前席右側領域への日射量TsFrDrとしては、図5中S100中の日射補正割合fl−温度差の関係を示すグラフから次のごとく推定する(図5中S100、S110)。温度差とは、右側(Dr側)のサイドウインドシールドの温度と、左側(Pa側)のサイドウインドシールドの温度との差を示すものである。
先ず、右側サイドウインドシールドの温度としては、右側センサチップ70aのうちセンサエレメント701、702により検出されるW1、W2と、右側センサチップ70bのうちセンサエレメント710、711により検出されるW10、W11との平均値{=(W1+W2+W10+W11)/4}を求める。
次に、左側サイドウインドシールドの温度としては、左側センサチップ70aのうちセンサエレメント701、702により検出されるW1、W2と、左側センサチップ70bのうちセンサエレメント710、711により検出されるW10、W11との平均値{=(W1+W2+W10+W11)/4}を求める。
その後、左側サイドウインドシールドの温度と右側サイドウインドシールドの温度との温度差(右側サイドウインドシールドの温度−左側サイドウインドシールドの温度)を求め、この温度差と図5中S100中のグラフとから右側(Dr側)日射補正割合flを求める。なお、右側サイドウインドシールドの温度−左側サイドウインドシールドの温度の値が正か負かにより日射方向が検出されることになる。
これに伴い、前席右側領域への日射量TsFrDrとして、日射センサ83により検出される日射量Tsに右側(Dr側)日射補正割合flを掛けて求める(TsFrDr=Ts×fl)。なお、席毎(空調ゾーン度)に求められる日射量、例えば、日射センサ83により検出される日射量Tsに右側日射補正割合flを掛けて求められる日射量TsFrDrをすなわち、席毎(空調ゾーン度)に求められる日射補正量ともいう。
以上のように、乗員まわりの表面温度FrDrTir、日射量(日射補正量)TsFrDrを求めると、この求められる表面温度FrDrTir、日射量TsFrDrとともに、希望温度TsetFrDr、前側空調領域の空気温度TrFr、および外気温度Tamを数式1に代入して目標吹出温度TAOFrDrを求める。
なお、数式1中のKsetFrDr、Kir、KrFr、KsFr、Kamは、係数であり、CFrDrは定数である。
次に、後席右側の空調ゾーン1cの目標吹出温度TAORrDrとして、数式2を用いて算出する。
TAORrDr=KsetRrDr×TsetRrDr
−Kir×RrDrTir−KrRr×TrRr
−KsRr×TsRrDr−Kam×Tam+CRrDr…(数式2)
具体的には、後席右側の乗員まわりの表面温度RrDrTirとしては、右側センサチップ70bのうちセンサエレメント712〜721により検出される温度W12〜W21の平均値{(=W12+W13+W14…+W21)/10}を求める。
ここで、後席右側領域への日射量TsRrDr(日射補正量)としては、上述の前席右側領域への日射量TsFrDr(=Ts×fl)と同一値を用いる。そして、この日射量TsRrDrおよび表面温度RrDrTirとともに、希望温度TsetRrDr、後側空調領域の空気温度TrRr、外気温Tamを数式2に代入して目標吹出温度TAORrDrを求める。
なお、数式2中のKsetRrDr、Kir、KrRr、KsRr、Kamは、補正係数であり、CRrDrは常数である。
次に、前席左側の空調ゾーン1bの目標吹出温度TAOFrPaとしては、数式3を用いて算出する。
TAOFrPa=KsetFrPa×TsetFrPa
−Kir×FrPaTir−KrFr×TrFr
−KsFr×TsFrPa−Kam×Tam+CFrPa…(数式3)
具体的には、前席左側(前席助手席側)の乗員まわりの表面温度FrPaTirとしては、左側センサチップ70aのうちセンサエレメント703〜708により検出される温度W3〜W8の平均値{(=W3+W4…+W8)/6}を求める。
次に、前席左側領域への日射量TsFrPa(日射補正量)としては、図5中S100中の日射補正割合fl−温度差の関係を示すグラフから次のごとく推定する(図5中S100、S110)。
先ず、上述のごとく求める右側サイドウインドシールドの温度と左側サイドウインドシールドの温度の温度差{(右側サイドウインドシールドの温度)−(左側サイドウインドシールドの温度)}を求め、この温度差と図5中S100中のグラフとから左側(Pa側)日射補正割合flを求める。
これに伴い、前席左側領域への日射量TsFrPaとして、日射センサ83により検出される日射量Tsに左側(Pa側)日射補正割合flを掛けて求める(TsFrPa=Ts×fl)。
以上のように、乗員まわりの表面温度FrPaTir、日射量TsFrPaを求めると、この求められる表面温度FrPaTir、日射量TsFrPaとともに、希望温度TsetFrPa、前側空調領域の空気温度TrFr、および外気温度Tamを数式3に代入して目標吹出温度TAOFrPaを求める。
なお、数式1中のKsetFrPa、Kir、KrFr、KsFr、Kamは、係数であり、CFrPaは定数である。
次に、後席左側側の空調ゾーン1dの目標吹出温度TAORrPaとして、数式4を用いて算出する。
TAORrPa=KsetRrPa×TsetRrPa
−Kir×RrPaTir−KrRr×TrRr
−KsRr×TsRrPa−Kam×Tam+CRrPa…(数式4)
具体的には、後席左側の乗員まわりの表面温度RrPaTirとしては、左側センサチップ70bのうちセンサエレメント712〜721により検出される温度W12〜W21の平均値{(=W12+W13+W14…+W21)/10}を求める。
ここで、後席左側領域への日射量TsRrPa(日射補正量)としては、上述の前席左側領域への日射量TsFrPa(=Ts×fl)と同一値を用いる。そして、この日射量TsRrPaおよび表面温度RrPaTirとともに、希望温度TsetRrPa、後側空調領域の空気温度TrRr、外気温Tamを数式4に代入して目標吹出温度TAORrPaを求める。
なお、数式4中のKsetRrPa、Kir、KrRr、KsRr、Kamは、補正係数であり、CRrPaは常数である。
次に、メモリに予め記憶される数式5に基づいて、上述のごとく算出される空調ゾーン毎の目標吹出温度(TAOFrDr、TAORrDr、TAOFrPa、TAORrPa)を用いて、エアミックスドア55a、55b、65a、65bのそれぞれの開度SW_fr、SW_fl、SW_rr、SW_rlを算出する。
SW_i={(TAO_i−Te)/(Tw−Tei)}×100(%)
…(数式5)
ここで、iは添字fr、fl、rr、rlのいずれかを表し、添字frは空調ゾーン1a、添字flは空調ゾーン1c、添字rrは空調ゾーン1b、添字rlは空調ゾーン1dを示す。
そして、目標吹出温度TAOFrDr、TAOFrPaのうち一方を求めるときには、Teiとして蒸発器吹出温度TeFrを用いる一方、目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaのうち一方を求めるときには、Teiとして蒸発器吹出温度TeRrを用いる。
ここで、この決定される開度SW_fr、SW_fl、SW_rr、SW_rlに基づき、サーボモータ560a、560b、660a、660bを制御して、エアミックスドア55a、55b、65a、65bの個々を駆動する。
これに伴って、エアミックスドア55a、55b、65a、65bのそれぞれの開度が、開度SW_fr、SW_fl、SW_rr、SW_rlに近づくようなる。
次に、メモリに予め記憶される図6の特性、および目標吹出温度(TAOFrDr、TAORrDr、TAOFrPa、TAORrPa)を用いて、空調ゾーン1a、1b、1c、1dにそれぞれ必要なブロア電圧(VM_fr、VM_fl、VM_rr、VM_rl)(すなわち、空調ゾーン1a、1b、1c、1dにそれぞれに必要な風量)を算出する。
ここで、メモリに予め記憶される下記の数式6を用いて、空調ゾーン1a、1bのそれぞれに必要なブロア電圧VM_fr、VM_flを平均化して前席空調ゾーンにそれぞれ必要なブロア電圧VMFを算出する。
VMF=(VM_fr+VM_fl)/2……(数式6)
このようにブロア電圧VMFを算出すると、このブロア電圧VMFをブロアモータ52aに印加する。これに伴い、遠心式送風機52が、空気流を発生させることになる。
また、メモリに予め記憶される下記の数式7を用いて、空調ゾーン1c、1dのそれぞれに必要なブロア電圧VM_rr、VM_rlを平均化して後席空調ゾーンにそれぞれ必要なブロア電圧VMRを算出する。
VMR=(VM_rr+VM_rl)/2……(数式7)
このようにブロア電圧VMRを算出すると、このブロア電圧VMRをブロアモータ62bに印加する。これに伴い、遠心式送風機62が、空気流を発生させることになる。
次に、メモリに予め記憶される図7の特性、および目標吹出温度(TAOFrDr、TAORrDr、TAOFrPa、TAORrPa)を用いて、フットモード(FOOT)、バイレベルモード(B/L)、フェイスモード(FACE)のうち1つのモードを吹出口モードとして空調ゾーン毎に決める。
ここで、フェイスモードとは、フェイス吹出口だけから空調風を吹き出すモードであり、フットモードとは、フット吹出口だけから空調風を吹き出すモードであり、バイレベルモードとは、フェイス吹出口およびフット吹出口から空調風を吹き出すモードである。
このように空調ゾーン毎に吹出口モードを決定すると、各吹出口切換ドアのそれぞれのサーボモータを空調ゾーン毎に制御して、空調ゾーン毎にこの決定される吹出口モードとなるように各吹出口切換ドアをそれぞれ開閉させる。
次に、メモリに予め記憶される図8の特性、および目標吹出温度(TAOFrDr、TAOFrPa)を用いて、前席空調システム5の内外気切換ドア51の目標開度SW1を求める。
すなわち、目標吹出温度の平均値TAOav{=(TAOFrDr+TAOFrPa)/2}を求めるとともに、メモリに予め記憶される図8の特性に基づき、平均値TAOavに対応する内外気切換ドア51の目標開度SW1を求めることになる。
なお、本実施形態では、内気導入口50aを全閉し、外気導入口50bを全開する場合を目標開度SW1=100%とし、内気導入口50aを全開し、外気導入口50bを全閉する場合を目標開度SW1=0%とする。
このように目標開度SW1を決定すると、この目標開度SW1に基づき、サーボモータ51aを制御して、内外気切換ドア51の開度を目標開度SW1に近づけるようにする。
次に、蒸発器吹出温度TeFr、TeRrを一定温度に近づけるように自動車のエンジン及びコンプレッサの間に連結される電磁クラッチを断続制御する。
これに伴い、冷凍サイクル内を流れる冷媒の流量が制御されて、エバポレータ53、63の冷却性能が調整されることになる。その後、上述の各制御処理が繰り返される。
以上により、前席空調システム5において、内気導入口50aおよび外気導入口50bの少なくとも一方からダクト50内に空気が導入される。この導入される空気は、エバポレータ53を通過する際に冷媒と熱交換されて冷却されて、運転席側通路50c、助手席側通路50dに流入される。
ここで、運転席側通路50cでは、エアミックスドア55aによって、ヒータコア54を通過する空気量とバイパス通路51aを通過する空気量との割合が調節される。その後、ヒータコア54を通過する空気とバイパス通路51aを通過する空気とが混合される。
このことにより、運転席側通路50c内を流れる空気温度が調節されることになる。その後、この温度調節される空気が、上述のように決定される空調ゾーン1aの吹出口モードに対応して開口されている吹出口から吹き出される。
また、助手席側通路50dでは、エアミックスドア55bによって、ヒータコア54を通過する空気量とバイパス通路51bを通過する空気量との割合が調節される。その後、ヒータコア54を通過する空気とバイパス通路51bを通過する空気とが混合される。
このことにより、助手席側通路50d内を流れる空気温度が調節されることになる。その後、この温度調節される空気が、上述のように決定される空調ゾーン1bの吹出口モードに対応して開口されている吹出口から吹き出される。また、後席空調システム6においては、内気導入口60aからダクト60内に空気が導入されて、この導入される空気は、エバポレータ63を通過する際に冷媒と熱交換されて冷却されて、運転席側通路60c、助手席側通路60dに流入される。
ここで、運転席側通路60cでは、エアミックスドア65aによって、ヒータコア64を通過する空気量とバイパス通路61aを通過する空気量との割合が調節される。その後、ヒータコア64を通過する空気とバイパス通路61aを通過する空気とが混合される。
このことにより、運転席側通路60c内を流れる空気温度が調節されることになる。その後、この温度調節される空気が、上述のように決定される空調ゾーン1cの吹出口モードに対応して開口されている吹出口から吹き出される。
また、助手席側通路60dでは、エアミックスドア65bによって、ヒータコア64を通過する空気量とバイパス通路61bを通過する空気量との割合が調節される。その後、ヒータコア64を通過する空気とバイパス通路61bを通過する空気とが混合される。
このことにより、助手席側通路60d内を流れる空気温度が調節されることになる。その後、この温度調節される空気が、上述のように決定される空調ゾーン1dの吹出口モードに対応して開口されている吹出口から吹き出される。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
すなわち、本実施形態の車両用空調装置は、車室内の左右領域の空調状態をそれぞれ独立して調整する後席空調システム6と、後席空調システム6を制御するエアコンECU8と、車室内に照射される日射量だけを検出する一素子タイプの日射センサ83と、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出する赤外線温度センサ70と、を備え、エアコンECU8は、この検出される車両左右のサイドウインドシールドの温度および日射センサにより検出される日射量に基づき、左右領域のそれぞれの日射補正量を推定して、左右領域の空調状態を補正するように後席空調システム6を制御することを特徴とする。
これにより、左右領域のそれぞれの日射補正量を推定するために、赤外線温度センサ70だけでなく、日射量だけを検出する一素子タイプの日射センサ83を用いており、赤外線温度センサ70としては、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出している。したがって、本実施形態では、赤外線温度センサ70の検出温度だけで、左右領域のそれぞれの日射補正量を推定する場合に比べて、赤外線温度センサ70の画素数(すなわち、センサエレメントの数)を減らすことができる。
ここで、赤外線温度センサ70としては、同一のセンサチップにより車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出するとき、広角レンズが必要になるので、過大な費用がかかる可能性がある。
そこで、本実施形態では、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ独立したセンサチップ70a、70bにて検出すれば、広角レンズが不必要になるので、コストダウンを見込むことが可能になる。
また、上述のごとく、センサエレメント701、702、710、711を用いてサイドウインドシールド毎に複数箇所の温度を検出するとともに、その複数箇所の温度の平均値を左右のサイドウインドシールドのそれぞれの温度としている。
ここで、前側サイドウインドシールドは、サイドグリル吹出口等から吹き出される空調風を受け、センサエレメント701、702により検出される温度としては、日射以外に、空調風などの外乱の影響を受ける場合がある。
そこで、本実施形態では、サイドウインドシールド毎に複数箇所の温度を検出してその複数箇所の温度の平均値を左右のサイドウインドシールドの温度とすることにより、左右のサイドウインドシールドとしては、温度と外乱の影響を軽減された値を求めることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、センサエレメント701、702を用いて前側サイドウインドシールド、および後側サイドウインドシールドの温度を検出して、これら検出されたそれぞれの温度を用いてサイドウインドシールドの温度を求める例について説明したが、これに代えて、センサエレメント702を用いて後側サイドウインドシールドの温度を検出して、この検出された温度をサイドウインドシールドの温度としてもよい。
ここで、後側サイドウインドシールドとしては、空調風を受ける可能性が少ないので、後側サイドウインドシールドの温度をサイドウインドシールドの温度とすることにより、サイドウインドシールドの温度として正確な温度を求めることができる。
また、本発明の実施にあたり、サイドグリル吹出口が、前側サイドウインドシールドに空調風を吹き出し可能に構成されている場合には、次のように、夏条件と冬条件とに分けてサイドウインドシールドの温度を求めるようにしてもよい。
先ず、サイドグリル吹出口の内側にてサイドグリル吹出口から吹き出される空気温度をサイドウインドシールド毎に検出する吹出温度センサ(第1の温度センサ)を用い、吹出温度センサの検出温度と、外気温センサ81の検出温度とを比較し、吹出温度センサの検出温度の方が、外気温センサ81の検出温度に比べて、高いとき(吹出温度センサの検出温度>外気温センサ81の検出温度)、冬条件とする。
この場合、右側センサチップ70bのうちセンサエレメント710、711により検出される温度W10、W11のうち、低い方の温度を右側サイドウインドシールドの温度とする。
また、左側センサチップ70bのうちセンサエレメント710、711により検出される温度W10、W11のうち、低い方の温度を左側サイドウインドシールドの温度とする。
なお、冬には、日射角度が小さく、前後サイドウインドシールドの全体に日射を受けるので、冬には、センサチップ70b、すなわち後側サイドウインドシールドの検出温度だけを用いても問題が生じることが無いと考えられる。
一方、吹出温度センサの検出温度の方が、外気温センサ81の検出温度に比べて、低いとき(吹出温度センサの検出温度≦外気温センサ81の検出温度)、夏条件とする。
右側サイドウインドシールドの温度としては、右側センサエレメント701、702により検出される温度W1、W2、右側センサエレメント710、711により検出される温度W10、W11のうち、高い温度を右側サイドウインドシールドの温度とする。
左側サイドウインドシールドの温度としては、左側センサエレメント701、702により検出される温度W1、W2、左側センサエレメント710、711により検出される温度W10、W11のうち、高い温度を左側サイドウインドシールドの温度とする。
以上のように、温度W1、W2、W10、W11のうちサイドウインドシールドの検出温度として認識するべき温度をサイドウインドシールド毎に選択するので、サイドウインドシールドの検出温度として、サイドグリル吹出口から吹き出される空調風などの外乱の影響が軽減された検出温度を求めることができる。
以下に、上記実施形態と特許請求項の範囲の構成との対応関係について説明する。
すなわち、車室内の左右領域の空調状態をそれぞれ独立して制御する空調制御手段(6、8)が、前席空調システム5および後席空調システム6を制御するエアコンECU8に相当し、車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出する温度検出手段が、赤外線温度センサ70に相当し、
車両左右のサイドウインドシールドの温度および日射量に基づき、前記左右領域のそれぞれに照射される日射量を推定する日射量推定手段が、
エアコンECU8が、日射量TsFrDr、TsFrPa、TsRrPa、TsRrDrをそれぞれ算出する処理に相当する。
本発明に係る車両用空調装置の一実施形態の概略を示す模式図である。 図1の車両用空調装置の概略構成を示す模式図である。 図2の赤外線温度センサの構成を示す図である。 図2の赤外線温度センサの検出エリアを示す図である。 図2のエアコンECUの処理を示すフローチャートである。 図2のエアコンECUにてブロア電圧を決めるための特性図である。 図2のエアコンECUにて内外気モードを決めるための特性図である。 図2のエアコンECUにて吹出モードを決めるための特性図である。 本発明の変形例において赤外線温度センサの検出エリアを示す図である。
符号の説明
1a、1b、1c、1d…空調ゾーン、8…エアコンECU、
70…赤外線温度センサ、83…日射センサ。

Claims (6)

  1. 車室内の左右領域の空調状態をそれぞれ独立して制御する空調制御手段(6、8)を備える車両用空調装置であって、
    車室内に照射される日射量を検出する日射センサ(83)と、
    車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出する温度検出手段(70)と、を有し、
    前記空調制御手段は、前記検出される車両左右のサイドウインドシールドの温度および前記日射センサにより検出される前記日射量に基づき、前記左右領域の
    それぞれの日射補正量を推定し、前記左右領域の空調状態を補正することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記温度検出手段は、前記車両左右の後側サイドウインドシールドの温度をそれぞれ非接触で検出するセンサであることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記温度検出手段は、前記車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ独立したセンサチップ(70a、70b)にて検出するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記温度検出手段は、前記車両左右のサイドウインドシールドからそれぞれ入射される赤外線を検出することにより、前記車両左右のサイドウインドシールドの温度をそれぞれ検出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記温度検出手段は、前記車両左右のサイドウインドシールドについて複数の箇所の温度を検出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記温度検出手段は、前記サイドウインドシールド毎にこのサイドウインドシールドのうち複数の箇所の温度を検出するものであり、
    前記サイドウインドシールドに空調風を向けることが可能な吹出口から吹き出される空気温度を前記サイドウインドシールド毎に検出する第1の温度センサと、
    車室外の温度を検出する第2のセンサ(84、85)と、
    前記第1、第2のセンサによりそれぞれ検出される温度に応じて、前記検出された複数の箇所の温度のうち、前記サイドウインドシールドの検出温度として認識するべき温度を前記サイドウインドシールド毎に選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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