JP2005057650A - 干渉波キャンセル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のOFDM信号を用いて同一周波数多重して情報を伝送する際に発生する干渉波を効率良く除去することができる干渉波キャンセル装置を提供する。
【解決手段】OFDM信号を複数波用いて同一周波数多重し、情報を無線伝送するシステムに付加的に追加されて、OFDM信号を多重した際に生じる干渉波をキャンセルするために、送信側においては、ある一方の送信信号が復調基準となるパイロット信号を送信する際には、他方のパイロット信号を無信号とする制御回路を備え、受信側では、パイロット信号を無信号としたときのOFDM受信信号に漏れこむ、他方のOFDM信号のパイロット信号を参照して干渉波のレプリカを作製し、それを受信信号から減算することで、同一周波数多重したときに発生する干渉波を効率よくキャンセルできるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、送信側にそれぞれOFDM(直交周波数分割多重)信号を送信する複数の送信手段を備え、これら複数のOFDM信号を同一周波数多重して情報を無線伝送し、受信側にはそれぞれ対応するOFDM信号を受信する受信手段を備えているOFDM伝送システムに付加的に追加され、特にOFDM信号を多重した際に生じる干渉波をキャンセルする装置に関する。
OFDMについては種々の文献に詳しく説明されており(例えば、非特許文献1参照)、ここでは図9を用いて従来のOFDM伝送システム用の送信装置について概略のみ説明する。このOFDM信号送信装置では、まず、送信データ信号を必要に応じて誤り訂正符号化などを行った後、データキャリア変調部901に入力し、これにてQAM(直交振幅変調)などのデジタル変調を行う。次に、変調データを伝送フレーム構成部902に入力し、伝送フレームを構成する。伝送フレームはデータの変調信号のほか、制御情報を伝送するためのTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号や、付加情報を伝送するAC(Auxiliary Control)信号、復調基準となるパイロット信号などで構成される。伝送フレームを構成後、直並列変換部903で変換を行った後、データをIFFT(逆高速フーリエ変換)部904に入力する。次いで、IFFT部904の出力データをガードインターバル付加部905に入力し、その出力信号を直交変調部906でデジタル直交変調した後に、D/A変換部907に入力してアナログ信号を得る。その後、D/A変換部907からのアナログ信号を周波数変換部908で所望の送信周波数に変換し、送信部909で電力増幅し、OFDM送信信号を得る。
次に、図10を用いて、従来のOFDM伝送システム用の受信装置について説明する。送信装置と同様に、概略のみ説明する。このOFDM信号受信装置では、まず、受信部1001が受信信号を低雑音増幅器で増幅後、周波数変換部1002に入力する。この周波数変換部では、低雑音増幅処理した受信信号をIF信号に変換し、その後、A/D変換部1003でデジタル信号に変換する。次に、直交復調部1004でデジタル直交復調を行い、ガードインターバル除去部1005に入力し、ガードインターバル期間を除去した後、FFT(高速フーリエ変換)部1006で時間軸のデータを周波数軸のデータに変換する。その後、伝送路等化部1007で復調基準となるパイロット信号を用いて伝送路等化処理を行った後、その信号を並直列変換部1008で変換後、逆フレーム処理部1009でデータの変調信号を抽出し、その信号をデータキャリア復調部1010にて復調処理して、送信されたOFDM信号に対するデジタル信号を得る。
OFDM方式の伝送システムは以上のような処理を行って、OFDM信号を送-受信する。このように、従来のOFDM伝送システムには送信側および受信側に干渉を除去するための機能が備わっておらず、従って、上述したようなOFDM信号送信装置を用いて、OFDM信号を多重して伝送した場合、例えば偏波多重を行って同一周波数で伝送する場合には、交差偏波識別度(XPD:Cross Polarization Discrimination)が劣化した場合に、お互いに干渉が生じて、伝送誤りが発生する。
このような干渉をキャンセルする技術については、種々の文献に記載されており、例えば干渉波の除去にトランスバーサルフィルターを用いる方法などが知られている(例えば、非特許文献2参照)。また、同一周波数の複数のOFDM信号を用いるデジタル無線伝送において、ある1波のOFDM信号を送信する送信装置によるOFDM信号が、伝送路推定のためのパイロット信号を送信する際には、他の送信装置が送信するOFDM信号のパイロット信号を無信号とする間欠パイロット方式により、各OFDM信号間で発生する干渉波の影響を効率的に推定できるようにしたパイロット信号伝送方法として、本発明者らの発明に係る特許出願(特願2002−251221)の「パイロット信号またはパイロットキャリアの伝送方法」(以下、参考文献1と云う)がある。
伊丹 誠著 「OFDM変調技術」 トリケップス出版 「電子情報通信ハンドブック」(第2分冊)電子情報通信学会編、発行:オーム社
しかしながら、干渉波の除去に使用されるトランスバーサルフィルターは更新速度が遅く、XPDが高速で変動する場合には、対応することが困難で、干渉波を十分に精度よくキャンセルすることができなかった。そこで本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、本発明者らが先に提案した前記参考文献1の間欠パイロット方式を適用することにより、OFDM信号を多重して伝送した場合に、XPDが高速で変動する場合でも干渉波を効率よくキャンセルできる干渉波キャンセル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、送信側にそれぞれが復調基準となるパイロット信号を含むOFDM信号を送信する複数の送信手段を備え、複数のOFDM信号を同一周波数多重して情報を無線伝送し、受信側にはそれぞれ対応するOFDM信号を受信して、前記復調基準となるパイロット信号を用いて伝送路等化処理を行なう回路を含む受信手段を備えているOFDM伝送システムに付加的に追加されて、OFDM信号を多重した際に生じる干渉波をキャンセルするための干渉波キャンセル装置において、前記各送信手段にパイロット信号の送出を制御する回路が結合され、該回路により、前記送信手段の1つが復調基準となるパイロット信号を送信する際には、他の送信手段が送信するOFDM信号のパイロット信号を無信号とすべく各送信手段のパイロット信号の送出を制御し、且つ前記OFDM信号を受信する各受信手段が、パイロット信号を無信号とした送信手段が送信するOFDM信号に漏れ込む他の送信手段からのパイロット信号を参照して、干渉波をキャンセルする回路を備えるようにしたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記干渉波をキヤンヤルする回路が、パイロット信号を送信したOFDM受信信号の干渉波をキャンセルするのに、1シンボル前か、または1シンボル後のパイロット信号を無信号としたシンボルで抽出した、他方のOFDM信号に付加されたパイロット信号を用いて干渉波をキャンセルするようにしたことを特徴とする
さらに請求項3の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記伝送路等化処理を行う回路が、パイロット信号を無信号としたOFDM受信信号の伝送路等化に、1シンボル前か、または1シンボル後に送信したパイロット信号を用いて伝送路等化を行うようにしたことを特徴とする。
さらに請求項4の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記干渉波をキャンセルする回路が、前記2つの送信手段からの2波のOFDM受信信号をそれぞれ伝送路等化する際に、パイロット信号が付加されたOFDM信号の伝送路等化には、該パイロット信号を用いて伝送路等化を行い、パイロット信号が付加されていないOFDM信号の伝送路等化には1シンボル前か、または1シンボル後のパイロット信号を使用してそれぞれ伝送路等化を行い、パイロット信号が付加されていないOFDM信号では、前記伝送路等化後の信号と、パイロット信号の位置に漏れこむ他方のOFDM信号のパイロット信号である干渉波のパイロット信号を用いて干渉波のレプリカを作製し、一方、パイロット信号が付加されたOFDM信号は、前記伝送路等化後の信号と、1シンボル前か、または1シンボル後のパイロット信号から干渉波のレプリカを作製し、それぞれ受信したOFDM信号から前記対応するレプリカを減算することにより干渉波をキャンセルするようにしたことを特徴とする。
さらに請求項5の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記干渉波をキャンセルする回路が、前記2つの送信手段からの2波のOFDM受信信号をそれぞれ伝送路等化する際に、過去のシンボルで送信されたパイロット信号か、または現シンボル以降に送信されるパイロット信号を用いて伝送路等化を行い、この伝送路等化を行った信号と、過去のシンボルにおけるパイロット信号が付加されていないシンボルで抽出した他方のOFDM信号のパイロット信号である干渉波のパイロット信号を用いて干渉波のレプリカを作製し、それぞれ受信したOFDM信号から前記対応するレプリカを減算することにより干渉波をキャンセルするようにしたことを特徴とする。
さらに請求項6の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を時間軸方向に連続し、周波数方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段がパイロット信号を送信する時には、他方の送信手段が送信するパイロット信号をすべて無信号とすべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、パイロット信号が無信号のOFDM信号用の入力端子およびパイロット信号付きのOFDM信号用の入力端子と、前記パイロット信号が無信号のOFDM信号に対する処理系統と、前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統とを備え、
前記パイロット信号が無信号のOFDM信号に対する処理系統が:
前記パイロット信号が無信号のOFDM信号を3つに分配する分配手段と;
該分配手段にて分配した信号のうちの1つから干渉波のパイロット信号を抽出する干渉波パイロット信号抽出手段と;
前記3つに分配した信号のうちの1つを用いて、干渉波を含むパイロット信号が無信号のOFDM信号の伝送路等化を行う第1伝送路等化手段と;
前記分配した信号のうちの1つと、前記抽出した干渉波のパイロット信号と、前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統における伝送路等化手段にて当該OFDM信号の伝送路等化を行なった信号とを用いて、干渉波をキヤンセルする第1干渉波キャンセル手段と;
該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統におけるパイロット信号抽出手段からのパイロット信号を、1シンボル遅延回路を介して1シンボル遅延させた信号とを用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
該第2伝送路等化部3で等化した信号を出力する端子と;
を備え、
前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統が:
前記パイロット信号付きのOFDM信号を3つに分配する分配手段と;
該分配した信号のうちの1つからパイロット信号を抽出するパイロット信号出手段と;
前記パイロット信号付きのOFDM信号を3つに分配した信号のうちの1つを用いて、干渉波を含むパイロット信号付きのOFDM信号の伝送路等化を行う第3伝送路等化手段と
前記パイロット信号付きのOFDM信号を3つに分配した信号のうちの1つと、前記パイロット信号が無信号のOFDM信号の処理系統にある前記干渉パイロット信号抽出手段で抽出した干渉波のパイロット信号を、1シンボル遅延回路を介して1シンボル遅延した信号と、前記パイロット信号が無信号のOFDM信号の処理系統にある前記第1伝送路等化手段からの信号を用いて、干渉波をキャンセルする第2干渉波キャンセル手段と;
該第2干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記パイロット信号抽出手段からのパイロット信号を用いて、伝送路等化を行う第4伝送路等化手段と;
該第4伝送路等化手段で等化した信号を出力する端子と;
を備えることを特徴とする。
さらに請求項7の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を時間軸方向に連続し、周波数方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段が送信するOFDM信号のパイロット信号を半分とすると共に、パイロット信号を周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号にして送信するとき、他方の送信手段が送信するパイロット信号を同じく半分にすると共に、送信するパイロット信号は周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号とし、互いに相手の無信号の位置にパイロット信号を送信すべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、第1受信手段用の入力端子および第2受信手段用の2つの信号入力端子と、第1受信手段用の信号処理系統と、第2受信手段用の信号処理系統とを備え、
前記第1受信手段用の信号処理系統が:
前記第1受信手段のOFDM受信信号を4つに分配する分配手段と;
該分配手段にて分配した信号のうち1つから、伝送された半分のパイロット信号を抽出する第1パイロット信号抽出手段と;
前記4つに分配した信号のうちの1つから、干渉波のパイロット信号の半分を抽出する第1干渉波パイロット信号抽出手段と;
前記第1受信手段のOFDM受信信号を4つに分配した信号のうちの1つの信号を用い、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出した半分のパイロット信号と、前記第1パイロット信号抽出手段から1シンボル遅延回路を介して得られる1シンボル前に抽出した残り半分のパイロット信号とを用いて伝送路等化を行う第1伝送路等化手段と;
前記4つに分配した信号のうちの1つの信号と、前記第1干渉波パイロット信号抽出部で抽出した干渉波の半分のパイロット信号と、1シンボル遅延回路を介して1シンボル前に抽出した干渉波の残り半分のパイロット信号と、前記第2受信手段の信号処理系統にて、干渉波を含む第2受信手段のOFDM信号の伝送路等化を行なった信号を用いて、干渉波のキャンセルを行う第1干渉波キャンセル手段と;
該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記第1パイロット信号抽出部で抽出した半分のパイロット信号と、前記1シンボル前に抽出した残り半分のパイロット信号を用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
該第2伝送路等化手段で等化した信号を出力する端子と;
を備え、
前記第2受信手段用の信号処理系統の構成を、前記第1受信手段用の信号処理系統と同様な構成としたことを特徴とする。
さらに請求項8の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を周波数方向に連続し、時間軸方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段がOFDM信号のパイロット信号を送信する時には、他方の送信手段が送信するパイロット信号をすべて無信号とすべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、第1受信手段用の、OFDM信号のデータ信号伝送シンボルとnull信号伝送シンボルとパイロット信号伝送シンボルの入力端子を有する入力端子群および第2受信手段用の、同様の入力端子を有する入力端子群と、第1受信手段用の信号処理系統と、第2受信手段用の信号処理系統とを備え、
前記第1受信手段用の信号処理系統が:
前記null信号伝送シンボルの入力端子に入力されたnull信号を用いて、干渉波のパイロット信号を抽出する第1干渉波パイロット信号抽出手段と、
前記パイロット信号伝送シンボルの入力端子に入力されたパイロット信号を用いて、パイロット信号を抽出するパイロット信号抽出手段と;
前記データ信号伝送シンボルの入力端子に入力された信号を2つに分配する手段を介して分配した1つの信号である干渉波を含んだデータ信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次ぎのパイロット信号が送信されるまで、パイロット信号を記憶する第1メモリのデータを用いて伝送路等化を行なう第1伝送路等化手段と;
前記分配したデータ信号のうちの1つと、前記第1干渉波パイロット信号抽出手段で抽出した干渉波のパイロット信号を次の干渉波のパイロット信号が抽出されるまで、過去のシンボルで伝送された干渉波のパイロット信号を記憶する第2メモリのデータと、前記第2受信手段の信号処理系統にて、干渉波を含んだデータ信号の伝送路等化を行なった信号を用いて、干渉波のキャンセルを行う第1干渉波キャンセル手段と;
該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次のパイロット信号が伝送されるまで、パイロット信号を記憶する前記第1メモリのデータを用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
を備え、
前記第2受信手段用の信号処理系統の構成を、前記第1受信手段用の信号処理系統と同様な構成としたことを特徴とする。
さらに請求項9の発明は、請求項1において、前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を周波数方向に連続し、時間軸方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段が送信するOFDM信号のパイロット信号を半分とすると共に、パイロット信号を周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号にして送信するとき、他方の送信手段が送信するパイロット信号を同じく半分にすると共に、送信するパイロット信号は周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号とし、互いに相手の無信号の位置にパイロット信号を送信すべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、第1受信手段用の、OFDM信号のデータ信号伝送シンボルとパイロット信号伝送シンボルの入力端子を有する入力端子群および第2受信手段用の、同様の入力端子を有する入力端子群と、第1受信手段用の信号処理系統と、第2受信手段用の信号処理系統とを備え、
前記第1受信手段用の信号処理系統が:
前記パイロット信号伝送シンボルの入力端子に入力された信号を2つに分配する手段を介して分配した1つの信号を用いて、干渉波パイロット信号を抽出する第1干渉波パイロット信号抽出手段と;
前記2分配したもう一方の信号からパイロット信号を抽出する第1パイロット信号抽出手段と;
前記データ信号伝送シンボルの入力端子に入力された信号を2つに分配する手段を介して分配した1つの信号である干渉波を含んだ信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次のパイロット信号が伝送されるまで、パイロット信号を記憶する第1および第2メモリのデータを用いて伝送路等化を行う第1伝送路等化手段と、
前記分配したデータ信号のうちの1つの信号と、前記第1干渉波パイロット信号抽出部1で抽出した干渉波のパイロット信号を次の干渉波のパイロット信号が抽出されるまで、過去のシンボルで伝送された干渉波のパイロット信号を記憶する第3および第4メモリのデータと、前記第2受信手段の信号処理系統にて、干渉波を含んだデータ信号の伝送路等化を行なった信号を用いて、干渉波のキャンセルを行う第1干渉波キャンセル手段と;
該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次のパイロット信号が伝送されるまで、パイロット信号を記憶する前記第1および第2メモリのデータを用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
を備え、
前記第2受信手段用の信号処理系統の構成を、前記第1受信手段用の信号処理系統と同様な構成としたことを特徴とする。
上述した本発明による干渉波キャンセル装置によれば、OFDM信号を複数波用いて同一周波数多重多重して情報を伝送する際に生じる干渉波を効率よくキャンセルすることができ、伝送誤りを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明による干渉波キャンセル装置を備えたOFDM信号伝送システムの一例を示した概略構成図である。ここに、101はデータ1用の第1OFDM信号送信装置、102はデータ2用の第2OFDM信号送信装置、103はデータ1用の第1OFDM信号受信装置、104はデータ2用の第2OFDM信号受信装置、105はそれぞれの送信装置101および102に結合させた本発明に係るパイロット信号の送出を制御する回路を成すパイロット信号挿入制御部、106はそれぞれのOFDM信号受信装置103および104に結合させた同じく本発明に係る干渉波をキャンセルする回路を成す干渉除去信号処理部、107および109はそれぞれのOFDM信号送信装置101および102の送信アンテナ、108および110はそれぞれのOFDM信号受信装置103および104の受信アンテナである。
本発明による干渉波キャンセル装置は、1つのOFDM信号送信装置、例えばデータ1用の第1-送信装置101が送信するOFDM信号が、復調基準となるパイロット信号を送出する際には、他のOFDM信号送信装置、例えばデータ2用の第2-送信装置102が送信するOFDM信号のパイロット信号を無信号とするように、各送信装置のパイロット信号の送出を制御するパイロット信号挿入制御部105を送信側に設け、受信側には、パイロット信号を無信号とした方のOFDM信号に漏れ込む、他方のパイロット信号を参照して干渉波をキャンセルする干渉除去信号処理部106を各OFDM信号受信装置、例えば第1および第2OFDM信号受信装置103および104に結合させたものであり、パイロット信号挿入制御部105および干渉除去信号処理部106については後に詳細に説明する。
上述したように、1つのOFDM信号がパイロット信号を伝送する際には、他方のOFDM信号のパイロット信号を無信号とすることにより、複数のOFDM信号を同一周波数で多重して伝送する際に生じる干渉波をキャンセルする原理については、前記参考文献1に詳しく記載されており、ここでは概略を説明する。
ここで、一例として図2に示すようなキャリア配置を有するOFDM信号に、本発明の干渉波キャンセル装置を適用する場合について説明する。図2は、電波産業会の標準規格であるARIB STD−B33「テレビジョン放送番組素材伝送用可搬形OFDM方式デジタル無線伝送システム」で規定されているOFDM方式デジタル無線伝送システムのキャリア配置の図である。実際のOFDM信号には、データの変調信号や、伝送制御情報を伝送するTMCC信号や、付加情報を伝送するAC信号や、パイロット信号が挿入されているが、説明をわかり易くするために、図2ではパイロット信号(パイロットキャリア)とデータ信号(データキャリア)のみ図示している。図2は、復調基準となるパイロットキャリアが周波数方向に等間隔で、時間軸方向に連続して配置される、CP(Continual Pilot)方式のOFDM信号である。
本発明では、まず、このパイロット信号の送出をパイロット信号挿入制御部105(図1)により制御して一部変更する。すなわち、このパイロット信号をパイロット信号挿入制御部105により時間軸方向で間欠(間欠パイロット方式)して送出することにより干渉波の特性を受信側にて効率的に推定できるようにする。
図3は、パイロット信号挿入制御部105により、第1(OFDM信号)送信装置101および第2(OFDM信号)送信装置102からのそれぞれのパイロット信号の送出を制御した時の、パイロット信号の伝送状態を示した図である。この場合には、第1送信装置101および第2送信装置102に対して、1シンボル毎に交互にパイロット信号を送出するように制御する。すなわち、図1の第1送信装置101がパイロット信号を伝送する際には、第2送信装置102のパイロット信号を送出しない(null信号にする)ように制御する。
図4は、第1(OFDM信号)送信装置420および第2(OFDM信号)送信装置421へのパイロット信号挿入制御部410の接続形態を示している。パイロット信号挿入制御部410は各送信装置420および421の伝送フレーム構成部402および412に接続されており、これらの伝送フレーム構成部を制御することで間欠パイロット方式を実現している。なお、各送信装置420および421は、図9に示した従来のOFDM信号送信装置の内部構成と同様なので、その説明は省略する。
次ぎに、パイロット信号挿入制御部による各送信装置における伝送フレーム構成部の制御方法につき図5を用いて説明する。第1送信装置および第2送信装置の各伝送フレーム構成部502および503は、スイッチ部504;507と、スイッチ制御部505;508と、フレーム構成パターンメモリ506;509で構成されている。各スイッチ制御部505;508がそれぞれ各フレーム構成パターンメモリ506;509を参照してスイッチ部504;507を制御することで、データ信号、TMCC信号、AC信号、パイロット信号、Null信号を次々に切り替えてOFDM伝送フレーム信号を構成する。ここで、パイロット信号挿入制御部501は、スイッチ制御部505および508に対して、例えば、第1送信装置がパイロット信号を伝送するシンボルでは、第2送信装置の伝送フレーム構成部503におけるスイッチ制御部508に対して、スイッチ部507がパイロット信号の代わりにNull信号を選択するように制御信号をスイッチ制御部508に入力する。これに対し、第2-送信装置がパイロット信号を伝送する場合には、第1送信装置のフレーム構成部502におけるスイッチ制御部505に対してスイッチ部504がNull信号を選択するように制御信号をスイッチ制御部505に入力する。
以上のような処理により、図3のようなキャリア配置をもつOFDM信号が得られる。
ところで、第1送信装置および第2送信装置から送信したOFDM信号は、例えば偏波多重を行った場合、互いに干渉が生じ、さらに伝送路上でマルチパスなどの影響により信号に歪を生じる。そこで、受信側では、干渉波の除去処理および伝送路等化処理が必要になる。図6の伝送路モデルを用いて説明すると、第1OFDM(信号)送信装置601および第2OFDM(信号)送信装置602からのOFDM信号1およびOFDM信号2を多重して伝送し、それぞれ対応する第1OFDM(信号)受信装置603および第2OFDM(信号)受信装置604で受信すると、各受信信号は下記の(1)および(2)式のようになる。ここで、OFDM信号のキャリア番号をnとし、各OFDM送信装置601および602が送信したOFDM信号をT(1,n)およびT(2,n)とし、各受信装置603および604が受信した受信信号はR(1,n)、(2,n)とする。さらに、第1OFDM送信装置601から第1OFDM受信装置603までの伝送路特性はW(1,n)、第2OFDM送信装置102から第2OFDM受信装置604まで伝送路特性はW(2,n)とする。さらに、OFDM信号1に干渉するOFDM信号2の成分、つまりOFDM信号2による干渉波の伝送路特性、すなわち干渉特性をW(U1,n)とし、OFDM信号2に干渉するOFDM信号1による干渉波の伝送路特性、すなわち干渉特性をW(U2,n)とする。
Figure 2005057650
ここで、パイロット信号のみについて考える。第1受信装置603および第2受信装置604で受信されるパイロット信号は、(1)および(2)式から下記の(3)式で表現される。ここで、第1送信装置601がパイロット信号を送信した時の第1受信装置603の受信信号をR(11,n)とし、第1送信装置601がパイロット信号を送信した時の第2受信装置604の受信信号をR(21,n)とする。同様に、第2送信装置602がパイロット信号を送信した時の第1受信装置603の受信信号をR(12,n)、第2送信装置602がパイロット信号を送信した時の第2受信装置604の受信信号をR(22,n)とする。さらに、間欠パイロット方式の第1送信装置601および第2送信装置602から送信したキャリア番号nのパイロット信号をそれぞれP(1,n)およびP(2,n)とする。
Figure 2005057650
(3)式をWについて解くと、(4)式が得られる。
Figure 2005057650
(3)および(4)式から、第1送信装置601がパイロット信号を送信し、第2送信装置602が無信号の時、第1受信装置603で受信されるパイロット信号と、パイロット信号の伝送路特性W(1,n)と、第2受信装置604に漏れこむ第1送信装置601のパイロット信号から干渉特性W(U2,n)を推定できることを示している。さらに、第1送信装置601が無信号で、第2送信装置602がパイロット信号を送信する時には、第2受信装置604で受信されるパイロット信号と、パイロット信号の伝送路特性W(2,n)と、第1受信装置603に漏れこむ第2送信機602のパイロット信号から干渉特性W(U1,n)を推定できることを示している。ここまでの処理で、パイロット信号の伝送路特性W(1,Pn);W(2,Pn)および干渉特性W(U1,Pn);W(U2,Pn)を推定することができる。1例として、8キャリアごとにパイロット信号が挿入されているOFDM信号の場合には、各特性Wはそれぞれ以下のようになる。
Figure 2005057650
(5)〜(8)式はパイロット信号のみの伝送路特性および干渉特性である。パイロット信号は、周波数軸方向に等間隔で挿入されているので、パイロット信号の間をキャリアフィルタFで内挿する、すなわち、下記の(9)〜(12)式のようにWとFの畳み込み演算を行うことにより、OFDM信号の全キャリアの伝送路特性および干渉特性を推定することができる。キャリアフィルタFは、FIRフィルタによるローパスフィルタを用いる方法のほか、パイロット信号間を直線補間する方法などがある。
Figure 2005057650

(*:畳み込み演算)
ここまでの処理により、全キャリアの伝送特性および干渉特性を推定することができた。
このようにして推定した伝送特性および干渉特性を全キャリアに適用して、干渉波の除去および伝送路の等化処理を行う。すなわち、干渉波を除去した後、伝送路特性で除算することで、推定送信信号T'(1,n)、T'(2,n)が得られる。下記の(13)および(14)式は、受信信号から、漏れパイロット信号と干渉波除去前のOFDM信号を伝送路等化した他方のOFDM信号から作製する干渉波のレプリカを引き算することで干渉波を除去し、その信号を伝送路等化することを表している。
Figure 2005057650
(13)および(14)式から得られた推定送信信号T’からデータキャリアのみを抽出し、復調することにより、元のデータ系列を復元することができる。
ところで、間欠パイロット方式はパイロット信号を間欠させることから、フェージングなどの受信信号の変動に対して追従性が悪くなるが、受信信号の変動速度よりも2シンボル分の時間が十分に短ければ、伝送路等化誤差は少なくて済む。さらに、伝送路応答を求める際に間欠するパイロット信号を時間軸方向で直線補間することにより追従性能を向上させることが可能である。
図18は、移動伝送特性として、ドップラー周波数が200Hzの1波レイリーフェージング環境下において、間欠パイロット方式で伝送路等化の方式を前シンボルホールド、直線補間、間欠パイロット方式なし(ARIB STD−B33方式)とした時の、それぞれ各受信装置のビット誤り率の特性を示した図である。間欠パイロット方式は、偏波多重した場合を想定し、XPDは10dBに設定した。キャリア変調方式は16QAMで、誤り訂正前の特性である。これから、直線補間方式により性能が向上し、パイロット間欠なしの特性に近くなることがわかる。
また、干渉波の推定の際にも、時間軸方向で間欠するパイロット信号を直線補間することにより、干渉波の変動に対して追従性を向上させることができる。
図7は、間欠パイロット方式による干渉除去信号処理部710が付加された第1および第2受信装置を示す。2系統のこれら受信装置は、伝送路等化部を除き、図10の従来のOFDM信号受信装置と同様である。図7の各受信装置は、図10における伝送路等化部1007が干渉除去信号処理部710に置き換わる以外は、図10に示した従来のOFDM信号受信装置の内部構成と同様なので、干渉除去信号処理部710以外の説明は省略する。
図7における干渉除去信号処理部710の動作を、図8を用いて説明する。図8は、CP(Continual Pilot)方式のOFDM信号を2波用いて多重した場合の干渉除去信号処理部800の構成例である。この処理部は、パイロット信号が付加されていない、すなわち無信号(Null信号)としたOFDM信号を処理する系統と、パイロット信号が付加されたOFDM信号を処理する系統に分かれる。
パイロット信号が無信号のOFDM信号を処理する系統は、まず、その入力端子に供給されるOFDM信号を3つに分配し、そのうちの1つの信号から、干渉波パイロット信号抽出部801にて、無信号としたパイロット信号の位置に漏れこむ他方のOFDM信号のパイロット信号を抽出する。この信号が干渉波のパイロット信号である。さらに、前記3つに分配した信号の他の1つを用いて、第1伝送路等化部802で伝送路の等化を行う。このときのパイロット信号は、パイロット信号が付加されたOFDM信号を処理する他方の系統におけるパイロット信号抽出部804にて抽出されて1シンボル遅延回路809を経て得られる1シンボル前のパイロット信号を用いる。この第1伝送路等化部802での等化は、干渉波が残ったままであるが、偏波多重などでXPDが十分に確保されていれば問題はない。つぎに、前記3つに分配した信号のうちの、さらに他の1つを用いて第1干渉波キャンセル部805で干渉波のキャンセルを行う。このとき使用する漏れこむパイロット信号、すなわち干渉波のパイロット信号は干渉波パイロット信号抽出部801で抽出した信号を使用する。さらにこの第1干渉波キャンセル部805で干渉波を除去するために必要な他方のOFDM信号は、パイロット信号が付加されたOFDM信号を処理する系統における伝送路等化部803で等化したパイロット信号付きのOFDM信号を使用する。
第1干渉波キャンセル部805では、漏れパイロット信号と干渉波除去前のOFDM信号を伝送路等化した他方のOFDM信号とから干渉波のレプリカを作成し、受信したOFDM信号から干渉波のレプリカを減算することにより干渉波を除去する。干渉波の除去処理が終了した信号は、次に第3伝送路等化部808に入力して、伝送路の等化を行う。このときに使用するパイロット信号は、パイロット信号抽出部804で抽出され1シンボル遅延回路809を経て得られる1シンボル前のパイロット信号である。伝送路等化部808での処理が終了した信号は、干渉波除去と伝送路等化処理が終了した信号として干渉除去信号処理部800の出力端子から出力される。
次にパイロット信号が付加されたOFDM信号の処理を行う系統について説明する。この系統は、まず、その入力端子に供給されるパイロット信号が付加されたOFDM信号を3つに分配し、そのうちの1つの信号から、パイロット信号抽出部804で伝送されたパイロット信号を抽出する。この抽出したパイロット信号を用いて、第2伝送路等化部803で伝送路等化処理を行う。ここでの等化は、干渉波が残ったままであるが、偏波多重などでXPDが十分に確保されていれば問題はない。次に、第2干渉波キャンセル部807で干渉波の除去を行う。このときに使用するパイロット信号は、干渉波パイロット信号抽出部801で抽出されて1シンボル遅延回路806を経て得られる1シンボル前の漏れこんだパイロット信号である。さらに干渉波を除去するために必要な他方のOFDM信号は、第1伝送路等化部802で等化したパイロット信号が無信号のOFDM信号を使用する。
この第2干渉波キャンセル部805でも、漏れパイロット信号と干渉波除去前のOFDM信号を伝送路等化した他方のOFDM信号とから干渉波のレプリカを作成し、受信したOFDM信号から干渉波のレプリカを減算することにより干渉波を除去する。第2干渉波キャンセル部807での干渉波の除去処理が終了した信号は、次に第4伝送路等化部810に入力し、パイロット信号抽出部804で抽出したパイロット信号を用いて伝送路等化を行う。第4伝送路等化部810での処理が終了した信号は、干渉波除去と伝送路等化処理が完了した信号として干渉除去信号処理部800の出力端子から出力される。
第3伝送路等化部808および第2干渉波キャンセル部807は1シンボル前のパイロット信号および1シンボル前の漏れ込んだパイロット信号である干渉波のパイロット信号を用いる。ゆえに、フェージングなどの受信信号の変動に対して追従性が悪くなるが、受信信号の変動速度よりも2シンボル分の時間が十分に短ければ、伝送路等化誤差は少ない。さらに、伝送路応答を求める際に間欠するパイロット信号を時間軸方向で直線補間することにより追従性能を向上させることが可能である。また、干渉波の推定の際にも、時間軸方向で間欠するパイロット信号を直線補間することにより、干渉波の変動に対して追従性を向上させることができる。
本発明の干渉波キャンセル装置は、図5のパイロット信号挿入制御部501の動作を変更し、伝送フレーム構成部502および503の制御を変更すると、図11のような周波数方向にパイロット信号が間欠する間欠パイロット方式に変更することができる。この場合にも干渉波をキャンセルすることができる。この場合には、干渉除去信号処理部は図12のような構成となる。前記同様、本処理部も各受信装置の伝送路等化部に置き換えるかたちとなる。
図12の干渉除去処理部1200は、第1受信装置と第2受信装置の処理系統にそれぞれ分かれる。処理内容は各系統で同じである。ここでは、第1受信装置の信号を処理する系統を例に説明する。
まず、第1受信装置用の入力端子に供給されるOFDM信号を4つに分配し、そのうちの1つから第1パイロット信号抽出部1201で伝送された半分のパイロット信号を抽出し、さらに分配した4つの信号の1つから第1干渉波パイロット信号抽出部1202でnullキャリアの位置に漏れこむ干渉波のパイロット信号の半分を抽出する。また、前記4つに分配した信号のうちの1つの信号を用いて第1伝送路等化部1207で伝送路の等化を行う。このときのパイロット信号は、第1パイロット信号抽出部1201で抽出した現シンボルのパイロット信号と、1シンボル遅延回路1206を経て得られる1シンボル前のパイロット信号をそれぞれ半分ずつ用いる。これは、1シンボルで伝送されるパイロット信号が、間欠パイロット方式により半分が無信号となっているからである。この第1伝送路等化部1207での等化は、干渉波が残ったままであるが、偏波多重などでXPDが十分に確保されていれば問題はない。ここで等化した信号は、他方の第2受信装置の系統のOFDM信号の干渉波をキャンセルする際に使用する。
さらに、前記4つに分配した信号のうちの1つの信号を用いて第1干渉波キャンセル部1204で干渉波の除去を行う。このときに使用する漏れこんだパイロット信号は、第1干渉波パイロット信号抽出部1202で抽出した現シンボルに漏れこんだパイロット信号と、1シンボル遅延回路1203を経て得られる1シンボル前の漏れこんだパイロット信号をそれぞれ半分ずつ用いる。さらに干渉波を除去するために必要な他方のOFDM信号は、第2受信装置の系統における第2伝送路等化部1208で等化した他方のOFDM信号を使用する。第2伝送路等化部1208の処理は第1伝送路等化部1207と同様である。
第1干渉波キャンセル部1204での干渉波の除去処理が終了した信号を第3伝送路等化部1205に入力し、第1パイロット信号抽出部1201で抽出した現シンボルのパイロット信号半分と1シンボル遅延回路1206を経て得られる1シンボル前のパイロット信号半分を使用して伝送路等化を行う。第3伝送路等化部1205での処理が終了した信号は、干渉波除去と伝送路等化処理が完了した信号として干渉除去信号処理部1200の出力端子から出力される。
また、前記CP方式のOFDM伝送方式とは異なり、図13のような、あるシンボル期間、すべてのキャリアをパイロットキャリアとする配置のOFDM信号にも間欠パイロット方式は適用可能で、干渉波をキャンセルすることが可能である。
図5のパイロット信号挿入制御部501の動作を変更し、伝送フレーム構成部502および503の制御を変更することにより、図14のような間欠パイロット方式のパイロット信号伝送方式に変更することができる。この場合の干渉除去信号処理部は図15のような構成となる。
図15の干渉除去信号処理部1500は、第1受信装置と第2受信装置用の処理系統にそれぞれ分かれる。この干渉除去信号処理部1500は、第1および第2受信装置の入力端子群を備えており、これらの入力端子群はそれぞれOFDM信号のデータ信号伝送シンボルとnull信号伝送シンボルとパイロット信号伝送シンボルの入力端子を有している。処理内容は各系統で同じであり、ここでは、第1受信装置の信号を処理する系統を例に説明する。
まず、null信号が伝送されるシンボルでは、第1干渉波パイロット信号抽出部1501で漏れこむ干渉波のパイロット信号を抽出する。パイロット信号を伝送する伝送するシンボルでは、第1パイロット信号抽出部1502でパイロット信号を抽出する。データ信号を伝送するシンボルの信号は2つに分配し、そのうちの1つを用いて第1伝送路等化部1505で伝送路の等化を行なう。このときのパイロット信号は、第1パイロット信号抽出部1502で抽出した、過去のシンボルにおいて伝送されたパイロット信号とする。この過去のパイロット信号はメモリ1504で保持しておく。このメモリは次のパイロット信号が伝送されるシンボルまでデータを記憶する。第1伝送路等化部1505での等化は、干渉波が残ったままであるが、偏波多重などでXPDが十分に確保されていれば問題はない。ここで等化した信号は、他方の系統でのOFDM信号の干渉波をキャンセルする際に使用する。さらに、前記2つに分配したデータ信号伝送シンボルの1つを用いて第1干渉波キャンセル部1506で干渉波の除去を行う。このときに使用する漏れこんだパイロット信号は、第1干渉波パイロット信号抽出部1501で抽出した過去のシンボルの漏れこんだパイロット信号とする。この過去の漏れこんだパイロット信号はメモリ1503で保持しておく。このメモリは次のnull信号が伝送されるシンボルまでデータを記憶する。さらに第1干渉波キャンセル部1506にて干渉波を除去するために必要な他方のOFDM信号は、第2受信装置の系統にて干渉波を含んだデータ信号を第2伝送路等化部1521で伝送路等化を行なった信号とする。第2伝送路等化部1521の処理は第1伝送路等化部1505での処理と同様である。第1干渉波キャンセル部1506で干渉波の除去処理が終了した信号は第3伝送路等化部1507に入力し、第1パイロット信号抽出部1502で抽出した過去のパイロット信号を使用して伝送路等化を行う。この第3伝送路等化部1507の処理が終了した信号は、干渉波除去と伝送路等化処理が完了した信号として干渉除去信号処理部1500から出力される。
図13のような、あるシンボル期間、すべてのキャリアをパイロットキャリアとする配置のOFDM信号に対して、図5のパイロット信号挿入制御部501の動作を変更し、伝送フレーム構成部502および503の制御を変更すると、図16のような周波数方向にパイロット信号が間欠する間欠パイロット方式に変更することができる。この場合にも干渉波をキャンセルすることができる。この場合には、干渉除去信号処理部は図17のような構成となる。前記同様、本処理部も各受信装置の伝送路等化部に置き換えるかたちとなる。
図17の干渉除去信号処理部1700は、第1受信装置と第2受信装置の処理系統にそれぞれ分かれる。この干渉除去信号処理部1700は、第1および第2受信装置の入力端子群を備えており、これらの入力端子群はそれぞれOFDM信号のデータ信号伝送シンボルとパイロット信号およびnull信号の伝送シンボルの入力端子を有している。処理内容は各系統で同じである。ここでは、受信装置1の信号を処理する系統を例に説明する。
まず、パイロット信号とnull信号を伝送するシンボルの信号は2つに分配して、第1干渉波パイロット信号抽出部1701と第1パイロット信号抽出部1702で、漏れこむ干渉波のパイロット信号とパイロット信号をそれぞれ抽出する。データ信号を伝送するシンボルの信号も2つに分配し、第1伝送路等化部1707では伝送路の等化を行う。このときのパイロット信号は、第1パイロット信号抽出部1702で抽出した、過去の異なる2シンボルにおいて伝送されたパイロット信号を使用する。過去の異なる2シンボルで伝送されたパイロット信号は、それぞれ異なるメモリ1705および1706で保持しておく。これらのメモリは次の同じキャリア位置のパイロット信号が伝送されるシンボルまで、それぞれデータを記憶する。第1伝送路等化部1707での等化は、干渉波が残ったままであるが、偏波多重などでXPDが十分に確保されていれば問題はない。ここで等化した信号は、他方の第2受信装置の系統にてOFDM信号の干渉波をキャンセルする際に使用する。さらに、前記2つに分配したデータ信号伝送シンボルの1つを用いて第1干渉波キャンセル部1708で干渉波の除去を行う。このときに使用する漏れこんだパイロット信号は、第1干渉波パイロット信号抽出部1702で抽出した過去の異なる2シンボルの漏れこんだパイロット信号とする。過去の異なる2シンボルで伝送された漏れこんだパイロット信号は異なるメモリ1703および1704で保持しておく。これらのメモリは次の同じキャリア位置のnull信号が伝送されるシンボルまで、データを記憶する。さらに干渉波を除去するために必要な他方のOFDM信号は、第2受信装置の系統における第2伝送路等化部1716で等化したOFDM信号とする。第2伝送路等化部1716の処理は第1伝送路等化部1707と同様である。第1干渉波キャンセル部1708での干渉波の除去処理が終了した信号は第3伝送路等化部1709に入力し、第1パイロット信号抽出部1702で抽出した過去の異なる2シンボルで伝送されたパイロット信号を使用して伝送路等化を行う。この伝送路等化部1709での処理が終了した信号は、干渉波除去と伝送路等化処理が完了した信号として干渉除去信号処理部1700から出力される。
本発明による干渉波キャンセル装置が付加されたOFDM信号伝送システムを示すブロック図である。 CP方式OFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。 CP方式OFDM信号に間欠パイロット方式を適用し、時間方向にパイ甲ツト信号を間欠させたキャリア配置を示す説明図である。 送信装置への本発明に係るパイロット信号挿入制御部の接続態様を示したブロック図である。 パイロット信号挿入制御部の動作により制御される各送信装置における伝送フレーム構成部の構成を示すブロック図である。 同一周波数の2波のOFDM信号を用いた場合の伝送路モデル図である。 送信装置への本発明に係る干渉除去信号処理部の接続態様を示したブロック図である。 本発明に係る干渉除去信号処理部の構成を示すブロック図である。 従来のOFDM伝送システム用送信装置の構成を示すブロック図である。 従来のOFDM伝送システム用受信装置の構成を示すブロック図である。 CP方式OFDM信号に間欠パイロット信号を適用し、周波数方向にパイロット信号を間欠させたOFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。 周波数方向に間欠した間欠パイロット方式に対応した本発明に係る干渉除去信号処理部の構成を示すブロック図である。 あるシンボル期間すべてのキャリアをパイロットキャリアとするOFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。 図13の方式に間欠パイロット方式を適用し、時間方向にパイロット信号を間欠させたOFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。 図14の方式の間欠パイロット方式に対応した本発明に係る干渉除去信号処理部の構成を示すブロック図である。 図13の方式に間欠パイロット方式を適用し、周波数方向にパイロット信号を間欠させたOFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。 図16の方式の間欠パイロット方式に対応した本発明に係る干渉除去信号処理部の構成を示すブロック図である。 直線補間によりビットエラー特性が向上することを説明する図である
符号の説明
101,102 OFDM信号送信装置
103,104 OFDM信号受信装置
105 パイロット信号挿入制御部
106 干渉除去信号処理部
107,108,109,110 アンテナ
401,411 データキャリア変調部
402,412 伝送フレーム構成部
403,413 直並列変換部
404,414 IFFT部
405,415 ガードインターバル付加部
406,416 直交変調部
407,417 D/A変換部
408,418 周波数変換部
409,419 送信部
410 パイロット信号挿入制御部
501 パイロット信号挿入制御部
502,503 伝送フレーム構成部
504,507 スイッチ部
505,508 スイッチ制御部
506,509 フレーム構成パターンメモリ
601,602 OFDM信号送信装置
603,604 OFDM信号受信機
701,711 受信部
702,712 周波数変換部
703,713 A/D変換部
704,714 直交復調部
705,715 ガードインターバル除去部
706,716 FFT部
707,717 直並列変換部
708.718 逆フレーム処理部
709.719 データキャリア復調部
710,800 干渉除去信号処理部
801 干渉波パイロット信号抽出部
802,803,808,810 伝送路等化部
804 パイロット信号抽出部
805,807 干渉波キャンセル部
806,809 1シンボル遅延回路
901 データキャリア変調部
902 伝送フレーム構成部
903 直並列変換部
904 IFFT部
905 ガードインターバル付加部
906 直交変調部
907 D/A変換部
908 周波数変換部
909 送信部
1001 受信部
1002 周波数変換部
1003 A/D変換部
1004 直交復調部
1005 ガードインターバル除去部
1006 FFT部
1007 伝送路等化部
1008 並直列変換部.
1009 逆フレーム処理部
1010 データキャリア復調部
1200 干渉除去信号処理部
1201,1209 パイロット信号抽出部
1202,1211 干渉波パイロット信号抽出部
1203,1206,1210,1212 1シンボル遅延回路
1204,1213 干渉波キャンセル部
1205,1207,1208,1214 伝送路等化部
1501,1508 干渉波パイロット信号抽出部
1502,1509 パイロット信号抽出部
1503,1504,1510,1511 パイロット信号記憶メモリ
1505,1507,1512,1514 伝送路等化部
1506,1513 干渉波キャンセル部
1701,1710 干渉波パイロット信号抽出部
1702,1711 パイロット信号抽出部
1703,1704,1705,1706,1712,1713,1714,1715 パイロット信号記憶メモリ
1707,1709,1716,1718 伝送路等化部
1708,1717 干渉波キャンセル部

Claims (9)

  1. 送信側にそれぞれが復調基準となるパイロット信号を含むOFDM信号を送信する複数の送信手段を備え、複数のOFDM信号を同一周波数多重して情報を無線伝送し、受信側にはそれぞれ対応するOFDM信号を受信して、前記復調基準となるパイロット信号を用いて伝送路等化処理を行なう回路を含む受信手段を備えているOFDM伝送システムに付加的に追加されて、OFDM信号を多重した際に生じる干渉波をキャンセルするための干渉波キャンセル装置において、前記各送信手段にパイロット信号の送出を制御する回路が結合され、該回路により、前記送信手段の1つが復調基準となるパイロット信号を送信する際には、他の送信手段が送信するOFDM信号のパイロット信号を無信号とすべく各送信手段のパイロット信号の送出を制御し、且つ前記OFDM信号を受信する各受信手段が、パイロット信号を無信号とした送信手段が送信するOFDM信号に漏れ込む他の送信手段からのパイロット信号を参照して、干渉波をキャンセルする回路を備えるようにしたことを特徴とする干渉波キャンセル装置。
  2. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記干渉波をキヤンヤルする回路が、パイロット信号を送信したOFDM受信信号の干渉波をキャンセルするのに、1シンボル前か、または1シンボル後のパイロット信号を無信号としたシンボルで抽出した、他方のOFDM信号に付加されたパイロット信号を用いて干渉波をキャンセルするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  3. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記伝送路等化処理を行う回路が、パイロット信号を無信号としたOFDM受信信号の伝送路等化に、1シンボル前か、または1シンボル後に送信したパイロット信号を用いて伝送路等化を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  4. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記干渉波をキャンセルする回路が、前記2つの送信手段からの2波のOFDM受信信号をそれぞれ伝送路等化する際に、パイロット信号が付加されたOFDM信号の伝送路等化には、該パイロット信号を用いて伝送路等化を行い、パイロット信号が付加されていないOFDM信号の伝送路等化には1シンボル前か、または1シンボル後のパイロット信号を使用してそれぞれ伝送路等化を行い、パイロット信号が付加されていないOFDM信号では、前記伝送路等化後の信号と、パイロット信号の位置に漏れこむ他方のOFDM信号のパイロット信号である干渉波のパイロット信号を用いて干渉波のレプリカを作製し、一方、パイロット信号が付加されたOFDM信号は、前記伝送路等化後の信号と、1シンボル前か、または1シンボル後のパイロット信号から干渉波のレプリカを作製し、それぞれ受信したOFDM信号から前記対応するレプリカを減算することにより干渉波をキャンセルするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  5. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、前記干渉波をキャンセルする回路が、前記2つの送信手段からの2波のOFDM受信信号をそれぞれ伝送路等化する際に、過去のシンボルで送信されたパイロット信号か、または現シンボル以降に送信されるパイロット信号を用いて伝送路等化を行い、この伝送路等化を行った信号と、過去のシンボルにおけるパイロット信号が付加されていないシンボルで抽出した他方のOFDM信号のパイロット信号である干渉波のパイロット信号を用いて干渉波のレプリカを作製し、それぞれ受信したOFDM信号から前記対応するレプリカを減算することにより干渉波をキャンセルするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  6. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を時間軸方向に連続し、周波数方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段がパイロット信号を送信する時には、他方の送信手段が送信するパイロット信号をすべて無信号とすべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、パイロット信号が無信号のOFDM信号用の入力端子およびパイロット信号付きのOFDM信号用の入力端子と、前記パイロット信号が無信号のOFDM信号に対する処理系統と、前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統とを備え、
    前記パイロット信号が無信号のOFDM信号に対する処理系統が:
    前記パイロット信号が無信号のOFDM信号を3つに分配する分配手段と;
    該分配手段にて分配した信号のうちの1つから干渉波のパイロット信号を抽出する干渉波パイロット信号抽出手段と;
    前記3つに分配した信号のうちの1つを用いて、干渉波を含むパイロット信号が無信号のOFDM信号の伝送路等化を行う第1伝送路等化手段と;
    前記分配した信号のうちの1つと、前記抽出した干渉波のパイロット信号と、前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統における伝送路等化手段にて当該OFDM信号の伝送路等化を行なった信号とを用いて、干渉波をキヤンセルする第1干渉波キャンセル手段と;
    該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統におけるパイロット信号抽出手段からのパイロット信号を、1シンボル遅延回路を介して1シンボル遅延させた信号とを用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
    該第2伝送路等化部3で等化した信号を出力する端子と;
    を備え、
    前記パイロット信号付きのOFDM信号に対する処理系統が:
    前記パイロット信号付きのOFDM信号を3つに分配する分配手段と;
    該分配した信号のうちの1つからパイロット信号を抽出するパイロット信号出手段と;
    前記パイロット信号付きのOFDM信号を3つに分配した信号のうちの1つを用いて、干渉波を含むパイロット信号付きのOFDM信号の伝送路等化を行う第3伝送路等化手段と
    前記パイロット信号付きのOFDM信号を3つに分配した信号のうちの1つと、前記パイロット信号が無信号のOFDM信号の処理系統にある前記干渉パイロット信号抽出手段で抽出した干渉波のパイロット信号を、1シンボル遅延回路を介して1シンボル遅延した信号と、前記パイロット信号が無信号のOFDM信号の処理系統にある前記第1伝送路等化手段からの信号を用いて、干渉波をキャンセルする第2干渉波キャンセル手段と;
    該第2干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記パイロット信号抽出手段からのパイロット信号を用いて、伝送路等化を行う第4伝送路等化手段と;
    該第4伝送路等化手段で等化した信号を出力する端子と;
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  7. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を時間軸方向に連続し、周波数方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段が送信するOFDM信号のパイロット信号を半分とすると共に、パイロット信号を周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号にして送信するとき、他方の送信手段が送信するパイロット信号を同じく半分にすると共に、送信するパイロット信号は周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号とし、互いに相手の無信号の位置にパイロット信号を送信すべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、第1受信手段用の入力端子および第2受信手段用の2つの信号入力端子と、第1受信手段用の信号処理系統と、第2受信手段用の信号処理系統とを備え、
    前記第1受信手段用の信号処理系統が:
    前記第1受信手段のOFDM受信信号を4つに分配する分配手段と;
    該分配手段にて分配した信号のうち1つから、伝送された半分のパイロット信号を抽出する第1パイロット信号抽出手段と;
    前記4つに分配した信号のうちの1つから、干渉波のパイロット信号の半分を抽出する第1干渉波パイロット信号抽出手段と;
    前記第1受信手段のOFDM受信信号を4つに分配した信号のうちの1つの信号を用い、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出した半分のパイロット信号と、前記第1パイロット信号抽出手段から1シンボル遅延回路を介して得られる1シンボル前に抽出した残り半分のパイロット信号とを用いて伝送路等化を行う第1伝送路等化手段と;
    前記4つに分配した信号のうちの1つの信号と、前記第1干渉波パイロット信号抽出部で抽出した干渉波の半分のパイロット信号と、1シンボル遅延回路を介して1シンボル前に抽出した干渉波の残り半分のパイロット信号と、前記第2受信手段の信号処理系統にて、干渉波を含む第2受信手段のOFDM信号の伝送路等化を行なった信号を用いて、干渉波のキャンセルを行う第1干渉波キャンセル手段と;
    該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記第1パイロット信号抽出部で抽出した半分のパイロット信号と、前記1シンボル前に抽出した残り半分のパイロット信号を用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
    該第2伝送路等化手段で等化した信号を出力する端子と;
    を備え、
    前記第2受信手段用の信号処理系統の構成を、前記第1受信手段用の信号処理系統と同様な構成としたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  8. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を周波数方向に連続し、時間軸方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段がOFDM信号のパイロット信号を送信する時には、他方の送信手段が送信するパイロット信号をすべて無信号とすべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、第1受信手段用の、OFDM信号のデータ信号伝送シンボルとnull信号伝送シンボルとパイロット信号伝送シンボルの入力端子を有する入力端子群および第2受信手段用の、同様の入力端子を有する入力端子群と、第1受信手段用の信号処理系統と、第2受信手段用の信号処理系統とを備え、
    前記第1受信手段用の信号処理系統が:
    前記null信号伝送シンボルの入力端子に入力されたnull信号を用いて、干渉波のパイロット信号を抽出する第1干渉波パイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号伝送シンボルの入力端子に入力されたパイロット信号を用いて、パイロット信号を抽出するパイロット信号抽出手段と;
    前記データ信号伝送シンボルの入力端子に入力された信号を2つに分配する手段を介して分配した1つの信号である干渉波を含んだデータ信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次ぎのパイロット信号が送信されるまで、パイロット信号を記憶する第1メモリのデータを用いて伝送路等化を行なう第1伝送路等化手段と;
    前記分配したデータ信号のうちの1つと、前記第1干渉波パイロット信号抽出手段で抽出した干渉波のパイロット信号を次の干渉波のパイロット信号が抽出されるまで、過去のシンボルで伝送された干渉波のパイロット信号を記憶する第2メモリのデータと、前記第2受信手段の信号処理系統にて、干渉波を含んだデータ信号の伝送路等化を行なった信号を用いて、干渉波のキャンセルを行う第1干渉波キャンセル手段と;
    該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次のパイロット信号が伝送されるまで、パイロット信号を記憶する前記第1メモリのデータを用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
    を備え、
    前記第2受信手段用の信号処理系統の構成を、前記第1受信手段用の信号処理系統と同様な構成としたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
  9. 前記OFDM信号を送信する送信手段を2つとし、これらの各送信手段に結合されてパイロット信号の送出を制御する前記回路が、パイロット信号を周波数方向に連続し、時間軸方向に間欠して伝送する方式の2波のOFDM信号を、一方の送信手段が送信するOFDM信号のパイロット信号を半分とすると共に、パイロット信号を周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号にして送信するとき、他方の送信手段が送信するパイロット信号を同じく半分にすると共に、送信するパイロット信号は周波数軸方向に2本に1本の割合で無信号とし、互いに相手の無信号の位置にパイロット信号を送信すべく変更するように、各送信手段をそれぞれ制御し、且つ前記干渉波をキャンセルする回路が、第1受信手段用の、OFDM信号のデータ信号伝送シンボルとパイロット信号伝送シンボルの入力端子を有する入力端子群および第2受信手段用の、同様の入力端子を有する入力端子群と、第1受信手段用の信号処理系統と、第2受信手段用の信号処理系統とを備え、
    前記第1受信手段用の信号処理系統が:
    前記パイロット信号伝送シンボルの入力端子に入力された信号を2つに分配する手段を介して分配した1つの信号を用いて、干渉波パイロット信号を抽出する第1干渉波パイロット信号抽出手段と;
    前記2分配したもう一方の信号からパイロット信号を抽出する第1パイロット信号抽出手段と;
    前記データ信号伝送シンボルの入力端子に入力された信号を2つに分配する手段を介して分配した1つの信号である干渉波を含んだ信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次のパイロット信号が伝送されるまで、パイロット信号を記憶する第1および第2メモリのデータを用いて伝送路等化を行う第1伝送路等化手段と、
    前記分配したデータ信号のうちの1つの信号と、前記第1干渉波パイロット信号抽出部1で抽出した干渉波のパイロット信号を次の干渉波のパイロット信号が抽出されるまで、過去のシンボルで伝送された干渉波のパイロット信号を記憶する第3および第4メモリのデータと、前記第2受信手段の信号処理系統にて、干渉波を含んだデータ信号の伝送路等化を行なった信号を用いて、干渉波のキャンセルを行う第1干渉波キャンセル手段と;
    該第1干渉波キャンセル手段で干渉波をキャンセルした信号と、前記第1パイロット信号抽出手段で抽出したパイロット信号を次のパイロット信号が伝送されるまで、パイロット信号を記憶する前記第1および第2メモリのデータを用いて伝送路等化を行う第2伝送路等化手段と;
    を備え、
    前記第2受信手段用の信号処理系統の構成を、前記第1受信手段用の信号処理系統と同様な構成としたことを特徴とする請求項1に記載の干渉波キャンセル装置。
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