JP2005059236A - 積層シートのしごき装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層シートの切断によって形成されたシート片を、積層シートがシート加工機によって加工処理された状態に再現処理することができるしごき装置を提供することである。
【解決手段】一対のクランプ装置2a、2b間にレール7を敷設し、そのレール7に沿って移動可能な可動台13に一対の固定ロール14と、その一対の固定ロール14間において昇降可能なテンションロール15とを設ける。一対のクランプ装置2a、2bによってシート片Tの両端部を挾持し、テンションロール15の昇降によりシート片Tの一部を一対の固定ロール14間に引き込んでシート片Tにテンションを付与し、可動台13の往復動によりシート片Tをしごき、積層シートがシート加工機によって加工処理された状態と同じ状態に再現処理したのちに、シート片Tの剥離強度を測定することにより、積層シートがシート加工機によって適正に処理されるかどうかを判別する。
【選択図】 図5
【解決手段】一対のクランプ装置2a、2b間にレール7を敷設し、そのレール7に沿って移動可能な可動台13に一対の固定ロール14と、その一対の固定ロール14間において昇降可能なテンションロール15とを設ける。一対のクランプ装置2a、2bによってシート片Tの両端部を挾持し、テンションロール15の昇降によりシート片Tの一部を一対の固定ロール14間に引き込んでシート片Tにテンションを付与し、可動台13の往復動によりシート片Tをしごき、積層シートがシート加工機によって加工処理された状態と同じ状態に再現処理したのちに、シート片Tの剥離強度を測定することにより、積層シートがシート加工機によって適正に処理されるかどうかを判別する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のシートを貼合した積層シートのしごき装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、箱やカートン等の包装箱は、所定の形状に打抜き加工が施されたブランクからの折曲げによって形成される。
【0003】
ブランクの形成用素材として、複数の紙、複数の合成樹脂シート、あるいは紙と合成樹脂シートを互に貼り合わせた積層シートが従来から知られている。
【0004】
上記のような積層シートからブランクを連続的に形成するブランク形成装置として特許文献1に記載されたものが知られている。
【0005】
上記特許文献1に記載されたブランク形成装置においては、給紙部に設けられたミルロールスタンドに積層シートから成るシートロールをセットし、そのシートロールから引き出される積層シートを印刷ラインにタンデムに配置された複数の印刷機に送り込んで印刷し、印刷後の積層シートを印刷ラインに続くブランキングラインに送り込み、そのブランキングラインに設けられた打抜き装置により打抜き処理を行なってブランクを形成するようにしている。
【0006】
ここで、積層シートは、シートロールから複数の印刷機内を走行して打抜き装置に至るまでの間、各種のローラの外周に沿ってテンションが付与された状態で移送方向が繰り返し変換されてしごかれるため、積層シートの貼り合わせ面において剥離(層間剥離)の生じるおそれがある。
【0007】
積層シートに層間剥離が生じるとブランクの強度が低下し、そのブランクから形成される箱やカートン等の包装箱も強度的に弱いものとなり、商品包装後の流通経路で上記包装箱が破損するおそれが生じる。
【0008】
したがって、層間剥離が生じ難い強度的に強い積層シートのシートロールを採用してブランクを形成する必要がある。
【0009】
【特許文献1】
特許第3411544号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、積層シートが層間剥離し易いかどうかは確認することが困難であるため、従来では、シートロールから引き出された積層シートからブランクを連続的に形成したのち、ブランクを抜き取って剥離強度を測定し、その剥離強度が設定値以下の場合は不良品として、一本のシートロールから製造された総てのブランクを廃棄処理するようにしており、きわめて不経済であった。
【0011】
そこで、シートロールがブランク形成装置の給紙部に設けられたミルロールスタンドにセットされる前の段階において、シートロールから引き出された積層シートの切断片をしごき加工することによって、ブランク形成装置で形成されるブランクと同一の状態となるよう再現し、その切断片の剥離強度を測定することにすれば、シートロールが良品か不良品かを判別することができ、上記のような問題点の解決にはきわめて有効である。
【0012】
しかしながら、積層シートの切断片をしごき加工することができるようにした装置は未だ存在せず、積層シートを加工後の状態とほぼ同一の状態に再現できるようにした装置が要望されている。
【0013】
この発明の課題は、ブランク形成装置等のシート加工機によって加工処理された積層シートの状態とほぼ同一の状態に再現処理することができるようにした積層シートのしごき装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、積層シートの切断によって形成されたシート片の両端部を挾持する一対のクランプ装置と、その一対のクランプ装置間に設けた移動案内部材と、その移動案内部材に沿って移動可能な可動台とから成り、前記可動台に一対の固定ロールと、その一対の固定ロール間において昇降可能とされ、その昇降動により前記一対のクランプ装置により両端部が挾持されたシート片の一部を前記一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与する回転可能なテンションロールとを設けた構成を採用したのである。
【0015】
上記の構成から成るしごき装置において、積層シートを切断して所定の大きさにシート片を形成し、そのシート片の両端部を一対のクランプ装置により挾持し、テンションロールの上昇又は下降によりシート片の一部を一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与し、その後、可動台を往復動させることにより、シート片をしごき加工することができる。
【0016】
このため、積層シートがシート加工機によって加工される際のテンションと同程度のテンションをシート片に付加して可動台を適宜回数往復動させることにより、積層シートがシート加工機によって加工処理された場合と同じ状態にシート片を再現処理することができる。したがって、しごき加工後のシート片の剥離強度を測定することにより、積層シートをシート加工機によって適正に処理することができるかどうかを事前に判別することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4に示すように、架台1の上面には積層シートの切断により形成されたテスト用の所定大きさのシート片Tの両端部を挾持する一対のクランプ装置2a、2bが設けられている。
【0018】
クランプ装置2a、2bのそれぞれは、シート片Tの幅寸法より長い支持バー3と、その支持バー3の上側に設けられた挾持バー4とを有し、上記支持バー3の上面両端部に一対のねじ棒5を突設し、その一対のねじ棒5に沿って挾持バー4を移動自在に設け、各ねじ棒5にねじ係合した締付ナット6の締付けにより挾持バー4を支持バー3に押し付けて、この両バー3、4によってシート片Tの端部を挾持するようにしている。
【0019】
一対のクランプ装置2a、2bのうち、一方のクランプ装置2aにおける支持バー3は架台1に固定され、他方のクランプ装置2bにおける支持バー3は架台1の上面に敷設された、移動を案内するための移動案内部材としての平行2条のレール7に沿って移動自在とされている。
【0020】
平行2条のレール7は一方のクランプ装置2aに向けて長く延び、他方のクランプ装置2bは一方のクランプ装置2aに向けて移動自在とされ、その他方のクランプ装置2bにおける支持バー3にロックハンドル8が設けられ、このロックハンドル8を操作することによって他方のクランプ装置2bを移動位置にロックし得るようになっている。
【0021】
架台1の上面端部にはブラケット9が取付けられ、そのブラケット9によって回転自在に支持されたねじ軸10に調整バー11がねじ係合されている。調整バー11はねじ軸10の回転によってねじ軸10の軸方向に位置調整される。また、その調整バー11と他方のクランプ装置2bの支持バー3間にスプリング12が張設されており、このスプリング12は他方のクランプ装置2bを一方のクランプ装置2aから離反する方向に引っ張っている。
【0022】
一対のクランプ装置2a、2b間には可動台13が設けられている。可動台13は移動案内部材としての2条のレール7に沿って移動自在とされ、その可動台13の一対の側板13a間に一対の固定ロール14と、その一対の固定ロール14間にテンションロール15とが設けられている。
【0023】
一対の固定ロール14は可動台13の側板13aによって両端部が回動自在に支持され、上記側板13aによって、固定ロール14の軸と平行する方向にスライド自在に支持されたロックピン16を固定ロール14の端面に設けられたピン孔17に挿入することにより固定ロール14は回り止めされる。
【0024】
一方、テンションロール15は一対の軸受18によって両端部が回転自在に支持されている。一対の軸受18は可動台13の両側面に設けられた2条のガイド19によって昇降自在に支持されている。それぞれの軸受18は可動台13の側板13aによって上下両端部が回転自在に支持されたねじ棒20にねじ係合されている。
【0025】
可動台13の側板13aの上部間には駆動軸21が渡され、その駆動軸21の回転は歯車22を介して一対のねじ棒20に伝達される。このため、駆動軸21をその端部に取付けたハンドル23の操作によって回転させると、一対のねじ棒20が同時に回転してテンションロール15が昇降するようになっている。
【0026】
架台1の上面には各クランプ装置2a、2b間にストッパ24が設けられ、そのストッパ24に対する当接によって可動台13の移動量が制限されるようになっている。
【0027】
実施の形態で示すしごき装置は上記の構造から成り、積層シートの切断によって形成されたシート片Tのしごきに際しては、テンションロール15を下降させた状態において、そのテンションロール15と一対の固定ロール14間にシート片Tを挿入し、そのシート片Tの両端部を一対のクランプ装置2a、2bで挾持する。
【0028】
このとき、他方のクランプ装置2bをスプリング12の弾性に抗して一方のクランプ装置2a側に変位させておき、ロックハンドル8の締付けによってその変位させた位置に他方のクランプ装置2bを固定しておく。
【0029】
シート片Tの両端部を一対のクランプ装置2a、2bで挾持したのち、ロックハンドル8の操作によって他方のクランプ装置2bの固定を解除すると、他方のクランプ装置2bはスプリング12の弾性力により一方のクランプ装置2aから離反する方向に移動し、その移動によってシート片Tは弛みのない状態とされる。
【0030】
シート片Tの弛みの吸収後、その状態においてロックハンドル8の操作によって他方のクランプ装置2bを固定し、次に、図3に示すハンドル23の操作による駆動軸21の回転で、一対のねじ棒20を回転させてテンションロール15を上昇させる。
【0031】
テンションロール15を上昇させると、シート片Tは図5に示すように、一対の固定ロール14間に引き込まれてテンションが付与される。
【0032】
シート片Tに対するテンションの付与後、可動台13をレール7に沿って往復動させると、シート片Tは一対の固定ロール14とテンションロール15とによってしごかれる。
【0033】
上記のようなシート片Tのしごきにおいて、テンションロール15の位置を調整することによってシート片Tに付与するテンションの大きさをシート加工機で積層シートを加工する際のテンションの大きさと同程度とすると共に、可動台13の往復動によるしごき回数を適宜数とすることによって、積層シートがシート加工機によって加工された後の状態と同じ状態にシート片Tを再現処理することができる。
【0034】
そこで、シート片Tのしごき加工後に、そのシート片Tの剥離強度を測定することにより、その測定結果から、積層シートの良否を判別することができ、積層シートが加工に適しているかどうかを知ることができる。
【0035】
なお、シート片Tのしごき加工を行なう場合、一対の固定ロール14は回転自在としておいてもよく、あるいはピン孔17に対するロックピン16の差し込みにより回り止めしておいてもよい。
【0036】
一対の固定ロール14を回りとめした状態でシート片Tのしごき加工を行なうと、シート片Tに対して、大きなしごき力を付加することができるため、可動台13を往復動させる回数を少なくすることができ、しごき加工を能率よく短時間に行なうことができる。
【0037】
実施の形態ではテンションロール15の上昇によりシート片Tの一部を一対の固定ロール14間に引き込んでシート片Tにテンションを付与するようにしたが、テンションロール15の下降によってシート片Tを固定ロール14間に引き込むようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、一対のクランプ装置によって両端部が挾持されたシート片をテンションロールの昇降により一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与したのち、可動台を適宜回数往復動させることによってシート片をしごき加工することができるため、積層シートがシート加工機によって加工処理された状態と同じ状態にシート片を再現処理することができる。
【0039】
このため、しごき加工後のシート片の剥離強度を測定することによって積層シートがシート加工機によって適正に処理できるかどうかを事前に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るしごき装置の実施の形態を示す正面図
【図2】図1の平面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】図1のIV−IV線に沿った断面図
【図5】シート片のしごき状態を示す断面図
【符号の説明】
2a、2b クランプ装置
7 レール
13 可動台
14 固定ロール
15 テンションロール
T シート片
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のシートを貼合した積層シートのしごき装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、箱やカートン等の包装箱は、所定の形状に打抜き加工が施されたブランクからの折曲げによって形成される。
【0003】
ブランクの形成用素材として、複数の紙、複数の合成樹脂シート、あるいは紙と合成樹脂シートを互に貼り合わせた積層シートが従来から知られている。
【0004】
上記のような積層シートからブランクを連続的に形成するブランク形成装置として特許文献1に記載されたものが知られている。
【0005】
上記特許文献1に記載されたブランク形成装置においては、給紙部に設けられたミルロールスタンドに積層シートから成るシートロールをセットし、そのシートロールから引き出される積層シートを印刷ラインにタンデムに配置された複数の印刷機に送り込んで印刷し、印刷後の積層シートを印刷ラインに続くブランキングラインに送り込み、そのブランキングラインに設けられた打抜き装置により打抜き処理を行なってブランクを形成するようにしている。
【0006】
ここで、積層シートは、シートロールから複数の印刷機内を走行して打抜き装置に至るまでの間、各種のローラの外周に沿ってテンションが付与された状態で移送方向が繰り返し変換されてしごかれるため、積層シートの貼り合わせ面において剥離(層間剥離)の生じるおそれがある。
【0007】
積層シートに層間剥離が生じるとブランクの強度が低下し、そのブランクから形成される箱やカートン等の包装箱も強度的に弱いものとなり、商品包装後の流通経路で上記包装箱が破損するおそれが生じる。
【0008】
したがって、層間剥離が生じ難い強度的に強い積層シートのシートロールを採用してブランクを形成する必要がある。
【0009】
【特許文献1】
特許第3411544号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、積層シートが層間剥離し易いかどうかは確認することが困難であるため、従来では、シートロールから引き出された積層シートからブランクを連続的に形成したのち、ブランクを抜き取って剥離強度を測定し、その剥離強度が設定値以下の場合は不良品として、一本のシートロールから製造された総てのブランクを廃棄処理するようにしており、きわめて不経済であった。
【0011】
そこで、シートロールがブランク形成装置の給紙部に設けられたミルロールスタンドにセットされる前の段階において、シートロールから引き出された積層シートの切断片をしごき加工することによって、ブランク形成装置で形成されるブランクと同一の状態となるよう再現し、その切断片の剥離強度を測定することにすれば、シートロールが良品か不良品かを判別することができ、上記のような問題点の解決にはきわめて有効である。
【0012】
しかしながら、積層シートの切断片をしごき加工することができるようにした装置は未だ存在せず、積層シートを加工後の状態とほぼ同一の状態に再現できるようにした装置が要望されている。
【0013】
この発明の課題は、ブランク形成装置等のシート加工機によって加工処理された積層シートの状態とほぼ同一の状態に再現処理することができるようにした積層シートのしごき装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、積層シートの切断によって形成されたシート片の両端部を挾持する一対のクランプ装置と、その一対のクランプ装置間に設けた移動案内部材と、その移動案内部材に沿って移動可能な可動台とから成り、前記可動台に一対の固定ロールと、その一対の固定ロール間において昇降可能とされ、その昇降動により前記一対のクランプ装置により両端部が挾持されたシート片の一部を前記一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与する回転可能なテンションロールとを設けた構成を採用したのである。
【0015】
上記の構成から成るしごき装置において、積層シートを切断して所定の大きさにシート片を形成し、そのシート片の両端部を一対のクランプ装置により挾持し、テンションロールの上昇又は下降によりシート片の一部を一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与し、その後、可動台を往復動させることにより、シート片をしごき加工することができる。
【0016】
このため、積層シートがシート加工機によって加工される際のテンションと同程度のテンションをシート片に付加して可動台を適宜回数往復動させることにより、積層シートがシート加工機によって加工処理された場合と同じ状態にシート片を再現処理することができる。したがって、しごき加工後のシート片の剥離強度を測定することにより、積層シートをシート加工機によって適正に処理することができるかどうかを事前に判別することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4に示すように、架台1の上面には積層シートの切断により形成されたテスト用の所定大きさのシート片Tの両端部を挾持する一対のクランプ装置2a、2bが設けられている。
【0018】
クランプ装置2a、2bのそれぞれは、シート片Tの幅寸法より長い支持バー3と、その支持バー3の上側に設けられた挾持バー4とを有し、上記支持バー3の上面両端部に一対のねじ棒5を突設し、その一対のねじ棒5に沿って挾持バー4を移動自在に設け、各ねじ棒5にねじ係合した締付ナット6の締付けにより挾持バー4を支持バー3に押し付けて、この両バー3、4によってシート片Tの端部を挾持するようにしている。
【0019】
一対のクランプ装置2a、2bのうち、一方のクランプ装置2aにおける支持バー3は架台1に固定され、他方のクランプ装置2bにおける支持バー3は架台1の上面に敷設された、移動を案内するための移動案内部材としての平行2条のレール7に沿って移動自在とされている。
【0020】
平行2条のレール7は一方のクランプ装置2aに向けて長く延び、他方のクランプ装置2bは一方のクランプ装置2aに向けて移動自在とされ、その他方のクランプ装置2bにおける支持バー3にロックハンドル8が設けられ、このロックハンドル8を操作することによって他方のクランプ装置2bを移動位置にロックし得るようになっている。
【0021】
架台1の上面端部にはブラケット9が取付けられ、そのブラケット9によって回転自在に支持されたねじ軸10に調整バー11がねじ係合されている。調整バー11はねじ軸10の回転によってねじ軸10の軸方向に位置調整される。また、その調整バー11と他方のクランプ装置2bの支持バー3間にスプリング12が張設されており、このスプリング12は他方のクランプ装置2bを一方のクランプ装置2aから離反する方向に引っ張っている。
【0022】
一対のクランプ装置2a、2b間には可動台13が設けられている。可動台13は移動案内部材としての2条のレール7に沿って移動自在とされ、その可動台13の一対の側板13a間に一対の固定ロール14と、その一対の固定ロール14間にテンションロール15とが設けられている。
【0023】
一対の固定ロール14は可動台13の側板13aによって両端部が回動自在に支持され、上記側板13aによって、固定ロール14の軸と平行する方向にスライド自在に支持されたロックピン16を固定ロール14の端面に設けられたピン孔17に挿入することにより固定ロール14は回り止めされる。
【0024】
一方、テンションロール15は一対の軸受18によって両端部が回転自在に支持されている。一対の軸受18は可動台13の両側面に設けられた2条のガイド19によって昇降自在に支持されている。それぞれの軸受18は可動台13の側板13aによって上下両端部が回転自在に支持されたねじ棒20にねじ係合されている。
【0025】
可動台13の側板13aの上部間には駆動軸21が渡され、その駆動軸21の回転は歯車22を介して一対のねじ棒20に伝達される。このため、駆動軸21をその端部に取付けたハンドル23の操作によって回転させると、一対のねじ棒20が同時に回転してテンションロール15が昇降するようになっている。
【0026】
架台1の上面には各クランプ装置2a、2b間にストッパ24が設けられ、そのストッパ24に対する当接によって可動台13の移動量が制限されるようになっている。
【0027】
実施の形態で示すしごき装置は上記の構造から成り、積層シートの切断によって形成されたシート片Tのしごきに際しては、テンションロール15を下降させた状態において、そのテンションロール15と一対の固定ロール14間にシート片Tを挿入し、そのシート片Tの両端部を一対のクランプ装置2a、2bで挾持する。
【0028】
このとき、他方のクランプ装置2bをスプリング12の弾性に抗して一方のクランプ装置2a側に変位させておき、ロックハンドル8の締付けによってその変位させた位置に他方のクランプ装置2bを固定しておく。
【0029】
シート片Tの両端部を一対のクランプ装置2a、2bで挾持したのち、ロックハンドル8の操作によって他方のクランプ装置2bの固定を解除すると、他方のクランプ装置2bはスプリング12の弾性力により一方のクランプ装置2aから離反する方向に移動し、その移動によってシート片Tは弛みのない状態とされる。
【0030】
シート片Tの弛みの吸収後、その状態においてロックハンドル8の操作によって他方のクランプ装置2bを固定し、次に、図3に示すハンドル23の操作による駆動軸21の回転で、一対のねじ棒20を回転させてテンションロール15を上昇させる。
【0031】
テンションロール15を上昇させると、シート片Tは図5に示すように、一対の固定ロール14間に引き込まれてテンションが付与される。
【0032】
シート片Tに対するテンションの付与後、可動台13をレール7に沿って往復動させると、シート片Tは一対の固定ロール14とテンションロール15とによってしごかれる。
【0033】
上記のようなシート片Tのしごきにおいて、テンションロール15の位置を調整することによってシート片Tに付与するテンションの大きさをシート加工機で積層シートを加工する際のテンションの大きさと同程度とすると共に、可動台13の往復動によるしごき回数を適宜数とすることによって、積層シートがシート加工機によって加工された後の状態と同じ状態にシート片Tを再現処理することができる。
【0034】
そこで、シート片Tのしごき加工後に、そのシート片Tの剥離強度を測定することにより、その測定結果から、積層シートの良否を判別することができ、積層シートが加工に適しているかどうかを知ることができる。
【0035】
なお、シート片Tのしごき加工を行なう場合、一対の固定ロール14は回転自在としておいてもよく、あるいはピン孔17に対するロックピン16の差し込みにより回り止めしておいてもよい。
【0036】
一対の固定ロール14を回りとめした状態でシート片Tのしごき加工を行なうと、シート片Tに対して、大きなしごき力を付加することができるため、可動台13を往復動させる回数を少なくすることができ、しごき加工を能率よく短時間に行なうことができる。
【0037】
実施の形態ではテンションロール15の上昇によりシート片Tの一部を一対の固定ロール14間に引き込んでシート片Tにテンションを付与するようにしたが、テンションロール15の下降によってシート片Tを固定ロール14間に引き込むようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、一対のクランプ装置によって両端部が挾持されたシート片をテンションロールの昇降により一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与したのち、可動台を適宜回数往復動させることによってシート片をしごき加工することができるため、積層シートがシート加工機によって加工処理された状態と同じ状態にシート片を再現処理することができる。
【0039】
このため、しごき加工後のシート片の剥離強度を測定することによって積層シートがシート加工機によって適正に処理できるかどうかを事前に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るしごき装置の実施の形態を示す正面図
【図2】図1の平面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】図1のIV−IV線に沿った断面図
【図5】シート片のしごき状態を示す断面図
【符号の説明】
2a、2b クランプ装置
7 レール
13 可動台
14 固定ロール
15 テンションロール
T シート片
Claims (1)
- 積層シートの切断によって形成されたシート片の両端部を挾持する一対のクランプ装置と、その一対のクランプ装置間に設けた移動案内部材と、その移動案内部材に沿って移動可能な可動台とから成り、前記可動台に一対の固定ロールと、その一対の固定ロール間において昇降可能とされ、その昇降動により前記一対のクランプ装置により両端部が挾持されたシート片の一部を前記一対の固定ロール間に引き込んでシート片にテンションを付与する回転可能なテンションロールとを設けた積層シートのしごき装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003207696A JP2005059236A (ja) | 2003-08-18 | 2003-08-18 | 積層シートのしごき装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003207696A JP2005059236A (ja) | 2003-08-18 | 2003-08-18 | 積層シートのしごき装置 |
Publications (1)
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ID=34364071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003207696A Pending JP2005059236A (ja) | 2003-08-18 | 2003-08-18 | 積層シートのしごき装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005059236A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100875676B1 (ko) | 2007-07-05 | 2008-12-23 | 정추호 | 마대의 방수비닐 코팅장치 |
KR20220107628A (ko) * | 2021-01-25 | 2022-08-02 | (주)이렘피 | 옷걸이용 주름방지대 제조장치 |
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2003
- 2003-08-18 JP JP2003207696A patent/JP2005059236A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100875676B1 (ko) | 2007-07-05 | 2008-12-23 | 정추호 | 마대의 방수비닐 코팅장치 |
KR20220107628A (ko) * | 2021-01-25 | 2022-08-02 | (주)이렘피 | 옷걸이용 주름방지대 제조장치 |
KR102613381B1 (ko) * | 2021-01-25 | 2023-12-19 | (주)이렘피 | 옷걸이용 주름방지대 제조장치 |
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