JP2005059252A - 高速射出成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエルドラインを発生することなく、高速で射出できる高速射出成型方法を提供すること。
【解決手段】固定型2にはスプール21、複数のランナー22、ランナー22の先端に配置されるゲート23を形成し、可動型には、キャビティCの内側付近に4箇所のガス回収溝31を形成している。型締めする際、固定型2と可動型との間のパーティングラインに、溶融樹脂材を通過させずにガスだけを排気させる程度の微小隙間を形成して軽い形締めで射出成型を行う。この際、溶融樹脂材料はキャビティCの容積とほぼ同一の量を計量してキャビティC内に充填するとともに、射出速度を2〜3kgの射出量に対して1.5〜3秒で射出する。
【選択図】図1
【解決手段】固定型2にはスプール21、複数のランナー22、ランナー22の先端に配置されるゲート23を形成し、可動型には、キャビティCの内側付近に4箇所のガス回収溝31を形成している。型締めする際、固定型2と可動型との間のパーティングラインに、溶融樹脂材を通過させずにガスだけを排気させる程度の微小隙間を形成して軽い形締めで射出成型を行う。この際、溶融樹脂材料はキャビティCの容積とほぼ同一の量を計量してキャビティC内に充填するとともに、射出速度を2〜3kgの射出量に対して1.5〜3秒で射出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に自動車のファン等の大型の部品を成形するとともに射出速度を高速で行える高速射出成形方法に関する。
周知のように、射出成形は、加熱シリンダ内で溶融された溶融樹脂材を射出プランジャで押し出すことによって、ノズル・ランナー・ゲートを通って金型内のキャビティに充填され、金型内で冷却固化されて、所定の形状に形成するように成形される。この際、1型で1部品あるいは1セットの部品を成形する場合、通常、体積変化を考慮してキャビティの全容積より溶融樹脂材の充填量がプラスアルファ分多くなるように計量して充填するとともに、多点ゲートによって溶融樹脂材がキャビティ内で合流する部位においてウエルドラインを発生しやすくウエルドラインを発生することによって強度不足を起こすことから、予め、肉厚を設計上の厚みより厚くした状態で成形することとなっていた。
溶融樹脂材をキャビティの容積より多く充填することによって、射出プランジャで押し出す溶融樹脂材は、その圧力によってゲートに逆流する虞れがある。溶融樹脂材がゲートに流れることによって成形された成形品にバリが発生することになるから、型締めの際、強固な型締め力で固定型と可動型を閉合するようにしている。そのため、射出した後の型内には、キャビティ内に残されたガスの排気が困難な状態になり、ガスの排気速度に合わせるために射出速度を遅くしてガスを徐々に排気させることとなっていた。例えば、従来の場合の射出速度は、2〜3kgの成型部品を成型する際、15〜20秒程度で設定されていた。
しかし、射出速度を遅くすることは、冷却する部位が、早く冷却する部位と遅く冷却する部位とに分かれてそれぞれバラツキを生じることとなったり、またキャビティ内に溶融樹脂材が行きわたらなくなったりする虞れがあり、成形不良の要因となることがあった。従って、射出速度を早めるために、従来から、型内のガスを排気するためのガス抜き構造が、各種提案されていた。
例えば、特許文献1によれば、図13に示すように、1型で複数の小物部品を成形する際に、固定型62と可動型63との合わせ面、つまりパーティングラインPLから、例えば固定型62に凹部621を形成して圧受け板64を挿入し、圧受け板64と凹部621との間に微小厚みのライナー板65を介在させている。これによって、キャビティC2の周りの連接部位にライナー板65と同一厚みの微小隙間Sを形成することとなって、この微小隙間Sが溶融樹脂を通過させずにガスを通過させる大きさに形成することから、この微小隙間Sからガスが排気されることとなっていた。
また、特許文献2によれば、図14に示すように、型締めの際、固定型72に対して可動型73を軽く押し付けた状態(a)で、金型71内に溶融樹脂を1成形サイクルの全射出量に満たない所定量だけ射出・充填し(b)、その後、固定型72と可動型73との間、つまりパーティングラインPLからガス抜きを行い(c)、次に、金型71内への充填樹脂量が1成形サイクルの全射出量となるように、金型71内に溶融樹脂を所定量だけ射出・充填してから所定の型締め力で最終型締めを行うようにしている(d)。これによって型締めの際にガス抜き工程を含めることから、均一な成形を行うことができることとなっていた。
特開平10−156895号公報(3〜5頁、図3参照)
特開平9−277334号公報(2〜3頁、図1〜2参照)
上記の特許文献1に示される構成は、例えば、成形品が小型である場合には、微小隙間Sを設けることによってガスを有効に抜くことができて極めて有利に働くものの、成形品が1型で1部品あるいは1セット部品で成型するものであれば、例えば自動車のファンとして形成する大型の部品であれば、型締めの際にガスを充分に抜くことができない。
また、大型の部品を、例えばABS材で溶融して射出する場合、厚みの段差が大きかったり形状が複雑であったりすれば、キャビティ内を回る溶融樹脂材の流れは悪くなるから、通常、多点ゲートを形成して多方面から射出できるように構成されていた。しかし、多点ゲートにすることは、各ゲートから射出される速度に差異が生じて冷却速度がそれぞれ異なることから、合流する位置において接合部が相溶して一体化できずウエルドラインとして発生する虞れがあった。このために、他点ゲートで行うためには、射出速度を遅くせざるを得ないこととなっていた。
また、特許文献2の場合では、型締め作業においてガス抜きを行うことから、型費をコストアップとならずに行えるものの、型締めを2回で行うことととなり、しかも溶融樹脂材の射出量をそれぞれの段階で異なる量で行うことから操作を複雑化させることとなって、操作管理を複雑化させるためにトータルコストは高くなっていた。
本発明は、上述の課題を解決するために、大型の部品を成形する際に、ウエルドラインを発生させることなく高速で射出できる高速射出成形方法を提供することを目的とするものであり、本発明に係る高速射出成形方法は、請求項1に示すように、固定型と可動型とを有し、前記固定型と前記可動型との間にキャビティが形成され、溶融樹脂材がゲートから前記キャビティ内に射出する方法であって、
型を閉合する際、パーティングラインが、前記溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有して型締めするとともに、前記溶融樹脂材の射出量が、前記キャビティの容量と略同一であることを特徴とするものである。
型を閉合する際、パーティングラインが、前記溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有して型締めするとともに、前記溶融樹脂材の射出量が、前記キャビティの容量と略同一であることを特徴とするものである。
さらに、請求項2記載の発明では、固定型と可動型とを有し、前記固定型と前記可動型との間にキャビティが形成され、溶融樹脂材がゲートから前記キャビティ内に射出する方法であって、
型を閉合する際、パーティングラインが、前記溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有して型締めするとともに、前記溶融樹脂材の射出量が、キャビティの容量と略同一であり、かつ、溶融樹脂材の射出速度が、射出量2〜3kgに対して1.5〜3秒程度で設定されることを特徴とするものである。
型を閉合する際、パーティングラインが、前記溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有して型締めするとともに、前記溶融樹脂材の射出量が、キャビティの容量と略同一であり、かつ、溶融樹脂材の射出速度が、射出量2〜3kgに対して1.5〜3秒程度で設定されることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明では、前記可動型又は前記固定型には、パーティングラインから凹状に形成されるガス回収溝が形成されていることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、型締めを軽めに設定することによってガス抜きを行えるようにする方法である。つまり、加熱シリンダ内に溶融樹脂材が充填して射出シリンダで押し出すと同時に可動型が固定型に向かって移動すると、溶融樹脂材は、ランナーからゲートを通ってキャビティ内に充填される。この際、射出シリンダの圧力で移行された溶融樹脂材はキャビティ内の全域にわたって行きわたることとなるが、キャビティ内に残されているガスは、軽く型締めされたパーティングラインの微小隙間から外部に排気される。
軽い型締めは、溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有していることから、ガスはパーティングラインの微小隙間から外部に排気されることとなる。しかも、溶融樹脂材を予めキャビティの容積と略同一となるように計量して充填させれば、型締めの際、射出圧力を高くしても充填された溶融樹脂材は内部圧力を高くすることがないことから、ゲートに逆戻りすることなくキャビティ内に収まることができる。また、キャビティの容積以上の溶融樹脂材を追加することがなく、それによって溶融樹脂材に必要以上の圧力をかけずにおけることから内部応力を高めることなく均一な層を形成できる。従って、強度計算された肉厚以上に肉厚を大きくすることなく、成形された製品を軽量化することができる。
また、パーティングラインが型の周りの略全周にわたって形成されていることから、軽い型締めだけでガスの排気速度を速くすることができ、ガスの排気速度を速くできることによって、あらかじめ射出速度を速めても、溶融樹脂材はキャビティ内全周に行きわたることができ高速射出成形を行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明に加えて射出速度を従来に比べて10倍以上の速度で行うように設定している。つまり、自動車のファンを成型する場合、溶融樹脂材の充填量を約2〜3kgに対して1.5〜3秒程度に射出速度を設定することによって、キャビティの容積と略同一の充填量の溶融樹脂材は、速やかにキャビティ内に回ることができるとともに、軽い型締めにおけるパーティングラインの微小隙間からガスが瞬時に排気される。溶融樹脂材が短時間で加熱されている間にキャビティ内を回ることによって、その間で冷却固化されることがほとんどないことから、成形された樹脂は均一な密度で形成されることとなり、生産性を向上するとともに品質を向上することができる。
請求項3記載の発明によれば、型締めが完了した時点でキャビティ内に残されているガスは、一部がパーティングラインから微小隙間を通って外部に排気され、他の一部はガス回収溝に回収され後金型内に形成されたトンネルを通って外部に排気されることとなるから、ガスの排気速度を速くし、その結果、射出速度を速めることができて高速射出成形を可能とすることができる。
本発明で実施される高速射出成形方法は、特に1金型で1部品あるいは1セット部品を成形するような比較的大型の部品に好適に使用されるものである。
図1〜3に示す金型1は、自動車のプロペラファン10を成形するものであり、プロペラファン10は、リング部11と羽部12と取付部13と補助リブ部14とから形成されている。羽部12はリング部11の外周面から複数箇所(図例では4箇所)に形成され一方の端部から他方の端部に向かって下傾するとともに湾曲状に形成されている。さらに羽部12はリング部11側元部から外周部側先端に向かって徐々に細肉状となる傾斜面に形成されている。取付部13はリング11の内周面側に配置して中央部に取り付け穴を有して円板状に形成されている。補助リブ部14は、取付部13から立ち上がってリング部11の内周面に連接するように4箇所に配置されて、それぞれ羽部12と対向する位置に三角板状に形成されている。従って、この成型品は段差を有して複雑な形状に形成され、厚みも異なることから、溶融樹脂材がキャビティ内にまわりにくい形状となっている。
金型1は、固定型2と可動型3が対向するように配置され、それぞれ、プロペラファン10を形作るように中空状となったキャビティCと、固定型2に形成されたスプール21とスプール21の下端部から四方に分岐されたランナー22と、ランナー22の先端部でキャビティCに連接するゲート23とを有して形成されている。固定型2と可動型3との合わせ面は、パーティングラインPLとして形成される。
可動型3には、図1及び図4に示すように、四方に分岐されたランナー22間にパーティングラインPLから凹状溝を形成するように、湾曲状のガス回収溝31が形成されている。各ガス回収溝31の中央部あたりには、固定型2を貫通して固定型2の外面に向かって外部に連接するトンネル24が形成されている。
スプール21の一方の端部には、図5に示すように、加熱シリンダ41のノズル42が接続され、さらに加熱シリンダ41には射出プランジャ43が接続され、加熱シリンダ41内に充填された樹脂材が加熱して溶融され溶融樹脂材となると射出プランジャ43の押し出しによって、溶融樹脂材がノズル42からスプール21・ランナー22・ゲート23を通ってキャビティC内に流入されることとなる。
なお、図1において、ハッチング部位は固定型2の壁部を示すものであり、ハッチングを施していない部位が、ほぼキャビティCを示すものである。
次に、上記のように構成された金型1において、可動型3を固定型2に対して移動させる形締め方法について図5〜8に基づいて説明する。
図5において、射出プランジャ43は後退位置にあり樹脂材料W1がシリンダ内に自然落下する状態にあり、可動板3は後退位置にあって金型1が開いた状態にある。シリンダ内に流入する樹脂材料W1の容量は、設定されたキャビティCの全容積と略同一となるように計量された量(実施例1においては2〜3kg)で充填される。
図6のように、射出プランジャ43を前進させると同時に可動板3を固定板2に向かって移動させると、シリンダ内の樹脂材料W1が加熱シリンダ41内に移行する。すると、予め加熱シリンダ41内で溶融されている溶融樹脂材W(設定されたキャビティCの全容積と略同一となるように計量された量)が、ノズル42から固定型2のスプール21・ランナー22・ゲート23を通ってキャビティC内に充填される。このときの射出速度を1.0〜3.0秒程度、好ましくは1.5秒程度(従来では15〜20秒程度)に設定する。この際、型締め力は軽い型締めによって行われる。つまり、可動板3と固定板2とのパーティングラインPLにおける隙間は、20〜40μm程度の隙間であり、この隙間の量は、溶融樹脂材Wは通過しないがガスは通過する程度に設定されている。
従って、図1〜2に示すように、溶融樹脂材Wは、4箇所のゲート23からキャビティC内に流入してキャビティC内を充満する。キャビティC内に残されているガスは、軽い型締めによって形成された微小隙間から外部に排気されるとともに、ガス回収溝31に回収された一部のガスは固定型2に形成されたトンネル24を通って外部に排気される。
その後、図7に示すように、射出プランジャ43が元の位置に復帰すると、金型1内の溶融樹脂材Wが徐々に冷却される。この際、金型1の冷却孔から冷却水を通すことによって冷却を促進させる。これによってキャビティC内の溶融樹脂材Wは固化される。
そして、樹脂材Wが冷却して固化されると、図8に示すように可動型3が開いて製品となったプロペラファン10を取り出し、これで1サイクルが終了することとなる。
上記のように、実施例1では、自動車のプロペラファンを1型で1部品を成形するものであり、型締めの際に微小隙間を有するように軽い型締め力で行ってガス抜きを行い、1サイクルで使用する溶融樹脂材W1の容量を、金型1に形成されたキャビティCの容積と略同一となるように計量してキャビティC内に充填させることによって、射出プランジャ43で加圧する際の溶融樹脂材W1の内部応力を高めることなく成形でき、さらに、射出速度を従来に比べて約10倍で行うことによって、溶融樹脂材W1が加熱されている間にキャビティC内全般に行きわたらせることができることとなる。
従って、ガス抜きを瞬時に行えることによって、成形品の内部の巣や先端に発生する焼けを防止することができるとともに、従来のように、キャビティの容量より樹脂材の容量を増加して供給することによる内部圧力を増加することに対して、内部圧力の増加を防止できて均一な層を形成することができる。しかも射出速度を速めることによって、溶融樹脂材Wが加熱されている間にキャビティCの全体に行きわたらせることから、複数のゲートから射出してもその合流位置においてはウエルドラインを発生しにくく、そのため強度も向上することができる。これによって、成型品の厚みを設計以上に厚くする必要はなく、軽量化も図ることができる。
なお、上記の形態において、軽い型締め力の設定は、成形機の有する型締め能力に対して約10%程度の力で行い、溶融樹脂材を通さずにガスが通る程度の微小隙間、つまり20〜40μm程度の隙間をパーティングラインに形成しているものであるが、例えば、図9に示すように、キャビティCとガス回収溝31との間に溶融樹脂材を通さずにガスが通る程度の微小隙間、つまり20〜40μm程度の溝32を可動型3に形成してもよく、また、図10に示すように、キャビティCの外周面に沿って溶融樹脂材を通さずにガスが通る程度の微小隙間、つまり20〜40μm程度の溝34を可動型3に形成し、さらに微小隙間の溝34の外周面に沿ってガス回収溝33を形成するようにしてもよい。そして、ガス回収溝33から外周面に至っては溝34より大きな隙間35を有するか、あるいは固定型を通るトンネルを形成してガス回収溝33からのガスを外部に排気するようにする。この場合、成形機の有する型締め能力に対して約80%程度の型締め力で設定すればよい。
これによって、可動型3にガス回収溝31、33及びガス回収溝31、33とキャビティCとの間に微小隙間としての溝32、34を形成することによって、軽い型締めの際に残存したガスを排気することができることから、ガスの排気速度を速めることができ、ガスの排気速度を速めることによって射出速度を早くすることができることとなる。これによって、成形品の品質を向上することができる。
成形品が長尺状に形成された部品、例えば、自動車のピラー等を成形する場合、図11〜12に示すように、ランナー52・ゲート53は1箇所に形成される。つまり、固定型2Aには、固定型のほぼ中央部に形成されたスプール51とスプール51に接続される1箇所のランナー52と、ランナー52の先端に形成される小径のゲート53とを有している。ゲート53はピラーを形作る中空状のキャビティC1に接続して、溶融樹脂材をキャビティC1内に流入可能に形成されている。
成型品となるピラーは断面コ字状に形成され長さ方向に長尺状をなしている。キャビティC1におけるゲート53と反対側にはパーティングラインから凹溝状に形成されガス回収溝55が形成されている。
この成形品を成形する際の型締め方法は、前述の実施例1と同様に、溶融樹脂材の容量をキャビティC1の容積と略同一の量となるように計量し、型締めの際に、溶融樹脂材を通過させずにガスが通過できる20〜40μm程度の微小隙間を有するように型締め力を設定し、さらに射出速度を1.0〜3.0秒程度にする。
これによって、実施例1と同様に、ガス抜きを瞬時に行えることによって、成形品の内部の巣や先端に発生する焼けを防止することができるとともに、従来のように、キャビティの容量より樹脂材の容量を増加して供給することによる内部圧力の増加を防止できて均一な層を形成することができる。しかも射出速度を速めることによって、溶融樹脂材が加熱されている間にキャビティCの全体に行き渡らせるとともに、1点ゲートによりウエルドラインの発生を防止することができる。そのため強度も向上することができ、これによって成型品の厚みを設計以上に厚くする必要はなく、軽量化を図ることもできる。
なお本発明の高速射出成型方法では、1型1部品あるいは1型1セットの成型品に好適に行えるが、勿論それに限定するものではなく、例えば、1型で多数成型できる小型部品でも同様に行うことができる。
また、可動型3、53に形成するガス回収溝31、33、55及び微小隙間32、34、56は、固定型2、52側に形成するようにしてもよい。
1 金型
2 固定型
3 可動型
10 プロペラファン
21 スプール
22 ランナー
23 ゲート
24 トンネル
31 ガス回収溝
32 微小隙間
33 ガス回収溝
34 微小隙間
41 加熱シリンダ
42 ノズル
43 射出プランジャ
C、C1 キャビティ
PL パーティングライン
W 溶融樹脂材
2 固定型
3 可動型
10 プロペラファン
21 スプール
22 ランナー
23 ゲート
24 トンネル
31 ガス回収溝
32 微小隙間
33 ガス回収溝
34 微小隙間
41 加熱シリンダ
42 ノズル
43 射出プランジャ
C、C1 キャビティ
PL パーティングライン
W 溶融樹脂材
Claims (3)
- 固定型と可動型とを有し、前記固定型と前記可動型との間にキャビティが形成され、溶融樹脂材がゲートから前記キャビティ内に射出する高速射出成形方法であって、
型を閉合する際、パーティングラインが、前記溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有して型締めするとともに、前記溶融樹脂材の射出量が、キャビティの容量と略同一であることを特徴とする高速射出成形方法。 - 固定型と可動型とを有し、前記固定型と前記可動型との間にキャビティが形成され、溶融樹脂材がゲートから前記キャビティ内に射出する高速射出成形方法であって、
型を閉合する際、パーティングラインが、前記溶融樹脂材が通らずにガスが通る程度の微小隙間を有して型締めするとともに、前記溶融樹脂材の射出量が、前記キャビティの容量と略同一であり、かつ、溶融樹脂材の射出速度が、射出量2〜3kgに対して1.5〜3秒程度で設定されることを特徴とする高速射出成形方法。 - 前記可動型又は前記固定型には、パーティングラインから凹状に形成されるガス回収溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の高速射出成形方法。
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---|---|---|---|
JP2003285933A JP2005059252A (ja) | 2003-07-28 | 2003-08-04 | 高速射出成形方法 |
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CN109773152A (zh) * | 2019-03-27 | 2019-05-21 | 金雅豪精密金属科技(深圳)股份有限公司 | 多点进料铸锻一体成型装置以及方法 |
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- 2003-08-04 JP JP2003285933A patent/JP2005059252A/ja not_active Withdrawn
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CN109773152B (zh) * | 2019-03-27 | 2023-08-29 | 金雅豪精密金属科技(深圳)股份有限公司 | 多点进料铸锻一体成型装置以及方法 |
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