JP2005059039A - 絞り加工品の製造装置及び絞り加工品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トランスファープレス11は、ワーク1aに多段階の絞り加工を施すことでヨークを製造するためのものである。トランスファープレス11は、ワーク1aを段階的に次工程に送るためのトランスファー送り装置15を備えている。トランスファープレス11は、ワーク1aに絞り加工を施すために上型20bを下型20aに近接するように下降させるものである。上型20bにはキラーピン47が設けられ、下型20aにはキラーピン47に押圧されて下降することで絞り加工が始まるよりも前に下型20aに所定動作を行わせる下型ピン35が設けられている。キラーピン47及び下型ピン35は、トランスファー送り装置15の送り方向と直交する方向においてトランスファー送り装置15の外側に配置されている。
【選択図】 図3
Description
請求項1及び請求項4に記載の発明においては、上型ピン及び下型ピンがトランスファー送り装置の送り方向と直交する方向において該トランスファー送り装置の外側に配置されるため、上型ピン及び下型ピンがトランスファー送り装置に干渉するのが避けられる。そのため、上型のスライドストロークを小さくすることができる。よって、上型を高速で移動させたりしなくても絞り加工が短時間で完了する。そのため、上型の速度に追従するように絞り加工機を作動させるのが困難になることはない。また、上型の速度が上昇することはないため、上型との摩擦により絞り加工品が発熱するのを防止できる。即ち、従来と同じ絞り加工速度で絞り加工品の生産性を向上させることができる。
図1(b)に示すように、回転電機としてのモータは、絞り加工品としてのヨーク1を備えている。ヨーク1は、図1(a),(b)に示すように、扁平型の有底筒形状に形成されており、互いに平行な2つの平坦部5と、両平坦部5をそれぞれつなぐ湾曲部6とを備えている。ヨーク1の湾曲部6の内側には、それぞれマグネット2が固着されている。マグネット2の内側には、回転軸3を有するアーマチャ(電機子)4が回転可能に収容されている。
図2に示すように、ヨーク1の製造装置は、多段に備えられる絞り加工機としてのトランスファープレス11にて金属板からなるワーク1aに多段階の絞り加工を施すことにより、ヨーク1を製造するためのものである。トランスファープレス11は、ワーク1aの側壁(平坦部5及び湾曲部6)を成形する絞り工程、ヨーク1の底部を成形する工程及びヨーク1の最終形状を成形する成形工程等の種々の工程を行うようになっている。トランスファープレス11は、第1の絞り装置12、第2の絞り装置13及び第3の絞り装置14を含む複数の絞り装置を備えている。
ヨーク1は、金属板からなるワーク1aに多段階の絞り加工を施すことによって製造される。具体的には、図2に示すように、第1の絞り装置12、第2の絞り装置13及び第3の絞り装置14の順にワーク1aが搬送され、各絞り装置においてワーク1aに絞り加工が施される。なお、第1〜第3の絞り装置12〜14はほぼ同一構成であって、パンチ27の外径及びダイ42の加工孔43の内径が若干異なっている。
このような構成のヨーク1の製造装置においては、各キラーピン47及び各下型ピン35が、トランスファー送り装置15の送り方向と直交する方向において該トランスファー送り装置15の外側に配置されるため、キラーピン47及び下型ピン35がトランスファー送り装置15に干渉するのが避けられる。そして、キラーピン47の下端がトランスファー送り装置15の上端よりも常に下方に配置した状態で絞り加工が行われる。
(1)各キラーピン47及び各下型ピン35が、トランスファー送り装置15の送り方向と直交する方向において該トランスファー送り装置15の外側に配置されるため、キラーピン47及び下型ピン35がトランスファー送り装置15に干渉するのが避けられる。よって、従来キラーピン47がトランスファー送り装置15の内側を挿通するように配置されていたことから、トランスファー送り装置15のフィンガ17に干渉するのを避けるために必要であったダイ42(上型20b)の移動量(スライドストローク)が小さくなる。具体的には、従来ワーク1aの高さの4倍以上に設定されていたダイ42のスライドストロークが、ワーク1aの高さの3倍で済むようになる。よって、ダイ42を高速で移動させたりしなくても絞り加工が短時間で完了する。そのため、ダイ42の速度に追従するようにトランスファープレス11に設けられた図示しない駆動装置を作動させるのが困難になることはない。また、ダイ42の速度が上昇することはないため、ダイ42の加工孔43の内周面との摩擦によりワーク1aが発熱するのを防止できる。即ち、従来と同じ絞り加工速度でヨーク1の生産性を向上させることができる。具体的には、従来と同じ絞り加工速度で、1個当たりのヨーク1の生産性を従来の約1.5倍に向上させることができる。
・前記実施形態では、支持板34の両端部分にそれぞれ2本の下型ピン35が設けられ、上型基台22の両端部分にそれぞれ2本のキラーピン47が設けられていた。しかし、下型ピン35及びキラーピン47の数を変更してもよい。
(イ)トランスファー送り装置によって段階的に次工程に送られるワークを、多段階の絞り加工を施すことで有底筒形状に形成する回転電機のヨークの製造装置であって、前記絞り加工機は、前記ワークに対して絞り加工を施すために該加工機の上型を下型に近接するように下降するものであり、該上型の下降に基づいて該上型に設けられる上型ピンにて該下型に設けられる下型ピンを押圧して下降させることで該絞り加工が始まるよりも前に該下型に所定動作を行わせるように構成されており、前記上型ピン及び前記下型ピンは、前記トランスファー送り装置の送り方向と直交する方向において該トランスファー送り装置の外側に配置されていることを特徴とする回転電機のヨークの製造装置。
Claims (4)
- トランスファー送り装置によって段階的に次工程に送られるワークを、多段に備えられる絞り加工機にて多段階の絞り加工を施すことで略有底筒形状に形成する絞り加工品の製造装置であって、
前記絞り加工機は、前記ワークに対して絞り加工を施すために該加工機の上型を下型に近接するように下降するものであり、該上型の下降に基づいて該上型に設けられる上型ピンにて該下型に設けられる下型ピンを押圧して下降させることで該絞り加工が始まるよりも前に該下型に所定動作を行わせるように構成されており、
前記上型ピン及び前記下型ピンは、前記トランスファー送り装置の送り方向と直交する方向において該トランスファー送り装置の外側に配置されていることを特徴とする絞り加工品の製造装置。 - 前記上型には加工孔を有するダイを備え、前記下型には該加工孔に挿入されるパンチを備えるものであり、
前記下型は、前記上型の下降に基づいて前記上型ピンにて前記下型ピンを押圧して下降することで前記絞り加工が始まるよりも前に前記ワークを前記パンチに挿入させるよう動作することを特徴とする請求項1に記載の絞り加工品の製造装置。 - 前記上型ピン及び前記下型ピンは、前記トランスファー送り装置の送り方向と直交する方向の両側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の絞り加工品の製造装置。
- トランスファー送り装置によって段階的に次工程に送られるワークを、多段に備えられる絞り加工機にて多段階の絞り加工を施すことで略有底筒形状に形成する絞り加工品の製造方法であって、
前記絞り加工機は、前記ワークに対して絞り加工を施すために該加工機の上型を下型に近接するように下降させ、該上型の下降に基づいて該上型に設けられる上型ピンにて該下型に設けられる下型ピンを押圧して下降させることで該絞り加工が始まるよりも前に該下型に所定動作を行わせ、
前記上型ピン及び前記下型ピンを、前記トランスファー送り装置の送り方向と直交する方向において該トランスファー送り装置の外側に配置した状態で、絞り加工を行うことを特徴とする絞り加工品の製造方法。
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