JP2005057731A - 双方向catvシステム及び双方向増幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】双方向増幅装置側で出力信号レベルの調整を自動的に行なうことができる双方向CATVシステムを提供する。
【解決手段】双方向増幅装置22の下り信号回路に等価器34、可変減衰器35、下り増幅器36を設けると共に、上り信号回路に上り増幅器53、可変減衰器54、等価器55を設ける。監視制御ユニット40は、ヘッドエンド装置から送られてくるパイロット信号のレベルと予め設定されている基準値とを比較し、その比較結果に基づいて出力信号のレベルが規定値となるように等価器34及び可変減衰器35を制御すると共に、その制御量に基づいてヘッドエンド装置側の双方向増幅装置との間に存在するフラットロスとケーブルロスを求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように可変減衰器54及び等価器55を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動調整機能を備えた双方向CATVシステム及び双方向増幅装置に関する。
CATVシステムは、増幅器及び同軸ケーブルが多段にカスケード接続され、CATV信号が上記増幅器と同軸ケーブルとで増幅・減衰を繰り返しながら長距離伝送される。このためCATV増幅器は、ケーブルロス等の伝送路損失を補う利得が必要となり、単体としては高性能のものが要求される。上記増幅器が補償する損失には、ケーブルによる√F(F:周波数)に比例した減衰特性を有するケーブルロスと、分岐器、分配器、アッテネータ等の挿入損失である周波数に関係しないフラットロスがあり、上記増幅器は上記ロスの組合わせで複雑に変化する損失を補償できるものが要求される。
上記CATV増幅装置は、予め設定された所定の間隔で電柱に設置されるが、実際には、電柱の間隔や施工上の問題で標準の間隔より短く設置されることになり、入力レベルが高くなってしまう。このため増幅器内部の入力調整回路で入力レベルを調整する必要がある。
しかし、CATV増幅器は電柱上に設置されるため、上記の調整作業は高所の作業となり、かつ測定器を使用する必要があり、大変な作業となる。
上記のようにCATV増幅器を設置した後の2回目の作業となる調整作業をなくすため、ヘッドエンド装置側からマニュアル操作により増幅器に制御指令を送ってレベル調整を行なうようにした遠隔調整方法が考えられている。
特開2000−151477号公報 特開2000−152210号公報
しかし、ヘッドエンド装置側から遠隔制御してCATV増幅器のレベル調整を行なう方法では、調整を行なう毎に管理者がマニュアル操作により制御指令を送らなければならず、制御操作が面倒であると共に、伝送線路の状態によってはレベル調整が円滑に行なわれない場合もある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、増幅器側で信号レベルの調整を自動的に行なうことができる双方向CATVシステム及び双方向増幅装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、ヘッドエンド装置から送出される2波以上のパイロット信号を含む下り信号を伝送線路及び双方向増幅装置を介して端末装置に伝送すると共に、端末装置から送出される上り信号を前記伝送線路及び双方向増幅装置を介して伝送する双方向CATVシステムにおいて、
前記双方向増幅装置は、下り信号レベル調整回路及び下り増幅器からなる下り信号回路と、前記双方向増幅装置に設けられる上り信号レベル調整回路及び上り増幅器からなる上り信号回路と、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号を検出するパイロット信号検出手段と、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号のレベルと予め設定されている基準値とを比較し、その比較結果に基づいて前記下り増幅器の出力信号レベルが規定値となるように前記下り信号レベル調整回路を制御すると共に、前記下り信号レベル調整回路の制御量に基づいて前記上り信号レベル調整回路を制御する監視制御手段とを具備したことを特徴とする。
第2の発明は、ヘッドエンド装置から伝送路を介して送られてくる2波以上のパイロット信号を含む下り信号を増幅して端末装置に伝送すると共に、端末装置から伝送路を介して送られてくる上り信号を増幅して前記ヘッドエンド装置側に伝送する双方向増幅装置において、
下り信号レベル調整回路及び下り増幅器からなる下り信号回路と、上り信号レベル調整回路及び上り増幅器からなる上り信号回路と、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号を検出するパイロット信号検出手段と、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号に基づいて前記下り増幅器の出力信号レベルが規定値となるように前記下り信号レベル調整回路を制御すると共に、前記下り信号レベル調整回路の制御量から前記ヘッドエンド装置側の双方向増幅装置との間に存在するフラットロスとケーブルロスを求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように前記上り信号レベル調整回路を制御する監視制御手段とを具備したことを特徴とする。
第3の発明は、前記第2の発明に係る双方向増幅装置において、監視制御手段は、下り信号レベル調整回路に対する制御データを記憶し、パイロット信号の検出が不能となった場合に、該パイロット信号が無くなる直前の制御データを保持して前記下り信号レベル調整回路を制御し、更に当該監視制御手段は、下り信号レベル調整回路及び上り信号レベル調整回路の調整完了後は、パイロット信号検出手段で検出されたパイロット信号のレベルが予め設定された閾値を超えるまでは再制御を行なわないことを特徴とする請求項2記載の双方向増幅装置。
第4の発明は、ヘッドエンド装置から伝送路を介して送られてくる2波以上のパイロット信号を含む下り信号を増幅して端末装置に伝送すると共に、端末装置から伝送路を介して送られてくる上り信号を増幅して前記ヘッドエンド装置側に伝送する双方向増幅装置において、
下り信号レベル調整回路及び下り増幅器からなる下り信号回路と、上り信号レベル調整回路及び上り増幅器からなる上り信号回路と、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号に基づいて前記下り増幅器の出力信号レベルが規定値となるように前記下り信号レベル調整回路を制御すると共に、前記下り信号レベル調整回路の制御量に基づいて前記上り信号レベル調整回路を制御する監視制御手段とを具備し、
前記監視制御手段は、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号のレベルが予め設定されたレベル範囲から外れた場合に、前記下り信号回路の周波数特性を前記パイロット信号に基づいて高域、低域の順に所定の制御幅ずつ繰り返して制御し、最終的に下り増幅器の出力信号レベルが規定値範囲内に収束されるように制御し、更に当該監視制御手段は、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号のレベルが予め設定されたレベル範囲から外れた場合に、前記下り信号回路の周波数特性を前記パイロット信号に基づいて高域、低域、中域の順に所定の制御幅ずつ繰り返して制御し、最終的に下り増幅器の出力信号レベルが規定値範囲内に収束されるように制御することを特徴とする。
本発明によれば、ヘッドエンド装置から送られてくるパイロット信号に基づいて下り増幅器の出力信号のレベルが規定値となるように下り信号レベル調整回路を制御すると共に、この下り信号レベル調整回路の制御量に基づいてヘッドエンド装置側の双方向増幅装置との間に存在するフラットロスとケーブルロスを求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように上り信号レベル調整回路を制御することにより、出力信号レベルの自動調整が可能となり、双方向増幅装置を設置した際における面倒な調整作業をなくすことができる。また、双方向増幅装置を設置した後においても、出力信号のレベルが規定値からずれた場合に自動的に再調整することができ、メンテナンス作業を簡易化することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、基本的な双方向CATVシステムの構成を示すブロック図である。図1において、10はヘッドエンド装置で、送受信機器11に対して、受信機/変調器13、自主放送装置14、再送信装置15、パイロット信号発生器(PG)16、ステータスモニタリング監視装置17、上り信号レベル監視装置18、インターネット関連機器19等が接続されている。
また、上記受信機/変調器13には、パラボラアンテナ等の衛星放送受信用のアンテナ12が接続される。受信機/変調器13は、アンテナ12を介して衛星放送を受信し、変調、周波数変換等の処理を行なって送受信機器11へ出力する。自主放送装置14は、CATV独自のTV放送を行なうためのための装置である。
再送信装置15は、地上波によるTV放送を受信し、CATV用に変換して再送信するための装置である。パイロット信号発生器16は、70MHz〜770MHzの下り信号帯域において、例えば低い帯域に対する周波数73MHzの第1パイロット信号(キャリア信号)、高い帯域に対する周波数771.25MHzの第2パイロット信号、中央帯域に対する周波数451.25MHzの第3パイロット信号を発生する。上記パイロット信号発生器16は、少なくとも第1パイロット信号及び第2パイロット信号を発生し、第3パイロット信号については必要に応じて発生する。
ステータスモニタリング監視装置17は、伝送路である同軸ケーブル21の状態を監視する。上り信号レベル監視装置18は、端末装置(システム加入者)から送られてくる上り信号のレベルを監視し、その監視結果をステータスモニタリング監視装置17へ出力する。上記上り信号の周波数帯域は、例えば10MHz〜55MHzに設定される。
インターネット関連機器19は、システム加入者の端末装置とインターネット網との接続等を行なうためのものである。
送受信機器11は、上記受信機/変調器13、自主放送装置14、再送信装置15等から出力されるCATV信号を同軸ケーブル21、双方向増幅装置22、幹線分配器23等を介してシステム加入者側へ送出する。
また、送受信機器11は、パイロット信号発生器16により発生した第1〜第3のパイロット信号を予め設定したレベル(規格値)で出力すると共に、ステータスモニタリング監視装置17及び上り信号レベル監視装置18の監視結果に基づく制御指令を出力する。上記送受信機器11から出力されるパイロット信号及び制御指令は、同軸ケーブル21を介して各双方向増幅装置22へ送られる。
更に、送受信機器11は、端末装置から同軸ケーブル21及び双方向増幅装置22を介して送られてくる上り信号を受信してインターネット関連機器19に入力すると共に、双方向増幅装置22から送られてくるステータス信号を受信してステータスモニタリング監視装置17及び上り信号レベル監視装置18に入力する。
上記各双方向増幅装置22は、ヘッドエンド装置10から送られてくるパイロット信号に基づいて下り信号の出力レベルが規定値になるように制御する機能を備えると共に、上記下り信号に対する制御量に基づいて上り信号の出力レベルを制御する機能を備えている。
次に、上記双方向増幅装置22の詳細な構成について説明する。
図2は、上記双方向増幅装置22の構成を示すブロック図である。図2において、31はヘッドエンド装置10(図1参照)側の入出力端子で、ヘッドエンド装置10から入出力端子31に送られてくるCATV信号は、下り信号帯域例えば70MHz〜770MHzの信号を通過させるハイパスフィルタ(HPF)32により選択される。このハイパスフィルタ32により選択された下り信号は、分岐器33、スロープ制御を行なう電圧制御型の等価器(EQ:イコライザ)34、利得制御を行なう電圧制御型の可変減衰器35、下り増幅器36、分岐器37、及び上記下り信号帯域の信号を通過させるハイパスフィルタ(HPF)38等からなる下り信号回路を介して端末装置側の入出力端子39へ送られる。上記等価器34及び可変減衰器35は、下り信号レベル調整回路を構成するもので、ステップ式であっても、あるいは連続可変型のものでも良い。また、ヘッドエンド装置10から送られてくる制御指令は、分岐器33により分岐されて監視制御ユニット40に入力される。
また、下り増幅器36により増幅された下り信号は、分岐器37により分岐されてバンドパスフィルタ(BPF)41a、41bに入力される。バンドパスフィルタ41aは、ヘッドエンド装置10から送られてくる低い帯域に対する周波数73MHzの第1パイロット信号を選択するためのものであり、バンドパスフィルタ41bは、高い帯域に対する周波数771.25MHzの第2パイロット信号を選択するためのものである。
上記バンドパスフィルタ41aにより選択された第1パイロット信号は、検波器42aで検波されて直流信号に変換された後、A/D変換器43aでデジタル信号に変換されて監視制御ユニット40に入力される。また、バンドパスフィルタ41bにより選択された第2パイロット信号は、検波器42bで検波されて直流信号に変換された後、A/D変換器43bでデジタル信号に変換されて監視制御ユニット40に入力される。
監視制御ユニット40は、A/D変換器43a、43bでデジタル信号に変換された第1及び第2パイロット信号のレベルを基準値と比較し、その比較結果、すなわちレベル差に基づいて等価器制御データ及び減衰器制御データを生成する。上記等価器制御データ及び減衰器制御データは、メモリに記憶されると共に、常に最新のデータに更新される。このメモリに記憶された制御データは、パイロット信号が停波した場合のバックアップ用として利用される。上記監視制御ユニット40で生成された等化器制御データは、D/A変換器44でアナログ信号に変換されて等価器34の制御端子に入力され、減衰器制御データはD/A変換器45でアナログ信号に変換されて可変減衰器35の制御端子に入力される。
監視制御ユニット40は、上記のように第1及び第2パイロット信号に基づいて等価器制御データ及び減衰器制御データを生成し、下り増幅器36から出力される下り信号のレベルが目標レベル(規格値)となるように等価器34及び可変減衰器35を制御する。この場合、等価器34は下り信号のスロープを調整し、可変減衰器35は下り信号の利得を調整する。
また、端末装置から入出力端子39に入力される上り信号は、上り信号帯域例えば10MHz〜55MHzの帯域の信号を通過させるローパスフィルタ(LPF)51により選択される。このローパスフィルタ51により選択された上り信号は、合成器52、上り増幅器53、利得制御を行なう電圧制御型の可変減衰器54、スロープ制御を行なう電圧制御型の等価器(EQ:イコライザ)55及び上り信号帯域の信号を通過させるローパスフィルタ(LPF)56等からなる上り信号回路を介してヘッドエンド装置側の入出力端子31へ送られる。上記可変減衰器54及び等価器55は、上り信号レベル調整回路を構成するもので、ステップ式であっても、あるいは連続可変型のものでも良い。
上記監視制御ユニット40は、下り信号側の等価器34及び可変減衰器35に対する制御量から、上り信号側の可変減衰器54及び等価器55に対する制御量を演算により求め、D/A変換器57、58によりアナログ信号に変換して可変減衰器54及び等価器55の制御端子に入力する。すなわち、監視制御ユニット40は、下り信号側の等価器34及び可変減衰器35に対する制御量から、増幅装置間に存在する幹線分配器などのフラットロスとケーブルロスを演算により求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように可変減衰器54及び等価器55を制御し、前段すなわちヘッドエンド装置10側に近い双方向増幅装置の入力レベルが目標レベル(規格値)となるようにする。
また、監視制御ユニット40は、ステータス信号を合成器52を介して出力し、上り信号に合成してヘッドエンド装置10へ送出する。
次に上記双方向増幅装置22を設置した際における監視制御ユニット40の制御動作について説明する。
ヘッドエンド装置10から双方向増幅装置22に送出された下り信号は、入出力端子31に入力され、ハイパスフィルタ32、分岐器33、等価器34、可変減衰器35、下り増幅器36、分岐器37、ハイパスフィルタ38等からなる下り信号回路を介して端末装置側の入出力端子39より出力される。
上記下り信号に含まれるパイロット信号は、下り増幅器36で増幅された後、分岐器37を介してバンドパスフィルタ41a、41bに入力される。低い周波数帯の第1パイロット信号(73MHz)は、バンドパスフィルタ41aで選択され、検波器42aで検波されて直流信号に変換された後、A/D変換器43aでデジタル信号に変換されて監視制御ユニット40に入力される。また、高い周波数帯の第2パイロット信号(771.25MHz)は、バンドパスフィルタ41bで選択され、検波器42bで検波されて直流信号に変換された後、A/D変換器43bでデジタル信号に変換されて監視制御ユニット40に入力される。
監視制御ユニット40は、A/D変換器43aによりデジタル信号に変換された第1パイロット信号のレベル(絶対出力レベル)を予め設定されている基準値と比較し、その比較結果に基づいて等価器制御データを生成し、A/D変換器43aの出力信号が上記基準値と同じになるように、すなわち下り増幅器36から出力される第1パイロット信号のレベルが規定値となるように等価器34を制御する。
また、監視制御ユニット40は、A/D変換器43bによりデジタル信号に変換された第2パイロット信号のレベルを予め設定されている基準値と比較し、その比較結果に基づいて減衰器制御データを生成し、A/D変換器43bの出力信号が上記基準値と同じになるように、すなわち下り増幅器36から出力される第2パイロット信号のレベルが規定値となるように可変減衰器35を制御する。
上記のように監視制御ユニット40は、パイロット信号に基づいて等価器制御データ及び減衰器制御データを自動的に生成し、D/A変換器44、45を介して等価器34及び可変減衰器35を制御し、下り信号の帯域(70〜770MHz)で下り増幅器36から出力されるパイロット信号のレベルが規定値になるように制御する。すなわち、監視制御ユニット40は、前段の双方向増幅装置(ヘッドエンド装置10側)との間におけるケーブルロスを補償する周波数特性となるように等価器34及び可変減衰器35を制御する。この場合、一般的に高い周波数帯域の方が損失が大きいので、監視制御ユニット40により例えば低い周波数帯域に比較して高い周波数帯域の出力信号レベルの方が順次高くなるように等価器34及びD/A変換器45を制御する。
上記監視制御ユニット40は、下り増幅器36から出力される信号のレベルが予め決められた値、すなわち規定値となるまで繰り返して制御を行なうが、一旦制御が完了すると、A/D変換器43a、43bから出力されるパイロット信号のレベルと基準値との差が予め設定した閾値を超えるまで再制御は行なわない。
なお、上記監視制御ユニット40により制御される下り信号の出力信号レベルは予め設定されているが、ヘッドエンド装置10からの制御指令により変更することも可能である。
上記のようにパイロット信号を利用して出力信号のレベル制御を行なっているが、何らかの原因でパイロット信号が停波した場合には、検波器42a、42bで検波している信号が無くなるため、出力信号レベルが最大になり、伝送信号が歪むことになる。このため監視制御ユニット40は、等価器34及び可変減衰器35に対する制御データを常に更新しながら記憶しており、パイロット信号が無くなった場合は、パイロット信号が無くなる直前の制御データを保持して等価器34及び可変減衰器35を制御し、出力信号のレベルが異常にならないようにしている。
また、監視制御ユニット40は、上記下り信号側の等価器34及び可変減衰器35に対する制御量から、前段の双方向増幅装置(ヘッドエンド装置10側)との間に存在する幹線分配器などのフラットロスとケーブルロスを演算により求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように可変減衰器54及び等価器55を制御し、前段の双方向増幅装置(ヘッドエンド装置10側)に対する信号入力レベルが規格値となるようにする。
また、上り信号のレベル制御に関しては、その他、例えば監視制御ユニット40に2信号以上の上りパイロット信号発生器を設け、その上りパイロット信号をヘッドエンド装置10のステータスモニタリング監視装置17及び上り信号レベル監視装置18で監視し、上り信号レベル監視装置18の信号入力レベルが規定値になるようにヘッドエンド装置10から双方向増幅装置22に制御指令を送出するようにしても良い。上記上りパイロット信号発生器は、例えば10MHzと50MHzの上りパイロット信号を発生させ、合成器52で上り信号に合成してヘッドエンド装置10へ送出する。
また、上記のように監視制御ユニット40に上りパイロット信号発生器を設けることにより、ヘッドエンド装置10の上り信号レベル監視装置18で上り信号レベルの動作確認を行なうことができる。
また、上記ヘッドエンド装置10による上り信号の制御量と、下り帯域の制御量から演算した上り帯域の制御量とを比較することで、伝送路の異常判定を行なうことができる。
なお、上記上りパイロット信号発生器は、監視制御ユニット40の外部に設け、監視制御ユニット40の制御指令によって上りパイロット信号を発生させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、下り信号レベル調整回路として等価器34及び可変減衰器35を設けて出力信号のレベルを調整する場合について示したが、その他、例えば電圧制御型疑似線路回路(BON)を使用し、監視制御ユニット40により制御して出力信号レベルを調整するようにしても良い。上記下り信号レベル調整回路としては、等価器34、可変減衰器35、疑似線路回路(BON)の何れを用いて構成しても良く、また、その組合せも任意である。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る双方向増幅装置22の構成について、図3を参照して説明する。なお、図2に示した第1実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
この第2実施形態は、上記図2に示した第1実施形態に係る双方向増幅装置22において、下り信号回路の下り増幅器36と分岐器37との間にインターステージ(波形整形制御回路)61及び下り増幅器62を設けると共に、分岐器37の分岐端子と監視制御ユニット40との間にバンドパスフィルタ(BPF)41c、検波器42c、A/D変換器43cを設けている。上記バンドパスフィルタ41cは、ヘッドエンド装置10から送られてくる中央帯域に対する周波数451.25MHzの第3パイロット信号を選択するためのものである。このバンドパスフィルタ41cにより選択された第3パイロット信号は、検波器42cで検波されて直流信号に変換された後、A/D変換器43cでデジタル信号に変換されて監視制御ユニット40に入力される。
上記監視制御ユニット40は、A/D変換器43cでデジタル信号に変換された第3パイロット信のレベルと予め設定されている基準値とを比較し、そのレベル差に応じてインターステージ61に対する制御データを生成し、D/A変換器63によりアナログ信号に変換してインターステージ61の制御端子に入力する。上記インターステージ61は、等価器34及び可変減衰器35でレベル調整された下り信号帯域に対し、帯域補正、すなわち周波数特性の劣化を補正する。
上記のように下り信号回路にインターステージ61を設け、第3パイロット信号を検出してインターステージ61を制御することにより、例えば双方向増幅装置22を多段にカスケード接続した時に発生する伝送帯域の周波数特性の劣化を補正することができる。
次に、上記第2実施形態に係る双方向増幅装置22の監視制御ユニット40による制御動作の詳細についてフローチャートを参照して説明する。
図4は、監視制御ユニット40が利得制御、スロープ制御、帯域補正制御を行なう場合の全体の処理動作を示すフローチャートである。また、図5は、下り利得制御動作を示すタイミングチャートであり、横軸に時間、縦軸に信号レベルをとって示した。
監視制御ユニット40は、双方向増幅装置22の電源がONされると、初期設定、すなわち上り制御完了フラグ及び下り制御積分値をクリアする(ステップA1)。
次に、監視制御ユニット40は、分岐器37からバンドパスフィルタ41a〜41c、検波器42a〜42c及びA/D変換器43a〜43cを介して入力される第1パイロット信号(73MHz)、第2パイロット信号(771.25MHz)、第3パイロット信号(451.25MHz)のキャリアレベルPG1、PG2、PG3を一定時間(A)毎、例えば100mm秒毎に読込み(ステップA2)、各レベルPG1〜PG3が制御開始レベルL1、L2(図5参照)の範囲内に保たれているかどうかをチェックし、制御開始レベルL1、L2の範囲から外れたら、更に一定時間(B)の間、例えば約5秒の間、外れた状態になっているかどうかをチェックする(ステップA3)。すなわち、各パイロット信号のレベルPG1〜PG3は、何らかの原因で一時的に制御開始レベルL1、L2から外れる場合があるので、その状態が一定時間(B)続いているかどうかをチェックする。
記制御開始レベルL1、L2は、図5に示すように目標値Wを中心として、その上下に所定のレベル幅で設定される。制御開始レベルL1は下限値、L2は上限値である。また、目標値Wの上下には、制御開始レベルL1、L2より狭い範囲で制御終了レベルLa、Lbが設定される。制御終了レベルLaは下限値、Lbは上限値である。
上記各パイロット信号をチェックする一定時間(A)の間隔は、短いほどレベルが変動したことを素早く検知できるが、パイロット信号を検波、A/D変換するのに掛かる時間以上とする必要があるので、例えば100mm秒程度に設定する。
上記ステップA3では、パイロット信号が制御開始レベルL1、L2の範囲から外れたらタイマを起動し、一定時間(B)を経過したら制御を開始する。なお、上記タイマの起動中においても、一定時間(A)の間隔でパイロット信号のレベルチェックを継続する。また、パイロット信号のレベルが制御開始レベルL1、L2の範囲を外れてから一定時間(B)を経過する前に制御開始レベルL1、L2の範囲内に戻った場合には、タイマをクリアして元の状態に戻る。上記一定時間(B)は、短いほど早く調整制御動作を開始できるが、入力レベルの変動に過敏に反応し、システム全体のレベルが変動し易くなる。本実施形態では、双方向増幅装置22をカスケード接続しているので、上記一定時間(B)は、1台の双方向増幅装置22が制御可能な最大幅のレベル制御をする場合の制御開始から制御終了までの時間以上に設定する。
上記ステップA3で、パイロット信号が一定時間(B)制御開始レベルL1、L2の範囲から外れていると判断された場合には、パイロット信号が停波しているかどうかをチェックし(ステップA4)、停波していなければ下り利得制御を実行する(ステップA5)。この下り利得制御動作については詳細を後述する。
上記下り利得制御動作を終了した場合、あるいは上記ステップA3でパイロット信号が一定時間(B)制御開始レベルL1、L2の範囲内にあると判断された場合は、上り制御完了フラグがセットされているかどうかをチェックする(ステップA6)。この上り制御完了フラグは、ステップA7の上り利得制御において、制御処理を完了した場合にセットされる。
上記ステップA6において、上り制御完了フラグがセットされていないと判断された場合は、上り利得制御を実行する(ステップA7)。この上り利得制御動作については詳細を後述する。
上記ステップA7の上り利得制御を終了した場合、また、ステップA4でパイロット信号の停波ではないと判断された場合、あるいはステップA6で上り制御完了フラグがセットされていると判断された場合は、一定時間(A)の経過を待ってステップA2に戻る。
以下、上記ステップA2〜A8の処理を繰り返して実行する。
次に、上記ステップA5に示す下り利得制御の詳細について説明する。
今、例えば図5に示すように第2パイロット信号(771.25MHz)のレベルPG2が制御開始レベルL1、L2の範囲内から徐々に低下し、時刻t0でレベルPG2が制御開始レベルL1より低くなったとすると、次にパイロット信号がチェックされる時刻t1においてパイロット信号のレベル低下が検知され、タイマが起動される。そして、パイロット信号のレベルPG2が制御開始レベルL1より低下している状態が一定時間(B)継続すると、時刻t2において、その状態がステップA3により検知されてステップA4に進む。このステップA4では、パイロット信号が停波しているか否かチェックされ、停波していなければ図6に詳細を示す下り利得制御が開始される。
この下り利得制御処理は、(1)利得制御、(2)スロープ制御、(3)帯域補正制御、の順に繰り返し実行する。
まず、ステップB1に示す利得制御を実行する。この利得制御は、771.25MHzの第1パイロット信号に基づいて可変減衰器35(図3参照)を調整することにより行なうが、利得制御幅xに従って制御動作を実行する。
上記ステップB1に示す利得制御は、図7に詳細を示すフローチャートに従って実行する。まず、771.25MHzの第2パイロット信号のレベルPG2と目標値Wとの差Xを
X=PG2−W
により求める(ステップC1)。
次いで、第2パイロット信号(771.25MHz)のレベルPG2と目標値Wとの差Xの制御開始からの累積値(積分値)Xiを
累積値Xi=Xi+X
により求める(ステップC2)。
更に、利得制御幅xを
Kp*X + Ki*Xi
により求める(ステップC3)。
上記「Kp*X」は比例項で、Kpは比例項の係数(0<Kp<1)である。また、「Ki*Xi」は積分項で、Kiは積分項の係数(0<Ki<1)である。
そして、上記のようにして求めた利得制御幅xに基づいて可変減衰器35を調整し、利得レベルを目標値Wに近付ける(ステップC4)。
上記ステップC3における比例項の係数Kpは、次のようにして決定する。
図1に示したように複数の双方向増幅装置22がカスケード接続されている場合、下段に設けられている双方向増幅装置22の出力レベルは、上段の双方向増幅装置22の出力レベル変動の影響を受け、
2段目の増幅装置出力変動幅=1段目の制御幅+2段目の制御幅
3段目の増幅装置出力変動幅=1段目の制御幅+2段目の制御幅+3段目の制御幅
・・・
となる。
上記比例項の係数Kpの値が大きいと上段の双方向増幅装置22は早く収束するが、下段の双方向増幅装置22の出力レベルが振動して映像に影響が出るので、振動しない範囲で比例項の係数Kpを設定する。カスケードの段数をNとすると、振動しない範囲の比例項の係数Kpは、
0<Kp<1/(1+2+…+N)
となる。
また、上記ステップC3における積分項の係数Kiは、次のようにして決定する。
積分項の係数Kiの値が大きいと早く目標レベルに到達するが、制御レベルが目標レベルをオーバーして振動する。このため最下段の増幅装置出力が先に目標レベルに達してから、最上段の増幅装置出力が目標レベルに達するまでの間に、最下段の増幅装置出力が制御終了レベルLa、Lb内を出ない範囲で設定する。
上記のようにして利得制御を行なった後、図6のフローチャートのステップB2に戻って出力レベルが安定するまで一定時間(C)例えば100mm秒程度待機し、その後、ステップB3のスロープ制御を実行する。このスロープ制御は、73MHzの第1パイロット信号に基づいて等価器34(図3参照)を調整することにより行なうが、スロープ幅yに従って制御動作を実行する。
上記ステップB3に示すスロープ制御は、図8に詳細を示すフローチャートに従って実行する。まず、73MHzの第1パイロット信号のレベルPG1と目標値Wとの差Yを
Y=PG1−W
により求める(ステップD1)。
次いで、第1パイロット信号(73MHz)のレベルPG1と目標値Wとの差Yの制御開始からの累積値Yiを
累積値Yi=Yi+Y
により求める(ステップD2)。
更に、スロープ幅yを
Kp*Y + Ki*Yi
により求める(ステップD3)。
上記「Kp*Y」は比例項で、Kpは比例項の係数(0<Kp<1)である。また、「Ki*Yi」は積分項で、Kiは積分項の係数(0<Ki<1)である。
上記比例項の係数Kp及び積分項の係数Kiの決定方法は、上記利得制御の場合と同じである。
そして、上記のようにして求めたスロープ制御幅yに基づいて等価器34を調整し、スロープレベルを目標値Wに近付ける(ステップD4)。
上記等価器34によりスロープ制御を行なった後、図6のフローチャートのステップB4に戻って出力レベルが安定するまで一定時間(C)待機し、その後、ステップB5の帯域補正制御を実行する。この帯域補正制御は、451.25MHzの第3パイロット信号に基づいてインターステージ61(図3参照)を調整することにより行なうが、帯域補正制御幅zに従って制御動作を実行する。
上記ステップB5に示す帯域補正制御は、図9に詳細を示すフローチャートに従って実行する。まず、451.25MHzの第3パイロット信号のレベルPG3と目標値Wとの差Zを
Z=PG3−W
により求める(ステップE1)。
次いで、第3パイロット信号(451.25MHz)のレベルPG3と目標値Wとの差Zの制御開始からの累積値Ziを
累積値Zi=Zi+Z
により求める(ステップE2)。
更に、帯域補正制御幅zを
Kp*Z + Ki*Zi
により求める(ステップE3)。
上記「Kp*Z」は比例項で、Kpは比例項の係数(0<Kp<1)である。また、「Ki*Zi」は積分項で、Kiは積分項の係数(0<Ki<1)である。上記比例項の係数Kp及び積分項の係数Kiの決定方法は、上記利得制御の場合と同じである。
そして、上記のようにして求めた帯域補正制御幅zに基づいてインターステージ61を調整し、帯域補正レベルを目標値Wに近付ける(ステップE4)。
上記インターステージ61によりスロープ制御を行なった後、図6のフローチャートのステップB6に戻って出力レベルが安定するまで一定時間(C)待機する。
その後、ステップB5に進み、上記第1ないし第3のパイロット信号のレベルPG1〜PG3が制御終了レベルLa、Lbの範囲に入ったかどうかをチェックし(ステップB7)、制御終了レベルLa、Lbの範囲に入っていなければステップB1に戻り、上記利得制御、スロープ制御、帯域補正制御を繰り返して実行する。
そして、図5の時刻t3において、各パイロット信号のレベルPG1〜PG3が制御終了レベルLa、Lbの範囲に入ったことが検出されると、タイマを起動し、一定時間(D)の間、上記各パイロット信号のレベルPG1〜PG3が制御終了レベルLa、Lbの範囲内に保たれているかどうかをチェックする(ステップB8)。上記タイマの起動中、一定時間(A)の間隔で各パイロット信号のレベルPG1〜PG3をチェックする。このとき一定時間(D)を経過する前にパイロット信号のレベルPG1〜PG3が制御終了レベルLa、Lbの範囲から外れたら上記タイマをクリアし、ステップB9に進む。このステップB9では、制御幅が制御可能な最大値より小さいかどうかを判定し、最大値より小さければステップB1に戻って上記した制御処理を繰り返して実行する。また、上記制御幅が制御可能な最大値以上であった場合には、制御幅が飽和してそれ以上の制御が不可能な状態であるので、例えばエラー表示ランプの点灯、あるいはエラーの発生をヘッドエンド装置10に通知するなどのエラー処理を行なって下り利得制御を終了する。
また、上記ステップB8で、各パイロット信号のレベルPG1〜PG3が一定時間(D)、制御終了レベルLa、Lbの範囲内に保たれていると判断された場合(図5の時刻t4)、上り制御完了フラグをクリアすると共に下り制御積分値をクリアし(ステップB11)、下り利得制御を終了する。上記時刻t4で下り利得制御を終了すると、各パイロット信号に対するレベルチェックを一定時間(A)の間隔で再開する。
上記ステップB8において、タイマにより計時する一定時間(D)は制御終了判定時間であり、次のようにして決定する。
制御終了判定時間(一定時間(D))が短いほど早く制御を終了するが、システム全体のレベルが収束する前に制御処理を終了してしまう可能性が高くなる。複数の双方向増幅装置22がカスケード接続されている場合、下段の増幅装置は自身の制御幅と上段の増幅装置の制御幅とを加えた制御幅となるため、下段の増幅装置から先に目標レベルに達する。そのため最下段の増幅装置は、目標レベルに達した後も、最上段の増幅装置が目標レベルに達するまでの間は、入力レベルの変動が生じる。従って、制御終了判定時間(一定時間(D))は、上記入力レベルの変動を考慮し、1台の増幅装置が制御可能な最大値のレベル制御をする場合の制御開始から制御終了までの時間×(カスケード段数−1)以上に設定する。
そして、上記図6のフローチャートに示した下り利得制御を終了すると、図4におけるステップA6に戻り、上り制御完了フラグがセットされているかどうかをチェックする。ステップA5の下り利得制御が正常に終了している場合には、上り制御完了フラグがクリアされているので、ステップA6からステップA7に進み、図10に詳細を示す上り利得制御を実行する。
上記上り利得制御は、前段増幅装置(ヘッドエンド装置10側)の出力と、上記下りレベル制御幅に基づいてケーブルロスを算出する(ステップF1)。この場合、前段増幅装置の出力は、通常は一定レベル(規格値)であるので、下りレベル制御幅を用いてケーブルロスを算出することができる。そして、上記ステップF1で求めたケーブルロスを補うように図3の可変減衰器54及び等価器55を調整し、利得制御及びスロープ制御を行なう(ステップF2)。上記利得制御及びスロープ制御を行なった後、上り制御完了フラグをセットし、図4のステップA8に戻る。このステップA8では、一定時間(A)待機し、その後、ステップA2に戻って、各パイロット信号のレベルチェックが行なわれる。また、ステップA4において、パイロット信号が停波していると判断された場合、あるいはステップA6で上り制御完了フラグがセットされていると判断された場合においても、ステップA8を経由してステップA2に戻る。
上記のようにして一定時間(A)の間隔で各パイロット信号に対するレベルチェックが行なわれ、そのレベルが制御開始レベルL1、L2の範囲を外れた場合に、利得制御、スロープ制御、帯域補正制御等の制御処理が実行される。これにより双方向増幅装置22の特性を常に目標レベルの範囲内に保持することができる。また、各パイロット信号については、771.25MHzの高域、73MHzの低域、451.25MHzの中域の順に検出して制御を行なうことにより、帯域相互の影響を少なくして各制御を円滑に行なうことができる。すなわち、高域のパイロット信号により行なう利得制御は、他の中域及び低域に対する影響が大きいので最初に実行する。また、低域のパイロット信号により行なうスロープ制御は、高域に対する影響が少ないが、中域に対する影響があるので、利得制御の次に実行する。そして、中域のパイロット信号により行なう帯域補正制御は、高域及び低域に対する影響が少ないので最後に実行する。また、各パイロット信号による制御を所定の制御幅で繰り返し行なうことにより、各帯域における調整値を確実に目標レベル内に収束することができる。
上記のように双方向増幅装置22の特性を自動的に調整することが可能となり、双方向増幅装置を設置した際における面倒な調整作業をなくすことができる。また、双方向増幅装置22を設置した後においても、出力信号のレベルが規定値からずれた場合に自動的に再調整することができ、メンテナンス作業を簡易化することができる。
なお、上記実施形態では、同軸増幅装置に実施した場合について説明したが、双方向増幅装置22に対して光送受信ユニットを追加することにより、同軸増幅装置から光ノードに変更することが可能である。
また、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成することができる。
本発明の第1実施形態に係る双方向CATVシステムの基本的な構成を示すブロック図である。 同実施形態における双方向増幅装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る双方向増幅装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態における監視制御ユニットの制御動作を示すフローチャートである。 同実施形態における下り利得制御動作を示すタイミングチャートである。 図4における下り利得制御動作の詳細を示すフローチャートである。 図6における利得制御動作の詳細を示すフローチャートである。 図6におけるスロープ制御動作の詳細を示すフローチャートである。 図6における帯域補正制御動作の詳細を示すフローチャートである。 図4における上り利得制御動作の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
10…ヘッドエンド装置、11…送受信機器、12…衛星放送受信用アンテナ、13…受信機/変調器、14…自主放送装置、15…再送信装置、16…パイロット信号発生器、17…ステータスモニタリング監視装置、18…上り信号レベル監視装置、19…インターネット関連機器、21…同軸ケーブル、22…双方向増幅装置、23…幹線分配器、31…入出力端子、32…ハイパスフィルタ(HPF)、33…分岐器、34…等価器、35…可変減衰器、36…下り増幅器、37…分岐器、38…ハイパスフィルタ(HPF)、39…入出力端子、40…監視制御ユニット、41a〜41c…バンドパスフィルタ(BPF)、42a〜42c…検波器、43a〜43c…A/D変換器、44、45…D/A変換器、51…ローパスフィルタ(LPF)、52…合成器、53…上り増幅器、54…可変減衰器、55…等価器、56…ローパスフィルタ(LPF)、57、58…D/A変換器、61…インターステージ、62…下り増幅器、63…D/A変換器。

Claims (4)

  1. ヘッドエンド装置から送出される2波以上のパイロット信号を含む下り信号を伝送線路及び双方向増幅装置を介して端末装置に伝送すると共に、端末装置から送出される上り信号を前記伝送線路及び双方向増幅装置を介して伝送する双方向CATVシステムにおいて、
    前記双方向増幅装置は、下り信号レベル調整回路及び下り増幅器からなる下り信号回路と、上り信号レベル調整回路及び上り増幅器からなる上り信号回路と、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号に基づいて前記下り増幅器の出力信号レベルが規定値となるように前記下り信号レベル調整回路を制御すると共に、前記下り信号レベル調整回路の制御量から前記ヘッドエンド装置側の双方向増幅装置との間に存在するフラットロスとケーブルロスを求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように前記上り信号レベル調整回路を制御する監視制御手段とを具備したことを特徴とする双方向CATVシステム。
  2. ヘッドエンド装置から伝送路を介して送られてくる2波以上のパイロット信号を含む下り信号を増幅して端末装置に伝送すると共に、端末装置から伝送路を介して送られてくる上り信号を増幅して前記ヘッドエンド装置側に伝送する双方向増幅装置において、
    下り信号レベル調整回路及び下り増幅器からなる下り信号回路と、上り信号レベル調整回路及び上り増幅器からなる上り信号回路と、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号を検出するパイロット信号検出手段と、前記パイロット信号検出手段により検出されたパイロット信号に基づいて前記下り増幅器の出力信号レベルが規定値となるように前記下り信号レベル調整回路を制御すると共に、前記下り信号レベル調整回路の制御量から前記ヘッドエンド装置側の双方向増幅装置との間に存在するフラットロスとケーブルロスを求め、その損失量に見合った上り信号出力レベルとなるように前記上り信号レベル調整回路を制御する監視制御手段とを具備したことを特徴とする双方向増幅装置。
  3. 前記監視制御手段は、下り信号レベル調整回路に対する制御データを記憶し、パイロット信号の検出が不能となった場合に、該パイロット信号が無くなる直前の制御データを保持し、下り信号レベル調整回路及び上り信号レベル調整回路の調整完了後は、パイロット信号検出手段で検出されたパイロット信号のレベルが予め設定された閾値を超えるまでは再制御を行なわないことを特徴とする請求項2記載の双方向増幅装置。
  4. ヘッドエンド装置から伝送路を介して送られてくる2波以上のパイロット信号を含む下り信号を増幅して端末装置に伝送すると共に、端末装置から伝送路を介して送られてくる上り信号を増幅して前記ヘッドエンド装置側に伝送する双方向増幅装置において、
    下り信号レベル調整回路及び下り増幅器からなる下り信号回路と、上り信号レベル調整回路及び上り増幅器からなる上り信号回路と、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号に基づいて前記下り増幅器の出力信号レベルが規定値となるように前記下り信号レベル調整回路を制御すると共に、前記下り信号レベル調整回路の制御量に基づいて前記上り信号レベル調整回路を制御する監視制御手段とを具備し、
    前記監視制御手段は、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号のレベルが予め設定されたレベル範囲から外れた場合に、前記下り信号回路の周波数特性を前記パイロット信号に基づいて高域、低域の順に所定の制御幅ずつ繰り返して制御し、最終的に下り増幅器の出力信号レベルが規定値範囲内に収束されるように制御し、前記下り増幅器から出力されるパイロット信号のレベルが予め設定されたレベル範囲から外れた場合に、前記下り信号回路の周波数特性を前記パイロット信号に基づいて高域、低域、中域の順に所定の制御幅ずつ繰り返して制御し、最終的に下り増幅器の出力信号レベルが規定値範囲内に収束されるように制御することを特徴とする双方向増幅装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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